JPH06338419A - フェライトコア - Google Patents

フェライトコア

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JPH06338419A
JPH06338419A JP12895793A JP12895793A JPH06338419A JP H06338419 A JPH06338419 A JP H06338419A JP 12895793 A JP12895793 A JP 12895793A JP 12895793 A JP12895793 A JP 12895793A JP H06338419 A JPH06338419 A JP H06338419A
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JP
Japan
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ferrite core
impedance
cable
signal source
face
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JP12895793A
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Inventor
Mitsunobu Ezaki
光信 江崎
Naohito Oka
尚人 岡
Chiharu Miyazaki
千春 宮崎
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信号源となる装置と受け側となる装置を電気
的に接続するケーブルに取付けても、ケーブルから輻射
される不要輻射雑音をEMIの規定内に維持させること
ができるフェライトコアを得ることを目的とする。 【構成】 中心軸に沿って、所定幅の空洞が貫通された
円錐台のフェライトコア30にしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】電気・電子装置から発生する電気
的ノイズを抑制吸収するためのノイズフィルタとなるフ
ェライトコアの形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にデジタル機器等の機器間を接続す
る信号ケーブルに信号が流れるに伴って、その信号にの
っている雑音によって発生する不要輻射雑音を抑制する
場合は、例えば酸化磁性体の粉末を均一に混ぜて加圧形
成し、高周波に対して高い固有抵抗となるフェライトコ
アを信号ケーブルに貫通させるのが一般的である。この
ようなノイズフィルタについて、例えば実開平3−32
825号公報に示された従来のノイズフィルタを従来技
術として説明する。この、実開平3−32825号公報
には中央を空洞にした円柱のフェライトコア及び偏平筒
形フェライトコアが示されており、共に一方の端面から
他方の端面までの断面幅は一定である。
【0003】また、このような一方の端面から他方の端
面までの断面幅が一定なフェライトコアは、酸化磁性体
の粉末が均一に混ぜられているため、多芯ケーブルに信
号を流したときのフェライトコアのインピーダンスは単
位長当たりの固有抵抗及び信号が多芯ケーブルに流れた
ときのインダクタスをそれぞれR、Lとすると、その単
位長当たりの固有抵抗R及びインダクタンスLを一方の
端面から他方の端面までの長さを加算した値となるのが
一般的である。例えば、実開平3−32825号公報に
は中央を空洞にした円柱のフェライトコアを例にして説
明する。図9は従来のノイズフィルタの外観図である。
同図に示すように、このフェライトコアは中空円筒のフ
ェラトコアに多心ケーブルを挿入したものである。図9
において、30はフェライトコア、31は多心ケーブル
である。このような中空円筒のフェラトコアの空洞に多
芯ケーブル31を貫通させ、例えば高周波信号を流すと
下図に説明する等価回路が形成される。
【0004】図10はフェライトコアを多芯ケーブルに
貫通させたときの等価回路を示す。同図に示すように、
