JPH0897161A - 高周波プラズマcvd法による堆積膜形成方法及び堆積膜形成装置 - Google Patents

高周波プラズマcvd法による堆積膜形成方法及び堆積膜形成装置

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JPH0897161A
JPH0897161A JP25412794A JP25412794A JPH0897161A JP H0897161 A JPH0897161 A JP H0897161A JP 25412794 A JP25412794 A JP 25412794A JP 25412794 A JP25412794 A JP 25412794A JP H0897161 A JPH0897161 A JP H0897161A
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high frequency
frequency
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plasma cvd
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Yasuyoshi Takai
康好 高井
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    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32009Arrangements for generation of plasma specially adapted for examination or treatment of objects, e.g. plasma sources
    • H01J37/32082Radio frequency generated discharge
    • H01J37/32137Radio frequency generated discharge controlling of the discharge by modulation of energy
    • H01J37/32155Frequency modulation
    • H01J37/32165Plural frequencies

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、特性の優れた体積膜形成方法およ
び体積膜形成装置を提供することにある。とりわけ、高
品質で高性能な電子写真用光受容部材等を歩留よく効率
的に形成できるようにした体積膜形成方法および体積膜
形成装置を提供することにある。 【構成】本発明は、真空気密に形成された反応容器の放
電空間内に、原料ガス及び少なくとも第1と第2との2
つの異なる周波数の電磁波を導入し、それによって励起
されるグロー放電により前記放電空間内に配設された支
持体上に堆積膜を形成するようにした高周波プラズマC
VD法による堆積膜形成方法であって、前記電磁波をそ
れぞれ所定の周波数に設定し、第1の周波数の電磁波を
導入してから所定の時間経過後に、第2の周波数の電磁
波を導入することにより、前記第1の単一の電磁波で放
電初期のプラズマの安定性及び均一性を図ると共に、前
記第2の電磁波の重畳による体積膜形成速度の適性化に
よって、特性の優れた堆積膜を形成するようにしたこと
を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、支持体上に堆積膜、と
りわけ機能性膜、特に半導体デバイス、電子写真用感光
体デバイス、画像入力用ラインセンサー、撮像デバイ
ス、光起電力デバイス等に用いるアモルファス半導体膜
を形成する高周波プラズマCVD法による堆積膜形成方
法及び堆積膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体デバイス、電子写真用感光
体デバイス、画像入力用ラインセンサー、撮像デバイ
ス、光起電力デバイス、その他各種エレクトロニクス素
子、光学素子等に用いる素子部材として、アモルファス
シリコン、例えば水素及び/又はハロゲン(例えば弗
素、塩素等)で補償されたアモルファスシリコン(以下
“a−Si:(H,X)”と記す。)等のアモルファス
材料で構成された半導体等用の堆積膜が提案され、その
中のいくつかは実用に付されている。そしてこうした堆
積膜はプラズマCVD法、即ち原料ガスを直流、又は高
周波、マイクロ波グロー放電によって分解し、ガラス、
石英、耐熱性合成樹脂フイルム、ステンレス、アルミニ
ウムなどの材質の支持体上に箔膜状の堆積膜を形成する
方法が知られており、そのための装置も各種提案されて
いる。
【0003】例えば、特開昭54ー86341号公報に
は、RFプラズマCVD法によりaーSiを光導電層に
用いた、耐湿性、耐久性、電気特性に優れた電子写真用
光受容部材に関する技術が記載されている。また特開昭
60ー186849号公報には、原料ガスの分解源とし
て、周波数2.45GHzのマイクロ波プラズマCVD
法による堆積膜の形成方法が開示されている。即ち、こ
れは、マイクロ波エネルギーの導入部を取り囲むように
支持体を配置して内部チャンバー(即ち放電空間)を形
成するようにして、原料ガス利用効率を非常に高めるよ
うにしたものである。さらに、特性の良好な堆積膜を得
る手段の1つとして、異なる周波数の電磁波を利用した
堆積膜の形成技術が提案されている。例えば、特開昭5
6ー45760号公報には、反応ガスの励起用電源とし
て周波数の異なる複数の電源を用いて該反応ガスを励起
することによって速い堆積膜形成速度で、安定して特性
の良好な堆積膜を被処理基板上に形成することが可能な
技術が開示されている。或は特開平2ー213473号
公報には、マイクロ波エネルギーの導入部を取り囲むよ
うに支持体を配置して内部チャンバー(即ち放電空間)
を形成し、ここに導入したマイクロ波によりて放電プラ
ズマを形成して前記支持体上に堆積膜を形成するように
した堆積膜形成方法において、該堆積膜を形成する際
に、さらに前記支持体間に500Hz〜2MHzの交流
電圧を印加することによってプラズマ電位を制御し、画
像欠陥が少なく、特性が良好な電子写真用光受容部材を
形成する技術が開示されている。このように、周波数の
異なる電磁波を利用することによって、プラズマの安定
性、堆積膜の堆積速度、プラズマ電位を積極的に制御す
ることが可能になった。その結果、ある程度良好な電気
特性を有する電子写真用光受容部材をある程度歩留り良
く供給することが可能となった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
電子写真画像にはさらなる高画質化、高精細化が求めら
れており、これまで以上に高品質で高性能な電子写真用
光受容部材を歩留良く安定して供給する技術が求められ
るようになり、従来のものではこのような要請に十分に
対応できなくなって来ている。例えば、前述の周波数の
異なる電磁波によるプラズマCVD法により、電子写真
用光受容部材を量産する場合、前述の利点が得られる反
面、ロット間の特性にばらつきが発生する点に問題があ
り、さらに、同一のロット内の光受容部材、或は1本の
光受容部材の中でも特性のばらつきやむらが生じるとい
う点に問題を有している。従来は電子写真画像に対する
画質、精細度の要求は現在ほど高くなく、従って特性に
ある程度のばらつきがあっても、求められる特性の規格
自体がある程度の許容範囲があり、歩留りもある程度確
保されていた。
【0005】しかし近年、前述のように電子写真画像に
対する高画質、高精細の要求が高まるにつれ、規格の許
容範囲が従来より狭められることとなった。また、特に
近年は従来の文字画像中心の原稿から、写真画像等のハ
ーフトーンを多用した原稿をコピーする場合が多くな
り、同一コピー画像内での微妙なむらも、視覚的に認識
され易くなってきた。その結果、従来は良品として通用
した製品も不良品として扱われることとなり、結果とし
て歩留りが低下する事態が生じてきた。従って工業的な
見地からも、上記のような問題点を解決した電子写真用
光受容部材を、歩留りよく量産できる堆積膜形成装置及
び堆積膜形成方法の確立が急務となっているのが現状で
ある。
【0006】そこで本発明は、上記したようなa−S
i:(H,X)で構成された従来の光受容層を有する電
子写真用光受容部材の堆積膜形成装置及び堆積膜形成方
法に於ける諸問題を解決することを目的とするものであ
る。即ち、本発明の目的は、電気的、光学的、光導電的
特性が使用環境にほとんど依存することなく安定してお
り、耐久性の高い優れた特性を有する堆積膜形成方法お
よび堆積膜形成装置を提供することにある。例えば、シ
リコン原子を母体とした非単結晶材料で構成された高品
質で高性能な電子写真用光受容部材等を歩留よく効率的
に形成できるようにした堆積膜形成方法および堆積膜形
成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記目的を
達成するために、空気密に形成された反応容器の放電空
間内に、原料ガス及び少なくとも第1と第2との2つの
異なる周波数の電磁波を導入し、それによって励起され
るグロー放電により前記放電空間内に配設された支持体
上に堆積膜を形成するようにした高周波プラズマCVD
法による堆積膜形成方法であって、前記電磁波をそれぞ
れ所定の周波数に設定し、第1の周波数の電磁波を導入
