JPH06339677A - 活性炭再生式浄水器 - Google Patents

活性炭再生式浄水器

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JPH06339677A
JPH06339677A JP15303293A JP15303293A JPH06339677A JP H06339677 A JPH06339677 A JP H06339677A JP 15303293 A JP15303293 A JP 15303293A JP 15303293 A JP15303293 A JP 15303293A JP H06339677 A JPH06339677 A JP H06339677A
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activated carbon
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water purifier
cartridge
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望 縄田
Ayako Hirano
綾子 平野
Susumu Saito
進 斉藤
Shuho Miyahara
秀峰 宮原
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】活性炭再生式の浄水器において、活性炭カート
リッジの熱効率を向上させ、僅かな消費電力で活性炭を
迅速に再生することを目的とする。 【構成】活性炭カートリッジ(84)を有底円筒形の金属
缶(86)で形成し、この金属缶カートリッジの底部に電
気ヒーター(158)を伝熱接触させてカートリッジを底
部から加熱するようにし、活性炭再生時に発生する熱水
と水蒸気をカートリッジ上部の出口(102)から排出さ
せるようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、活性炭を随時加熱する
ことにより活性炭を再生し、長期間にわたって浄化能力
を維持するようになった浄水器に関する。
【0002】
【従来の技術】水道水には、塩素殺菌の残留塩素が次亜
塩素酸イオン(ClO-)若しくは次亜塩素酸(HCl
O)の形で溶存している。残留塩素による臭いは俗にカ
ルキ臭と言われ、嫌われることが多い。また、水道水中
には、溶存塩素と有機物との反応により生成する微量の
有機塩素化合物(クロロホルムやブロモジクロロメタン
を主とするトリハロメタン)が溶存しており、トリハロ
メタンは発癌性を有する有害物質として注目されてい
る。さらに、近年では、水源の水質汚濁と富栄養化に伴
い水源において植物性プランクトンが繁殖する傾向にあ
り、プランクトンの代謝物又は分泌物と考えられる発臭
性の有機物が水道水に低濃度で溶存している。斯るプラ
ンクトン由来の発臭物質としては2−メチルイソボルネ
オールやジオスミンが知られており、黴くさい臭いがす
るので黴臭物質又は臭気物質と言われ、やはり敬遠され
ている。
【0003】このような有害物質や臭気物質を除去し、
健康的で美味しい水を得るため、従来、これらの物質を
活性炭に吸着させて除去するようになった浄水器が使用
されている。しかし、活性炭により残留塩素(次亜塩素
酸イオン若しくは次亜塩素酸)を除去すると、浄水器の
非使用時には、活性炭にバクテリアが繁殖し、衛生的で
ない。
【0004】そこで、特公昭51-23817号には、電気ヒー
ターを備え、活性炭を水蒸気により滅菌するようになっ
た浄水器が提案されている。スイッチを入れてヒーター
に通電すると、浄水器内の水は加熱されて水蒸気とな
り、活性炭が滅菌される。同時に、活性炭に吸着された
物質は水蒸気の作用により脱着され、活性炭が再生され
る。斯る活性炭再生式の浄水器は、長期間にわたって活
性炭の浄化能力を維持することができ、高価な活性炭カ
ートリッジの交換に伴うランニングコストを低減できる
という利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特公昭51-23817号に記
載された活性炭再生式浄水器においては、電気ヒーター
6は活性炭容器2の外側に配置してあるので、電気ヒー
ターの熱効率が十分でなく、活性炭の再生に時間を要す
ると共に、大量の電力を消費する。
【0006】本発明の目的は、熱効率に優れた活性炭再
生式の浄水器を提供することにある。本発明の他の目的
は、製造と組立が容易で、耐久性に優れた活性炭カート
リッジを提供することにある。
【0007】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の浄水