例えばフェライトコア長Sのとき、その等価回路は、高
周波成分を流す固有抵抗(以下単に抵抗という)32と
インダクタンス33が単位長当たりのインピーダンスと
して、単位長Si毎に直列接続される等価回路となる。
そして、このようなフェライトコアは一般に装置と装置
との間のケーブルに用いられることが多い。図11は従
来のフェライトコアを装置と装置との間に用いたときの
説明図である。図において、31は多芯ケーブル、35
は信号源となる装置、36は装置35からの信号を受信
する装置、ZR は終端抵抗である。同図に示すように、
フェライトコア30は信号源となる装置35に取付けら
れ、装置35のできるだけ近くで正規の信号にのってい
る雑音に基づいて、輻射される不要輻射を除去するよう
にされている。これは、最近のデジタル信号の高速化に
伴って、デバイスの発生する高周波雑音が多芯ケーブル
31を介して伝搬し、そのケーブルからの不要輻射を発
生し、その強さは一般的にケーブルの長さに比例する。
【0005】そして、不要輻射が多ければ周囲にある機
器に障害を与える電磁放射(EMI:electro
magnetic interference)とな
る。フェライトコア30は信号源の近くに取付けるほ
ど、その不要輻も減少すると考えられる。そして、フェ
ライトコアに多芯ケーブル31を貫通させると、その多
芯ケーブル31の信号源から見た等価回路は下図に示す
等価回路となる。この場合は任意の2つの線(一方はホ
ットラインL1、他方はそのリターンラインL2)から
見た場合のフェライトコアの任意の点を代表例とする。
図12はフェライトコアを用いたときの多芯ケーブルの
等価回路である。図12において、35は端子L1、L
2端子から見たときのフェライトコアの複数の抵抗32
及びインダクタス33によって形成される多芯ケーブル
31のインピーダンスZ1、36は端子L3、端子L4
に接続された多芯ケーブル31の終端インピーダンスZ
R 、Voは端子L1、L2端子間の電圧、VR は端子L
3、端子L4の間の電圧である。
【0006】つまり、多芯ケーブル31をフェライトコ
アの空洞部に貫通させると、信号源からの信号の減衰量
は以下に示す式で表現できる。信号源の内部インピーダ
ンスを0とすると、 VR /V0 =1/{1+1/(Z1 /ZR )} この式に示すように、減衰量はZR に対するZ1 の比に
より決定される。一般的にフェライトは、高周波におい
て、高インピーダンスとなるように作られているため、
信号源からの信号の不要高周波雑音における減衰量が大
きくなり、ノイズフィルタとしての効果が大きくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のノイズフィルタ
として用いられるフェライトコアは、一方の端面から他
方の端面までの断面幅が同じで、かつ中央を空洞にした
円柱又は偏平筒形フェライトコアをケーブルに貫通さ
せ、信号源となる装置側に配置するようにしてEMI対
策をしている。そして、このEMI対策が十分にするた
めに、フェライトコアの単位長さ当たりのインピーダン
スは、ケーブルに正規の信号が流されたとき、その正規
の信号に含まれる雑音成分は、輻射される高周波の不要
輻射雑音の電気エネルギーをフェライトコア側に流し
て、熱に変換することで除去されるように、少なくとも
信号源のインピーダンスより高い値になるようにされて
いる。
【0008】しかし、このフェライトコアはケーブルを
貫通させて信号源の装置側に配置するようにされている
ため、信号源の装置とフェライトコアの間は所定の距離
があることになる。このため、フェライトコアを通過し
た後の信号からは高周波の不要輻射雑音が輻射されない
ことになるが、フェライトコアの単位長さ当たりのイン
ピーダンスは全て信号源より大きいため、信号源から信
号が出力される毎に、この所定距離の間で、高周波の雑
音が信号源側に反射され、かつ信号源から再び反射され
る行程を繰返すことになるため、正規の信号に歪みが発
生し、また放射雑音が増加するという問題点があった。
【0009】この発明は上記の問題点を解決するために
なされたもので、信号源となる装置と受け側となる装置
