JP2000039551A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2000039551A
JP2000039551A JP20809698A JP20809698A JP2000039551A JP 2000039551 A JP2000039551 A JP 2000039551A JP 20809698 A JP20809698 A JP 20809698A JP 20809698 A JP20809698 A JP 20809698A JP 2000039551 A JP2000039551 A JP 2000039551A
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camera
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JP20809698A
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English (en)
Inventor
Itaru Otani
格 大谷
Takeshi Tokura
剛 戸倉
Shoji Kaihara
昇二 海原
Shintaro Oshima
慎太郎 大嶋
Koji Tamura
浩二 田村
Yuji Nikaido
裕二 二階堂
Nobuyuki Inoue
信之 井上
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カメラの実姿勢に基づいてカメラ動作を制御
する場合に、撮影条件によっては不都合が生じる。 【解決手段】 カメラ本体40の姿勢情報に基づいてカ
メラ動作を制御する制御手段を有するカメラにおいて、
カメラ本体の実姿勢に応じた姿勢情報を制御手段に入力
する実姿勢検出手段27と、撮影者選択に応じた姿勢情
報を制御手段に入力する任意姿勢入力手段53,55と
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラ本体の姿勢
を検出し、検出姿勢に連動して種々の制御を行うカメラ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラの姿勢検出装置は、カメラの正
(横)姿勢、縦姿勢、逆姿勢等のカメラ本体の姿勢を検
出する。そして、その検出結果は、カメラの姿勢と主被
写体及び背景との関係や撮影者との関係等の認識を行
い、カメラの測光や焦点検出及び撮影者の視線検出の演
算等に使用され、その演算時間の短縮と精度向上に寄与
している。
【0003】例えば、焦点検出については、焦点検出領
域が複数個設けられ、実際シーンにあった焦点検出領域
評価に基づいてピント調整を行う方法が知られている。
しかし、より実際のシーンにあったピント調整を行うた
めにも、主被写体と空、地面の方向判別を行うべきであ
り、このためにはカメラの姿勢を検出する必要がある。
【0004】また、測光については、センサーが多分割
化される傾向にあり、被写体シーンに対応させて、分割
されたセンサー出力ごとに重み付け評価を行って測光演
算するものが主流である。しかし、多くのシーンは、主
被写体と空と地面が存在し、センサーの多分割のみでは
空と地面の方向判別は難しい。このため、実際の撮影シ
ーンにあった露出を確実に行うため、カメラの姿勢を検
出する必要がある。
【0005】このような姿勢検出装置による検出結果と
焦点検出装置又は測光装置からの出力とを組み合わせて
演算処理するカメラとしては、特開昭64−13125
号公報,特開平1−222236号公報にて提案されて
いる。
【0006】更に最近では、焦点検出領域の選択を行う
ために、ファインダーを覗く眼球の光軸を検出する視線
検出装置を備えたカメラがあり、視線検出の精度低下防
止のために姿勢検出装置による検出結果を加味するカメ
ラも、特開平2−64513号公報、特開平6−826
79号公報、特開平6−82681号公報、特開平6−
255676号公報にて提案されている。
【0007】上記特開平2−64513号公報にて提案
のカメラでは、カメラ本体が縦姿勢にあることを検出す
ると、視線検出を行なわず、予め設定された焦点検出領
域が選択される。また、特開平6−82679号公報に
て提案のカメラでは、カメラ本体が縦姿勢にあることを
検出すると、複数の焦点検出領域の中から焦点検出精度
が保たれる領域を限定する。さらに、特開平6−826
81号公報にて提案のカメラでは、カメラ本体が縦姿勢
にあることを検出すると、視線検出を行わず、視線検出
を行っていない旨を表示する。
【0008】また、特開平6−255676号公報にて
提案のカメラでは、予め縦姿勢での視線検出装置の眼球
の光軸補正係数を求め、カメラ本体が縦姿勢にあると検
出したときは、視線検出を上記光軸補正係数を用いて行
うことによって、視線検出装置の精度低下を防止してい
る。
【0009】このように、従来の姿勢検出装置と視線検
出装置との組み合わせにおいては、いずれも姿勢検出装
置によって得られるカメラ姿勢情報に基づき、視線検出
装置の制御方法を変化させたり変化したことを表示した
りしていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
提案では、撮影条件によっては姿勢検出装置に連動する
ことによる問題の発生が考えられる。
【0011】即ち、従来提案では、カメラ姿勢において
考えられる一般的な撮影条件での焦点検出、測光、視線
検出のアルゴリズムで制御しているため、一般的な撮影
条件以外で撮影を行う場合、姿勢検出装置に連動するこ
とでかえって撮影者の意図とかけ離れたカメラ動作や撮
影が行われる。
【0012】これを視線検出について具体的に説明す
る。通常はカメラ901を正姿勢とした場合、撮影者の
瞼と睫毛902および眼球903のと関係は、図28
(a)に示すようになる。
【0013】しかしながら、図28(b)に示すよう
に、カメラ901を正姿勢とし、且つ被写体904とほ
ぼ同じ高さに設置して接写等を行う場合、撮影者は、視
線検出装置を使えないファインダー光路を90度曲げる
アクセサリーであるアングルファインダーを用いない限
り、図示のような姿勢でファインダーを覗かなくてはな
らない。このとき、カメラ901が正姿勢であるにもか
かわらず、撮影者の瞼と睫毛902および眼球903と
の関係は、図28(a)に示す関係を90度回転させた
関係、つまりカメラ901を縦姿勢にしたのと同じ関係
になる。
【0014】この状態で、視線検出結果に基づく焦点検
出領域の選択を行った場合、視線検出のための投光が的
確に行われず、また撮影者の瞼が障害となるため、眼球
のプルキンエ像が得られないばかりでなく、眼球の注視
点算出演算の係数も正姿勢情報に対応したものが用いら
れてしまう。したがって、撮影者の意図とかけ離れた焦
点検出領域の選択が行われ、撮影行為が続けられないと
いう問題が生じる。
【0015】また、測光について具体的に説明する。図
29(a)に示すように、撮影画面905内に太陽90
6を含む一般的な逆光シーンでは、被写体907に対し
て天地を考えると、天側の高輝度部分908と地側の低
輝度部分909が配置されることになり、中央重点測光
を行うと撮影結果が被写体907が露出アンダーのもの
となる。
【0016】このため、近年の多分割測光では、カメラ
姿勢情報に連動して、その分類を天地の関係を考慮して
行っている。即ち、被写体907領域を中心として、そ
の近傍領域、周辺領域に対して更に天地に分類し、重み
づけを行った後、被写体907領域の露出値と近傍領
域、周辺領域の天側の露出値(高輝度部分908)を比
較して、逆光シーン判別を行い、撮影結果が主被写体9
07に露出が適正になるように考えられている。。
【0017】これにカメラ姿勢に関連づけた測光を行
い、縦姿勢でも天地を判別し、同様の露出制御が行われ
る。
【0018】しかしながら、図29(b)に示すような
撮影シーン、即ち、天地に対して直光する方向で被写体
907に対して高輝度部分910および低輝度部分91
1が配置される場合のように輝度の大きな差がある場
合、中央重点測光はもとより、前記測光アルゴリズムに
おいても撮影結果が被写体が露出アンダーになる事態は
避けられない。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明では、カメラ本体の姿勢情報に基づいてカメ
ラ動作を制御する制御手段を有するカメラにおいて、カ
メラ本体の実姿勢に応じた姿勢情報を制御手段に入力す
る実姿勢検出手段と、撮影者選択に応じた姿勢情報を制
御手段に入力する任意姿勢入力手段とを設けている。
【0020】そして、任意姿勢入力手段から姿勢情報が
入力されないときは、実姿勢検出手段からの姿勢情報に
基づいてカメラ動作を制御させ、任意姿勢入力手段から
姿勢情報が入力されたときはこの任意姿勢入力手段から
の姿勢情報に基づいてカメラ動作を制御させるようにす
る。
【0021】これにより、撮影者が撮影条件に合わせ
て、姿勢情報に連動しているカメラ動作に対して任意に
姿勢情報を入力することができるようになるため、撮影
条件と姿勢検出手段からの実姿勢情報との不整合から生
じる誤動作等で撮影動作が妨げられることがなくなり、
撮影者の意図に従った撮影が可能となる。
【0022】なお、実姿勢検出手段からの姿勢情報に基
づいてカメラ動作を制御させるモードと任意姿勢入力手
段からの姿勢情報に基づいてカメラ動作を制御させるモ
ードとを撮影者に選択させるためのモード選択手段を設
けて、撮影者が撮影に際してどちらの姿勢情報を用いる
かを自由に選択できるようにしてもよい。
【0023】また、任意姿勢入力手段により入力された
姿勢情報を、焦点検出領域、測光、視線検出等のカメラ
動作ごとに異なる扱いをするようにして、カメラ動作ご
とに適切な制御を行うようにしてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1には、本発
明の第1実施形態であるカメラを示している。このカメ
ラは、撮影者の眼球の光軸の回転角を検出し、該回転角
から撮影者の視線を算出する視線検出装置を有するオー
トフォーカスカメラである。
【0025】図1において、1は撮影レンズである。な
お、図では便宜上2枚のレンズ1a,1bで示したが、
実際の撮影レンズは多数のレンズから構成されている。
2は主ミラーであり、撮影光路内に斜設(ダウン)され
て撮影レンズ1からの入射光を上方(ファインダー光学
系)に向けて反射する観察位置と、撮影光路外に退避
(アップ)して撮影レンズ1から感光部材5に入射する
光のケラレが生じないようにする撮影位置との間で揺動
する。
【0026】3は主ミラー2に取り付けられたサブミラ
ーで、観察位置にある主ミラー2を透過した光束をカメ
ラボディの下方へ向けて反射する。4はシャッターであ
る。感光部材5は、銀塩フィルム、CCDやMOS型等
の固体撮像素子又はビディコン等の撮像管よりなってい
る。
【0027】6は焦点検出装置であり、結像面近傍に配
置されたフィールドレンズ6a、反射ミラー6b,6
c、2次結像レンズ6d、絞り6eおよび複数のCCD
からなるラインセンサ6f等から構成され、位相差方式
によって焦点検出動作を行う。焦点検出装置6は、図4
に示すようにファインダー観察画面内300の複数の焦
点検出領域(15個の焦点検出領域マーク301T〜3
05B)にて焦点検出可能に構成されている。
【0028】7は撮影レンズ1の予定結像面に配置され
たピント板、8はファインダ光路変更用のペンタプリズ
ムである。9,10は観察画面内の被写体輝度を測定す
るための結像レンズと測光センサであり、結像レンズ9
はペンタプリズム8内の反射光路を介してピント板7と
測光センサ10とを共役に関係付けている。
【0029】次に、視線検出装置の構成について説明す
る。ペンタプリズム8の射出面後方には光分割器11a
を備えた接眼レンズ11が配され、撮影者の眼15によ
るピント板7の観察に使用される。光分割器11aは、
例えば可視光を透過して赤外光および赤外寄りの可視光
(赤色光)を反射するダイクロイックミラーにより構成
されている。
【0030】12は受光レンズである。14はCCD等
の光電素子列を2次元的に配したイメージセンサで、受
光レンズ12に関して所定の位置にある撮影者の眼15
の瞳孔近傍と共役になるように配置されている。なお、
イメージセンサ14と受光レンズ12は受光手段の一要
素を構成している。
【0031】13a〜13d,13e〜13hは各々、
撮影者の眼15の照明光源(投光手段)である8個の赤
外発光ダイオード(但し、図1には2個のみ示してい
る)で、接眼レンズ11の回りに配置されている。
【0032】次に、ファインダー内の焦点検出領域表示
の構成について説明する。16は、受光レンズ12の前
にある光分割器である。17は結像レンズ、18は透過
型液晶、19は明るい被写体の中でも透過型液晶(SL
CD)18の透過部が視認できる高輝度かつ赤外寄りの
可視光(赤色光)のバックライトLEDである。
【0033】受光レンズ12の前にある光分割器16
は、赤外発光ダイオード13a〜13d,13e〜13
hの眼15の瞳孔からの反射赤外光を透過させ、イメー
ジセンサ14に導くと共に、バックライトLED19の
赤外寄りの可視光(赤色光)を反射し、眼15の瞳孔へ
導くダイクロイックミラーにより構成されている。
【0034】透過型液晶(SLCD)18は、撮影者の
眼15の瞳孔から見た場合、結像レンズ17および接眼
