JPH06342764A - 超短波を用いたプラズマcvd法及び該プラズマcvd装置 - Google Patents

超短波を用いたプラズマcvd法及び該プラズマcvd装置

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JPH06342764A
JPH06342764A JP6051776A JP5177694A JPH06342764A JP H06342764 A JPH06342764 A JP H06342764A JP 6051776 A JP6051776 A JP 6051776A JP 5177694 A JP5177694 A JP 5177694A JP H06342764 A JPH06342764 A JP H06342764A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 円筒状基体の表面上に該円筒状基体の軸方
向、及び周方向のいずれの方向に関しても、膜厚が極め
て均一で且つ均質膜質である高品質な堆積膜を高速度で
形成し得るVHF領域の高周波を使用するプラズマCV
D法を提供すること。 【構成】 カソ−ド電極が、円筒状基体の軸方向に関し
て電気的に複数に分割されており、該分割されたカソ−
ド電極のそれぞれに高周波電力供給手段を介して周波数
60MHz〜300MHzの範囲の超短波エネルギ−を
供給して反応容器内にプラズマを生起させ堆積膜を形成
することを特徴とするVHFプラズマCVD法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、均質にして均一膜厚の
大面積堆積膜の形成を高堆積速度で達成できる超短波を
使用するプラズマCVD法及び該プラズマCVD法を実
施するに適したプラズマCVD装置に関する。より詳細
には本発明は、従来のRFプラズマCVD法において使
用される周波数領域よりは高い領域の周波数を使用して
比較的高い堆積速度で、電子写真感光体等の大面積を有
するデバイス用の大面積堆積膜を均一膜厚で且つ均質膜
質で形成することを可能にするプラズマCVD法及び該
プラズマCVD法を実施するに適したプラズマCVD装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの製造において
は、いわゆるRFプラズマCVD法が繁用されている。
当該RFプラズマCVD法においては、13.56MH
zの高周波が電波法に基づく観点から一般的に使用され
ている。RFプラズマCVD法は、放電条件の制御が比
較的容易であり、得られる膜の膜質が優れているといっ
た利点を有するが、ガスの利用効率が低く、堆積膜の形
成速度が比較的小さいといった問題がある。この問題を
解決するについて、周波数2.45GHzのいわゆるマ
イクロ波を用いたマイクロ波CVD法が提案されてい
る。マイクロ波CVD法は、ガスの利用効率が高く、堆
積膜の形成速度を格段に大きくできるという利点がある
ものの、成膜時のプラズマ密度が極めて高くそれが故に
原料ガスの分解が急激になされて膜堆積が高速で行われ
ることから、緻密な堆積膜の形成を安定して行うのは極
めて難しいという問題がある。
【0003】こうした背景から、最近13.56MHz
より高い周波数の30MHz〜150MHz程度の所謂
VHF領域の超短波を用いたプラズマCVD法について
の検討がなされてきている。例えばPlasma Ch
emistry and Plasma Proces
sing,Vol 7,No3,(1987)p267
−273(以下、「文献1」という。)には、容量結合
型のグロ−放電分解装置を使用して原料ガス(シランガ
ス)を周波数25〜150MHzの超短波エネルギ−で
分解してアモルファスシリコン(a−Si)膜を形成す
ることが記載されている。具体的には、文献1には、周
波数を20MHz〜150MHzの範囲で変化させてa
−Si膜の形成を行い、70MHzを使用した場合、膜
堆積速度が、21Å/secと最も大きくなり、これは
上述のRFプラズマCVD法の場合の5〜8倍程度形成
速度であること、及び得られるa−Si膜の欠陥密度、
光バンドギャップ及び導電率は、励起周波数によっては
あまり影響を受けないことが記載されている。しかし文
献1に記載の成膜は実験室規模のものであり、大面積の
膜の形成においてこうした効果が期待できるか否かにつ
いて全く触れるところはない。因に文献1には、高周波
(13.56MHz〜200MHz)の使用は、数μm
の厚さの要求される低コストの大面積a−Si:H薄膜
デバイスの高速プロセシングに興味ある展望を開くとし
て、単に可能性を示唆するにとどまっている。この点
は、後述する本発明者らが行った実験結果から明らかな
ように、所謂VHF領域の超短波エネルギ−の使用はガ
スの高分解効率と高堆積速度をもたらしはするものの、
実用に供し得る大面積堆積膜の形成は難しいことであ
る。また、特開平3−64466号公報(以下、「文献
2」という。)には、20MHz以上(好適には30M
Hz〜50MHz)の超短波エネルギ−を使用して円筒
状基体上にアモルファスシリコン系半導体膜を形成する
方法が開示されている。具体的には、原料ガスを反応室
内に導入し、該反応室を10-4〜0.2Torrのガス
圧に設定し、前記原料ガスの流量に対する比率で0.1
〜10w/sccmに相当する量の超短波エネルギ−を
前記反応室に導入して、グロ−放電を発生させ、アモル
ファスシリコン系半導体膜を形成する方法が開示されて
いる。文献2の方法によれば、成膜速度10μm/ho
ur以上が得られ、得られる堆積膜の膜厚のムラを20
%以下に小さくできるとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、文献2
の方法では上述した周波数領域を越える周波数の超短波
エネルギ−を使用して上述した膜堆積速度の膜堆積速度
を達成しようとしても満足のゆく結果は得られない。即
ち、後述するように本発明者らは、周波数40MHz以
上の高周波電源を用いて文献2に記載の方法を実施して
みたところ、周波数60MHz以上の場合、円筒状基体
の軸方向及び周方向のそれぞれについて堆積膜の膜厚に
はムラが生じ、良質の膜を高堆積速度で得ることはでき
ないことが判明した。
【0005】本発明の主たる目的は、従来技術における
上述した問題点を解決し、円筒状基体の表面上に該円筒
状基体の軸方向、及び周方向のいずれの方向に関して
も、膜厚が極めて均一で且つ均質膜質である高品質な堆
積膜を高速度で形成し得るVHF領域の高周波を使用す
るプラズマCVD法(以下、“VHFプラズマCVD
法”という)を提供することにある。
【0006】本発明の更なる目的は、高周波電源の周波
数増加に伴う高周波電力の損失を防止し、効率的にプラ
ズマを生起し得るVHFプラズマCVD法を提供するこ
とにある。
【0007】本発明の他の目的は、円筒状基体の周囲に
設けられたカソ−ド電極が、円筒状基体の軸方向に関し
て電気的に複数に分割されており、該分割されたカソ−
ド電極のそれぞれに高周波電力供給手段を介して周波数
60MHz〜300MHzの範囲の超短波エネルギ−を
供給して反応容器内にプラズマを生起させ円筒状基体上
に堆積膜を形成するVHFプラズマCVD法を提供する
ことにある。
【0008】本発明の更に別の目的は、円筒状基体をと
り囲むカソ−ド電極が、円筒状基体の軸方向に関して電
気的に複数に分割され、該分割された各カソ−ド電極の
それぞれに高周波電力供給手段を介して周波数60MH
z〜300MHzの範囲の超短波エネルギ−を供給する
ようにしたプラズマCVD装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成する本
発明のVHFプラズマCVD法は、次の2つの態様を包
含する。即ち、本発明の第1の態様は、減圧下の反応容
器内に堆積膜形成用の原料ガスを供給し、前記反応容器
内に配される回転可能な円筒状基体の周囲に設けられた
カソ−ド電極にVHF帯高周波電源で発生させた高周波
電力を高周波電力供給手段を介して供給し、前記円筒状
基体と前記カソ−ド電極との間にプラズマを発生させて
前記円筒状基体表面上に堆積膜を形成するVHFプラズ
マCVD法であって、前記カソ−ド電極は、前記円筒状
基体の軸方向に関して電気的に複数に分割されており、
該分割されたカソ−ド電極のそれぞれに前記高周波電力
供給手段を介して周波数60MHz〜300MHzの範
囲の超短波エネルギ−を供給して前記反応容器内にプラ
ズマを生起させ前記円筒状基体上に堆積膜を形成するこ
とを特徴とするものである。
【0010】本発明の第2の態様は、減圧下の反応容器
内に堆積膜形成用の原料ガスを供給し、前記反応容器内
に配される回転可能な円筒状基体の周囲に設けられたカ
