JPH0634874A - 視線検出装置を有した光学装置 - Google Patents

視線検出装置を有した光学装置

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JPH0634874A
JPH0634874A JP4213795A JP21379592A JPH0634874A JP H0634874 A JPH0634874 A JP H0634874A JP 4213795 A JP4213795 A JP 4213795A JP 21379592 A JP21379592 A JP 21379592A JP H0634874 A JPH0634874 A JP H0634874A
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明彦 長野
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B2213/00Viewfinders; Focusing aids for cameras; Means for focusing for cameras; Autofocus systems for cameras
    • G03B2213/02Viewfinders
    • G03B2213/025Sightline detection

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  • Viewfinders (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 眼球の大きさの個人差による視線の検出誤差
を適切に設定した視線補正手段を用いて自動的に補正
し、視線検出の検出精度を高めた視線検出装置を有した
光学装置を得ること。 【構成】 ファインダー系を覗く観察者の眼球の光軸の
回転角を検出し、該回転角から観察者の視線を視線検出
装置で検出する際、該視線検出装置は観察者の瞳孔径と
視線補正データとの関数より視線を求めていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は視線検出装置を有した光
学装置に関し、特に撮影系による被写体像が形成されて
いる観察面(ピント面)上のファインダー系を介して観
察者(撮影者)が観察している注視点方向の軸、所謂視
線(視軸)を、観察者の眼球面上を照明したときに得ら
れる眼球の反射像を利用して検出するようにした視線検
出装置を有した光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より観察者が観察面上のどの位置を
観察しているかを検出する、所謂視線(視軸)を検出す
る装置(例えばアイカメラ)が種々提供されている。
【0003】例えば特開平1-274736号公報においては、
光源からの平行光束を観察者の眼球の前眼部へ投射し、
角膜からの反射光による角膜反射像と瞳孔の結像位置を
利用して視軸を求めている。
【0004】又、本出願人は、特開平3-11492 号公報に
おいて観察者の視線の個人差を補正する視線のキャリブ
レーションを行なった視線検出装置を有した光学装置を
提案している。
【0005】図36は公知の視線検出方法の原理説明図
である。同図において13a、13bは各々観察者に対
して不感の赤外光を放射する発光ダイオード等の光源で
あり、各光源13a,13bは受光レンズ12の光軸に
対してx方向に略対称に配置され観察者の眼球15を発
散照明している。眼球15で反射した照明光の一部は受
光レンズ12によってイメージセンサー14に集光す
る。
【0006】図35(A)はイメージセンサー14に投
影される眼球像の概略図、図35(B)は図36のイメ
ージセンサー14からの出力信号の強度図ある。以下各
図を用いて視線の検出方法を説明する。
【0007】光源13bより放射された赤外光は観察者
の眼球15の角膜16を照明する。このとき角膜16の
表面で反射した赤外光の一部により形成される角膜反射
像d(虚像)は受光レンズ12により集光されイメージ
センサー14上の位置d′に結像する。
【0008】同様に光源13aより放射された赤外光は
眼球15の角膜16を照明する。このとき角膜16の表
面で反射した赤外光の一部により形成された角膜反射像
eは受光レンズ12により集光され、イメージセンサー
14上の位置e′に結像する。また虹彩17の端部a、
bからの光束は受光レンズ12を介してイメージセンサ
ー14上の位置a′,b′に該端部a,bの像を結像す
る。
【0009】受光レンズ12の光軸に対する眼球15の
光軸の回転角θが小さい場合、虹彩17の端部a、bの
x座標をxa 、xb とすると、瞳孔19の中心位置cの
座標xc は、 xc ≒( xa +xb)/2 と表わされる。
【0010】又、角膜反射像d及びeの中点のx座標と
角膜16の曲率中心Oのx座標xoとはほぼ一致する。
このため、角膜反射像の発生位置d、eのx座標をx
d,xe、角膜16の曲率中心Oと瞳孔19の中心Cまで
の標準的な距離をOCとし、距離OCに対する個人差を
考慮する係数(視線補正係数)をAとすると眼球15の
光軸15aの回転角θは、 ( A* OC)*SINθ≒xc-( xd +xe)/2 ‥‥‥(1) の関係式を略満足する。
【0011】このため図35に示したようにイメージセ
ンサー14上に投影された眼球15の各特徴点(角膜反
射像d、e及び虹彩の端部a、b)の位置を検出するこ
とにより眼球15の光軸15aの回転角θを求めること
ができる。この時(1)式は、 β*(A* OC)*SINθ≒( xa ′+xb ′)/2-( xd ′+ xe ′)/2 ‥‥‥(2) とかきかえられる。但し、βは受光レンズ12に対する
眼球15の位置により決まる倍率で、実質的には角膜反
射像の間隔|xd ′−xe ′|の関数として求められ
る。
【0012】眼球15の光軸の回転角θは θ≒ARCSIN{( xc ′−xf ′)/β/(A* OC) }‥‥‥(3) と書き換えられる。ただし xc ′≒( xa ′+xb ′)/2 xf ′≒( xd ′+xe ′)/2 ところで観察者の眼球15の光軸15aと視軸とは一致
しないため、観察者の眼球の光軸の水平方向の回転角θ
が算出されると、眼球の光軸と視軸との角度差αを補正
することにより撮影者の水平方向の視線θx は求められ
る。
【0013】眼球の光軸と視軸との補正角度αに対する
個人差を考慮する係数(視線補正係数)をBとすると観
察者の水平方向の視線θx は θx =θ±( B* α) ‥‥‥(4) と求められる。ここで符号±は、観察者に関して右への
回転角を正とすると、観察装置(ファインダー系)をの
ぞく観察者の目が左目の場合は+、右目の場合は−の符
号が選択される。
【0014】又、同図においては、観察者の眼球がz−
x平面(例えば水平面)内で回転する例を示している
が、観察者の眼球がy−z平面(例えば垂直面)内で回
転する場合においても同様に検出可能である。ただし、
観察者の視線の垂直方向の成分は眼球の光軸の垂直方向
の成分θ′と一致するため垂直方向の視線θy は θy =θ′ となる。
【0015】さらに、光学装置として一眼レフカメラを
用いた場合においては視線データθx ,θy より観察者
が見ているピント板上の位置(xn , yn )は xn ≒m* θx ≒m* [ARCSIN{( xc ′−xf ′)/β/(A* OC) } ±( B* α) ] ‥‥‥(5) yn ≒m* θy と求められる。
【0016】ただし、mはカメラのファインダー光学系
で決まる定数である。ここで視線の個人差を補正する係
数はA、Bと二つであるため、例えば観察者に位置の異
なる二つの視標を見てもらいそのときに算出される観察
者の眼球の回転角から前記係数A、Bを求めることが可
能である。
【0017】又、視線の個人差を補正する係数A,B
は、通常観察者の眼球の水平方向の回転に対応するもの
であるため、カメラのファインダー内に配設される二つ
の視標は観察者に対して水平方向になるように設定され
ている。
【0018】視線の個人差を補正する係数A,Bが求ま
り、(5)式を用いてカメラのファインダー系を覗く観
察者の視線のピント板上の位置が算出されると、その視
線情報をレンズの焦点調節あるいは露出制御等に利用す
ることが可能となる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
(1−イ)観察者の眼球の瞳孔の大きさは周囲の明るさ
あるいは観察者の心理状態によって種々と変化し、また
該瞳孔の中心の位置(c)及びプルキンエ像(d,e)
の位置は前記瞳孔の大きさによって変化する。
【0020】図37は観察者の瞳孔系rp と従来の視線
算出方法で算出された注視点位置xn との関係を示した
説明図である。このように観察者の瞳孔系rp が変化す
ると、観察者が同じ視標を注視していても計算された注
視点xp の位置も変化してしまい精度の高い視線の検出
ができないという問題点があった。
【0021】更に精度良く視線の検出を行なうには、観
察者の観察状態が変化するたび毎に視線の補正を行わな
ければならず、この結果カメラの操作性を損なうという
問題点があった。
【0022】本発明の第1の目的は撮影者の瞳孔径等に
よる個人差や観察状態の変化による視線の検出誤差を適
切に設定した視線検出装置を用いることにより補正し、
高精度の視線検出を行うことができる視線検出装置を有
した光学装置の提供にある。
【0023】(1−ロ)視線の個人差を補正する係数
A,Bを求める際に用いる二つの視標は、通常観察者が
カメラを横位置の状態にして構えたときに観察者の眼球
に対して水平方向に位置するようにカメラのファインダ
ー内に配設されている。このため、観察者がカメラを縦
位置の状態に構えて視線の個人差データを検知する場合
所望の個人差のデータが検知できないという問題点があ
った。
【0024】本発明の第2の目的はカメラ(光学装置)
が縦位置状態であるときには視線検出手段での視線補正
データの検出を制御することにより、常に高精度の視線
検出ができるようにした視線検出装置を有した光学装置
の提供にある。
【0025】(1−ハ)視線のキャリブレーションを行
なって撮影者の視線の補正係数A,Bを求める際、イメ
ージセンサー上に不要なゴーストが発生したり、また得
られた眼球像のコントラストが低かったりして求めた視
線の補正係数の信頼性が低い場合がある。
【0026】このような場合該補正係数を用いて算出さ
れた視線の信頼性も低くなり、該視線情報を用いてカメ
ラの制御を行なうと誤った動作を行なってしまうという
問題点がある。
【0027】又、撮影者が眼鏡を使用している場合は照
明光が眼鏡で反射してもイメージセンサー上には到達し
ないように撮影者の眼球に対して横の方から眼球を照明
するのが有効である。しかしながら眼鏡を使用した撮影
者に対して眼鏡を使用しているかいないかが分からず、
撮影者の眼球に対して略正面から眼球を照明すると眼鏡
の反射光によってゴーストが発生し、視線の検出ができ
ない場合が生じてくるという問題点があった。
【0028】本発明の第3の目的は眼球の個人差による
視線の検出誤差を補正するための視線補正データを適切
に使用することにより、高精度の視線検出を行なうこと
ができる視線検出装置を有した光学装置の提供にある。
【0029】(1−ニ)視線のキャリブレーションを行
なって撮影者の視線補正データ(視線補正係数)を求め
る際、イメージセンサー上に不要なゴーストが発生した
り、また得られた眼球像のコントラストが低かったりし
て求めた視線補正データが誤っていたり、あるいは誤差
が大きい場合がある。このようなときは該視線補正デー
タを用いて算出された視線の誤差も大きくなる。この結
果該視線情報を用いてカメラの制御を行なうと誤った動
作を行なってしまうという問題点があった。
【0030】本発明の第4の目的は眼球の個人差による
視線の検出誤差を補正する視線補正手段と前記視線補正
手段で算出された視線補正データの信頼性を判定する判
定手段を具備することにより、該視線補正データの信頼
性に応じて視線情報の信頼性を決定し、該視線情報及び
該視線情報の信頼性に基づいて光学装置を正しく制御す
ることができる視線検出装置を有した光学装置の提供に
ある。
【0031】(1−ホ)撮影者の視線を正確に検出する
ために用いられる撮影者の視線補正データ(視線補正係
数)A,Bには、視線を算出するための該視線補正デー
タの他に撮影者が眼鏡を使用しているかどうかの眼鏡情
報がある。しかしながら、撮影者によっては撮影を行な
うその時々によって眼鏡を使用する場合と使用しない場
合とがあり、視線補正データに基づいて設定された眼鏡
情報と異なった状態では精度の高い視線の検出ができな
いという問題点があった。
【0032】本発明の第5の目的は眼球の個人差による
視線の検出誤差を視線補正データを用いて補正する視線
補正手段と該視線補正データを記憶する記憶手段と該記
憶手段に記憶された視線補正データを確認する確認手段
とを具備し、該確認手段は記憶手段に記憶された視線補
正データに基づいてカメラ(光学装置)に設定された視
線補正データが誤りであることを判別したら、該視線補
正データの変更を行なうことによって精度の高い視線検
出が可能な視線検出装置を有した光学装置の提供にあ
る。
【0033】(1−ヘ)一般に撮影者がカメラ(光学装
置)を購入した直後は、該撮影者の視線を補正する視線
補正データは登録されておらず、該視線補正データは所
定の初期値に設定されている。このため、視線補正デー
タが初期値の状態で撮影者の視線情報を用いてカメラの
制御を行なうと誤動作を行なってしまうという問題点が
あった。
【0034】本発明の第6の目的は眼球の個人差による
視線の検出誤差を視線補正データを用いて補正する視線
補正手段と該視線補正データを記憶する記憶手段とを具
備し、撮影者の視線補正データが該記憶手段に記憶され
ていなければ視線情報を利用したカメラの駆動を制御
し、例えば実行しないようにして、カメラの誤動作を防
止した視線検出装置を有した光学装置の提供にある。
【0035】(1−ト)一般に受光手段としてイメージ
センサーを用いた場合、イメージセンサーに取り込まれ
た撮影者の眼球像データの全てを読み出そうとすると多
くの時間がかかり、イメージセンサーの眼球像データの
全てを読み出した後にそのデータを用いて撮影者の視線
を演算し、その視線情報を用いてカメラ(光学装置)の
制御を行なうと、一連のカメラ動作が遅れてしまうとい
う問題点があった。
【0036】更には、撮影者の視線補正データを検出す
る場合、撮影者はカメラのファインダー内に配設された
視標を所定の時間注視しなければならないが、その注視
時間が長い場合は撮影者に苦痛を与えるという問題点が
あった。
【0037】本発明の第7の目的は撮影者の眼球の光軸
の回転角を検出し、該回転角から撮影者の視線を算出す
る撮影者の眼球像を受光するイメージセンサーの読み出
し領域を設定して該イメージセンサーの読み出し領域以
外は空読みを行なうことにより、視線検出にかかる時間
を短くした視線検出装置を有した光学装置の提供にあ
る。
【0038】
【課題を解決するための手段】本発明の視線検出装置を
有した光学装置は、 (2−イ)ファインダー系を覗く観察者の眼球の光軸の
回転角を検出し、該回転角から観察者の視線を視線検出
装置で検出する際、該視線検出装置は観察者の瞳孔径と
視線補正データとの関数より視線を求めていることを特
徴としている。
【0039】特に、前記視線検出装置は観察者の眼球の
個人差による視線の検出誤差を補正する為の観察者の瞳
孔径に応じた視線補正データを算出する視線補正手段を
有していることを特徴としている。
【0040】(2−ロ)ファインダー系を覗く観察者の
眼球の光軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の視
線を検出する視線検出装置を有した光学装置において、
該光学装置の姿勢を検出する姿勢検知手段と眼球の個人
差による視線の検出誤差を視線補正データを用いて補正
する視線検出手段とを有し、該視線検出手段は該姿勢検
知手段からの信号に基づいて該視線補正データの検出を
制御していることを特徴としている。
【0041】特に、前記姿勢検知手段で前記光学装置が
縦位置状態である信号が得られたときは前記視線検出手
段は視線補正データの検出を禁止するようにしたこと
や、前記姿勢検知手段で前記光学装置が縦位置状態であ
る信号が得られたときは警告手段でその旨を警告するよ
うにしたこと等を特徴としている。
【0042】(2−ハ)ファインダー系を覗く観察者の
眼球の光軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の視
線を視線検出装置で検出する際、該視線検出装置は眼球
の個人差による視線の検出誤差を視線補正データを用い
て補正する視線検出手段と該視線補正データを記憶する
記憶手段とを有していることを特徴としている。
【0043】特に、前記視線補正データは前記視線補正
手段で算出された視線補正係数、該視線補正手段で算出
された視線補正係数の信頼性情報、前記観察者が眼鏡を
使用しているか否かの眼鏡情報のうちの少なくとも1つ
より成っていることや、前記視線補正データに含まれる
眼鏡情報に基づいて前記観察者の眼球への照明方向を制
御したことを特徴としている。
【0044】(2−ニ)ファインダー系を覗く観察者の
眼球の光軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の視
線を視線検出装置で検出する際、該視線検出装置は眼球
の個人差による視線の検出誤差を視線補正データを用い
て補正する視線検出手段と該視線検出手段で算出された
視線補正データの信頼性を判定する判定手段とを有して
いることを特徴としている。
【0045】(2−ホ)ファインダー系を覗く観察者の
眼球の光軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の視