レンズ11を介してピント板7と共役になるように配置
されている。
【0035】バックライトLED19から発光された光
は、透過型液晶18の透過部を通り、光分割器16,1
1aで曲げられ、接眼レンズ11を通って撮影者の眼1
5に達する。
【0036】図5(a),(b)には、透過型液晶18
の構成を示している。図中の矢印Xは、バックライトL
ED19からの赤色光である。偏光板18a1,18a
2とガラス板18b1,18b2はTN型の液晶18c
を挟んで封止している。また、ガラス板18b2の液晶
18c側には、不透過部とするための金属蒸着膜18d
が設けられている。18eは液晶118cを駆動するた
めの電極が設けられている電極面である。
【0037】図5(b)は、透過型液晶18を偏光板1
8a2側から見た図である。金属蒸着膜18dは、18
fを含む15個の矩形の外形線形状部18fを除いて形
成されている。さらに、15個の矩形の外形線形状部1
8fに対応する位置には液晶18cの駆動部が設けられ
ており、これら部分を駆動することによりバックライト
LED19からの赤色光を撮影者の眼15側へ透過さ
せ、駆動しないことによりバックライトLED19から
の赤色光を遮蔽する。
【0038】15個の矩形の外形線形状部は18fは、
焦点検出装置6の焦点検出領域に対応する位置に、即ち
図4に示すように観察画面300内の複数の焦点検出領
域に対応した位置に存在する。これにより、図4に示し
たファインダ視野図から分かるように、バックライトL
ED19を点灯させ、15個の矩形の外形線形状部18
fのうちいずれかを透過部とすることで、ファインダ観
察画面300内で焦点検出領域マークとして光らせ、焦
点検出動作を行う焦点検出領域をスーパーインポーズ表
示させる。
【0039】図4には、透過型液晶18の中央の焦点検
出領域を透過部とし、焦点検出領域マーク303cを光
らせている点灯表示状態を示している。なお、上記中央
の焦点検出領域以外の14個の焦点検出領域マークは非
透過部であり、点線で示す焦点検出領域マーク303C
以外は非点灯表示である。撮影者がファインダー画面を
観察している際には、非点灯表示の焦点検出領域マーク
は見えない。
【0040】特開平3−11492号公報等には、観察
者の視線の個人差を補正する視線キャリブレーション方
法が提案されている。これは、観察者に位置の異なる2
つの視標を見させ、その時算出される観察者の眼球の回
転角から2つの個人差視線係数を求めるものである。
【0041】ここで、左右端の焦点検出領域301C,
305Cは、正姿勢における眼球の個人差補正データ
(視線補正係数)を採取する(以下、この動作をキャリ
ブレーションと称す)際に点灯するものである。カメラ
が縦姿勢にあるときでは、焦点検出領域303T,30
5Bが点灯する。これらは、後述するようにカメラの姿
勢情報と対応して視線検出時に用いられる。
【0042】306はファインダ視野領域を形成する視
野マスクである。307はファインダ内の観察画面の領
域外に設けられた撮影情報表示用の領域であり、ここに
は照明用LED(F−LED)25によって照明された
ファインダ内LCD24上の表示マーク等が表示され
る。LCD24を透過した光は三角プリズム26によっ
てファインダ内に導かれ、図4に示すファインダ視野外
に表示される。これにより、撮影者は撮影情報を観察す
ることができる。
【0043】31は撮影レンズ1内に設けられた絞り、
32は後述する絞り駆動回路111を含む絞り駆動装
置、33はレンズ駆動用モータ、34は駆動ギヤ等から
なるレンズ駆動部材である。
【0044】35はフォトカプラで、レンズ駆動部材3
4に連動するパルス板36の回転を検出してレンズ焦点
調節回路110に伝えている。レンズ焦点調節回路11
0は、この情報とカメラ側からのレンズ駆動量の情報に
基づいてレンズ駆動用モータ33を所定量駆動させ、撮
影レンズ1を合焦位置に移動させる。37はカメラとレ
ンズとのインターフェースとなるマウント接点である。
【0045】図2および図3に示すように、カメラ本体
40には、レリーズボタン41、外部モニタ表示装置と
してのモニタ用LCD42を備えられている。モニタ用
LCD42は、図9に示すように、予め決められたパタ
ーンを表示する固定セグメント表示部42aと、変数値
表示用の7セグメント表示部42bとから構成されてい
る。
【0046】43はFEロックボタンである。このFE
ロックボタン43は、レリーズボタン41の近傍に配置
されており、ストロボ装着時には、ストロボのプリ発光
による測光値を保持し、ストロボ非装着時には、マルチ
スポット測光といわれるいくつかの点での測光値を平均
演算するための測光値の取り込みを行う際に操作され
る。
【0047】44は測光値を保持するAEロックボタン
である。45a,45b,45cはモードボタンで、撮
影モード等の選択を行うために操作される。なお、モー
ドボタン45b,45cを同時に押すと、電子ダイヤル
46の操作と組み合わせて、視線検出装置を用いた焦点
検出領域選択を行う視線入力モードを設定したり、前述
した眼球の個人差補正データ(視線補正係数)を採取す
る視線キャリブレーションを行うキャリブレーションモ
ードを設定したりすることができる。
【0048】46は電子ダイヤルで、回転してクリック
パルスを発生することによって、モードボタン45a,
45b,45cで選択されたモードの中でさらに選択し
得るモードや設定値を選択させるものである。例えば、
モードボタン45aを押して電子ダイヤル46にてシャ
ッタ優先の撮影モードを選択すると、ファインダ内LC
D24およびモニタ用LCD42には、現在設定されて
いるモードとシャッタスピードが表示される。さらに、
撮影者がモードボタン45aを離した後、電子ダイヤル
46を回転させると、その回転方向に従って現在設定さ
れているシャッタスピードから順次シャッタスピードが
変化していく。このようにして撮影者がプログラムAE
シャッタ優先AE、絞り優先AE、被写体深度優先AE
およびマニュアル露出等の各撮影モードと撮影内容とを
設定できる。
【0049】図9には、モニタ用LCD42とファイン
ダ内LCD24の全表示セグメントの内容を示してい
る。図9(a)において、固定表示セグメント部42a
には、撮影モードの表示部分以外に、カメラのAF動作
や撮影モードの選択などの撮影動作を表示する部分が設
けられている。
【0050】変数値表示用の7セグメント部42bは、
シャッタ秒時を表示する4桁の7セグメント82と、絞
り値を表示する2桁の7セグメント83と、小数点セグ
メント84と、フィルム枚数を表示する限定数値表示セ
グメント85と、1桁の7セグメント86とで構成され
ている。
【0051】また、図9(b)において、91は姿勢入
力マーク、92はAEロックマーク、93,94,95
は上記シャッタ秒時表示と絞り値表示と同一の表示セグ
メント、96は露出補正設定マーク、97はストロボ充
完マーク、98は視線入力状態であることを示す視線入
力マーク、99は撮影レンズ1の合焦状態を示す合焦マ
ークである。
【0052】47は、焦点検出領域選択ボタンで、撮影
者がこれを押すことで所定の焦点検出領域が点灯し、こ
の所定焦点検出領域から任意の焦点検出領域に移動操作
が可能な焦点検出領域任意選択モードに入る。
【0053】焦点検出領域選択ボタン47を押した後、
電子ダイヤル46を回すと、図6(a)のファインダー
内の所定の焦点検出領域303Cは、回転方向に同期し
た形で図中のX方向(水平方向)に向かって、304C
→305C又は302C→301Cと移動する。そし
て、移動後の焦点検出領域は点灯表示されるので、撮影
者は選択した焦点検出領域を認識することができる。
【0054】48は電子ダイヤル46と略同一構造の背
蓋ダイアルである。カメラ起動状態でレリーズボタン4
1を操作してSW−1をONにした状態で、背蓋ダイア
ル48を操作することで、カメラの測光値からの露出値
に対してカメラの露出補正が行われる。
【0055】焦点検出領域選択ボタン47が操作され、
上記の焦点検出領域任意選択モードに入った状態で背蓋
ダイヤル48を回転操作すると、図6(b)のファイン
ダー内の所定の焦点検出領域303Cは、回転方向に同
期した形で図中のY方向(垂直方向)に向かって303
T→303Bと移動する。
【0056】49は背蓋ダイアル48の入力をカメラ本
体40に伝える背蓋スイッチで、これがON位置に有る
ときは、カメラ本体40は背蓋ダイアル48の入力を受
け付け、OFF位置に有るときはカメラ本体40は背蓋
ダイアル48の入力を受け付けない。
【0057】本カメラは、焦点検出領域の選択モードと
して、前述の焦点検出領域任意選択モード以外に、前述
の視線検出装置を利用する視線入力モードと、15個の
焦点検出領域全ての焦点検出結果からカメラ自身が所定
のアルゴリズムで焦点検出領域を抽出、選択する焦点検
出領域自動選択モードとを備えている。
【0058】50は、カメラの電源スイッチで、これを
ON状態にすることでカメラが起動する。また、OFF
状態にすることでカメラを不作動とするロックポジショ
ンにすることができる。
【0059】51は撮影者がカメラをホールドした状態
の右手で、51aは人差し指、51bは親指である。5
2はグリップ兼電池室であり、図8に示す電池113を
内蔵している。
【0060】53は、カメラ姿勢任意入力モードボタン
(請求の範囲にいうモード選択手段)であり、これを押
圧することで視線検出に対して以下に挙げる2つの動作
が可能になる。
【0061】第1に、カメラ姿勢任意入力モードボタン
53を押圧した後、背蓋ダイアル48の中央にある姿勢
入力ボタン54t,54r,54b,54lを押すこと
でそれぞれの定められたカメラ姿勢情報(任意姿勢情
報)を入力することが可能となる。なお、背蓋ダイヤル
48の周囲には、姿勢入力ボタン54t,54r,54
b,54lを押すことで点灯する指標55t,55r,
55b,55lが設けられている。
【0062】第2に、レリーズボタン41が押圧される
ことによりSW−1がONした場合、所定の時間内に限
り、カメラ姿勢任意入力モードボタン53の押圧で、前
記の任意に入力されたカメラ姿勢情報に基づいて視線検
出を行うモードと、カメラ姿勢検出装置27からのカメ
ラ姿勢情報(実姿勢情報)に基づいて視線検出を行うモ
ードを双方向に切り替え可能となる。
【0063】前述したFEロックボタン43および電子
ダイヤル46は、いずれもレリーズボタン41の近傍に
配置されている。このため、撮影者がカメラ本体40の
グリップ兼電池室52をホールドし、ファインダーを覗
き、撮影準備動作に入った際、その姿勢のままで、レリ
ーズボタン41を押圧する人差し指51aで、FEロッ
クボタン43や電子ダイヤル46を操作することができ
る。また、焦点検出領域選択ボタン47およびカメラ姿
勢任意入力モードボタン53も、撮影者がカメラ本体4
0をホールドし、ファインダーを覗き、撮影準備動作に
入った際、その姿勢のままで、親指51bで押圧操作す
ることができる。
【0064】図7(a),(b)には、この電子ダイヤ
ル46の内部構造を示している。ここには電子ダイヤル
46と共に回転するクリック板61が配置されており、
このクリック板61にはプリント基板62が固定されて
いる。プリント基板62にはスイッチパターン62a
(SWDIAL−1),62b(SWDIAL−2)と
GNDパターン62cとが図示されているように配置さ
れている。また、固定部材66には、3個の摺動接片6
3a,63b,63cを持つスイッチ接片63が固定さ
れている。
【0065】クリック板61の外周部には複数の凹部6
1aが一定ピッチで形成されており、これら凹部61a
には、コイルバネ64によって付勢されたクリックボー
ル65が係脱する。なお、コイルバネ64は固定部材6
6に保持されている。
【0066】また、クリックボール65が凹部61aに
係合している通常状態においては、摺動接片63a,6
3bはスイッチパターン62a,62bのどちらにも接
触しない。
【0067】このように形成された電子ダイヤル46を
撮影者が図7(a)における時計回り方向に回転させる
と、まず摺動接点63bがスイッチパターン62bに接
触し、その後、摺動接点63aがスイッチパターン62
aに接触する。このタイミングで各設定値をカウントア
ップさせる。
【0068】撮影者がダイヤル46を反時計回り方向に
回転させると、上記とは逆の接触順序となり、同様のタ
イミングで設定値をカウントダウンさせる。
【0069】図7(b)はこの様子を示したタイミング
チャートであり、ダイヤル46を回転させたときにスイ
ッチパターン62a,62bに発生するパルス信号とそ
のタイミングを示している。上段は時計回り方向に1ク
リック回転させた場合を、下段は反時計回り方向に回転
させた場合を示している。このようにしてカウントアッ
プ・ダウンのタイミングとダイヤル回転方向とを検出し
ている。
【0070】図3に示す27a,27bは、カメラ本体
40の実姿勢を検出する姿勢検出装置27を構成する姿
勢センサブロックである。姿勢センサブロック27a
は、2つの姿勢センサ27a1,27a2を有してお
り、姿勢センサブロック27bも、2つの姿勢センサ2
7b1,27b2を有している。なお、これら姿勢セン
サは互いに同一に構成されている。
【0071】図16には、姿勢センサ27a1,27a
2,27b1,27b2の単体の構成を示している。こ
れら姿勢センサ(ここでは、センサ27a1について説
明する)は、ケース27a11と、このケース27a1