を電気的に接続するケーブルに取付けても、ケーブルか
ら輻射される不要輻射雑音をEMIの規定内に維持させ
ることができるフェライトコアを得ることを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、中心軸に
沿って、所定幅の空洞が貫通された円錐台のフェライト
コアである。また、第2の発明の円錐台のフェライトコ
アの円錐台の一方の端面の大きさは、その空洞にケーブ
ルを通したとき、少なくともそのケーブルの信号源のイ
ンピーダンスと同じ又は以下となるインピーダンスにな
る大きさにされ、他方の端面は、少なくとも信号源のイ
ンピーダンスに対して所定倍のインピーダンスとなる大
きさにされたものである。第3の発明は、複数の円錐台
のフェライトコアが同じ中心軸上に同方向で一体化させ
られ、中心軸に沿って、所定幅の空洞が貫通させられた
多層のフェライトコアである。また、第4の発明の多層
のフェライトコアは、多層のフェライトコアの一方の端
面の大きさ及び一方の端面と他方の端面の間の谷の円周
の大きさは、少なくともケーブルを空洞に通したとき、
そのケーブルの信号源のインピーダンスと同じ又はそれ
以下のインピーダンスとなる大きにされ、かつ他方の端
面の大きさ及び各頂点の円周の大きさは、信号源のイン
ピーダンス以上のインピーダンスとなる大きさにされて
いるものである。第5の発明は、一方の端面と他方の端
面とが同じ大きさの円にされ、かつ中央が前記両の端面
の円より所定倍大きくされ、一方の端面から円錐状に形
状が中央まで直線的に増加され、中央から他方の端面ま
では直線的に形状が小さくされたフェライトコアであ
る。また、第6の発明のフェライトコアは、フェライト
コアの両方の端面の大きさは、空洞にケーブルを通した
とき、少なくともそのケーブルの信号源のインピーダン
スと同じ又は以下となるインピーダンスになる大きさに
され、中央の大きさは、少なくとも信号源のインピーダ
ンスに対して所定倍のインピーダンスとなる大きさにさ
れたものである。第7の発明は、一方の端面と他方の端
面とが同じ大きさの円にされ、両方の端面から円錐状に
形状がそれぞれ所定距離増加された2つの頂点を有し、
2つの頂点間は同じ大きさの所定個の凹凸形状にされた
フェライトコアである。そして、第8の発明のフェライ
トコアは、フェライトコアの両方の端面の大きさは、空
洞にケーブルを通したとき、少なくともそのケーブルの
信号源のインピーダンスと同じ又は以下となるインピー
ダンスになる大きさにされ、前記2つの頂点の大きさ
は、少なくとも信号源のインピーダンスに対して所定倍
のインピーダンスとなる大きさにされ、かつ凹部は前記
信号源のインピーダンスと同じ又は以下となるインピー
ダンスになる大きさにされ、凸部は所定倍のインピーダ
ンスの大きさになる大きさにされたものである。
【0011】
【作用】第1の発明の円錐台のフェライトコアにおいて
は、空洞にケーブルを通したとき、一方の端面は、少な
くともそのケーブルの信号源のインピーダンスと同じ又
は以下となるインピーダンスになる大きさにされている
ため、その面からは直線的にインピーダンスが増大す
る。第2の発明においては、信号源から正規の信号にの
っている雑音に基づいて、ケーブルから不要雑音が伝搬
されると、その不要雑音が反射しないで内部を流れてい
く。そして、信号源以上のインピーダスの箇所で反射さ
れるが、信号源側に対しては形状が小さくなっているた
め、その反射に基づく電気エネルギーは序序に減少す
る。第3の発明の多層のフェライトコアにおいては、空
洞にケーブルを通したとき、それぞれが円錐状となって
いるため、信号源から正規の信号にのっている雑音に基
づいて、ケーブルから不要雑音が伝搬すると、その不要
輻射雑音が1段目で反射しないで内部を流れながら序々
にフェライトコアに吸収されて減衰する。そして、1段
目の信号源以上のインピーダスの箇所で反射されるが、
1段目も信号源側に対しては形状が小さくなっているた
め、その反射に基づく電気エネルギーは序々に減少す
る。しかし、除去されない不要伝搬雑音に基づく電気エ
ネルギーは、次の段では、信号源のインピーダンス以下