してから所定の時間経過後に、第2の周波数の電磁波を
導入するようにしたものである。
【0008】上記電磁波の導入時期については、好まし
くは第1の周波数の電磁波が導入されてから1秒以上1
0分以内、より好ましくは第1の周波数の電磁波が導入
されその放電が生起してから、0.05秒以上5分以
内、最適には第1の周波数の電磁波が導入されその放電
が生起し、安定してから0.01秒以上3分以内に第2
の周波数の電磁波を導入するのがよい。また、第1の周
波数の電磁波の放電の安定については、本願発明では放
電中の内圧変動及び/又は輝度の変動の割合により規定
するものであるが、内圧及び/又は輝度の変動の割合は
5%以内であることが好ましい。また、反応容器内に導
入される少なくとも2つの異なる周波数の電磁波は、少
なくとも周波数2.45GHzのマイクロ波と、周波数
20MHz〜450MHzの高周波を、より好ましくは
周波数2.45GHzのマイクロ波と、周波数51MH
z〜250MHzの高周波を含んでいることが好まし
い。また、これらのエネルギーは異なる導入手段により
導入され、例えば、マイクロ波エネルギーは導波管を介
して反応容器の放電空間内に導入され、また高周波エネ
ルギーは前記放電空間内に設けられたカソード電極によ
り導入されるように構成されていおり、そのうちのマイ
クロ波エネルギーは導波管を介して反応容器の放電空間
の上下方向から導入され、また高周波エネルギ導入用の
電極はマイクロ波によって生じる強電界方向に対して1
0度以上ずらした方向から前記放電空間内に導入される
ようにするのが好ましい。また、マイクロ波及び高周波
エネルギーを各々単独で導入した場合においては、それ
らは堆積膜形成速度が飽和する際のエネルギーの150
%以下であり、かつ、マイクロ波エネルギー/高周波エ
ネルギーの比が0.05〜2.0であるようにするのが
好ましい。さらに、本願発明は高周波の他にさらに直流
バイアスを印加すように構成してもよい。そして第1の
周波数の電磁波の放電の安定は、例えばバイアス電圧を
印加したときに流れる電流の変動の割合をモニターする
ことにより判断することができるが、その場合には前記
電流の変動の割合を5%以内にするのが好ましい。ま
た、支持体の回転速度については、1回転で支持体上に
形成される堆積膜の厚さが2000オングストローム以
下となるような回転速度で堆積膜を形成するようにする
のが好ましい。
【0009】また、本願発明の装置は、支持体が配置さ
れ得る放電空間となる空間を有する反応容器と、原料ガ
ス導入手段及び電磁波導入手段とを有する堆積膜形成装
置であって、前記電磁波導入手段は少なくとも第1の周
波数の電磁波を導入する第1の導入手段と前記第1の周
波数とは異なる周波数の電磁波を導入する第2の導入手
段とで構成されいる。また、この装置には必要により内
圧測定手段、及び/または輝度測定手段が付加されて構
成されてもよい。
【0010】以下、図面を用いて本発明の高周波プラズ
マCVD法による堆積膜形成方法及び堆積膜形成装置に
ついて詳細に説明する。図2は、本発明のプラズマCV
D法による電子写真用光受容部材の堆積膜形成装置の一
例を示した説明図である。図2Aは縦断面図であり、2
BはそのXーX線断面の図である。図中、201は反応
容器であり、真空気密化構造となつている。202はカ
ソード電極であり、マッチングボックス203を介して
本発明の周波数の電磁波を発生するための高周波電源2
04に接続されている。そして、215はバイアス電極
に直流電圧を印加するための直流電源(バイアス電源)
であり高周波電源と同様にカソード電極と接続されてい
る。また214は、マイクロ波電力を反応容器201内
に効率よく透過し、かつ真空気密を保持できるような材
質(例えば石英ガラス、アルミナセラミックス等)から
なるマイクロ波導入誘電体窓である。213はマイクロ
波電力の伝送を行う導波管であり、マイクロ波電源から
反応容器近傍までの矩形の部分と、反応容器に挿入され
た円筒形の部分から成っている。導波管213はスタブ
チューナー(不図示)、アイソレーター(不図示)とと
もにマイクロ波電源(不図示)に接続されている。誘電
体窓214は、反応容器内の雰囲気を保持するために導
波管213の円筒形の部分の内壁に機密封止されてい
る。208は一端が反応容器201に開口し、他端が排
気装置(不図示)に連通している排気管である。なお、
排気管および排気装置は、反応容器内の空気を排気する
場合と、成膜用のガス(反応又は未反応)を排気する場
合とで、各々独立したものを使用するのが、排気管内及
び排気装置内での残留ガスと空気による反応を防止する
上で好ましい。反応容器201内には支持体205、ホ
ルダー206、支持体加熱用ヒーター207、原料ガス
導入管211が設置されている。また209は回転軸で
あり、モーター210によって回転可能になっている。
また、212は支持体205により取り囲まれた放電空
間を示す。
【0011】このような製造装置を用いて、電子写真感
光体の製造を以下の手順で行う。まず、排気装置(不図
示)により排気管208を介して、反応容器201を排
気し、反応容器201内の圧力を1×10-5Torr以
下とする。この時、反応容器内のダスト等を舞い上げな
いように、始めの排気はゆつくり(スロー排気)行うこ
とが望ましい。次いでヒーター207により、支持体2
05を所定の温度まで加熱保持する。尚、この時、ヒー
ターと支持体の間の熱伝導を向上させ、短時間で均一に
加熱するために、熱に対して安定でしかも支持体と反応
しない気体(例えば不活性ガス、水素等)を反応室内に
導入しても良い。また、支持体の表面に酸化膜を形成す
る場合は酸素を含む雰囲気中で加熱することも有効であ
る。ここで、支持体の加熱手段は、真空仕様である発熱
体であればよく、より具体的にはシース状ヒーターの巻
き付けヒーター、板状ヒーター、セラミックヒーター等
の電気抵抗発熱体、ハロゲンランプ、赤外線ランプ等の
熱放射ランプ発熱体、液体、気体等を温媒とし熱交換手
段による発熱体等が挙げられる。加熱手段の表面材質
は、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、銅等の金属
類、セラミックス、耐熱性高分子樹脂等を使用すること
ができる。また、それ以外にも、反応容器以外に加熱専
用の容器を設け、加熱した後、反応容器内に真空中で支
持体を搬送する等の方法が用いられる。
【0012】支持体が所定の温度に達したら、一旦反応
容器内を真空にして、第1層の原料ガスをガス導入管を
兼ねたカソード電極202を介して導入する。即ち、n
CーSi:(H,X)の原料ガスとしてシランガス、ド
ーピングガスとしてジボランガス、希釈ガスとしてヘリ
ウムガス等の原料ガスを反応容器内に導入する。それと
同時並行的に、高周波電源204により周波数20〜4
50MHzの電磁波を発生させ、マッチングボックス2
03を通じ、カソード電極202より反応容器201に
導入する。次いで特定の時間経過した後、マイクロ波電
源(不図示)により、好ましくは周波数2.45GHz
のマイクロ波を発生させ、導波管213を通じ、誘電体
窓214を介して反応容器201内に導入する。但し、
高周波エネルギーとマイクロ波エネルギーの導入の順序
は特に制限はなく、いずれが先でも良い。導入する電磁
波及び電磁波の周波数については、少なくとも周波数
2.45GHzのマイクロ波と、周波数20MHz〜4
50MHzの高周波が好ましく、より好ましくは前記マ
イクロ波と周波数51MHz〜250MHzの高周波を
組み合わせることが本発明には適している。さらに上記
マイクロ波電力と、高周波電力の導入方法としてはいず
れでも特に制限はないが、異なる導入手段から導入する
方が、各々の電力を制御する上で適している。特に、マ
イクロ波エネルギーを導波管により放電空間内に導入
し、高周波エネルギーを放電空間内に設けたカソード電
極により導入することで、プラズマの安定性及び均一性
をより高めることができることが種々の実験により確認
された。またこの場合カソード電極は、マイクロ波の強
電界方向から10度以上ずらした位置から放電空間内に
導入することが、カソード電極によりプラズマを乱すこ
とが少なく、優れている。前記マイクロ波と前記高周波
の導入順序は上記したように特に制限はないが、高周波
のほうが、放電の起こる条件(内圧、支持体温度、ガス
流量等)の範囲が広いため、前記高周波を先に導入した
方が放電条件を変化させても安定している。パワー条件
としては、マイクロ波及び高周波エネルギーは、各々単
独で導入した場合に堆積膜形成速度が飽和する際のエネ
ルギーの150%以下であり、かつ、マイクロ波エネル
ギー/高周波エネルギーの比が0.05〜2.0である
ことが好ましい。マイクロ波エネルギー/高周波エネル
ギーの比が0.05〜2.0であることについては、マ
イクロ波のパワーの割合を前記比率以上に大きくする
と、高周波を重畳する効果が小さくなる。これは、2種
類の高周波を重畳したときに得られる堆積膜形成速度向
上と、特性の良化を両立させる効果が小さくなるからで
ある。一方、各々単独のパワーについては、マイクロ
波、或は高周波のいずれかのエネルギー単独で堆積膜形
成速度が飽和する際のエネルギーの150%以上ある場
合、各々を重畳する効果は小さくなり、該150%以上
のエネルギーによりプラズマの状態が決定してしまうた
めであると考えられる。また両方のエネルギー共、各々
単独で堆積膜形成速度が飽和する際のエネルネギーの1
50%以上ある場合も過剰なエネルギーのため、プラズ