ソ−ド電極にVHF帯高周波電源で発生させた高周波電
力を高周波電力供給手段を介して供給し、前記円筒状基
体と前記カソ−ド電極との間にプラズマを発生させて前
記円筒状基体表面上に堆積膜を形成するVHFプラズマ
CVD法であって、前記カソ−ド電極は、前記円筒状基
体の軸方向に関して電気的に複数に分割されており、該
分割されたカソ−ド電極のそれぞれが独立して高周波電
力供給手段に接続する複数の接続点を有し、それら複数
の接続点を介して周波数60MHz〜300MHzの範
囲の超短波エネルギ−を供給して前記反応容器内にプラ
ズマを生起させ前記円筒状基体上に堆積膜を形成するこ
とを特徴とするものである。
【0011】本発明は、上記プラズマCVD法を実施す
るに適したプラズマCVD装置を包含する。即ち、本発
明のプラズマCVD装置は、以下の2つの態様を包含す
る。即ち、第1の装置態様は、減圧できる反応容器、該
反応容器内に堆積膜形成用の原料ガスを供給する原料ガ
ス供給手段、前記反応容器内に配された回転可能な基体
保持手段、前記基体保持手段に配される円筒状基体をと
り囲むように設けられたカソ−ド電極及びVHF帯高周
波電源を有し、前記VHF帯高周波電源で発生させた高
周波電力を高周波電力供給手段を介して前記カソ−ド電
極に供給し、前記円筒状基体と前記カソ−ド電極との間
にプラズマを発生させて前記円筒状基体表面上に堆積膜
を形成するプラズマCVD装置であって、前記カソ−ド
電極は、前記円筒状基体の軸方向に関して電気的に複数
に分割され、該分割された各カソ−ド電極のそれぞれに
前記高周波電力供給手段を介して周波数60MHz〜3
00MHzの範囲の超短波エネルギ−を供給するように
したことを特徴とするものである。
【0012】第2の装置態様は、減圧できる反応容器、
該反応容器内に堆積膜形成用の原料ガスを供給する原料
ガス供給手段、前記反応容器内に配された基体保持手
段、前記基体保持手段に配される円筒状基体をとり囲む
ように設けられたカソ−ド電極及びVHF帯高周波電源
を有し、前記VHF帯高周波電源で発生させた高周波電
力を高周波電力供給手段を介して前記カソ−ド電極に供
給し、前記円筒状基体と前記カソ−ド電極との間にプラ
ズマを発生させて前記円筒状基体表面上に堆積膜を形成
するプラズマCVD装置であって、前記カソ−ド電極
は、前記円筒状基体の軸方向に関して電気的に複数に分
割され、該分割された各カソ−ド電極のそれぞれが独立
して高周波電力供給手段に電気的に接続する複数の接続
点を有し、それら複数の接続点を介して周波数60MH
z〜300MHzの範囲の超短波エネルギ−を各カソ−
ド電極に供給するようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0013】本発明によれば、円筒状基体の表面上に該
円筒状基体の軸方向、及び周方向のいずれの方向に関し
ても、膜厚及び膜質が極めて均一である高品質の堆積膜
を高堆積速度で安定して形成することができる。一般に
成膜に使用する高周波電力についてその周波数を増大す
る場合、その増大に伴って当該高周波エネルギ−の損失
が増大するが、本発明においてはかなり大きい周波数領
域の超短波エネルギ−を使用するにも拘らず、そうした
エネルギ−損失は極めて少なく、効率的に原料ガスが分
解されて所望のプラズマが生起するので所望の堆積膜を
高速度で形成することができる。
【0014】本発明者らは、従来のVHFプラズマCV
D技術における上述した問題を解決し、上述した本発明
の目的を達成すべく下述する実験を行った。本発明は、
該実験を介して得られた後述する知見に基づいて完成し
たものである。
【0015】(実験−1)上述した文献2(特開平3−
64466号公報)に記載された技術に基づいて実験を
行った。即ち、種々の周波数の高周波電源を用いて複数
のアモルファスシリコン膜を感光層とする電子写真感光
体を作製した。それぞれの電子写真感光体の作製におい
て高周波電源の周波数が堆積膜の膜厚のムラ、成膜速度
に及ぼす影響について観察した。また、得られた電子写
真感光体の特性について観察した。それぞれの電子写真
感光体は、図1に示すプラズCVD装置を共用して作製
した。図1において、100は反応容器を示す。反応容
器100は、ベ−スプレ−ト101と、該ベ−スプレ−
ト101上に配された円筒状の絶縁部材102A、円筒
状(内径208mm、長さ400mm)のカソ−ド電極
103、及び円筒状の絶縁部材102Bからなる。11
5は反応容器100の上蓋である。105Aは基体ホル
ダ−であり、該基体ホルダ−は内部にヒ−タ−支柱10
5A’を有している。105A”は、ヒ−タ−支柱10
5A’取りつけられた基体加熱用ヒ−タ−である。10
6は、基体ホルダ−105A上に配設された円筒状基体
である。105Bは円筒状基体106の補助保持部材で
ある。基体ホルダ−105Aは、その内部にモ−タ−に
連結した回転機構(図示せず)を備えていて、必要によ
り回転できるようにされている。107は、排気バルブ
を備えた排気パイプであり、該排気パイプは、真空ポン
プを備えた排気機構107’に連通している。108
は、ガスボンベ、マスフロ−コントロ−ラ−、バルブ等
で構成された原料ガス供給系である。原料ガス供給系1
08は、ガス供給パイプ117を介して複数のガス放出
孔を備えたガス放出パイプ116と接続している。原料
ガスはガス放出パイプ116の複数のガス放出孔を介し
て反応容器内に供給される。111は高周波電源であ
る。高周波電源111からの高周波電力は高周波電力供
給線118及び整合回路109を介してカソ−ド電極1
03に供給される。104はシ−ルド壁である。
【0016】本実験では、直径108mm、長さ358
mm、厚さ5mmのAl製円筒状基体を18本用意し
た。図1に示したプラズマCVD装置を使用し、それぞ
れのAl製基体上に第1表及び第2表に示す条件で、電
荷注入阻止層、光導電層及び表面保護層をこの順序で形
成し、電子写真用感光体を作製した。この手法で18個
の電子写真感光体(試料No.1a,2b,3a,3
b,4a,4b,5a,5b,6a,6b,7a,7
b,8a,8b,9a,9b及び10a)を作製した。
これら電子写真感光体試料の中、“a”の記号を付した
ものは、成膜時円筒状基体を回転させたものであり、
“b”の記号を付したものは、成膜時円筒状基体を回転
させなかったものである。Al製円筒状基体106を基
体ホルダ−105A上に配置した後、反応容器100内
を排気機構107’を作動して排気し、反応容器100
内を1×10-6Torrの圧力に調整した。ついで、ヒ
−タ−105”に通電して円筒状基体106を250℃
の温度に加熱保持した。ついで第1表の電荷注入阻止層
の欄に示す条件で電荷注入阻止層の形成を行った。即
ち、原料ガス供給手段108からがガス供給パイプ11
7及びガス放出パイプ116を介して、SiH4 ガス、
2 ガス、NOガス、B26 ガスをそれぞれ、500
sccm、10sccm、10sccm、2000pp
mの流量で反応容器内に導入し、該反応容器内を50m
Torr或は500mTorrの圧力に調整した。こう
したところで、高周波電源111により第2表に示す周
波数13.56MHz乃至350MHzの高周波を発生
させ、該高周波を高周波電力供給線118及び整合回路
109を介してカソ−ド電極103に供給した。ここで
高周波電源111としては上述した範囲の周波数が与え
られるよう、所定のの高周波電源を用いた。整合回路1
09は、当該高周波電源の周波数に応じて適宜調整し
た。かくして円筒状基体106とカソ−ド電極103で
囲まれた空間において、上記原料ガスは高周波エネルギ
−により励起されて分解し、円筒状基体106上に電荷
注入阻止層としてのアモルファスシリコン膜(a−S
i:H:N:O:B膜)が約1μmの厚みで形成され
た。次いで同様の手法で第1表の光導電層の欄に示す条
件で約25μm厚のa−Si:H膜からなる光導電層を
形成し、引き続いて第1表の表面保護層の欄に示す条件
で約1μm厚のa−SiC:H膜からなる表面保護層を
形成し、電子写真感光体を作製した。上記成膜操作は、
第2表に示すように、それぞれの電子写真感光体試料に
対応して周波数及び成膜時の反応容器内圧を変えて繰り
返し行った。また符号“a”を付した試料の作製におい
ては回転機構を作動させて、円筒状基体を回転させた。
符号“b”を付した試料の作製においては、円筒状基体
の回転は行わなかった。
【0017】また、試料2a,2b,3a,3b,4
a,4b,5a,5b,6a,6b,7a,7b,8
a,8b,9a,及び9bのそれぞれについては、2つ
の試料を作製した。これら試料の一方は膜厚分布の評価
に使用し、他の試料は電子写真特性の評価に使用した。
【0018】周波数13.56MHzを使用した試料1
