JPH0634284Y2 - 液体容器の収納ケ−ス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、魔法瓶や水筒等の液体容器を収納し携帯に便
利な収納ケースに関する。

〔従来の技術〕

一般に、小容量の魔法瓶では、携帯に便利なようにさげ
ひもや把手が設けられており、例えば、第９図に示され
る金属製魔法瓶１では、真空断熱構造を有する二重容器
２の底部に合成樹脂製の底部材３を、上部に外コップ４
を螺着する口がね５をそれぞれ固設し、口がね５にさげ
ひも６を接続する金具7,7を設けている。

また、第10図に示される魔法瓶８では、金属製二重容器
９の全体を合成樹脂製のカバー10で覆い、該カバー10に
収納式の把手11を設けている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、上記の魔法瓶の場合、例えばカバンやリュック
サック等に入れて運ぶ場合には、さげひもや把手が邪魔
になることがある。

また、さげひもや把手を備えていない魔法瓶では、カバ
ンやリュックサック等に入れて運ぶ場合には好都合だ
が、魔法瓶単体で持ち運ぶ場合は不便である。

そこで本考案は、さげひもや把手を備えていない魔法瓶
を単体で持ち運ぶ場合に便利は収納ケースを提供するこ
とを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的達成のため本考案の収納ケースは、液体容器の
注ぎ口を開口部から突出させて収納する有底筒状のケー
ス本体と、該ケース本体に係止されて、ケース本体に収
納された液体容器の抜け落ちを防止するストッパベルト
とで構成され、前記ケース本体は、底部近傍の胴部外壁
の一側にストッパベルトの基部を挿通して該基部を係止
する挿通孔を有する係止突起と、開口部近傍の胴部外壁
の一側にストッパベルトの中間部を挿通する挿通孔を有
する係止突起と、該開口部近傍の係止突起と対向する開
口部近傍の胴部外壁の他側にストッパベルトの先端掛止
部を挿通する挿通孔を有する突起と、該突起の下方に該
突起の挿通孔を挿通したストッパベルトの先端掛止部を
掛止めする掛止突起とを有し、前記ストッパベルトは、
前記基部の端部に前記底部近傍の係止突起の下面に当接
する抜け止め突起と、前記中間部に前記開口部近傍の係
止突起の下面に当接する段差と、前記先端掛止部に前記
掛止突起に係止される掛止孔と、前記基部と前記段差と
の間に弛みを持たせて形成される把手部と、該把手部と
前記先端掛止部との略中央部に前記液体容器の注ぎ口下
部を挾持する二又状の挾持部と、該挾持部と前記段差と
の間又は該挾持部と前記先端掛止部との間の少なくとも
いずれか一方に形成した蛇腹部とを有していることを特
徴としている。

また、前記開口部近傍の胴部外壁の一側の係止突起は、
さげひもの一端を挿通するさげひも挿通孔を有し、前記
底部近傍の胴部外壁の一側の係止突起は、さげひもの他
端を挿通するさげひも挿通孔を有してもよい。

さらに、前記開口部近傍の胴部外壁の一側の係止突起
は、さげひもの一端を挿通するさげひも挿通孔を有し、
前記開口部近傍の胴部外壁の他側の突起は、さげひもの
他端を挿通するさげひも挿通孔を有してもよい。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

魔法瓶20は、ステンレス製の円筒状で、真空断熱空間21
を有する二重容器に形成される瓶本体22と、該瓶本体22
の上部開口に設けられて注ぎ口23を形成する合成樹脂製
の口がね24と、注ぎ口23に螺着される合成樹脂製の中栓
25と、中栓25を覆って口がね24に螺着される合成樹脂製
の外コップ26とから構成されており、瓶本体22は、胴部
27上方の肩部28を口がね24にかけて小径にしぼった形状
に形成されている。

この魔法瓶20を収納する収納ケース30は、合成樹脂製の
有底円筒状に形成されたケース本体31と、該ケース本体
31に着脱可能に取付けられるさげひも41と、ケース本体
31に取付けられて魔法瓶20の抜け落ちを防止するストッ
パベルト50とで構成されており、ケース本体31の開口部
32から前記魔法瓶20の肩部28から上を突出させて胴部33
内に魔法瓶20を収納する。

胴部33は、周方向に帯状の開口部32と、該開口部32と底
部34とを軸方向に連結して一側に形成される帯状のさげ
ひも取付部35と、これに対向した位置に同様に開口部32
と底部34とを軸方向に連結して形成される帯状のストッ
パベルト掛止部36とを除いて籠状に形成されている。

さげひも取付部35には、さげひも取付部35の外壁には、
さげひも係止突起37,38が開口部32の近傍と底部34の近
傍とにそれぞれ設けられ、両さげひも係止突起37,38に
それぞれ形成されたさげひも挿通孔37a,38aにさげひも4
1の両端がそれぞれ挿通されて取付けられる。