1と一体で成形される蓋27a12と、鋼球27a13
とを有して構成される。ケース27a11に形成された
鋼球ガイド空間27a14を挟んで、投光LED27a
15と受光フォトトランジスター27a16とが配置さ
れており、これらは投光LED端子27a17と受光フ
ォトトランジスター端子27a18で接続基板(不図
示)に半田付けされている。なお、図16(b)に示す
ように、この姿勢センサでは、点線で示される受光フォ
トトランジスター27a16の受光部27a161に鋼
球ガイド空間27a14を挟んで相対する位置に投光L
ED27a15の投光部(不図示)が配置される。
【0072】これら姿勢センサは、いずれも鋼球ガイド
空間27a14に鋼球27a13を組み込んだ後 ケー
ス27a11と蓋27a12とで封止される。
【0073】鋼球27a13は、鋼球ガイド空間27a
14内では移動軌跡27a19をとり得るが、重力によ
り移動と位置する場所とが決まる。従って、投光LED
27a15が発光する際、受光部27a161と投光L
ED27a15の投光部(不図示)の間に鋼球27a1
3が存在すると、受光部27a161はLED光を受光
できず、受光フォトトランジスター27a16からの受
光出力はない。
【0074】一方、図16(b)に示すような姿勢状態
では、鋼球27a13は、重力の影響で図の位置に存在
するため、投光LED27a15が発光した場合、受光
フォトトランジスター27a16が受光することがで
き、受光出力はある。
【0075】ところで、図16(b)に示すような姿勢
状態にあるにもかかわらず、投光LED27a15が発
光した場合、受光フォトトランジスター27a16から
の受光出力が無い場合は、次に挙げる原因で姿勢検出装
置27の異常と考えられる。第1に、投光LED27a
15や受光フォトトランジスター27a16の不作動及
びその電気回路の断線、破壊等が故障した場合である。
第2に、鋼球27a13が鋼球ガイド空間27a14内
で受光部27a161と投光LED27a15の投光部
(不図示)との間に固着して、移動できなくなった場合
である。
【0076】次に、カメラ本体40の姿勢と姿勢検出装
置27を構成する姿勢センサ27a1,27a2,27
b1, 27b2の信号出力との関係について図11およ
び図12を用いて説明する。図10には、各姿勢センサ
のカメラ本体40上でのレイアウトを示している。枠線
27X内には、姿勢センサブロック27bを側面から見
た場合のセンサ27b2を示している。また、枠線27
Y内には、姿勢センサブロック27bを上面から見た場
合のセンサ27b1,27b2を示している。カメラ本
体40の姿勢を正姿勢(水平正立姿勢)にした場合、姿
勢センサ27b2の鋼球は投光LEDの投光部(不図
示)と受光フォトトランジスターの受光部と間に位置す
るため、受光部はLED光を受光できず、図12に示す
ように受光フォトトランジスターからの受光出力はな
い。これに対し、姿勢センサ27a1,27a2の鋼球
は投光部と受光部との間にはないため、図12に示すよ
うにこれらからの受光出力がある。これにより、カメラ
本体40が正姿勢であることを検出することができる。
なお、この姿勢では、姿勢センサ27b1の鋼球の位置
は定まらないため、受光出力があったりなかったりする
ことになる。
【0077】同様に、カメラ本体40の姿勢をグリップ
52が上になるようにした場合、姿勢センサ27a2か
らの受光出力はなく、姿勢センサ27a1,27b1か
らの受光出力がある。これにより、カメラ本体40がグ
リップ52が上となる姿勢であることを検出することが
できる。なお、この姿勢では、姿勢センサ27b2の鋼
球の位置は定まらないため、受光出力があったりなかっ
たりすることになる。また、カメラ本体40の姿勢をグ
リップ52が下になるようにした場合、姿勢センサ27
a1からの受光出力はなく、姿勢センサ27a2,27
b1からの受光出力がある。これにより、カメラ本体4
0がグリップ52が下となる姿勢であることを検出する
ことができる。なお、この姿勢では、姿勢センサ27b
2の鋼球の位置は定まらないため、受光出力があったり
なかったりすることになる。
【0078】また、カメラ本体40の姿勢を逆姿勢(水
平逆姿勢)にした場合、姿勢センサ27a1,27a
2,27b2からの受光出力がある。これにより、カメ
ラ本体40が逆姿勢であることを検出することができ
る。なお、この姿勢では、姿勢センサ27b1の鋼球の
位置は定まらないため、受光出力があったりなかったり
することになる。
【0079】また、カメラ本体40の姿勢を撮影レンズ
1が下になるようにした場合、姿勢センサ27b1から
の受光出力はなく、姿勢センサ27b2からの受光出力
がある。これにより、カメラ本体40が撮影レンズ1が
下となる姿勢であることを検出することができる。な
お、この姿勢では、姿勢センサ27a1,27a2の鋼
球の位置は定まらないため、受光出力があったりなかっ
たりすることになる。
【0080】また、カメラ本体40の姿勢を撮影レンズ
1が上になるようにした場合、姿勢センサ27b1,2
7b2からの受光出力がある。これにより、カメラ本体
40が撮影レンズ1が上となる姿勢であることを検出す
ることができる。なお、この姿勢では、姿勢センサ27
a1,27a2の鋼球の位置は定まらないため、受光出
力があったりなかったりすることになる。
【0081】ここで、姿勢センサ27b2からの出力が
不定を含んで無い場合、カメラ本体40が正姿勢又は縦
姿勢である可能性が有るが、このとき姿勢センサ27a
1,27a2の出力も無い場合には、いずれかの姿勢セ
ンサに異常が発生していることになる。これにより、姿
勢検出装置27の異常を検出することができる。
【0082】図8には、上記カメラに内蔵された電気回
路を示している。図8において、カメラ本体40に内蔵
されたマイクロコンピュータの中央処理装置(以下、C
PUという)100には、視線検出回路101、測光回
路102、自動焦点検出回路103、信号入力回路10
4、LCD駆動回路105a、SLCD駆動回路105
b、バックライトLED駆動回路106、IRED駆動
回路107、シャッタ制御回路108、モータ制御回路
109が接続されている。また、撮影レンズ1内に配置
された焦点調節回路110および絞り駆動回路111と
は、図1で示したマウント接点37を介して信号の伝達
がなされる。
【0083】CPU100は不図示のRAMを内蔵して
おり、カメラ本体40の姿勢情報に応じた視線検出のキ
ャリブレーションデータを上記RAMに記憶させる機能
を有する。カメラのモードを「視線キャリブレーショ
ン」にすると、視線の個人差の補正を行うための視線補
正データ(以下、キャリブレーションデータと称す)を
取得するキャリブレーションモードが選択可能となり、
各キャリブレーションデータおよびキャリブレーション
動作「OFF」と視線検出の禁止モードの設定が電子ダ
イヤル46にて可能となる。
【0084】視線検出回路101は、イメージセンサ
(CCD−EYE)114からの眼球像の出力をA/D
変換し、この像情報をCPU100に送信する。CPU
100は視線検出に必要な眼球像の各特徴点を所定のア
ルゴリズムに従って抽出し、さらに各特徴点の位置から
撮影者の視線を算出する。CPU100、視線検出回路
101およびイメージセンサ114は視線検出装置の一
要素を構成している。
【0085】測光回路102は、測光センサ115から
の出力を増幅後、対数圧縮、A/D変換し、各センサの
輝度情報としてCPU100に送る。測光センサ115
は図4に示したファインダ画面内の15個の焦点検出領
域301T〜305Bの各々に対応した領域を測光する
SPC−A〜SPC−Oの15個のフォトダイオードか
ら構成されている。
【0086】焦点検出用ラインセンサ116は前述した
画面内の15個の焦点検出領域301T〜305Bに対
応した15組のラインセンサCCD−1T〜CCD−5
Bから構成されるCCDラインセンサである。自動焦点
検出回路103はこれらラインセンサ116から得た電
圧をA/D変換し、CPU100に送る。
【0087】SW−1はレリーズボタン41の第1スト
ローク操作(半押し操作)でONし、測光、AF、視線
検出動作を開始する測光スイッチである。SW−2はレ
リーズボタン41の第2ストローク操作(全押し操作)
でONするレリーズスイッチである。
【0088】SW−AELはAEロックボタン44を押
すことによってONするAEロックスイッチ、SW−A
FSは焦点検出領域選択ボタン47を押すことによって
ONする焦点検出領域選択モードスイッチである。
【0089】SW−DIAL1,SW−DIAL2は電
子ダイヤル46内に設けられたダイヤルスイッチであ
り、これらからの出力信号は信号入力回路104のアッ
プダウンカウンタに入力され、信号入力回路104は電
子ダイヤル46の回転クイック量をカウントする。
【0090】B−DIAL1,B−DIAL2は背蓋ダ
イヤル48内に設けられたダイヤルスイッチであり、こ
れらからの出力信号は信号入力回路104のアップダウ
ンカウンタに入力され、信号入力回路104は背蓋ダイ
ヤル48の回転クイック量をカウントする。
【0091】これらスイッチの信号が信号入力回路10
4に入力され、データバスによってCPU100に送信
される。なお、信号入力回路104は、上記スイッチ以
外に不図示のモードボタンを押すことよってONするス
イッチが接続されている。
【0092】姿勢検出装置27は、前述したように、姿
勢センサ27a1,27a2を含む姿勢センサブロック
27aと、姿勢センサ27b1,27b2を含む姿勢セ
ンサブロック27bと、各姿勢センサのLEDをCPU
100からの駆動信号で発光制御し、受光フォトトラン
ジスターの出力を信号処理する姿勢検出回路27cとか
ら構成される。
【0093】SW−27a1,SW−27a2,SW−
27b1,SW−27b2は、姿勢検出回路27cで処
理された受光フォトトランジスターの信号出力で、それ
ぞれ姿勢センサ27a1,27a2,27b1,27b
2に対応しており、CPU100に送信される。
【0094】105aは液晶表示素子LCDを表示駆動
させるためのLCD駆動回路で、CPU100からの信
号に従い、絞り値、シャッタ秒時、設定された撮影モー
ド等の表示をモニター用LCD42とファインダ内LC
D24の両方に同時に表示させる。
【0095】105bは透過型液晶18を表示駆動させ
るLCD駆動回路で、CPU100からの信号に従い、
図4の15個の焦点検出領域301T〜305Bに対応
した焦点検出領域マークを状況に応じて選択的に透過、
非透過制御する。
【0096】LED駆動回路106はバックライトLE
D19を点灯、点滅制御する。更に点灯時に、測光回路
102からの信号に基づいてCPU100が演算した結
果に従い、点灯輝度を、ファインダー内の明るさに応じ
て焦点検出領域を認識し易い明るさとなるように制御す
る。
【0097】シャッタ制御回路108は、通電されるこ
とにより先幕を走行させるマグネットMG−1と、後幕
を走行させるマグネットMG−2とを制御し、感光部材
5に所定光量を露光させる。
【0098】モータ制御回路109は、感光部材5がフ
ィルムである場合に、フィルムの巻き上げを行うモータ
86と、主ミラー2およびシャッタ4のチャージおよび
フィルム巻き戻しを行うモータ87とを制御する。これ
らシャッタ制御回路108およびモータ制御回路109
によって、一連のカメラのレリーズシーケンスが動作す
る。
【0099】グリップ兼電池室52は、電池113を内
蔵しており、コネクター56のP−GND、VBATの
端子とメカ的電気的に接合し、本体電源系117にカメ
ラ電源を供給する。
【0100】SW−K59は、グリップ兼内蔵電池室5
2のカメラ本体40への装着を認識するためのスイッチ
であり、装着状態でD−GNDと切り離されることによ
って装着をCPU100に知らせる。
【0101】SW−SISEIは、任意姿勢入力モード
ボタン53を押圧するとONするスイッチである。この
SW−SISEIがONになると、図27に示すよう
に、指標55t,55r,55b,55lを構成するL
EDT,LEDR,LEDB,LEDLが点滅する。
【0102】SW−Tは姿勢入力ボタン54tを押圧す
るとONするスイッチである。このSW−TがONにな
ると、指標55tを構成するLEDTが点灯し、カメラ
の正姿勢情報が信号入力回路104を介してCPU10
0に入力される。
【0103】SW−Rは、姿勢入力ボタン54rを押圧
するとONするスイッチである。このSW−RがONに
なると、指標55rを構成するLEDRが点灯し、カメ
ラのグリップ上縦姿勢情報がCPU100に入力され
る。
【0104】SW−Bは、姿勢入力ボタン54bを押圧
するとONするスイッチである。このSW−BがONに
なると、指標55bを構成するLEDBが点灯し、カメ
ラの逆姿勢情報がCPU100に入力される。
【0105】SW−Lは、姿勢入力ボタン54lを押圧
するとONするスイッチである。このSW−LがONに
なると、指標55lを構成するLEDLが点灯し、カメ
ラのグリップ下縦姿勢情報がCPU100に入力され
る。
【0106】このように、図2(b)から判るように姿
勢入力ボタンと点灯する指標とがカメラ本体40の姿勢
の上側になるように撮影者が入力方向が認識し易い様に
設定されている。
【0107】次に、図10を用いて姿勢検出装置と視線
検出装置を有した本実施形態のカメラ(特に、CPU1
00)の動作について説明する。
