JPH06340040A - ポリオレフィン系熱収縮性積層フィルム - Google Patents

ポリオレフィン系熱収縮性積層フィルム

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JPH06340040A
JPH06340040A JP5153006A JP15300693A JPH06340040A JP H06340040 A JPH06340040 A JP H06340040A JP 5153006 A JP5153006 A JP 5153006A JP 15300693 A JP15300693 A JP 15300693A JP H06340040 A JPH06340040 A JP H06340040A
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正治 西原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温での熱収縮性が良好で包装仕上りに優
れ、しかも、溶断ヒートシール部の耐寒衝撃強度にも優
れた熱収縮包装体が得られるポリオレフィン系熱収縮性
積層フィルムを提供する。 【構成】 芯層と両表面層から構成され、該芯層がポリ
エチレン系樹脂、又は、ポリエチレン系樹脂とポリプロ
ピレン系樹脂との混合物からなり、該表面層がポリプロ
ピレン系樹脂と石油系樹脂との混合物からなることを特
徴とするポリオレフぃん系熱収縮性積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィン系熱収
縮性積層フィルムに関するものであり、特に、缶、瓶、
乾電池等の集積包装に好適なピロースリーブ熱収縮包装
用フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、被包装物を熱収縮性フィルムで包
被させた後、加熱して該フィルムを収縮させる熱収縮包
装方法が行なわれてきた。そして、その熱収縮包装用フ
ィルムとしては、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン
系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート系樹脂からなるフィルム、或
は、これらの樹脂を積層させた積層フィルムが用いられ
てきた。
【0003】また、被包装体を包被させる方法として
は、被包装体を完全に包被させる方法もあるが、スリー
ブ状に被せるピロースリーブ方法が缶や瓶等の被包装体
に好んで用いられている。例えば、特公昭56−125
33号には、長さ方向の一定間隔毎に幅方向に切断させ
る切り離し用のパーフォレーションを有する熱収縮性フ
ィルムで被包装物を筒状に覆い、加熱して収縮させる際
に熱と収縮応力を利用してパーフォレーション部を自己
切断させる包装方法が記載されている。尚、ピロースリ
ーブ方法により被包装体を包被させるピロースリーブ熱
収縮包装の場合、用いる熱収縮性フィルムは縦方向又は
横方向のどちらか一軸方向により延伸され、該方向に大
きな熱収縮性を有するものが好ましい。
【0004】そして、本願発明者らは、以前、上記ピロ
ースリーブ熱収縮包装用フィルムとして「芯層と両表面
層から構成され、該表面層がプロピレン含有量85〜9
5wt%のポリプロピレン系樹脂からなり、該芯層がポ
リプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物か
らなり、全構成樹脂中のプロピレン含量が70〜85w
t%であって、120℃における縦方向の収縮率が25
〜45%、横方向の収縮率が縦方向の収縮率の1.2〜
3.5倍であることを特徴とするポリオレフィン系熱収
縮性多層フィルム」及び、「該フィルムを用いたピロー
スリーブ収縮包装方法」を提供した(特願平4−163
839)。
【0005】他方、ポリプロピレン系熱収縮性フィルム
の低温熱収縮性を向上させるために、石油樹脂やテルペ
ン樹脂を添加させることが知られている(特公昭49−
99645号、特公昭49−99646号)。更に、一
軸方向に延伸してなる高収縮性ポリオレフィンフィルム
に石油樹脂あるいは水素化石油樹脂を添加することも知
られている(特開昭62−4735号)。
【0006】しかし、石油樹脂やテルペン樹脂を添加し
た熱収縮性フィルムは、低温熱収縮性は改良されるが、
溶断ヒートシール部の耐寒衝撃が大幅に低下すると云う
包装用フィルムとしては大きな欠点を有していた。又、
前記した本願発明者らの提案したポリオレフィン系熱収
縮性多層フィルムは、熱収縮時にパーフォレーション部
からの切断性は良好であったが、低温での熱収縮性が多
