JP2774442B2 - ノイズフィルタ - Google Patents

ノイズフィルタ

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JP2774442B2
JP2774442B2 JP5334693A JP33469393A JP2774442B2 JP 2774442 B2 JP2774442 B2 JP 2774442B2 JP 5334693 A JP5334693 A JP 5334693A JP 33469393 A JP33469393 A JP 33469393A JP 2774442 B2 JP2774442 B2 JP 2774442B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電子機器の信号
線を内部に通すことで、電気機器内部で発生したノイ
ズ、或いは外部で発生し信号線を通して電子機器へ流れ
込むノイズを除去若しくは抑制するノイズフィルタに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、信号線に流れるノイズを除去
若しくは抑制する方法として、信号線の周囲にフェライ
トを外嵌させ、このフェライトにより信号線を流れるノ
イズを減衰させる技術が知られている。その場合は、例
えばフェライトのみで環状の閉磁路を形成するように構
成された非分割のフェライトコアや分割タイプのフェラ
イトを用いるものであった。
【0003】そして、それらのノイズフィルタにおいて
は、フェライトで形成された閉磁路内に信号線を流れる
電流により発生した磁束のループができることによっ
て、電気的エネルギを熱エネルギに変換して減衰させる
作用が得られるため、ノイズフィルタでは、フェライト
のみで閉磁路を形成するように構成することが一般的で
あった。従って、特に分割タイプのものでは、フェライ
トの分割面同士を磁気的に結合させることに対する工夫
が盛んになされてきた。例えば分割面をいかにして密着
させるかについて種々の提案がなされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
環状タイプのフェライトコアを用いたノイズフィルタに
おいては、フェライトコアによって形成される閉磁路に
よって所定のノイズ減衰効果は得られるが、同時に信号
帯域である数10MHzの低周波数帯においてもインピ
ーダンスが大きくなり、信号線を流れる信号に対しても
悪影響を及ぼす場合もあった。但し、従来のものはノイ
ズ除去を主眼としていたため、信号への悪影響に対する
考慮については犠牲にしても、ノイズ減衰効果の高いフ
ェライトのみによる閉磁路を形成するようなものを採用
してしたのである。
【0005】今回、本願出願人は、従来考慮されていな
かったギャップ(隙間)を有する状態におけるフェライ
トコアも、所定の条件で用いることによりフェライトの
みで閉磁路を形成させていた従来のギャップなしの構成
によるものとは異なるインピーダンス−周波数特性を得
ることができることを見い出した。そしてさらに、その
インピーダンス−周波数特性が、相対的に低周波数帯と
なる信号に対しては減衰させることなく通過させ、高周
波数のノイズに対しては環状コアを用いたものと同等あ
るいはそれ以上の減衰効果が得られることを見い出し
た。
【0006】そこで本発明は、上記の、相対的に低周波
数帯となる信号に対する悪影響は極力小さくして通過さ
せ、高周波数のノイズに対しては環状コアを用いた場合
と同等あるいはそれ以上の減衰効果が得られるノイズフ
ィルタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、本発明は課題を解決するための手段として次の構成
を取った。即ち、請求項1記載のノイズフィルタは、略
U字状に形成されたフェライトコアであって、その内底
部から自由端までの距離をa、両自由端間の距離をbと
して、それらの比a/bが9〜60に構成されたフェラ
イトコアを用い、該フェライトコアの中空部分に信号線
を配置することによって該信号線を流れるノイズを減衰
させることを特徴とする。
【0008】
【0009】
【作用】上述したように、ギャップを有する状態でのフ
ェライトコアも、後述する所定の条件で用いることによ
りフェライトのみで閉磁路を形成させていた従来のギャ
ップなしの構成によるものとは異なるインピーダンス−
周波数特性を得ることができ、そのインピーダンス−周
波数特性が、相対的に低周波数帯となる信号に対する悪