【0108】図3に示した電源SW50を回転させてO
N位置にし、カメラを不作動状態から作動状態にすると
(S100)、CPU100は自らの状態を確認し、所
定のカメラ状態になるように変数をリセットする(S1
01)。
【0109】そして、レリーズボタン41が押し込まれ
てSW−1がONになるまで待機する(S102)。
【0110】レリーズボタン41が押し込まれてSW−
1がONになったことを信号入力回路104を通じて検
出すると、CPU100は、各部を起動状態にし、その
状態、撮影モード(シャッター優先AE、絞り優先AE
等)を検出、確認する(S103)。
【0111】続いて、任意姿勢入力モードボタン53が
押されてSW−SISEIがONになっているか否かを
確認する(S401)。SW−SISEIがONのとき
は、SW−1がONか否かを確認する(S403)。
【0112】SW−1がOFFのときは、モードボタン
45b,45cの同時押しと電子ダイヤル46の操作と
が組み合わされて視線検出装置を用いた焦点検出領域選
択を行う視線検出モードが設定されているかを否かを確
認する(S404)。ここで、視線検出モードで無けれ
ば、メインルーチンにリターンする。また、視線検出モ
ードであれば、後述する図21での任意姿勢入力のため
の姿勢情報入力サブルーチンに入る(S405)。
【0113】一方、SW−1がONのときは、カメラ姿
勢情報に関するモードを確認する(S406)。即ち、
姿勢検出装置27からの実姿勢情報に連動する通常モー
ドか、姿勢入力された任意姿勢情報に連動する任意姿勢
モードかを判別する。
【0114】ここで、通常モードであるときは、一旦前
述した姿勢情報入力サブルーチン(S405)で任意姿
勢情報入力がなされているかを否かを確認する(S40
8)。ここで任意姿勢情報入力がなされていれば、任意
姿勢モードに切り換える(S408)。そして、図27
に示すように、ファインダー内LCD24のマーク9
1,91t,91r,91b,91lと、指標55t,
55r,55b,55lとを点滅させ、撮影者に任意姿
勢モードで有ることを表示し、入力されている任意姿勢
情報を認識させる(S409)。そして、姿勢検出(S
402)を行わずに、メインルーチンのS104に進
む。
【0115】また、S406で任意姿勢モードであると
きは、通常モードに切り換え(S410)、メインルー
チンに戻って姿勢検出(S402)を行う。その後S1
04に進む。
【0116】このように、任意姿勢入力モードボタン5
3が押圧される場合は2通りあって、SW−1がOFF
であれば任意姿勢情報の入力ルーチン(S405)に入
り、SW−1がONであれば任意姿勢情報に連動する任
意姿勢モードと姿勢検出装置27の実姿勢情報に連動す
る通常モードの2つのモードでの切り換えが行われる。
【0117】S401でSW−SISEIがOFFのと
きは、姿勢検出装置27による姿勢検出ルーチンに入る
(S402)。具体的には、CPU100は姿勢検出装
置27に駆動信号を送り、SW−27a1,SW−27
a2,SW−27b1,SW−27b2の出力を受け取
る。ここで検出されたカメラ姿勢は、以下の視線検出
(S105)において、正姿勢と縦姿勢とに分類され
る。なお、姿勢検出ルーチン(S402)については、
後述する。
【0118】次に,CPU100は、視線検出回路10
1に対して視線検出が禁止されているか否かを確認する
(S104)。視線検出が禁止のときは、視線検出は実
行せずに、焦点検出領域の選択について自動選択モード
が設定されているか任意選択モードが設定されているか
を確認する(S157)。自動選択モードの場合、図4
の15個の焦点検出領域に対応する15個の焦点検出領
域全ての焦点検出結果から所定のアルゴリズムで焦点検
出領域を選択するサブルーチンを実行する(S15
8)。
【0119】このとき、LCD駆動回路105aは、図
9(c)に示すようにファインダ内LCD24の視線入
力マーク98を消灯する。これにより、撮影者はファイ
ンダーを覗いたまま撮影画面外領域307を見てカメラ
が視線検出を行わないことを確認できる。また、モニタ
ー用LCD42の視線入力マーク81も消灯するので、
撮影者はカメラが視線検出を行わないことをカメラ外か
らも確認できる。
【0120】S104で視線検出が禁止されていなけれ
ば、視線検出回路101は視線検出を実行する(S10
5)。この視線検出を実行する際、入力されている任意
姿勢情報(S409)又は姿勢検出(S402)で得ら
れた実姿勢情報から、カメラ姿勢を正姿勢と縦姿勢に分
類し、この結果に応じて後述する照射規則に従って視線
検出用IRED13a〜13hの照射を行う。
【0121】なお、このとき、バックライトLED駆動
回路106を通じて照明用LED(F−LED)25を
点灯させると共に、LCD駆動回路105aを通じてフ
ァインダ内LCD24の視線入力マーク98を点灯させ
るので、撮影者はファインダを覗いたままカメラが視線
検出を行っていることを確認できる。また、モニター用
LCD42の視線入力マーク81も点灯させるので、撮
影者はカメラが視線検出をおこなっていることをカメラ
外からも確認できる。さらに、7セグメント93には設
定されたシャッタ秒時が表示される。
【0122】視線検出回路101において検出された視
線はピント板7上の注視点座標に変換される。この変換
演算の際にも、入力されている任意姿勢情報又は実姿勢
情報に基づいて、正姿勢、縦姿勢に対応した視線キャリ
ブレーションのデータを用いる。このように視線検出と
入力されている任意姿勢情報又は実姿勢情報との間に
は、密接な関係がある。そして、CPU100は、15
個の焦点検出領域の中から上記注視点座標に近接した焦
点検出領域を選択し(S106)、バックライトLED
駆動回路106を通じてバックライトLED19を点灯
させると共に、SLCD駆動回路105bに信号を送信
して透過型液晶SLCD18を用いて選択した焦点検出
領域マークを点灯表示させる(S112)。
【0123】ここで、図28(b)に示すようなカメラ
と撮影者の眼903との相対的な位置関係にある場合、
即ちカメラが正姿勢でありながら、カメラと撮影者の眼
903との関係がカメラがグリップ上縦姿勢になってい
るときと同じになっている場合において、任意姿勢情報
の入力がなく、正姿勢を示す実姿勢情報に基づいて視線
検出が行われると、LED13a〜13gの照射規則が
正姿勢に対応するものとなり、視線検出回路101にお
いて検出された視線に基づくピント板7上での注視点座
標への変換演算でも正姿勢に対応した視線キャリブレー
ションデータが用いられてしまう。従って、注視点の信
頼性が低く、表示される焦点検出領域と撮影者が真に選
択しようとした焦点検出領域とが一致する可能性が極め
て少なくなる。
【0124】このような場合、撮影者がレリーズボタン
41から手を離すと(SW−1がOFFすると)(S1
13)、焦点検出動作を中止し、カメラはSW−1がO
Nされるまで待機する(S102)。一方、表示された
焦点検出領域と撮影者が真に選択しようとした焦点検出
領域とが一致する場合は、撮影者がレリーズボタン41
を押し続けるので(S113)、焦点検出動作を開始す
る(S114)。
【0125】また、S157において焦点検出領域の自
動選択モードが設定されていないときは、撮影者が15
個の焦点検出領域から任意に選択可能な焦点検出領域任
意選択モードに入る(S159)。ここでは、焦点検出
領域選択ボタン47が操作されることによって焦点検出
領域の選択状態に入り(S161)、撮影者が焦点検出
領域移動ルーチン(S162)で電子ダイヤル46と背
蓋ダイアル48を操作することで焦点検出領域を任意に
選択できる。焦点検出領域選択ボタン47が操作されな
かった場合は、焦点検出領域の選択状態にならないの
で、現状において選択されている焦点検出領域が再選択
される。なお、この任意選択モードにおいても、CPU
100は、バックライトLED駆動回路106を通じて
バックライトLED19を点灯させると共に、SLCD
駆動回路105bに信号を送信して透過型液晶SLCD
18を用いて任意選択された焦点検出領域マークを点灯
表示させる。
【0126】そして、撮影者が表示された焦点検出領域
を見て、その焦点検出領域が正しくないと認識してレリ
ーズボタン41から手を離せば(S113)、焦点検出
動作を中止してSW−1がONされるまで待機する(S
102)。一方、表示された焦点検出領域と撮影者が真
に選択しようとした焦点検出領域とが一致する場合は、
撮影者がレリーズボタン41を押し続けるので(S11
3)、焦点検出動作を開始する(S114)。
【0127】S114では、選択された焦点検出領域及
びこれに関連する1つ以上の焦点検出領域において自動
焦点検出回路103に焦点検出動作を行わせる。この
際、選択された焦点検出領域が焦点検出不能であるか否
かを判定し(S115)、不能である場合は、CPU1
00はLCD駆動回路105aに信号を送ってファイン
ダ内LCD24の合焦マーク99を点滅させ、焦点検出
がNG(不能)であることを撮影者に警告し(S12
3)、SW−1が離されるまで続ける(S124)。一
方、焦点検出が可能である場合には、選択された焦点検
出領域の焦点調節状態が合焦か否かを所定のアルゴリズ
ムで判定し(S116)、合焦になるまでレンズ焦点調
節回路110に信号を送って所定量撮影レンズ1を駆動
させる(S117)。
【0128】こうして合焦が得られると、CPU100
はLCD駆動回路105aに信号を送ってファインダ内
LCD24の合焦マーク99を点灯させると共に、SL
CD駆動回路105bにも信号を送ってSLCD18上
の合焦している焦点検出領域マークを合焦表示させる
(S118)。
【0129】このとき、合焦表示される焦点検出領域と
選択された焦点検出領域とは一致する場合が多いので、
合焦したことを撮影者に認識させるために、この合焦表
示は、SLCD18の焦点検出領域マークを点滅させた
りバックライト用LED19の輝度を変えたりして、焦
点検出領域の選択表示(S112)と区別できるように
している。
【0130】合焦した焦点検出領域がファインダ内に表
示されたのを撮影者が見て、その焦点検出領域が正しく
ないと認識し、レリーズボタン41から手を離してSW
−1がOFFになると(S119)、CPU100これ
以降の動作を中止してSW−1がONされるまで待機す
る(S102)。一方、撮影者が合焦表示された焦点検
出領域を見て正しいと認識し、引き続きスイッチSW−
1をONし続けたときは(S119)、CPU100は
測光回路102に信号を送信して測光を行わせる(S1
20)。測光回路102は、合焦した焦点検出領域を含
む測光領域(CCD301T〜CCD305B)を選択
し、重み付けを行って露出値を演算する。なお、本実施
形態では、焦点検出領域303Cを含む測光領域に重み
付けした中央重点的な測光演算を行い、この演算結果と
して7セグメント94と小数点95を用いて絞り値を表
示する。
【0131】こうして測光演算が終了すると、レリーズ
ボタン41が押し込まれてSW−2がONになっている
か否かを確認し(S121)、OFFのときは再びSW
−1の状態確認を行う(S119)。また、SW−2が
ONのときは、CPU100はシャッタ制御回路10
8、モータ制御回路109および絞り駆動回路111に
それぞれ信号を送信する。
【0132】これにより、まずマグネットMG2が通電
され、主ミラー2がアップされる。そして、絞り31が
絞り込まれた後、マグネットMG1が通電されてシャッ
タ4の先幕が開放される。絞り31の絞り値およびシャ
ッタ4のシャッタスピードは、測光回路102にて演算
された露出値とフィルム5の感度とから決定される。所
定のシャッタ秒時(例えば,1/250秒)が経過した
後、マグネットMG2が通電され、シャッタ4の後幕が
閉じられる。
【0133】フィルム5への露光が終了すると、マグネ
ットMG2が再度通電され、ミラーダウン、シャッタチ
ャージが行われると共にマグネットMG1も通電され、
フィルムのコマ送りが行われる。こうして一連のシャッ
タレリーズシーケンスの動作が終了する(S122)。
その後、CPU100は再びSW−1がONされるまで
待機する(S102)。
【0134】ここで、任意姿勢情報の入力シーケンス
(S405)について、図26および図27を用いて説
明する。図27は、各状態とファインダー内LCD24
の表示と指標55t,55r,55b,55lの表示状
態の対応を示したものである。なお、図3および図26
の指標55t,55r,55b,55lの点灯又は点滅
表示と図9(b)に示したファインダー内LCD24内
の表示マーク91t,91r,91b,91lの点灯又
は点滅表示はそれぞれ対応している。これは、CPU1
00が任意姿勢情報の入力シーケンス(S405)や任
意姿勢のモードを認識した時点で、図8のLEDT,L
EDR,LEDB,LEDLを制御すると共にLCD駆
動回路105aを同時に制御しているためである。そし
て、これら指標や表示マークは、任意姿勢モードが設定
されていることや入力された任意姿勢情報がどのような
ものであるかを表示する。このため、撮影者は、ファイ
ンダーを覗いた状態でも覗いていない状態でも任意姿勢
モードで有ることや入力した任意姿勢情報がどのような
ものであるかを確認することができる。
【0135】図26のフローチャートにおいては、まず
任意姿勢情報の入力が可能な状態であることを示すため
に、図27における状態番号(1)に示すように、上記
