JP2008149503A - 多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルム - Google Patents

多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルム Download PDF

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貴晃 小林
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Abstract

【課題】 本発明は、低温収縮性、耐熱性、製膜安定性、ヒートシール性、ホットスリップ性、包装機適性に優れ且つ廃棄処理時に燃焼させても有毒ガスを発生しない多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを提供する。
【解決手段】 本発明の多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムは、ポリエチレン系樹脂60〜90重量%及びポリプロピレン系樹脂10〜40重量%からなる中間層の両面に、メタロセン触媒を用いて重合されてなり且つ示差走査熱量計(DSC)により測定された融解ピーク温度が100〜145℃であるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体30〜90重量%を含有するポリプロピレン系樹脂からなる表面層を積層一体化させてなることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、商業包装用に用いられる熱収縮性フィルムに関する。更に詳しくは、低温収縮性、耐熱性、製膜安定性、ヒートシール性、ホットスリップ性、包装機適性に優れていると共に、廃棄処理時に燃焼させても有毒ガスを発生しない多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムに関する。
従来、熱収縮性フィルムとしては、ポリ塩化ビニル樹脂(以下、「PVC」という)フィルムが用いられてきた。このPVCフィルムは、熱収縮性フィルムとしての性能には優れているものの、廃棄処理時に燃焼させると、塩化水素ガスやダイオキシンが発生し、環境に悪影響を及ぼすという問題を有していた。そこで、近年、熱収縮性フィルムとしては、上記PVCフィルムから、燃焼時に有害ガスを発生させないポリオレフィン系樹脂フィルムへの転換が図られ、現在では、ポリオレフィン系樹脂フィルムが大半を占めようとしている。
このようなポリオレフィン系樹脂からなる熱収縮性フィルムとしては、特許文献1に開示されているような、ポリプロピレン系樹脂からなる熱収縮性フィルム(以下、「PP系熱収縮性フィルム」という)が広く使用されている。しかしながら、このようなPP系熱収縮性フィルムは、低温収縮性に劣るという問題を有していた。
そこで、低温収縮性が改善されたPP系熱収縮性フィルムとして、特許文献2のような、表面層がイソタクチックポリプロピレンからなり、中間層が50〜100重量%のシンジオタクチックポリプロピレンと0〜50重量%のイソタクチックポリプロピレンからなるポリプロピレン系熱収縮性積層フィルムや、特許文献3のような、シンジオタクチックポリプロピレン10〜85重量%とアイソタクチックポリプロピレン15〜90重量%からなるポリプロピレン系熱収縮性フィルムが開示されている。
しかしながら、上記ポリプロピレン系熱収縮性積層フィルム及びポリプロピレン系熱収縮性フィルムは、ヒートシール性に劣り、低温収縮性も改善されているものの依然として充分でなかった。
そして、充分な低温収縮性を有するPP系熱収縮性フィルムとしては、特許文献4のような、直鎖状低密度ポリエチレンからなる芯層と、プロピレンを主成分とするエチレン−プロピレン共重合体、及び、プロピレン均質重合体からなる2枚の表皮層を含有するPP系熱収縮性フィルムが提案されている。しかしながら、上記PP系熱収縮性フィルムは、ヒートシール性に劣るという問題や、フィルムの腰が弱い(弾性率が低い)ため、包装機適性に劣り、包装機によって高速包装を行なうのが困難であるという問題があった。
特公昭56−53491号公報 特開平8−99394号公報 特開平8−151454号公報 特開昭58−166049号公報
本発明は、低温収縮性、耐熱性、製膜安定性、ヒートシール性、ホットスリップ性、包装機適性に優れ且つ廃棄処理時に燃焼させても有毒ガスを発生しない多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを提供する。
本発明の多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムは、ポリエチレン系樹脂60〜90重量%及びポリプロピレン系樹脂10〜40重量%からなる中間層の両面に、メタロセン触媒を用いて重合されてなり且つ示差走査熱量計(DSC)により測定された融解ピーク温度が100〜145℃であるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体30〜90重量%を含有するポリプロピレン系樹脂からなる表面層を積層一体化させてなることを特徴とする。
上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの中間層は、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂からなり、上記ポリエチレン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、エチレンを主成分とする、エチレンと他のモノマーとの共重合体が挙げられ、単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。なお、エチレンを主成分とする、エチレンと他のモノマーとの共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、ランダムブロック共重合体の何れであってもよい。
そして、上記ポリエチレン系樹脂としては、エチレンを主成分とする、エチレンと他のモノマーとの共重合体が好ましく、これらの中でも、直鎖状低密度ポリエチレンが好適に用いられる。