であるため、次の円錐のフェライトコアに流れ同様に除
去される。第4の発明のフェライトコアにおいては、空
洞にケーブルを通したとき、一方の端面は、少なくとも
そのケーブルの信号源のインピーダンスと同じ又は以下
となるインピーダンスになる大きさにされているため、
その面からは直線的にインピーダンスが増大する。
【0012】第5の発明においては、信号源から正規の
信号にのっている雑音に基づいて、ケーブルから不要伝
搬雑音が輻射されると、その不要伝搬雑音が反射しない
で内部を流れていく。そして、信号源以上のインピーダ
スの箇所で反射され、その反射に基づく電気エネルギー
はフェライトコアにより序々に減少する。第6の発明に
おいては、他方の端面側が信号源になったときは、同様
に空洞にケーブルを通したとき、他方の端面は、少なく
ともそのケーブルの信号源のインピーダンスと同じ又は
以下となるインピーダンスになる大きさにされているた
め、その面からは直線的にインピーダンスが増大する。
第7の発明においては、信号源から正規の信号にのって
いる雑音に基づいて、ケーブルから不要伝搬雑音が輻射
されると、その不要伝搬雑音が反射しないで内部を流れ
ていく。そして、信号源以上のインピーダスの箇所で反
射され、その反射に基づく電気エネルギーはフェライト
コアにより序々に減少する。第8の発明においては、第
4の発明と同様に両が信号源になっても同様な行程で不
要伝搬雑音が除去されると共に、中央部の凹凸によっ
て、除去されなかった不要伝搬雑音が緩やかに除去され
る。
【0013】
【実施例】
実施例1.図1は第1の実施例のフェライトコアの構造
図である。同図に示すように、このフェライトコアは中
央を空洞にした円錐台となっている。Aは正面を示し、
BはAのW−Wを切ったとき、その側面を示すものであ
る。図において、1は一方の端面、2は他方の端面、3
は傾斜面、cはフェライトコアの貫通孔の内径寸法、d
はフェラトコアの一方の端面1の外形寸法、eは他方の
端面2の外形寸法である。また、一方の端面1と他方の
端面2の関係はe>dとなるようにされている。Sはフ
ェライトコアの長さを示す。一般にフェライトコアは、
電気的にはインダクタンスLと抵抗R(高周波において
熱に変換される成分)で表わすことができる。図1に示
す長さSの中央を空洞にした円錐台の単位長当たりSi
のインダクタンスLiは以下の式で示されるものであ
る。
【0014】 Li=(N/2π)μ・Si・log(ei/c)……………………(1) ei:c〜eの間の単位長当たりの漸増値.N:巻き
数.b:フェライトコアの内径.μ:透磁率.Si:長
さ つまり、図1に示すフェライトコアは、一方の端面1の
外形寸法dを基準として、長さSの間に助序に漸増し、
他方の端面2では、外形寸法eになるようにしているた
め、式1に基づく単位当たりのインダクタンスLiは一
方の端面1から漸増することになる。従って単位長当た
りの抵抗も漸増する。この図1のフェライトコアをケー
ブルに取付けた等価回路で以下に説明する。
【0015】図2は図1のフェライトコアの等価回路で
ある。同図に示すように高周波抵抗R1 、R2 、R3
……、RmとインダクタンスL1 、インダクタンス
2 、インダクタンスL3 、……Lmは、R1 <R2
3 ……<Rm、L1 <L2 <L3 ……Lmの関係にあ
る。ただし、信号源の方向となる区間S1のインピーダ
ンスは少なくとも、信号源のインピーダンスと同じ又は
以下にされ、相手側方向にある区間Smのインピーダン
スは少なくとも信号源のインピーダンス以上になるよう
にされている。このようなインピーダンスとなるよう
に、図1のフェライトコアは形成されたものである。上
記のような第1の実施例のフェライトコアをケーブルに
取付けた場合のフィルタとしての機能について以下に説
明する。例えば、信号源から正規の信号が出力される
と、図1に示すようにフェライトコアは円錐台になって
おり、かつ図2に示すようにフェライトコアは一方の端
面1の当たりは、信号源インピーダンス≧区間S1のイ
ンピーダンスとなっているため、正規の信号にのってい
る雑音に基づく、不要伝搬雑音が図1の長さSのフェラ
イトコアを流れると、区間S1のインピーダンスを流れ