マの制御は困難となるからである。
【0013】また、本発明では、電磁波のエネルギーを
カソード電極から導入するようにしたために、カソード
電極の数、形状、大きさ等を適量化することによつて、
より一層均一化を図ることが可能となる。そして、本発
明においてはプラズマの均一化のために複数のカソード
電極を用いることも可能であるが、数が多くなりすぎる
と逆に放電を乱すために、カソード電極の本数は好まし
くは、20本以下、より好ましくは15本以下、最適に
は10本以下が好ましい。また形状(カソード電極の断
面形状)については、多角形、円形いずれでも良いが、
電磁波を均一に導入するために、例えば、円、正多角形
等の対称形が好ましい。又、カソード電極の断面積とし
ては、好ましくは1mm2以上800cm2以下、好まし
くは3mm2以上500cm2以下、最適には5mm2
上350cm2以下が好ましい。さらに、円筒状のカソ
ード電極とするときには、該カソード電極断面の直径
は、好ましくは1mm以上15cm以下、より好ましく
は2mm以上12cm以下、最適には3mm以上10c
m以下が好ましい。カソード電極の長さとしては、支持
体の長さによって異なるが、好ましくは支持体の長さに
対して5%以上200%以下、より好ましくは10%以
上180%以下、最適には20%以上150%以下が好
ましい。また、カソード電極の材質としては、電磁波を
伝送可能なものであれば特に制限はなく、例えば、A
I、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、
Pt、Pb、Fe、 等の金属、及びこれらの合金、例
えばステンレス(例えばJIS規格SUS300系、4
00系)等が挙げられる。
【0014】また、必要に応じて放電空間212中のバ
イアス電極202と支持体205の間に直流電圧を印加
する。このようにして支持体205によつて囲まれた放
電空間212において、原料ガスは、20〜450MH
zの高周波及びマイクロ波のエネルギーにより励起され
て解離し、中性ラジカル粒子、イオン粒子、電子などの
活性種が生成され、それらが相互に反応して支持体20
5表面に堆積膜を形成する。さらに、これにバイアス電
圧を印加した場合には、バイアス電圧により放電空間中
のイオンが加速され、支持体上に衝突し、支持体の活性
種に十分なサーフェイスモビリティーを与え、堆積膜に
局部的なアニールにより、堆積膜中のストレスを緩和
し、欠陥を減少させ特性の良い堆積膜を得ることができ
る。一般的に原料ガスを分解するための電磁波の周波数
を大きくすると、支持体に入射するイオンのエネルギー
が減少する傾向がある。これは、堆積膜に与えるイオン
衝撃のダメージが少ない反面、支持体上に活性種が堆積
する際のサーフェイスモビリティー(表面移動度)を促
進するイオンによるアシストエネルギーの不足に起因し
ているものと考えられる。このような理由で堆積膜の特
性を改善するために、原料ガスを分解する電磁波の周波
数を上記のように選択しても、成膜条件によっては、そ
の効果が低下する場合があり、この傾向は、特にサーフ
ェィスモビリティーが不足しがちとなる膜の堆積速度が
大きい条件で、より顕著になる。本発明によれば、この
ような条件においても、上記したようにカソード電極に
さらにバイアス電圧を印加し、これによりイオンにエネ
ルギーを与えることによつて、あらゆる条件、特に堆積
速度が大きいような条件でも、特性の改善効果が十分に
得られるものである。この場合の放電の安定について
は、前記内圧及び/又は輝度の変動のモニターの他に、
前記バイアス電圧を印加したときに流れるバイアス電流
の変動をモニターすることによつても確認することが可
能である。
【0015】そして、支持体205が設置された回転軸
209をモーター210により回転させることにより、
支持体205を支持体母線方向中心軸の周りに回転させ
ることにより、支持体205全周にわたって均一に堆積
膜を形成する。支持体を回転させながら堆積膜を形成す
る場合、堆積膜形成速度及び支持体の回転速度によっ
て、支持体1回転当たりに形成される堆積膜の幕厚は異
なるが、本発明のマイクロ波と特定の周波数の高周波を
重畳して堆積膜を形成する場合、マイクロ波と高周波の
導入パワー比率にもよるが、支持体1回転当たりに形成
される堆積膜の膜厚を2000オングストローム以下と
することにより特性の優れた堆積膜が再現良く得られ
た。これは例えば特開平1ー127679号公報に開示
されているように、放電空間に対して支持体の表面が斜
めになっているときに形成される堆積膜(→斜面膜:正
面膜と比較して特性が低下し易い。)の影響を軽減でき
るためであると考えられる。本発明者はこの斜面膜に関
して検討を行った結果本発明のようにマイクロ波と高周
波を重畳する場合、マイクロ波のパワーの割合が大きい
程斜面膜の影響が現れ易いことが明らかとなった。(逆
にマイクロ波のパワーの割合が比較的小さい時には斜面
膜の影響が小さい。)具体的には、マイクロ波エネルギ
ーの比が0.5〜1.0の時に支持体1回転当たりに形
成される堆積膜の膜厚を2000オングストローム以下
とすることが望ましい。
【0016】このようにして形成された第1層上への第
2層の形成は、第1層形成時とは原料ガスの組成(組成
比)を変えて反応容器201内に原料ガスを導入し、第
1層形成時と同様にして放電を開始することによって行
う。この時、反応容器201内は必ずしも放電を一旦切
り、真空度を真空に引き上げる必要はなく、ガス流量制
御手段(不図示)を手動又はコンピュータ等による制御
によって、放電を維持した状態で、第1領域形成のガス
組成から第2領域形成のガス組成(組成比)へと徐々に
切り換えていくことも可能である。例えば、第1層がモ
ノシランガス(100%)400sccm、ジボランガ
ス(3000ppm水素希釈)150sccm、ヘリウ
ムガス1000sccmにより形成され、第2層がモノ
シランガス(100%)200sccm、ジボランガス
(3000ppm水素希釈)10sccm、ヘリウムガ
ス2000sccmより形成される場合、第1層形成終
了時に、速やかに各ガス流量を第2層形成用ガス流量へ
MFC等により切り換えればよい。また、ガスの種類を
変える場合には、所望のガス流量を徐々に減らして0に
するか、或いは0から徐々に増やして所定の流量になる
ようにMFC等で制御することも可能である。それは、
例えば、第1層nc−Si:(H,X)層中に炭素原子
を含有し、第2層が炭素原子を含有しないnc−Si
(H,X)層で構成される場合、炭素原子導入用のガス
(例えばメタン)の流量を、第1層形成終了時に、MF
C等により流量0まで速やかに絞り込めば良い。この
時、炭素原子導入用ガス以外のガス(例えば、モノシラ
ン、ジボラン、水素、ハロゲン原子導入用ガス、ヘリウ
ム等)の流量の制御は、上記と同様に所望の作製条件に
従って切り換ることで行うことができる。上記層構成と
は逆に第1層がnc−Si:(H,X)層中に炭素原子
を含有せず、第2層が炭素原子を含有するnc−Si:
(H,X)層で構成される場合、炭素原子導入用のガス
(例えばメタン)の流量を、第1層形成終了時に、MF
C等により流量0から所望の流量まで速やかに増加させ
れば良い。
【0017】3図は、本発明の別の構成、即ち、図2の
構成において、カソード電極の導入位置を変え、さらに
カソード電極とガス導入管が兼用しているタイプの装置
図を模式的に示したものである。また、支持体の数も図
2の6本から8本に変更した例を示している。図3Aは
縦断面図であり、3BはそのX−X線断面の図である。
図中、301は反応容器であり、真空気密化構造となっ
ている。302はカソード電極であり、ガス導入管を兼
ねている。マッチングボックス303を介して本発明の
周波数の電磁波を発生するための高周波電源304に接
続されている。そして、315はバイアス電極302に
直流電圧を印加するための直流電源(バイアス電源)で
あり高周波電源と同様にカソード電極と接続されてい
る。また314は、マイクロ波電力を反応容器301内
に効率よく透過し、かつ真空気密を保持できるような材
質(例えば石英ガラス、アルミナセラミックス等)から
なるマイクロ波導入誘電体窓である。313はマイクロ
波電力の伝送を行う導波管であり、マイクロ波電源から
反応容器近傍までの矩形の部分と、反応容器に挿入され
た円筒形の部分から成っている。導波管313はスタブ
チューナー(不図示)、アイソレーター(不図示)とと
もにマイクロ波電源(不図示)に接続されている。誘電
体窓314は、反応容器内の雰囲気を保持するために導
波管313の円筒形の部分の内壁に機密封止されてい
る。308は一端が反応容器301に開口し、他端が排
気装置(不図示)に連通している排気管である。反応容
器301内には支持体305、ホルダー306、支持体
加熱用ヒーター307が設置されている。また312は
支持体305により取り囲まれた放電空間を示す。30
9は回転軸であり、モーター310によって回転可能に
なっている。尚、図3の製造装置を用いた電子写真感光
体の製造手順は図2を用いて説明した手順と全く同様で
ある。
【0018】次に、本発明の堆積膜形成装置、及び堆積
膜形成方法により作製した光受容部材の一例を説明す
る。図1は、本発明の方法により形成された電子写真用
光受容部材の層構成の一部を模式的に示した図である。
本発明によって形成された電子写真用光受容部材100
は、支持体101上に、光導電層102、表面層103
を順次積層して成り立っている。本発明において使用さ
れる支持体101は例えばAl、Cr、Mo、Au、I