また、さげひも係止突起38には、前記ストッパベルト50
の基部51を挿通して該基部51を係止する挿通孔38bが、
さげひも係止突起37には、ストッパベルト50の中間部を
挿通する挿通孔37bがそれぞれ設けられている。

ストッパベルト掛止部36の外壁には、開口部32の近傍に
ストッパベルト50の先端掛止部53が挿通される挿通孔39
aを備えた突起39が設けられ、その下方に掛止突起40が
設けられている。

前記ストッパベルト50は、伸縮性を有する合成樹脂製
で、基部51の端部に前記係止突起38の下面に当接する抜
け止め突起55と、前記中間部に前記係止突起37の下面に
当接する段差56と、前記基部51と段差56との間に弛みを
持たせて形成される把手部52と、該把手部52と先端掛止
部53との略中央部に魔法瓶20の注ぎ口23の下部を挾持す
る二又状の魔法瓶挾持部54と、前記掛止突起に掛止めさ
れる先端掛止部53に形成された掛止孔57と、魔法瓶挾持
部54と段差56との間及び該魔法瓶挾持部54と先端掛止部
53との間に形成した伸縮性を持たせるための蛇腹部58,5
9とを有している。

そして、このストッパベルト50は、ケース本体31に装着
されることにより、把手部52が、係止突起38の下面に当
接する突起55と係止突起37の下面に当接する段差56とに
よって、さげひも取付部35の外壁に沿って弛みを持たせ
て配置され、段差56により係止突起37からの抜け止めを
規制された先端側は、ケース本体31に収納した魔法瓶20
の注ぎ口23に魔法瓶挾持部54を貫装し、先端掛止部53を
突起39の挿通孔39aに挿通すると共に、蛇腹部58,59を伸
長させながら、掛止突起40に掛止口57を掛止めして、蛇
腹部58,59の伸長によって魔法瓶挾持部54が魔法瓶20の
注ぎ口23の下部を押圧して魔法瓶20をがたつきなく確実
に収納ケース30に容易に収納保持する。

尚、ストッパベルト50の係止突起37の下面に当接する段
差は、第６図に示されるように、ストッパベルト50の基
部51よりも幅広に形成して段差60を設けてもよく、第７
図に示されるような突起状の段差61を設けてもよい。

さらに、第８図は本考案の別の実施例を示すもので、ス
トッパベルト掛止部36の開口部32の近傍に形成された突
起39にさげひも挿通孔39bを設け、該さげひも挿通孔39b
にさげひも41の他端を挿通係止して収納ケース30を縦方
向にも携帯できるようにしている。

尚、前記蛇腹部58,59はいずれか一方でもその役目を果
たすことができる。

両実施例の収納ケースは以上のように構成したので、蛇
腹部58,59の伸長と二又状の魔法瓶挾持部54とにより、
魔法瓶20の注ぎ口23の下部を収納ケース30の底部34方向
に押圧して、魔法瓶20の底部を収納ケース30の底部34に
押圧させて、魔法瓶20をがたつきなく確実に収納ケース
30に容易に収納保持できる。しかも、ストッパベルト50
の把手部52は、蛇腹部58,59及び魔法瓶挾持部54と独立
して把手としての作用をするから、この把手部52を持っ
て魔法瓶20を傾けて液体を注ぐ時に、蛇腹部58,59及び
魔法瓶挾持部54を緩めることがなく、安心して魔法瓶20
を傾けることができ、さらに、把手部52により、さげひ
もや把手を備えていない魔法瓶のみを持ち運ぶ場合には
非常に便利であり、収納ケース30を横にしてもストッパ
ベルト50により魔法瓶が抜け落ちることがない。

