JP4505988B2 - 浴室ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室ユニットに関し、更に詳しくは半身浴機能付き浴槽、及びこの浴槽と共に浴室を形成する出窓パネルとを備えてなる浴室ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半身浴機能付き浴槽としては、例えば長手方向の一端側に腰掛け部が形成され、この腰掛け部に腰掛けることにより、全身入浴だけではなく半身浴も可能になるよう形成されたものがある。
【0003】
又従来、この種の浴槽としては、長手方向の一端側に腰掛け部が設けられ、この腰掛け部に腰掛けた入浴者の背中や頭を支承するための背凭れピースを備えてなるものがある(例えば特開平11ー56662号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこの種の浴槽は、入浴者の下半身を温め、長時間入浴しても、のぼせることなく、又心臓に負担を与えることなく、快適に入浴できるものであるが、半身浴時に入浴者の腕や肘を休ませる箇所を有するなら、一層、快適に入浴できるものである。
【0005】
又従来、この種の浴槽と共に浴室ユニットを形成する出窓パネルとしては、浴槽の腰掛け部の後方にあたる浴室壁面に設けられるものがある。
【0006】
この種の出窓パネルは、浴室空間を簡便に拡張できる等の利点を有する反面、腰掛け部の後方に広い開放スペースを形成するものである。従って従来品によると、腰掛け部に腰掛けて半身浴したとき、入浴者は身体を寄りかからせてゆったりした姿勢で半身浴できない、という問題点があった。
【0007】
本発明は、このような従来品の問題点に鑑み、提案されたものである。
【0008】
従って本発明の技術的課題は、腰掛け部に腰掛けて半身浴する際の快適性を向上させることができるよう形成した半身浴機能付き浴槽、及び出窓パネルを備えてなる浴室ユニットを提供することにある。具体的には、半身浴時に腕や肘を休ませることができるよう形成した半身浴機能付き浴槽、及び身体を寄りかからせてゆったりした姿勢を採ることができるよう形成した出窓パネルを備えてなる浴室ユニットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために、次のような技術的手段を採る。
【0010】
即ち本発明は、図1に示されるように、フランジ1から立ち下げられ凹段差状に形成された腰掛け部2を備えてなる半身浴機能付き浴槽7と、この浴槽7の腰掛け部2の後方側にあたる浴室壁面位置に設けられる出窓パネル8とを備えてなる浴室ユニットであって、上記の腰掛け部2が浴槽7の長手方向における出窓パネル8側の一辺の中央部に設けられ、この腰掛け部2回りのフランジ1の位置に、入浴者3が半身浴時に腕や肘を休ませるためのアームレスト4がフランジ1の上面から上向きに突き出されて凸段差状に設けられ、このアームレスト4の上面が略瓢箪をその長手方向に沿って二つ割りしたときの表面形状を模して湾曲状に形成され、上記の出窓パネル8の横方向の寸法が、浴槽7の長手方向の長さに対応して選定され、出窓パネル8が浴槽7の長手方向に沿って設けられていることを特徴とする(請求項1)。
【0011】
アームレスト4は、具体的には図示されるように、腰掛け部2の両側に、フランジ1と一体成形されて凸段差状に形成されるのが好ましい(請求項2)。
【0012】
なぜならこの場合は、腕や手のひら等を押し付けてつぼを刺激させるような、マッサージ器具代わりにアームレスト4を使用でき、又一体成形のため後加工する手間暇を一掃でき、更にはフランジ1との接合部が生じないため、見た目が良く掃除の手間暇を軽減できるからである。
【0013】
又本発明の浴室ユニットとしては、例えば図3に示されるように形成されるものがある。