n、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pb、Fe、等の金
属、およびこれらの合金、たとえばステンレス等が挙げ
られる。またポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボ
ネイト、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ
塩化ビニル、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたは
シート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少
なくとも光受容層を形成する側の表面を導電処理した支
持体も用いることができる。さらに光受容層を形成する
側と反対側も導電処理することが望ましい。支持体10
1の形状は平滑平面あるいは凹凸表面の円筒状または板
状無端ベルト形状であることができ、その厚さは所望ど
うりの電子写真用光受容部材を形成し得るように適宜決
定されるが、電子写真用光受容部材として可逆性が要求
される場合には、支持体としての機能が十分に発揮でき
る範囲内で可能な限り薄くすることができる。しかしな
がら、支持体の製造上および取り扱い上、機械的強度等
の点から通常は10μm以上とされる。
【0019】本発明において、支持体101の表面に凹
凸を設けることも可能であり、例えばレーザー光などの
可干渉性光を用いて像記録を行う場合には、可視画像に
おいて現れる干渉縞模様による画像不良を解消するため
に、支持体101の表面に凹凸を設けてもよい。また、
この凹凸は、複数の球状痕跡窪みによる凹凸形状であっ
てもよい。即ち、支持体101の表面が電子写真用感光
体に要求される解像力よりも微少な凹凸を有し、しかも
該凹凸は、複数の球状痕跡窪みとすることにより、可干
渉性光に対しても一層精細な画像を得ることができる。
本発明において光導電層102は、周波数2.45GH
zのマイクロ波と周波数20MHz〜450MHzの電
磁波を重畳し、必要に応じてカソード電極にバイアス電
圧を印加したプラズマCVD法によって、所望の特性を
有する非単結晶材料より形成される。例えばaーSiよ
り構成された光導電層102を形成するには、基本的に
シリコン原子(Si)を供給し得るSi供給用ガスを内
部が減圧可能な反応容器内に所望のガス状態で導入し、
反応容器内で周波数2.45GHzのマイクロ波と周波
数20MHz〜450MHzの電磁波を用いると同時
に、必要に応じてカソード電極にバイアス電圧を印加し
て、グロー放電を生起させ、あらかじめ所定の位置に設
置された支持体101上にaーSiからなる層を形成す
ればよい。但し、前記マイクロ波と高周波の導入時期を
特定の時間ずらすことが本発明のポイントである。
【0020】また本発明においては、光導電層102中
に伝導性を制御するための原子を導入することも有効で
ある。修飾物質として弗素原子等のハロゲン原子、或
は、必要に応じて炭素、窒素、酸素等の原子を導入する
ことも有効である。本発明の目的を達成し得るaーSi
からなる光導電層102を形成するためには、支持体の
温度、反応容器内のガス圧を所望にしたがって、適宜設
定する必要がある。支持体の温度(Ts)は、層設計に
したがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、
好ましくは20〜500℃、より好ましくは50〜48
0℃、最適には100〜450℃とするのが望ましい。
反応容器内のガス圧も同様に層領域設計にしたがって適
宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好ましくは1
×10-5〜100Torr、好ましくは5×10-5〜3
0Torr、最適には1×10-4〜10Torrとする
のが好ましい。本発明においては、光導電層102を形
成するための導電性支持体温度、ガス圧の望ましい数値
範囲として前述した範囲が挙げられるが、これらの層作
成ファクターは通常は独立的に別々に決められるもので
はなく、所望の特性を有する光受容部材を形成すべく相
互的、且有機的関連性に基づいて層領域作成ファクター
の最適値を決めるのが望ましい。本発明において、光導
電層102の層厚は所望の電子写真特性が得られること
及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定さ
れ、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜4
0μm 、最適には15〜30μmとされるのが望まし
い。さらに本発明においては、光導電層102の前記導
電性支持体側に、少なくともアルミニウム原子とシリコ
ン原子と水素原子が層厚方向に不均一な分布状態で含有
する層領域を有することが望ましい。同様に、ハロゲン
原子、或は、炭素、窒素、酸素原子等を必要に応じて均
一又は不均一に含有させることも可能である。さらに、
光導電層を電荷輸送層、電荷発生層等、機能的に分離す
ることも可能である。
【0021】本発明において表面層103は、周波数
2.45GHzのマイクロ波と周波数20MHz〜45
0MHzの電磁波を重畳し、必要に応じてカソード電極
にバイアス電圧を印加したプラズマCVD法で、所望
の、機械的特性、電気的特性、耐環境性特性等を有する
非単結晶材料で形成される。また、本発明においては、
表面層103中に必要に応じて伝導性を制御するための
原子を導入することも有効である。例えばアモルファス
炭化珪素(a−SiC)からなる表面層を形成する場合
には、基本的にシリコン原子(Si)を含むガスと炭素
原子(C)を含むガスとを原料ガスとして、真空気密な
反応容器内に導入し、周波数2.45GHzのマイクロ
波と周波数20MHz〜450MHzの電磁波を重畳す
ると同時に、必要に応じてカソード電極にバイアス電圧
を印加して反応容器内にグロー放電を生起せしめ、所定
の位置に設置された、前もって光導電層等を形成した支
持体上に堆積膜を形成することによつて得られる。但
し、この場合も前記マイクロ波と高周波の導入時期を特
定の時間ずらすことが本発明のポイントである 本発明
において、表面層103の層厚は所望の電子写真特性が
得られること、及び経済的効果等の点から好ましくは
0.01〜30μm、より好ましくは0.05〜20μ
m、最適には0.1〜10μmとされるのが望ましい。
さらに、原料ガスの分解のために印加されるVHF帯域
の電磁波のパワーは支持帯一個あたり通常10〜500
0W、好適には20〜2000Wとされるのが望まし
い。
【0022】本発明においては、表面層103を形成す
るための支持帯温度、ガス圧の望ましい数値範囲として
前記した範囲が挙げられるが、条件は通常は独立的に別
々に決められるものではなく、所望の特性を有する光受
容部材を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて
最適値を決めるのが望ましい。本発明においては、光導
電層及び表面層の界面部分に組成等の特性が、光導電層
から表面層に連続的に変化するような領域をもうけるこ
ともできる。この領域の厚さは、光導電層と表面層の間
に実質的な界面を形成するような厚さであって、光導電
層と表面層の間をなだらかに接続し、組成や光学特性等
について界面が特定できなくなるようないわゆる界面レ
ス状態を意味するものではない。また本発明によって形
成される電子写真用光受容部材の層構成は、電子写真用
光受容部材としての所望の特性を得るために必要に応じ
て、上記光導電層と表面層以外に、密着層、下部電荷注
入阻止層等を設けることができる。これらを設けた場合
にも各層の間に組成等を連続的に変化させた領域等を設
けることができるが、この領域の厚さは実質的に界面を
形成する程度のものである。
【0023】本発明において使用されるSi供給用ガス
となり得る物質としては、SiH4、Si26、Si3
8、Si410等のガス状態の、またはガス化し得る水素
化珪素(シラン類)が有効に使用されるものとして挙げ
られ、更に層作成時の取扱い易さ、Si供給効率の良さ
の点でSiH4、Si26が好ましいものとして挙げら
れる。また、水素化珪素のほかにも弗素原子を含む珪素
化合物、いわゆる弗素原子で置換されたシラン誘導体、
具体的には、たとえばSiF4、Si26等のフッ化珪
素や、SiH3F、SiH22、SiHF3等の弗素置換
水素化珪素等、ガス状の、又はガス化し得る物体も本発
明のSi供給用ガスとしては有効である。また、これら
のSi供給用の原料ガスを必要に応じてH2、He、A
r、Ne等のガスにより希釈して使用しても本発明には
何等差し支えない。 炭素原子(C)導入用の原料ガス
になり得るものとして有効に使用される出発物質はCと
Hとを構成原子とする、例えば炭素数1〜5の飽和炭化
水素、炭素数2〜4のエチレン系炭化水素、炭素数2〜
3のアセチレン系炭化水素等が挙げられる。具体的に
は、飽和炭化水素としては、メタン(CH4)、エタン
(C26),プロパン(C38)、nーブタン(nーC
410)、ペンタン(C512)、エチレン系炭化水素と
しては、エチレン(C24)、プロピレン(C36)、
ブテンー1(C48)、ブテンー2(C48)、イソブ
チレン(C48)、ペンテン(C510)、アセチレン
系炭化水素としては、アセチレン(C22)、メチルア
セチレン(C34)、ブチン(C46)等が挙げられ
る。この他に、CF4、CF3、C26、C38、C48