aの成膜においては、50mTorrの成膜時圧力では
放電が断続的に生起し成膜は行えなかった。こうしたこ
とから試料2a及び2bの場合、成膜時圧力を500m
Torrとして成膜を行った。試料2a,2b乃至試料
9a,9bについては第1表に示した条件で成膜がなさ
れた。試料10aの成膜においては、試料1aの場合と
同様で放電が断続的に生起し成膜は行えなかった。試料
2a,2b乃至試料9a,9bの各々については、基体
106の軸方向に33mmおきに線を引き、周方向に3
2mmおきに線を引いた場合の交点100箇所について
渦電流式膜厚計(Kett科学研究所製)を使用して膜
厚を測定し、膜厚のの分布状態を評価した。ここで膜厚
の分布状態の評価は、次のようにして行った。即ち、軸
方向の膜厚分布については、軸方向1列の測定点10箇
所における膜厚の最大値と最小値との差を求め、該差を
10箇所の平均膜厚値で割り、1列あたりの膜厚分布
{(最大値−最小値)/平均値}を求めた。ついで他の
9列についても同様に1列あたりの膜厚分布を求め、得
られた10列の膜厚分布の平均値を算出し、これを軸方
向の膜厚分布(即ち、膜厚ムラ)として百分率で第3表
に示した。周方向の膜厚分布については、周方向1行の
測定点10箇所における膜厚の最大値と最小値との差を
求め、該差を10箇所の平均膜厚値で割り、1行あたり
の膜厚分布{(最大値−最小値)/平均値}を求めた。
ついで他の9行についても同様に1行あたりの膜厚分布
を求めた。得られた10行の膜厚分布の平均を周方向の
膜厚分布(即ち、膜厚として百分率で示した。成膜速度
については、膜厚分布の値が20%を越えるものについ
ては、算出をしなかった。膜厚分布(膜厚ムラ)の値が
20%以下のものについては、100箇所における膜厚
に基づいて算出し、得られた値の平均値を成膜速度とし
て第3表に示した。更に、試料2a,2b乃至試料9
a,9bについては、これら試料を電子写真複写装置
(キヤノン(株)製NP6060を実験用に改造したも
の)に搭載し、帯電能、得られる画像について評価し
た。得られた結果を第3表に示す。この際のそれぞれの
評価項目についての評価は以下の基準で行った。
【0019】帯電能評価:試料を電子写真複写装置に搭
載し、帯電器に+6KVの電圧を印加してコロナ帯電を
行い、表面電位計により、試料表面の暗部表面電位を測
定した。この際の測定は、上述した膜厚分布の評価の場
合と同様にして、計100箇所について行い、得られて
測定結果から平均値を求め、該平均値から最も離れた値
を下記の基準で評価した。 ◎:10V以下であり、非常に優れた均一性である。 :20V以下であり、良好な均一性である。 △:30V以下であり、実用上問題なし。 ×:30Vを越える場合であり、均一性に劣っていて高
速の複写装置に用いる場合には、不十分である。
【0020】画像評価:全面ハ−フト−ンの原稿(キヤ
ノン(株)製ハ−フト−ンテストチャ−トFY9−90
42)を原稿台に置き、画像形成を行って画像サンプル
を得、得られた画像について以下の評価基準で評価し
た。 ◎:濃度むらはなく優れた画像である。 :僅かに濃度むらはあるものの良好な画像である。 △:全体に濃度むらはあるものの採用に価する画像であ
る。 ×:濃度むらが著しく採用に価しない画像である。
【0021】以上の実験より、以下のことが判明した。
即ち、(i)基体を回転させて成膜を行った場合、軸方
向の膜厚ムラは電源周波数を40MHzよりも大きくす
ると周波数に依存して大きくなるが、周方向の膜厚ムラ
は電源周波数に依存せずに小さく抑えられる;(ii)基体
を回転させずに成膜を行った場合、軸方向の膜厚ムラ及
び周方向の膜厚ムラとも電源周波数を40MHzよりも
大きくすると周波数に依存して大きくなる;(iii) 基体
を回転させるか否かにかかわらず、電源周波数が40M
Hzを越えると得られる電子写真用感光体の画像特性は
悪化する。
【0022】(実験−2)本実験は実験−1で得られた
結果に鑑みて、使用する高周波電力の周波数を40MH
zよりも大にした場合であっても、成膜される堆積膜に
膜厚むらが生ぜず、該堆積膜からなる電子写真用感光体
が帯電能及び複写画像について満足のゆくものとなる可
能性を見極める観点で行った。本実験では、実験−1で
使用したプラズマCVD装置においてカソ−ド電極に高
周波電力を供給する高周波電力供給線とカソ−ド電極と
の接点を複数にし、該複数の接点よりカソ−ド電極に電
力が供給されるように変更したプラズマCVD装置を用
いて成膜を行った。本実験で用いたプラズマCVD装置
は、図2に示す構成のものである。図2に示したプラズ
マCVD装置は、高周波電源118で発生した高周波電
力をカソ−ド電極103に供給する高周電力供給線11
8が整合回路109よりもカソ−ド電極103側で11
8Aと118aの2つに分岐しており、118Aとカソ
−ド電極103との接点及び118aとカソ−ド電極1
03との接点の2箇所よりカソ−ド電極103に電力が
供給されるようにした以外は図1に示したプラズマCV
D装置と同じ構成である。図1のプラズマCVD装置と
同一の構成部分については説明を省略する。なお、高周
電力供給線118Aとカソ−ド電極103との接点及び
高周電力供給線118aとカソ−ド電極103との接点
は円筒状基体106を中心としてそれぞれ対称となる位
置に設けた。本実験では、実験−1で作製した試料2
a、2b乃至9a、9bの作製条件と同様の条件で試料
の作製を行い、試料12a、12b乃至19a、19b
を得、これら試料について実験−1と同様の評価を行っ
た。得られた結果を第4表に示す。
【0023】第4表に示した結果から以下の事実が判明
した。
【0024】即ち、(i)カソ−ド電極への電力の供給
を複数の点より行なうことにより基体の周方向の膜厚ム
ラは低く抑えられる;(ii)カソ−ド電極への電力の供給
を複数の接続点より行なうことで、電力供給を1点より
行う場合(第3表)に比べて軸方向の膜厚ムラは若干抑
制されるが、基体を回転させるか否かに係わらず、電源
周波数が40MHzを越えると軸方向の膜厚ムラは電源
周波数に依存して大きくなる;(iii) 基体を回転させる
か否かに係わらず、電源周波数100MHz以上で作製
した電子写真感光体の画像特性は十分なものではない。
【0025】(実験−3)上述の実験−1、及び実験−
2の結果に鑑みて、40MHzを越える周波数の高周波
電源を用いた際に、円筒状基体の軸方向の膜厚のムラが
大きくなる原因について本実験では検討した。本発明者
らは、実験−1及び実験−2のそれぞれで使用したプラ
ズマCVD装置において、円筒状基体の軸方向の膜厚の
ムラが大きくなる原因について次のように推測した。即
ち、高周波電源よりカソード電極に供給される高周波電
力は、所謂表皮効果よ(skin effect) り、カソード電極
表面から薄い部分を介して供給されるため、カソード電
極近傍部分のみを介して供給され、カソ−ド電極の表面
から深い部分は通らない。そして、高周波電源の周波数
が大きくなると表皮効果は顕著となり、高周波電力は電
極表面に極近の極めて薄い部分のみを通る。この場合、
カソード電極の抵抗が大きくなり、高周波電力は更に伝
わりづらくなる。この点は、当該技術分野において周知
である。実験−1及び実験−2で使用したプラズマCV
D装置においては、高周波電力供給線118が接続され
た円筒状カソ−ド電極103の外周部より該電極の表面
づたいに内周部に電力は供給される。そして供給される
高周波電力が周波数が大きいものである場合には、それ
が円筒状基体106と対面する円筒状カソ−ド電極10
3の内周中央部に到達する前に、該電力は円筒状基体1
06の上端部あるいは下端部の近傍で放電生起エネルギ
−として使用されてしまう。したがって、円筒状基体の
両端部近傍と中心部とではプラズマ密度に差が生じ、そ
のプラズマ密度の差が軸方向の膜厚ムラの原因となると
考えられる。そこで本実験では、図1のプラズマCVD
装置にプラズマ密度測定用のプロ−ブ130を配した図
3に示したプラズマCVD装置を用いて、円筒状基体1
06と円筒状カソ−ド電極103とで囲まれる放電空間
のプラズマ密度を種々の位置で測定した。図3におい
て、131は、シ−ルフランジである。130はプロ−
ブであり、上下方向に移動可能に設計されている。プラ
ズマ密度(電子密度Ne )は、シングルプロ−ブ法を用
いて熱拡散電子電流Ie0及び電子温度Te を求め、次式
により算出した。下記の式中のSはプロ−ブの表面積を
示す。
【0026】 Ne =3.73×1011×Ie0÷S÷Te 1/2 本実験においては、周波数40MHz及び100MHz
の高周波電源を用い、周波数がプラズマ密度に与える影
響について検討した。具体的には実験−1における試料
3a(周波数40MHz)及び試料5a(周波数100
MHz)と同様の条件で第1表に示される光導電層の形