全指標および全マークを所定時間点滅させる(S42
1)。
【0136】次に、所定時間内にSW−TがONされた
か否かを確認する(S422)。CPU100は、撮影
者が姿勢入力ボタン54tを押圧し、SW−TがD−G
NDになるとスイッチONとみなし、正姿勢を示す任意
姿勢情報をCPU100内のメモリの視線検出用の姿勢
情報アドレスに記憶させる(S423)。この際、CP
U100は、図27の状態番号(2)に示すように、指
標55tを構成するLEDTと表示マーク91tとを点
灯させる。
【0137】S422でSW−TがONされていなけれ
ば、SW−RがONされたか否かを確認する(S42
4)。CPU100は、撮影者が姿勢入力ボタン54r
を押圧し、SW−RがD−GNDになるとスイッチON
とみなし、グリップ上縦姿勢を示す任意姿勢情報を上記
姿勢情報アドレスに記憶させる(S425)。この際、
CPU100は、図27の状態番号(3)に示すよう
に、指標55rを構成するLEDRと表示マーク91r
とを点灯させる。
【0138】S424でSW−RがONされていなけれ
ば、SW−BがONされたか否かを確認する(S42
6)。CPU100は、撮影者が姿勢入力ボタン54b
を押圧し、SW−BがD−GNDになるとスイッチON
とみなし、逆姿勢を示す任意姿勢情報を上記姿勢情報ア
ドレスに記憶させる(S427)。この際、CPU10
0は、図27の状態番号(4)に示すように、指標55
bを構成するLEDBと表示マーク91bとを点灯させ
る。
【0139】S426でSW−BがONされていなけれ
ば、SW−LがONされたか否かを確認する(S42
8)。CPU100は、撮影者が姿勢入力ボタン54r
を押圧し、SW−RがD−GNDになるとスイッチON
とみなし、グリップ下縦姿勢を示す任意姿勢情報を上記
姿勢情報アドレスに記憶させる(S429)。この際、
CPU100は、図27の状態番号(5)に示すよう
に、指標55lを構成するLEDLと表示マーク91l
とを点灯させる。
【0140】このように、指標55t,55r,55
b,55lとファインダー内LCD24の表示マーク9
1t,91r,91b,91lの点灯部は、カメラ姿勢
の天地の天側に対応しているため、撮影者の直感的なカ
メラ姿勢の認識を容易としている。
【0141】上記シーケンスで姿勢情報アドレスに記憶
された任意姿勢情報が正姿勢又は逆姿勢を示す場合、視
線検出回路101はこれら任意姿勢情報を正姿勢情報と
して扱う。また、グリップ上縦姿勢を示す場合はグリッ
プ上縦姿勢情報として、グリップ下縦姿勢を示す場合は
グリップ下縦姿勢情報として扱う、このように視線検出
回路101は、入力された任意姿勢情報を3つに分類す
る。
【0142】これは、視線検出のIREDの照射規則
(図19)としては、正姿勢とグリップ上縦姿勢とグリ
ップ下縦姿勢の3つの姿勢分類で対応しており、視線検
出演算の際のキャリブレーションのデータは正姿勢と縦
姿勢(グリップ上縦姿勢およびグリップ下縦姿勢)の2
つの姿勢分類で対応しているためである。
【0143】ここで例えば、図28(b)に示すような
撮影条件において、SW−1がOFFの状態で撮影者が
任意姿勢入力モードボタン53を押圧すると、SW−S
ISEIがONする。その後、姿勢入力ボタン54rを
押圧してSW−RをD−GNDにした場合には、グリッ
プ上縦姿勢を示す任意姿勢情報がCPU100の姿勢情
報アドレスに記憶されるとともに、指標55r(LED
R)と表示マーク91rとが点灯する。
【0144】次に、撮影者は、撮影時にSW−1をON
して、指標55t,55r,55b,55l又は表示マ
ーク91,91t,91r,91b,91lを見ること
により、任意姿勢モードに設定されているか否かを確認
できる。この際、図27の状態番号(6)に示すように
全指標および全表示マークは消灯していれば、まだ通常
モードであるとして任意姿勢入力モードボタン53を押
圧すれば、任意姿勢モードに切り換えることができる。
こうして、上記撮影条件において、グリップ上縦姿勢を
示す任意姿勢情報を用いた視線検出、さらには焦点検出
領域の選択が行われるように設定することができる。
【0145】次に、姿勢検出装置27による姿勢検出
(S401)について図12(b)および図13を用い
て説明する。図12(b)は、図12(a)の内容を、
姿勢検出装置27を信号S−SENSEで駆動させたと
きにおける姿勢検出回路27cで処理された受光フォト
トランジスターの信号出力SW−27a1,SW−27
a2,SW−27b1,SW−27b2で置き換えたも
のである。これをCPU100は、図13の姿勢検出・
異常診断フローを用いてカメラ姿勢差および姿勢検出装
置27の異常を診断する。
【0146】図13のフローチャートでは、まず姿勢セ
ンサ27a1,27a2の出力を確認する(S41
1)。ここで共に出力がLOWであれば、SW−27b
2の出力を確認する(S412)。ここでLOWであれ
ば、図12(b)に示すように、どのカメラ姿勢でもあ
り得ない信号出力の組み合わせであるので、姿勢検出装
置27に何らかの異常が生じたと判断して(S41
3)、警告表示を行う(S415)。
【0147】また、S412で姿勢センサ27b2の出
力がHIであれば、図12(b)に示すように姿勢セン
サ27a1,27a2の出力が不定のときであるので、
姿勢センサ27b1の出力を見に行き(S414)、こ
れがHIであれば、カメラ姿勢は撮影レンズ1が上向き
になる姿勢と判別できる。一方、姿勢センサ27b1の
出力がLOWであれば、カメラ姿勢は、撮影レンズ1が
下向きになる姿勢と判別できる。
【0148】S411で、姿勢センサ27a1,27a
2の出力が共にLOWである場合以外のときは、SW−
27a1,SW−27a2,SW−27b1,SW−2
7b2の出力信号から所定のアルゴリズムでカメラ姿勢
を正姿勢、グリップ上縦姿勢、グリップ下縦姿勢、逆姿
勢、レンズ上姿勢、レンズ下姿勢のいずれかを判断す
る。
【0149】なお、視線検出との関係においては、正姿
勢か縦姿勢かの区別が行えればよく、逆姿勢、レンズ上
姿勢、レンズ下姿勢は、正姿勢として扱われる。
【0150】図14は、図10のS104で視線検出が
禁止か否を判定するためのフローチャートである。CP
U100は、視線検出回路101による視線検出を行う
に先立ち、まず視線検出の可否を判断する。S104−
1では、CPU100がそのときのカメラ姿勢でのキャ
リブレーションデータが入力されているかどうかを確認
する。そして、未入力であるときには視線検出を行わ
ず、図10のS157を介してS158又はS159に
移行する。
【0151】すでにキャリブレーションデータが入力さ
れているときには、前述した視線禁止モードが設定され
ているか否かを調べ(S104−2)、禁止モードに設
定されていれば(すなわち、焦点検出領域自動選択モー
ド又は任意選択モードが設定されている場合には)、焦
点検出領域自動選択サブルーチン又は焦点検出領域任意
選択サブルーチンに移る。
【0152】このように視線検出が行えない場合は、撮
影者に警告するために図9(c)に示すように、ファイ
ンダ内LCD124の視線入力マーク98を消灯し、メ
インルーチンに復帰する。
【0153】一方、視線検出可能であることが確認され
ると、視線検出可能であることを図9(b)に示すよう
にファインダ内LCD24の視線入力マーク98を点灯
し、視線検出サブルーチンに移る。
【0154】ここで、焦点検出領域自動選択サブルーチ
ン(S158)について、図15を用いて説明する。こ
のサブルーチンは前述したように、キャリブレーション
データが未入力のままであったり、視線入力モードが設
定されていないとき(視線検出禁止モードが設定されて
いるとき)に実行されるもので、各焦点検出領域のデフ
ォーカス量と絶対距離の情報より焦点検出領域を決定す
るものである。
【0155】まず、15個の焦点検出領域の中で焦点検
出可能な焦点検出領域があるか否かを判定し(S50
1)、どの焦点検出領域も焦点検出不能であればメイン
のルーチンにリターンする(S511)。焦点検出可能
な焦点検出領域があり、それが1つであれば(S50
2)、その1点を焦点検出領域として決定する(S50
7)。また、焦点検出可能な焦点検出領域が2つ以上あ
ればS503に進み、この中に中央の焦点検出領域があ
るか否かを判別し、さらに中央焦点検出領域は近距離
(例えば、20×焦点距離以下)にあるか否かを判定す
る(S504)。
【0156】ここで中央焦点検出領域が焦点検出可能で
かつ近距離であるか、または中央焦点検出領域が焦点検
出不能である場合は、S505に進む。S505では、
近距離焦点検出領域の数が遠距離焦点検出領域の数より
も多ければ、主被写体はかなり撮影者側にあると判断
し、最近点の焦点検出領域を選択する(S506)。ま
た、近距離焦点検出領域の方が数が少なければ主被写体
は遠距離側にあると判断し、被写界深度を考慮して遠距
離焦点検出領域の中での最近点を選択する(S51
0)。
【0157】S504で中央焦点検出領域が遠距離であ
る場合は、S508に進む。S508では、遠距離焦点
検出領域の数が近距離焦点検出領域の数より多ければ、
主被写体は中央の焦点検出領域を含む遠距離側にあると
判断し、中央焦点検出領域を選択する(S509)。ま
た、遠距離焦点検出領域の方が数が少なければ、前述と
同様に最近点の焦点検出領域を選択する(S506)。
【0158】以上のように焦点検出可能な焦点検出領域
があればその中から1つの焦点検出領域を自動的に選択
し、メインルーチンに戻り(S511)、再度この焦点
検出領域で焦点検出動作を行う(S114)。
【0159】なお、中央の焦点検出領域が選ばれた場
合、前述の視線情報を用いて焦点検出領域が選択された
場合の合焦表示は図4の焦点検出領域マーク303Cと
同様で、この場合も合焦時は焦点検出領域マーク303
Cと合焦マーク199とが点灯するが、視線入力マーク
198は当然ながら非点灯状態になっている。
【0160】図17および図18には、視線検出のフロ
ーチャートを示している。前述のように視線検出回路1
01はCPU100から信号を受け取ると、視線検出を
実行する(S105)。まず視線検出回路101は、撮
影モードの中での視線検出か、あるいは視線のキャリブ
レーションモードの中での視線検出のいずれであるかを
判定する(S201)。続けて、CPU100を介して
測光回路102から撮影領域の明るさの情報を入手する
(S203)。
【0161】次に、先に検出されたカメラの姿勢情報と
キャリブレーションデータに含まれる撮影者の眼鏡情報
よりIRED13a〜13gの選択を行う(S20
4)。
【0162】視線検出においては、IRED13a〜1
3gの照射規則が、カメラ姿勢情報と、撮影者が眼鏡を
かけているか裸眼であるかとに応じて、図19のように
設定されている。
【0163】すなわち、カメラが正姿勢にて構えられ、
撮影者が裸眼であるときは、図19に示すようにファイ
ンダ光軸よりのIRED13a,13bが選択される。
また、カメラが正姿勢で、撮影者が眼鏡をかけていれ
ば、ファインダ光軸から離れたIRED13c,13d
が選択される。
【0164】このとき撮影者の眼鏡で反射した照明光の
一部が、眼球像が投影されるイメージセンサ14上の所
定の領域以外に達するようにして、眼球像の解析に支障
が生じないようにしている。すなわち、眼鏡情報に応じ
て眼球への照明方向を変えて、眼鏡からの反射光(ノイ
ズ光)がイメージセンサ14に入射するのを防止して、
高精度な視線検出を可能としている。
【0165】次に、イメージセンサ14の蓄積時間およ
びIREDの照明パワーを、先に検出された測光情報お
よび撮影者の眼鏡情報等に基づいて設定する(S20
5)。イメージセンサ14の蓄積時間およびIREDの
照明パワーは、前回の視線検出時に得られた眼球像のコ
ントラスト等から判断された値を基にして設定を行って
もよい。
【0166】イメージセンサ14の蓄積時間およびIR
EDの照明パワーが設定されると、CPU100はIR
ED駆動回路107を介してIREDを所定のパワーで
点灯させると共に、視線検出回路101はイメージセン
サ14の蓄積を開始する(S206)。また、先に設定
された蓄積時間が経過すると、イメージセンサ14は蓄
積を終了し、これと共にIREDも消灯される。
【0167】続いてイメージセンサ14からの像出力が
読み出され、視線検出回路101でA/D変換された後
にCPU100にメモリされる。CPU100は眼球像
の各特徴点の抽出のための演算を行う(S210)。具
体的には、CPU100は、撮影者の眼球15の眼球の
照明に使用された一組のIREDの虚像であるプルキン
エ像の位置(xd′,yd′),(xe′,ye′)を
検出する。プルキンエ像は光強度の強い輝点として現れ
るため、光強度に対する所定の閾値を設けこの閾値を超
える光強度のものをプルキンエ像とすることによりその
位置を検出することができる。
【0168】さらに、CPU100は、眼球15の瞳孔
中心位置(xc′,yc′)を、瞳孔および虹彩の境界
点を複数検出して各境界点を基に円の最小二乗近似を行
うことにより算出する。この時瞳孔径rp も算出する。
また2つのプルキンエ像の位置よりその間隔を算出す
る。
【0169】このようにCPU100は眼球像の解析を
行うと共に、眼球像のコントラストを検出して、このコ
ントラストの程度からイメージセンサ14の蓄積時間の
再設定を行う。
【0170】さらに、CPU100は、眼球像のコント