等のフッ化炭素化合物も本発明のC供給用ガスとして使
用できる。同様に窒素原子(N)導入用の原料ガスにな
り得るものとして有効に使用される出発物質は、Nを構
成原子とするか、或はNとHを構成原子とする、例えば
窒素ガス(N2)、アンモニア(NH3)、ヒドラジン
(H2NNH2)、アジ化水素(HN3)、アジ化アンモ
ニウム(NH43)等のガス状またはガス化し得る窒
素、窒化物及びアジ化物等の窒素化合物を挙げることが
できる。これらの他に、窒素原子の導入に加えて、ハロ
ゲン原子の導入も行えるという点から、三弗化窒素(N
3)、四弗化二窒素(N24)等のハロゲン化窒素化
合物も挙げることができる。また、酸素原子(O)導入
用の原料ガスになり得るものとして有効に使用される出
発物質は、例えば酸素(O2)、オゾン(O3)、一酸化
窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)、一酸化二窒素
(N2O)、三酸化二窒素(N23)、四酸化二窒素
(N24)、五酸化二窒素(N25)、三酸化窒素(N
3)、さらに珪素原子(Si)、酸素原子(O)、水
素原子(H)の3つの構成原子とする、例えば、ジシロ
キサン(H3SiOSiH3)、トリシロキサン(H3
iOSiH2OSiH3)等の低級シロキサン等を挙げる
ことができる。さらに、これらのC供給用の原料ガスを
必要に応じてH2,He,Ar,Ne,等のガスにより
希釈して使用する事も本発明には有効である。また、S
i(CH34、Si(C254等のケイ化アルキルを
上記の原料ガスと併せて使用することも本発明では有効
である。本発明に使用される上記のような原料ガスは、
各々異なる供給源(ボンベ)から供給してもよいし、ま
た、あらかじめ一定の濃度で混合されたガスを使用する
事も本発明には有効である。
【0024】以上のように、 本発明は、周波数の異な
る電磁波の導入時期を特定の時間ずらし、かつ、導入す
る電磁波の周波数を特定することにより、放電初期のプ
ラズマ状態の安定性、均一性及び再現性を図り、放電初
期に形成される堆積膜の特性を向上させ、かつ周波数の
異なる電磁波の導入による電磁波の重畳効果によって、
適正な速度で堆積膜を形成し、特性のすぐれた堆積膜を
形成するようにしたものであるが、それはおよそ次のよ
うな理由によるものと考えられる。第1の周波数の電磁
波を導入してから第2の周波数の電磁波を導入するまで
の時間が短過ぎると、本発明の効果が発現されず、長す
ぎると、第1の周波数の電磁波のみで形成された堆積膜
がある程度の厚みを持ち、その上にさらに形成される第
1の周波数の電磁波と第2の周波数の電磁波を重畳して
形成された堆積膜との堆積膜の構造が異なることにな
り、該構造の異なる層の界面部分に構造的歪みが生じ
る。その結果、光受容部材としたときに、特性の低下を
もたらし、場合によつては該界面部分からの膜剥れを生
じる恐れがある。従って、第1の周波数の電磁波と、第
2の周波数の電磁波の導入時期は、堆積膜形成時の内
圧、支持体温度、堆積膜形成速度、或は導入エネルギー
によっても異なるが、好ましくは第1の周波数の電磁波
を導入してから1秒以上10分以内、より好ましくは、
第1の周波数の電磁波により放電が生起してから0.0
5秒以上5分以内、最適には第1の周波数の電磁波によ
り生起した放電が安定してから0.01秒以上3分以内
に第2の周波数の電磁波を導入することが本発明には適
している。また、前記放電の安定に関しては、放電開始
からの内圧及び/又は輝度の変動をモニターすることに
よって判断可能である。即ち、放電開始直後には導入す
る高周波のエネルギーも安定していない(放電初期には
放電維持電力よりも大きなエネルギーを要する)ため、
原料ガスの分解に伴う内圧、或は生成される発光種の数
が大きく変動する。一方放電が安定するとこれらの変動
の割合は小さくなる。
【0025】このように、プラズマCVD法により堆積
膜を形成する場合、放電の初期の段階のプラズマの状態
が堆積膜の特性に大きな影響を与える。これは、次のよ
うな理由によるものと考えられる。一般に放電の開始時
には、定常状態で放電を維持するよりも大きなエネルギ
ーが必要である。放電とは、気体中に存在する少量の電
子を電磁波によって加速させ気体分子に衝突させること
によって分子の運動エネルギー及び分子の内部エネルギ
ーを高め、分子を励起、解離、イオン化させ、(プラズ
マ状態)それらがある密度を保って存在し、生成される
電子、イオン等の数と消失する、電子、イオン等の数が
平衡状態になっている現象である。そこで、放電を生起
させるには、プラズマを形成するために、電磁波によつ
て生成する電子、イオン等の数を消失する数に対して極
めて多く発生させるだけのエネルギーを供給する必要が
ある。これに対して一旦放電が生起したものを維持する
場合には、消失する電子、イオンを補給する(生成させ
る)のに必要なだけのエネルギーを供給すればよいだけ
である。従って、放電の開始時には定常状態で放電を維
持するよりも大きなエネルギーが必要となる。このため
放電の初期と、定常状態を比較するとプラズマの状態も
微妙に異なる。
【0026】一方、この放電初期にも支持体上にはある
程度の堆積膜は形成されている。その結果、放電の初期
に形成される堆積膜と、放電が定常状態になった時に形
成される堆積膜とでは、構造的に異なる場合がある。さ
らに、放電初期の堆積膜が支持体に直接堆積されるの対
して、それ以降の堆積膜は既に堆積された膜の上に堆積
されることとなり、構造的な差異をより顕著なものにし
易い傾向がある。特に異なる周波数の電磁波を同時に導
入する場合は、電界が複雑になり、放電が生起するまで
の間(即ち定常状態に達するまでの間)、前述の電子、
イオンの制御が困難となる。その結果、放電初期に形成
される堆積膜の特性の再現性も低く、特性の悪い堆積膜
となってしまう場合がある。この放電初期に形成される
堆積膜(支持体と直接接触する堆積膜)の特性は支持体
との電気的整合性に大きな影響を与える場合がある。即
ち堆積膜と支持体との間の電気特性に影響を与える場合
がある。その結果、放電初期に形成される堆積膜の特性
の再現性の低さに対応してロット間の特性にばらつきが
発生する。このような初期の放電は、放電自体も不均一
となり易く、同一のロット内の光受容部材、あるいは1
本の光受容部材の中でも特性のばらつきやむらが生じる
こととなる。
【0027】このようなことから、本発明においは、周
波数の異なる電磁波の導入時期を特定の時間ずらすこと
により、放電開始時に導入する電磁波の周波数を単一化
し、それによって上記した放電開始時におけるプラズマ
状態の不安定要因をなくして特性の優れた堆積膜を形成
するようにしたものである。それと共に一定時間経過後
に異なる周波数の電磁波の導入により、先に導入された
電磁波との重畳による電磁波の導入パワーの最適化によ
り、原料ガスの分解性及び/又は分解した後の活性種の
エネルギーを最適に制御し、堆積膜形成速度を向上させ
特性の優れた堆積膜を形成するようにしたものである。
要するに、本発明は上記したように第1の周波数の電磁
波を導入してから所定の時間経過後に、第2の周波数の
電磁波を導入し、放電初期における単一の電磁波により
安定且つ均一なプラズマにより、優れた特性の堆積膜を
再現性良く形成し、それと共に、第2の周波数の電磁波
の導入による電磁波の重畳により、適正な速度で堆積膜
を形成するようにしたものである。
【0028】以下、実験例及び実施例に基づき本発明を
より詳細に説明するが、本発明はこれらによつて何ら限
定されるものではない。 「実験例」 (実験例1)マイクロ波と高周波を重畳したときの堆積
膜形成速度の変化を確認するために、以下の実験を行つ
た。表1に示す組み合わせによりマイクロ波と高周波を
組み合わせ、マイクロ波パワーを変化させて、鏡面加工
を施し、脱脂洗浄したアルミニウムシリンダーを支持帯
上として、先に示した手順により表2の条件で支持体上
に堆積膜を形成し、堆積膜形成速度を求め比較した。こ
のとき、導入する高周波のエネルギーは、表2の条件に
おいて、堆積膜形成速度が飽和するエネルギーの50%
の値に固定し、マイクロ波のパワーを変化させた。結果
を表3に示す。ここで表中の数値はマイクロ波を導入し
ない場合の堆積膜形成速度を1とした相対値を示してい
る。表3より明らかなように、高周波にマイクロ波を重
畳させることによって堆積膜形成速度が大幅に向上する
ことが分かる。さらに、高周波のパワーを変化させて同
様の実験を行った結果、高周波により堆積膜形成速度が
飽和していない場合には全て上記と同様にマイクロ波重
畳により堆積膜形成速度が向上することが確認された。
【0029】(実験例2)マイクロ波と高周波を導入す
る時期をずらした場合の電子写真用光受容部材の特性の
ばらつきの関係を調べるために以下の実験を行った。 (1)鏡面加工を施し、脱脂洗浄したアルミニウムシリ
ンダーを支持体として使用し、図2の製造装置を用い、
実験例1と同様の手順で、周波数2.45GHzのマイ
クロ波と周波数20MHz〜450MHzの高周波を重
畳させて表4の条件で支持体上に図1に示した光導電
層、表面層の2層よりなる堆積膜を形成し光受容部材と
した(以後ドラムと記す) 但し、まず、前記高周波を
導入してから特定の時間経過後にマイクロ波を導入し
た。また、カソード電極は直径30mmの円筒状とし
た。また、支持体としては、直径80mm、長さ358
mm、厚さ5mmの円筒状アルミシリンダーを用いた。
この操作を各々の周波数の組み合わせ毎に100回繰り