成を行い、該光導電層形成の間に、プロ−ブ130を上
下に移動させ、円筒状基体106とカソ−ド電極103
で囲まれた放電空間のプラズマ密度を測定した。プロ−
ブの位置とプラズマ密度との関係を、図4及び図5にプ
ロットして示す。図4及び図5においては、基体ホルダ
−105Aを基準として、高さ358mmの円筒状基体
106の1/2の高さの位置をゼロとし、これよりも上
方をプラス、下方をマイナスにしている。図4から明ら
かなように周波数40MHzの高周波電源を使用した場
合には、円筒状基体106が配された358mm以上の
範囲にわたって、比較的均一なプラズマ密度が得られて
いることが判る。これに対し、図5から明らかなよう
に、周波数100MHzの高周波電源を使用した場合に
は、円筒状基体106が配された358mmの範囲内
で、プラズマ密度にかなりの差が生じており、円筒状基
体106の高さ1/2の位置(即ち、ゼロの位置)付近
でプラズマ密度は最も小さくなっており、基体端部に向
かうにつれてプラズマ密度は大きくなっていることが判
る。上記周波数40MHzの高周波電力を使用して形成
された円筒状基体106上のシリコン膜と、上記周波数
100MHzの高周波電力を使用して形成された円筒状
基体上のシリコン膜のそれぞれについて膜厚分布を実験
−1におけると同様の手法で調べたところ、前者のシリ
コン膜は図4に示したプラズマ密度分布に依存していて
比較的均一の膜厚分布であることが判った。また、後者
のシリコン膜は、第5に示したプラズマ密度分布に依存
していて不均一の膜厚分布であることが判った。
【0027】(実験−4)実験−3の結果に鑑み、本実
験では表皮効果の影響が少なく、円筒状基体106と円
筒状カソ−ド電極103とで囲まれる放電空間における
プラズマ密度のバラツキが小さいプラズマCVD装置を
別途用いて検討を行った。本実験では、カソ−ド電極を
円筒状基体の軸方向に電気的に複数に分割し、分割され
た各々のカソ−ド電極に高周波電力を供給できるプラズ
マCVD装置を作製し、該装置を用いて円筒状基体10
6と円筒状カソ−ド電極103とで囲まれる放電空間の
プラズマ密度を測定した。本実験で用いたプラズマCV
Dは、図6に示す構成のものである。図6に示したプラ
ズマCVD装置は図3に示したプラズマCVD装置を一
部改造したものである。図6に示したプラズマCVD装
置は、カソ−ド電極が円筒状基体の軸方向に103A
(高さ75mm)、103B(高さ230mm)、10
3C(高さ75mm)の3つに電気的に分割されて構成
されている。カソ−ド電極103Aとカソ−ド電極10
3Bとの間、及びカソ−ド電極103Bとカソ−ド電極
103Cとの間には高さ10mmの絶縁部材121Aと
絶縁部材121Bとが配されている。120は高周波電
力分配器である。109A、109B、109Cは整合
回路である。高周波電源111で発生した高周波電力
は、高周波電力分割手段120により3分割され、整合
回路109A、109B、109Cを介して、カソ−ド
電極109A、109B、109Cに供給される。ここ
ではカソ−ド電極の単位面積あたりの電力供給量が、3
つのカソ−ド電極でほぼ等しくなるように電力を配分し
た。その他の構成は図3に示したプラズマ処理装置と同
様である。本実験においては、図6に示したプラズマ処
理装置に周波数40MHz及び100MHzの高周波電
源を接続して、実験−3と同様の成膜を行い、実験−3
と同様にしてプラズマ密度を測定した。なお、光導電層
の形成に際しては、カソ−ド電極103A及び103C
にそれぞれ200Wを供給し、カソ−ド電極103Bに
は600Wを供給した。プロ−ブの位置とプラズマ密度
との関係を、図7及び図8にプロットして示す。図7及
び図8から明らかなように、周波数40MHzの高周波
電源を使用した場合及び周波数100MHzの高周波電
源を使用した場合のいずれにあっても、円筒状基体10
6が配された358mm以上の範囲にわたって、プラズ
マ密度は、ほぼ均一であることが判る。しかしながら、
周波数40MHzと周波数100MHzとではプラズマ
密度の値については、周波数100MHzを使用した場
合のほうが大きいことが判る。以上のことから、以下の
ことが判明した。即ち、高周波電源の周波数を100M
Hzとした場合であっても、カソ−ド電極を円筒状基体
の軸方向に複数に分割することにより、該軸方向につい
てのプラズマ密度を均一化することができる。
【0028】(実験−5)上述の実験−4の結果に鑑み
て、カソ−ド電極を円筒状基体の軸方向に複数に分割し
たプラズマCVD装置を使用して、電子写真感光体を作
製し、得られた電子写真感光体について特性を調べた。
本実験では図9に示したプラズマCVD装置を使用し
た。図9に示したプラズマ処理装置は、図6に示したプ
ラズマ処理装置からプラズマ密度測定用のプロ−ブ13
0とシ−ルフランジ131を取り除いたものである。本
実験では、図9に示したプラズマ処理装置に接続する高
周波電源の周波数を、種々変化させるとともに、高周波
電源111で発生した高周波電力を高周波電力分配器1
20により3分割し、整合回路109A、109B、1
09Cを介して、カソ−ド電極109A、109B、1
09Cに供給して成膜を行った。具体的には、実験−1
で作製した試料2a、2b乃至9a、9bの作製条件と
同様の条件で電子写真感光体試料の作製を行ない、試料
22a、22b乃至29a、29bを得た。これに加え
て、周波数350MHzの高周波電源を使用した以外の
成膜条件を他の試料と同一とし、基体を回転させたもの
として30a、及び基体を回転させなかったものとして
30bを得た。これら試料について実験−1と同様の評
価を行った。得られた結果について第5表にまとめて示
す。なお、周波数350MHzの高周波電源を使用した
試料30a及び30bの成膜においては、時々、異常放
電が生じ安定した成膜は行い得なかった。
【0029】第5表に示した結果から以下のことが判明
した。即ち、(i)カソ−ド電極を円筒状基体の軸方向
に複数に分割し、該分割されたカソ−ド電極のそれぞれ
に電力を供給して成膜を行なうと、周波数60MHz以
上の高周波電源を使用した場合であっても、円筒状基体
の軸方向の膜厚ムラを低く抑えることができる;(ii)
円筒状基体を回転させながら成膜を行ない、周波数60
MHz以上300MHz以下の高周波電源を使用した場
合には、40μm以上の大きな成膜速度で、電子写真特
性に優れた堆積膜を形成することができる;(iii) 円筒
状基体を回転させながら成膜を行うと周波数200MH
zの高周波電源を使用した場合に成膜速度は最大とな
り、更に周波数を上げると成膜速度が低下するのと共
に、膜厚ムラも大きくなる;(iv)円筒状基体を回転させ
ずに成膜を行なうと周波数60MHz以上の高周波電源
を使用した場合には、円筒状基体の周方向の膜厚ムラが
大きなものとなり、電子写真特性に優れた堆積膜を形成
することはできない。
【0030】(実験−6)上述の実験−5より、周波数
60MHz以上の高周波電源を使用し、円筒状基体を回
転させながら成膜を行うことで電子写真特性に優れた堆
積膜を形成することができることが判明したが、本実験
では円筒状基体を回転させない場合であっても、電子写
真特性に優れた堆積膜の形成が可能であるか否かについ
て検討を行った。本実験では上述の実験−2で得られた
カソ−ド電極への電力の供給を複数の点より行った場合
に、円筒状基体の周方向の膜厚ムラが低く抑えられると
の知見に鑑み、カソ−ド電極を円筒状基体の軸方向に複
数に分割するとともに、該分割されたカソ−ド電極のそ
れぞれに複数の点より電力の供給を行うプラズマ処理装
置を作製し成膜を行った。本実験で使用したプラズマ処
理装置は、図10に示す構成のものであり、この装置は
図9に示した装置を一部改造したものである。図10に
示したプラズマ処理装置は、整合回路109A、109
B、109Cより、カソ−ド電極109A、109B、
109Cのそれぞれ電力を供給する高周波電力供給線1
18A、118B、118Cを、それぞれ118A,1
18a、118B,118b、118C,118cに分
岐させ、それぞれのカソ−ド電極に2箇所の点より電力
の供給を行い得るようにした以外は図9に示す装置と同
じ構成である。なお、高周波電力供給線118Aとカソ
−ド電極103Aとの接点及び高周波電力供給線118
aとカソ−ド電極103Aとの接点は、円筒状基体10
6を中心として対称となる位置に設けた。他の電力供給
線と他のカソ−ド電極についてもこれと同様とした。本
実験では、図10に示したプラズマ処理装置を使用し
て、実験−1で作製した試料2a、2b乃至9a、9b
の作製条件と同様の条件で電子写真感光体試料の作製を
行ない、試料32a、32b乃至39a、39bを得
た。これに加えて、周波数350MHzの高周波電源を