る間に、そのインピーダンスに基づいた量が除去され
て、次の区間を流れて行く。
【0016】そして、次の区間では、断面積が一方の端
面1の外形寸法aより増大させられているため、より抵
抗およびインダクタンスが漸増し、前の区間より高いイ
ンピーダンスにされるので、除去量が多くなる。このよ
うな減少は信号源のインピーダンスより高い値にされて
いる区間まで継続される。例えば、区間Smを 信号源インピーダンス<区間Smのインピーダンス とすると、この区間Smに流れるとき、反射が発生し、
区間Sm−1、………、区間S3、区間S2、区間S1
側に流れる。しかし、この区間を反射する際に熱エネル
ギーに変換されてしまうため、この信号源を有する装置
とこのフェライトが配置されているケーブルの間には反
射による不要輻射雑音が発生しないことになり、反射に
よる波形歪、不要輻射がなくなる。
【0017】実施例2.図3は第2の実施例のフェライ
トコアの構造図である。Aは正面を示し、BはAのY−
Yを切ったとき、その側面を示すものである。図におい
て、5は第2の実施例のフェライトコアの一方の端面、
6は他方の端面、7は傾斜面である。同図に示すよう
に、第2の実施例のフェライトコアは第1の実施例のフ
ェライトコアを段重ねしたような鋸歯状の形状となって
おり、その側面は傾斜7の山の頂点gと谷iが連続した
形状となっている。この図3のフェライトコアをケーブ
ルに取付けた等価回路で以下に説明する。図4は図3の
フェライトコアの等価回路である。同図に示すように、
格段の傾斜面7において図2と同様な等価回路となって
いるため、格段の山の頂点gで反射がおきると共に、次
段の谷iではインピーダンスが小さいため、反射されな
い不要輻射雑音のエネルギーは次段に流れるて第2図と
同様な行程でもって除去されていく。
【0018】つまり、一方の端面5より頂点gまで断面
積が漸増し、その後点iまで急減する山を連続させてい
るため、インピーダンスが急増、急減を繰り返すので、
図2に示したように円錐台の1段で完全に除去できずに
反射面を通過した不要成分を次の円錐台で吸収しようと
するものである。従って、不要輻射雑音を除去するため
に、フェライトコアのインピーダンスを余り大きくしな
くとも除去できるから、フェライトを通過する正規の信
号が歪むようなことはない。上記実施例では、信号源と
なる装置側にフェライトコアの一方の端面を向ける場合
のフェライトコアを説明したが、実際は装置と装置とは
互いに信号のやりとりをするものであり、互いに信号源
となる。このような場合におけるフェライトコアを以下
に説明する。図5は第3の実施例のフェライトコアの構
造図である。同図に示すように、このフェライトコアは
中央を空洞にした2つの円錐台の底面とを合わせた形状
となっている。Aは正面を示し、BはAのX−Xを切っ
たとき、その側面を示すものである。図において、9は
一方の端面、10は他方の端面、11は第1の傾斜面、
12は第2の傾斜面、cはフェライトコアの貫通孔の内
径寸法、dはフェラトコアの一方の端面1の外形寸法、
hは他方の端面2の外形寸法、fはこのフェライトコア
の中央の頂点である。また、一方の端面1と他方の端面
2の関係はd=hとなるようにされている。Sはフェラ
イトコアの長さを示す。
【0019】この図3のフェライトコアをケーブルに取
付けた等価回路で以下に説明する。図6は図5のフェラ
イトコアの等価回路である。同図に示すように、フェラ
イトコアの一方に端面9からfまでは、図2と同様に1
式が成立し、他方の端面10からも1式が成立している
ことは明らかであり、一方の端面9から頂点fまではイ
ンピーダンスが序序に増大し、他方の端面10から頂点
fまでもインピーダンスが序序に増大する。このことか
ら、互いの装置が信号源となっても、そのフェライトコ
アの間のケーブルからの不要輻射雑音の輻射を一定にす
ることが可能となる。図7は第4の実施例の構造図であ
る。Aは正面を示し、BはAのZ−Zを切ったとき、そ
の側面を示すものである。図において、16は一方の端
面、17は他方の端面、18は傾斜面、cは第4の実施
例のフェライトコアの貫通孔の内径寸法、dはフェラト