返し100ロットのドラムを得た。こうして得られたド
ラムを電子写真装置(キャノン社製NP6060を本テ
スト用に改造したもの)にセットして、通常の電子写真
プロセスにより画像を形成し、ゴースト、ブランク露光
メモリー、帯電能むら、感度むら、画像流れ、細線再現
性、『白ポチ』、『黒ポチ』の各項目について100万
枚連続して画像形成を行う耐久試験(以下耐久試験と表
記)を行った後の画像に対して後述の方法で評価した。
そしてこれらの評価結果をロット毎に比較し特性の再現
性を調べ、以下の評価を与えた。 ◎……「特に良好」 ○……「良好」 △……「特性のばらつきがある程度あるが、いずれも製
品規格を満たす」 ×……「特性のばらつきが大きく製品規格を満たさない
ロットがある」 を表している。前記各項目については、それぞれ、以下
の方法で評価した。 ゴースト…キャノン製ゴーストテストチャート(部品番
号:FY9−9040)に反射濃度1.1、直径5mm
の黒丸を貼り付けたものを原稿台に置き、その上にキャ
ノン製中間調チャートを重ねておいた際のコピー画像に
おいて、中間調コピー上に認められるゴーストチャート
の直径5mmの黒丸の反射濃度と中間調部分の反射濃度
との差を測定、評価した。 ブランク露光メモリー…キャノン製中間調チャート(部
品番号:FY9−9042)を原稿台に置きコピーした
ときに得られたコピー画像を、特にドラム上でブランク
露光が照射される部分に対応する位置に注目して、ブラ
ンク露光が照射されない部分の反射濃度とブランク露光
が照射される部分の反射濃度との差を測定、評価した。
【0030】帯電能むら…ドラムを実験装置に設置し、
帯電器に+6kVの高電圧を印加してコロナ帯電を行
い、表面電位計によりドラムの暗部表面電位を測定し
た。ドラムの上から下にかけて3cmおきに表面電位を
測定し、その平均値を帯電能とした。そして1本のドラ
ムにおいて平均値から最も離れた値を帯電能むらとし
た。1回の成膜で得られる同一ロツトのドラムについて
同様の評価を行い、帯電能むらの最も大きいものについ
て以下の基準で評価した。 感度むら…ドラムを実験装置に設置し、一定の暗部表面
電位に帯電させる。そして直ちに光像を照射する。光像
はキセノンランプ光源を用い、フィルターを用いて55
0nm以下の波長域の光を除いた光りを照射する。この
時表面電位計により電子写真感光体の明部表面電位を測
定する。明部表面電位が所定の電位になるよう露光量を
調整し、この時の露光量をもって感度とする。ドラムの
上から下にかけて3cmおきに同様の測定を行い、その
平均値を平均感度とし、そして1本のドラムにおいて平
均値から最も離れた値を感度むらとした。そして1回の
成膜で得られる同一ロットのドラムについて同様の評価
を行い、感度むらの最も大きいものについて以下の基準
で評価した。 画像流れ…白地に全面文字よりなるキャノン製テストチ
ャート(部品番号:FY9−9058)を原稿台に置
き、通常の2倍の露光量で照射し、コピーをとる。こう
して得られた画像を観察し、画像上の細線が途切れずに
つながっているか、以下の4段階で評価した。なお、画
像上でむらがあるときは、全画像域で最も悪い部位で評
価した。 白ポチ…キャノン製全面黒チャート(部品番号:FY9
−9073)を原稿台に置きコピーしたときに得られた
コピー画像の同一面積内にある直径0.2mm以下の白
ポチについて、その数を数えた。 黒ポチ…白紙のコピー用紙を10枚重ねて原稿台に置き
コピーしたときに得られたコピー画像の同一面積内にあ
る直径0.2mm以下の黒ポチについて、その数を数え
た。結果を表5に示す。 (2)実験例2の(1)において、高周波により放電が
生起してから特定の時間経過してからマイクロ波を導入
する以外は全く同様にロット毎に比較し特性の再現性を
調べた。結果を表6に示す。 (3)実験例2の(1)において、高周波により放電が
生起した放電が安定してから特定の時間経過してからマ
イクロ波を導入する以外は全く同様にロット毎に比較し
特性の再現性を調べた。但し、この時、放電の安定と
は、放電中の輝度/内圧の変化の割合が5%以内になっ
た時点とした。結果を表7に示す。表5〜7より明らか
なように高周波を導入してから、1秒以上10分以内に
マイクロ波導入した場合に本発明の効果が確認され、高
周波により放電が生起してから0.05秒以上5分以内
にマイクロ波を導入した場合により効果が顕著となり、
高周波により放電が生起し、安定してから0.01秒以
上3分以内にマイクロ波を導入した場合にさらに一層本
発明の効果が顕著になることが理解される。さらに、高
周波とマイクロ波の順序を変えて実験例2の(1)〜
(3)と同様の実験を行ったところ、ほぼ同様の効果が
確認された。
【0031】(実験例3)マイクロ波と高周波の導入パ
ワー及びパワーの比率とドラムの特性との関係を調べる
ために以下の実験を行った。マイクロ波と高周波の導入
パワー及びパワーの比率を変化させ実験例2と同様に表
4の条件でドラムを作製した。 (1)導入する高周波の周波数を105MHzに固定し
て、導入パワーは、表4の条件において、堆積膜形成速
度が飽和するエネルギーの10%〜200%まで変化さ
せ、マイクロ波のパワーを変化させた。そして得られた
ドラムに対して実験例2と同様の評価方法により評価
し、以下の判定を行った。ゴーストについて ◎……「特に良好」、○……「良好」、△……「実用上
問題なし」、×……「実用上問題有り」を表している。 ブランク露光メモリーについて ◎……「特に良好」、○……「良好」、△……「実用上
問題なし」、×……「実用上問題有り」を表している。 帯電能むらについて ◎……「特に良好」、○……「良好」、△……「実用上
問題なし」、×……「実用上問題有り」を表している。 感度むらについて ◎……「特に良好」、○……「良好」、△……「実用上
問題なし」、×……「実用上問題有り」を表している。 画像流れについて ◎……「良好」、○……「一部途切れ有り」、△……
「途切れが多いが文字として判読でき、実用上問題な
い」、×……「途切れが多く文字として判読しにくく、
実用上問題有り」をそれぞれ表している。 「白ポチ」について ◎……「特に良好」、○……「良好」、△……「実用上
問題なし」、×……「実用上問題有り」を表している。 「黒ポチ」について ◎……「特に良好」、○……「良好」、△……「実用上
問題なし」、×……「実用上問題有り」を表している。 結果を表2〜14に示す。表から明らかなように、高周
波エネルギーは、単独で導入した場合には、堆積膜形成
速度が飽和する際のエネルギーの150%以下であり、
かつ、マイクロ波エネルギー/高周波エネルギーの比が
0.05〜2.0であるときに本発明の効果が顕著であ
ることが分かる。 (2)高周波の周波数を20MHz〜450MHzの範
囲で変化させた以外は実験例3の(1)と全く同様の実
験を行ったところ、同様に高周波エネルギーは、単独で
導入した場合には、堆積膜形成速度が飽和する際のエネ
ルギーの150%以下であり、かつ、マイクロ波エネル
ギー/高周波エネルギーの比が0.05〜2.0である
ときに本発明の効果が顕著であることが確認された。 (3)実験例3の(1)及び(2)においてマイクロ波
のパワーと堆積膜形成速度が飽和する際のエネルギーの
関係を調べたところ、高周波と同様にマイクロ波のパワ
ーが、堆積膜形成速度が飽和する際のエネルギーの15
0%以下であるときに本発明の効果が顕著であることが
確認された。以上の実験により本発明の効果の顕著性は
明らかであるが、さらに、以下に実施例及び比較例によ
り本発明の効果を実証するための具体例を説明する。実
験例同様、本発明はこれらによって何ら限定されるもの
ではない。
【0032】
【実施例・比較例】
[実施例1]鏡面加工を施し、脱脂洗浄したアルミニウ
ムシリンダーを支持体として使用し、図2の製造装置を
用い、表15の条件に従って実験例2と同様の手順で支
持体上に図4に示した電荷注入阻止層、光導電層、表面
層の3層よりなるドラムを作製した。但し、このとき電
磁波の周波数を105MHzに固定して、導入パワー
は、表15の条件において、堆積膜形成速度が飽和する
エネルギーの50%とし、マイクロ波エネルギー/高周
波エネルギーの比を0.8とした。さらに、高周波及び
マイクロ波の導入する時期については、高周波を印加し
てプラズマが生起し、安定してから0.5秒後にマイク
ロ波を導入した。また、カソード電極は直径30mmの
円筒状とした。また、支持体としては、直径80mm、
長さ358mm、厚さ5mmの円筒状アルミシリンダー
を用い、本数は6本とした。以上の条件で、同様の操作
を100回繰り返し、100ロットのドラムを作製し
た。こうして得られたドラムを電子写真装置(キャノン
社製NP6060を本テスト用に改造したもの)にセッ
トして、実験例2と同様に通常の電子写真プロセスによ
り画像を形成し、ゴースト、ブランク露光メモリー、帯
電能むら、感度むら、画像流れ、『白ポチ』、『黒ポ
チ』の各項目について100万枚連続して画像形成を行
う耐久試験を行い同様に評価した。結果を表16に示
す。 《比較例1》高周波とマイクロ波の導入時期の効果を調
べるために、高周波とマイクロ波を同時に導入した以外
は実施例1と同様の条件でドラムを作製した。こうして
得たドラムを実施例1と同様の評価をした。結果を実施
例1の結果と合わせて表16に示す。 《比較例2》高周波とマイクロ波の導入時期の効果を調
べるために、高周波とマイクロ波の導入時期を15分ず
らした以外は実施例1と同様の条件でドラムを作製し
た。こうして得たドラムを実施例1と同様の評価をし