又、上記直鎖状低密度ポリエチレンは、チーグラー・ナッタ触媒やメタロセン触媒などのシングルサイト系触媒を用いて、エチレンとα−オレフィンとを共重合させて得られ、α−オレフィンの種類や量を調整することによって密度範囲を制御することができる。なお、上記α−オレフィンとしては、特に限定されず、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテンなどが挙げられる。
そして、上記ポリエチレン系樹脂の密度は、低いと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムのホットスリップ性が低下することがある一方、高いと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの低温収縮性が不十分になることがあるので、0.90〜0.94g/cm3が好ましく、0.91〜0.93g/cm3がより好ましい。なお、本発明におけるポリエチレン系樹脂の密度は、JIS K7112に準拠して測定された値をいう。
又、上記ポリエチレン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、低いと、後述する多層ポリオレフィン系樹脂フィルムを押出機から押出すのが困難となり、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの生産性が低下することがある一方、高いと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの厚さ精度や製膜安定性が低下することがあるので、0.5〜5.0g/10分が好ましく、0.7〜2.0g/10分がより好ましい。なお、本発明におけるポリエチレン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、JIS K7210に準拠して、190℃、荷重21.18Nの条件下で測定された値をいう。
更に、上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの中間層におけるポリエチレン系樹脂の含有量は、少ないと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの低温収縮性が低下する一方、多いと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの耐熱性、ヒートシール性及びホットスリップ性が低下するので、60〜90重量%に限定され、70〜85重量%が好ましい。
そして、本発明の多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの中間層を構成するポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、プロピレンの単独重合体、プロピレンを主成分とする、プロピレンと他のモノマーとの共重合体などが挙げられ、単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。なお、プロピレンを主成分とする、プロピレンと他のモノマーとの共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、ランダムブロック共重合体の何れであってもよい。
又、上記プロピレンを主成分とする、プロピレンと他のモノマーとの共重合体としては、プロピレン−α−オレフィン共重合体が好適に用いられる。なお、α−オレフィンとしては、特に限定されず、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテンなどが挙げられ、エチレンが好ましい。
そして、上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの中間層を構成するポリプロピレン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、小さいと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの厚さ精度が低下することがある一方、大きいと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの製膜安定性が低下することがあるので、0.5〜6.0g/10分であることが好ましい。なお、本発明におけるポリプロピレン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、JIS K7210に準拠して、230℃、荷重21.18Nの条件下で測定された値をいう。
又、上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの中間層におけるポリプロピレン系樹脂の含有量は、少ないと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの耐熱性、ヒートシール性及びホットスリップ性が低下する一方、多いと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの低温収縮性が不充分になるので、10〜40重量%に限定され、15〜30重量%が好ましい。
そして、本発明の多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムは、上記中間層の両面に、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体を含有するポリプロピレン系樹脂からなる表面層が積層一体化されている。
上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの表面層を構成するポリプロピレン系樹脂としては、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体を所定量、含有しておれば、特に限定されず、例えば、プロピレンの単独重合体、プロピレンを主成分とする、プロピレンと他のモノマーとの共重合体などが挙げられ、単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。なお、プロピレンを主成分とする、プロピレンと他のモノマーとの共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、ランダムブロック共重合体の何れであってもよい。