器は、金属缶で形成された活性炭容器(活性炭カートリ
ッジ)を有する。活性炭容器の底部には電気ヒーターが
伝熱関係で接触させてあり、金属容器を底部から加熱す
るようになっている。活性炭容器は金属缶で形成されて
おり、熱伝導が良いので、ヒーター作動時にはヒーター
の熱は速やかに活性炭容器の各部に伝達され、容器内の
滞留水を沸騰させると共に、活性炭を効果的に加熱す
る。金属容器は底部から加熱されるので、滞留水の蒸発
に伴い滞留水の水位が下がっても、沸騰は継続する。滞
留水の水位より上に位置する活性炭は水蒸気の作用によ
り再生される。
【0008】好ましくは、活性炭容器の出口は容器の上
部に配置する。ヒーターによって金属容器が底部から加
熱されると、滞留水は熱水となり、その一部は対流によ
り出口に向かって上昇する。さらに滞留水が沸騰し始め
ると、容器底部に発生した水蒸気の気泡は活性炭層を容
器出口に向かって上昇する。その際、気泡のエアポンプ
作用により活性炭層に含まれた滞留水の一部は活性炭層
から追い出され、容器上部の出口から排出される。この
ように、ヒーター作動時には滞留水の一部が活性炭層か
ら追い出されるので、ヒーターは残る滞留水だけを沸騰
させればよい。従って、より少ない電力で迅速に活性炭
を再生することができる。
【0009】好ましい実施態様においては、活性炭容器
は、有底筒形の本体と、中央出口を備え本体に締結され
た上蓋と、本体中央に配置され上蓋の中央出口と連通す
る多孔筒とで構成することができる。多孔筒の周囲に活
性炭素繊維を配置し、容器への上水入口は中央出口の半
径方向外側において上蓋に形成することができる。容器
本体は金属板の深絞り加工により形成し、上蓋と本体と
はそれらの縁を巻締めることにより締結することができ
る。このようにすれば、活性炭容器を低コストで容易に
製造し組立ることができる。
【0010】本発明の他の特徴は、以下の実施例の記載
につれて明らかにする。
【0011】
【実施例】添付図面を参照しながら本発明の浄水器の好
適な実施例を説明する。初めに図1に基づいて本発明の
浄水器の使用例を説明するに、この浄水器10は例えば
流し12を備えた台所カウンター14上に載置して使用
することができる。その場合、流しの既存の任意の水栓
(図示した使用例では、シングルレバー型の湯水混合
栓)16のスパウト18に切換え弁機構を内蔵した蛇口
アダプタ20を取付け、このアダプタ20を上水供給ホ
ース22と浄水吐出ホース24により浄水器10に接続
することができる。アダプタ20のハンドル26を所定
位置に回すと、水栓16からの上水は上水供給ホース2
2により浄水器10に送られ、浄水器で浄化された水は
浄水吐出ホース24からアダプタ20に送られ、その出
口28から吐出される。残留塩素や有害物質や臭気物質
が除去された浄水は飲料水として或いは料理用に使用す
ることができる。ハンドル26を他の位置に回すと、水
栓16からの未処理の上水(又は湯水混合物)は浄水器
を経由することなくアダプタ20の出口28からそのま
ゝ吐出され、野菜や食器の洗浄などの用途に供すること
ができる。図示した使用例では、シングルレバー型湯水
混合栓16には給湯パイプ16Aを介して給湯機(図示
せず)からの湯が供給され、水道管(同じく図示せず)
に接続された給水パイプ16Bから上水が供給されるよ
うになっている。
【0012】次に図2から図5を参照するに、この浄水
器10は、プラスチック製のハウジング30と、このハ
ウジング30にスナップ嵌めされたキャップ32を有す
る。ハウジング30に一体形成された下向きに延長する
例えば6本の脚部34には底板36がねじ38によって
固定してあり、この底板36にねじ止めされた例えば4
個のゴム脚40により浄水器10の荷重は支持される。
【0013】概略的に述べれば、図示した実施例では、
この浄水器10は、水道水中に浮遊する赤錆や微生物な
どの粒子成分を濾過作用により除去するための濾過段4
2と、水道水中に溶存する残留塩素やトリハロメタンや
臭気物質のような有害な或いは不本意な物質を活性炭の
吸着作用により除去するための吸着段44からなり、吸
着段44の活性炭は電気ヒーターにより随時加熱され、
煮沸滅菌されると共に再生されるようになっている。濾
過段42は吸着段44の活性炭への粒子成分の負荷を軽
減するためのもので、本発明の目的を達成する上では不
可欠ではなく、省略することができる。
【0014】より詳しくは、濾過段42は複数のねじ4
6によってハウジング30の水平壁48に液密に固定さ
れた逆コップ形のフィルターケース50を有し、このフ
ィルターケース50内には従来型の中空糸膜フィルター
・モジュール52がキャップ54によって位置決めされ
