JPH0634820U - 金型交換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス機に装着したダイセットへの金型の着
脱を容易かつ迅速に行えるようにする。 【構成】 プレス機１の前部床面に設けたガイドレール
２０に沿って左右に移動する台車２１上に左右に移動す
る複数のスライドプレート２３を設ける。スライドプレ
ート２３上には、ダイセット２に着脱自在に装着する上
下一対の金型１５、１７を収容する左右一対の金型保持
具２４を進退自在に装着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はプレス機に上下一対の金型のクランプ装置を有するダイセットを設 置し、このダイセットに上下一対の金型を手作業により交換する金型交換装置に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

プレス機に装着したダイセットへの金型の装着は、従来では人手により上金型 と下金型を装着する方法と、金型の無人搬送車を、コンピュータ制御などにより ガイドラインに沿って走行させ、金型保管棚から所望の金型を受取り、プレス機 の前まで走行して停止し、プレス機から使用ずみの金型を引取り、新しい金型を プレス機に装着したのち、元の保管棚の前に戻って使用ずみの金型を戻し、つぎ の金型の準備をする自動制御方法とがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の従来例のうち、人手による方法は、きわめて手数がかかり、非能率的で 危険でもある。また、自動制御方法は設備費が高価となるので小規模工場には不 向きである。

【０００４】 この考案の課題は、構造が簡単で設備費が少なく、しかも金型の交換が容易に 行える金型交換装置を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、この考案は、プレス機の前方に左右方向のガイ ドレールを設けこのガイドレールに沿って移動する台車上にスライドプレートを 左右移動自在に装着し、このスライドプレート上には、このスライドプレート上 から、プレス機の方向に進退する複数の金型保持具を設け、この各金型保持具の 両側壁の内面上下には、上下一対の上金型と下金型の両側を摺動自在に支承する 上部ガイドレールと、下部ガイドレールを設けて、上記金型保持具がプレス機に 正対した条件で、プレス機のダイセットの上下に上記金型保持具の上下のガイド レールに装着した上下一対の上金型と下金型とを進入離脱自在とした構成を採用 した。

【０００６】

【作用】

この考案は上記の構成であり、台車およびスライドプレートを動かして、金型 のない金型保持具をプレス機のダイセットに正対させる。 ついで、金型保持具をダイセットに接近させて、その左右のガイドレールをダ イセットの上下に極く接近させたのち、上下の金型のクランプを外し、ダイセッ トのガイドレールに沿って使用ずみの上下の金型を引出し、金型保持具の上下の ガイドレールに装着する。

【０００７】 その後、スライドプレートを移動させて、新たな金型を装着してある金型保持 具をダイセットに正対させて接近させ、上記保持具から引出した上下の金型をダ イセットに装着する。 上記にように、新しい金型をダイセットに装着してプレス加工を行っている間 に他方の金型保持具内の使用ずみの金型を外し、つぎの新しい金型を装着する。

【０００８】

【実施例】

図１、図２に示すプレス機１において、２はダイセットである。このダイセッ ト２はプレス機１に設けたテーブル４上に固定した基板５と、プレス機１のラム ６の下面に固定した上部板７とガイドポスト９からなる公知のもので、基板５の 上面および上部板７の下面には手動または油圧、圧縮空気などで作動するクラン プ爪１０、１１を設け、さらに上部板７の下面に上金型１５の金型ガイド１２を 設けてある。

【０００９】 また、基板５上には図２のように左右の金型ガイド１３と後部のストッパ１４ を設け、かつ、出没自在のロックピン１６を設け、下金型１７を位置決めすると ともに固定する。

【００１０】 上記プレス機１の前部床面には左右方向の２本のガイドレール２０を平行に設 け、このレール２０に台車２１の前後両側の車輪１９を載せて、台車２１をレー ル２０に沿って移動自在とする。