線を視線検出装置で検出する際、該視線検出装置は眼球
の個人差による視線の検出誤差を視線補正データを用い
て補正する視線検出手段、該視線補正データを記憶する
記憶手段、そして該記憶手段に記憶した視線補正データ
の良否を判定し、該判定結果に基づいて該視線補正デー
タの変更を行なう確認手段とを有していることを特徴と
している。
【0046】特に、前記視線補正データは前記観察者が
眼鏡を装着しているか否かの眼鏡情報であることを特徴
としている。
【0047】(2−ヘ)ファインダー系を覗く観察者の
眼球の光軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の視
線を検出する視線検出装置を有した光学装置において、
該視線検出装置は眼球の個人差による視線の検出誤差を
視線補正データを用いて補正する視線検出手段と該視線
補正データを記憶する記憶手段とを有しており、該光学
装置は該記憶手段に記憶されている視線補正データの性
質に応じて撮影に関する各種の駆動を制御していること
を特徴としている。
【0048】特に、前記記憶手段に前記視線補正データ
が記憶されていないときは前記光学装置は視線情報を利
用した動作を停止していることを特徴としている。
【0049】(2−ト)ファインダー系を覗く観察者の
眼球に投光手段より光束を照射し、該眼球からの反射光
束を受光手段で受光し、該受光手段からの信号を用いて
該眼球の光軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の
視線を検出する際、該受光手段はイメージセンサを有
し、該イメージセンサのうちの所定の領域を設定して読
み出しを行なっていることを特徴としている。
【0050】特に、前記受光手段は前記イメージセンサ
のうちの所定の領域以外は読み出しを行なっていないこ
とを特徴としている。
【0051】
【実施例】図1は本発明を一眼レフカメラに適用したと
きの実施例1の要部概略図、図2(A),(B)は図1
の一眼レフカメラの上部外観図と背面図、図3は図1の
ファインダー視野図である。
【0052】図中1は撮影レンズであり、図1では便宜
上2枚のレンズ1a,1bで示したが、実際は多数のレ
ンズから構成されている。2は主ミラーで、観察状態と
撮影状態に応じて撮影光路へ斜設されあるいは退去され
る。3はサブミラーで、主ミラー2を透過した光束をカ
メラボディの下方へ向けて反射する。4はシャッター、
5は感光部材で、銀塩フィルムあるいはCCDやMOS
型等の固体撮像素子あるいはビディコン等の撮像管より
成っている。
【0053】6は焦点検出装置であり、結像面近傍に配
置されたフィールドレンズ6a,反射ミラー6b及び6
c,2次結像レンズ6d,絞り6e,複数のCCDから
なるラインセンサー6f等から構成されている周知の位
相差方式を採用している。同図の焦点検出装置6は、図
3に示すように観察画面内213の複数の領域(5箇所
の測距点マーク200〜204)を焦点検出可能なよう
に構成されている。
【0054】7は撮影レンズ1の予定結像面に配置され
たピント板、8はファインダー光路変更用のペンタプリ
ズム、9,10は観察画面内の被写体輝度を測定するた
めの結像レンズと測光センサーで、結像レンズ9はペン
タダハプリズム8内の反射光路を介してピント板7と測
光センサー10を共役に関係付けている。
【0055】次にペンタダハプリズム8の射出面後方に
は光分割器11aを備えた接眼レンズ11が配され、撮
影者の眼15によるピント板7の観察に使用される。光
分割器11aは、例えば可視光を透過し赤外光を反射す
るダイクロイックミラーより成っている。12は受光レ
ンズ、14はCCD等の光電素子列を2次元的に配した
イメージセンサーで受光レンズ12に関して所定の位置
にある撮影者の眼15の瞳孔近傍と共役になるように配
置されている。
【0056】イメージセンサー14と受光レンズ12は
受光手段の一要素を構成している。13,13a〜13
fは各々撮影者の眼15の照明光源(投光手段)である
ところの赤外発光ダイオードで、図2(B)に示すよう
に接眼レンズ11の回りに配置されている。
【0057】21は明るい被写体の中でも視認できる高
輝度のスーパーインポーズ用LEDである。スーパーイ
ンポーズ用LEDから発光された光は投光用プリズム2
2、主ミラー2で反射してピント板7の表示部に設けた
微小プリズムアレー7aで垂直方向に曲げられ、ペンタ
プリズム8、接眼レンズ11を通って撮影者の眼15に
達する。そこでピント板7の焦点検出領域に対応する位
置にこの微小プリズムアレイ7aを枠状に形成し、これ
を各々に対応した5つのスーパーインポーズ用LED2
1(各々をLED−L1,LED−L2,LED−C,
LED−R1,LED−R2とする)によって照明す
る。
【0058】これによって図3に示したファインダー視
野図から分かるように、各々の測距点マーク200,2
01,202,203,204がファインダー視野内2
13で光り、焦点検出領域(測距点)を表示させている
(以下これをスーパーインポーズ表示という)。
【0059】ここで左右端の測距点マーク200,20
4の内部には、ドットマーク205,206が刻印され
ており、これは後述するように眼球の個人差による視線
の検出誤差を補正するための視線補正データ(視線補正
係数)A,Bを採取する(以下この動作をキャリブレー
ションと称す)際の視標を示すものである。
【0060】23はファインダー視野領域を形成する視
野マスク、24はファインダー視野外に撮影情報を表示
するためのファインダー内LCDで、照明用LED(F
ーLED)25によって照明されている。ファインダー
内LCD24を透過した光は三角プリズム26によって
ファインダー内に導かれ、図3のファインダー視野外2
07に表示され、撮影者は該撮影情報を観察している。
27は姿勢検知手段でありカメラの姿勢を検知する水銀
スイッチである。
【0061】31は撮影レンズ1内に設けた絞り、32
は後述する絞り駆動回路111を含む絞り駆動装置、3
3はレンズ駆動用モーター、34は駆動ギヤ等からなる
レンズ駆動部材、35はフォトカプラーでレンズ駆動部
材34に連動するパルス板36の回転を検知してレンズ
焦点調節回路110に伝えている。レンズ焦点調節回路
110は、この情報とカメラ側からのレンズ駆動量の情
報に基ずいてレンズ駆動用モーターを所定量駆動させ、
撮影レンズ1の合焦レンズ1aを合焦位置に移動させて
いる。37は公知のカメラとレンズとのインターフェイ
スとなるマウント接点である。
【0062】図2において、41はレリーズ釦、42は
外部モニター表示装置としてのモニター用LCDで予め
決められたパターンを表示する固定セグメント表示部4
2aと、可変数値表示用の7セグメント表示部42bと
からなっている。43は測光値を保持するAEロック
釦、44はモードダイヤルで撮影モード等の選択を行な
っている。他の操作部材については本発明の理解におい
て特に必要ないので省略する。
【0063】図4(A)は図2のモードダイヤル44の
詳細説明図である。モードダイヤル44はカメラ本体に
印された指標55に表示を合わせることによって、その
表示内容で撮影モードが設定される。44aはカメラを
不作動とするロックポジション、44bはカメラが予め
設定した撮影プログラムによって制御される自動撮影モ
ードのポジション、44cは撮影者が撮影内容を設定で
きるマニュアル撮影モードで、プログラムAE、シャッ
ター優先AE、絞り優先AE、被写体深度優先AE、マ
ニュアル露出の各撮影モードをもっている。44dは後
述する視線のキャリブレーションを行なうキャリブレー
ションモードとなる「CAL」ポジションである。
【0064】図4(B)はモードダイヤル44の内部構
造の説明図である。46はフレキシブルプリント基板で
モードダイヤルスイッチとしてのスイッチパターン(M
11,M21,M31,M41)とGNDパターンを図
示されているように配置し、モードダイヤル44の回動
に連動しているスイッチ接片47の4本の接片(47
a,47b,47c,47d)を摺動させることによっ
て4ビットでモードダイヤル44に示した13のポジシ
ョンが設定できるようになっている。
【0065】図2(A)において45は電子ダイヤル
で、回転してクリックパルスを発生させることによって
モードダイヤルで選択されたモードの中でさらに選択し
得る設定値を選択するためのものである。例えばモード
ダイヤル44にてシャッター優先の撮影モードを選択す
ると、ファインダー内LCD24及びモニター用LCD
42には、現在設定されているシャッタースピードが表
示される。撮影者が電子ダイヤル45を回転させるとそ
の回転方向にしたがって現在設定されているシャッター
スピードから順次シャッタースピードが変化していくよ
うに構成されている。
【0066】図5(A),(B)はこの電子ダイヤル4
5の内部構造を示した詳細図である。電子ダイヤル45
とともに回転するクリック板48が配置され、これには
プリント基板49が固定されている。プリント基板49
にはスイッチパターン49a(SWDIALー1)、4
9b(SWDIAL−2)とGNDパターン49cが図
示されているように配置され、3個の摺動接片50a,
50b、50cを持つスイッチ接片50が固定部材51
に固定されている。
【0067】クリック板48の外周部に形成されている
凹部48aにはまりこむクリックボール52が配置さ
れ、このクリックボール52を付勢しているコイルバネ
53が固定部材51に保持されている。また通常位置
(クリックボール52が凹部48aにはまりこんでいる
状態)においては摺動接片50a,50bはスイッチパ
ターン49a,49bのどちらにも接触していない。
【0068】このように形成されている電子ダイヤル4
5において、撮影者が電子ダイヤル45を図5において
時計方向に回転させると、まず摺動接点50bがスイッ
チパターン49bに先に接触し、その後で摺動接点50
aがスイッチパターン49aに接触するようにして、こ
のタイミングで設定値をカウントアップさせる。反時計
方向の回転の場合は摺動接点とスイッチパターンとの関
係はこれとちょうど反対となり、同様のタイミングで今
度は設定値をカウントダウンさせる。
【0069】図5(B)はこの様子を示したタイミング
チャートで、ダイヤルを回転させたときにスイッチパタ
ーン49aと49bに発生するパルス信号とそのタイミ
ングを示している。上段は時計方向に1クリック回転さ
せた場合を、下段は反時計方向に回転させた場合を示し
たもので、このようにしてカウントアップダウンのタイ
ミングと回転方向を検出している。
【0070】図6は本実施例のカメラ本体に内蔵された
電気回路の要部ブロック図である。図5において図1と
同一のものは同一番号をつけている。
【0071】カメラ本体に内蔵された視線補正手段とし
てのマイクロコンピュータの中央処理装置(以下CP
U)100には視線検出回路101、測光回路102、
自動焦点検出回路103、信号入力回路104、LCD
駆動回路105、LED駆動回路106、IRED駆動
回路107、シャッター制御回路108、モーター制御
回路109が接続されている。また撮影レンズ内に配置
された焦点調節回路110、絞り駆動回路111とは図
1で示したマウント接点37を介して信号の伝達がなさ
れる。
【0072】CPU100に付随した記憶手段としての
EEPROM100aは視線の個人差を補正する視線補
正データの記憶機能を有している。モードダイヤル44
の「CAL」ポジションを指標に合わせると、視線の個
人差の補正を行なうための視線補正データ(以下キャリ
ブレーションデータと称す)を取得するキャリブレーシ
ョンモードが選択可能となり、各キャリブレーションデ
ータに対応したキャリブレーションナンバーの選択及び
キャリブレーション動作の「OFF」と視線検出の禁止
モードの設定が電子ダイヤル45にて可能となってい
る。キャリブレーションデータは複数設定可能で、カメ
ラを使用する人物で区別したり、同一の使用者であって
も観察の状態が異なる場合例えば眼鏡を使用する場合と
そうでない場合、あるいは視度補正レンズを使用する場
合とそうでない場合等とで区別して設定するのに有効で
ある。又、この時選択されたキャリブレーションナンバ
ーあるいは設定された視線禁止モードの状態も後述する
ようにキャリブレーションデータナンバー(1,2,3
‥‥あるいは0)としてEEPROM100aに記憶さ
れる。
【0073】視線検出回路101は、イメージセンサー
14(CCD−EYE)からの眼球像の出力をA/D
変換しこの像情報をCPU100に送信する。CPU1
00は後述するように視線検出に必要な眼球像の各特徴
点を所定のアルゴリズムに従って抽出し、さらに各特徴
点の位置から撮影者の視線を算出する。CPU100と
視線検出回路101そしてイメージセンサー14は視線
検出装置の一要素を構成している。
【0074】測光回路102は測光センサー10からの
出力を増幅後、対数圧縮、A/D変換し、各センサーの
輝度情報としてCPU100に送られる。測光センサー
10は図3に示したファインダー視野内の左側測距点2
00,201を含む左領域210を測光するSPC−
L、と中央の測距点202を含む中央領域211を測光
するSPC−C、と右側の測距点203,204を含む
右側領域212を測光するSPC−R、とこれらの周辺
領域213を測光するSPC−Aとの4つのフォトダイ
オードから構成されている。
【0075】ラインセンサー6fは前述のように画面内
の5つの測距点200〜204に対応した5組のライン
センサーCCD−L2,CCD−L1,CCD−C,C
CD−R1,CCDーR2から構成される公知のCCD
ラインセンサーである。自動焦点検出回路103はこれ
らラインセンサー6fから得た電圧をA/D変換し、C
PU100に送る。
【0076】SW−1はレリーズ釦41の第1ストロー
クでONし、測光、AF、視線検出動作を開始する測光
スイッチ、SW−2はレリーズ釦の第2ストロークでO
Nするレリーズスイッチ、SW−ANGは水銀スイッチ
27によって検知されるところの姿勢検知スイッチ、S
W−AELはAEロック釦43を押すことによってON
するAEロックスイッチ、SW−DIAL1とSW−D
IAL2は既に説明した電子ダイヤル45内に設けたダ
イヤルスイッチで信号入力回路104のアップダウンカ
ウンターに入力され、電子ダイヤル45の回転クリック
量をカウントする。SW−M11〜M41も既に説明し
たモードダイヤル内に設けたダイヤルスイッチである。
【0077】これらスイッチの信号が信号入力回路10
4に入力されデーターバスによってCPU100に送信
される。105は液晶表示素子LCDを表示駆動させる
ための公知のLCD駆動回路で、CPU100からの信
号に従い絞り値、シャッター秒時、設定した撮影モード
等の表示をモニター用LCD42とファインダー内LC
D24の両方に同時に表示させている。
【0078】LED駆動回路106は照明用LED(F
−LED)22とスーパーインポーズ用LED21を点
灯・点滅制御する。IRED駆動回路107は赤外発光
ダイオード(IRED1〜6)13a〜13fを状況に
応じて選択的に点灯させる。シャッター制御回路108
は通電すると先幕を走行させるマグネットMGー1と、
後幕を走行させるマグネットMG−2を制御し、感光部
材に所定光量を露光させる。
【0079】モーター制御回路109はフィルムの巻き
上げ、巻戻しを行なうモーターM1と主ミラー2及びシ
ャッター4のチャージを行なうモーターM2を制御して
いる。これらシャッター制御回路108、モーター制御
回路109によって一連のカメラのレリーズシーケンス
が動作する。
【0080】図7(A),(B)はモニター用LCD4
2とファインダー内LCD24の全表示セグメントの内
容を示した説明図である。図7(A)において固定表示
セグメント部42aには公知の撮影モード表示以外に、
視線検出を行なってカメラのAF動作や撮影モードの選
択などの撮影動作を視線情報を用いて制御していること
を示す視線入力モード表示61を設けている。
【0081】可変数値表示用の7セグメント部42bは
シャッター秒時を表示する4桁の7セグメント62、絞
り値を表示する2桁の7セグメント63と小数点64、
フイルム枚数を表示する限定数値表示セグメント65と
1桁の7セグメント66で構成されている。
【0082】図7(B)において71は手ブレ警告マー
ク、72はAEロックマーク、73,74,75は前記
のシャッター秒時表示と絞り値表示と同一の表示セグメ
ント、76は露出補正設定マーク、77はストロボ充完
マーク、78は視線入力状態であることを示す視線入力
マーク、79は撮影レンズ1の合焦状態を示す合焦マー
クである。
【0083】次に、視線検出装置を有したカメラの動作
のフローチャートを図8に、この時のファインダー内の
表示状態を図15、図16に示し、これらの図をもとに
以下説明する。
【0084】モードダイヤル44を回転させてカメラを
不作動状態から所定の撮影モードに設定すると(本実施
例ではシャッター優先AEに設定された場合をもとに説
明する)カメラの電源がONされ(#100)、CPU100
のEEPROMに記憶された視線のキャリブレーション
データ以外の視線検出に使われる変数がリセットされる
(#101)。
【0085】そしてカメラはレリーズ釦41が押し込ま
れてスイッチSW1 がONされるまで待機する(#102)。
レリーズ釦41が押し込まれスイッチSW1 がONされ
たことを信号入力回路104が検知すると、CPU10
0は視線検出を行なう際にどのキャリブレーションデー
タを使用するかを視線検出回路101に確認する(#10
3)。
【0086】この時、確認されたキャリブレーションデ
ータナンバーのキャリブレーションデータが初期値のま
まで変更されていなかったり、あるいは視線禁止モード
に設定されていたら、視線検出は実行せずに即ち、視線
情報を用いずに測距点自動選択サブルーチン(#116)によ
って特定の測距点を選択する。この測距点において自動