ている。ハウジング水平壁48とこのキャップ54との
間には半径方向分配通路56が確保してあり、この通路
56はハウジング水平壁48に一体形成された下向きに
延長する入口管58に連通している。この入口管58に
は上水供給ホース22が接続されたホース継手60が固
定してあり、上水供給ホース22から入来する上水が分
配通路56内に流入するようになっている。入口管58
には従来型の逆止弁62が配置してあり、中空糸膜フィ
ルター・モジュール52から上水供給ホース22へと上
水が逆流しないようになっている。半径方向分配通路5
6内に流入した上水は、キャップ54の外周に形成され
た星型突起64間の隙間を経て、フィルターケース50
内周と中空糸膜フィルター・モジュール52外周との間
の環状分配通路66に流入し、中空糸膜フィルター・モ
ジュール52の開口68からモジュール52内に入り、
中空糸膜フィルターによって濾過される。濾過された上
水は、キャップ54に形成された出口70から流出す
る。通常の水質条件下で約7年間にわたり交換すること
なく使用することができるようにするため、中空糸膜フ
ィルター・モジュール52は好ましくは約2m2の膜面
積を有する。
【0015】図2および図5からよく分かるように、ハ
ウジング30の水平壁48には、樋形の通路形成部材7
2が液密に固定してあり、水平壁48と協動して上水通
路74を形成している。この通路形成部材72にはドレ
ーンプラグ76が螺合してあり、浄水器10の搬送など
に当りプラグ76を外すことにより通路74の水抜きが
できるようになっている。上水通路74はハウジング3
0と一体形成された上水供給ライザー78に連通してお
り、濾過段42によって濾過された上水はこのライザー
78を介して後段の吸着段44に送られるようになって
いる。図2および図4からよく分かるように、この上水
供給ライザー78は浄水器10の垂直中央面に関して片
側にオフセットしてあり、他方の側には同様にハウジン
グ30と一体形成された浄水吐出ライザー80が配置し
てある。この浄水吐出ライザー80は後述するように吸
着段44の吸着作用によって浄化された浄水を浄水吐出
ホース24に送るためのもので、このライザー80には
ホース継手82が接続してあり、この継手82に浄水吐
出ホース24が装着してある。
【0016】図6および図7を参照するに、吸着段14
は活性炭素繊維が充填された活性炭カートリッジの形の
活性炭容器84を有する。この活性炭カートリッジ84
はステンレス鋼板製の金属缶86からなる。この金属缶
86は、ステンレス鋼板を深絞り成形してなる有底円筒
形の胴体88とステンレス鋼板製の円環形の蓋90から
なり、両者は周縁92に沿って液密に巻締めてある。蓋
90には円弧状の複数の上水入口開口94が打ち抜きに
より形成してあり、ライザー78を介して濾過段42か
ら送られた水がカートリッジ84内に流入するようにな
っている。
【0017】カートリッジ84の中央にはステンレス製
の多孔円筒96が配置してあり、この円筒96の周りに
は活性炭素繊維98がバインダーを用いて成型してあ
る。バインダー成型の代わりに、活性炭素繊維98の不
織布をぐるぐると巻き付けて適宜拘束してもよい。さら
に、活性炭素繊維に代えて、粒状活性炭や球状活性炭を
使用してもよい。活性炭素繊維層98と胴体88との間
には上水入口94に連通する環状の分配通路100が形
成してあり、上水入口94からカートリッジ84内に流
入した上水が多孔円筒96に向かって半径方向内側に活
性炭素繊維層98を通過するようになっている。活性炭
素繊維層98を通過する際、水中に溶存する塩素やトリ
ハロメタンや発臭物質は活性炭素繊維に吸着され、除去
される。活性炭素繊維98によって浄化された浄水は多
孔円筒96内に回収され、カートリッジ84の出口10
2に送られる。
【0018】金属缶86の耐食性を向上させるため、胴
体88と蓋90の内周面にはテフロンTM(ポリテトラフ
ルオロエチレン)その他の耐熱耐食樹脂がコーティング
してある。従って、金属缶86の応力腐食割れが防止さ
れると共に、スケール付着が防止される。また、金属と
活性炭との接触部には電食が起こるおそれがあるが、テ
フロンTMコーティングにより斯る電食を防止することが
できる。
【0019】活性炭素繊維充填後、金属缶86の胴体8
8および蓋90には環状のV溝型エンボス部104がプ
レス成形してあり、これらのエンボス部104は活性炭
素繊維層の上下端面に食い込んでいる。このような構成
であるから、環状分配通路100と多孔円筒96との間
で流れのショートパスが起こるのが防止され、カートリ
ッジ84内に流入する上水は確実に活性炭素繊維に接触
せられる。
【0020】図2および図8に示したように、活性炭カ
