JP2992853B2 - ノイズ除去用インダクタ - Google Patents

ノイズ除去用インダクタ

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JP2992853B2 JP4088686A JP8868692A JP2992853B2 JP 2992853 B2 JP2992853 B2 JP 2992853B2 JP 4088686 A JP4088686 A JP 4088686A JP 8868692 A JP8868692 A JP 8868692A JP 2992853 B2 JP2992853 B2 JP 2992853B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子回路装置に実装さ
れ、回路に入力或いは出力する信号に重畳するノイズを
除去するノイズ除去用インダクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フェライトコアの貫通孔にリード
線を挿通したものが知られているが、近年、小型化と面
実装を満足するものとして、図8に示すように、フェラ
イトコアaの内部に、コイル導体bを埋設し、その端末
を前記フェライトコアaの両端面に導出し、該フェライ
トコアaの両端面に設けられた外部電極cに接続したチ
ップタイプのノイズ除去用インダクタが提案されてい
る。
【0003】このインダクタは、電子機器本体Aと端末
機器Bとを接続する回路中に挿入配置され、回路の信号
に重畳するノイズを除去するために用いられるが、その
ノイズ減衰量は、電子機器本体AのインピーダンスをZ
A、端末機器BのインピーダンスをZB、インダクタのイ
ンピーダンスをZCとした時、ノイズ減衰量(dB)
は、20・log(ZA+ZB+ZC)/(ZA+ZB)で
表される。したがって、インダクタが充分なノイズ除去
効果を得るには、ZC>ZA+ZBでなければならず、電
子機器本体A及び端末機器Bの有するインピーダンスよ
り大きなインピーダンスを有するインダクタを選択して
用いなければならない。
【0004】一般的に、インダクタの巻数を多くすれば
インピーダンスを大きくすることが可能であるが、周波
数に対してインピーダンスがシャープに変化する特性に
なり、ノイズ除去に有効な帯域は狭くなる。また、磁性
体の透磁率を大きくすれば、インピーダンスのピーク点
は低周波側にシフトすることが知られている。したがっ
てこれらの技術を駆使して、所望のインピーダンス曲線
を選択しているのが実情である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】デジタル回路でノイズ
除去に用いられるインダクタは、そのインピーダンス曲
線が周波数に対してシャープになると、十分なノイズ除
去効果が得られないので、緩やかにしたい要望がある
が、前述のインダクタによれば、コイルの巻数を少なく
してインピーダンス曲線を緩やかにすると、インピーダ
ンスが低下し、ノイズ除去効果が低下するという不都合
があった。
【0006】本発明は、広い周波数帯域に亘ってインピ
ーダンスが大きく、ノイズ除去効果の優れたノイズ除去
用インダクタを得ることをその目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、磁性コアにコイルを埋設した複数個の
インダクタンスユニットを、前記各コイルの軸方向と平
行する面において、少なくとも一部が導電層から成る
磁性層を介して連結すると共に、前記複数個のコイル
、前記導電層を介して直列に接続したことを特徴とす
る。前記複数個の磁性コアは、同じ又は互いに異なる透
磁率のものが用いられ、前記複数個の磁性コアに埋設さ
れたコイルは、同じ又は互いに異なる巻数を有するもの
が用いられ、また、前記複数個の磁性コアは同じ又は互
いに異なる磁路長のものが用いられる。
【0008】
【作用】本発明、磁性コアにコイルを埋設した複数個
のインダクタンスユニットが、前記各コイルの軸方向と
平行する面において、非磁性層を介して連結され、各コ
イルが直列に接続された構成、すなわち、隣接するコイ
、各コイルによって生ずる磁束によって互いに結合
することがなく、等価的に、それぞれ閉磁路を有する複
数個のインダクタンスユニットが直列に接続された構成
を有するので、広い周波数帯域に亘って高いインピーダ
ンスを有し、ノイズ除去効果が高い。また、非磁性層