使用した以外の成膜条件を他の試料と同一とし、基体を
回転させたものとして40a、及び基体を回転させなか
ったものとして40bを得た。これら試料について実験
−1と同様の評価を行った。得られた結果について第6
表にまとめて示す。
【0031】第6表に示された結果より以下のことが判
明した。即ち、(i)カソ−ド電極を円筒状基体の軸方
向に複数に分割するとともに、該分割されたカソ−ド電
極のそれぞれに、複数の点より電力の供給を行ないなが
ら成膜を行うことで、円筒状基体を回転させない場合で
あっても円筒状基体の周方向の膜厚ムラを低く抑えるこ
とができる;(ii)基体を回転させない場合であっても、
周波数60MHz以上300MHz以下の高周波電源を
使用することで、40μm以上の大きな成膜速度で、且
つ電子写真特性に優れた堆積膜を形成することができ
る;(iii) 周波数が300MHzを越えると軸方向の膜
厚ムラは増加し、それに伴い得られる電子写真感光体の
電子写真特性は悪化する;(iV)成膜速度と電子写真
特性の観点から周波数の領域を検討すると好ましい周波
数領域は、100MHz〜250MHz、最適には10
0MHz〜200MHzの範囲である。
【0032】(実験−7)上述の実験−4乃至実験−6
より、カソ−ド電極を円筒状基体の軸方向に複数に分割
し、該分割されたカソ−ド電極のそれぞれに電力を供給
して成膜を行なうと、周波数60MHz以上の高周波電
源を使用した場合であっても、円筒状基体の軸方向の膜
厚ムラを低く抑えることができ、電子写真特性に優れた
堆積膜を高成膜速度で形成できることが確認された。本
実験ではカソ−ド電極を分割するのに、如何に分割する
のが好ましいかについて検討した。本実験では、まず、
一般的に多く使用されている周波数13.56MHzの
高周波電源を用いて、この周波数の電源を使用するとカ
ソ−ド電極が如何なる長さまで、円筒状基体とカソ−ド
電極との間に均一なプラズマ密度が得られるかについて
検討した。具体的には図3に示したプラズマ密度測定用
のプラズマ処理装置を以下の2つの場合に対応する装置
に変更し、円筒状基体106とカソ−ド電極103で囲
まれた領域のプラズマ密度を測定した。 (1)長さ800mm、内径208mmのカソ−ド電極
103及び長さ800mm、直径108mmのAl製円
筒状基体を用いる場合;及び(2)長さ1000mm、
内径208mmのカソ−ド電極103及び長さ1000
mm、直径108mmのAl製円筒状基体を用いる場
合。
【0033】上記(1)及び(2)の場合のそれぞれに
ついて、周波数13.56MHzの高周波電源を使用
し、上記大きさのカソ−ド電極及び円筒状基体に対応し
たプラズマ密度測定用プロ−ブを使用した以外、実験−
3で述べたのと同様にして、円筒状基体の軸方向につい
てのプラズマ密度を測定した。上記(1)の場合に得ら
れた結果を図11に、そして上記(2)のばあいに得ら
れた結果を図12にそれぞれグラフ化して示す。図11
及び図12に示された結果より、次のことが判明した。
即ち、カソ−ド電極の長さが800mmまでは、該カソ
−ド電極の長手方向の全域にわたって、均一なプラズマ
密度が得られているのに対し、カソ−ド電極の長さを1
000mmとすると、電極の中央部付近で、プラズマ密
度が低くなり、均一なプラズマ密度が得られていない。
そこで、カソ−ド電極の長さ800mmを基準として以
下の考察を行った。
【0034】カソ−ド電極が、半径a、長さlの円筒状
電極である場合、インダクタンスLは、次式で示され
る。 L=μ0 /2π×[l・ln〔{1+(a2 +l2
1/2 }/a〕−{(a2 +l21/2 }−a] (ここで、μ0 は真空の透磁率である) この式を用いて、直径が208mmのカソ−ド電極につ
いて、カソ−ド電極長に対する各周波数のインピ−ダン
スZ(Z=ωL)を求めた。周波数13.56MHz、
カソ−ド電極長800mmの場合のインピ−ダンスを
1.0として周波数とカソ−ド長を変化させた場合のイ
ンピ−ダンスの比をグラフ化して図13に示す。図13
より、インピ−ダンスの比が1.0以下となるのは、次
の場合であることが判った。
【0035】 周波数 60MHz:電極長0.33m以下 周波数100MHz:電極長0.25m以下 周波数200MHz:電極長0.17m以下 周波数300MHz:電極長0.14m以下
【0036】従って、使用する高周波電源の周波数に応
じて、分割されたカソ−ド電極の長さを上述の範囲とす
れば、円筒状基体とカソ−ド電極との間にプラズマ密度
の均一なプラズマを形成できることが判明した。
【0037】本発明は、上述の実験−1乃至実験−6の
結果を介して完成に至ったものである。本発明は、VH
FプラズマCVD法と該プラズマCVD法を実施するに
適したプラズマCVD装置を包含する。本発明のVHF
プラズマCVD法は次の2つの態様を包含する。即ち、
本発明の第1の方法態様は、減圧下の反応容器内に堆積
膜形成用の原料ガスを供給し、前記反応容器内に配され
る回転可能な円筒状基体の周囲に設けられたカソ−ド電
極にVHF帯高周波電源で発生させた高周波電力を高周
波電力供給手段を介して供給し、前記円筒状基体と前記
カソ−ド電極との間にプラズマを発生させて前記円筒状
基体表面上に堆積膜を形成するVHFプラズマCVD法
であって、前記カソ−ド電極は、前記円筒状基体の軸方
向に関して電気的に複数に分割されており、該分割され
たカソ−ド電極のそれぞれに前記高周波電力供給手段を
介して周波数60MHz〜300MHzの範囲の超短波
エネルギ−を供給して前記反応容器内にプラズマを生起
させ前記円筒状基体上に堆積膜を形成することを特徴と
するものである。
【0038】本発明の第2の方法態様は、減圧下の反応
容器内に堆積膜形成用の原料ガスを供給し、前記反応容
器内に配される回転可能な円筒状基体の周囲に設けられ
たカソ−ド電極にVHF帯高周波電源で発生させた高周
波電力を高周波電力供給手段を介して供給し、前記円筒
状基体と前記カソ−ド電極との間にプラズマを発生させ
て前記円筒状基体表面上に堆積膜を形成するVHFプラ
ズマCVD法であって、前記カソ−ド電極は、前記円筒
状基体の軸方向に関して電気的に複数に分割されてお
り、該分割されたカソ−ド電極のそれぞれが独立して高
周波電力供給手段に接続する複数の接続点を有し、それ
ら複数の接続点を介して周波数60MHz〜300MH
zの範囲の超短波エネルギ−を供給して前記反応容器内
にプラズマを生起させ前記円筒状基体上に堆積膜を形成
することを特徴とするものである。本発明のプラズマC
VD装置は、以下の2つの態様を包含する。即ち、第1
の装置態様は、減圧できる反応容器、該反応容器内に堆
積膜形成用の原料ガスを供給する原料ガス供給手段、前
記反応容器内に配された回転可能な基体保持手段、前記
基体保持手段に配される円筒状基体をとり囲むように設
けられたカソ−ド電極及びVHF帯高周波電源を有し、
前記VHF帯高周波電源で発生させた高周波電力を高周
波電力供給手段を介して前記カソ−ド電極に供給し、前
記円筒状基体と前記カソ−ド電極との間にプラズマを発
生させて前記円筒状基体表面上に堆積膜を形成するプラ
ズマCVD装置であって、前記カソ−ド電極は、前記円
筒状基体の軸方向に関して電気的に複数に分割され、該
分割された各カソ−ド電極のそれぞれに前記高周波電力
供給手段を介して周波数60MHz〜300MHzの範
囲の超短波エネルギ−を供給するようにしたことを特徴
とするものである。
【0039】第2の装置態様は、減圧できる反応容器、
該反応容器内に堆積膜形成用の原料ガスを供給する原料
ガス供給手段、前記反応容器内に配された基体保持手
段、前記基体保持手段に配される円筒状基体をとり囲む
ように設けられたカソ−ド電極及びVHF帯高周波電源
を有し、前記VHF帯高周波電源で発生させた高周波電
力を高周波電力供給手段を介して前記カソ−ド電極に供
給し、前記円筒状基体と前記カソ−ド電極との間にプラ
ズマを発生させて前記円筒状基体表面上に堆積膜を形成
するプラズマCVD装置であって、前記カソ−ド電極
は、前記円筒状基体の軸方向に関して電気的に複数に分
割され、該分割された各カソ−ド電極のそれぞれが独立
して高周波電力供給手段に電気的に接続する複数の接続
点を有し、それら複数の接続点を介して周波数60MH
z〜300MHzの範囲の超短波エネルギ−を各カソ−
ド電極に供給するようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0040】上述した構成の本発明のプラズマCVD法
及びプラズマCVD装置によれば、円筒状基体の表面上
に該円筒状基体の軸方向、及び周方向のいずれの方向に
関しても、極めて膜厚が均一で膜質が高品質な堆積膜を
安定して形成することができる。そして特に電子写真特