少劣り、熱収縮包装仕上がりの面で十分なものではなか
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低温での熱
収縮性が良好で包装仕上がりに優れ、しかも、溶断ヒー
トシール部の耐寒衝撃強度に優れた熱収縮包装体が得ら
れるポリオレフィン系熱収縮性積層フィルムを提供する
ことを目的とするものであり、特に、ピロースリーブ熱
収縮包装用として好適なポリオレフィン系熱収縮性積層
フィルムを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、芯層と
両表面層から構成され、該芯層がポリエチレン系樹脂、
又は、ポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂との
混合物からなり、該表面層がポリプロピレン系樹脂と石
油系樹脂との混合物からなることを特徴とするポリオレ
フィン系熱収縮性積層フィルムが提供され、また、特
に、前記ポリエチレン系樹脂が、エチレン−α−オレフ
ィン共重合体を用いたことを特徴とするポリオレフィン
系熱収縮性積層フィルムが、また、該エチレン−α−オ
レフィン共重合体として、密度0.910g/cm3
下の樹脂を用いたことを特徴とするポリオレフィン系熱
収縮性積層フィルムが提供され、更に、前記ポリプロピ
レン系樹脂として、エチレン−プロピレン共重合体、プ
ロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブ
テン共重合体、或は、これらの混合物を用いたことを特
徴とするポリオレフィン系熱収縮性積層フィルムがそれ
ぞれ提供され、更にまた、これらポリオレフィン系熱収
縮性積層フィルムをピロースリーブ熱収縮包装に用いる
ことを特徴とする前記ポリオレフィン系熱収縮性積層フ
ィルムが提供される。
【0009】一般に、ポリプロピレン系樹脂はポリエチ
レン系樹脂よりも延伸加工性が良好である。しかし、ポ
リプロピレン系樹脂はポリエチレン系樹脂よりも融点が
20〜40℃高いために、通常120〜150℃と云う
比較的高い温度でないと延伸加工することが出来ない。
そこで、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂と
の積層体を延伸させる際には、延伸条件は高い延伸温度
を必要とするポリプロピレン系樹脂に大きく影響され、
高温でないと延伸加工させることが出来なかった。ま
た、一般に、低温で延伸加工された熱収縮性フィルム
は、熱収縮包装時に被包装体と接触してフィルム温度が
上昇し難くい部分のフィルムも良く熱収縮するために、
低温での熱収縮性に優れており、又、低温熱収縮性に優
れたフィルムからは、良好なる熱収縮包装体が得られ
る。
【0010】本発明は、このような知見に基づいてなさ
れたものであり、従来のポリエチレン系樹脂の芯層と、
ポリプロピレン系樹脂の両表面層から構成された熱収縮
性フィルムを改良したものである。即ち、本発明のオレ
フィン系熱収縮性積層フィルムは、芯層がポリエチレン
系樹脂、又は、ポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系
樹脂との混合物からなり、表面層がポリプロピレン系樹
脂と石油系樹脂との混合物からなるものであり、表面層
のポリプロピレン系樹脂に石油系樹脂を混合させること
により延伸加工温度を低下させることができ、芯層のポ
リエチレン系樹脂等の延伸加工温度に近付け、積層体全
体としての延伸加工温度を低下させ、低温熱収縮性を大
幅に向上させることができ、しかも前記構成を有する本
発明のポリオレフィン系熱収縮性積層フィルムは、石油
系樹脂を添加しているにもかかわらず、溶断ヒートシー
ル部の耐寒衝撃強度の低下が少ないことを見出し本発明
を完成させるに至ったものである。
【0011】まず初めに、本発明のポリオレフィン系熱
収縮性積層フィルムの芯層を構成するポリエチレン系樹
脂とは、低密度ポリエチレン等一般のポリエチレン樹脂
はもちろん、エチレンを主成分とする共重合体やポリエ
チレン樹脂と少量の他の樹脂との混合物、或いは、これ
らの樹脂から選ばれた1種又は2種以上の混合物を意味
する。例えば、エチレンを主成分とする共重合体として
はエチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、2種類
の混合物としは、ポリエチレンとエチレン−酢酸ビニル
共重合体の混合物等が挙げられる。特に、一般に直鎖状
低密度ポリエチレンとよばれているエチレン−α−オレ
フィン共重合体が好ましく、更に好ましくは、一般に直
鎖状極低密度ポリエチレンとよばれている、密度が0.