即ちこの本発明品は、フランジ1から立ち下げられ凹段差状に形成された腰掛け部2を備えてなる半身浴機能付き浴槽7と、この浴槽7の腰掛け部2の後方側にあたる浴室壁面位置に設けられる出窓パネル8とを備えてなる浴室ユニットであって、上記の腰掛け部2が浴槽7の長手方向における出窓パネル8側の一辺の中央部に設けられ、この腰掛け部2に対応する出窓パネル8の垂直面位置8aに、枕や背凭れとして機能するバックサポート部9を出窓パネル8の垂直面位置8aから腰掛け部2の側に突出状に備え、このバックサポート部9の前面9cが中央部を最も凹ませて真上から見て凹湾曲状に形成され、上記の出窓パネル8の横方向の寸法が、浴槽7の長手方向の長さに対応して選定され、出窓パネル8が浴槽7の長手方向に沿って設けられていることを特徴とする(請求項3)。
【0014】
この場合、バックサポート部9は、一体成形されているのでも、或いは後加工によって取り付けられるのでも良く、又着脱自在に形成されているのでも良い。
【0015】
又本発明の場合、バックサポート部9の上面9aに、小物を載置させるための載置部9bが形成されているのが好ましい(請求項4)。
【0016】
なぜならこの場合は、載置部9bにタオル等の小物を一時的に置くことができ、バックサポート部9をカウンターとして利用できるからである。載置部9bは、上面9aの両側或いは片側に、水切り勾配を有して例えば平面状に形成されることにより達成される。
【0017】
なおバックサポート部9は、背中や頭が接する前面9cがクッション性を有するよう、軟質材で形成されたり、軟質性のカバーが被せられたり、又マッサージ効果を得られるよう、バイブレータを備えてなるのでも良い。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に従って説明する。
【0019】
図1等において、1は本発明の浴室ユニットを形成する浴槽7(図3等参照)のフランジであり、2はこのフランジ1から立ち下げられ凹段差状に形成された腰掛け部である。この腰掛け部2は、本発明では浴槽7の長手方向における一辺側の中央部に設けられている。
【0020】
3は入浴者であり、4は入浴者3が半身浴時に腕や肘を休ませるためのアームレストである。このアームレスト4は、腰掛け部2回りのフランジ1の位置に設けられるものであり、この実施形態では腰掛け部2の両側に、フランジ1と一体成形され、凸段差状に形成されている。
【0021】
5(図2参照)は、建築躯体である。本発明の浴槽は、この建築躯体5の土台6の上方に腰掛け部2を配置させて設置されている。
【0022】
而して本発明の浴槽を使用するときは、図1に示されるように、入浴者3は出窓側を背にして腰掛け部2に腰掛け、アームレスト4に腕や肘を載せて使用する。この場合入浴者は、アームレスト4の凸部に腕等を押し付け、ツボを刺激するマッサージ器具代わりにアームレスト4を使用しても良い。
【0023】
次に本発明の浴室ユニットを形成する出窓パネル8の好適な一実施形態を、図3、図4に従って説明する。上例と同一箇所、同一部材には、同一番号を付し、詳しい説明は省略する。
【0024】
7は、半身浴機能付き浴槽である。この浴槽7は、フランジ1から立ち下げられ凹段差状に形成された腰掛け部2を備え、この腰掛け部2を建築躯体5の土台6の上方に配置させて設置されている。本発明の浴室ユニットを形成する出窓パネル8は、浴室に出窓を形成するため、この浴槽7の腰掛け部2の後方側にあたる浴室壁面位置に設けられるものである。
【0025】
9は、枕や背凭れとして機能するバックサポート部である。本発明の浴室ユニットを形成する出窓パネル8は、このバックサポート部9を、浴槽7の腰掛け部2に対応する垂直面位置8aに備えてなる。
【0026】
又この実施形態の場合、バックサポート部9は、垂直面位置8aに一体成形されると共に、上面9aの両端位置に、タオル等の小物を載置させるための載置部9bが水切り勾配を有して平面状に形成されている。又背中等が当接する前面9cは、クッション性を有するよう、軟質性の樹脂材で形成されている。
【0027】
又本発明の浴室ユニットを形成する出窓パネル8は、横方向の寸法が浴槽7の長手方向の長さに対応して選定され、浴槽7の長手方向に沿って設けられている。なお10は浴槽載置用パンであり、11は浴槽エプロン、12は洗い場パンである。
【0028】