ートリッジ84はハウジング30の水平壁106に座金
108を介して支持され、マニホールド・アッセンブリ
110によって閉鎖されている。このマニホールド・ア
ッセンブリ110は、上部材112と下部材114に分
割されており、両者は互いに液密に固定されている。下
部材114はライザー78および80の上端に液密に嵌
合されていると共に、それらに支持されている。例えば
7本のねじ116(図4)を用いてハウジング30の水
平壁106に上部材112と下部材114を共締めする
ことにより、マニホールド・アッセンブリ110はハウ
ジング30に固定される。
【0021】図8は図4のVIII−VIII線に沿った断面図
で、図8と図4を参照するに、マニホールド・アッセン
ブリ110の上部材112には細長い膨出部118が形
成してあり、下部材114と協動して上水通路120を
形成している。図8からよく分かるように、この通路1
20は一方においてライザー78に連通していると共
に、他方において下部材114に形成された入口ポート
122に連通している。この入口ポート122は下部材
114とカートリッジ84の蓋90との間に形成された
空間124に開口している。従って、濾過段42の中空
糸膜フィルター・モジュール52によって濾過された上
水は、通路74、ライザー78、通路120、ポート1
22、空間124、金属缶86の上水入口94を介して
環状分配通路100に流入する。
【0022】図2および図4に示したように、マニホー
ルド・アッセンブリ110の上部材112には更に他の
膨出部126が形成してある。この膨出部126には感
温切換え弁128が組み込んであり、従ってこの膨出部
126は感温切換え弁128のハウジングを兼ねてい
る。この膨出部126は、また、マニホールド・アッセ
ンブリ110の下部材114と協動して浄水吐出通路1
30を形成しており、この浄水吐出通路130はライザ
ー80に連通している。
【0023】感温切換え弁128は図9に示したような
感温素子132を有する。この感温素子132は従来型
のもので、熱膨脹性ワックス(図示せず)を収容した本
体133と、2つの弁頭部134および136と、例え
ば3つの摺動ガイド部138と、スピンドル140を有
し、雰囲気温度の上昇に伴いスピンドル140が本体1
33から次第に突出するようになっている。この感温素
子132は図2に示したようにばね受けに作用する復帰
ばね142を介して膨出部126の段付ボアに嵌合さ
れ、そのスピンドル140は膨出部126にねじ止めさ
れたキャップ144に当接させてある。従って、本体1
33と2つの弁頭部134および136との組立体は低
温時には復帰ばね142によって図2において右方に付
勢されているが、温度上昇に伴いスピンドル140が本
体133から突出するにつれてこの組立体は図2におい
て左方に変位する。
【0024】マニホールド・アッセンブリ110の上部
材112には活性炭カートリッジ84の出口102に整
列した入口ポート146が形成してあり、活性炭カート
リッジ84から流出する流体に感温素子132が接触す
るようになっている。感温切換え弁128は、流体温度
が50℃以下の時には図2に示したように第1弁頭部1
34により弁座148が閉鎖されると共に第2弁頭部1
36が弁座150を開放し、流体温度が50℃を超える
とスピンドル140の突出に伴い弁座148が開放され
ると共に弁座150が閉鎖されるように設定することが
できる。図4からよく分かるように、感温切換え弁12
8のキャップ144には、スピンドル140から側方に
オフセットした位置において、熱水蒸気排出管152が
形成してあり、この熱水蒸気排出管152は弁座148
(図2)に連通している。図4に示したように、この熱
水蒸気排出管152にはドレーンホース154の一端を
接続することができる。このドレーンホース154はハ
ウジング30の水平壁の開口156を経てライザー80
に沿って下方に延長させ、その他端は図1に示したよう
に流し12まで延長させることができる。
【0025】再び図7を参照するに、活性炭カートリッ
ジ84の缶胴体88の底部には電気ヒーター158が配
置してあり、このヒーターに通電したときに活性炭カー
トリッジ84が底から加熱されるようになっている。ヒ
ーター158としては、ニクロム線を雲母箔で挟んだマ
イカヒーターや、シーズヒータを使用することができ
る。ヒーター158から缶胴体88への熱伝達を向上さ
せるため、ヒーター158と缶胴体88底部との間には
熱伝導性の良いアルミニューム板160を挟持するのが
好ましい。ヒーター158とアルミニューム伝熱板16
0とは、缶胴体88に溶接されたボルト162とナット
164により、アルミニューム放熱板166と共に缶胴