焦点検出回路103は焦点検出動作を行なう(#107)。測
距点自動選択のアルゴリズムとしてはいくつかの方法が
考えられるが、中央測距点に重み付けを置いた近点優先
アルゴリズムが有効であり、ここではその一例を図9に
示し、後述する。
【0087】又、前記キャリブレーションデータナンバ
ーに対応した視線のキャリブレーションデータが所定の
値に設定されていてそのデータが撮影者により入力され
たものであることが認識されると、視線検出回路101
はそのキャリブレーションデータに従がって視線検出を
実行する(#104)。この時LED駆動回路106は照明用
LED(FーLED)25を点灯させ、LCD駆動回路
105はファインダー内LCD24の視線入力マーク7
8を点灯させ、ファインダー視野外207で撮影者はカ
メラが視線検出を行なっている状態であることを確認す
ることができるようになっている(図15(A))。
【0088】又、7セグメント73には設定されたシャ
ッター秒時が表示されている(実施例として1/250
秒のシャッター優先AEの場合を示している)。ここで
視線検出回路101において検出された視線はピント板
7上の注視点座標に変換される。CPU100は該注視
点座標に近接した測距点を選択し、表示回路106に信
号を送信してスーパーインポーズ用LED21を用いて
前記測距点マークを点滅表示させる(#105)。
【0089】図15(A),(C)では一例として測距
点マーク201が選択された状態を示すものである。
又、この時CPU100は、視線検出回路101で検出
された注視点座標の信頼性が低い場合、その信頼性の度
合に応じて選択される測距点の数を変えて表示するよう
に信号を送信している。
【0090】図15(B)では図15(A)の状態より
も注視点の信頼性が低く、測距点マーク201と202
が選択されている状態を示している。撮影者が該撮影者
の視線によって選択された測距点が表示されたのを見
て、その測距点が正しくないと認識してレリーズ釦41
から手を離しスイッチSW1をOFFすると(#106)、カ
メラはスイッチSW1がONされるまで待機する(#10
2)。
【0091】又、撮影者が視線によって選択された測距
点が表示されたのを見て、引続きスイッチSW1をON
し続けたならば(#106)、自動焦点検出回路103は検出
された視線情報を用いて1つ以上の測距点の焦点検出を
実行する(#107)。ここで選択された測距点が測距不能で
あるかを判定し(#108)、不能であればCPU100はL
CD駆動回路105に信号を送ってファインダー内LC
D24の合焦マーク79を点滅させ、測距がNG(不
能)であることを撮影者に警告し(#118)、スイッチSW
1が離されるまで続ける(#119)。
【0092】測距が可能であり、所定のアルゴリズムで
選択された測距点の焦点調節状態が合焦でなければ(#10
9)、CPU100はレンズ焦点調節回路110に信号を
送って撮影レンズ1の合焦レンズ1aを所定量駆動させ
る(#117)。レンズ駆動後に自動焦点検出回路103は再
度焦点検出を行ない(#107)、撮影レンズ1が合焦してい
るか否かの判定を行なう(#109)。所定の測距点において
撮影レンズ1が合焦していたならば、CPU100はL
CD駆動回路105に信号を送ってファインダー内LC
D24の合焦マーク79を点灯させるとともに、LED
駆動回路106にも信号を送って合焦している測距点2
01に合焦表示させる(#110)(図16(A))。
【0093】この時、前記視線によって選択された測距
点の点滅表示は消灯するが、合焦表示される測距点と前
記視線によって選択された測距点とは一致する場合が多
いので、合焦したことを撮影者に認識させるために合焦
測距点は点灯状態に設定される。合焦した測距点がファ
インダー内に表示されたのを撮影者が見て、その測距点
が正しくないと認識してレリーズ釦41から手を離しス
イッチSW1をOFFすると(#111)、引続きカメラはス
イッチSW1がONされるまで待機する(#102)。
【0094】又、撮影者が合焦表示された測距点を見
て、引続きスイッチSW1をONし続けたならば(#11
1)、CPU100は測光回路102に信号を送信して測
光を行なわせる(#112)。この時合焦した測距点を含む測
光領域210〜213に重み付けを行なった露出値が演
算される。
【0095】本実施例の場合、測距点201を含む測光
領域210に重み付けされた公知の測光演算を行ない、
この演算結果として7セグメント74と小数点75を用
いて絞り値(F5.6)を表示する(図16(A))。
【0096】更に、レリーズ釦41が押し込まれてスイ
ッチSW2がONされているかどうかの判定を行ない(#
113)、スイッチSW2がOFF状態であれば、再びスイ
ッチSW1の状態の確認を行なう(#111)。又、スイッチ
SW2がONされたならばCPU100はシャッター制
御回路108、モーター制御回路109、絞り駆動回路
111にそれぞれ信号を送信する。
【0097】まずモーターM2に通電し、主ミラー2を
アップさせ、絞り31を絞り込んだ後、マグネットMG
1に通電しシャッター4の先幕を開放する。絞り31の
絞り値及びシャッター4のシャッタースピードは、前記
測光回路102にて検知された露出値とフィルム5の感
度から決定される。所定のシャッター秒時(1/250
秒)経過後マグネットMG2に通電し、シャッター4の
後幕を閉じる。フィルム5への露光が終了すると、モー
ターM2に再度通電し、ミラーダウン、シャッターチャ
ージを行なうとともにモーターM1にも通電し、フィル
ムのコマ送りを行ない、一連のシャッターレリーズシー
ケンスの動作が終了する(#114)。その後カメラは再びス
イッチSW1がONされるまで待機する(#102)。
【0098】又、図8に示したカメラのシャッターレリ
ーズ動作(#114)以外の一連の動作中にモードダイヤル4
4によってモードが変更され、視線のキャリブレーショ
ンモードに設定されたことを信号入力回路104が検知
すると、CPU100はカメラの動作を一時停止し、視
線検出回路101に送信して視線のキャリブレーション
(#115)が可能な状態に設定する。視線のキャリブレーシ
ョン方法については後述する。
【0099】ここで測距点自動選択サブルーチン#11
6について図9を用いて説明する。このサブルーチンは
前述のように視線検出禁止モード、即ち、視線入力モー
ドが設定されていない際に実行されるもので、各測距点
のデイフォーカス量と絶対距離の情報より測距点を決定
するものである。
【0100】まず5つの測距点の中で測距可能な測距点
があるか判定し(#501)、どの測距点も測距不能であれば
メインのルーチンにリターンする(#511)。測距可能な測
距点があり、それが1つであれば(#502)、その1点を測
距点とする(#507)。測距可能な測距点が2つ以上あれば
次に進み、この中に中央の測距点があるか(#503)、又、
中央測距点は近距離(たとえば焦点距離の20倍以下)
にあるか判定する(#504)。
【0101】ここで中央測距点が測距可能でかつ近距離
であるか、又は中央測距点が測距不能である場合は#505
に進む。#505では近距離測距点の数が遠距離測距点の数
よりも多ければ主被写体はかなり撮影者側にあると判断
し、最近点の測距点を選択する(#506)。又、近距離測距
点の数が少なければ主被写体は遠距離側にあると判断
し、被写界深度を考慮して遠距離測距点の中での最近点
を選択する(#510)。#504で中央測距点が遠距離である場
合は、#508に進む。
【0102】ここで遠距離測距点の数が近距離測距点の
数より多ければ主被写体は中央の測距点を含む遠距離側
にあると判断し、中央測距点を選択する(#509)。又、遠
距離測距点の数が少なければ前述と同様に最近点の測距
点を選択する(#506)。
【0103】以上のように測距可能な測距点があればそ
の中から1つの測距点が自動的に選択され、メインのル
ーチンに戻り(#511)、再度この測距点で焦点検出動作を
行なうようになっている(#107)。なお前述の視線情報を
用いて測距点を選択された場合の合焦表示は図16
(A)と同様に、この場合も合焦時は図16(B)に示
すように測距点201と合焦マーク79が点灯するが、
視線入力マーク78は当然ながら非点灯状態になってい
る。
【0104】図10、図11は視線検出のフローチャー
トである。前述のように視線検出回路101はCPU1
00より信号を受け取ると視線検出を実行する(#104)。
視線検出回路101は、撮影モードの中での視線検出か
あるいは視線のキャリブレーションモードの中での視線
検出かの判定を行なう(#201)。同時に視線検出回路10
1はカメラが後述するどのキャリブレーションデータナ
ンバーに設定されているかを認識する。
【0105】視線検出回路101は、撮影モードでの視
線検出の場合はまず最初にカメラが例えば縦位置か横位
置かどのような姿勢になっているかを信号入力回路10
4を介して姿勢検知手段27からの信号に基づいて検知
する(#202)。即ち信号入力回路104は姿勢検知手段と
しての水銀スイッチ27(SW−ANG)の出力信号を
処理してカメラが横位置であるか縦位置であるか、又、
縦位置である場合は例えばレリーズ釦41が天方向にあ
るか地(面)方向にあるかを判断する。続いてCPU1
00を介して測光回路102から撮影領域の明るさの情
報を入手する(#203)。
【0106】次に、先に検知されたカメラの姿勢情報と
キャリブレーションデータに含まれる撮影者の眼鏡情報
より赤外発光ダイオード(以下IRED13と称す)1
3a〜13fの選択を行なう(#204)。即ち、カメラが横
位置に構えられ、撮影者が眼鏡をかけていなかったなら
ば、図2(A)に示すようにファインダー光軸よりのI
RED13a,13bが選択される。又、カメラが横位
置で、撮影者が眼鏡をかけていれば、ファインダー光軸
から離れたIRED13c,13dが選択される。
【0107】このとき撮影者の眼鏡で反射した照明光の
一部は、眼球像が投影されるイメージセンサー14上の
所定の領域以外に達するようにして、眼球像の解析に支
障が生じないようにしている。即ち、眼鏡情報に応じて
眼球への照明方向を変えて、眼鏡からの反射光(ノイズ
光)がイメージセンサーに入射するのを防止して、高精
度な視線検出を可能としている。
【0108】更には、カメラが縦位置で構えられていた
ならば、撮影者の眼球を下方から照明するようなIRE
D13a,13eもしくはIRED13b,13fの組
み合わせのどちらかの組み合せが選択される。
【0109】次にイメージセンサー14(以下CCDー
EYEと称す。)の蓄積時間及びIRED13の照明パ
ワーが前記測光情報及び撮影者の眼鏡情報等に基づいて
設定される(#205)。該CCD−EYE14の蓄積時間及
びIRED13の照明パワーは前回の視線検出時に得ら
れた眼球像のコントラスト等から判断された値を基にし
て設定を行なっても構わない。
【0110】CCD−EYE14の蓄積時間及びIRE
D13の照明パワーが設定されると、CPU100はI
RED駆動回路107を介してIRED13を所定のパ
ワーで点灯させるとともに、視線検出回路101はCC
D−EYE14の蓄積を開始する(#206)。又、先に設定
されたCCD−EYE14の蓄積時間にしたがってCC
D−EYE14は蓄積を終了し、それとともにIRED
13も消灯される。視線のキャリブレーションモードで
なければ(#207)、CCD−EYE14のうちの所定の読
み出し領域が設定される(#208)。
【0111】カメラ本体の電源がONされた後の1番最
初の視線検出以外はCCD−EYE14の読み出し領域
は前回の視線検出時のCCD−EYE14の読み出し領
域を基準にして設定されるが、カメラの姿勢が変化した
とき、あるいは眼鏡の有無が変化した場合等はCCD−
EYE14の読み出し領域は全領域に設定される。CC
D−EYE14の読み出し領域が設定されると、CCD
−EYE14の読み出しが実行される(#209)。この時読
み出し領域以外の領域は空読みが行なわれ実際上読み飛
ばされていく。
【0112】CCD−EYE14より読みだされた像出
力は視線検出回路101でA/D変換された後にCPU
100にメモリーされ、該CPU100において眼球像
の各特徴点の抽出のための演算が行なわれる(#210)。即
ち、CPU100において、眼球の照明に使用された一
組のIRED13の虚像であるプルキンエ像の位置 (x
d′, yd′) ,( xe′, ye′) が検出される。プ
ルキンエ像は光強度の強い輝点として現われるため、光
強度に対する所定のしきい値を設け該しきい値を超える
光強度のものをプルキンエ像とすることにより検出可能
である。
【0113】又、瞳孔の中心位置( xc′, yc′) は
瞳孔19と虹彩17の境界点を複数検出し、各境界点を
基に円の最小二乗近似を行なうことにより算出される。
この時瞳孔径rpも算出される。また二つのプルキンエ
像の位置よりその間隔が算出される。
【0114】CPU100は眼球像の解析を行なうとと
もに、眼球像のコントラストを検出してそのコントラス
トの程度からCCD−EYE14の蓄積時間の再設定を
行なう。又、プルキンエ像の位置及び瞳孔の位置(x
d′,yd′),(xe′,ye′)よりCCD−EY
E14の読み出し領域を設定する。
【0115】この時CCD−EYE14の読み出し領域
は、検出された瞳孔を含み該瞳孔の位置が所定量変化し
ても瞳孔全体が検出可能な範囲に設定される。そしてそ
の大きさは虹彩の大きさより小さいのはいうまでもな
い。
【0116】CCD−EYE14の読み出し領域は、長
方形に設定され該長方形の対角の2点の座標がCCD−
EYE14の読み出し領域として視線検出回路101に
記憶される。さらに眼球像のコントラストあるいは瞳孔
の大きさ等から、算出されたプルキンエ像及び瞳孔中心
の位置の信頼性が判定される。この時の信頼性情報は、
視線補正データ(キャリブレーションデータ)の1つと
なっている。
【0117】眼球像の解析が終了すると、キャリブレー
ションデータの確認手段を兼ねた視線検出回路101は
算出されたプルキンエ像の間隔と点灯されたIRED1
3の組合せよりキャリブレーションデータの中の1つで
ある眼鏡情報が正しいか否かの判定を行なう(#211)。こ
れはその時々において眼鏡を使用したり使用しなかった
りする撮影者に対処するためのものである。
【0118】即ち、キャリブレーションデータの中の撮
影者の眼鏡情報が例えば眼鏡を使用するように設定され
ていて、図2(A)に示したIRED13の内のIRE
D13c,13dが点灯された場合、プルキンエ像の間
隔が所定の大きさより大きければ撮影者は眼鏡装着者と
認識され眼鏡情報が正しいと判定される。逆にプルキン
エ像の間隔が所定の大きさより小さければ、撮影者は裸
眼あるいはコンタクトレンズ装着者と認識され眼鏡情報
が誤っていると判定される。
【0119】眼鏡情報が誤っていると判定されると(#21
1)、視線検出回路101は視線補正データである眼鏡情
報の変更を行なって(#217)、再度IRED13の選択を
行ない(#204)視線検出を実行する。但し眼鏡情報の変更
を行なう際、CPU100のEEPROMに記憶された
眼鏡情報は変更されない。
【0120】又、眼鏡情報が正しいと判定されると(#21
2)、プルキンエ像の間隔よりカメラの接眼レンズ11と
撮影者の眼球15との距離が算出され、さらには該接眼
レンズ11と撮影者の眼球15との距離からCCD−E
YE14に投影された眼球像の結像倍率βが算出される
(#212)。以上の計算値より眼球15の光軸15aの回転
角θは(3)式を修正して θx≒ARCSIN{( xc′-(xp′+ δx)/β/ OC}‥‥‥(6) θy≒ARCSIN{( yc′-(yp′+ δy)/β/ OC}‥‥‥(7) と表わされる(#213)。
【0121】但し xp′≒( xd′+ xe′)/2 yp′≒( yd′+ ye′)/2 δx,δyは2つのプルキンエ像の中心位置を補正する
補正項である。
【0122】撮影者の眼球の回転角θx ,θy が求まる
と、ピント板7上での視線の位置(x,y)は、(5)
式を修正して x≒m*ax*(θx+bx) ‥‥‥(8) y≒m*ax*(θy+by) ‥‥‥(9) と求まる(#214)。但し、ax,bx,byは視線の個人
差を補正するためのパラメータで、axはキャリブレー
ションデータである。
【0123】又、水平方向(x方向)の眼球の光軸と視
軸との補正量に相当するbxは bx=kx*(rp−rx) +bOx ‥‥‥(10) と表わされ、瞳孔径rpの関数である。ここでrxは定
数でbOxはキャリブレーションデータである。
【0124】又、(10)式において瞳孔径rpにかか
る比例係数kxは瞳孔径の大きさによってとる値が異な
り、 rp≧rx の時 kx=0 rp<rx の時 kx={1ーk0*k1*( θx+bx ′)/|k0 |}* k0 ‥‥‥(11) と設定される。
【0125】即ち、比例係数kx は瞳孔径rpが所定の
瞳孔の大きさrx以上であれば0の値をとり、逆に瞳孔
径rpが所定の瞳孔の大きさrxよりも小さいならばk
xは眼球の光軸の回転角θxの関数となる。
【0126】又、bx′は撮影者がファインダーの略中
央を見ているときの視軸の補正量に相当するもので、 bx′=k0*( rp- rx)+b0x と表わされる。
【0127】k0 はキャリブレーションデータで撮影者
がファインダーの略中央を見ているときの瞳孔径rpの
変化に対する視軸の補正量bxの変化の割合を表わすも
のである。又、k1 は所定の定数である。
【0128】又、垂直方向(y方向)の補正量に相当す
るbyは by=ky*rp+ bOy ‥‥‥(12) と表わされ、瞳孔径rpの関数である。ここでky 、b
0yはキャリブレーションデータである。上述の視線のキ
ャリブレーションデータを求める方法は後述する。
【0129】又、視線のキャリブレーションデータの信
頼性に応じて、(8)〜(12)式を用いて算出された
視線の座標の信頼性が変更される。ピント板7上の視線