影響は極力小さくして通過させ、高周波数のノイズに対
しては環状コアと同等あるいはそれ以上の減衰効果が得
られることが判った。
【0010】そして、その所定の条件は、略U字状のフ
ェライトコアの内底部から自由端までの距離aと両自由
端間の距離bとの比a/bを9〜60に構成することで
ある。このようにすれば、そのフェライトコアの中空部
分に信号線を配置した場合に、相対的に低周波数帯とな
る信号線を流れる信号に対しては減衰度合を小さくして
通過させ、高周波数のノイズに対しては閉磁路と同等あ
るいはそれ以上の減衰効果が得られる。
【0011】上述した比a/bの範囲(9〜60)内で
は、比a/bが小さくなると全体的にインピーダンスが
低下してくるが、比a/bが9程度であっても、高周波
数帯におけるインピーダンスは、ギャップなしの場合の
80%程度まで得られるため、低周波数帯のインピーダ
ンスをより低くして信号線を流れる信号への悪影響をさ
らに低減したい場合には比a/bを低めに設定するのが
望ましい。また、比a/bが24付近まで大きくなる
と、高周波数帯においては、ギャップなしの環状コアの
ときよりもインピーダンスが大きくなることも確認され
た。従って、比a/bが24以上では低周波数帯で低イ
ンピーダンス、高周波数帯で高インピーダンスの特徴が
より良く得られる。但し、比a/bが60程度になる
と、製造上の困難度が高くなるので、その程度までの範
囲を提案することとする。
【0012】
【0013】
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。図1(A)は、本発明の実施例であるノイ
ズフィルタに用いるU型フェライトコア10を示す斜視
図、(B)は側面図である。本U型フェライトコア10
は、厚さ一定でU字形状に形成されており、「U字」内
側の底部12から自由端14,16までの距離を
「a」、両自由端14,16の間の距離を「b」として
その比(a/b)が1〜24となるように設定されてい
る。そして、中空部18内、本実施例では底部12に信
号線SLが配置される。
【0015】このU型フェライトコア10において比
(a/b)とインピーダンス−周波数特性の関係を検討
した結果を図3に示す。この実験に用いたコアは、a=
7〜19mm、b=0.8mmである。図3には、a/
b=24の場合(a=19mm、b=0.8mm)とa
/b=9((a=7mm、b=0.8mm)の場合、そ
して、比較のために環状コアの場合を破線で示す。な
お、本実施例のU型フェライトコア10は、環状コアを
カットすることによって形成したものであり、その元の
環状コアを比較に用いたものである。
【0016】まずa/b=24の場合と環状コアの場合
とを比較して見る。a/b=24の場合、周波数100
MHzにおいて、約108.7オームの数値を得た。こ
れは、環状コアよりも大きい値である。そして、a/b
=24の曲線及び環状コアの曲線は共に周波数の増加と
共にインピーダンスも増加するが、両曲線は約30MH
z付近で交差し、それ以下ではa/b=24の場合の方
が小さくなっている。
【0017】すなわち、a/b=24の場合は、ノイズ
の発生し易い100MHz以上の周波数帯では環状コア
よりも若干大きくなり、信号帯域である数10MHz付
近においては、環状コアよりもインピーダンスが減少し
ている。従って、相対的に低周波数帯となる信号線SL
を流れる信号に対しては減衰度合を小さくし、信号への
悪影響を極力小さくして通過させ、高周波数のノイズに
対しては環状コアと同等あるいはそれ以上の減衰効果が
得られる。
【0018】また、比a/bが小さくなると全体的にイ
ンピーダンスが低下してくるが、図3に示すように比a
/bが9の場合であっても、高周波数帯におけるインピ
ーダンスは、ギャップなしの場合の80%以上まで得ら
れる。例えば100MHzの場合におよそ80%であ
り、周波数がそれ以上増加するにつれて、両者の差が徐
々に少なくなってくる。
【0019】そして、数10MHz付近では、環状コア
の場合よりもインピーダンスが相当低くなる。そのた
め、低周波数帯のインピーダンスをより低くして信号線
SLを流れる信号への悪影響をさらに低減したい場合に
は比a/bを低めに設定するのが望ましい。
【0020】このように、上記所定の条件を満たすU型
フェライトコア10を用いれば、相対的に低周波数帯と
なる信号に対する悪影響は極力小さくして通過させ、高
周波数のノイズに対しては環状コアを用いた場合と同等
あるいはそれ以上の減衰効果が得られるため、より実用