又、上記プロピレンを主成分とする、プロピレンと他のモノマーとの共重合体としては、プロピレン−α−オレフィン共重合体が好適に用いられる。なお、α−オレフィンとしては、特に限定されず、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテンなどが挙げられ、エチレンが好ましい。
そして、上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの表面層を構成するポリプロピレン系樹脂において、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体を除いたポリプロピレン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、小さいと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの厚さ精度が低下することがある一方、大きいと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの製膜安定性が低下することがあるので、0.5〜6.0g/10分であることが好ましい。
上記表面層を構成するポリプロピレン系樹脂には、メタロセン触媒を用いて重合されてなり且つ示差走査熱量計(DSC)により測定された融解ピーク温度が100〜145℃であるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体が含有されている。
上記メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体は、プロピレンを主成分とする、プロピレンとα−オレフィンの1種又は2種以上との結晶性ランダム共重合体であり、上記α−オレフィンとしては、特に限定されず、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンなどの炭素数2〜10のα−オレフィンが挙げられ、エチレンが好ましい。
ここで、上記メタロセン触媒とは、一般に、遷移金属をπ電子系の不飽和化合物で挟んだ構造の化合物をいい、ビス(シクロペンタジエニル)金属錯体を代表例として挙げることができる。
本発明において用いられるメタロセン触媒としては、具体的には、チタン、ジルコニウム、ニッケル、パラジウム、ハフニウム、白金などの四価の遷移金属に、1又は2以上のシクロペンタジエニル環又はその類縁体が配位子(リガンド)として存在する化合物が挙げられる。
又、上記配位子の具体例としては、例えば、シクロペンタジエニル環;炭化水素基、置換炭化水素基又は炭化水素−置換メタロイド基により置換されたシクロペンタジエニル環;シクロペンタジエニルオリゴマー環;インデニル環;炭化水素基、置換炭化水素基又は炭化水素−置換メタロイド基により置換されたインデニル環などが挙げられる。
なお、シクロペンタジエニル環又はインデニル環に置換する炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、イソブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、セチル基、2−エチルヘキシル基、フェニル基などが挙げられる。
更に、遷移金属には、上記π電子系の不飽和化合物以外にも、塩素、臭素などの一価のアニオンリガンド、二価のアニオンキレートリガンド、炭化水素、アルコキシド、アリールアミド、アリールオキシド、アミド、アリールアミド、ホスフィド、アリールホスフィドなどが配位結合していてもよい。
このようなメタロセン触媒としては、例えば、シクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハフニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−p−n−ブチルフェニルアミドジルコニウムクロリド、メチルフェニルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハフニウムジクロリド、インデニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、インデニルチタニウムトリス(ジエチルアミド)、インデニルチタニウムトリス(ジ−n−プロピルアミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−ブチルアミド)(ジ−n−プロピルアミド)などが挙げられる。
上記メタロセン触媒は、金属の種類や配位子の構造を変化させると共に特定の共触媒(助触媒)と組み合わせることによって、プロピレンとα−オレフィンとの共重合の際に触媒としての作用を発揮する。上記共触媒(助触媒)としては、例えば、メチルアルミノキサン(MAO)ホウ素系化合物、粘土鉱物などが挙げられる。
そして、上記メタロセン触媒を用いたプロピレンとα−オレフィンとの共重合方法としては、不活性媒体を用いた溶液重合法、実質的に不活性媒体の存在しない塊状重合法、気相重合法などが挙げられ、重合温度としては−100〜300℃が好ましく、重合圧力としては常圧から1×107Paが好ましい。
上記メタロセン触媒は、活性点の性質が均一であるという性質を有しており、各活性点が同じ活性度を備えているため、メタロセン触媒を用いて重合されたポリマーは、その分子量分布、組成分布の均一性が向上する。
従って、上記メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体は、分子量分布が狭く、どの分子量成分にもα−オレフィンが略等しい割合で導入されており、このようなプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体を表面層に所定割合含有してなる多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムは、低温収縮性及び透明性に優れたものとなる。なお、上記メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体としては、例えば、日本ポリプロ社から商品名「ウィンテック」で市販されている。