の座標が求まると視線検出を1度行なったことを示すフ
ラグをたてて(#215)メインのルーチンに復帰する(#21
8)。
【0130】又、図10,図11に示した視線検出のフ
ローチャートは視線のキャリブレーションモードにおい
ても有効である。(#201)において、キャリブレーション
モードの中での視線検出であると判定すると、次に今回
の視線検出がキャリブレーションモードの中での最初の
視線検出であるか否かの判定を行なう(#216)。今回の視
線検出がキャリブレーションモードの中での最初の視線
検出であると判定されると、CCD−EYE14の蓄積
時間およびIRED13の照明パワーを設定するために
周囲の明るさの測定が行なわれる(#203)。これ以降の動
作は前述の通りである。
【0131】又、今回の視線検出がキャリブレーション
モードの中で2回目以上の視線検出であると判定される
と(#216)、CCD−EYE14の蓄積時間およびIRE
D13の照明パワーは前回の値が採用され直ちにIRE
D13の点灯とCCD−EYE14の蓄積が開始される
(#206)。又、視線のキャリブレーションモードでかつ視
線検出回数が2回目以上の場合は(#207)、CCD−EY
E14の読み出し領域は前回と同じ領域が用いられるた
めCCD−EYE14の蓄積終了とともに直ちにCCD
−EYE14の読み出しが実行される(#209)。これ以降
の動作は前述の通りである。
【0132】尚、図10,図11に示した視線検出のフ
ローチャートにおいてメインのルーチンに復帰する際の
返数は、通常の視線検出の場合視線のピント板上の座標
(x,y)であるが、視線のキャリブレーションモード
の中での視線検出の場合は撮影者の眼球光軸の回転角
(θx,θy)である。又、他の返数である検出結果の
信頼性、CCD−EYE14の蓄積時間、CCD−EY
E14の読み出し領域等は共通である。
【0133】又、本実施例においてCCD−EYE14
の蓄積時間およびIRED13の照明パワーを設定する
ために、カメラの測光センサー10にて検出された測光
情報を利用しているが接眼レンズ11近傍に撮影者の前
眼部の明るさを検出する手段を新たに設けてその値を利
用するのも有効である。
【0134】図12、図13、図14は視線のキャリブ
レーションのフローチャート、図17〜図22は視線の
キャリブレーション時のファインダー内LCD24とモ
ニター用LCD42の表示状態を示したものである。
【0135】従来視線のキャリブレーションは撮影者が
二つ以上の視標を注視したときの視線を検出することに
より実行していたが、本実施例においては二つの視標を
ファインダーの明るさが異なる状態で2回注視してもら
いそのときの視線を検出することにより視線のキャリブ
レーションを実行している。これにより瞳孔径に対応し
た視線のキャリブレーションデータを算出している。以
下同図を用いて説明する。
【0136】撮影者がモードダイヤル44を回転させC
ALポジション44dに指標をあわせると、視線のキャ
リブレーションモードに設定され、信号入力回路104
はCPU100を介してLCD駆動回路105に信号を
送信し、モニター用LCD42は後述する視線のキャリ
ブレーションモードのいずれかに入ったことを示す表示
を行なう。またCPU100はEEPROMに記憶され
たキャリブレーションデータ以外の変数をリセットする
(#301)。
【0137】図33はCPU100のEEPROMに記
憶されるキャリブレーションデータの種類とその初期値
を示したものである。実際にCPU100のEEPRO
Mに記憶されるのは図33の太線で囲まれたデータで、
現在設定されているキャリブレーションデータナンバー
とキャリブレーションデータナンバーにて管理されてい
る複数のキャリブレーションデータである。ここでキャ
リブレーションデータナンバー0は視線検出を禁止する
ためのモードである。またキャリブレーションデータナ
ンバー1〜5に対応したEEPROM上のアドレスには
それぞれに上述の視線のキャリブレーションデータが記
憶されるようになっている(実施例においては説明のた
めにデータを5つ記憶できるようにしているが、もちろ
んEEPROMの容量によっていかようにも設定でき
る)。
【0138】キャリブレーションデータの初期値は標準
の眼球パラメータで視線が算出されるような値に設定さ
れている。さらに撮影者が眼鏡を使用するか否か、そし
てキャリブレーションデータの信頼性の程度を表わすフ
ラグも有している。眼鏡の有無を表わすフラグの初期値
は眼鏡を使用しているように「1」に設定され、またキ
ャリブレーションデータの信頼性のフラグの初期値は信
頼性が無いように「0」に設定されている。
【0139】又、モニター用LCD42には図17
(A)に示すように現在設定されているキャリブレーシ
ョンモードを表示する。キャリブレーションモードはキ
ャリブレーション動作を行なう「ON」モードとキャリ
ブレーション動作を行なわない「OFF」モードとがあ
る。
【0140】まず「ON」モードにおいてはキャリブレ
ーションデータナンバー1〜5と対応するようにキャリ
ブレーションナンバーCAL1〜CAL5が用意されて
おり、シャッター秒時を表示する7セグメント62と絞
り値を表示する7セグメント63を用いて表示され、そ
のほかの固定セグメント表示部42aはすべて消灯して
いる(実施例としてデーターナンバー1の状態を示し、
7セグメント表示部のみを拡大して示している)。
【0141】この時、設定されたキャリブレーションナ
ンバーのキャリブレーションデータが初期値の場合はモ
ニター用LCD42に表示されたキャリブレーションナ
ンバーが点滅し(図17(B))、一方設定されたキャ
リブレーションナンバーにおいて既に後述するキャリブ
レーションが行なわれ、キャリブレーションナンバーに
対応した記憶手段としてのEEPROM100aのアド
レス上に初期値と異なるキャリブレーションデータ(視
線補正データ)が入っていればモニター用LCD42に
表示されたキャリブレーションナンバーがフル点灯する
ようになっている(図17(A))。
【0142】その結果、撮影者は現在設定されている各
々のキャリブレーションナンバーに既にキャリブレーシ
ョンデータが入っているかどうかを認識できるようにな
っている。またキャリブレーションデータナンバーの初
期値は0に設定されており、視線のキャリブレーション
が実行されなければ視線による情報入力はなされないよ
うになっている。
【0143】次に「OFF」モードにおいては7セグメ
ント62は「OFF」と表示されるようになっており
(図17(C))、常時キャリブレーションデータナン
バー0が選択され視線禁止モードに設定されている。こ
れは例えば記念撮影などで急に他の人に写真を撮っても
らうような時など、視線検出位置を誤ってしまい誤動作
するのを防ぐために視線による情報入力を禁止して撮影
するのに有効である。
【0144】続いてCPU100に設定されたタイマー
がスタートし視線のキャリブレーションを開始する(#30
2)。タイマースタート後に所定の時間中にカメラに対し
て何の操作もなされなかったならば視線検出回路101
はそのとき設定されていたキャリブレーションデータナ
ンバーを0に再設定し視線禁止(OFF)モードに変更
する。またファインダー内に視線のキャリブレーション
用の視標等が点灯していれば消灯する。
【0145】このように記憶手段としてのEEPROM
100aに視線補正データ(キャリブレーションデー
タ)が新たに記憶されていなければ視線を用いた動作を
停止するようにしている。
【0146】撮影者が電子ダイヤル45を回転させる
と、前述のようにパルス信号によってその回転を検知し
た信号入力回路104はCPU100を介してLCD駆
動回路105に信号を送信する。その結果電子ダイヤル
45の回転に同期してモニター用LCD42に表示され
たキャリブレーションナンバーが変化する。この様子を
図18に示す。
【0147】まず電子ダイヤル45を時計方向に回転さ
せると「CAL−1」→「CAL−2」 →「CAL−
3」 →「CAL−4」 →「CAL−5」 と変化し、
後述のキャリブレーション操作で撮影者は希望する5つ
のキャリブレーションナンバーのいずれかにキャリブレ
ーションデータを記憶させることができる。そして図1
8に示した状態は「CALー1,2,3」にはすでにキ
ャリブレーションデータが入っており、「CAL−4,
5」には入っておらず初期値のままであることを表わし
ている。
【0148】次にさらに時計方向に1クリック回転させ
ると「OFF」表示となりキャリブレーション動作は行
わず、かつ視線検出禁止モードとなる。さらに1クリッ
ク回転させると「CAL−1」に戻り、以上のようにサ
イクリックにキャリブレーションナンバーを表示する。
反時計方向に回転させた場合は図18の方向と正反対に
表示する。
【0149】このようにしてモニター用LCD42に表
示されるキャリブレーションナンバーを見ながら撮影者
が所望のキャリブレーションナンバーを選択したら、視
線検出回路101はこれに対応するキャリブレーション
データナンバーの確認を信号入力回路104を介して行
なう(#303)。確認されたキャリブレーションデータナン
バーはCPU100のEEPROMの所定のアドレス上
に記憶される。
【0150】但し、確認されたキャリブレーションデー
タナンバーが変更されていなければEEPROMへのキ
ャリブレーションデータナンバーの記憶は実行されな
い。
【0151】続いて視線検出回路101は信号入力回路
104を介して撮影モードの確認を行なう(#304)。撮影
者がモードダイヤル44を回転させて視線のキャリブレ
ーションモード以外の撮影モードに切り換えていること
が確認されたら(#304)、ファインダー内に視線のキャリ
ブレーション用の視標が点滅していれば、それを消灯さ
せて(#305)メインのルーチンであるカメラの撮影動作に
復帰する(#338)。
【0152】そしてキャリブレーションナンバー「CA
L1〜5」が表示されている状態でモードダイヤル44
を他の撮影モード(シャッター優先AE)に切り換えれ
ば、そのキャリブレーションナンバーのデータを用いて
視線検出を行ない、前述の視線情報を用いた撮影動作が
行なえるようになっている。この時のモニター用LCD
42の状態を図19に示すが、通常の撮影モード表示以
外に視線入力モード表示61を点灯させて、視線情報を
もとに撮影動作を制御している視線入力モードであるこ
とを撮影者に知らせている。
【0153】ここで再度モードダイヤルを回転させてC
ALポジション44dに視標を合わせると、前述の視線
検出に用いているキャリブレーションナンバーが表示さ
れ、キャリブレーション動作がスタートするが、撮影者
が所定時間内に何もカメラを操作しなかったり、同一の
キャリブレーションデータが採取された場合はEEPR
OMのキャリブレーションデータの変更はなされない。
【0154】視線のキャリブレーションモードに設定さ
れたままであることが確認されると(#304)、電子ダイヤ
ル45にて設定されたキャリブレーションナンバーの確
認を再度行なう(#306)。この時キャリブレーションデー
タナンバーが0を選択され視線禁止モードに設定されて
いれば、再度キャリブレーションデータナンバーをCP
U100のEEPROMに記憶する(#303)。キャリブレ
ーションモードにおいて視線禁止が選択されたならばカ
メラはモードダイヤル44にてモードが視線のキャリブ
レーションモード以外の撮影モードに変更されるまで待
機する。
【0155】つまり「OFF」が表示されている状態で
モードダイヤル44を切り換えれば、視線検出を行なわ
ないで、撮影動作を行なうようになっており、モニター
用LCD42において視線入力モード表示61は非点灯
となっている。
【0156】このようにCPU100のEEPROM1
00aに記憶されているキャリブーションデータ(視線
補正データ)の性質に応じてカメラ(光学装置)は撮影
に関する各種の駆動を制御している。
【0157】キャリブレーションデータナンバーが0以
外の値に設定されていれば(#306)、引続きCPU100
は信号入力回路104を介して姿勢検知手段によりカメ
ラの姿勢を検知する(#307)。信号入力回路104は水銀
スイッチ27の出力信号を処理してカメラが横位置であ
るか縦位置であるか、また縦位置である場合は例えばレ
リーズ釦41が天方向にあるか地(面)方向にあるかを
判断する。
【0158】カメラは一般に横位置での使用が多いた
め、視線のキャリブレーションを行なうためのハード構
成もカメラを横位置に構えたときにキャリブレーション
可能なように設定されている。そのため視線検出回路1
01はカメラの姿勢が横位置でないことをCPU100
より通信されると、視線のキャリブレーションを実行し
ない(#308)。即ち視線補正データの検出を禁止する。
【0159】又、視線検出回路101はカメラの姿勢が
横位置であることから視線のキャリブレーションができ
ないことを撮影者に警告するために、図21(A)に示
すようにカメラのファインダー内に設けられた警告手段
の一要素であるファインダー内LCD24に「CAL」
表示を点滅させる。この時図示されていない警告手段と
しての発音体によって警告音を発しても構わない。
【0160】一方、カメラの姿勢が横位置であることが
検知されると(#308)、視線検出回路101は視線検出回
数nを0に設定する(#309)。但し視線検出回数nが20
回の時はその回数を保持する。この時ファインダー内L
CD24において「CAL」表示が点滅していたらその
点滅を中止する。視線のキャリブレーションはスイッチ
SW1 をONにすることにより開始されるように設定さ
れている。撮影者が視線のキャリブレーションを行なう
準備が整う以前にカメラ側でキャリブレーションを開始
するのを防ぐために、視線検出回路101はスイッチS
W1 の状態の確認を行いスイッチSW1 がレリーズ釦4
1によって押されていてON状態であればスイッチSW
1 がOFF状態になるまで待機する(#310)。
【0161】視線検出回路101は信号入力回路104
を介してスイッチSW1 がOFF状態であることを確認
すると(#310)、再度視線検出回数nの確認を行なう(#31
1)。視線検出回数nが20でないならば(#311)、視線検
出回路101はLED駆動回路106に信号を送信して
視線のキャリブレーション用の視標を点滅させる(#31
3)。視線のキャリブレーション用の視標は以下に述べる
キャリブレーション動作をスーパーインポーズ表示に導
かれて、撮影者がスムーズに行なえるように測距点マー
クも一部兼用しており、まず最初は右端の測距点マーク
204とドットマーク206が点滅する(図20
(A))。
【0162】視線のキャリブレーションの開始のトリガ
ー信号であるスイッチSW1 のON信号が入ってなけれ
ばカメラは待機する(#314)。また点滅を開始した視標を
撮影者が注視しレリーズ釦41を押してスイッチSW1
をONしたら(#314)視線検出が実行される(#315)。視線
検出の動作は図9のフローチャートで説明した通りであ
る。
【0163】この右端の測距点マーク204及び左端の
測距点マーク200にはドットマーク206,205が
刻まれており、これら2点の位置でキャリブレーション
を行なうことを示しており、どちらもスーパーインポー
ズ用LED21に照明されて点灯、点滅、非点灯の表示
をすることができるようになっている。また測距点マー
ク200〜204は焦点検出の領域を示すものであるか
ら、その領域に相当するエリアの表示が必要である。
【0164】しかし精度良くキャリブレーションを行な
うためには撮影者にできるだけ1点を注視してもらうこ
とが必要であり、このドットマーク205,206は容
易に1点を注視できるように測距点マーク200〜20
4よりも小さく設けたものである。視線検出回路101
は視線検出のサブルーチンからの返数である眼球の回転
角θx、θy 、瞳孔径rp 及び各データの信頼性を記憶す
る(#316)。さらに視線検出回数nをカウントアップする
(#317)。
【0165】撮影者の視線は多少ばらつきがあるため正
確な視線のキャリブレーションデータを得るためには1
点の視標に対して複数回の視線検出を実行してその平均
値を利用するのが有効である。本実施例においては1点
の視標に対する視線検出回数は10回と設定されてい
る。視線検出回数nが10回あるいは30回でなければ
(#318)視線検出が続行される(#315)。
【0166】ところで本実施例において視線のキャリブ
レーションはファインダーの明るさが異なる状態、即ち
瞳孔径が異なる状態で2回行なうようになっている。そ
のため2回目の視線のキャリブレーションを開始する際
の視線検出回数nは20回からとなる。視線検出回数n
が10回あるいは30回であれば視標1(測距点マーク
204、ドットマーク206)に対する視線検出を終了
する(#318)。
【0167】視標1に対する視線検出が終了したことを
撮影者に認識させるために視線検出回路101はCPU
100を介して図示されていない発音体を用いて電子音
を数回鳴らさせる。同時に視線検出回路101はLED
駆動回路106を介して視標1を所定の時間フル点灯さ
せる(#319)(図20(B))。
【0168】引続き視線検出回路101は信号入力回路
104を介してスイッチSW1 がOFF状態になってい
るかどうかの確認を行なう(#320)。スイッチSW1 がO
N状態であればOFF状態になるまで待機し、スイッチ
SW1 がOFF状態であれば視標1が消灯しそれと同時
に左端の視標2(測距点マーク200、ドットマーク2
05)が点滅を開始する(#321)(図20(C))。
【0169】視線検出回路101は再度信号入力回路1
04を介してスイッチSW1 がON状態になっているか
どうかの確認を行なう(#322)。スイッチSW1 がOFF
状態であればONされるまで待機し、スイッチSW1 が
ONされたら視線検出を実行する(#323)。視線検出回路
101は視線検出のサブルーチンからの返数である眼球
の回転角θx、θy 、瞳孔径rp 及び各データの信頼性を