コアの一方の端面1の外形寸法、eは他方の端面17の
外形寸法である。また、一方の端面1と他方の端面2の
関係はd=eとなるようにされている。Sはフェライト
コアの長さを示す。jは一方の端面16からの斜面18
の頂点、qは他方の端面からの斜面18の頂点であり、
頂点jと頂点qの間は所定数の凹凸部が形成されてい
る。
【0020】そして、一方の端面16側の凹は、頂点j
からフェライトコアの中心軸に対して垂直に底点kまで
降ろし、底点kから平行に所定距離離した底点u、底点
uから外方向に垂直に頂点jと同じ高さの頂点tの寸法
で形成されている。次の凸は,底点uから垂直に外方向
に頂点jと同じ高さの頂点tから平行に所定距離離した
頂点v、頂点vから中心軸に対して垂直に底点uと同じ
点の底点rから形成されている。wは頂点qの底点であ
る。pはフェライトコアの最大外形を示す。この図7の
フェライトコアをケーブルに取付けた等価回路で以下に
説明する。図8は図7のフェライトコアの等価回路であ
る。同図に示すように、一方に端面16から序序に頂点
jまで増大する斜面18となっているため、その頂点j
までは、抵抗R1及びインダクタンスL1〜抵抗Rm及
びインダクタンスLmまで序序に増大したインピーダン
スとなる。つまり、第2図の説明と同様に不要輻射雑音
は除去されていることになる。そして、頂点jを過ぎる
と凹にされているため、この間はインピーダンスは抵抗
R1とインダクタンスL1を合成したものとなる。斜面
18で除去されなかった不要輻射雑音はこの凹のところ
に流れ、そして凸部のところで再び急激にインピーダン
スが増大するため反射を生じる。このような行程は頂点
qまで続く。また、他方の端面17側が信号源側となる
場合は、斜面18となっているため同様な行程で不要輻
射雑音される。
【0021】つまり、フェライトコアの中央部でのイン
ピーダンスの変化を大きくしたもので、反射はインピー
ダンスの変化により、発生する。従って、図8のj、k
及びu、tの断面積が変化した点で発生する。なお、実
施例1〜4までのフェライトコアは図1、図3、図5、
図7の図面に基づいて型を作って作成されるものであ
る。
【0022】
【発明の効果】以上のようにこの第1及び第2の発明
は、中心軸に沿って、所定幅の空洞が貫通された円錐台
のフェライトコアにしたことにより、ケーブルが空洞に
通され、信号源から正規の信号にのっている雑音に基づ
いて、ケーブルから不要輻射雑音が輻射されると、その
不要輻射雑音が反射しないで内部を流れ、信号源以上の
インピーダスの箇所で反射されるが、信号源側に対して
は形状が小さくなっているため、その反射に基づく電気
エネルギーは序序に減少するから信号源となる装置とフ
ェライトコアまでのケーブル間の不要輻射雑音が増大し
ないで一定となるので、EMIの規定を維持することが
できると共に、不要輻射雑音が増大しないで一定となる
ために正規の信号に歪みを生じさせないという効果が得
られている。
【0023】第3及び第4の発明は、多層の円錐状のフ
ェライトにしているため、除去されない不要輻射雑音が
あっても次段の円錐状のフェライトに流れるため、さら
に不要輻射雑音を除去させることができるという効果が
得られている。第5及び第6の発明は、両方が信号源と
されても、両方のケーブルに対して同様な行程で不要輻
射雑音が一定とされるため、ケーブル全体に渡ってEM
Iの規定を維持することができると共に、不要輻射雑音
が増大しないで一定となるために正規の信号に歪みを生
じさせないという効果が得られている。第7及び第8の
発明においては、両方が信号源とされても、両方に対し
て同様な行程で不要輻射雑音が一定とされ、かつ凹凸部
でもって残りが緩やかに除去されるため、ケーブル全体
に渡ってEMIの規定を維持することができると共に、
正規の信号に歪みをより生じさせないという効果が得ら
れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例のフェライトコアの構造図であ
る。
【図2】図1のフェライトコアの等価回路である。
【図3】第2の実施例のフェライトコアの構造図であ
る。