又、上記メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体の示差走査熱量計(DSC)により測定された融解ピーク温度は、低いと、後述する多層ポリオレフィン系樹脂フィルムの押出製膜時において、フィルムが固化しにくくなって製膜が困難になる一方、高いと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの低温収縮性が不充分になるので、100〜145℃に限定され、100〜135℃が好ましい。
ここで、本発明において、上記メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体の示差走査熱量計(DSC)により測定された融解ピーク温度とは、下記の要領で測定されたものをいう。即ち、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体と基準物質を示差走査熱量計(DSC)内に供給して、この示差走査熱量計(DSC)内の温度を、10℃/分の速度で280℃まで昇温し、続いて、10℃/分の速度で280℃から25℃まで降温させて、再び、10℃/分の速度で25℃から280℃まで昇温させることにより、DSC曲線を得る。そして、得られたDSC曲線で検出された融解ピークのうち、ピーク面積が最も大きい融解ピークにおけるピーク温度を、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体の示差走査熱量計(DSC)により測定された融解ピーク温度とする。なお、上記示差走査熱量計(DSC)としては、例えば、セイコー電子工業社から商品名「SSC−5100」で市販されている。
そして、上記メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体のメルトフローレイト(MFR)は、低いと、後述する多層ポリオレフィン系樹脂フィルムを押出機から押出すのが困難となって、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの生産性が低下することがある一方、高いと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの厚さ精度や低温収縮性が低下することがあるので、0.5〜10g/10分が好ましく、1〜5g/10分がより好ましく、1〜3g/10分が更に好ましい。なお、本発明における、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体のメルトフローレイト(MFR)は、JIS K7210に準拠して、230℃、荷重21.18Nの条件下で測定された値をいう。
又、本発明の多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの表面層を構成しているポリプロピレン系樹脂中におけるメタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体の含有量は、少ないと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの低温収縮性及び透明性が低下する一方、多いと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの耐熱性、製膜安定性及びヒートシール性が低下するので、30〜90重量%に限定され、40〜80重量%が好ましい。
なお、上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの両表面層は、同じ組成でなくてもよいが、同じ組成からなるのが好ましい。
本発明の多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの中間層及び表面層には、その物性を損なわない範囲内であれば、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、結晶造核剤などの添加剤が添加されていてもよい。
又、上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムは、その物性を損なわない範囲内であれば、表面層上に接着層、着色層、印刷層などが積層一体化されていてもよい。
そして、本発明の多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの厚さは、薄いと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの機械的強度が低下することがある一方、厚いと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの取扱い性が低下することがあるので、5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
又、上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムにおける中間層と表面層との厚さ比(中間層の厚さ/表面層の厚さ)は、小さいと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの低温収縮性が低下することがある一方、大きいと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの生産性や耐熱性が低下することがあるので、3〜8が好ましく、3.5〜6がより好ましい。
なお、上記中間層の両面に積層一体化されている両表面層の厚さは、必ずしも同一でなくてもよく、両表面層の厚さが異なっている場合は、中間層と表面層との厚さ比は、薄い方の表面層の厚さを用いて算出する。
次に、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの製造方法について説明する。多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの製造方法としては、特に限定されず、例えば、2機の表面層用の押出機と1機の中間層用の押出機がアダプターを介して一の多層ダイスに接続された製膜装置を用意し、この製膜装置の表面層用の押出機に表面層用の樹脂組成物を供給する一方、中間層用の押出機に中間層用の樹脂組成物を供給して、それぞれの押出機内で溶融混練させた後、多層Tダイキャスト法や水冷インフレーション法により、中間層の両面に表面層が積層一体化されてなる、厚さ200〜500μmの多層ポリオレフィン系樹脂フィルムを製膜し、得られた多層ポリオレフィン系樹脂フィルムを延伸する方法が挙げられる。