記憶する(#324)。さらに視線検出回数nをカウントアッ
プする(#325)。さらに視線検出回数nが20回あるいは
40回でなければ(#326)視線検出が続行される(#323)。
視線検出回数nが20回あるいは40回であれば視標2
に対する視線検出を終了する(#326)。
【0170】視標2に対する視線検出が終了したことを
撮影者に認識させるために視線検出回路101はCPU
100を介して図示されていない警告手段としての発音
体を用いて電子音を数回鳴らさせる。同時に視線検出回
路101はLED駆動回路106を介して視標2をフル
点灯させる(#327)(図20(D))。
【0171】視標1、視標2に対する視線検出が1回ず
つ行なわれ視線検出回数nが20回であれば(#328)、フ
ァインダーの明るさが異なる状態で各視標に対する2回
目の視線検出が実行される。視線検出回路101は信号
入力回路104を介してスイッチSW1 の状態を確認す
る(#310)。スイッチSW1 がON状態であればOFF状
態になるまで待機し、スイッチSW1 がOFF状態であ
れば再度視線検出回数nの確認を行なう(#311)。
【0172】視線検出回数nが20回であれば(#311)、
視線検出回路101はCPU100を介して絞り駆動回
路111に信号を送信し撮影レンズ1の絞り31を最小
絞りに設定する。この時、撮影者はファインダー内が暗
くなったのを感じて瞳孔を大きく広げる。同時に視線検
出回路101は視標2を消灯させる(#312)。そして2回
目の視線検出を行なうために右端の視標1が点滅を開始
する(#313)。以下の動作 #314 〜#327は上述の通りであ
る。
【0173】ファインダーの明るさが異なる状態(瞳孔
径の異なる状態)で視標1、視標2に対して視線検出が
行なわれたならば視線検出回数nは40回となり(#32
8)、視線のキャリブレーションデータを求めるための視
線検出は終了する。視線検出回路101は絞り駆動回路
111に信号を送信して撮影レンズ1の絞り31を開放
状態に設定する(#329)。さらに視線検出回路101に記
憶された眼球の回転角θx、θy 、瞳孔径rp より視線の
キャリブレーションデータが算出される(#330)。視線の
キャリブレーションデータの算出方法は以下の通りであ
る。
【0174】ピント板7上の視標1、視標2の座標をそ
れぞれ(x1 , 0)、(x2 ,0)、視線検出回路
101に記憶された各視標を注視したときの眼球の回転
角(θx,θy )の平均値を(θx1,θy1)、(θx2,θy
2)、(θx3,θy3)、(θx4,θy4)、瞳孔径の平均値
をr1 , r2 , r3 ,r4 とする。
【0175】但し(θx1,θy1)、(θx3,θy3)は撮影
者が視標1を注視したときに検出された眼球の回転角の
平均値、(θx2,θy2)、(θx4,θy4)は撮影者が視標
2を注視したときに検出された眼球の回転角の平均値を
表わしている。
【0176】同様にr1, r3 は撮影者が視標1を注
視したときに検出された瞳孔径の平均値、r2 ,r4 は
撮影者が視標2を注視したときに検出された瞳孔径の平
均値である。また各データの平均値につけられたサフィ
ックス 1、2はカメラのファインダーが明るい状態で視線
検出したときのデータであることを示し、サフィックス
3,4はカメラのファインダーを暗くした状態で視線検出
したときのデータであることを示している。
【0177】水平方向(x方向)の視線のキャリブレー
ションデータはデータ取得時の瞳孔径によって算出式が
異なり、 (1−1) (r 3+r 4 )/2 > r x > (r 1+r 2 )/
2 のとき ・k0 =- {( θx3+ θx4)ー( θx1+ θx2) }/ {2*r
xー( r 1+r 2)} ・ax =( x3ーx4)/ m/(θx3- θx4) ・b0x=ー(θx3+ θx4)/2 (1−2) r x ≧ (r 3+r 4 )/2 > (r 1+r 2 )
/2 のとき ・k0 =- {( θx3+ θx4)ー( θx1+ θx2) }/ {( r
3+r 4)ー(r 1+r 2)} ・ax =( x3ーx4)/ m/ {θx3- θx4+ k0*( r 3ーr
4)} ・b0x=ー k0*{( r 3+r 4)/2- r x }ー(θ3+θ4)/2 と算出される。
【0178】又、垂直方向(y方向)の視線のキャリブ
レーションデータは、 ・ky =ー {( θy3+ θy4)ー( θy1+ θy2) }/ {( r
3+r 4)ー(r 1+r 2)} ・b0y={( θy1+ θy2)*( r 3+r 4)-(θy3+ θy4)*(
r 1+r 2)}/2/{( r 1+r 2)-(r 3+r 4)} と算出される。
【0179】視線のキャリブレーションデータ算出後、
あるいは視線検出の終了後にタイマーがリセットされる
(#331)。
【0180】又、キャリブレーションデータの信頼性の
判定手段を兼ねた視線検出回路101は算出された視線
のキャリブレーションデータが適正かどうかの判定を行
なう(#332)。判定は視線検出サブルーチンからの返数で
ある眼球の回転角及び瞳孔径の信頼性と算出された視線
のキャリブレーションデータ自身を用いて行なわれる。
すなわち視線検出サブルーチンにて検出された眼球の回
転角及び瞳孔径の信頼性がない場合は算出された視線の
キャリブレーションデータも信頼性がないと判定する。
【0181】又、視線検出サブルーチンにて検出された
眼球の回転角及び瞳孔径の信頼性がある場合、算出され
た視線のキャリブレーションデータが一般的な個人差の
範囲に入っていれば適正と判定し、一方算出された視線
のキャリブレーションデータが一般的な個人差の範囲か
ら大きく逸脱していれば算出された視線のキャリブレー
ションデータは不適性と判定する。また視線検出回路1
01は算出された視線のキャリブレーションデータが適
正か否かの判定を行なうだけでなく、算出された視線の
キャリブレーションデータがどの程度信頼性があるかも
判定する。
【0182】信頼性の度合は視線検出サブルーチンにて
検出された眼球の回転角及び瞳孔径の信頼性等に依存し
ている。視線のキャリブレーションデータの信頼性はそ
の程度に応じて2ビットに数値化されて後述するように
CPU100のEEPROMに記憶される。
【0183】算出された視線のキャリブレーションデー
タが不適性と判定されると(#332)、LED駆動回路10
6はスーパーインポーズ用LED21への通電を止めて
視標1,2 を消灯する(#339)。さらに視線検出回路101
はCPU100を介して図示されていない発音体を用い
て電子音を所定時間鳴らし視線のキャリブレーションが
失敗したことを警告する。同時にLCD駆動回路105
に信号を送信しファインダー内LCD24及びモニター
用LCD42に「CAL」表示を点滅させて警告する(#
340)(図21(A)、図22(A))。
【0184】発音体による警告音とr CD24,42に
よる警告表示を所定時間行なった後キャリブレーション
ルーチンの初期ステップ(#301)に移行し、再度視線のキ
ャリブレーションを実行できる状態に設定される。
【0185】又、算出された視線のキャリブレーション
データが適正であれば(#332)、視線検出回路101はL
CD駆動回路105、LED駆動回路106を介して視
線のキャリブレーションの終了表示を行なう(#333)。L
ED駆動回路106はスーパーインポーズ用LED21
に通電し視標1、視標2を数回点滅させるとともに、r
CD駆動回路105はLCD24、LCD42に信号を
送信して「EndーキャリブレーションNo」の表示を
所定時間実行するようになっている(図21(B)、図
22(B))。
【0186】視線検出回路101は視線検出回数nを1
に設定し(#334)、さらに算出された視線のキャリブレー
ションデータ、撮影者の眼鏡情報及び算出された視線の
キャリブレーションデータの信頼性を現在設定されてい
るキャリブレーションデータナンバーに相当するEEP
ROM100aのアドレス上に記憶する(#335)。この時
記憶を行なおうとするEEPROMのアドレス上に既に
視線のキャリブレーションデータが記憶されている場合
はキャリブレーションデータの更新を行なう。
【0187】このように視線補正データの信頼性を判定
し、その結果に基づいて視線検出を行うことにより光学
装置を高精度に制御することができるようにしている。
【0188】一連の視線のキャリブレーション終了後、
カメラは撮影者によって電子ダイヤル45かあるいはモ
ードダイヤル44が操作されるまで待機する。撮影者が
電子ダイヤル45を回転させて他のキャリブレーション
ナンバーを選択したならば、視線検出回路101は信号
入力回路104を介してキャリブレーションナンバーの
変更を検知し(#336)、視線のキャリブレーションルーチ
ンの初期ステップ(#301)に移行する。また撮影者がモー
ドダイヤル44を回転させて他の撮影モードを選択した
ならば、視線検出回路101は信号入力回路104を介
して撮影モードの変更を検知し(#337)メインのルーチン
に復帰する(#338)。
【0189】メインのルーチンに復帰する際電子ダイヤ
ル45にて設定されたキャリブレーションナンバーにお
いてキャリブレーションデータが入力されておらず初期
値のままであったならば、視線検出回路101は対応す
るキャリブレーションデータナンバーを0に再設定し強
制的に視線禁止モードに設定する。実際にはCPU10
0のEEPROMに記憶された現在設定されているキャ
リブレーションデータナンバーを0(視線禁止モード)
に再設定する。
【0190】尚、本実施例においては1点の視標を注視
しているときの視線検出回数を10回にして視線のキャ
リブレーションを行なった例を示したが10回以上の回
数で行なっても構わない。
【0191】尚、本実施例においては撮影レンズ1の絞
り31を絞り込むことによって、ファインダーの明るさ
の異なる状態すなわち撮影者の瞳孔径を異ならせる状態
を設定してキャリブレーションを行なったが、撮影者に
撮影レンズにキャップをしてもらいスーパーインポーズ
用LED21の発光輝度を変えて行なうことも可能であ
る。
【0192】第23図〜第29図は本発明の実施例2の
概略図である。本実施例は視線のキャリブレーション方
法が実施例1と異なっている。図23〜図25は視線の
キャリブレーションのフローチャート、図26〜図29
は視線のキャリブレーション時のファインダー内LCD
24とモニター用LCD42の表示状態を示したもので
ある。
【0193】本実施例においては視線のキャリブレーシ
ョンは3つの視標をファインダー(観察面)の明るさが
異なる状態で注視してもらいそのときの視線を検出する
ことにより実行している。これにより撮影者の瞳孔径に
対応したキャリブレーションデータを算出している。尚
本実施例に用いる一眼レフカメラの構成、カメラ動作の
フローチャート、視線検出のフローチャート等は上述の
実施例1に示したものと同様であるため該説明図は省略
する。以下各図を用いて説明する。
【0194】撮影者が図2(A)、図4(A)に示した
モードダイヤル44を回転させCALポジション44d
に指標をあわせると、視線のキャリブレーションモード
に設定され、図6に示した信号入力回路104はCPU
100を介してLCD駆動回路105に信号を送信し、
モニター用LCD42は視線のキャリブレーションモー
ドのいずれかに入ったことを示す表示を行なう。また図
1に示したファインダー内LCD24は図28(C)に
示すように視線のキャリブレーションモードに入ってい
ることを示す「CAL」表示を7セグメント73を用い
てファインダー視野外207に表示する。またCPU1
00はEEPROMに記憶されたキャリブレーションデ
ータ以外の変数をリセットする(#351)。
【0195】CPU100のEEPROMに記憶される
キャリブレーションデータの種類とその初期値は図33
に示した通りである。実際にCPU100のEEPRO
Mに記憶されるのは図33の太線で囲まれたデータで、
現在設定されているキャリブレーションデータナンバー
とキャリブレーションデータナンバーにて管理されてい
る複数のキャリブレーションデータである。
【0196】ここでキャリブレーションデータナンバー
0は視線検出を禁止するためのモードである。またキャ
リブレーションデータナンバー1〜5に対応したEEP
ROMのアドレス上にはそれぞれに上述の視線のキャリ
ブレーションデータが記憶されるようになっている。キ
ャリブレーションデータの初期値は標準の眼球パラメー
タで視線が算出されるような値に設定されている。さら
に撮影者が眼鏡を使用するか否か、そしてキャリブレー
ションデータの信頼性の程度を表わすフラグも有してい
る。眼鏡の有無を表わすフラグの初期値は眼鏡を使用し
ているように「1」に設定され、またキャリブレーショ
ンデータの信頼性のフラグの初期値は信頼性が無いよう
に「0」に設定されている。
【0197】又、モニター用LCD42には図17
(A)に示すように現在設定されているキャリブレーシ
ョンモードを表示する。キャリブレーションモードはキ
ャリブレーション動作を行なう「ON」モードとキャリ
ブレーション動作を行なわない「OFF」モードとがあ
る。
【0198】まず「ON」モードにおいてはキャリブレ
ーションデータナンバー1〜5と対応するようにキャリ
ブレーションナンバーCAL1〜CAL5が用意されて
おり、シャッター秒時を表示する7セグメント62と絞
り値を表示する7セグメント63を用いて表示され、そ
のほかの固定セグメント表示部42aはすべて消灯して
いる(実施例としてキャリブレーションデーターナンバ
ー1の状態を示し、7セグメント表示部のみを拡大して
示している)。
【0199】この時、設定されたキャリブレーションナ
ンバーのキャリブレーションデータが初期値の場合はモ
ニター用LCD42に表示されたキャリブレーションナ
ンバーが点滅し(図17(B))、一方設定されたキャ
リブレーションナンバーにおいて既にキャリブレーショ
ンが行なわれ、キャリブレーションナンバーに対応した
EEPROMのアドレス上に初期値と異なるキャリブレ
ーションデータが入っていればモニター用LCD42に
表示されたキャリブレーションナンバーがフル点灯する
ようになっている(図17(A))。
【0200】その結果、撮影者は現在設定されているキ
ャリブレーションナンバーに既にキャリブレーションデ
ータが入っているかどうかを認識できるようになってい
る。キャリブレーションデータナンバーの初期値は0に
設定されており、視線のキャリブレーションが実行され
なければ視線による情報入力はなされないようになって
いる。
【0201】次に「OFF」モードにおいて7セグメン
ト62は「OFF」と表示されるようになっており(図
17(C))、常時キャリブレーションデータナンバー
0が選択され視線禁止モードに設定されている。
【0202】続いてCPU100に設定されたタイマー
がスタートし視線のキャリブレーションを開始する(#35
2)。タイマースタート後の所定の時間中にカメラに対し
て何の操作もなされなかったならば視線検出回路101
はそのとき設定されていたキャリブレーションデータナ
ンバーを0に再設定し、視線禁止(OFF)モードに変
更する。またファインダー内に視線のキャリブレーショ
ン用の視標等が点灯していれば消灯する。
【0203】撮影者が電子ダイヤル45を回転させる
と、前述のようにパルス信号によってその回転を検知し
た信号入力回路104はCPU100を介してLCD駆
動回路105に信号を送信する。その結果電子ダイヤル
45の回転に同期してモニター用LCD42に表示され
たキャリブレーションナンバーが変化する。この様子を
図18に示す。
【0204】まず電子ダイヤル45を時計方向に回転さ
せると「CAL−1」→「CAL−2」→「CAL−
3」→「CAL−4」→「CAL−5」と変化し、後述
のキャリブレーション操作で撮影者は希望する5つのキ
ャリブレーションナンバーのいずれかにキャリブレーシ
ョンデータを記憶させることができる。そして図18に
示した状態は「CAL−1,2,3」にはすでにキャリ
ブレーションデータが入っており、「CAL−4,5」
には入っておらず初期値のままであることを表してい
る。
【0205】次にさらに時計方向に1クリック回転させ
ると「OFF」表示となり、視線検出禁止モードとな
る。さらに1クリック回転させると「CAL−1」に戻
り、以上のようにサイクリックにキャリブレーションナ
ンバーを表示する。反時計方向に回転させた場合は図1
8の方向と正反対に表示する。
【0206】このようにしてモニター用LCD42に表
示されるキャリブレーションナンバーを見ながら撮影者
が所望のキャリブレーションナンバーを選択したら、視
線検出回路101はこれに対応するキャリブレーション
データナンバーの確認を信号入力回路104を介して行
なう(#353)。確認されたキャリブレーションデータナン
バーはCPU100のEEPROMの所定のアドレス上
にに記憶される。
【0207】但し、確認されたキャリブレーションデー
タナンバーが変更されていなければEEPROMへのキ
ャリブレーションデータナンバーの記憶は実行されな
い。
【0208】続いて視線検出回路101は信号入力回路
104を介して撮影モードの確認を行なう(#354)。撮影
者がモードダイヤル44を回転させて視線のキャリブレ
ーションモード以外の撮影モードに切り換えていること
が確認されると(#354)、ファインダー内LCD24によ
る「CAL」表示を消してさらにファインダー内に視線
のキャリブレーション用の視標が点滅していればそれを
消灯させて(#355)、メインのルーチンであるカメラの撮
影動作に復帰する(#392)。
【0209】そしてキャリブレーションデータナンバー
「CAL1〜5」が表示されている状態でモードダイヤ
ル44を他の撮影モード(シャッター優先AE)に切り
換えれば、そのキャリブレーションナンバーのデータを
用いて視線検出を行ない、前述の視線情報を用いた撮影
動作が行なえるようになっている。この時のモニター用