【図4】図3のフェライトコアの等価回路である。
【図5】第3の実施例のフェライトコアの構造図であ
る。
【図6】図5のフェライトコアの等価回路である。
【図7】第4の実施例の構造図である。
【図8】図7のフェライトコアの等価回路である。
【図9】従来のノイズフィルタの外観図である。
【図10】フェライトコアを多芯ケーブルに貫通させた
ときの等価回路である。
【図11】従来のフェライトコアを装置と装置との間に
用いたときの説明図である。
【図12】フェライトコアを用いたときの多芯ケーブル
の等価回路である。
【符号の説明】
1 一方の端面 2 他方の端面 3 傾斜面、 c 内径寸法 d 端面1の外形寸法、 e 他方の端面2の外形寸法 5 一方の端面 6 他方の端面 7 傾斜面 9 一方の端面 10 他方の端面 11 第1の傾斜面 12 第2の傾斜面 f 中央の頂点 31 多心ケーブル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸に沿って、所定幅の空洞が貫通さ
    れた円錐台のフェライトコア。
  2. 【請求項2】 円錐台の一方の端面の大きさは、空洞に
    ケーブルを通したとき、少なくともそのケーブルの信号
    源のインピーダンスと同じ又は以下となるインピーダン
    スになる大きさにされ、他方の端面は、少なくとも前記
    信号源のインピーダンスに対して所定倍のインピーダン
    スとなる大きさにされたことを特徴とする円錐台のフェ
    ライトコア。
  3. 【請求項3】 複数の円錐台のフェライトコアが同じ中
    心軸上に同方向で一体化させられ、前記中心軸に沿っ
    て、所定幅の空洞が貫通させられた多層のフェライトコ
    ア。
  4. 【請求項4】 多層のフェライトコアの一方の端面の大
    きさ及び該一方の端面と他方の端面の間の谷の円周の大
    きさは、少なくともケーブルを、その空洞に通したと
    き、そのケーブルの信号源のインピーダンスと同じ又は
    それ以下のインピーダンスとなる大きにされ、かつ前記
    他方の端面の大きさ及び各頂点の円周の大きさは、前記
    信号源のインピーダンス以上のインピーダンスとなる大
    きさにされていることを特徴とする多層のフェライトコ
    ア。
  5. 【請求項5】 一方の端面と他方の端面とが同じ大きさ
    の円にされ、かつ中央が両方の端面の円より所定倍大き
    くされ、前記一方の端面から円錐状に形状が前記中央ま
    で直線的に増加され、該中央から前記他方の端面までは
    直線的に形状が小さくされたフェライトコア。
  6. 【請求項6】 フェライトコアの両方の端面の大きさ
    は、空洞にケーブルを通したとき、少なくともそのケー
    ブルの信号源のインピーダンスと同じ又は以下となるイ
    ンピーダンスになる大きさにされ、中央の大きさは、少
    なくとも前記信号源のインピーダンスに対して所定倍の
    インピーダンスとなる大きさにされたことを特徴とする
    フェライトコア。
  7. 【請求項7】 一方の端面と他方の端面とが同じ大きさ
    の円にされ、両方の端面から円錐状に形状がそれぞれ所
    定距離増加された2つの頂点を有し、該2つの頂点間は
    同じ大きさの所定個の凹凸形状にされたフェライトコ
    ア。
  8. 【請求項8】 フェライトコアの両方の端面の大きさ
    は、その空洞にケーブルを通したとき、少なくともその
    ケーブルの信号源のインピーダンスと同じ又は以下とな
    るインピーダンスになる大きさにされ、前記2つの頂点
    の大きさは、少なくとも前記信号源のインピーダンスに
    対して所定倍のインピーダンスとなる大きさにされ、か
    つ前記凹部は前記信号源のインピーダンスと同じ又は以
    下となるインピーダンスになる大きさにされ、凸部は前
    記所定倍のインピーダンスの大きさになる大きさにされ
    たことを特徴とするフェライトコア。
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