体88に締結されている。
【0026】図7からよく分かるように、缶胴体88の
中央部168は上げ底になっており、この中央上げ底部
168にはその温度検出するためのサーミスタ170が
伝熱関係で接触させてある。サーミスタ170はコイル
ばね172を介して放熱板166に支持されたサーミス
タホルダー174に支持されており、中央上げ底部16
8に弾力接触されている。アルミニューム放熱板166
には、また、クリップにより温度ヒューズ176が伝熱
関係で保持されている。
【0027】再び図2を参照するに、浄水器10のキャ
ップ32の裏には、回路基板178がねじ止めしてあ
り、この回路基板には制御回路180が固定してある。
制御回路180をヒーター158の熱から保護するた
め、キャップ32には熱遮蔽板182が装着してある。
制御回路180には電源コード184から交流電力が供
給される。図2に示したように、回路基板178には操
作・表示パネル186が設けてある。
【0028】図10に示したように、サーミスタ170
の出力はリード線188により制御回路180に入力さ
れ、制御回路180は操作・表示パネル186の液晶表
示部190とスイッチ入力部192に接続することがで
きる。また、制御回路180は温度ヒューズ176を介
して電気ヒーター158に接続されている。制御回路1
80は、予め設定された例えば深夜の所定時刻が到来す
ると毎日自動的にヒーター158をタイマー駆動するよ
うにプログラムすることができるもので、設定時刻はス
イッチ入力部192の操作により適宜変更することがで
きる。また、使用者がスイッチ入力部192から指令し
た時にもヒーター158に通電されるように制御回路1
80をプログラムすることができる。制御回路180は
サーミスタ170の出力を監視することによりカートリ
ッジ84の中央上げ底部168の温度を監視するように
なっており、中央上げ底部168の温度が例えば120
℃になった時にヒーター158への通電を終了させるよ
うにプログラムすることができる。
【0029】次に、この浄水器10の作動について説明
するに、浄水供給時には、アダプタ20のハンドル26
を浄水器10側に回して水栓16を開けると、前述した
ように、上水は濾過段42の中空糸膜モジュール52に
より濾過され、次いで吸着段44に送られて活性炭素繊
維98により吸着浄化され、多孔円筒96内に回収され
た浄水は活性炭カートリッジ84の出口102から流出
する。前述したように、感温切換え弁128は出口10
2から流出する流体温度が50℃以下の時には出口10
2を浄水吐出通路130に接続するように設定されてい
るので、多孔円筒96内に回収された浄水は浄水吐出通
路130からライザー80を介して浄水吐出ホース24
に送られてアダプター20の出口28から吐出され、飲
用などに供される。
【0030】活性炭の再生は、制御回路180により夜
間等の非使用時に毎日定期的に行うことができる。或い
はスイッチ192の操作による使用者の指令により再生
を開始させてもよい。制御回路180のタイマー機能が
作動するか使用者の指令によりヒーター158に通電が
行われると、活性炭カートリッジ84の底部はヒーター
158により加熱される。活性炭カートリッジ84は金
属缶で形成されており、熱伝導が良いので、ヒーター作
動時にはヒーターの熱は速やかにカートリッジ84の各
部に伝達され、カートリッジ内の滞留水を沸騰させ始め
る。
【0031】前述したように、中空糸膜フィルター・モ
ジュール52の入口には逆止弁62が設けてあるので、
活性炭カートリッジ84内に発生した熱水と水蒸気は、
中空糸膜フィルター・モジュール52の方へ逆流するこ
となく、活性炭カートリッジ84の出口102から感温
切換え弁128に向かって上昇し、感温素子132に接
触する。感温素子132が加熱されると、弁頭部134
と136は図2において左方に移動し、自動的に浄水吐
出通路130を閉鎖すると共に、カートリッジ出口10
2および入口ポート146を熱水蒸気排出管152に接
続する。
【0032】カートリッジ84はヒーターによって底部
から加熱されるので、発生した熱水は対流によりカート
リッジ出口102に向かって上昇する。また、滞留水が
沸騰し始めると、カートリッジ底部に発生した水蒸気の
気泡は活性炭層を通過し出口102に向かって上昇す
る。その際、気泡のエアポンプ作用により活性炭層に含
まれた滞留水の一部は活性炭層から追い出され、出口1
02からドレーンホース154を介して流し12に排出
される。このように、ヒーター作動時には滞留水の一部
が活性炭層から追い出され、カートリッジ84内の残留
水は限られた量のものとなるので、カートリッジ84の