910g/cm3以下のエレン−α−オレフィン共重合
体が好ましい。
【0012】ポリエチレン系樹脂としてエチレン−α−
オレフィン共重合体を用いると、延伸加工性が容易にな
り、しかも、熱収縮性や溶断ヒートシール部の耐寒衝撃
強度等が向上する。更に、密度が0.910g/cm3
以下の直鎖状極低密度ポリエチレンを用いると、低温で
の延伸加工が可能になり、低温熱収縮性が向上する。そ
の結果、熱収縮包装仕上がりが良好になる。
【0013】次に、本発明ポリオレフィン系熱収縮性積
層フィルムの芯層又は表面層を構成するポリプロピレン
系樹脂としては、ポリプロピレン樹脂はもちろん、プロ
ピレンを主成分とする共重合体や少量の他の樹脂との混
合物も意味する。特に、プロピレンを主成分とするエチ
レン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合
体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、或いは、
これら共重合体同士の混合物が好ましい。
【0014】ポリプロピレン系樹脂として上記プロピレ
ンを主成分とする共重合体を用いることにより、低温で
の延伸加工性が容易になり、低温熱収縮性が向上する。
その結果、熱収縮包装仕上りが良好になる。又、溶断ヒ
ートシール部の耐寒衝撃強度も向上する。
【0015】芯層のポリエチレン系樹脂と混合されるポ
リプロピレン系樹脂は、上記ポリプロピレン系樹脂が好
ましいのは勿論であるが、更に、芯層のエチレン−α−
オレフィン共重合体と同じα−オレフィンを用いたプロ
ピレン−α−オレフィン共重合体が好ましい。例えば、
芯層のポリエチレン系樹脂としてエチレン−ブテン共重
合体を用いた場合、該樹脂と混合させるポリプロピレン
系樹脂もブテンと共重合させたプロピレン−ブテン共重
合体が好ましい。上記条件のプロピレン−α−オレフィ
ン共重合体を用いると、芯層のポリエチレン系樹脂であ
るエチレン−α−オレフィン共重合体との相溶性が良好
になり、延伸加工性が良好になるばかりか、得られるフ
ィルムの光学的特性も向上する。
【0016】更に、上記ポリプロピレン系樹脂は融点が
145℃以下の樹脂であることが好ましい。145℃以
下の融点を有するポリプロピレン系樹脂を用いると、低
温での延伸加工性が向上して低温熱収縮性が向上する。
【0017】本発明のポリオレフィン系熱収縮性積層フ
ィルムの表層を構成する石油系樹脂としては、石油樹
脂、水添石油樹脂、テルペン樹脂、水添テルペン樹脂等
が挙げられ、その軟化点が50〜150℃のものが好適
である。例えば、市販品としては、商品名アルコン(荒
川化学製)、クリアロン(ヤスハラケミカル製)等が挙
げられる。これらの樹脂の軟化点が50℃未満のものを
用いると、得られるフィルムがブロッキングを生じ易く
なり、又、150℃より高いものを用いると低温熱収縮
性が改良され難くなる。
【0018】次に、本発明のポリオレフィン系熱収縮性
積層フィルムのフィルム構成について説明する。表面層
には、ポリプロピレン系樹脂と石油系樹脂との混合物を
用いる。ポリプロピレン系樹脂に混合させる石油系樹脂
の量としては5〜50wt%が好ましい。石油系樹脂の
混合割合が5wt%未満では低温熱収縮性が改良され
ず、又、50wt%を越えるとフィルムの強度、特に耐
寒衝撃強度等が低下するので包装用フィルムとして好ま
しくない。又、該表面層の厚みとしては、該フィルムが
熱収縮包装、中でも特にピロースリーブ熱収縮包装に好
適に用いられることから、低温熱収縮性と溶断ヒートシ
ール部の耐寒衝撃強度とのバランスを考慮して、通常4
〜20μmの範囲で、しかも、両表面層の厚みの合計
が、フィルム全体の厚みの30〜70%であることが好
ましい。
【0019】次に、芯層には表面層のポリプロピレン系
樹脂よりも低温延伸加工が可能で、しかも、溶断ヒート
シール部の耐寒衝撃強度が良好になる、ポリエチレン系
樹脂又はポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂と