本発明の浴室ユニットを形成する出窓パネル8は、上記のように形成されたバックサポート部9を備えてなる。従って入浴者3は、腰掛け部2に座って半身浴する際、図3に示されるように、このバックサポート部9に寄りかかり、背中等を支承させて入浴するものである。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の浴室ユニットを形成する半身浴機能付き浴槽は、腰掛け部回りのフランジの位置に、入浴者が半身浴時に腕や肘を休ませるためのアームレストがフランジの上面から上向きに突き出されて凸段差状に設けられ、このアームレストの上面が略瓢箪をその長手方向に沿って二つ割りしたときの表面形状を模して湾曲状に形成されているものである。
【0030】
従って本発明を使用すれば、入浴者はアームレストに腕等を載せて休ませることができるから、腰掛け部に座って快適に半身浴できる。
【0031】
又本発明の浴室ユニットを形成する出窓パネルは、腰掛け部に対応する垂直面位置に、枕や背凭れとして機能するバックサポート部を出窓パネルの垂直面位置から腰掛け部の側に突出状に備え、このバックサポート部の前面が中央部を最も凹ませて真上から見て凹湾曲状に形成され、横方向の寸法が、浴槽の長手方向の長さに対応して選定され、浴槽の長手方向に沿って設けられている。
【0032】
従って本発明の浴室ユニットを形成する出窓パネルを使用すれば、入浴者は浴槽の腰掛け部に座って身体をバックサポート部に寄りかからせることができるから、ゆったりした姿勢で快適に半身浴できる。
またこれによれば、背凭れ機能を持つ出窓を浴槽の長手方向にわたって形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の浴室ユニットを形成する浴槽の好適な一実施形態を示す使用状態時の要部斜視図である。
【図2】 図1のIIーII線における要部断面図である。
【図3】 本発明の浴室ユニットを形成する出窓パネルの好適な一実施形態を示し、図4のIIIーIII線における要部断面図である。
【図4】 同上出窓パネルの使用状態時の要部斜視図である。
【符号の説明】
1 フランジ
2 腰掛け部
3 入浴者
4 アームレスト
5 建築躯体
6 土台
7 浴槽
8 出窓パネル
8a 垂直面位置
9 バックサポート部
9a 上面
9b 載置部
9c 前面
10 浴槽載置用パン
11 浴槽エプロン
12 洗い場パン

Claims (4)

  1. フランジから立ち下げられ凹段差状に形成された腰掛け部を備えてなる半身浴機能付き浴槽と、この浴槽の腰掛け部の後方側にあたる浴室壁面位置に設けられる出窓パネルとを備えてなる浴室ユニットであって、上記の腰掛け部が浴槽の長手方向における出窓パネル側の一辺の中央部に設けられ、この腰掛け部回りのフランジの位置に、入浴者が半身浴時に腕や肘を休ませるためのアームレストがフランジの上面から上向きに突き出されて凸段差状に設けられ、このアームレストの上面が略瓢箪をその長手方向に沿って二つ割りしたときの表面形状を模して湾曲状に形成され、上記の出窓パネルの横方向の寸法が、浴槽の長手方向の長さに対応して選定され、出窓パネルが浴槽の長手方向に沿って設けられていることを特徴とする浴室ユニット。
  2. 請求項1記載の浴室ユニットであって、アームレストが、腰掛け部の両側に、フランジと一体成形されて凸段差状に形成されていることを特徴とする浴室ユニット
  3. フランジから立ち下げられ凹段差状に形成された腰掛け部を備えてなる半身浴機能付き浴槽と、この浴槽の腰掛け部の後方側にあたる浴室壁面位置に設けられる出窓パネルとを備えてなる浴室ユニットであって、上記の腰掛け部が浴槽の長手方向における出窓パネル側の一辺の中央部に設けられ、この腰掛け部に対応する出窓パネルの垂直面位置に、枕や背凭れとして機能するバックサポート部を出窓パネルの垂直面位置から腰掛け部の側に突出状に備え、このバックサポート部の前面が中央部を最も凹ませて真上から見て凹湾曲状に形成され、上記の出窓パネルの横方向の寸法が、浴槽の長手方向の長さに対応して選定され、出窓パネルが浴槽の長手方向に沿って設けられていることを特徴とする浴室ユニット。
  4. 請求項3記載の浴室ユニットであって、バックサポート部の上面に、小物を載置させるための載置部が形成されていることを特徴とする浴室ユニット
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