ラストあるいは瞳孔の大きさ等から、算出されたプルキ
ンエ像および瞳孔中心位置の信頼性を判定する。このと
きの信頼性情報は、視線補正データ(キャリブレーショ
ンデータ)の1つとなる。
【0171】眼球像の解析が終了すると、キャリブレー
ションデータの確認手段を兼ねた視線検出回路101
は、算出されたプルキンエ像の間隔と点灯されたIRE
Dの組み合わせによりキャリブレーションデータの中の
眼鏡情報が正しいか否かを判定する(S211)。これ
はその時々において眼鏡を使用したり使用しなかったり
する撮影者に対処するためのものである。
【0172】すなわち、キャリブレーションデータの中
の撮影者の眼鏡情報が、例えば眼鏡を使用するように設
定されていて、図19に示したIREDの内、IRED
13c,13dが点灯された場合、プルキンエ像の間隔
が所定の大きさより大きければ撮影者は眼鏡装着者と認
識されて眼鏡情報が正しいと判定される。逆にプルキン
エ像の間隔が所定の大きさより小さければ、撮影者は裸
眼あるいはコンタクトレンズ装着者と認識され眼鏡情報
が誤っていると判定される。
【0173】眼鏡情報が誤っていると判定すると(S2
11)、視線検出回路101は眼鏡情報の変更を行って
(S217)、再度IREDの選択を行い(S20
4)、視線検出を実行する。
【0174】また、眼鏡情報が正しいと判定すると(S
212)、視線検出回路101はプルキンエ像の間隔よ
りカメラの接眼レンズ11と撮影者の眼球15との距離
を算出し、さらには接眼レンズ11と撮影者の眼球15
との距離からイメージセンサ14に投影された眼球像の
結像倍率βを算出する(S212)。
【0175】以上の計算値より眼球15の光軸の回転角
θを、以下の式(1),(2)により算出する(S21
3)。
【0176】 θx ≒ArcSin[{xc′-(xp′+ δx)}/β/ 〔OC〕] …(1) θy ≒ArcSin[{yc′-(yp′+ δy)}/β/ 〔OC〕] …(2) 但し、xp ′≒(xd ′+xe ′)/2、yp ′≒(y
d ′+ye ′)/2、δx,δyは2つのプルキンエ像
の中心位置を補正する補正項である。
【0177】撮影者の眼球の回転角θx,θyが求まる
と、ピント板7上での視線の位置(x,y)を、以下の
式(3),(4)により算出する(S214)。
【0178】 x≒m×ax×(θx+bx) …(3) y≒m×ax×(θy+by) …(4) 但し、ax,bx,byは視線の個人差を補正するため
のパラメータ、axはキャリブレーションデータであ
る。
【0179】また、水平方向(x方向)の眼球の光軸と
視軸との補正量に相当するbxは、 bx=kx×(rp −rx)+bOx …(5) と表され、瞳孔径rp の関数である。ここでrxは定数
で、bOxはキャリブレーションデータである。
【0180】また、(5)式において瞳孔径rp にかか
る比例係数kxは、瞳孔の大きさによってとる値が異な
り、 rp ≧rxの時、kx=0 rp <rxの時、kx={1-k0 ×k1×( θx+bx′)/|k0|} ×k0 …(6 ) と設定される。すなわち、比例係数kxは、瞳孔径rp
が所定の瞳孔の大きさrx以上であれば0の値をとり、
逆に瞳孔径rp が所定の瞳孔の大きさrxよりも小さい
ときは眼球の光軸の回転角θxの関数となる。
【0181】また、bx′は撮影者がファインダの略中
央を見ているときの視軸の補正量に相当するもので、 bx′=k0×(rp −rx)+bOx と表される。なお、k0はキャリブレーションデータ
で、撮影者がファインダの略中央を見ているときの瞳孔
径rp の変化に対する視軸の補正量bxの変化の割合を
表すものである。また、k1は所定の定数である。
【0182】また、垂直方向(y方向)の補正量に相当
するbyは、 by=ky×rp +bOy …(7) と表され、瞳孔径rp の関数である。ここで、ky,b
Oyはキャリブレーションデータである。上述の視線の
キャリブレーションデータを求める方法は後述する。
【0183】また、視線のキャリブレーションデータの
信頼性に応じて、(3)〜(7)式を用いて算出した視
線の座標の信頼性が変更され、ピント板7上の視線の座
標が求まるとメインのルーチンに復帰する(S21
8)。
【0184】なお、図17および図18に示した視線検
出のフローチャートは、視線のキャリブレーションモー
ドにおいても有効である。S201において、キャリブ
レーションモードの中での視線検出であると判定する
と、CPU100は、次に今回の視線検出がキャリブレ
ーションモードの中での最初の視線検出であるか否かの
判定を行う(S216)。今回の視線検出がキャリブレ
ーションモードの中での最初の視線検出であると判定す
ると、イメージセンサ14の蓄積時間及びIREDの照
明パワーを設定するために、周囲の明るさを測定する
(S203)。これ以降の動作は前述の通りである。
【0185】また、今回の視線検出が、キャリブレーシ
ョンモードの中で2回目以上の視線検出であると判定す
ると(S216)、イメージセンサ14の蓄積時間及び
IREDの照明パワーとして前回の値を採用し、直ちに
IREDの点灯とイメージセンサ14の蓄積とを開始さ
せる(S206)。そして、イメージセンサ14の蓄積
が終了すると、直ちにイメージセンサ14の読み出しを
実行させる(S209)。これ以降の動作は前述の通り
である。
【0186】なお、図17および図18に示した視線検
出のフローチャートにおいて、メインのルーチンに復帰
する際の返数は、通常の視線検出の場合、視線のピント
板7上の座標(x,y)であるが、視線のキャリブレー
ションモードの中での視線検出の場合は、撮影者の眼球
光軸の回転角(θx,θy)である。また他の返数であ
る検出結果の信頼性、イメージセンサ14の蓄積時間等
は共通である。
【0187】図20〜図21には、視線のキャリブレー
ションのフローチャートを示しており、図23〜図25
には視線キャリブレーション時のモニタ用LCD142
の表示状態を示している。
【0188】本実施形態では、前述のように、カメラの
正姿勢および縦姿勢で各々の視線キャリブレーションを
行う。すなわち、カメラの正姿勢および縦姿勢の各々の
姿勢情報に対応した形でキャリブレーションデータをC
PU100の内蔵RAMに記憶し、撮影時のカメラ姿勢
に応じて、視線検出の演算に用いられる。
【0189】更に、従来、視線キャリブレーションは撮
影者が2つ以上の視標を注視したときの視線を検出する
ことにより実行していたが、本実施形態においては2つ
の視標をファインダの明るさが異なる状態で2回注視し
てもらいそのときの視線を検出することにより視線のキ
ャリブレーションを実行する。以下、同図を用いて説明
する。
【0190】撮影者がモードボタン45b,45cを同
時に押しながら電子ダイヤル46を回転操作すると、前
述した眼球の個人差補正データ(視線補正係数)を採取
する視線のキャリブレーションを行う視線キャリブレー
ションモードが設定される。まず、CPU100は、上
記操作応じた信号入力回路104からの信号をLCD駆
動回路105に送信し、モニタ用LCD42の7セグメ
ント82(図9(a)参照)を点灯させて、視線キャリ
ブレーションモードのうち後述するいずれかのモードに
入ったことを表示する(S300)。また、ファインダ
内LCD24の7セグメント93(図9(b)参照)も
点灯させて、図24(A)に示すように現在設定されて
いるキャリブレーションモードを表示する。この様に、
モニタ用LCD42とファインダ内LCD24の表示は
同一である。
【0191】キャリブレーションモードには、キャリブ
レーション動作を行う「ON」モードと、キャリブレー
ション動作を行わない「OFF」モードとがある。「O
N」,「OFF」のキャリブレーションモード切り換え
は、撮影者が電子ダイヤル46を回転させることにより
行うことができる。電子ダイヤル46が回転すると、パ
ルス信号によってその回転を検出した信号入力回路10
4はCPU100を介してLCD駆動回路105aおよ
びSLCD駆動回路105bに信号を送信する。その結
果、電子ダイヤル46の回転に同期してモニタ用LCD
42に表示されたキャリブレーションモードが変化す
る。この様子を図23に示す。
【0192】電子ダイヤル46を時計回り方向に1クリ
ック回転させると、「CAL」表示となり、さらに1ク
リック回転させると「OFF」表示に変わる。
【0193】「ON」モードにおいてはシャッタ秒時を
表示する7セグメント82,93を用いて「CAL」が
表示され、その他の固定セグメント表示部は全て消灯さ
れる。
【0194】このとき、キャリブレーションデータが未
入力の場合は、モニタ用LCD42とファインダ内LC
D24に表示された「CAL」が点滅し(図24(b)
参照)、キャリブレーションデータが既に入力されてい
れば、モニタ用LCD42とファインダ内LCD24に
表示された「CAL」がフル点灯する(図24(A)参
照)。
【0195】「OFF」モードにおいては、7セグメン
ト82,93は「OFF」と表示され(図24(C)参
照)、常時キャリブレーションデータ未入力と同様に視
線禁止モードに設定される。これは、例えば記念撮影な
どで急に他の人に写真を取ってもらうような時など、視
線検出位置を誤ってしまい誤動作するのを防ぐために視
線による情報入力を禁止して撮影するのに有効である。
【0196】上記のように視線キャリブレーションモー
ドに入ったことを表示すると、次に視線検出回路101
は信号入力回路104を介して撮影モードの確認を行う
(S304)。撮影者が視線のキャリブレーションモー
ド以外の撮影モードを設定していることを確認すると、
モニタ用LCD42とファインダ内LCD24による
「CAL」表示を消灯して、メインのルーチンであるカ
メラの撮影動作に復帰する(S338)。
【0197】そして、モニタ用LCD42とファインダ
内LCD24に「CAL」が表示されている状態で他の
撮影モード(シャッタ優先AE等)に切り換えられる
と、そのキャリブレーションデータを用いて視線検出を
行い、前述の視線情報を用いた撮影動作を行う。このと
き、モニタ用LCD42とファインダ内LCD24の状
態を通常の撮影モード表示以外に視線入力モードマーク
81,98を点灯させて、視線情報を基に撮影動作を制
御している視線入力モードであることを撮影者に知らせ
る。
【0198】キャリブレーションモードにおいて視線禁
止が選択されたときは、CPU100は視線キャリブレ
ーションモード以外の撮影モードに変更されるまで待機
する。つまり「OFF」が表示されている状態でモード
を切り換えれば、視線検出を行わないで撮影動作を行う
ようになっている。このとき、モニタ用LCD42とフ
ァインダ内LCD24において視線入力モードマーク8
1,98は非点灯となる。
【0199】このようにCPU100の内蔵RAMに記
憶されているキャリブレーションデータ(視線補正デー
タ)の性質に応じてカメラは撮影に関する各種の駆動を
制御している。
【0200】視線検出回路101は、SW−1が視線キ
ャリブレーションのためにONされることによって視線
キャリブレーションを開始する。これは、撮影者が視線
キャリブレーションを行う準備が整う以前に、キャリブ
レーションが開始されてしまうのを防ぐためである。こ
のため、SW−1がレリーズボタン41によって押され
ていてON状態であれば、CPU100は、SW−1が
OFF状態になるまで待機する(S310)。
【0201】そして、SW−1がOFF状態になったの
ち、視線キャリブレーション開始のトリガー信号として
のスイッチSW−1のON信号が入ると(S314)、
S315に進み、視線検出回路101はまず視線キャリ
ブレーションのための姿勢検出動作に入る。なお、この
際、撮影者はカメラ本体40を正姿勢又は縦姿勢に構え
た状態で視標1(正姿勢のときは焦点検出領域305
C、縦姿勢のときは焦点検出領域305B)を注視す
る。
【0202】ここでの姿勢検出動作は、図10に示した
姿勢検出動作(S402)と基本的に同じであるが、こ
こではキャリブレーションのために正姿勢と縦姿勢のみ
に分類する。つまり、逆姿勢、レンズ上姿勢、レンズ下
姿勢は正姿勢として分類される。
【0203】カメラ姿勢が正姿勢のときは、S335に
進んだときのキャリブレーション値メモリでは、CPU
100のRAMの正姿勢に対応したアドレスに記憶され
る。また、縦姿勢であれば、CPU100のRAMの縦
姿勢に対応したアドレスに記憶される。そして、図10
のS105の視線検出動作時には、姿勢検出結果(正姿
勢、縦姿勢)に対応したアドレスのキャリブレーション
データが用いられる。次に、視線検出回路101は、S
315における視線検出動作を実行する。この視線検出
動作は、図17のフローを用いて説明した動作と同じで
ある。
【0204】そして、視線検出回路101は視線検出の
サブルーチンからの返数である眼球の回転角θx,θ
y,瞳孔径rp及び各データの信頼性を記憶する(S3
16)。
【0205】続いて、視線検出回路101は信号入力回
路104を介してSW−1がOFF状態になっているか
どうかを確認する(S320)。SW−1がON状態で
あればOFF状態になるまで待機し、SW−1がOFF
状態であれば視標1の視線検出を終了する。
【0206】次に、視線検出回路101は、再度信号入
力回路104を介してSW−1がON状態になっている
かどうかを確認する(S322)。SW−1がOFF状
態であればONされるまで待機し、SW−1がONされ
たときは、視標2(正姿勢のときは焦点検出領域301