性に優れた堆積膜を安定して形成することができる。更
には、高周波電源の周波数増加に伴う高周波電力の損失
を防止し、効率的にプラズマを生起し得るので堆積膜を
高速度で形成することができる。
【0041】以下、図面を参照しながら本発明を説明す
る。図9に示したプラズマCVD装置は本発明装置の第
1態様の1例を示すものである。図9に示したプラズマ
CVD装置は次のように構成されている。図9におい
て、100は反応容器を示す。反応容器100は、ベ−
スプレ−ト101と、絶縁部材102A、カソ−ド電極
103C、絶縁部材121B、カソ−ド電極103B、
絶縁部材121A、カソ−ド電極103A、絶縁部材1
02B及び上蓋115から構成されている。105Aは
基体ホルダ−であり、該基体ホルダ−は内部にヒ−タ−
支柱105A’を有している。105A”は、ヒ−タ−
支柱105A’に取りつけられた基体加熱用ヒ−タ−で
ある。106は、基体ホルダ−105A上に配設された
円筒状基体である。105Bは円筒状基体106の補助
保持部材である。基体ホルダ−105Aは、その低部に
モ−タ−に連結した回転機構(図示せず)を備えてい
て、必要により回転できるようにされている。107
は、排気バルブを備えた排気パイプであり、該排気パイ
プは、真空ポンプを備えた排気機構107’に連通して
いる。108は、ガスボンベ、マスフロ−コントロ−ラ
−、バルブ等で構成された原料ガス供給系である。原料
ガス供給系108は、ガス供給パイプ117を介して複
数のガス放出孔を備えたガス放出パイプ116と接続し
ている。原料ガスはガス放出パイプ116の複数のガス
放出孔を介して反応容器内に供給される。111は高周
波電源であり、ここで発生した高周波電力は高周波電力
供給線118及び整合回路109を介してカソ−ド電極
103に供給される。図9に示したプラズマCVD装置
においては、カソ−ド電極が円筒状基体の軸方向に10
3A、103B、103Cの3つに電気的に分割されて
構成されている。高周波電源111で発生した高周波電
力は、高周波電力分割手段120により3分割され、整
合回路109A、109B、109Cを介して、カソ−
ド電極109A、109B、109Cに供給される。1
04はシ−ルド壁である。
【0042】本発明のプラズマCVD装置において、円
筒状カソ−ド電極を電気的に複数に分割する分割長さ
は、カソ−ド電極の径、使用する高周波電源の周波数に
よって異なる。例えば電極の内径が208mmの場合、
分割されたカソ−ドの長さは、周波数60MHzでは3
30mm以下、周波数100MHzでは250mm以
下、周波数200MHzでは170mm以下、周波数3
00MHzでは140mm以下とするのが望ましい。電
極の分割個数は円筒状基体の大きさによって異なるが、
内径208mm、長さ358mmの円筒状基体を用いる
場合、周波数周波数60MHzでは2分割以上、周波数
100MHzでは2分割以上、周波数200MHzでは
3分割以上、周波数300MHzでは3分割以上が望ま
しい。前記円筒状基体を複数個重ねて堆積膜を形成する
場合には、重ねた基体の全長を、上述の分割されたカソ
−ドの長さの最大値で割った値を小数点第1位にて切り
上げ、整数値とした値以上の分割数とするのが望まし
い。図9に示したプラズマCVD装置においては、高周
波電源111で発生させた高周波電力を電力分配器12
0により分配して、カソ−ド電極に供給するが、図14
に示されるように、電力分配器を設けずに複数の高周波
電源111A、111B、111Cを設けることも可能
である。
【0043】図10は、本発明のプラズマCVD装置の
第2の態様の1例を示すものである。図10に示したプ
ラズマCVD装置は、整合回路109A、109B、1
09Cより、カソ−ド電極109A、109B、109
Cにそれぞれ電力を供給する高周波電力供給線118
A、118B、118Cを、それぞれ118A,118
a、118B,118b、118C,118cに分岐さ
せ、それぞれのカソ−ド電極に2箇所の点より電力が供
給されるように構成した以外は図9に示す装置と同じ構
成である。図10に示したプラズマCVD装置をX−X
の位置で切断した断面図が図15である。図15におい
ては電力分配器を省略したが整合回路109Aを経た
後、分岐した電力供給線118A及び電力供給線118
aは、それぞれ150A、150aでカソ−ド電極10
3Aに接続している。カソ−ド電極への接続点は図16
に示すように、150D、150E、150Fの3点と
することもできるし、図17に示すように、150D、
150E、150F、150Gの4点とすることもでき
る。接続点数については、2点以上が望ましく、使用す
るカソ−ド電極の径に応じて適宜増やすのが望ましい。
接続点は、カソ−ド電極を中心として互いに点対称の位
置に設けるのが望ましい。
【0044】本発明のプラズマCVD法は次のようにし
て行われる。図9に示したプラズマCVD装置を使用し
た例について説明する。円筒状基体106を基体ホルダ
−105Aにセットした後、反応容器100内を排気機
構107’を作動させて排気し、反応容器100内を所
望の圧力に減圧する。ついで、ヒ−タ−105A”に通
電して基体106を所望の温度に加熱保持する。次に、
原料ガス供給系108からガス供給パイプ117及びガ
ス放出パイプ116を介して、原料ガスを反応容器10
0内に導入し、該反応容器内を所望の圧力に調整する。
こうしたところで、高周波電源111により周波数60
MHz乃至300MHzの高周波を発生させ、高周波電
力を高周波電力分配器120で分割し、整合回路109
A、109B、109Cを介して、それぞれカソ−ド電
極103A、103B、103Cに供給する。かくして
円筒状基体106とカソ−ド電極で囲まれた空間におい
て、原料ガスは高周波エネルギ−により分解され活性種
を生起し、円筒状基体106上に堆積膜の形成をもたら
す。
【0045】本発明において分割されたそれぞれのカソ
−ド電極に供給する電力は、それぞれのカソ−ド電極に
ついて、電極の単位面積あたりの電力量が等しくなるよ
うにするのが望ましいが、単位面積あたりの電力量を異
ならせることもできる。具体的な電力は、プラズマを生
起できる電力であればいずれの電力でも採用できるが、
好ましくは0.001W/cm2 〜10W/cm2 、より好
ましくは0.01W/cm2 〜5W/cm2 とするのが望ま
しい。
【0046】本発明において、高周波電源の周波数は、
好ましくは60MHz〜300MHz、より好ましくは
100MHz〜250MHz、最適には100MHz〜
200MHzの範囲とするのが、成膜速度及び膜質を考
慮すると望ましい。
【0047】本発明の方法を実施するに際して、使用す
るガスについては、公知の物を適宜選択し得る。例え
ば、a−Si系の機能性堆積膜を形成する場合であれ
ば、シラン、ジシラン、高次シラン等あるいはそれらの
混合ガスが好ましい原料ガスとして挙げらる。他の機能
性堆積膜を形成する場合であれば、例えば、ゲルマン、
メタン、エチレン等の原料ガスまたはそれらの混合ガス
が挙げられる。
【0048】キャリアーガスを用いて原料ガスを供給す
る場合に使用するキャリアーガスとしては、水素あるい
は、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスが挙げられる。
【0049】堆積膜のバンドギャップ幅を変化させる等
の特性改善用ガスとしては、例えば、窒素、アンモニア
等の窒素原子を含むガス、酸素、酸化窒素、酸化二窒素
等の酸素原子を含むガス、メタン、エタン、エチレン、
アセチレン、プロパン等の炭化水素ガス、四フッ化珪
素、六フッ化二珪素、四フッ化ゲルマニウム等のガス状
フッ素化合物またはこれらの混合ガス等が挙げられる。
【0050】ドーピングを目的としたドーパントガスと
しては、例えば、ジボラン、フッ化ホウ素、ホスフィ
ン、フッ化リン等が挙げられる。
【0051】成膜時の反応容器内圧力は、プラズマ生成
がなされる圧力であれば、いずれの圧力でもよいが、a
−Si膜を形成する場合には、好ましくは5Torr以
下、より好ましくは0.1mTorr〜3Torr、最
適には0.3mTorr〜500mTorrとするのが
望ましい。
【0052】堆積膜形成時の基体温度は、適宜設定でき
るが、アモルファスシリコン系の堆積膜を形成する場合
には、好ましくは20℃〜500℃、より好ましくは5
0℃〜450℃とするのが望ましい。
【0053】
【実施例】以下に具体的に実施例を挙げて本発明を詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0054】(実施例1)図9に示した装置の高周波電
源111として周波数100MHzの電源を接続した装
置を使用し、上述した実験−5におけると同様の成膜手