的なノイズフィルタを実現することができる。
【0021】なお、別実施例を示しておく。図2(A)
に示すU型フェライトコア20は、例えば基板上に設置
して信号線SLとしてのリード線LLのノイズフィルタ
として働くものである。この場合は、図1に示す「U
字」の曲面状にされた側(すなわち自由端14,16と
は反対側)を平坦に形成し、基板接触面22として構成
してある。この基板接触面22を基板に載置すれば、安
定性がよい。
【0022】また、リード線LLを固定するための工夫
として図2(B)〜(D)に示すものがある。(B)及
び(C)はU型フェライトコア20の上面図であり、
(B)は、リード線LLを挿通するために底部12から
基板接触面22側へ貫通させた挿通孔24,26を形成
したもの、(C)は、底部12の縁にリード線LL固定
用の凹部26,27を形成したものである。また、
(D)は、リード線LLを曲げ加工して曲げ部LL1,
LL2を形成し、(A)における基板接触面22に係合
するようにしたものである。もちろんこれらの工夫を図
1に示すU型フェライトコア10において採用してもよ
い。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】次に、上記実施例において説明したU型フ
ェライトコア10のためのケースについて説明する。図
6(A)〜(C)はU型フェライトコア10のための信
号線固定用ケース50について示したものである。
【0030】U型フェライトコア10のための信号線固
定用ケース50は樹脂等を用い、基本的にU型フェライ
トコア10の外形よりも少し大きな中空形状で、丁度内
部にU型フェライトコア10を収納できるようにされて
いる。そして、U型フェライトコア10における中空部
18(図1参照)に面する部分には、その一方に、鋸状
の段差52が複数形成されている。
【0031】使用方法としては、もちろん内部にU型フ
ェライトコア10を収納して使うのであるが、図6
(B)のように、単線の信号線SLの場合には、最も奥
(すなわち図1に示すU型フェライトコア10の底部付
近)に配置するのが望ましい。また、図6(C)に示す
ように、フラットケーブルFCを用いた場合でも、鋸状
段差52がフラットケーブルFCの平坦面に対して好適
にずれを阻止する。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】以上本発明はこの様な実施例に何等限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々なる態様で実施し得る。
【0036】
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の略U字状
のフェライトコアを用いたノイズフィルタは、相対的に
低周波数帯となる信号に対する悪影響は極力小さくして
通過させ、高周波数のノイズに対しては環状コアを用い
た場合と同等あるいはそれ以上の減衰効果が得られ、よ
り実用的な作用を果たすという今までにない優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例であるノイズフィルタに用い
るU型フェライトコアを示し、(A)は斜視図、(B)
は側面図である。
【図2】 別実施例を示す説明図である。
【図3】 U型フェライトコアにおいて比(a/b)と
インピーダンス−周波数特性の関係を検討した結果を示
すグラフである。
【図4】 U型フェライトコアのための信号線固定用ケ
ースについて示した側面図である。
【符号の説明】
10,20…U型フェライトコア、 12…底部、1
4,16…自由端、 18…中空部、 22…基板接触面、 24…挿通孔、
26…凹部、 50…信号線固定用ケース、 52…鋸状段差、
SL…信号線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01F 17/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略U字状に形成されたフェライトコアで
    あって、その内底部から自由端までの距離をa、両自由
    端間の距離をbとして、それらの比a/bが9〜60に
    構成されたフェライトコアを用い、該フェライトコアの
    中空部分に信号線を配置することによって該信号線を流
    れるノイズを減衰させることを特徴とするノイズフィル
    タ。
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