の混合物を用いる。その結果、得られるフィルムの低温
熱収縮性や溶断ヒートシール部の耐寒衝撃強度が向上す
る。尚、芯層に用いるポリプロピレン系樹脂は、表面層
に用いるポリプロピレン系樹脂と同じ樹脂であっても、
或いは、異なる樹脂であっても構わない。そして、該芯
層の厚みとしては、前記の如く、該フィルムが熱収縮包
装に用いられることから、特に、ピロースリーブ熱収縮
包装に用いられることから、8〜25μmの範囲で、し
かも、フィルム全体の厚みの30〜70%であることが
好ましい。
【0020】尚、各層には必要に応じて通常用いられて
いる酸化防止剤や帯電防止剤、或いは、滑剤やアンチブ
ロッキング剤等を添加することが出来る。
【0021】本発明のポリレフィン系熱収縮性積層フィ
ルムを製造する方法としては、特に限定されるものでは
ないが、次のような方法によって製造されるのが一般的
である。即ち、3台の押出機と2種3層のダイにより積
層未延伸シートを共押出した後、延伸加工を施す。延伸
方法としては、ロール延伸とテンター延伸の組み合わせ
等による逐次二軸延伸方法、或いは、インフレーション
法やテンター法等による同時二軸延伸方法等の何れの方
法でもよい。延伸温度は60〜110℃程度である。
又、このようにして得られた熱収縮性積層フィルムは、
必要に応じてコロナ放電処理等の表面活性化処理をほど
こして印刷や金属蒸着処理等の加工を施してもさしつか
えない。尚、延伸倍率としては、特に限定するものでは
ないが、ピロースリーブ熱収縮包装用フィルムを得る場
合には、縦方向が1.5〜3.5、横方向が3.0〜1
5.0倍が好ましい。
【0022】又、本発明のポリオレフィン系熱収縮性積
層フィルムを用いた熱収縮包装方法としては、特に限定
されるものではないが、溶断ヒートシール方式により被
包装物が包被される方法が、本発明のフィルムの特性を
発揮する上から好ましい。又、本発明の熱収縮性積層フ
ィルムは、前記したピロースリーブ熱収縮包装に好適に
用いられる。
【0023】
【作用】本発明のポリオレフィン系熱収縮性積層フィル
ムは、表面層のポリプロピレン系樹脂に石油系樹脂を混
合させているので、該表面層の延伸加工温度を低下さ
せ、延伸温度の低いポリエチレン系樹脂、又は、ポリエ
チレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂との混合物からな
る芯層の延伸温度に近付けることができる。その結果、
該積層体全体としての延伸温度を低下させることが出
来、得られる熱収縮性積層フィルムの低温熱収縮性を向
上させることが出来る。又、芯層にはヒートシール性の
良好なポリエチレン系樹脂が用いられ、しかも、耐寒衝
撃強度を低下させる石油系樹脂が混合されていないの
で、溶断ヒートシール部の耐寒衝撃強度が向上する。
【0024】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明の内
容をより具体的に説明する。尚、本発明は、実施例に記
載された事項によってのみ限定されるものでないことは
当然である。尚、本発明において、各種フィルム物性は
次のような方法によって測定した。 〔熱収縮率〕ASTM D882に準拠して、フィルム
の縦方向及び横方向について測定した。 〔溶断ヒートシール部の耐寒衝撃強度〕単三乾電池8個
を横1列に並べてピロースリーブ包装し、熱収縮トンネ
ル内を通過させてピロースリーブ熱収縮包装体を得る。
得られた単三乾電池の熱収縮包装体を零度の冷蔵庫中に
1日放置した後、零度の雰囲気中で1.5mの高さから
落下させてシール部の状態を評価した。尚、ピロースリ
ーブ包装における溶断ヒートシールは最適温度で行っ
た。 〔熱収縮包装仕上り〕溶断ヒートシール性評価に用いる
と同じ単三乾電池のピロースリーブ包装体を最適温度の
熱収縮トンネル内を通過させて熱収縮包装体を得、該包
装体の包装仕上りの状態を目視で評価した。特に、乾電
池と接触している部分のフィルムに皺が発生していない
かどうかを評価した。
【0025】実施例1 エチレン−プロピレン共重合体(エチレン含有率:4.