上記多層ポリオレフィン系樹脂フィルムを延伸する方法としては、例えば、ロール一軸延伸、テンター二軸延伸、チューブラー二軸延伸などの延伸方法が挙げられ、延伸速度10〜100m/分、延伸温度50〜120℃の条件下にて、多層ポリオレフィン系樹脂フィルムを縦横各2〜10倍に延伸するのが好ましい。なお、上記延伸温度とは、延伸する直前の多層ポリオレフィン系樹脂フィルムの温度をいう。
そして、上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムによって被包装体を包装し、熱収縮包装体を得る方法としては、例えば、シュリンクトンネルが連結されてなる包装機に、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムをセットし、この包装機に被包装体を供給して、被包装体を多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムによって多少のゆとりをもって包装した後、この被包装体を140〜170℃に設定したシュリンクトンネル内に供給して、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを被包装体の形状に沿ってぴったりと密着するように熱収縮させることにより熱収縮包装体を得る方法が挙げられる。
本発明の多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムは、その中間層にポリエチレン系樹脂を含有し且つ表面層にメタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体を含有してなるため、低温収縮性に優れている。従って、本発明の多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムによれば、被包装体の包装を比較的低温で行なっても、未収縮部分が生じにくく、緊迫性に優れた熱収縮包装体を得ることができるので、高温条件下では変質してしまうプラスチック成形品、生肉、冷凍食品などの商品の包装にも好適に用いられる。
そして、上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムは、その中間層及び表面層にポリプロピレン系樹脂を含有してなることから、製膜安定性に優れ、厚さ精度が向上されており、フィルムに厚さムラが生じることはほとんどない上に、耐熱性に優れ、フィルムを熱収縮させるのに適した温度範囲が広く、包装機内の温度を厳密に管理しなくても、被包装体の形状にぴったり沿って確実に密着させることができると共に、高温条件下で熱収縮にかかる時間を短縮させて行なう高速包装を実施した場合においても、熱収縮包装体の多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの表面に溶融破れが生じることはほとんどない。
このように、上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムは、厚さ精度が良好で、熱収縮に適した温度範囲が広く、高速包装にも適しており、包装機適性に優れている。従って、本発明の多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムによれば、外観性に優れた熱収縮包装体を生産性良く得ることができる。
そして、上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムは、耐熱性に優れている上に、中間層と表面層を構成しているポリオレフィン系樹脂同士の相溶性に優れているので、熱収縮させた後に、中間層と表面層とが層間剥離を起こしたり、フィルム表面にピンホールが生じることはほとんどなく、ヒートシール性に優れている。
更に、上記多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムは、その中間層及び表面層にポリプロピレン系樹脂を含有してなることから、機械的強度及びホットスリップ性にも優れており、熱収縮包装体を移送する際に、熱収縮包装体の多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの表面に傷つきや破れが生じてしまうことがほとんどない。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。なお、以下の記載において、「融解ピーク温度」とは、示差走査熱量計により測定された融解ピーク温度のことをいう。
(実施例1)
3機の押出機の先端にアダプターを介して円形の多層ダイスが配設されてなる製膜装置を用意し、この製膜装置の3機の押出機のうちの2機を表面層用の押出機とし、これら2機の押出機に、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−エチレンランダム共重合体(日本ポリプロ社製 商品名「ウィンテックWFX−6」、融解ピーク温度:124℃、MFR:2.0g/10分)40重量%、及び、メタロセン触媒を用いることなく重合して得られたプロピレン−エチレン共重合体(住友化学社製 商品名「S131」、融解ピーク温度:140℃、MFR:1.2g/10分)60重量%からなる樹脂組成物を供給する一方、残余1機の押出機を中間層用の押出機として、この押出機に、直鎖状低密度ポリエチレン(ダウ日本社製 商品名「DOWLEX2045G」、密度:0.92g/cm3、MFR:1.0g/10分)85重量%及びポリプロピレン系樹脂であるプロピレン−エチレン共重合体(住友化学社製 商品名「S131」、融解ピーク温度:140℃、MFR:1.2g/10分)15重量%からなる樹脂組成物を供給し、それぞれの押出機内で溶融混練させた後、溶融状態の樹脂組成物を円形の多層ダイスに供給し、水冷インフレーション法によって押出製膜することにより、直鎖状低密度ポリエチレン及びプロピレン−エチレン共重合体からなる層の両面に、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−エチレンランダム共重合体を含有するプロピレン−エチレン共重合体からなる層が積層一体化されてなる、厚さ375μmの多層ポリオレフィン系樹脂フィルムを得た。