C、縦姿勢のときは焦点検出領域303T)の視線検出
を実行する(S323)。
【0207】視線検出回路101は、視線検出のサブル
ーチンからの返数である眼球の回転角θx,θy,瞳孔
径rp及び各データの信頼性を記憶する(S324)。
【0208】これで、視標1および視標2に対する視線
検出が1回ずつ行われたことになる。なお、本実施形態
では、ファインダの明るさが異なる状態での各視標に対
する視線検出を行うためレンズの絞り込みを行う。すな
わち、視線検出が終了すると、CPU100は絞り駆動
回路111に信号を送信し、撮影レンズ1の絞り31を
最小絞りに設定する(S326)。このとき、撮影者は
ファインダが暗くなったのを感じるため、瞳孔が大きく
広がる。
【0209】続いて、視線検出回路201は信号入力回
路204を介してスイッチSW−1がOFF状態になっ
ているかどうかを確認し(S310)、OFF状態から
ON状態になると(S314)、上記視標1,2の視線
検出を実行する(S315〜324)。こうしてファイ
ンダの明るさが異なる2つの状態で、視標1と視標2に
対しての視線キャリブレーションデータを求めるための
視線検出を終了する。視線検出回路101は絞り駆動回
路111に信号を送信して撮影レンズ1の絞り31を開
放状態に設定する(S325,330)。さらに、視線
検出回路101は、記憶した眼球の回転角θx,θy,
瞳孔径rpより視線のキャリブレーションデータを算出
する(S331)。視線キャリブレーションデータの算
出方法は以下の通りである。
【0210】まず、ピント板7上の視標1,視標2の座
標をそれぞれ(x1,0),(x2,0)とし、視線検
出回路101に記憶された、各視標を注視した時の眼球
の回転角(θx,θy)の平均値を(θx1,θy
1),(θx2,θy2),(θx3,θy3),(θ
x4,θy4)とし、さらに瞳孔径の平均をr1,r
2,r3,r4とする。
【0211】但し、(θx1,θy1),(θx3,θ
y3)は撮影者が視標1を注視したときに検出された眼
球の回転角の平均値、(θx2,θy2),(θx4,
θy4)は、撮影者が視標2を注視したときに検出され
た眼球の回転角の平均値である。同様に、r1,r3は
撮影者が視標1を注視したときに検出された瞳孔径の平
均値、r2,r4は撮影者が視標2を注視したときに検
出された瞳孔径の平均値である。
【0212】また、各データの平均値につけられたサフ
ィックス1,2はファインダが明るい状態で視線検出し
たときのデータであることを示し、サフィックス3,4
はファインダを暗くした状態で視線検出したときのデー
タである。
【0213】水平方向(x方向)の視線キャリブレーシ
ョンデータはデータ取得時の瞳孔径によって算出式が異
なり、 (r3+r4)/2 >rx>(r1+r2)/2 の時は、 k0=−{(θx3+θx4)−(θx1+θx2)}/{2 ×rx
−(r1+r2)} ax=(x3−x4)/m /(θx3−θx4) bOx =−(θx3+θx4)/2 となる。
【0214】また、 rx≧(r3+r4)/2 >(r1+r2)/2 の時は、 k0=−{(θx3+θx4)−(θx1+θx2)}/{((r3
+r4)−(r1+r2)} ax=(x3−x4)/m /{θx3−θx4+k0×(r3−r4)} bOx =−k0×{(r3+r4)/2 −rx}−(θ3 +θ4 )
/2 となる。
【0215】また、垂直方向(y方向)の視線のキャリ
ブレーションデータは、 ky=−{(θy3+θy4)−(θy1+θy2)}/{((r3
+r4)−(r1+r2)} bOy ={(θy1+θy2)×(r3+r4)−(θy3+θy4)
×(r1+r2)}/2 /{(r1+r2)−(r3+r4)} となる。
【0216】次に、視線検出回路101は、算出した視
線キャリブレーションデータが適正か否かを判定し(S
332)、不適正のときは、CPU100を介してLC
D駆動回路105に信号を送信し、図25(A)に示す
ようにモニタ用LCD142とファインダ内LCD24
の「CAL」表示を点滅させて視線キャリブレーション
が失敗したことを警告する(S340)。そして、キャ
リブレーションルーチンの初期ステップ(S301)に
移行し、再度視線キャリブレーションを実行できる状態
に設定する。
【0217】一方、算出した視線キャリブレーションデ
ータが適正のときは、視線検出回路101はLCD駆動
回路105に信号を送信し、図25(B)に示すように
モニタ用LCD42とファインダ内LCD24に「EN
D」表示を行い、正姿勢での視線キャリブレーションを
終了する(S333)。
【0218】視線検出回路101は、さらに算出した視
線のキャリブレーションデータ、撮影者の眼鏡情報及び
算出した視線キャリブレーションデータの信頼性を、カ
メラ姿勢(正姿勢、縦姿勢)に対応してCPU100内
のRAMの所定アドレス上に記憶させる(S335)。
このとき、記憶を行おうとするRAMのアドレス上に、
既に視線キャリブレーションデータが記憶されている場
合は、キャリブレーションデータを更新する。
【0219】このように視線キャリブレーションデータ
の信頼性を判定し、その結果に基づいて視線検出を行う
ことにより、視線検出の結果に応じてカメラを高精度に
制御することができる。
【0220】次に、撮影者がカメラを縦姿勢に構える
と、同様にしてキャリブレーションを行う(S30
0)。
【0221】正姿勢および縦姿勢での一連の視線キャリ
ブレーションが終了した後、撮影者によって他の撮影モ
ードが選択された場合、視線検出回路101は撮影モー
ドの変更を検出し(S337)、メインのルーチンに復
帰する(S338)。メインのルーチンに復帰する際、
キャリブレーションデータが入力されていなければ、視
線検出回路101は強制的に視線禁止モードを設定す
る。
【0222】以上のように、本実施形態によれば、姿勢
検出装置27による実姿勢情報に連動して視線検出を行
う通常モードと、姿勢任意入力モードボタン53および
姿勢入力ボタン54t,54r,54b,54lの操作
により入力される任意姿勢情報に連動して視線検出を行
う任意姿勢モードとを撮影者が選択できるようにしてい
るので、図28(b)に示すように一般的でない撮影条
件においても、任意姿勢モードを選択すれば、撮影者の
意図に従った焦点検出領域の選択を行うことができ、撮
影行為が中断されることがなくなる。
【0223】しかも、撮影者は、どちらのモードが設定
されているかやどのような任意姿勢が入力されているか
をファインダー内LCD24や外部の指標55t,55
r,55b,55lを見て容易に確認することができ
る。
【0224】(第2実施形態)図30には、本発明の第
2実施形態であるカメラの動作フローチャートを示して
いる。本実施形態は、姿勢検出装置27の実姿勢情報に
連動するカメラ動作が視線検出動作だけでなく、被写界
の測光動作も含まれる点で第1実施形態と異なる。
【0225】そして第1実施形態では、被写界の測光
を、焦点検出領域を中心とした測光領域に重み付けされ
た中央重点的な測光演算で行うが、本実施形態では、被
写界を複数の測光用領域に分割し、これら測光用領域を
カメラ姿勢情報に基づいて天側と地側に分類し、更に重
み付けを変えて測光値を演算した上で、天側と地側の差
分が所定値以上の場合では、逆光シーンと判断して、焦
点検出領域を中心とした測光領域のみのスポット測光に
切り換えるようにしている。
【0226】なお、本実施形態のフローは、第1実施形
態にて説明したカメラと同じ構成のカメラにおいて実行
されるものである。このため、カメラの構成要素につい
ては第1実施形態と同符号を用いる。また、図30にお
いて、第1実施形態と同じステップについては図10と
同符号を用いる。
【0227】図4に示した電源SW50を回転させてO
N位置にし、カメラを不作動状態から作動状態にすると
(S100)、CPU100は自らの状態を確認し、所
定のカメラ状態になるように変数をリセットする(S1
01)。
【0228】そして、レリーズボタン41が押し込まれ
てSW−1がONになるまで待機する(S102)。
【0229】レリーズボタン41が押し込まれてSW−
1がONになったことを信号入力回路104を通じて検
出すると、CPU100は、各部を起動状態にし、その
状態、撮影モード(シャッター優先AE、絞り優先AE
等)を検出、確認する(S103)。
【0230】続いて、任意姿勢入力モードボタン53が
押されてSW−SISEIがONになっているか否かを
確認する(S401)。SW−SISEIがONのとき
は、SW−1がONか否かを確認する(S403)。
【0231】SW−1がOFFのときは、モードボタン
45b,45cの同時押しと電子ダイヤル46の操作と
が組み合わされて視線検出を用いた焦点検出領域選択を
行う視線検出モードが設定されているかを否かを確認す
る(S404)。
【0232】ここで、視線検出モードで無ければ、測光
モードが評価測光モードに設定されているか否かを確認
する(S431)。なお、評価測光モードは、モードボ
タン45aの押圧操作と電子ダイヤル46の操作により
設定される。また、評価測光モードでは、前述したよう
に焦点検出領域を中心とした測光領域のみで測光を行う
スポット測光を行う。
【0233】評価測光モードで無ければ、メインルーチ
ンにリターンされ、評価測光モードの設定を行う。評価
測光モードであれば、第1実施形態と同様に、図21に
示した任意姿勢情報の入力サブルーチン(S405)に
入る。但し、ここで入力された任意姿勢入力の姿勢情報
は、CPU100の評価測光用の姿勢情報アドレスに記
憶される。
【0234】一方、S404で視線検出モードが設定さ
れているときは、前述した図21での任意姿勢入力のた
めの姿勢情報入力サブルーチンに入る(S405)。そ
して、再び評価測光モードが設定されているか否かを確
認する(S431)。
【0235】以上のように、視線検出モード又は評価測
光モードのように任意姿勢情報を入力したいモードに設
定しておけば、任意姿勢入力モードボタン53および姿
勢入力ボタン54t,54r,54b,54lの操作に
よって任意姿勢情報の入力が可能になる。任意姿勢情報
K入力が不要で有れば、そのモードに設定しなければ、
任意の姿勢情報は入力されない。
【0236】即ち、撮影者によって、任意姿勢情報を用
いるモードを視線検出モードおよび評価測光モードの中
からから選択であるようにしている。
【0237】S403においてSW−1がONであれ
ば、カメラ姿勢情報に関するモードが、姿勢検出装置2
7からの実姿勢情報に連動する通常モードか、姿勢入力
された任意姿勢情報に連動する任意姿勢モードかを判別
する(S406)。
【0238】ここで、通常モードであるときは、一旦前
述した姿勢情報入力サブルーチン(S405)で任意姿
勢情報入力がなされているかを否かを確認する(S40
8)。ここで少なくとも評価測光モード又は視線検出モ
ードのいずれかで任意姿勢情報入力がなされていれば、
任意姿勢モードに切り換える(S408−1)。そし
て、図27に示すように、ファインダー内LCD24の
マーク91,91t,91r,91b,91lと、指標
55t,55r,55b,55lとを点滅させ、撮影者
に任意姿勢モードで有ることを表示し、入力されている
任意姿勢情報を認識させる(S409)。
【0239】ここで評価測光モードと視線検出モードで
異なる任意姿勢情報が入力されている場合、ファインダ
ー内LCD24の表示マーク91t,91r,91b,
91lと指標55t,55r,55b,55lのうち、
それぞれ2つの任意姿勢情報に対応する2つが点灯す
る。
【0240】そして、本実施形態では、この後に姿勢検
出(S402−1)を行って、メインルーチンのS10
4に進む。ここで姿勢検出動作を行うのは、評価測光モ
ードおよび視線検出モードのいずれかで任意姿勢情報入
力がなされていない場合に、任意姿勢情報入力がなされ
ていないモードに対しては姿勢検出装置27からの実姿
勢情報に連動させる必要が有るためである。なお、S4
02−1での姿勢検出動作は、第1実施形態でも説明し
たS402での姿勢検出動作と同じである。
【0241】S406において任意姿勢モードであると
きは、通常モードに切り換え(S410)、メインルー
チンに戻り、姿勢検出を行う(S402)。その後、S
104に進む。
【0242】このように、本実施形態では、第1実施形
態と同様に、任意姿勢入力モードボタン53が押圧され
る場合は2通りあって、SW−1がOFFであれば任意
姿勢情報の入力ルーチン(S405)に入り、SW−1
がONであれば任意姿勢情報に連動する任意姿勢モード
と姿勢検出装置27の実姿勢情報に連動する通常モード
の2つのモードでの切り換えが行われる。
【0243】S401でSW−SISEIがOFFのと
きは、姿勢検出装置27による姿勢検出ルーチンに入る
(S402)。具体的には、CPU100は姿勢検出装
置27に駆動信号を送り、SW−27a1,SW−27
a2,SW−27b1,SW−27b2の出力を受け取
る。
【0244】ここで検出されたカメラ姿勢は、視線検出
(S105)においては、正姿勢と縦姿勢とに分類され
る。一方、後に行う測光においては、正姿勢、逆姿勢、
グリップ上縦姿勢およびグリップ下縦姿勢の4つに分類
される。すなわち、測光においては、レンズ上姿勢、レ
ンズ下姿勢は正姿勢に分類される。
【0245】以下、第1実施形態と同様に、視線検出
(S105)、焦点検出(S114)等を行って測光
(S120−1)に進む。