は、少なくとも一部が導電層から成り、該導電層に各コ
イルの一端を接続することにより、隣接するコイルは直
列に接続される。複数個のインダクタユニットの磁性コ
アの透磁率、コイルの巻数及び磁路長の少なくとも1つ
を異ならせることにより所望の周波数帯域において所望
のインピーダンスのインダクタが得られる。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例を図面につき説明する。 実施例1 図1において、符号11 、12 はいずれもインダクタユ
ニットで、各インダクタユニット11 、12 はフェライ
トコア21 、22 中にコイル31 、32 が埋設されたも
のであり、各コイル3 1 、3 2 の軸方向と平行する面に
おいて、非磁性の導電層4を介して連結されて一体化さ
れている。コイル31 の一端はフェライトコア21 の一
端面に導出されて該一端面及び外周面の端部に連続して
被着された外部電極51 に接続され、他端は、フェライ
トコア21 の他端面に導出されて前記導電層4に接続さ
れている。
【0010】また、コイル32の一端は、フェライトコ
ア22の一端面に導出されて前記導電層4に接続され、
他端はフェライトコア22の他端面に導出されて該他端
面及び外周面の端部に連続して被着された外部電極52
に接続されている。
【0011】本実施例のインダクタは、次のようにして
作製される。Ni−Zn系のフェライトグリーンシート
にこれを積層することによってコイルを形成する導体パ
ターンを印刷し、これを積層して巻数5ターンのコイル
1、32を内設し、そのコイル端末を他面に導出させた
積層体を、1.8mm×1.9mm角のチップ状に裁断し、
これを880℃の温度で焼成した。焼成された長さ1.
5mm、幅1.6mmのインダクタユニット11、12のフェ
ライトコア21、2の端面全面に導電ペーストを塗布
し、2個のフェライトコア2、22の端面を接触さ
せ、その状態で導電ペーストを焼き付けて、長さL=
3.2mm、幅W=1.6mmのチップ状のインダクタを得
た。
【0012】図2において、実線は、この実施例のイン
ピーダンス一周波数特性を示し、点線で示す後述の比較
例1に比べて広い周波数帯域に亘ってインピーダンスの
低下が少なく、ノイズ吸収性に優れた特性が得られた。
【0013】比較例1 図8に示すように、コイルcをフェライトコアa中に埋
設し、このフェライトコアaの寸法を実施例1のインダ
クタと同様に長さ3.2mm、幅1.6mmとし、コイルa
の巻数を8ターンとした以外は実施例1と同様にした。
【0014】巻数を8ターンとしたのは、インピーダン
ス一周波数特性のピークを実施例1のピークとほぼ同じ
周波数に揃えるためである。
【0015】実施例2 1個のインダクタユニット11の焼成温度を850℃、
他の1個のインダクタユニット12の焼成温度を920
℃とした以外は、実施例1と同じ条件とした。この実施
例のインピーダンス一周波数特性は、図3においてIIで
示す。
【0016】実施例3 2個のインダクタユニット11、12の焼成温度を共に9
20℃としたこと(III−1)とインダクタユニット
1、12の焼成温度を共に850℃としたこと(III−
2)以外は実施例1と同じ条件とした。
【0017】III−1は、フェライトが高温で焼成され
るため結晶粒径が大きくなり透磁率は250であった。
III−2はIII−1に比して低温で焼成されるため結晶粒
径が小さく、透磁率は100であった。
【0018】III−1とIII−2のインピーダンス一周波
数特性は図3に示す。
【0019】このIII−1とIII−2の特性を比較すれば
明らかなように、透磁率の大きいインダクタは、インピ
ーダンスのピークが低周波側にシフトし、透磁率の小さ
いインダクタは、インピーダンスのピークが高周波側に
シフトしている。
【0020】III−1のインダクタは、図4に示すよう
にインピーダンスのピークが同じ比較例2(後述)のイ
ンピーダンス一周波数特性(破線)に比べてピークは緩
やかである。
【0021】比較例2 図8に示すようにコイルcをフェライトコアa中に埋設
し、このフェライトコアaの寸法を実施例1のインダク
タと同様に長さ3.2mm、幅1.6mmとし、コイルの巻
数を8ターン、焼成温度を920℃とした。
【0022】実施例4 インダクタユニット11 、12 のコイルの巻数を7ター
とし、またインダクタユニット11 、12 のコイルの
巻数を2ターンとしたこと以外コイルの巻数を5ターン
とした実施例2と同じ条件とした。