尚、上記実施例では魔法瓶の収納ケースで説明したが水
筒や瓶等の液体容器の収納ケースにも本考案を適用でき
ることは勿論である。

〔考案の効果〕

本考案の収納ケースは以上のように、液体容器の注ぎ口
を開口部から突出させて収納する有底筒状のケース本体
と、該ケース本体に係止されて、ケース本体に収納され
た液体容器の抜け落ちを防止するストッパベルトとで構
成され、前記ケース本体は、底部近傍の胴部外壁の一側
にストッパベルトの基部を挿通して該基部を係止する挿
通孔を有する係止突起と、開口部近傍の胴部外壁の一側
にストッパベルトの中間部を挿通する挿通孔を有する係
止突起と、該開口部近傍の係止突起と対向する開口部近
傍の胴部外壁の他側にストッパベルトの先端掛止部を挿
通する挿通孔を有する突起と、該突起の下方に該突起の
挿通孔を挿通したストッパベルトの先端掛止部を掛止め
する掛止突起とを有し、前記ストッパベルトは、前記基
部の端部に前記底部近傍の係止突起の下面に当接する抜
け止め突起と、前記中間部に前記開口部近傍の係止突起
の下面に当接する段差と、前記先端掛止部に前記掛止突
起に係止される掛止孔と、前記基部と前記段差との間に
弛みを持たせて形成される把手部と、該把手部と前記先
端掛止部との略中央部に前記液体容器の注ぎ口下部を挾
持する二又状の挾持部と、該挾持部と前記段差との間又
は該挾持と前記先端掛止部との間の少なくともいずれか
一方に形成した蛇腹部とを有しているので、蛇腹部の伸
長と二又状の挾持部とにより、液体容器の注ぎ口の下部
を収納ケースの底部方向に押圧して、液体容器の底部を
収納ケースの底部に押圧させて、液体容器をがたつきな
く確実に収納ケースに容易に収納保持でき、しかも、ス
トッパベルトの把手部は、蛇腹部及び挾持部と独立して
把手としての作用をするから、この把手部を持って液体
容器を傾けて液体を注ぐ時に、蛇腹部及び挾持部を緩め
ることがなく、安心して液体容器を傾けることができ、
さらに、この把手部を持つことにより、把手やさげひも
を備えていない液体容器の携帯に便利であり、また、収
納ケースを横にしても液体容器が抜け落ちることがな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示すもので、第
１図は収納ケースの一部断面正面図、第２図は一部断面
側面図、第３図は平面図、第４図は把手の係止状態を示
す拡大正面図、第５図は第４図のＶ−Ｖ断面図、第６図
は把手の係止状態の別の実施例を示す拡大正面図、第７
図はさらに別の実施例を示す断面図、第８図はさらにま
た別の実施例を示す収納ケースの一部断面正面図、第９
図及び第10図はそれぞれ従来例を示す正面図である。 20…魔法瓶、23…注ぎ口、24…口がね、30…収納ケー
ス、31…ケース本体、32…開口部、34…底部、37,38…
係止突起、37a,38a,39b…さげひも挿通孔、39…突起、3
7b,38b,39a…挿通孔、40…掛止突起、41…さげひも、50
…ストッパベルト、51…基部、52…把手部、53…先端掛
止部、54…魔法瓶挾持部、55…抜け止め突起、56,60,61
…段差、57…掛止孔、58,59…蛇腹部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 後藤 亨 東京都港区西新橋１丁目16番７号 日本酸 素株式会社内 (56)参考文献 実開 昭59−41222（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−41221（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−156629（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭39−962（ＪＰ，Ｙ１) 米国特許3021026（ＵＳ，Ａ)

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】液体容器の注ぎ口を開口部から突出させて
   収納する有底筒状のケース本体と、該ケース本体に係止
   されて、ケース本体に収納された液体容器の抜け落ちを
   防止するストッパベルトとで構成され、前記ケース本体
   は、底部近傍の胴部外壁の一側にストッパベルトの基部
   を挿通して該基部を係止する挿通孔を有する係止突起
   と、開口部近傍の胴部外壁の一側にストッパベルトの中
   間部を挿通する挿通孔を有する係止突起と、該開口部近
   傍の係止突起と対向する開口部近傍の胴部外壁の他側に
   ストッパベルトの先端掛止部を挿通する挿通孔を有する
   突起と、該突起の下方に該突起の挿通孔を挿通したスト
   ッパベルトの先端掛止部を掛止めする掛止突起とを有
   し、前記ストッパベルトは、前記基部の端部に前記底部
   近傍の係止突起の下面に当接する抜け止め突起と、前記
   中間部に前記開口部近傍の係止突起の下面に当接する段
   差と、前記先端掛止部に前記掛止突起に係止される掛止
   孔と、前記基部と前記段差との間に弛みを持たせて形成
   される把手部と、該把手部と前記先端掛止部との略中央
   部に前記液体容器の注ぎ口下部を挾持する二又状の挾持
   部と、該挾持部と前記段差との間又は該挾持部と前記先
   端掛止部との間の少なくともいずれか一方に形成した蛇
   腹部とを有していることを特徴とする液体容器の収納ケ
   ース。
2. 【請求項２】前記開口部近傍の胴部外壁の一側の係止突
   起は、さげひもの一端を挿通するさげひも挿通孔を有
   し、前記底部近傍の胴部外壁の一側の係止突起は、さげ
   ひもの他端を挿通するさげひも挿通孔を有していること
   を特徴とする請求項１記載の液体容器の収納ケース。
3. 【請求項３】前記開口部近傍の胴部外壁の一側の係止突
   起は、さげひもの一端を挿通するさげひも挿通孔を有
   し、前記開口部近傍の胴部外壁の他側の突起は、さげひ
   もの他端を挿通するさげひも挿通孔を有していることを
   特徴とする請求項１記載の液体容器の収納ケース。