【0246】ここでの測光は、前述した評価測光モード
でスポット測光により行われる。これについて図31を
用いて詳しく説明する。
【0247】図31は、図4に示した焦点検出領域に対
応した測光用SPC115の複数の測光領域の分割状態
を示している。複数の測光領域のSPCの付番は、点線
で示した焦点検出領域に対応している。なお、カメラ姿
勢が判るようにファインダー内LCD24も参考に併記
してある。
【0248】図31に示す状態では、カメラは正姿勢で
あり、焦点検出領域は303Cである。
【0249】逆光シーンでない通常の撮影シーンでは、
測光領域を、焦点検出領域303Cに対応するSPC−
303Cの小領域と、これを囲むSPC−302T、−
303T、−304T、−304C、−304B、−3
03B、−302B、−303Cの7つの分割SPCか
らなる中領域と、これらの外にあるSPC−301T、
−301C、−301B、−305T、−305C、−
305Bからなる外領域の3つに分類し、これら小領
域、中領域、外領域での各平均輝度出力に測光面積とS
PC−303Cの小領域に重点をおいた重み付け係数を
掛けた中央重点的な測光演算を行う。そして測光演算結
果から露出値を決定する。
【0250】一方、中領域の天側である−302T、−
303T、−304T、−302C、−304Cの5つ
のSPCの平均輝度出力に測光面積の重み付け係数を掛
けた測光出力演算値と焦点検出領域303Cに対応する
SPC−303Cの小領域の差分が所定値(ここでは、
2段)以上であれば、逆光シーンとして判断され、前述
の中央重点的な測光演算の結果を無視して、焦点検出領
域303Cに対応するSPC−303Cの小領域の測光
出力で露出値を決定する。
【0251】ここで、例えば図29(b)に示すような
撮影条件で、従来のカメラにより撮影を行おうとする
と、中領域の天側の測光出力演算値が左右で平均化さ
れ、焦点検出領域303Cに対応するSPC−303C
の小領域の差分が所定値(ここでは、2段)以上を得る
ことができず、中央重点的な測光演算結果で露出値を決
定すると被写体である人物907の露出アンダーが避け
られない。
【0252】これに対し、本実施形態のカメラによれ
ば、視線検出を姿勢検出装置27からの実姿勢情報(正
姿勢)に連動させ、測光(評価測光)を任意姿勢情報
(グリップ上縦姿勢)に連動させることで、適正な露出
値を決定することができる。
【0253】なお、本実施形態では、視線検出と測光を
撮影者により入力された任意姿勢情報に連動させる場合
について説明したが、他のカメラ動作であってカメラの
姿勢情報に連動するものを任意姿勢情報に連動させるよ
うに構成してもよい。
【0254】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
撮影者が撮影条件に合わせて、本来カメラの実姿勢情報
に基づいて制御されるカメラ動作に対して、任意に姿勢
情報を入力することができるので、撮影条件と実姿勢情
報との不整合から生じる誤動作等で撮影動作が妨げられ
ることがなくなり、撮影者の意図に従った撮影を行うこ
とができる。
【0255】なお、実姿勢情報に基づいてカメラ動作を
制御させるモードと任意姿勢情報に基づいてカメラ動作
を制御させるモードとを選択するための手段を設けれ
ば、撮影者が撮影に際してどちらの姿勢情報を用いるか
を自由に選択することができる。
【0256】また、任意姿勢入力手段により入力された
姿勢情報を、焦点検出領域、測光、視線検出等のカメラ
動作ごとに異なる扱いをするようにすれば、カメラ動作
ごとに適切な制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である一眼レフカメラの
要部概略図である。
【図2】上記カメラの上面外観図である。
【図3】上記カメラの背面外観図である。
【図4】上記カメラのファインダの視野図である。
【図5】上記ファインダを構成する透過型液晶SLCD
の側面図および正面図である。
【図6】上記ファインダにおける焦点検出領域移動の説
明図である。
【図7】上記カメラに設けられた電子ダイアルの説明図
である。
【図8】上記カメラの電気回路の要部ブロック図であ
る。
【図9】上記カメラの外部表示部およびファインダー内
表示部の説明図である。
【図10】上記カメラの動作フローチャートである。
【図11】上記カメラにおける姿勢検出装置のレイアウ
ト図である。
【図12】上記カメラの姿勢と姿勢検出装置の出力との
関係を示す表図である。
【図13】上記姿勢検出装置の異常判断アルゴリズムで
ある。
【図14】上記カメラにおける視線検出禁止判定のフロ
ーチャートである。
【図15】上記カメラにおける焦点検出領域自動選択ア
ルゴリズムである。
【図16】上記姿勢検出装置を構成する姿勢検出センサ
の説明図である。
【図17】上記カメラにおける視線検出動作のフローチ
ャートである。
【図18】上記カメラにおける視線検出動作のフローチ
ャートである。
【図19】上記カメラの姿勢と視線検出使用IREDと
の関係を示す表図である。
【図20】上記視線検出動作におけるキャリブレーショ
ンアルゴリズムである。
【図21】上記視線検出動作におけるキャリブレーショ
ンアルゴリズムである。
【図22】上記視線検出動作におけるキャリブレーショ
ンアルゴリズムである。
【図23】上記外部表示部およびファインダ内表示部の
視線検出表示状態を示す説明図である。
【図24】上記外部表示部およびファインダ内表示部の
視線検出表示状態を示す説明図である。
【図25】上記外部表示部およびファインダ内表示部の
視線検出表示状態を示す説明図である。
【図26】上記カメラにおける任意姿勢情報入力アルゴ
リズムである。
【図27】上記外部表示部およびファインダ内表示部の
任意姿勢表示の説明図である。
【図28】カメラによる撮影条件の説明図である。
【図29】カメラによる撮影条件の説明図である。
【図30】本発明の第2実施形態であるカメラの動作フ
ローチャートである。
【図31】上記第2実施形態のカメラにおける測光用S
PCの説明図である。
【符号の説明】
1 撮影レンズ 2 主ミラー 6 焦点検出装置 6f イメージセンサ 7 ピント板 10 測光センサ 11 接眼レンズ 13a〜13h 視線検出赤外発光ダイオード(IRE
D) 14 イメージセンサ(CCD−EYE) 15 眼球 18 透過型液晶SLCD 19 透過型液晶SLCDのバックライト 27 姿勢検出装置 27a1,27a2,27b1,27b2 姿勢検出セ
ンサ 27c 姿勢検出駆動回路 31 絞り 40 カメラ本体 41 レリーズボタン 42 モニタ用LCD 42a 固定表示セグメント部 42b 7セグメント表示部 43 FEロックボタン 46 電子ダイアル 47 焦点検出領域選択ボタン 48 背蓋電子ダイアル 49 背蓋スイッチ 52 グリップ 53 姿勢任意入力モードボタン 54t、54r、54b、54l 姿勢入力ボタン 55t、55r、55b、55l 外部の指標 91、91t、91r、91b、91l ファインダー
内任意姿勢の表示マーク 98 視線入力マーク 100 CPU 101 視線検出回路 103 焦点検出回路 104 信号入力回路 105a、105b LCD駆動回路 106 バックライトLED駆動回路 107 IRED駆動回路 110 焦点調節回路 119 測光SPC素子 301C、305C、303B、303T 焦点検出領
域(キャリブレーション視標) 207 ファインダ内の撮影画面外領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海原 昇二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大嶋 慎太郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田村 浩二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 二階堂 裕二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 井上 信之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H002 AB02 AB03 BB15 DB24 GA54 GA63 GA66 HA04 2H011 AA01 BA21 DA00 DA01 2H051 AA06 BA04 DA07 DA24 EB01 EB20 GA09 GA17 GB20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラ本体の姿勢情報に基づいてカメラ
    動作を制御する制御手段を有するカメラにおいて、 前記カメラ本体の実姿勢に応じた姿勢情報を前記制御手
    段に入力する実姿勢検出手段と、 撮影者選択に応じた姿勢情報を前記制御手段に入力する
    任意姿勢入力手段とを有することを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 カメラ本体の姿勢情報に基づいてカメラ
    動作を制御する制御手段と、前記カメラ本体の実姿勢に
    応じた姿勢情報を前記制御手段に入力する実姿勢検出手
    段と、撮影者選択に応じた姿勢情報を前記制御手段に入
    力する任意姿勢入力手段とを有するカメラにおいて、 前記制御手段は、前記任意姿勢入力手段から姿勢情報が
    入力されないときは前記姿勢検出手段からの姿勢情報に
    基づいてカメラ動作を制御し、前記任意姿勢入力手段か
    ら姿勢情報が入力されたときはこの任意姿勢入力手段か
    らの姿勢情報に基づいてカメラ動作を制御することを特
    徴とするカメラ。
  3. 【請求項3】 前記制御手段に前記実姿勢検出手段から
    の姿勢情報に基づいてカメラ動作を制御させるモードと
    前記任意姿勢入力手段からの姿勢情報に基づいてカメラ
    動作を制御させるモードとを撮影者に選択させるための
    モード選択手段を有することを特徴とする請求項1又は
    2に記載のカメラ。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、姿勢情報に基づいて制
    御されるカメラ動作の種類ごとに、前記任意姿勢入力手
    段からの姿勢情報について異なる扱いをするを特徴とす
    る請求項1から3のいずれかに記載のカメラ。
  5. 【請求項5】 撮影者の視線を検出する視線検出手段
    と、カメラ本体の姿勢情報に基づいて前記視線検出手段
    を制御する制御手段とを有するカメラにおいて、 カメラ本体の実姿勢に応じた姿勢情報を前記制御手段に
    入力する実姿勢検出手段と、 撮影者選択に応じた姿勢情報を前記制御手段に入力する
    任意姿勢入力手段とを有することを特徴とするカメラ。
  6. 【請求項6】 撮影者の視線を検出する視線検出手段
    と、カメラ本体の姿勢情報に基づいて前記視線検出手段
    を制御する制御手段と、前記カメラ本体の実姿勢に応じ
    た姿勢情報を前記制御手段に入力する実姿勢検出手段
    と、撮影者選択に応じた姿勢情報を前記制御手段に入力
    する任意姿勢入力手段とを有するカメラにおいて、 前記制御手段は、前記任意姿勢入力手段から姿勢情報が
    入力されないときは前記実姿勢検出手段からの姿勢情報
    に基づいて前記視線検出手段を制御し、前記任意姿勢入
    力手段から姿勢情報が入力されたときは前記任意姿勢入
    力手段からの姿勢情報に基づいて前記視線検出手段を制
    御することを特徴とするカメラ。
  7. 【請求項7】 前記制御手段に前記実姿勢検出手段から
    の姿勢情報に基づいて前記視線検出手段を制御させるモ
    ードと前記任意姿勢入力手段からの姿勢情報に基づいて
    前記視線検出手段を制御させるモードとを撮影者に選択
    させるためのモード選択手段を有することを特徴とする
    請求項5又は6に記載のカメラ。
  8. 【請求項8】 前記視線検出手段の検出結果に基づい
    て、複数の焦点検出領域の中から焦点検出動作を行う焦
    点検出領域を決定する焦点検出手段を有することを特徴
    とする請求項6から9のいずれかに記載のカメラ。
  9. 【請求項9】 前記任意姿勢入力手段により前記制御手
    段に入力された姿勢情報を表示する表示手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のカメ
    ラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006041621A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Sony Corp 撮像装置
CN114900617A (zh) * 2022-03-28 2022-08-12 北京京东乾石科技有限公司 补光方法、装置、设备、存储介质及补光亮度调整装置

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CN114900617B (zh) * 2022-03-28 2023-08-08 北京京东乾石科技有限公司 补光方法、装置、设备、存储介质及补光亮度调整装置

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