LCD42の状態を図19に示すが、通常の撮影モード
表示以外に視線入力モード表示61を点灯させて、視線
情報をもとに撮影動作を制御している視線入力モードで
あることを撮影者に知らせている。
【0210】視線のキャリブレーションモードに設定さ
れたままであることが確認されると(#354)、電子ダイヤ
ル45にて設定されたキャリブレーションナンバーの確
認を再度行なう(#356)。この時キャリブレーションデー
タナンバーが0を選択され視線禁止モードに設定されて
いれば、再度キャリブレーションデータナンバーをCP
U100のEEPROMに記憶する(#353)。
【0211】キャリブレーションモードにおいて視線禁
止が選択されたならばカメラはモードダイヤル44にて
モードが視線のキャリブレーションモード以外の撮影モ
ードに変更されるまで待機する。つまり「OFF」が表
示されている状態でモードダイヤル44を切り換えれ
ば、視線検出を行なわないで、撮影動作を行なうように
なっており、モニター用LCD42において視線入力モ
ード表示61は非点灯となっている。
【0212】キャリブレーションデータナンバーが0以
外の値に設定されていれば(#356)、引続きCPU100
は信号入力回路104を介してカメラの姿勢を検知する
(#357)。信号入力回路104は水銀スイッチ27の出力
信号を処理してカメラが横位置であるか縦位置である
か、また縦位置である場合は例えばレリーズ釦41が天
方向にあるか地(面)方向にあるかを判断する。
【0213】カメラは一般に横位置での使用が多いた
め、視線のキャリブレーションを行なうためのハード構
成もカメラを横位置に構えたときにキャリブレーション
可能なように設定されている。そのため視線検出回路1
01はカメラの姿勢が横位置でないことをCPU100
より通信されると、視線のキャリブレーションを実行し
ない(#358)。また視線検出回路101はカメラの姿勢が
横位置でないことから視線のキャリブレーションができ
ないことを撮影者に警告するために、図28(A)に示
すようにカメラのファインダー内に設けられたファイン
ダー内LCD24の7セグメント73を用いて「CA
L」表示を点滅させる。この時図示されていない発音体
によって警告音を発しても構わない。
【0214】一方、カメラの姿勢が横位置であることが
検知されると(#358)、視線検出回路101は視線検出回
数nを0に設定する(#359)。この時ファインダー内LC
D24において「CAL」表示が点滅していたらその点
滅を中止する。また視線のキャリブレーションはスイッ
チSW1 をONにすることにより開始されるように設定
されている。撮影者が視線のキャリブレーションを行な
う準備が整う以前にカメラ側でキャリブレーションを開
始するのを防ぐために、視線検出回路101はスイッチ
SW1 の状態の確認を行いスイッチSW1 がレリーズ釦
41によって押されていてON状態であればスイッチS
W1 がOFF状態になるまで待機する(#360)。
【0215】視線検出回路101は信号入力回路104
を介してスイッチSW1 がOFF状態であることを確認
すると(#360)、視線検出回路101はCPU100を介
して絞り駆動回路111に信号を送信し、撮影レンズ1
の絞り31を最小絞りに設定する。この時撮影者はファ
インダー内の明るさが暗くなったのを感じて瞳孔を大き
く広げる。また視線検出回路101はLED駆動回路1
06に信号を送信して視線のキャリブレーション用の視
標を点滅させる(#361)。視線のキャリブレーション用の
視標は以下に述べるキャリブレーション動作をスーパー
インポーズ表示に導かれて、撮影者がスムーズに行なえ
るように測距点マークも一部兼用しており、まず最初は
右端の測距点マーク204とドットマーク206が点滅
する(図26(A))。
【0216】視線のキャリブレーションの開始のトリガ
ー信号であるスイッチSW1 のON信号が入ってなけれ
ばカメラは待機する(#362)。また点滅を開始した視標を
撮影者が注視しレリーズ釦41を押してスイッチSW1
をONしたら(#362)視線検出が実行される(#363)。視線
検出の動作は図9のフローチャートで説明した通りであ
る。
【0217】この右端の測距点マーク204、左端の測
距点マーク200及び中央の測距点マーク202にはド
ットマーク206,205,207が刻まれており、こ
れら3点の位置でキャリブレーションを行なうことを示
しており、それぞれスーパーインポーズ用LED21に
照明されて点灯、点滅、非点灯の表示をする事ができる
ようになっている。また測距点マークは焦点検出の領域
を示すものであるから、その領域に相当するエリアの表
示が必要である。
【0218】しかし精度良くキャリブレーションを行な
うためには撮影者にできるだけ1点を注視してもらうこ
とが必要であり、このドットマーク205,206,2
07は容易に1点を注視できるように測距点マークより
も小さく設けたものである。
【0219】視線検出回路101は視線検出のサブルー
チンからの返数である眼球の回転角θx,θy 、瞳孔径r
p 及び各データの信頼性を記憶する(#364)。さらに視線
検出回数nをカウントアップする(#365)。撮影者の視線
は多少ばらつきがあるため正確な視線のキャリブレーシ
ョンデータを得るためには1点の視標に対して複数回の
視線検出を実行してその平均値を利用するのが有効であ
る。本実施例においては1点の視標に対する視線検出回
数は10回と設定されている。視線検出回数nが10回
未満であれば(#366)視線検出が続行される(#363)。また
視線検出回数nが10回であれば視標1(測距点マーク
204、ドットマーク206)に対する視線検出を終了
する(#366)。
【0220】視標1に対する視線検出が終了したことを
撮影者に認識させるために視線検出回路101はCPU
100を介して図示されていない発音体を用いて電子音
を数回鳴らさせる。同時に視線検出回路101はLED
駆動回路106を介して視標1をフル点灯させる(#367)
(図26(B))。
【0221】引続き視線検出回路101は信号入力回路
104を介してスイッチSW1 がOFF状態になってい
るかどうかの確認を行なう(#368)。スイッチSW1 がO
N状態であればOFF状態になるまで待機し、スイッチ
SW1 がOFF状態であれば視標1が消灯しそれと同時
に左端の視標2(測距点マーク200、ドットマーク2
05)が点滅を開始する(#369)(図26(C))。
【0222】視線検出回路101は再度信号入力回路1
04を介してスイッチSW1 がON状態になっているか
どうかの確認を行なう(#370)。スイッチSW1 がOFF
状態であればONされるまで待機し、スイッチSW1 が
ONされたら視線検出を実行する(#371)。視線検出回路
101は視線検出のサブルーチンからの返数である眼球
の回転角θx,θy 、瞳孔径rp 及び各データの信頼性を
記憶する(#372)。さらに視線検出回数nをカウントアッ
プする(#375)。さらに視線検出回数nが20回未満であ
れば(#374)視線検出が続行される(#371)。視線検出回数
nが20回であれば視標2に対する視線検出を終了する
(#374)。
【0223】視標2に対する視線検出が終了したことを
撮影者に認識させるために視線検出回路101はCPU
100を介して図示されていない発音体を用いて電子音
を数回鳴らさせる。同時に視線検出回路101はLED
駆動回路106を介して視標2をフル点灯させる(#375)
(図27(A))。
【0224】視標1、視標2に対する視線検出が終了す
ると、ファインダーの(観察面)明るさが異なる状態で
の視線検出が引続き実行される。視線検出回路101は
信号入力回路104を介してスイッチSW1 の状態を確
認する(#376)。スイッチSW1 がON状態であればOF
F状態になるまで待機し、スイッチSW1 がOFF状態
であれば視線検出回路101は視標2を消灯させる(#37
7)。同時に視線検出回路101はCPU100を介して
絞り駆動回路111に信号を送信し撮影レンズ1の絞り
31を開放絞りに設定する。この時撮影者はファインダ
ー内の明るさが明るくなったのを感じて瞳孔を小さく閉
じる。そして3つめの視線のキャリブレーションデータ
を得るために中央の視標3(測距点マーク202、ドッ
トマーク207)が点滅を開始する(#377)(図27
(B))。
【0225】視線検出回路101は再度信号入力回路1
04を介してスイッチSW1 がON状態になっているか
どうかの確認を行なう(#378)。スイッチSW1 がOFF
状態であればONされるまで待機し、スイッチSW1 が
ONされたら視線検出を実行する(#379)。
【0226】視線検出回路101は視線検出のサブルー
チンからの返数である眼球の回転角θx,θy 、瞳孔径r
p 及び各データの信頼性を記憶する(#380)。さらに視線
検出回数nをカウントアップする(#381)。さらに視線検
出回数nが30回未満であれば(#382)視線検出が続行さ
れる(#379)。視線検出回数nが30回であれば視標3に
対する視線検出を終了する(#382)。
【0227】視標3に対する視線検出が終了したことを
撮影者に認識させるために視線検出回路101はCPU
100を介して図示されていない発音体を用いて電子音
を数回鳴らさせる。同時に視線検出回路101はLED
駆動回路106を介して視標3をフル点灯させる(#383)
(図27(C))。
【0228】引続き視線検出回路101に記憶された眼
球の回転角θx、θy 、瞳孔径rp より視線のキャリブレ
ーションデータが算出される(#384)。視線のキャリブレ
ーションデータの算出方法は以下の通りである。
【0229】ピント板7上の視標1、視標2、視標3の
座標をそれぞれ(x1 , 0)、(x2 ,0)、(0,
0)視線検出回路101に記憶された各視標を注視した
ときの眼球の回転角(θx,θy )の平均値を(θx1, θ
y1)、(θx2, θy2)、(θx3, θy3)、導光径の平均
値をr1 ,r2 ,r3 とする。
【0230】但し(θx1, θy1)は撮影者が視標1を注
視したときに検出された眼球の回転角の平均値、(θx
2, θy2)は撮影者が視標2を注視したときに検出され
た眼球の回転角の平均値、(θx3, θy3)は撮影者が視
標3を注視したときに検出された眼球の回転角の平均値
を表わしている。同様にr1 は撮影者が視標1を注視し
たときに検出された瞳孔径の平均値、r2 は撮影者が視
標2を注視したときに検出された瞳孔径の平均値、r3
は撮影者が視標3を注視したときに検出された瞳孔径の
平均値である。また各データの平均値につけられたサフ
ィックス 1,2はカメラのファインダーが暗い状態で視線
検出したときのデータであることを示し、サフィックス
3はカメラのファインダーを明るくした状態で視線検出
したときのデータであることを示している。
【0231】水平方向(x方向)の視線のキャリブレー
ションデータはデータ取得時の瞳孔径によって算出式が
異なり、 (2−1) (r1+r2 )/2 > rx > r3 のとき ・k0 =- {( θx1+ θx2)/2ーθx3) }/ {rxーr3 } ・ax =( x1ーx2)/ m/(θx1- θx2) ・b0x=ー(θx1ー θx2)/2 (2−2) rx ≧ (r1+r2 )/2 > r3 のとき ・k0 =- {( θx1+ θx2)ー2*θx3}/ {( r1+r2)ー2
* r3 } ・ax =( x1ーx2)/ m/ {θx1- θx2+ k0*( r1ーr
2)} ・b0x=ー k0*{( r1+r2)/2- rx }ー(θ1+θ2)/2 と算出される。
【0232】又、垂直方向(y方向)の視線のキャリブ
レーションデータは、 ・ky =ー {( θy1+ θy2)ー2*θy3}/ {( r1+r2)ー2
* r3 } ・b0y=- ky*( r1+r2)/2-(θy1+ θy2)/2 と算出される。視線のキャリブレーションデータ算出
後、あるいは視線検出の終了後にタイマーがリセットさ
れる(#385)。
【0233】又、キャリブレーションデータの信頼性の
判定手段を兼ねた視線検出回路101は算出された視線
のキャリブレーションデータが適正かどうかの判定を行
なう(#386)。
【0234】判定は視線検出サブルーチンからの返数で
ある眼球の回転角及び瞳孔径の信頼性と算出された視線
のキャリブレーションデータ自身を用いて行なわれる。
すなわち視線検出サブルーチンにて検出された眼球の回
転角及び瞳孔径の信頼性がない場合は算出された視線の
キャリブレーションデータも信頼性がないと判定する。
また視線検出サブルーチンにて検出された眼球の回転角
及び瞳孔径の信頼性がある場合算出された視線のキャリ
ブレーションデータが一般的な個人差の範囲に入ってい
れば適正と判定し、一方算出された視線のキャリブレー
ションデータが一般的な個人差の範囲から大きく逸脱し
ていれば算出された視線のキャリブレーションデータは
不適性と判定する。また視線検出回路101は算出され
た視線のキャリブレーションデータが適正か否かの判定
を行なうだけでなく、算出された視線のキャリブレーシ
ョンデータがどの程度信頼性があるかも判定する。
【0235】信頼性の度合は視線検出サブルーチンにて
検出された眼球の回転角及び瞳孔径の信頼性等に依存し
ているのは言うまでもない。視線のキャリブレーション
データの信頼性はその程度に応じて2ビットに数値化さ
れて後述するようにCPU100のEEPROMに記憶
される。
【0236】算出された視線のキャリブレーションデー
タが不適性と判定されると(#386)、LED駆動回路10
6はスーパーインポーズ用LED21への通電を止めて
視標を消灯する(#393)。さらに視線検出回路101はC
PU100を介して図示されていない発音体を用いて電
子音を所定時間鳴らし視線のキャリブレーションが失敗
したことを警告する。同時にLCD駆動回路105に信
号を送信しファインダー内LCD24及びモニター用L
CD42に「CAL」表示を点滅させて警告する(#394)
(図28(A)、図29(A))。
【0237】発音体による警告音とLCD24、42に
よる警告表示を所定時間行なった後キャリブレーション
ルーチンの初期ステップ(#351)に移行し再度視線のキャ
リブレーションを実行できる状態に設定される。
【0238】又、算出された視線のキャリブレーション
データが適正であれば(#386)、視線検出回路101はL
CD駆動回路105、LED駆動回路106を介して視
線のキャリブレーションの終了表示を行なう(#387)。L
ED駆動回路106はスーパーインポーズ用LED21
に通電し視標1、視標2、視標3を数回点滅させるとと
もに、LCD駆動回路105はLCD24,LCD42
に信号を送信して「EndーキャリブレーションNo」
の表示を所定時間実行するようになっている(図28
(B)、図29(B))。
【0239】視線検出回路101は視線検出回数nを1
に設定し(#388)、さらに算出された視線のキャリブレー
ションデータ、撮影者の眼鏡情報及び算出された視線の
キャリブレーションデータの信頼性を現在設定されてい
るキャリブレーションナンバーに相当するEEPROM
のアドレス上に記憶する(#389)。この時記憶を行なおう
とするEEPROMのアドレス上に既に視線のキャリブ
レーションデータが記憶されている場合はキャリブレー
ションデータの更新を行なう。
【0240】一連の視線のキャリブレーション終了後、
カメラは撮影者によって電子ダイヤル45かあるいはモ
ードダイヤル44が操作されるまで待機する。撮影者が
電子ダイヤル45を回転させて他のキャリブレーション
ナンバーを選択したならば、視線検出回路101は信号
入力回路104を介してキャリブレーションナンバーの
変更を検知し(#390)、視線のキャリブレーションルーチ
ンの初期ステップ(#351)に移行する。また撮影者がモー
ドダイヤル44を回転させて他の撮影モードを選択した
ならば、視線検出回路101は信号入力回路104を介
して撮影モードの変更を検知し(#391)メインのルーチン
に復帰する(#392)。
【0241】メインのルーチンに復帰する際電子ダイヤ
ル45にて設定されたキャリブレーションナンバーにお
いてキャリブレーションデータが入力されておらず初期
値のままであったならば、視線検出回路101はキャリ
ブレーションデータナンバーを0に再設定し強制的に視
線禁止モードに設定する。実際にはCPU100のEE
PROM上に記憶された現在設定されているキャリブレ
ーションデータナンバーを0(視線禁止モード)に再設
定する。
【0242】尚、本実施例においては1点の視標を注視
しているときの視線検出回数を10回にして視線のキャ
リブレーションを行なった例を示したが10回以上の回
数で行なっても構わない。
【0243】尚、本実施例においては撮影レンズの絞り
を絞り込むことによって、ファインダーの明るさの異な
る状態、すなわち撮影者の瞳孔径を異ならせる状態を設
定してキャリブレーションを行なったが、撮影者に撮影
レンズにキャップをしてもらいスーパーインポーズ用L
ED21の発光輝度を変えて行なうことも可能である。
【0244】図30〜図32は本発明の実施例3の視線
のキャリブレーションのフローチャートである。本実施
例の視線のキャリブレーション方法は実施例1と異なっ
ている。図34はキャリブレーションデータの種類と初
期値を示した説明図である。
【0245】本実施例において、視線のキャリブレーシ
ョンは2つの視標を任意の明るさの状態で注視してもら
いその時の視線を検出することにより実行している。尚
本実施例に用いる一眼レフカメラの構成、カメラ動作の
フローチャート、視線検出のフローチャート、視標等の
表示方法等は上述の実施例1に示したものと同様である
ため該説明図は省略する。以下各図を用いて説明する。
【0246】撮影者が図2(A)、図4(A)に示した
モードダイヤル44を回転させCALポジション44d
に指標をあわせると、視線のキャリブレーションモード
に設定され、図6に示した信号入力回路104はCPU