温度を迅速に上昇させ、短時間で活性炭を再生すること
ができる。
【0033】活性炭カートリッジ84内に残留する水が
沸騰するに伴い、活性炭素繊維98は煮沸滅菌されると
共に、活性炭素繊維に吸着された塩素や、沸点が水の沸
点より低いトリハロメタンは熱水と水蒸気の作用により
容易に脱着され、活性炭素繊維が再生される。沸点が水
の沸点より高い2メチルイソボルネオールやジオスミン
のような臭気物質は水蒸気によっては脱着し難い。従っ
て、活性炭素繊維98としては、臭気物質に対する吸着
容量に優れた中心細孔直径2.7nm前後の活性炭素繊
維を使用するのが好ましい。このような活性炭素繊維を
約70g充填すれば、通常の水質条件下で約7年の長期
間にわたり活性炭素繊維カートリッジ84を交換するこ
となく高度の浄化を行うことができる。
【0034】ヒーター158への通電は、サーミスタ1
70により検出されるカートリッジ84の中央上げ底部
168の温度が例えば120℃を超えるまで持続され
る。カートリッジ84内の滞留水が蒸発するにつれて滞
留水の水位が下がるが、カートリッジ84の中央底部1
68は上げ底になっているので、蒸発と水位低下に伴い
先ずこの中央上げ底部168が滞留水から露出し、他の
部分より早く温度が上昇する。従って、サーミスタ17
0により検出される中央上げ底部168の温度が120
℃になった時でも、カートリッジ84の底部には滞留水
が残留しているので、活性炭素繊維が過熱されることが
なく、活性炭素繊維の焼損を防止することができる。
【0035】活性炭カートリッジ84の中央上げ底部1
68の温度が120℃を超えると、制御回路180はヒ
ーター158への通電を終了させる。カートリッジ84
が放熱により冷却され、感温切換え弁128の雰囲気温
度が50℃以下になると、感温切換え弁128は自動的
にカートリッジ84の出口102を浄水吐出通路130
に接続し、使用時に備える。
【0036】以上には本発明の特定の実施例について説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種
々の設計変更を加えることができる。例えば、中空糸膜
フィルター・モジュール52は省略することができる。
中空糸膜フィルターに代えて、不織布フィルター、焼結
フィルター、プリーツ型フィルター、その他のフィルタ
ーを使用してもよい。
【0037】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の浄水器
は、熱伝導の良い金属缶で形成された活性炭カートリッ
ジ84を有し、この金属缶カートリッジは電気ヒーター
158によってその底部から加熱されるようになってい
るので、ヒーターの熱効率が良く、僅かな電力で活性炭
を迅速に再生することができる。
【0038】本発明の好ましい実施態様に従いカートリ
ッジ84の出口102をカートリッジの上部に配置した
場合には、熱水の対流作用と水蒸気気泡のエアポンプ作
用により滞留水の一部が活性炭層から追い出されるの
で、より少ない電力で一層迅速に活性炭を再生すること
ができる。
【0039】また、本発明の好ましい実施態様に従え
ば、活性炭カートリッジ84は製造と組立が容易であ
り、優れた耐久性を有する。本発明の好ましい実施態様
に従いカートリッジ84の底部と蓋90にエンボス部1
04を成形した場合には、上水のショートパスを防止
し、高度の浄化を行うことができる。
【0040】カートリッジ84の底部に上げ底を形成
し、そこにサーミスタを配置した場合には、過熱による
活性炭素繊維の焼損を防止することができる。カートリ
ッジ84の内側表面をポリテトラフルオロエチレンその
他の耐熱耐食樹脂によって被覆した場合には、電食や応
力腐食割れやスケール付着を防止することができる。
【0041】また、カートリッジ84の底部とヒーター
158との間にアルミニゥム板160を挟持させた場合
には、カートリッジ84の底部全面を均等に加熱できる
ので、活性炭素繊維の局部加熱による焼損又は劣化を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の浄水器を台所に設置した使用
例を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示した浄水器の断面図で、図4
のII−II線に沿った断面を示すもので、中空糸膜モジュ
ールと活性炭カートリッジの半径方向寸法が忠実になる
ように描写してある。
【図3】図3は、図1に示した浄水器の分解斜視図であ
る。
【図4】図4は、図1に示した浄水器の平面図で、キャ
ップを外した所を示す。
【図5】図5は、図1に示した浄水器の底面図で、底板
と活性炭カートリッジを取り外したところを示す。
