JPH0634909B2 - 複合膜の製造方法 - Google Patents

複合膜の製造方法

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JPH0634909B2
JPH0634909B2 JP63228847A JP22884788A JPH0634909B2 JP H0634909 B2 JPH0634909 B2 JP H0634909B2 JP 63228847 A JP63228847 A JP 63228847A JP 22884788 A JP22884788 A JP 22884788A JP H0634909 B2 JPH0634909 B2 JP H0634909B2
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polyacrylonitrile
hydrophilic
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美智男 露本
恭志 前田
博樹 唐金
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TSUSHO SANGYOSHO KISO SANGYOKY
TSUSHO SANGYOSHO KISO SANGYOKYOKUCHO
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TSUSHO SANGYOSHO KISO SANGYOKY
TSUSHO SANGYOSHO KISO SANGYOKYOKUCHO
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は主として浸透気化法又は蒸気透過法による水選
択透過性複合膜に関するものである。又、その膜構造に
ついては限定されず、膜形態も平膜、中空糸膜、チュー
ブ膜等のいずれでもよく、用途によって任意に決めるこ
とができる。
[従来技術及び課題] 一般の疎水性分離膜は、表面が水で濡れ難く乾燥し易
い、吸着や目詰まり易いなどの欠点を改善するために各
種の親水化処理が行なわれてきた。従来行なわれている
分離膜への親水化処理としては、ポリエチレングリコー
ルやグリセリン等の多価アルコールを膜中に添加するこ
とが一般的に行なわれている。しかしながら、このよう
な方法で分離膜に親水性を付与した場合には、使用時に
液中にこれらの添加剤が溶出するといった欠点があっ
た。又、特公昭56−16187号公報では、疎水性分
離膜に水溶性ポリマーを浸漬することによって塗布した
後、電子線照射や加熱結晶化及びポルムアルデヒドやグ
リオキザールによる化学反応によって水不溶化処理して
親水化する方法が開示されている。しかしながら、この
ような方法の場合には操作が煩雑なため実用的でなくデ
ィフェクトも発生しやすいという欠点があった。又、特
開昭58−35862号公報には、疎水性微孔性過膜
の親水化方法として、ポリサルホン製過膜を真空放電
雰囲気中にスパッタエッチングする方法が開示されてい
る。しかしながら、この方法では親水化処理後の微孔性
過膜の機械的強度が著しく低下するという欠点を有し
ている。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重
ねた結果、容易な方法により親水化処理されたポリアク
リロニトリル系分離膜を得ることに成功した。この膜は
そのまま親水化分離膜として使用することも勿論可能で
あるが、親水性ポリマーをコーティングする際の基材膜
として用いることもできる。即ち本発明は、ポリアクリ
ロニトリル系基材膜に親水性合成ポリマーをコーティン
グして該ポリマーの薄膜層を形成させる水選択透過性複
合膜の製造方法において、親水性ポリマーとして少なく
ともアニオン性ポリマーを用いると共に、ポリアクリロ
ニトリル系基材膜をあらかじめ部分的にアルカリ加水分
解してカルボキシル基を生成させ、親水性を高めておく
ことを特徴とする複合膜の製造方法である。
本発明でいう浸透気化性能評価における透過速度とは、
単位膜面積・単位時間当たりの透過混合物量でKg/m2
・hrの単位で表す。一方、分離係数(α)は、供給液あ
るいは供給蒸気中の水と有機物との比に対する透過気体
中の水と有機物との比である。すなわち、▲αx y▼=
(X/Y)/(X/Y)である。ここで、X,Yは
2成分系での水及び有機物のそれぞれの重量組成を、又
p及びfは、それぞれ透過側及び供給側を表す。
膜素材は、ポリアクリロニトリルと他の素材とのブレン
ド物又は共重合物であっても差し支えないし、又、架橋
されていても膜形態維持の点から好ましいことは明らか
である。これらの素材を加水分解する方法としては、水
酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム等の
アルカリ性溶液に浸漬する方法が、その加水分解速度と
膜形態維持のバランスからいって好ましい。加水分解の
度合は、膜素材の種類や、ブレンド物、共重合物、又
は、架橋処理物であるなしによっても異なるが、用いる
アルカリの種類、濃度、処理温度、処理時間によってそ
れぞれ適度な加水分解度にすることができる。膜素材を
全て加水分解することは、素材により異なるが、水溶性
のゲル状物に変換されてしまうことが多いので好ましく
ない。又、膜表面のみを処理液と接触させて加水分解す