た。結果を実施例1及び比較例1の結果と合わせて表1
6に示す。 《比較例3》高周波とマイクロ波の導入パワー比率の効
果を調べるために、マイクロ波エネルギー/高周波エネ
ルギーの比を3.0とした以外は実施例1と同様の条件
でドラムを作製した。こうして得たドラムを実施例1と
同様の評価をした。結果を実施例1、比較例1及び比較
例2の結果と合わせて表16に示す。 《比較例4》高周波とマイクロ波の導入パワー比率の効
果を調べるために、マイクロ波エネルギー/高周波エネ
ルギーの比を0.005とした以外は実施例1と同様の
条件でドラムを作製した。こうして得たドラムを実施例
1と同様の評価をした。結果を実施例1、比較例1、比
較例2及び比較例3の結果と合わせて表16に示す。 《比較例5》周波数の効果を調べるために、高周波の周
波数を13.56MHzとした以外は実施例1と同様の
条件でドラムを作製した。こうして得たドラムを実施例
1と同様の評価をした。結果を実施例1、比較例1、比
較例2、比較例3、及び比較例4の結果と合わせて表1
6に示す。表16から明らかなように、堆積膜作製条件
を本発明で規定した特定の条件とすることにより初めて
本発明の効果が顕著になることが確認された。
【0033】[実施例2]鏡面加工を施し、脱脂洗浄し
たアルミニウムシリンダーを支持体として使用し、図2
の製造装置を用い、表17の条件に従って実験例2と同
様の手順で支持体上に図5に示した電荷注入阻止層、電
荷輸送層、電荷発生層、表面層の4層よりなるドラムを
作製した。但し、このとき電磁波の周波数を105MH
zに固定して、導入パワーは、表17の条件において、
堆積膜形成速度が飽和するエネルギーの50%とし、マ
イクロ波エネルギー/高周波エネルギーの比を0.8と
した。さらに、高周波及びマイクロ波の導入する時期に
ついては、高周波を印加してプラズマが生起し、安定し
てから0.5秒後にマイクロ波を導入した。また、カソ
ード電極は直径30mmの円筒状とした。また、支持体
としては、直径80mm、長さ358mm、厚さ5mm
の円筒状アルミシリンダーを用い、本数は6本とした。
以上の条件で、同様の操作を100回繰り返し、100
ロットのドラムを作製した。こうして得られたドラムを
電子写真装置(キヤノン社製NP6060を本テスト用
に改造したもの)にセットして、実験例2と同様に通常
の電子写真プロセスにより画像を形成し、ゴースト、ブ
ランク露光メモリー、帯電能むら、感度むら、画像流
れ、「白ポチ」「黒ポチ」の各項目について100万枚
連続して画像形成を行う耐久試験を行い同様に評価し
た。 結果を表18に示す。 《比較例6〜10》実施例2に対して、比較例1〜5と
同様に高周波及びマイクロ波の導入時期、導入パワー比
率、高周波の周波数を種々変化させ同様の比較を行っ
た。結果を実施例2の結果と合わせて表18に示す。
【0034】[実施例3]鏡面加工を施し、脱脂洗浄し
たアルミニウムシリンダーを支持体として使用し、図2
の製造装置を用い、表19の条件に従って実験例2と同
様の手順で支持体上に図6に示した光導電領域1、光導
電領域2、表面層の3層よりなるドラムを作製した。但
し、このとき電磁波の周波数を105MHzに固定し
て、導入パワーは、表17の条件において、堆積膜形成
速度が飽和するエネルギーの50%とし、マイクロ波エ
ネルギー/高周波エネルギーの比を0.8とした。さら
に、高周波及びマイクロ波の導入する時期については、
高周波を印加してプラズマが生起し、安定してから0.
5秒後にマイクロ波を導入した。また、カソード電極は
直径30mmの円筒状とした。また、支持体としては、
直径80mm、長さ358mm、厚さ5mmの円筒状ア
ルミシリンダーを用い、本数は6本とした。以上の条件
で、同様の操作を100回繰り返し、100ロットのド
ラムを作製した。こうして得られたドラムを電子写真装
置(キヤノン社製NP6060を本テスト用に改造した
もの)にセットして、実験例2と同様に通常の電子写真
プロセスにより画像を形成し、ゴースト、ブランク露光
メモリー、帯電能むら、感度むら、画像流れ、「白ポ
チ」「黒ポチ」の各項目について100万枚連続して画
像形成を行う耐久試験を行い同様に評価した。結果を表
20に示す。 《比較例11〜15》実施例3に対して、比較例1〜5
と同様に高周波及びマイクロ波の導入時期、導入パワー
比率、高周波の周波数を種々変化させ同様の比較を行っ
た。結果を実施例3の結果と合わせて表20に示す。表
18及び20より明らかなように、本発明は、ドラムの
層構成に関わらず有効であることが確認された。
【0035】[実施例4]実施例1〜3において、高周
波の周波数を、20MHz、51MHz、105MH
z、250MHz、と変化させた以外は実施例1〜3と
同様の条件でドラムを作製した。得られたドラムに対し
て、実施例1〜3及び比較例1〜15と同様に評価した
ところ同様の効果が確認された。 [実施例5]高周波とマイクロ波を導入する時期を0.
01秒、10秒、60秒、180秒と変化させた以外は
実施例1〜3と同様の条件でドラムを作製した。得られ
たドラムに対して、実施例1〜3及び比較例1〜15と
同様に評価したところ同様の効果が確認された。 [実施例6]高周波とマイクロ波を導入する順序を逆に
した以外は実施例1〜3と同様の条件でドラムを作製し
た。得られたドラムに対して、実施例1〜3及び比較例
1〜15と同様に評価したところ同様の効果が確認され
た。 [実施例7]堆積膜形成装置を、図3に示すタイプに変
えた以外は実施例1〜3と同様の条件でドラムを作製し
た。得られたドラムに対して、実施例1〜3及び比較例
1〜15と同様に評価したところ同様の効果が確認され
た。
【0036】
【発明の効果】本願発明は、反応容器内に、少なくとも
2つの異なる所定周波数の電磁波を導入するにあたり、
第1の周波数の電磁波を導入してから所定の時間経過後
に、第2の周波数の電磁波を導入するようにしたことに
より、放電初期においては単一の電磁波によってプラズ
マの安定性及び均一性を図ることができ、その結果、優
れた特性の堆積膜を再現性良く形成することができると
共に、第2の周波数の電磁波の導入による電磁波の重畳
により、適正な速度で堆積膜を形成し、特性の優れた堆
積膜を形成することができるものである。従って、これ
を例えば電子写真用感光体等にに適用させた場合、ゴー
スト、ブランク露光メモリー、或いは帯電能むら、感度
むら等の電子写真特性を劣化させることがなく、また、
いわゆる「白ポチ」、「黒ポチ」等の画像欠陥を生じる
こともなく、均質で優れた特性のものを効率よく量産す
ることができる。
【0037】また、本発明は少なくとも2つの異なる所
定周波数の電磁波を、前記した最適時期に導入すること
によって、とりわけ、堆積膜の特性に大きな影響を与え
る放電初期のプラズマ状態を安定させ特性の優れた堆積
膜を形成することができる。さらに、本発明は異なる電
磁波をそれぞれ異なる導入手段から導入する構成を採用
することによって、それぞれの電力の制御が容易とな
り、特に、マイクロ波エネルギーを導波管により、また
高周波エネルギーをカソード電極により導入する手段を
採用することによって、プラズマの安定性、均一性をよ
り高めることができると共に、この高周波エネルギーは
マイクロ波の強電界方向から10度以上ずらした方向か
ら放電空間内に導入する構成を採用することによって、
カソード電極により、プラズマの乱れをより少なくする
ことができる。そして、カソード電極の数、形状、大き
さ等を適量化することにより、プラズマ状態の安定性、
均一性をより向上させることができる。
【0038】さらにまた、本発明はマイクロ波エネルギ
ー/高周波エネルギーの比及びそれらのパワー条件を本
発明における所定の範囲に設定することによって、高周
波の重畳効果を向上させることができるだけでなく、バ
イアス電圧を印加する手段を採用することによって、堆
積膜中のストレスを緩和し、欠陥を減少させて特性の良
い堆積膜を形成することができる。また、本発明におい
て支持体を円筒状に形成し、一回転で支持体上に形成さ
れる堆積膜の厚さが2000オングストローム以下とな
る回転速度で回転させる構成を採用することにより、支
持体全周にわたる均一な堆積膜の形成が可能となり、特
性の優れた堆積膜を再現性良く得ることができる。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【表7】
【0046】
【表8】(ゴースト評価) 注:高周波パワーは、表4の条件において、堆積膜形成
速度が飽和するパワを100%とした時の相対値(%)
【0047】
【表9】(ブランク露光メモリー評価) 注:高周波パワーは、表4の条件において、堆積膜形成
速度が飽和するパワーを100%としたときの相対値
(%)
【表10】(帯電能むら評価) 注:高周波パワーは、表4の条件において、堆積膜形成
速度が飽和するパワーを100%としたときの相対値
(%)
【0048】
【表11】(感度むら評価) 注:高周波パワーは、表4の条件において、堆積膜形成
速度が飽和するパワーを100%としたときの相対値
(%)
【0049】
【表12】(画像流れ評価) 注:高周波パワーは、表4の条件において、堆積膜形成
速度が飽和するパワーを100%としたときの相対値
(%)
【0050】
【表13】(白ポチ評価) 注:高周波パワーは、表4の条件において、堆積膜形成
速度が飽和するパワーを100%としたときの相対値
(%)
【0051】
【表14】((黒ポチ評価)) 注:高周波パワーは、表4の条件において、堆積膜形成