【図6】図6は、図1に示した浄水器の活性炭カートリ
ッジの平面図である。
【図7】図7は、図1に示した浄水器の活性炭カートリ
ッジの断面図である。
【図8】図8は、図4のVIII−VIII線に沿った断面図で
ある。
【図9】図9は、切換え弁の感温素子組立体の斜視図で
ある。
【図10】図10は、制御回路との接続関係を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
10: 浄水器 84: 活性炭カートリッジ 88: 活性炭カートリッジの本体 90: 活性炭カートリッジの蓋 94: 活性炭カートリッジの上水入口 96: 活性炭カートリッジの多孔円筒 102: 活性炭カートリッジの中央出口 104: エンボス部 158: 電気ヒーター 168: 活性炭カートリッジの上げ底部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 進 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 宮原 秀峰 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭容器に収容された活性炭に上水を
    接触させることにより上水を浄化し、加熱手段により該
    容器を随時加熱することにより活性炭を再生するように
    なった活性炭再生式の浄水器において、 前記活性炭容器は金属材料で形成され、前記加熱手段は
    電気ヒーターからなり、前記ヒーターは前記容器の底部
    に伝熱関係で接触させてあり、もって、ヒーターの作動
    時に金属容器が底部から加熱されて容器内の滞留水を沸
    騰させるようになっていることを特徴とする活性炭再生
    式浄水器。
  2. 【請求項2】 前記容器の出口は該容器の上部に配置し
    てあり、もって、ヒーターの作動時に発生する熱水の対
    流と容器底部に発生する水蒸気の気泡のポンプ作用によ
    り容器内の滞留水の一部が前記出口から排出されるよう
    にしたことを特徴とする請求項1に基づく浄水器。
  3. 【請求項3】 前記活性炭容器は、有底筒形の本体と、
    中央出口を備え該本体に締結された上蓋と、本体中央に
    配置され上蓋の前記中央出口と連通する多孔筒とを備
    え、前記多孔筒の周囲には活性炭素繊維が配置され、容
    器への上水入口は前記中央出口の半径方向外側において
    前記上蓋に形成されている請求項2に基づく浄水器。
  4. 【請求項4】 容器の前記本体は金属板の深絞り加工に
    より形成され、前記上蓋と本体はそれらの縁を巻締める
    ことにより互いに締結されていることを特徴とする請求
    項3に基づく浄水器。
  5. 【請求項5】 本体の前記底部と前記上蓋には容器内側
    に突出した環状のエンボス部が成形してあり、前記エン
    ボス部は多孔筒の周囲に配置された活性炭素繊維に食い
    込んでいることを特徴とする請求項3又は4に基づく浄
    水器。
  6. 【請求項6】 容器の前記底部の一部は上げ底になって
    おり、前記上げ底部に温度検出素子が配置してある請求
    項1から5のいづれかに基づく浄水器。
  7. 【請求項7】 前記容器の内側表面は耐熱耐食樹脂によ
    って被覆されていることを特徴とする請求項1から6の
    いづれかに基づく浄水器。
  8. 【請求項8】 前記ヒーターと容器の前記底部との間に
    はアルミニゥムの伝熱板が配置されている請求項1から
    7のいづれかに基づく浄水器。
  9. 【請求項9】 前記多孔筒は金属材料で形成されている
    請求項3から8のいづれかに基づく浄水器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007326028A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Toray Ind Inc 浄水器
JP2012092869A (ja) * 2010-10-25 2012-05-17 Osaka Gas Co Ltd スケール防止方法および炭酸カルシウムスケール防止剤
KR101426704B1 (ko) * 2011-09-22 2014-08-07 (주) 정수엔지니어링 활성탄 수처리 장치 및 이를 포함한 수처리 시스템 및 수처리 방법
CN107473473A (zh) * 2017-10-10 2017-12-15 丁玉琴 一种家用净水装置

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