【0023】実施例4の、コイルの巻数を7ターンとし
たもの(IV-12ターンとしたもの(IV-2のインピ
ーダンスー周波数特性を実施例2(II)と対比して図
5に示す。
【0024】図5から明らかなように、従来品に対して
広帯域のまま、インピーダンスの大きさを調整すること
ができた。
【0025】実施例5 コイルの巻数を4ターンとし、880℃で焼成した長さ
1.0mm、幅1.6mmのインダクタユニットを導電層
を介して3個直列に連結して長さ3.2mm、幅1.6
mmのインダクタとし、3個のコイルを直列に接続した。
【0026】この実施例によれば、各インダクタユニッ
トの磁路長は、実施例1のものと比較して短く、コイル
の総巻数は12ターンで、実施例1の10ターンと比較
して多い。そのインピーダンス一周波数特性は実施例1
のピークのインピーダンスより低下した。
【0027】上記実施例1乃至実施例5は、いずれも図
1に示すように、隣接するインダクタユニット11、12
の端面全面に導電ペーストを塗布して焼き付けて非磁性
層の導電層を形成したが、図7に示すように、端面に導
出したコイルの端末61、62を互いに接続するために両
端面の一部に導電ペースト71、72を塗布し、それ以外
の端面にホウケイ酸鉛系のガラスを主成分とするペース
ト81、82を塗布し、インダクタユニット11、12の端
面を接触させ、600℃の温度で焼き付けてチップ状の
インダクタを作製してもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明は、上述のように、同形の従来の
ノイズ除去用インダクタに比べて広い周波数帯域に亘っ
てノイズを除去することができる効果を有する。また
性コアに埋設されたコイルの巻数、磁性コアの透磁率及
び磁路長の異なる複数種のインダクタユニットを適宜組
み合わせることにより、インピーダンスのピークの周波
数及びそのインピーダンスを所望の値に設定することが
できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の一実施例の斜視図、(B)
はその断面図
【図2】 本発明の実施例1と比較例1のインピーダン
ス一周波数特性図
【図3】 本発明の実施例2及び実施例3のインピーダ
ンス一周波数特性図
【図4】 本発明の実施例3と比較例2のインピーダン
ス一周波数特性図
【図5】 本発明の実施例2と実施例4のインピーダン
ス一周波数特性図
【図6】 本発明の実施例5のインピーダンス一周波数
特性図
【図7】 本発明の他の実施例の分解斜視図
【図8】 (A)及び(B)は従来例の斜視図及び断面
【符号の説明】
1、12 インダクタユニット 21、22 フェラ
イトコア 31、32 コイル 4 導電層 51、52 外部電極 71、72 導電ペ
ースト 51、52 ホウケイ酸鉛系のガラスを主成分とするペー
スト

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性コアにコイルを埋設した複数個のイ
    ンダクタンスユニットを、前記各コイルの軸方向と平行
    する面において、少なくとも一部が導電層から成る非磁
    性層を介して連結すると共に、前記複数個のコイルを
    前記導電層を介して直列に接続したことを特徴とするノ
    イズ除去用インダクタ。
  2. 【請求項2】 前記複数個の磁性コアは、透磁率が同じ
    であることを特徴とする請求項1記載のノイズ除去用イ
    ンダクタ。
  3. 【請求項3】 前記複数個の磁性コアは、透磁率が互い
    に異なることを特徴とする請求項1記載のノイズ除去用
    インダクタ。
  4. 【請求項4】 前記複数個の磁性コアに埋設されたコイ
    ルは同じ巻数を有することを特徴とする請求項1記載の
    ノイズ除去用インダクタ。
  5. 【請求項5】 前記複数個の磁性コアに埋設されたコイ
    ルは互いに異なる巻数を有することを特徴とする請求項
    1記載のノイズ除去用インダクタ。
  6. 【請求項6】 前記複数個の磁性コアの磁路長は同じで
    あることを特徴とする請求項1記載のノイズ除去用イン
    ダクタ。
  7. 【請求項7】 前記複数個の磁性コアの磁路長は互いに
    異なることを特徴とする請求項1記載のノイズ除去用イ
    ンダクタ。
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