るだけでも本発明の目的は達成される。
又、ポリアクリロニトリルのアルカリ性溶液による加水
分解の反応経路については、およそ(I)〜(V)式の
ように進行すると考えられている。
適度に加水分解した膜は、カルボキシル基が処理液に応
じて酸型、種々の金属塩型、アミン塩型等の状態とな
り、そのままで分離膜として使用できる。又さらに、こ
の親水化された分離膜を基材膜として用いて、その表面
に親水性合成ポリマーをコーティングし、機能性を高め
ることが容易にできる。親水性合成ポリマーの例として
は、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコールのような合
成高分子が代表的であるがこれに限定されるものではな
い。本発明におけるコーティング液としては、少なくと
もポリアクリル酸のようなアニオン性ポリマーが用いら
れるが、この場合、カチオン性ポリマーとポリイオンコ
ンプレックス化する方が、膜性能の向上及び安定性の面
から好ましい。カチオン性ポリマーの具体的な例として
は、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニ
ルピリジン、主鎖に第4級アンモニウム塩を含むアイオ
ネン型ポリマー等が代表的であるが、これに限定される
ものではない。又、ポリイオンコンプレックス化は、ア
ニオン性ポリマーがコーティングされた膜を、これらカ
チオン性ポリマーの溶液に浸漬するだけで容易に達成さ
れる。又、該基材膜のように表面にカルボキシル基のよ
うなアニオン性基が生成している場合には、カチオン性
ポリマーを先にコーティングしてもイオン間の相互作用
により容易に塗布されることは明らかである。
[実施例] 次に実施例によってこの発生をさらに具体的に説明す
る。
参考例 ポリアクリロニトリル系限外過膜であるDUY−M平
膜(ダイセル化学工業社製、ポリアクリロニトリル含有
量約7割)を、1N−MaOH水溶液中に78−85℃
で30分間浸漬して加水分解した。加水分解後、膜中の
過剰のアルカリを水で洗浄し乾燥した後、ATR−IR
を測定した結果、1400、1550cm-1位置の吸収か
らイオン化されたカルボキシル基の存在が認められ、膜
が親水化処理されたことが確認された。又、この親水化
処理された膜を用いて浸透気化法によって水/エタノー
ルの分離性能(評価液95%エタノール、60℃)を測
定し、水選択性を評価した結果、分離係数約40、透過
速度1kg/m2・hrであった。
実施例1 ポリアクリロニトリル系ポリマー(含有率約9割)から
なる中空糸(内径/外径=1.0/1.5mm)を用い
て、膜面積約70cm2のミニモジュールを5ヶ作成し
た。このミニモジュールを用いて糸内部に1N−NaO
Hを80℃で15分間通液して内表面を軽く加水分解し
た。この中空糸内部に分子量約400万のポリアクリル
酸0.5%水溶液を10秒間通液した後、50℃の温風
で通風乾燥した後、次式の構造を有するアイオネン型ポ
リカチオンPCA−107の2%水溶液を通液してポリ
イオンコンプレツクス化し、さらに通風乾燥した。ディ
フェクト部分を減少させるため以上のポリアクリル酸コ
ーティング〜ポリイオンコンプレックス化操作を2回繰
り返したのち、参考例と同様の方法によって水選択性を
評価した。その結果、5モジュールとも分離係数は80
0を超える高い値を示した。この評価方法の場合、塗り
むらのようなディフェクトが少ない場合は、分離係数が
大きくなるので、この膜は、ほぼ均一にコーティングさ
れているといえよう。
比較例1 ポリアクリロニトリル系中空糸を加水分解せずそのまま
複合膜用の基材膜として用いた以外は実施例1と同様の
方法でコーティング〜ポリイオンコンプレックス化処理
した後、膜性能を評価したところ5モジュールの中で分
離係数が800を超えるものは3ケであった。
[発明の効果] 本発明によれば、従来から市販されている逆浸透膜、限
外過膜、精密過膜等をそのまま用いることができ、
従来法のような高度な技術を用いなくても、アルカリ水
溶液に所定時間接触させて加水分解することで、親水化
された分離膜が容易に得られる。又、本発明による親水
化された分離膜を複合膜用の基材膜として使用する際に
は、親水性ポリマーをコーティングした時に膜表面と親
和性が良いために、コーティングしやすくなる。本発明
による親水性された分離膜は、浸透気化法により優れた
水選択透過性を示し、種々の有機物混合溶液からの脱水
に使用可能なことはもとより、その特性を生かし蒸気透
過、透析、逆浸透、空気の除湿といった広範な用途を用
いることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアクリロニトリル系基材膜に親水性合
    成ポリマーをコーティングして該ポリマーの薄膜層を形
    成させる水選択透過性複合膜の製造方法において、親水
    性ポリマーとして少なくともアニオン性ポリマーを用い
    ると共に、ポリアクリロニトリル系基材膜をあらかじめ
    部分的にアルカリ加水分解してカルボキシル基を生成さ
    せ、親水性を高めておくことを特徴とする複合膜の製造
    方法。
JP63228847A 1987-12-02 1988-09-14 複合膜の製造方法 Expired - Lifetime JPH0634909B2 (ja)

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