100を介してLCD駆動回路105に信号を送信し、
モニター用LCD42は視線のキャリブレーションモー
ドのいずれかに入ったことを示す表示を行なう。またC
PU100はEEPROMに記憶されたキャリブレーシ
ョンデータ以外の変数をリセットする(#401)。
【0247】CPU100のEEPROMに記憶される
キャリブレーションデータの種類とその初期値を図34
に示す。実際にCPU100のEEPROMに記憶され
るのは図34の太線で囲まれたデータで、現在設定され
ているキャリブレーションデータナンバーとキャリブレ
ーションデータナンバーにて管理されている複数のキャ
リブレーションデータである。ここでキャリブレーショ
ンデータナンバー0は視線検出を禁止するためのモード
である。
【0248】又、キャリブレーションデータナンバー1
〜5に対応したEEPROMのアドレス上にはそれぞれ
に上述の視線のキャリブレーションデータが記憶される
ようになっている。キャリブレーションデータの初期値
は標準の眼球パラメータで視線が算出されるような値に
設定されている。
【0249】さらに撮影者が眼鏡を使用するか否か、そ
してキャリブレーションデータの信頼性の程度を表わす
フラグも有している。眼鏡の有無を表わすフラグの初期
値は眼鏡を使用しているように「1」に設定され、また
キャリブレーションデータの信頼性のフラグの初期値は
信頼性が無いように「0」に設定されている。
【0250】又、撮影者のきき目がどちらであるかを判
定するフラグも有している。撮影者のきき目のフラグの
初期値は「0」(例えば右目に相当する値、左目の場合
は「1」)で他のフラグと同様に視線のキャリブレーシ
ョン時に記憶が行なわれる。
【0251】又、モニター用LCD42には図17
(A)に示すように現在設定されているキャリブレーシ
ョンモードを表示する。キャリブレーションモードはキ
ャリブレーション動作を行なう「ON」モードとキャリ
ブレーション動作を行なわない「OFF」モードとがあ
る。
【0252】まず「ON」モードにおいてはキャリブレ
ーションデータナンバー1〜5と対応するようにキャリ
ブレーションナンバーCAL1〜CAL5が用意されて
おり、シャッター秒時を表示する7セグメント62と絞
り値を表示する7セグメント63を用いて表示され、そ
のほかの固定セグメント表示部42aはすべて消灯して
いる(実施例としてデーターナンバー1の状態を示し、
7セグメント表示部のみを拡大して示している)。
【0253】この時、設定されたキャリブレーションナ
ンバーのキャリブレーションデータが初期値の場合はモ
ニター用LCD42に表示されたキャリブレーションナ
ンバーが点滅し(図17(B))、一方設定されたキャ
リブレーションナンバーに既にキャリブレーションデー
タが入っていればモニター用LCD42に表示されたキ
ャリブレーションナンバーがフル点灯するようになって
いる(図17(A))。
【0254】その結果撮影者は現在設定されているキャ
リブレーションナンバーに既にキャリブレーションデー
タが入っているかどうかを認識できるようになってい
る。またキャリブレーションデータナンバーの初期値は
0に設定されており、視線のキャリブレーションが実行
されなければ視線による情報入力はなされないようにな
っている。
【0255】次に「OFF」モードにおいて7セグメン
ト62は「OFF」と表示されるようになっており(図
17(C))、常時キャリブレーションデータナンバー
0が選択され視線禁止モードに設定されている。これは
前述したように例えば記念撮影などで急に他の人に写真
を撮ってもらうときなど、視線検出位置を誤ってしまい
誤動作するのを防ぐために視線による情報入力を禁止し
て撮影をするのに有効である。
【0256】続いてCPU100に設定されたタイマー
がスタートし視線のキャリブレーションを開始する(#40
2)。タイマースタート後の所定の時間中にカメラに対し
て何の操作もなされなかったならば視線検出回路101
はそのとき設定されていたキャリブレーションデータナ
ンバーを0に再設定し視線禁止(OFF)モードに変更
する。またファインダー内に視線のキャリブレーション
用の視標等が点灯していれば消灯する。
【0257】撮影者が電子ダイヤル45を回転させる
と、前述のようにパルス信号によってその回転を検知し
た信号入力回路104はCPU100を介してLCD駆
動回路105に信号を送信する。その結果電子ダイヤル
45の回転に同期してモニター用LCD42に表示され
たキャリブレーションナンバーが変化する。この様子を
図18に示す。
【0258】まず電子ダイヤル45を時計方向に回転さ
せると「CAL−1」→「CAL−2」→「CAL−
3」→「CAL−4」→「CAL−5」と変換し、後述
のキャリブレーション操作で撮影者は希望する5つのキ
ャリブレーションナンバーのいずれかにキャリブレーシ
ョンデータを記憶させることができる。そして図18に
示した状態は「CAL−1,2,3」にはすでにキャリ
ブレーションデータが入っており、「CAL−4,5」
には入っておらず初期値のままであることを表してい
る。
【0259】次にさらに時計方向に1クリック回転させ
ると「OFF」表示となり、キャリブレーション動作は
行なわず、かつ視線検出禁止モードとなる。さらに1ク
リック回転させると「CAL−1」に戻り、以上のよう
にサイクリックにキャリブレーションナンバーを表示す
る。反時計方向に回転させた場合は図18の方向と正反
対に表示する。
【0260】このようにしてモニター用LCD42に表
示されるキャリブレーションナンバーを見ながら撮影者
が所望のキャリブレーションナンバーを選択したら、視
線検出回路101はこれに対応するキャリブレーション
データナンバーの確認を信号入力回路104を介して行
なう(#403)。確認されたキャリブレーションデータナン
バーはCPU100のEEPROMに記憶される。但し
確認されたキャリブレーションデータナンバーが変更さ
れていなければEEPROMへのキャリブレーションデ
ータナンバーの記憶は実行されない。
【0261】続いて視線検出回路101は信号入力回路
104を介して撮影モードの確認を行なう(#404)。撮影
者がモードダイヤル44を回転させて視線のキャリブレ
ーションモード以外の撮影モードに切り換えていること
が確認されると(#404)、ファインダー内LCD24によ
る「CAL」表示を消してさらにファインダー内に視線
のキャリブレーション用の視標が点滅していればそれを
消灯させて(#405)、メインのルーチンであるカメラの撮
影動作に復帰する(#436)。
【0262】そしてキャリブレーションナンバー「CA
L1〜5」が表示されている状態でモードダイヤル44
を他の撮影モード(シャッター優先AE)に切り換えれ
ば、そのキャリブレーションナンバーのデータを用いて
視線検出を行ない、前述の視線情報を用いた撮影動作が
行なえるようになっている。この時のモニター用LCD
42の状態を図19に示すが、通常の撮影モード表示以
外に視線入力モード表示61を点灯させて、視線情報を
もとに撮影動作を制御している視線入力モードであるこ
とを撮影者に知らせている。
【0263】視線のキャリブレーションモードに設定さ
れたままであることが確認されると(#404)、電子ダイヤ
ル45にて設定されたキャリブレーションナンバーの確
認を再度行なう(#406)。この時キャリブレーションデー
タナンバーが0を選択され視線禁止モードに設定されて
いれば、再度キャリブレーションデータナンバーをCP
U100のEEPROMに記憶する(#403)。キャリブレ
ーションモードにおいて視線禁止が選択されたならばカ
メラはモードダイヤル44にてモードが視線のキャリブ
レーションモード以外の撮影モードに変更されるまで待
機する。
【0264】つまり「OFF」が表示されている状態で
モードダイヤル44を切り換えれば、視線検出を行なわ
ないで、撮影動作を行なうようになっており、モニター
用LCD42において視線入力モード表示61は非点灯
となっている。
【0265】キャリブレーションデータナンバーが0以
外の値に設定されていれば(#406)、引続きCPU100
は信号入力回路104を介してカメラの姿勢を検知する
(#407)。信号入力回路104は水銀スイッチ27の出力
信号を処理してカメラが横位置であるか縦位置である
か、また縦位置である場合は例えばレリーズ釦41が天
方向にあるか地(面)方向にあるかを判断する。
【0266】カメラは一般に横位置での使用が多いた
め、視線のキャリブレーションを行なうためのハード構
成もカメラを横位置に構えたときにキャリブレーション
可能なように設定されている。そのため視線検出回路1
01はカメラの姿勢が横位置でないことをCPU100
より通信されると、視線のキャリブレーションを実行し
ない(#408)。また視線検出回路101はカメラの姿勢が
横位置でないことから視線のキャリブレーションができ
ないことを撮影者に警告するために、図21(A)に示
すようにカメラのファインダー内に設けられたファイン
ダー内LCD24の7セグメント73を用いて「CA
L」表示を点滅させる。この時図示されていない発音体
によって警告音を発しても構わない。
【0267】一方、カメラの姿勢が横位置であることが
検知されると(#408)、視線検出回路101は視線検出回
数nを0に設定する(#409)。この時ファインダー内LC
D24において「CAL」表示が点滅していたらその点
滅を中止する。また視線のキャリブレーションはスイッ
チSW1 をONにすることにより開始されるように設定
されている。撮影者が視線のキャリブレーションを行な
う準備が整う以前にカメラ側でキャリブレーションを開
始するのを防ぐために、視線検出回路101はスイッチ
SW1 の状態の確認を行いスイッチSW1 がレリーズ釦
41によって押されていてON状態であればスイッチS
W1 がOFF状態になるまで待機する(#410)。
【0268】視線検出回路101は信号入力回路104
を介してスイッチSW1 がOFF状態であることを確認
すると(#410)、視線検出回路101はLED駆動回路1
06に信号を送信して視線のキャリブレーション用の視
標を点滅させる(#411)。視線のキャリブレーション用の
視標は以下に述べるキャリブレーション動作をスーパー
インポーズ表示に導かれて、撮影者がスムーズに行なえ
るように測距点マークも一部兼用しており、まず最初は
右端の測距点マーク204とドットマーク206が点滅
する(図20(A))。
【0269】本実施例においてキャリブレーションを開
始する際の視標の方向から撮影者のきき目がどちらであ
るかをカメラが検知可能なようになっている。すなわち
撮影者は撮影者のきき目方向と点滅した視標の方向とが
一致しなければ(例えばカメラのファインダーを覗く撮
影者の目が左目の時に、右側の視標が点滅している場
合)、視標変更釦を兼ねたAEロック釦43を押して点
滅する視標を変更してキャリブレーションを開始するよ
うに取り決められている。
【0270】右側の視標1が点滅を開始し(#411)、点滅
する視標の方向が撮影者のきき目方向と異なることを撮
影者が認識し視標変更釦を兼ねたAEロック釦43を押
したのを信号入力回路104が検知すると(#412)、視線
検出回路101はLED駆動回路106に信号を送信し
点滅する視標の位置を変更する(#413)。
【0271】さらに視線のキャリブレーションの開始の
トリガー信号であるスイッチSW1のON信号が入って
なければカメラは待機する(#414)。
【0272】又、右端の視標1が点滅を開始し(#411)、
点滅する視標の方向が撮影者のきき目方向と一致するこ
とを撮影者が認識して視標変更釦を兼ねたAEロック釦
43を押さなければ(#412)、カメラは視線のキャリブレ
ーションの開始のトリガー信号であるスイッチSW1の
ON信号が入るまで待機する(#414)。
【0273】又、点滅を開始した視標を撮影者が注視し
レリーズ釦41を押してスイッチSW1 をONしたら(#
414)、この時点滅している視標の方向例えば視標1の場
合「右」の情報が撮影者のきき目データとしてEEPR
OMの所定のアドレス上に記憶される(#415)。引き続い
て視線検出が実行される(#416)。視線検出の動作は図9
のフローチャートで説明した通りである。
【0274】この右端の測距点マーク204、左端の測
距点マーク200にはそれぞれドットマーク206,2
05が刻まれており、これら2点の位置でキャリブレー
ションを行なうことを示しており、どちらもスーパーイ
ンポーズ用LED21に照明されて点灯、点滅、非点灯
の表示をする事ができるようになっている。また測距点
マークは焦点検出の領域を示すものであるから、その領
域に相当するエリアの表示が必要である。
【0275】しかし精度良くキャリブレーションを行な
うためには撮影者にできるだけ1点を注視してもらうこ
とが必要であり、このドットマーク205、206は容
易に1点を注視できるように測距点マークよりも小さく
設けたものである。
【0276】視線検出回路101は視線検出のサブルー
チンからの返数である眼球の回転角θx,θy 、瞳孔径r
p 及び各データの信頼性を記憶する(#417)。さらに視線
検出回数nをカウントアップする(#418)。撮影者の視線
は多少ばらつきがあるため正確な視線のキャリブレーシ
ョンデータを得るためには1点の視標に対して複数回の
視線検出を実行してその平均値を利用するのが有効であ
る。本実施例においては1点の視標に対する視線検出回
数は10回と設定されている。視線検出回数nが10回
未満であれば(#418)視線検出が続行される(#416)。また
視線検出回数nが10回であれば視標1(測距点マーク
204、ドットマーク206)に対する視線検出を終了
する(#418)。
【0277】視標1に対する視線検出が終了したことを
撮影者に認識させるために視線検出回路101はCPU
100を介して図示されていない発音体を用いて電子音
を数回鳴らさせる。同時に視線検出回路101はLED
駆動回路106を介して視標1をフル点灯させる(#419)
(図20(B))。
【0278】引続き視線検出回路101は信号入力回路
104を介してスイッチSW1 がOFF状態になってい
るかどうかの確認を行なう(#420)。スイッチSW1 がO
N状態であればOFF状態になるまで待機し、スイッチ
SW1 がOFF状態であれば視標1が消灯しそれと同時
に左端の視標2(測距点マーク200、ドットマーク2
05)が点滅を開始する(#421)(図20(C))。
【0279】視線検出回路101は再度信号入力回路1
04を介してスイッチSW1 がON状態になっているか
どうかの確認を行なう(#422)。スイッチSW1 がOFF
状態であればONされるまで待機し、スイッチSW1 が
ONされたら視線検出を実行する(#423)。視線検出回路
101は視線検出のサブルーチンからの返数である眼球
の回転角θx,θy 、瞳孔径rp 及び各データの信頼性を
記憶する(#424)。さらに視線検出回数nをカウントアッ
プする(#425)。さらに視線検出回数nが20回未満であ
れば(#426)視線検出が続行される(#423)。視線検出回数
nが20回であれば視標2に対する視線検出を終了する
(#426)。
【0280】視標2に対する視線検出が終了したことを
撮影者に認識させるために視線検出回路101はCPU
100を介して図示されていない発音体を用いて電子音
を数回鳴らさせる。同時に視線検出回路101はLED
駆動回路106を介して視標2をフル点灯させる(#427)
(図20(D))。
【0281】引続き視線検出回路101に記憶された眼
球の回転角θx,θy 、瞳孔径rp より視線のキャリブレ
ーションデータが算出される(#428)。視線のキャリブレ
ーションデータの算出方法は以下の通りである。
【0282】ピント板7上の視標1、視標2の座標をそ
れぞれ(x1 ,0)、(x2 , 0)視線検出回路10
1に記憶された各視標を注視したときの眼球の回転角
(θx,θy )の平均値を(θx1, θy1)、(θx2, θy
2)瞳孔径の平均値を r 1,r 2とする。
【0283】但し(θx1, θy1)は撮影者が視標1を注
視したときに検出された眼球の回転角の平均値、(θx
2, θy2)は撮影者が視標2を注視したときに検出され
た眼球の回転角の平均値を表わしている。同様にr 1 は
撮影者が視標1を注視したときに検出された瞳孔径の平
均値、r 2 は撮影者が視標2を注視したときに検出され
た瞳孔径の平均値である。また各データの平均値につけ
られたサフィックス 1,2は視標1,2を見た時のデータ
であることを示している。
【0284】水平方向(x方向)の視線のキャリブレー
ションデータは ・k0 =±const. ・ax =( x1ーx2)/ m/{θx1- θx2+k 0*(r1-r2)} ・b0x=ーk0*{(r1+r2)/2-rx}-(θ1+θ2)/2 と算出される。但し|k0|は定数で、k0のとる符号は撮
影者のきき目が右目か左目かによって異なる。
【0285】又、垂直方向(y方向)の視線のキャリブ
レーションデータは、 ・ky=0 ・b0y= -(θy1+ θy2)/2 と算出される。視線のキャリブレーションデータ算出
後、あるいは視線検出の終了後にタイマーがリセットさ
れる(#429)。
【0286】又、キャリブレーションデータの信頼性の
判定手段を兼ねた視線検出回路101は算出された視線
のキャリブレーションデータが適正かどうかの判定を行
なう(#430)。
【0287】判定は視線検出サブルーチンからの返数で
ある眼球の回転角及び瞳孔径の信頼性と算出された視線
のキャリブレーションデータ自身を用いて行なわれる。
すなわち視線検出サブルーチンにて検出された眼球の回
転角及び瞳孔径の信頼性がない場合は算出された視線の
キャリブレーションデータも信頼性がないと判定する。
また視線検出サブルーチンにて検出された眼球の回転角
及び瞳孔径の信頼性がある場合算出された視線のキャリ
ブレーションデータが一般的な個人差の範囲に入ってい