速度が飽和するパワーを100%としたときの相対値
(%)
【0052】
【表15】
【0053】
【表16】
【0054】
【表17】
【0055】
【表18】
【0056】
【表19】
【0057】
【表20】
【図面の簡単な説明】
【図1、4、5、6】発明の堆積膜形成装置及び堆積膜
形成方法により形成された電子写真用光受容部材の層構
成の一例を示した模式的断面図。
【図2】Aは本発明のプラズマCVD法により円筒状支
持体上に堆積膜を形成するための堆積膜形成装置の概略
縦断面図。BはAのX−X部分の横断面図。
【図3】Aは本発明にさらにマイクロ波を重畳させたプ
ラズマCVD法により円筒状支持体上に堆積膜を形成す
るための堆積膜形成装置の概略縦断面図。BはAのX−
X部分の横断面図。
【符号の説明】
100、400、500、600…電子写真用光受容部
材 101、401、501、601…支持体 102、402…光導電層 103、403、503、603…表面層 404、504…電荷注入阻止層 505…電荷輸送層 506…電荷発生層 607…光導電領域1 608…光導電領域2 201、301…反応容器 202…カソード電極 302…カソード電極兼ガス導入管 203、303…マッチングボックス 204、304…高周波電源 205、305…支持体 206、306…ホルダー 207、307…支持体加熱用ヒーター 208、308…排気管 209、309…回転軸 210、310…モーター 211、311…ガス導入管 212、312…放電空間 213、313…導波管 214、314…マイクロ波導入誘電体窓 215、315…直流電源(バイアス電源)

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空気密に形成された反応容器の放電空間
    内に、原料ガス及び少なくとも第1と第2との2つの異
    なる周波数の電磁波を導入し、それによって励起される
    グロー放電により前記放電空間内に配設された支持体上
    に堆積膜を形成するようにした高周波プラズマCVD法
    による堆積膜形成方法であって、前記電磁波をそれぞれ
    所定の周波数に設定し、第1の周波数の電磁波を導入し
    てから所定の時間経過後に、第2の周波数の電磁波を導
    入することを特徴とする高周波プラズマCVD法による
    堆積膜形成方法。
  2. 【請求項2】第1の周波数の電磁波が導入されてから、
    1秒以上10分以内に第2の 周波数の電磁波を導入す
    るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の高周波
    プラズマCVD法による堆積膜形成方法。
  3. 【請求項3】第1の周波数の電磁波が導入されその放電
    が生起してから、0.05秒以上5分以内に第2の周波
    数の電磁波を導入するようにしたことを特徴とする請求
    項1に記載の高周波プラズマCVD法による堆積膜形成
    方法。
  4. 【請求項4】第1の周波数の電磁波が導入されその放電
    が生起し、安定してから0.01秒以上3分以内に第2
    の周波数の電磁波を導入するようにしたことを特徴とす
    る請求項1記載の高周波プラズマCVD法による堆積膜
    形成方法。
  5. 【請求項5】第1の周波数の電磁波の放電の安定を、放
    電中の内圧変動及び/又は放電の輝度の変動の割合によ
    り規定するようにしたことを特徴とする請求項4に記載
    の高周波プラズマCVD法による堆積膜形成方法。
  6. 【請求項6】前記内圧及び/又は前記輝度の変動の割合
    を5%以内としたことを特徴とする請求項5に記載の高
    周波プラズマCVD法による堆積膜形成方法。
  7. 【請求項7】反応容器内に導入される少なくとも2つの
    異なる周波数の電磁波は、各々異なる導入手段から導入
    されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の高
    周波プラズマCVD法による堆積膜形成方法。
  8. 【請求項8】異なる導入手段の少なくとも1つは導波管
    であり、他の一つはカソード電極であることを特徴とす
    る請求項7に記載の高周波プラズマCVD法による堆積
    膜形成方法。
  9. 【請求項9】反応容器内に導入される少なくとも2つの
    異なる周波数の電磁波は、少なくともその一つはマイク
    ロ波であって、少なくとも他の一つは高周波であること
    を特徴とする請求項1に記載の高周波プラズマCVD法
    による堆積膜形成方法。
  10. 【請求項10】マイクロ波は、少なくとも2.45GH
    zの周波数のものを含むことを特徴とする請求項9に記
    載の高周波プラズマCVD法による堆積膜形成方法。
  11. 【請求項11】高周波は、少なくとも20MHz〜45
    0MHzの周波数のものを含んでいることを特徴とする
    請求項9又は10に記載の高周波プラズマCVD法によ
    る堆積膜形成方法。
  12. 【請求項12】マイクロ波は導波管を介して反応容器の
    放電空間内に導入され、また高周波は前記放電空間内に
    設けられたカソード電極により導入されることを特徴と
    する請求項9に記載の高周波プラズマCVD法による堆
    積膜形成方法。
  13. 【請求項13】マイクロ波は導波管を介して反応容器の
    放電空間の上下方向から導入され、また高周波はその導
    入用の電極をマイクロ波によって生じる強電界方向に対
    して10度以上ずらした方向から前記放電空間内に導入
    されるようにしたことを特徴とする請求項9記載の高周
    波プラズマCVD法による堆積膜形成方法。
  14. 【請求項14】マイクロ波及び高周波を各々単独で導入
    した場合においては、それらは堆積膜形成速度が飽和す
    る際のそれらのエネルギーの150%以下であり、か
    つ、マイクロ波エネルギー/高周波エネルギーの比が
    0.05〜2.0であることを特徴とする請求項9に記
    載の高周波プラズマCVD法による堆積膜形成方法。
  15. 【請求項15】高周波の他にさらに直流バイアスを印加
    することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に
    記載の高周波プラズマCVD法による堆積膜形成方法。
  16. 【請求項16】第1の周波数の電磁波の放電の安定を、
    バイアス電圧を印加したときに流れる電流の変動の割合
    により規定することを特徴とする請求項14に記載の高
    周波プラズマCVD法による堆積膜形成方法。
  17. 【請求項17】バイアス電圧を印加したときに流れる電
    流の変動の割合を5%以内にしたことを特徴とする請求
    項15に記載の高周波プラズマCVD法による堆積膜形
    成方法。
  18. 【請求項18】回転自在の円筒状で構成された支持体
    を、1回転で前記支持体上に形成される堆積膜の厚さが
    2000オングストローム以下となる回転速度で前記支
    持体を回転させ、堆積膜を形成するようにしたことを特
    徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の高周波
    プラズマCVD法による堆積膜形成方法。
  19. 【請求項19】支持体が配置され得る放電空間となる空
    間を有する反応容器と、原料ガス導入手段及び電磁波導
    入手段とを有する堆積膜形成装置であって、前記電磁波
    導入手段は少なくとも第1の周波数の電磁波を導入する
    第1の導入手段と前記第1の周波数とは異なる周波数の
    電磁波を導入する第2の導入手段を有する堆積膜形成装
    置。
  20. 【請求項20】前記第1の導入手段は導波管であること
    を特徴とする請求項19に記載の堆積膜形成装置。
  21. 【請求項21】前記第2の導入手段は反応容器内のカソ
    ード電極であることを特徴とする請求項19又は請求項
    20に記載の堆積膜形成装置。
  22. 【請求項22】前記反応容器内に内圧測定手段、及び/
    または輝度測定手段を付加したことを特徴とする請求項
    19〜21のいずれか1項に記載の堆積膜形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6495392B2 (en) 1999-08-24 2002-12-17 Canon Kabushiki Kaisha Process for producing a semiconductor device
US6706961B2 (en) 2000-06-01 2004-03-16 Canon Kabushiki Kaisha Photovoltaic device and process for the production thereof

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US6495392B2 (en) 1999-08-24 2002-12-17 Canon Kabushiki Kaisha Process for producing a semiconductor device
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