【００１１】 上記台車２１上には左右方向の前後一対のガイドレール２２を設け、このガイ ドレール２２に摺動自在に装着したスライドプレート２３上には複数の金型保持 具２４を進退自在に装着する。

【００１２】 上記保持具２４は図４、図５のように、底板２５の両側上に側壁２６を固定し 、この両側壁２６の内側の上下に上部ガイドレール２７と下部ガイドレール２９ を設けたものである。

【００１３】 また、上記各金型保持具２４はその底板２５の下面に前後方向の左右のガイド バー３０を設け、この各バー３０をスライドプレート２３上のリニヤガイド３１ に装着したものである。

【００１４】 図１、図３の３２は左右のレール２０の間に設けた係合孔３３に係脱するよう に台車２１に設けた位置決めピンで、手動または電気、空気圧などによる駆動手 段３４により駆動する。

【００１５】 上記実施例の作用を説明すれば、図２のようにスライドプレート２３上の金型 保持具２４は左右２台あるから、いま、例えば前工程のプレス加工が終った時点 とすると、台車２１とプレート２３を移動させて、金型のない金型保持具２４を 図２のようにプレス機１の前面に正対させて駆動手段３４により位置決めピン３ ２を係合孔３３に係合させ、台車２１が左右に移動しないように固定し、プレー ト２３も適宜の固定手段で固定したのち、保持具２４をダイセット２に接近させ る。

【００１６】 つぎにダイセット２のクランプ爪１０、１１を解除し、ロックピン１６を引込 めて上下の金型１５、１７を自由とし、手作業により上下の金型１５、１７を引 き出して金型保持具２４の上下のガイドレール２７、２９により支持させる。

【００１７】 こうして、使用ずみの上下の金型１５、１７を保持具２４に収容したのち、プ レート２３の固定手段を解除し、スライドプレート２３を移動させて、新しい金 型１５、１７を収容してある保持具２４をダイセット２に正対させてスライドプ レート２３を適宜の固定手段により固定する。

【００１８】 ついで、保持具２４内の上下の金型１５、１７を引き出して、ダイセット２の 上下に装着するが、このとき、上金型１５は上部の金型ガイド１２により正しい 位置に保持され、下金型１７は下部の金型ガイド１３とストッパ１４とロックピ ン１６により定位置となり、かつそれぞれクランプ爪１０、１１により固定され る。 この状態で、新しい金型によるプレス作業を行い、その間に前工程の保持具２ ４からの古い金型を除去して新しい金型を装着しておく。

【００１９】

【効果】

この考案は上記のように、プレス機に対して左右に移動する台車を設け、その 上のスライドプレート上に複数の金型保持具を設けて、そのそれぞれを進退自在 としてあるから、この保持具をダイセットに接近させることにより、ダイセット への金型の装着や、ダイセットからの金型の引き取りがきわめて容易に、かつ能 率的に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の側面図

【図２】同上の平面図

【図３】同じく正面図

【図４】金型保持具の拡大正面図

【図５】同上の側面図

【符号の説明】

１ プレス機 ２ ダイセット ４ テーブル １５ 上金型 １７ 下金型 ２０ ガイドレール ２１ 台車 ２２ ガイドレール ２３ スライドプレート ２４ 金型保持具 ２７ 上部ガイドレール ２９ 下部ガイドレール

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレス機の前方に左右方向のガイドレー
   ルを設けこのガイドレールに沿って移動する台車上にス
   ライドプレートを左右移動自在に装着し、このスライド
   プレート上には、このスライドプレート上から、プレス
   機の方向に進退する複数の金型保持具を設け、この各金
   型保持具の両側壁の内面上下には、上下一対の上金型と
   下金型の両側を摺動自在に支承する上部ガイドレール
   と、下部ガイドレールを設けて、上記金型保持具がプレ
   ス機に正対した条件で、プレス機のダイセットの上下に
   上記金型保持具の上下のガイドレールに装着した上下一
   対の上金型と下金型とを進入離脱自在としたことを特徴
   とする金型交換装置。