そして、上記のようにして得られた多層ポリオレフィン系樹脂フィルムを、チューブラー二軸延伸装置を用いて、多層ポリオレフィン系樹脂フィルムの製膜時における押出方向及び多層ポリオレフィン系樹脂フィルムの表面に沿い且つ押出方向に直交する方向に、それぞれ5倍に延伸することにより、直鎖状低密度ポリエチレン及びプロピレン−エチレン共重合体からなる中間層の両面に、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−エチレンランダム共重合体を含有するプロピレン−エチレン共重合体からなる表面層が積層一体化されてなる全体の厚さが15μmの多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを得た。なお、中間層の両面に積層一体化された両表面層の厚さは同一であり、中間層と表面層との厚さ比(中間層の厚さ/表面層の厚さ)は4であった。
(実施例2)
表面層用の2機の押出機に、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−エチレンランダム共重合体(日本ポリプロ社製 商品名「ウィンテックWFX−6」、融解ピーク温度:124℃、MFR:2.0g/10分)30重量%、及び、メタロセン触媒を用いることなく重合して得られたプロピレン−エチレン共重合体(住友化学社製 商品名「S131」、融解ピーク温度:140℃、MFR:1.2g/10分)70重量%からなる樹脂組成物を供給したこと以外は実施例1と同様の要領で、全体厚さが15μm、両表面層の厚さが同一で且つ中間層と表面層との厚さ比(中間層の厚さ/表面層の厚さ)が4である多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを得た。
(実施例3)
表面層用の2機の押出機に、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−エチレンランダム共重合体(日本ポリプロ社製 商品名「ウィンテックWFX−6」、融解ピーク温度:124℃、MFR:2.0g/10分)90重量%、及び、メタロセン触媒を用いることなく重合して得られたプロピレン−エチレン共重合体(住友化学社製 商品名「S131」、融解ピーク温度:140℃、MFR:1.2g/10分)10重量%からなる樹脂組成物を供給したこと以外は実施例1と同様の要領で、全体厚さが15μm、両表面層の厚さが同一で且つ中間層と表面層との厚さ比(中間層の厚さ/表面層の厚さ)が4である多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを得た。
(比較例1)
表面層用の2機の押出機に、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−エチレンランダム共重合体(日本ポリプロ社製 商品名「ウィンテックWFX−6」、融解ピーク温度:124℃、MFR:2.0g/10分)のみを供給したこと以外は実施例1と同様の要領で、全体厚さが15μm、両表面層の厚さが同一で且つ中間層と表面層との厚さ比(中間層の厚さ/表面層の厚さ)が4である多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを得た。
(比較例2)
表面層用の2機の押出機に、メタロセン触媒を用いることなく重合してなるプロピレン−エチレン共重合体(住友化学社製 商品名「S131」、融解ピーク温度:140℃、MFR:1.2g/10分)のみを供給したこと以外は実施例1と同様の要領で、全体厚さが15μm、両表面層の厚さが同一で且つ中間層と表面層との厚さ比(中間層の厚さ/表面層の厚さ)が4である多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを得た。
(比較例3)
中間層用の押出機に、直鎖状低密度ポリエチレン(ダウ日本社製 商品名「DOWLEX2045G」、密度:0.92g/cm3、MFR:1.0g/10分)のみを供給したこと以外は、実施例1と同様の要領で、全体厚さが15μm、両表面層の厚さが同一で且つ中間層と表面層との厚さ比(中間層の厚さ/表面層の厚さ)が4である多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを得た。
(比較例4)
中間層用の押出機に、ポリプロピレン系樹脂であるプロピレン−エチレン共重合体(住友化学社製 商品名「S131」、融解ピーク温度:140℃、MFR:1.2g/10分)のみを供給したこと以外は、実施例1と同様の要領で、全体厚さが15μm、両表面層の厚さが同一で且つ中間層と表面層との厚さ比(中間層の厚さ/表面層の厚さ)が4である多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを得た。
(比較例5)
表面層用の2機の押出機に、メタロセン触媒を用いて重合されてなるプロピレン−エチレンランダム共重合体(日本ポリプロ社製 商品名「ウィンテックWFX−6」、融解ピーク温度:124℃、MFR:2.0g/10分)20重量%、及び、メタロセン触媒を用いることなく重合して得られたプロピレン−エチレン共重合体(住友化学社製 商品名「S131」、融解ピーク温度:140℃、MFR:1.2g/10分)80重量%からなる樹脂組成物を供給したこと以外は実施例1と同様の要領で、全体厚さが15μm、両表面層の厚さが同一で且つ中間層と表面層との厚さ比(中間層の厚さ/表面層の厚さ)が4である多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを得た。
(比較例6)
中間層用の押出機に、直鎖状低密度ポリエチレン(ダウ日本社製 商品名「DOWLEX2045G」、密度:0.92g/cm3、MFR:1.0g/10分)50重量%及びポリプロピレン系樹脂であるプロピレン−エチレン共重合体(住友化学社製 商品名「S131」、融解ピーク温度:140℃、MFR:1.2g/10分)50重量%からなる樹脂組成物を供給したこと以外は、実施例1と同様の要領で、全体厚さが15μm、両表面層の厚さが同一で且つ中間層と表面層との厚さ比(中間層の厚さ/表面層の厚さ)が4である多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを得た。