順で第7表に示した条件下で成膜を行って、基体上にア
モルファスシリコン膜を堆積させ、電子写真感光体を作
製した。
【0055】基体106として、直径108mm、長さ
358mmのAl製円筒状基体を用いた。成膜は次のよ
うに行った。即ち、Al製円筒状基体106を基体ホル
ダ−105Aにセットした後、反応容器100内を排気
機構107’を用いて排気し、反応容器100内を1×
10-6Torrの圧力に調整した。ついで、基体106
を回転させると共に、ヒ−タ−105A”に通電して基
体106を250℃の温度に加熱保持した。次に、原料
ガス供給系108からがガス供給パイプ117及びガス
放出パイプ116を介して、第7表に示す条件でガスを
反応容器内に導入し、該反応容器内を50mTorrの
圧力に調整した。こうしたところで、高周波電源111
により高周波を発生させ、第7表に示したように高周波
電力をそれぞれのカソ−ド電極に供給した。このように
して電荷注入阻止層、次いで光導電層及び表面保護層か
らなる光受容層を総計約30分で形成し、電子写真感光
体を作製した。この成膜操作を繰り返し行って5個の電
子写真感光体を得た。得られた感光体のそれぞれについ
て実験−1と同様に帯電能、画像濃度について評価し
た。このことからいずれの電子写真感光体も電子写真特
性に優れたものであることが判った。
【0056】(比較例1)図9に示した装置に代えて、
カソ−ド電極を直径208mm、長さ400mmの単体
で構成した図1の装置を装置を用い、電荷注入阻止層の
形成時から800Wの電力を1箇所から投入し、光導電
層の形成時1000Wの電力を1箇所から投入した以外
は実施例1におけると同様にして成膜を行って、5個の
電子写真感光体を作製した。得られたそれぞれの感光体
について実験−1と同様の評価を行った。その結果、い
ずれの電子写真感光体もかなりの帯電能むらと画像むら
を生じ、実用に供せられるものではないことが判った。
【0057】(実施例2)図9に示した装置に代えてカ
ソ−ド電極103A、103B、103Cのそれぞれへ
の電力供給を、それぞれ2つの接続点より行う図10に
示した装置を使用した以外実施例1と同様にして、5個
の電子写真感光体を作製した。得られた感光体のそれぞ
れについて実験−1と同様の評価を行った。その結果、
いずれの電子写真感光体も全ての評価項目について優れ
た結果を示した。このことからいずれの電子写真感光体
も電子写真特性に優れたものであることが判った。
【0058】(実施例3)円筒状基体106を回転させ
ない以外実施例2と同様にして、5個の電子写真感光体
を作製した。得られた感光体のそれぞれについて実験−
1と同様の評価を行った。その結果、いずれの電子写真
感光体も全ての評価項目について優れた結果を示した。
このことからいずれの電子写真感光体も電子写真特性に
優れたものであることが判った。
【0059】(実施例4)図18に示した装置を使用し
て実施例1と同様にして5個の電子写真感光体を作製し
た。図18に示した装置は、図9に示した装置とはカソ
−ド電極が103A及び103Bの2つに分割されてい
る点で異なっている。ここではカソ−ド電極103A及
び103Bをそれぞれ直径208mm、長さ195mm
で構成した。カソ−ド電極103A及び103Bに等し
い電力を(電荷注入阻止層及び表面保護層の形成時40
0W,光導電層形成時500W)を供給する以外実施例
1と同様にして5個の電子写真感光体を作製した。得ら
れた感光体のそれぞれについて実験−1と同様の評価を
行った。その結果、いずれの電子写真感光体も全ての評
価項目について優れた結果を示した。このことからいず
れの電子写真感光体も電子写真特性に優れたものである
ことが判った。
【0060】(実施例5)図19に示した装置を使用し
て実施例4と同様にして5個の電子写真感光体を作製し
た。図19に示した装置は、図18に示した装置とはカ
ソ−ド電極103A及び103Bにそれぞれ18A,1
18a及び118B,118bの2つの電力供給線から
電力が供給される点で異なっている。また、当該位置に
おいては電力供給線とカソ−ド電極との接点が基体を中
心として対称の位置にくるように設計されている。得ら
れたそれぞれの感光体について実験−1と同様の評価を
行った。その結果、いずれの電子写真感光体も全ての評
価項目について優れた結果を示した。このことからいず
れの電子写真感光体も電子写真特性に優れたものである
ことが判った。
【0061】(実施例6)円筒状基体106を回転させ
ない以外実施例5と同様にして、5個の電子写真感光体
を作製した。得られた感光体のそれぞれについて実験−
1と同様の評価を行った。その結果、いずれの電子写真
感光体も全ての評価項目について優れた結果を示した。
このことからいずれの電子写真感光体も電子写真特性に
優れたものであることが判った。
【0062】(実施例7)図20に示した装置を使用し
て実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。図20
に示した装置は、図9に示した装置とはカソ−ド電極が
103A,103B,103C及び103Dの4つに分
割されている点で異なっていて、カソ−ド電極103
A,103B,103C及び103Dをそれぞれ直径2
08mm、長さ92.5mmにされている。カソ−ド電
極103A,103B,103C及び103Dに等しい
電力(電荷注入阻止層及び表面保護層形成時200W,
光導電層形成時250W)を供給する以外実施例1と同
様にして5個の電子写真感光体を作製した。得られた感
光体のそれぞれについて実験−1と同様の評価を行っ
た。その結果、いずれの電子写真感光体も全ての評価項
目について優れた結果を示した。このことからいずれの
電子写真感光体も電子写真特性に優れたものであること
が判った。
【0063】(実施例8)図21に示した装置を使用し
て実施例7と同様にして電子写真感光体を作製した。図
21に示した装置は、図20に示した装置とはカソ−ド
電極103A,103B,103C及び103Dにそれ
ぞれ18A,118a、118B,118b、118
C,118c、118D,118dの2つの電力供給線
から電力が供給される点で異なっていて、電力供給線と
カソ−ド電極との接点が基体を中心として対称の位置に
くるように構成されている。得られた感光体のそれぞれ
について実験−1と同様の評価を行った。その結果、い
ずれの電子写真感光体も全ての評価項目について優れた
結果を示した。このことからいずれの電子写真感光体も
電子写真特性に優れたものであることが判った。
【0064】(実施例9)円筒状基体106を回転させ
ない以外実施例8と同様にして、5個の電子写真感光体
を作製した。得られた感光体のそれぞれについて実験−
1と同様の評価を行った。その結果、いずれの電子写真
感光体も全ての評価項目について優れた結果を示した。
このことからいずれの電子写真感光体も電子写真特性に
優れたものであることが判った。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】
【表6】
【0071】
【表7】
【0072】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明のプラズマ
CVD法及びプラズマCVD装置によれば、円筒状基体
の表面上に該円筒状基体の軸方向、及び周方向のいずれ
の方向に関しても、極めて膜厚が均一で膜質が高品質な
堆積膜を安定して形成することができる。そして特に電
子写真特性に優れた堆積膜を安定して形成することがで
きる。更には、高周波電源の周波数増加に伴う高周波電
力の損失を防止し、効率的にプラズマを生起し得るので
堆積膜を高速度で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプラズマCVD装置を示す模式図であ
る。
【図2】図1のプラズマCVD装置を実験用に一部改造
したプラズマCVD装置を示す模式図である。
【図3】図1のプラズマCVD装置を実験用に一部改造
したプラズマCVD装置を示す模式図である。
【図4】従来のプラズマCVD装置において40MHz
の周波数の電力を使用した場合のプラズマ密度を円筒状
基体の位置との関係で測定した結果のグラフである。
【図5】従来のプラズマCVD装置において100MH
zの周波数の電力を使用した場合のプラズマ密度を円筒
状基体の位置との関係で測定した結果のグラフである。
【図6】本発明に属するプラズマCVD装置(実験用)
を示す模式図である。
【図7】図6のプラズマCVD装置において40MHz
の周波数の電力を使用した場合のプラズマ密度を円筒状
基体の位置との関係で測定した結果のグラフである。
【図8】図6のプラズマCVD装置において100MH
zの周波数の電力を使用した場合のプラズマ密度を円筒