7wt%)に石油系樹脂(脂環族飽和炭化水素樹脂、軟
化点:125℃)を20wt%混合した混合物が両表面
層に、エチレン−ブテン共重合体(ブテン含有率:15
wt%、密度:0.905g/cm3)とプロピレン−
ブテン共重合体(ブテン含有率:22.5wt%)を8
0:20の割合に混合した混合物が芯層になるように共
押出し、各層の厚み構成が1:1.5:1で、全厚みが
800μmの未延伸原反を得た。得られた未延伸原反を
用い、縦方向に4.0倍、横方向に8.0倍の延伸を、
ロール延伸とテンター延伸による逐次二軸延伸方法によ
って行いポリオレフィン系熱収縮性積層フィルムを得
た。尚、延伸温度としては、出来るだけ低温(縦方向8
0℃程度、横方向90℃程度)で行った。
【0026】得られたポリオレフィン系熱収縮性積層フ
ィルムの縦方向及び横方向の熱収縮率は100℃で26
%と49%で、120℃で45%と69%であった。
又、溶断ヒートシール部の耐寒衝撃強度は良好でシール
部での破袋は認められなかった。更に、包装仕上りにつ
いても良好で、乾電池に接触している部分のフィルムに
も皺の発生は認められなかった。結果を表1に示す。
【0027】比較例1乃至3 表面層に石油系樹脂を用いない以外は、実施例1と同様
な方法によって、比較例1のポリオレフィン系熱収縮性
積層フィルムを得た。又、芯層にも、実施例1で用いた
と同じ石油系樹脂を20wt%添加する以外は、実施例
1と同様な方法によって、比較例2のポリオレフィン系
熱収縮性積層フィルムを得た。更に、表面層に石油系樹
脂を混合させず、代わりに、芯層に実施例1で用いたと
同じ石油系樹脂を20wt%混合する以外は、実施例1
と同様な方法によって、比較例3のポリオレフィン系熱
収縮性積層フィルムを得た。なお、比較例1〜3の延伸
条件は下記の通りである。
【0028】その結果、比較例1のフィルムは、縦方向
及び横方向の熱収縮率が100℃で14%と30%、1
20℃で35%と59%であり、低温熱収縮性に劣って
おり、しかも、包装仕上りについても、乾電池に接触し
ている部分のフィルムに皺が発生し、良好なる熱収縮包
装体が得られなかった。又、比較例2のフィルムは、縦
方向及び横方向の熱収縮率が100℃で35%と54
%、120℃で49%と74%であり、低温熱収縮性に
は優れており、しかも、包装仕上りも良好であった。し
かし、溶断ヒートシール部の耐寒衝撃強度に劣り、落下
させるとシール部より破袋を生じた。更に、比較例3の
フィルムは、縦方向及び横方向の熱収縮率が100℃で
20%と34%、120℃で39%と64%であり、低
温熱収縮性に劣っており、しかも、包装仕上りも悪かっ
た。その上、溶断ヒートシール部の耐寒衝撃強度に劣
り、落下させるとシール部より破袋を生じた。結果を表
1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系熱収縮性積層
フィルムは、低温熱収縮性に優れているので、熱収縮包
装仕上りの良好な熱収縮包装体が得られ、ディスプレイ
効果に優れた商品の包装が可能になる。更に、得られた
包装体の溶断ヒートシール部の耐寒衝撃強度が優れてお
り、冬期の輸送時等にも破袋が生じ難くなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:02 B29L 9:00 4F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯層と両表面層から構成され、該芯層が
    ポリエチレン系樹脂、又は、ポリエチレン系樹脂とポリ
    プロピレン系樹脂との混合物からなり、該表面層がポリ
    プロピレン系樹脂と石油系樹脂との混合物からなること
    を特徴とするポリオレフィン系熱収縮性積層フィルム。
  2. 【請求項2】 前記ポリエチレン系樹脂が、エチレン−
    α−オレフィン共重合体であることを特徴とする請求項
    1記載のポリオレフィン系熱収縮性積層フィルム。
  3. 【請求項3】 前記エチレン−α−オレフィン共重合体
    が、密度0.910g/cm3以下である請求項2記載
    のポリオレフィン系熱収縮性積層フィルム。
  4. 【請求項4】 前記ポリプロピレン系樹脂が、エチレン
    −プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、
    又は、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、或は、
    これらの混合物である請求項1、2又は3記載のポリオ
    レフィン系熱収縮性積層フィルム。
  5. 【請求項5】 ピロースリーブ熱収縮包装に用いること
    を特徴とする請求項1、2、3又は4記載のポリオレフ
    ィン系熱収縮性積層フィルム。
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