次に、上記実施例及び比較例で得られた多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの熱収縮性、製膜安定性、ヒートシール性、ホットスリップ性、包装性について下記に示す要領で評価し、その結果を表1に示した。なお、製膜安定性に劣っていた比較例1では、安定して製膜できた部分のフィルムを用いて、熱収縮性、ヒートシール性、ホットスリップ性及び包装性の評価を行なった。
(熱収縮性)
多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムにおける100℃、110℃、120℃及び130℃での縦方向及び横方向の熱収縮率(%)を、JIS Z1709「収縮包装用フィルム」に準拠して測定し、この熱収縮率を多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの熱収縮性の評価の指標とした。なお,縦方向とは、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの製造時における押出方向をいい、横方向とは、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの表面に沿い且つ押出方向に直交する方向をいう。
(製膜安定性)
多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの製膜安定性について、押出機を稼動させてから安定した多層ポリオレフィン系樹脂フィルムが得られるまでの操作が簡易であること、多層ポリオレフィン系樹脂フィルムの延伸時において、フィルムの延伸開始点(ネック)の揺らぎに起因するフィルムの変形がほとんど見られないこと、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムの厚さ精度が良好であることの3条件を満たすものを○、上記3条件のうち何れか1つの条件でも満たさなかったものを×と評価した。
(ヒートシール性)
先ず、ピロー包装機(トキワ工業社製 商品名「PW−R2−S/450」)に、得られた多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムをセットし、シュリンクトンネル内の温度を150℃に設定した。続いて、上記ピロー包装機に、直方体形状の木箱(縦130mm×横170mm×高さ50mm)10個を供給し、これらの木箱を全体的に熱収縮包装した。
次に、各木箱を包装している多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムをそれぞれ目視観察し、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムのシール部分に生じている最も大きな孔(ピンホール)の孔径を測定した。そして、多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムのシール部分にピンホールが生じていないものを5点、ピンホールの孔径が2mm未満のものを3点、ピンホールの孔径が2mm以上で且つ5mm未満であるものを1点、ピンホールの孔径が5mm以上のものを0点として、50点満点で採点し、下記基準によりヒートシール性を評価した。なお、ピンホールの孔径とは、ピンホールを包囲しうる真円の最小径とした。
○:合計点が40点以上であった。
△:合計点が35点以上40点未満であった。
×:合計点が35点未満であった。
(ホットスリップ性)
先ず、ピロー包装機(トキワ工業社製 商品名「PW−R2−S/450」)に、得られた多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムをセットし、シュリンクトンネル内の温度を150℃に設定した。続いて、このピロー包装機に直方体形状の木箱(縦130mm×横170mm×高さ50mm)2個を供給して、2個の木箱を全体的に熱収縮包装し、熱収縮包装された直後の2個の木箱を互いに擦り合わせ、その際の滑性状況を官能評価し、滑性が良好であったものを○、滑性が不良であったものを×と評価した。なお、熱収縮包装した際にフィルムに収縮不足や溶融破れが生じた木箱においては、木箱を包装しているフィルムの収縮不足や溶融破れが生じていない部分を擦り合わせ部分として評価を行なった。
(包装性)
先ず、ピロー包装機(トキワ工業社製 商品名「PW−R2−S/450」)に、得られた多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムをセットし、シュリンクトンネル内の温度を10℃刻みで140℃から170℃まで昇温させ、各温度において、直方体形状の木箱を50個ずつ供給して熱収縮包装した。そして、各木箱を包装している多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルムを目視観察し、下記基準に基づいて各温度における包装性を評価した。
○:収縮不足や溶融破れなどは認められず、仕上がり状態は良好であった。
△:収縮不足は若干認められたが、実用面での支障はなかった。
×:収縮不足や溶融破れなどが認められ、仕上がり状態が不良であった。
Figure 2008149503

Claims (1)

  1. ポリエチレン系樹脂60〜90重量%及びポリプロピレン系樹脂10〜40重量%からなる中間層の両面に、メタロセン触媒を用いて重合されてなり且つ示差走査熱量計(DSC)により測定された融解ピーク温度が100〜145℃であるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体30〜90重量%を含有するポリプロピレン系樹脂からなる表面層を積層一体化させてなることを特徴とする多層熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルム。
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