状基体の位置との関係で測定した結果のグラフである。
【図9】本発明のプラズマCVD装置の1例を示す模式
図である。
【図10】本発明のプラズマCVD装置の1例を示す模
式図である。
【図11】図1の装置を1部変更したのプラズマ装置に
おいて13.56MHzの周波数の電力を使用した場合
のプラズマ密度を円筒状基体の位置との関係で測定した
結果のグラフである。
【図12】プラズマCVD装置内のプラズマ密度を円筒
状基体の位置に対してプロットしたグラフである。
【図13】カソ−ド電極の長さとインピ−ダンスの関係
を種々の周波数の高周波電源を用いた場合について示し
たグラフである。
【図14】本発明のプラズマCVD装置の1例を示す模
式図である。
【図15】本発明のプラズマCVD装置の1例を示す模
式図である。
【図16】本発明のプラズマCVD装置の1例を示す模
式図である。
【図17】本発明のプラズマCVD装置の1例を示す模
式図である。
【図18】本発明のプラズマCVD装置の1例を示す模
式図である。
【図19】本発明のプラズマCVD装置の1例を示す模
式図である。
【図20】本発明のプラズマCVD装置の1例を示す模
式図である。
【図21】本発明のプラズマCVD装置の1例を示す模
式図である。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧下の反応容器内に成膜用の原料ガス
    を供給し、前記反応容器内に配される回転可能な円筒状
    基体の周囲に設けられたカソ−ド電極にVHF帯高周波
    電源で発生させた高周波電力を高周波電力供給手段を介
    して供給し、前記円筒状基体と前記カソ−ド電極との間
    にプラズマを発生させて前記円筒状基体表面上に堆積膜
    を形成するVHFプラズマCVD法であって、前記カソ
    −ド電極は、前記円筒状基体の軸方向に関して電気的に
    複数に分割されており、該分割されたカソ−ド電極のそ
    れぞれに前記高周波電力供給手段を介して周波数60M
    Hz〜300MHzの範囲の超短波エネルギ−を供給し
    て前記反応容器内にプラズマを生起させ堆積膜を形成す
    ることを特徴とするVHFプラズマCVD法。
  2. 【請求項2】 前記カソ−ド電極に供給されるカソ−ド
    電極の単位面積あたりの超短波エネルギ−はそれぞれの
    電極についてほぼ等しくなるように制御される請求項1
    に記載のVHFプラズマCVD法。
  3. 【請求項3】 前記超短波エネルギ−は、前記カソ−ド
    電極の単位面積あたり0.001W/cm2 〜10W/cm
    2 の範囲で供給される請求項1に記載のVHFプラズマ
    CVD法。
  4. 【請求項4】 前記堆積膜を形成する際の前記反応容器
    内の圧力は、5Torr以下に維持される請求項1に記
    載のVHFプラズマCVD法。
  5. 【請求項5】 前記円筒状基体は、20℃〜500℃の
    温度に保持される請求項1に記載のVHFプラズマCV
    D法。
  6. 【請求項6】 前記堆積膜は、シリコン系の堆積膜であ
    る請求項1に記載のVHFプラズマCVD法。
  7. 【請求項7】 前記堆積膜は、電子写真感光体用のもの
    である請求項6に記載のVHFプラズマCVD法。
  8. 【請求項8】 減圧下の反応容器内に成膜用の原料ガス
    を供給し、前記反応容器内に配される回転可能な円筒状
    基体の周囲に設けられたカソ−ド電極にVHF帯高周波
    電源で発生させた高周波電力を高周波電力供給手段を介
    して供給し、前記円筒状基体と前記カソ−ド電極との間
    にプラズマを発生させて前記円筒状基体表面上に堆積膜
    を形成するVHFプラズマCVD法であって、前記カソ
    −ド電極は、前記円筒状基体の軸方向に関して電気的に
    複数に分割されており、該分割されたカソ−ド電極のそ
    れぞれが独立して高周波電力供給手段に接続する複数の
    接続点を有し、それら複数の接続点を介して周波数60
    MHz〜300MHzの範囲の超短波エネルギ−を供給
    して前記反応容器内にプラズマを生起させ堆積膜を形成
    することを特徴とするVHFプラズマCVD法。
  9. 【請求項9】 前記カソ−ド電極に供給されるカソ−ド
    電極の単位面積あたりの超短波エネルギ−はそれぞれの
    電極についてほぼ等しくなるように制御される請求項8
    に記載のVHFプラズマCVD法。
  10. 【請求項10】 前記超短波エネルギ−は、前記カソ−
    ド電極の単位面積あたり0.001W/cm2 〜10W/
    cm2 の範囲で供給される請求項8に記載のVHFプラズ
    マCVD法。
  11. 【請求項11】 前記堆積膜を形成する際の前記反応容
    器内の圧力は、5Torr以下に維持される請求項8に
    記載のVHFプラズマCVD法。
  12. 【請求項12】 前記円筒状基体は、20℃〜500℃
    の温度に保持される請求項8に記載のVHFプラズマC
    VD法。
  13. 【請求項13】 前記堆積膜は、シリコン系の堆積膜で
    ある請求項8に記載のVHFプラズマCVD法。
  14. 【請求項14】 前記堆積膜は、電子写真感光体用のも
    のである請求項12に記載のVHFプラズマCVD法。
  15. 【請求項15】 減圧できる反応容器、該反応容器内に
    堆積膜形成用の原料ガスを供給する原料ガス供給手段、
    前記反応容器内に配された回転可能な基体保持手段、前
    記基体保持手段に配される円筒状基体をとり囲むように
    設けられたカソ−ド電極及びVHF帯高周波電源を有
    し、前記VHF帯高周波電源で発生させた高周波電力を
    高周波電力供給手段を介して前記カソ−ド電極に供給
    し、前記円筒状基体と前記カソ−ド電極との間にプラズ
    マを発生させて前記円筒状基体表面上に堆積膜を形成す
    るプラズマCVD装置であって、前記カソ−ド電極は、
    前記円筒状基体の軸方向に関して電気的に複数に分割さ
    れ、該分割された各カソ−ド電極のそれぞれに前記高周
    波電力供給手段を介して周波数60MHz〜300MH
    zの範囲の超短波エネルギ−を供給するようにしたこと
    を特徴とするプラズマCVD装置。
  16. 【請求項16】 前記分割されたカソ−ド電極は、円筒
    状である請求項15に記載のプラズマCVD装置。
  17. 【請求項17】 前記分割されたカソ−ド電極の長さは
    330mm以下である請求項15に記載のプラズマCV
    D装置。
  18. 【請求項18】 前記超短波エネルギ−は、電力分配器
    により複数に分割されて前記分割されたカソ−ド電極に
    供給される請求項15に記載のプラズマCVD装置。
  19. 【請求項19】 減圧できる反応容器、該反応容器内に
    堆積膜形成用の原料ガスを供給する原料ガス供給手段、
    前記反応容器内に配された基体保持手段、前記基体保持
    手段に配される円筒状基体をとり囲むように設けられた
    カソ−ド電極及びVHF帯高周波電源を有し、前記VH
    F帯高周波電源で発生させた高周波電力を高周波電力供
    給手段を介して前記カソ−ド電極に供給し、前記円筒状
    基体と前記カソ−ド電極との間にプラズマを発生させて
    前記円筒状基体表面上に堆積膜を形成するプラズマCV
    D装置であって、前記カソ−ド電極は、前記円筒状基体
    の軸方向に関して電気的に複数に分割され、該分割され
    た各カソ−ド電極のそれぞれが独立して高周波電力供給
    手段に電気的に接続する複数の接続点を有し、それら複
    数の接続点を介して周波数60MHz〜300MHzの
    範囲の超短波エネルギ−を各カソ−ド電極に供給するよ
    うにしたことを特徴とするプラズマCVD装置。
  20. 【請求項20】 前記接続点は、前記円筒状基体を中心
    にして対称となる位置に配された請求項19に記載のプ
    ラズマCVD装置。
  21. 【請求項21】 前記分割されたカソ−ド電極は、円筒
    状である請求項19に記載のプラズマCVD装置。
  22. 【請求項22】 前記分割されたカソ−ド電極は、高さ
    が330mm以下である請求項21に記載のプラズマC
    VD装置。
  23. 【請求項23】 前記超短波エネルギ−は、電力分配器
    により複数に分割されて前記分割されたカソ−ド電極に
    供給される請求項19に記載のプラズマCVD装置。
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