れば適正と判定し、一方算出された視線のキャリブレー
ションデータが一般的な個人差の範囲から大きく逸脱し
ていれば算出された視線のキャリブレーションデータは
不適性と判定する。また視線検出回路101は算出され
た視線のキャリブレーションデータが適正か否かの判定
を行なうだけでなく、算出された視線のキャリブレーシ
ョンデータがどの程度信頼性があるかも判定する。
【0288】信頼性の度合は視線検出サブルーチンにて
検出された眼球の回転角及び瞳孔径の信頼性等に依存し
ている。視線のキャリブレーションデータの信頼性はそ
の程度に応じて2ビットに数値化されて後述するように
CPU100のEEPROMに記憶される。
【0289】算出された視線のキャリブレーションデー
タが不適性と判定されると(#430)、LED駆動回路10
6はスーパーインポーズ用LED21への通電を止めて
視標を消灯する(#437)。さらに視線検出回路101はC
PU100を介して図示されていない発音体を用いて電
子音を所定時間鳴らし視線のキャリブレーションが失敗
したことを警告する。同時にLCD駆動回路105に信
号を送信しファインダー内LCD24及びモニター用L
CD42に「CAL」表示を点滅させて警告する(#438)
(図21(A)、図22(A))。
【0290】発音体による警告音とLCD24、42に
よる警告表示を所定時間行なった後キャリブレーション
ルーチンの初期ステップ(#401)に移行し再度視線のキャ
リブレーションを実行できる状態に設定される。
【0291】又、算出された視線のキャリブレーション
データが適正であれば(#430)、視線検出回路101はL
CD駆動回路105、LED駆動回路106を介して視
線のキャリブレーションの終了表示を行なう(#431)。L
ED駆動回路106はスーパーインポーズ用LED21
に通電し視標1、視標2を数回点滅させるとともに、L
CD駆動回路105はLCD24,42に信号を送信し
て「End−キャリブレーションNo」の表示を所定時
間実行するようになっている(図21(B)、図22
(B))。
【0292】視線検出回路101は視線検出回数nを1
に設定し(#432)、さらに算出された視線のキャリブレー
ションデータ、撮影者の眼鏡情報及び算出された視線の
キャリブレーションデータの信頼性を現在設定されてい
るキャリブレーションデータナンバーに相当するEEP
ROMのアドレス上に記憶する(#433)。この時記憶を行
なおうとするEEPROMのアドレス上に既に視線のキ
ャリブレーションデータが記憶されている場合はキャリ
ブレーションデータの更新を行なう。
【0293】一連の視線のキャリブレーション終了後、
カメラは撮影者によって電子ダイヤル45かあるいはモ
ードダイヤル44が操作されるまで待機する。撮影者が
電子ダイヤル45を回転させて他のキャリブレーション
ナンバーを選択したならば、視線検出回路101は信号
入力回路104を介してキャリブレーションナンバーの
変更を検知し(#434)、視線のキャリブレーションルーチ
ンの初期ステップ(#401)に移行する。また撮影者がモー
ドダイヤル44を回転させて他の撮影モードを選択した
ならば、視線検出回路101は信号入力回路104を介
して撮影モードの変更を検知し(#435)メインのルーチン
に復帰する(#436)。
【0294】メインのルーチンに復帰する際電子ダイヤ
ル45にて設定されたキャリブレーションナンバーにお
いてキャリブレーションデータが入力されておらず初期
値のままであったならば、視線検出回路101はキャリ
ブレーションデータナンバーを0に再設定し強制的に視
線禁止モードに設定する。実際にはCPU100のEE
PROMに記憶された現在設定されているキャリブレー
ションデータナンバーを0(視線禁止モード)に再設定
する。
【0295】本実施例において撮影者のきき目の入力
は、撮影者がファインダー内に点灯した視標を選択する
ことによって行なっているが、モニター用LCDにきき
目情報を表示しそれを選択するようにして行なっても構
わない。
【0296】さらには、撮影者のきき目情報を検知する
ために撮影者が視標変更釦を押して撮影者のきき目と一
致する方向の視標を選択することにより検知する例を示
したが、カメラが視標の位置を交互に変更して撮影者が
視線検出を開始した方の視標の位置を撮影者のきき目方
向として検知するようにしても構わない。
【0297】
【発明の効果】本発明によれば、 (3−イ)撮影者の瞳孔径等による個人差や観察状態の
変化による視線の検出誤差を適切に設定した視線検出装
置を用いることにより補正し、高精度の視線検出を行う
ことができる視線検出装置を有した光学装置を達成して
いる。
【0298】特に視線検出装置で算出される視線を撮影
者の瞳孔径及び視線補正データの関数とすることによ
り、又眼球の個人差による視線の検出誤差を補正する為
の視線補正データを撮影者の瞳孔径に応じて算出するこ
とにより撮影者の観察状態が変化しても視線を高精度に
検出することができるという効果を有した視線検出装置
を有した光学装置を達成することができる。
【0299】(3−ロ)カメラ(光学装置)の姿勢が縦
位置状態であるときには視線検出手段での視線補正デー
タの検出を制御することにより、常に高精度の視線検出
ができるようにした視線検出装置を有した光学装置を達
成することができる。
【0300】特にカメラの姿勢に応じて視線補正データ
の検出を禁止すると共に視線補正データの検出ができな
いことを警告手段で警告することにより視線のキャリブ
レーションをスムーズに実行することができる視線検出
装置を有した光学装置を達成することができる。
【0301】(3−ハ)眼球の個人差による視線の検出
誤差を補正するための視線補正データを適切に使用する
ことにより、高精度の視線検出を行なうことができる視
線検出装置を有した光学装置を達成することができる。
【0302】特に眼球の個人差による視線の検出誤差を
補正する視線補正手段と該視線補正データを記憶する記
憶手段とを具備し、該視線補正データは前記視線補正手
段で算出された視線補正係数、前記視線補正手段で算出
された視線補正係数の信頼性情報そして前記撮影者が眼
鏡を使用しているかいないかの眼鏡情報等から構成する
ことにより、視線補正係数の信頼性に応じて視線情報の
信頼性を判定し該視線情報の信頼性に基づいてカメラ
(光学装置)を高精度に制御でき、更には、視線補正デ
ータに含まれた撮影者の眼鏡情報より撮影者の眼球を照
明する光源の位置即ち照明方向を選択し眼鏡での反射光
がイメージセンサー上に到達しないようにし、良好な視
線検出が行える効果がある視線検出装置を有した光学装
置を達成することができる。
【0303】(3−ニ)眼球の個人差による視線の検出
誤差を補正する視線補正手段と該視線補正手段で算出さ
れた視線補正データの信頼性を判定する判定手段を具備
することにより、該視線補正データの信頼性に応じて視
線情報の信頼性を決定し、該視線情報及び該視線情報の
信頼性に基づいて光学装置を正しく制御できる効果を有
した視線検出装置を有した光学装置を達成することがで
きる。
【0304】(3−ホ)眼球の個人差による視線の検出
誤差を視線補正データを用いて補正する視線補正手段と
該視線補正データを記憶する記憶手段と該記憶手段に記
憶された視線補正データを確認する確認手段とを具備
し、該確認手段は該記憶手段に記憶された視線補正デー
タ例えば眼鏡情報に基づいて光学装置に設定された視線
補正データが誤りであることを判別したら、該視線補正
データの変更を行なうことによって精度の高い視線検出
できる視線検出装置を有した光学装置を達成することが
できる。
【0305】(3−ヘ)眼球の個人差による視線の検出
誤差を視線補正データを用いて補正する視線補正手段と
該視線補正データを記憶する記憶手段とを具備し、撮影
者の視線補正データが該記憶手段に記憶されていなけれ
ば視線情報を利用したカメラ制御を実行しないようにし
て、カメラの誤動作を防止した視線検出装置を有した光
学装置を達成することができる。
【0306】(3−ト)撮影者の眼球の光軸の回転角を
検出し、該回転角から撮影者の視線を算出する撮影者の
眼球像を受光するイメージセンサーの読み出し領域を設
定して該イメージセンサーの読み出し領域以外は空読み
を行なうことにより、視線検出にかかる時間を短くした
視線検出装置を有した光学装置を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を一眼レフカメラに適用したときの
実施例1の要部概略図
【図2】 図1の一眼レフカメラの要部外観図
【図3】 図1のファインダー視野図
【図4】 図2のモードダイヤルの説明図
【図5】 図2の電子ダイヤルの説明図
【図6】 本発明の実施例1の電気回路の要部ブロッ
ク図
【図7】 図2の一部分の説明図
【図8】 図6の一眼レフカメラの動作のフローチャ
ート
【図9】 測距点自動選択アルゴリズムのフローチャ
ート
【図10】 視線検出のフローチャート
【図11】 視線検出のフローチャート
【図12】 本発明に係るキャリブレーションのフロー
チャート
【図13】 本発明に係るキャリブレーションのフロー
チャート
【図14】 本発明に係るキャリブレーションのフロー
チャート
【図15】 図1のファインダー視野内の表示状態の説
明図
【図16】 図1のファインダー視野内の表示状態の説
明図
【図17】 図2のモニター用LCDの表示状態の説明
【図18】 図2のモニター用LCDの表示状態の説明
【図19】 図2のモニター用LCDの表示状態の説明
【図20】 図1のファインダー視野内の表示状態の説
明図
【図21】 図1のファインダー視野内の表示状態の説
明図
【図22】 図2のモニター用LCDの表示状態の説明
【図23】 本発明の実施例2に係る視線のキャリブレ
ーションのフローチャート
【図24】 本発明の実施例2に係る視線のキャリブレ
ーションのフローチャート
【図25】 本発明の実施例2に係る視線のキャリブレ
ーションのフローチャート
【図26】 図1のファインダー視野内の表示状態の説
明図
【図27】 図1のファインダー視野内の表示状態の説
明図
【図28】 図1のファインダー視野内の表示状態の説
明図
【図29】 図2のモニター用LCDの表示状態の説明
【図30】 本発明の実施例3に係る視線のキャリブレ
ーションのフローチャート
【図31】 本発明の実施例3に係る視線のキャリブレ
ーションのフローチャート
【図32】 本発明の実施例3に係る視線のキャリブレ
ーションのフローチャート
【図33】 本発明の実施例1のキャリブレーションデ
ータの説明図
【図34】 本発明の実施例3のキャリブレーションデ
ータの説明図
【図35】 眼球像の要部概略図
【図36】 従来の視線検出装置の要部概略図
【図37】 視線と瞳孔径との関係を示す説明図
【符号の説明】
1 撮影レンズ 2 主ミラー 6 焦点検出装置 6f イメージセンサー 7 ピント板 10 測光センサー 11 接眼レンズ 13 赤外発光ダイオード(IRED) 14 イメージセンサー(CCDーEYE) 15 眼球 16 角膜 17 虹彩 21 スーパーインポーズ用LED 23 視野マスク 24 ファインダー内LCD 25 照明用LED 27 水銀スイッチ 31 絞り 41 レリーズ釦 42 モニター用LCD 42a 固定表示セグメント部 42b 7セグメント表示部 43 AEロック釦 44 モードダイヤル 45 電子ダイヤル 61 視線入力モード表示 78 視線入力マーク 100 CPU 101 視線検出回路 103 焦点検出回路 104 信号入力回路 105 LCD駆動回路 106 LED駆動回路 107 IRED駆動回路 110 焦点調節回路 200〜204 測距点マーク(キャリブレーション
視標) 205〜206 ドットマーク 207 ファインダー視野外 213 観察画面

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファインダー系を覗く観察者の眼球の光
    軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の視線を視線
    検出装置で検出する際、該視線検出装置は観察者の瞳孔
    径と視線補正データとの関数より視線を求めていること
    を特徴とする視線検出装置を有した光学装置。
  2. 【請求項2】 前記視線検出装置は観察者の眼球の個人
    差による視線の検出誤差を補正する為の観察者の瞳孔径
    に応じた視線補正データを算出する視線補正手段を有し
    ていることを特徴とする請求項1の視線検出装置を有し
    た光学装置。
  3. 【請求項3】 ファインダー系を覗く観察者の眼球の光
    軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の視線を検出
    する視線検出装置を有した光学装置において、該光学装
    置の姿勢を検出する姿勢検知手段と眼球の個人差による
    視線の検出誤差を視線補正データを用いて補正する視線
    検出手段とを有し、該視線検出手段は該姿勢検知手段か
    らの信号に基づいて該視線補正データの検出を制御して
    いることを特徴とする視線検出装置を有した光学装置。
  4. 【請求項4】 前記姿勢検知手段で前記光学装置が縦位
    置状態である信号が得られたときは前記視線検出手段は
    視線補正データの検出を禁止するようにしたことを特徴
    とする請求項3の視線検出装置を有した光学装置。
  5. 【請求項5】 前記姿勢検知手段で前記光学装置が縦位
    置状態である信号が得られたときは警告手段でその旨を
    警告するようにしたことを特徴とする請求項3の視線検
    出装置を有した光学装置。
  6. 【請求項6】 ファインダー系を覗く観察者の眼球の光
    軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の視線を視線
    検出装置で検出する際、該視線検出装置は眼球の個人差
    による視線の検出誤差を視線補正データを用いて補正す
    る視線検出手段と該視線補正データを記憶する記憶手段
    とを有していることを特徴とする視線検出装置を有した
    光学装置。
  7. 【請求項7】 前記視線補正データは前記視線補正手段
    で算出された視線補正係数、該視線補正手段で算出され
    た視線補正係数の信頼性情報、前記観察者が眼鏡を使用
    しているか否かの眼鏡情報のうちの少なくとも1つより
    成っていることを特徴とする請求項6の視線検出装置を
    有した光学装置。
  8. 【請求項8】 前記視線補正データに含まれる眼鏡情報
    に基づいて前記観察者の眼球への照明方向を制御したこ
    とを特徴とする請求項6の視線検出装置を有した光学装
    置。
  9. 【請求項9】 ファインダー系を覗く観察者の眼球の光
    軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の視線を視線
    検出装置で検出する際、該視線検出装置は眼球の個人差
    による視線の検出誤差を視線補正データを用いて補正す
    る視線検出手段と該視線検出手段で算出された視線補正
    データの信頼性を判定する判定手段とを有していること
    を特徴とする視線検出装置を有した光学装置。
  10. 【請求項10】 ファインダー系を覗く観察者の眼球の
    光軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の視線を視
    線検出装置で検出する際、該視線検出装置は眼球の個人
    差による視線の検出誤差を視線補正データを用いて補正
    する視線検出手段、該視線補正データを記憶する記憶手
    段、そして該記憶手段に記憶した視線補正データの良否
    を判定し、該判定結果に基づいて該視線補正データの変
    更を行なう確認手段とを有していることを特徴とする視
    線検出装置を有した光学装置。
  11. 【請求項11】 前記視線補正データは前記観察者が眼
    鏡を装着しているか否かの眼鏡情報であることを特徴と
    する請求項10の視線検出装置を有した光学装置。
  12. 【請求項12】 ファインダー系を覗く観察者の眼球の
    光軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の視線を検
    出する視線検出装置を有した光学装置において、該視線
    検出装置は眼球の個人差による視線の検出誤差を視線補
    正データを用いて補正する視線検出手段と該視線補正デ
    ータを記憶する記憶手段とを有しており、該光学装置は
    該記憶手段に記憶されている視線補正データの性質に応
    じて撮影に関する各種の駆動を制御していることを特徴
    とする視線検出装置を有した光学装置。
  13. 【請求項13】 前記記憶手段に前記視線補正データが
    記憶されていないときは前記光学装置は視線情報を利用
    した動作を停止していることを特徴とする請求項12の
    視線検出装置を有した光学装置。
  14. 【請求項14】 ファインダー系を覗く観察者の眼球に
    投光手段より光束を照射し、該眼球からの反射光束を受
    光手段で受光し、該受光手段からの信号を用いて該眼球
    の光軸の回転角を検出し、該回転角から観察者の視線を
    検出する際、該受光手段はイメージセンサを有し、該イ
    メージセンサのうちの所定の領域を設定して読み出しを
    行なっていることを特徴とする視線検出装置を有した光
    学装置。
  15. 【請求項15】 前記受光手段は前記イメージセンサの
    うちの所定の領域以外は読み出しを行なっていないこと
    を特徴とする請求項14の視線検出装置を有した光学装
    置。
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