JP3418087B2 - インダクタンス素子及びその製造方法 - Google Patents

インダクタンス素子及びその製造方法

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JP3418087B2
JP3418087B2 JP12364797A JP12364797A JP3418087B2 JP 3418087 B2 JP3418087 B2 JP 3418087B2 JP 12364797 A JP12364797 A JP 12364797A JP 12364797 A JP12364797 A JP 12364797A JP 3418087 B2 JP3418087 B2 JP 3418087B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/0006Printed inductances
    • H01F17/0013Printed inductances with stacked layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インダクタンス素
子に関し、特に所望の周波数にて誘導性リアクタンス成
分を確実に減衰させることが可能なインダクタンス素子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子機器に対する電磁妨害(EM
I)を防止するために電気信号ラインにはインダクタン
ス素子が組み込まれる場合がある。インダクタンス素子
のインピーダンスはノイズを減衰させる抵抗成分とノイ
ズを反射してしまうリアクタンス成分からなるが、EM
I効果を上げるためにはノイズ除去対象の周波数域にお
いてリアクタンス成分が小さく、抵抗成分が大きいイン
ダクタンス素子が望ましい。
【0003】こうしたインダクタンス素子には、実開平
4−130409号公報に開示されるものがある。この
インダクタンス素子の構成を図1及び図2に示す。図1
は外観図、図2は構成図である。図1において、1はイ
ンダクタンス素子本体で、直方体形状をなした磁性体1
aとその内部に設けられた導電材からなり、この導電材
は磁性体1aの長手方向両端部に形成された外部電極
2,3に接続されている。
【0004】また、内部導電材は図2に示すように構成
されている。即ち、電極パターン11a〜11fを形成
した磁性体シート12a〜12fを積層し、スルーホー
ル14によって電極パターン11a〜11fをスパイラ
ル状に接続してコイルが形成されている。さらに、閉ル
ープ形状の電極パターン11gが形成された磁性体シー
トが積層されている。また、外部電極2,3は、電極パ
ターン11a〜11fによって構成されるコイルの両端
に接続されている。
【0005】これにより、電極パターン11a〜11f
をスパイラル状に形成してなるコイルと、このコイルの
所定近傍に配置されコイルとは絶縁されると共に、コイ
ルの中心軸を取り巻く閉ループ形状の電極パターン11
gと、これらの電極パターン11a〜11gを包含する
所定の空間に充填された所定の磁性材料からなる磁性体
と、コイルの両端に接続され、磁性体の外部に形成され
た一対の外部電極2,3とからなるインダクタンス素子
が構成されている。
【0006】実開平4−130490号公報に開示され
たインダクタンス素子によれば、コイルから発生した磁
束によってコイルとは絶縁された閉ループ形状の電極パ
ター11gに電流が発生し、この電流が電極パター11
gの導電部材の抵抗成分によって熱に変わり、インダク
タンス素子の抵抗成分が増大する。また、この閉ループ
電極パターン11gに流れる電流により逆磁場が発生
し、リアクタンス成分が減衰する。これらによりノイズ
の発生しやすい周波数域、例えば図3に示すように、1
0.08MHz〜1000MHzの周波数域において、
インダクタンス素子のリアクタンス成分(誘導性リアク
タンスXL,容量性リアクタンスXC)よりも抵抗成分R
を高く設定することができ、ノイズ除去等のEMI対策
に威力を発揮させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リアク
タンス成分(XL,XC)よりも抵抗成分Rを大きくする
ためには、リアクタンスが最も大きい周波数域や両者の
絶対値が同等となる周波数で、前述した閉ループ(電極
パターン11g)による効果が現れるようにしなければ
ならないが、従来技術では特定の周波数にて効果を出す
方法が知られていなかった。
【0008】従って、従来は、インダクタンス素子を設
計する際、目的の特性を得るために、カットアンドトラ
イで試作を繰り返さなければならないため、設計に著し
く時間がかかるという問題があった。
【0009】さらに、閉ループ(電極パターン11g)
の効果をより大きくするために、閉ループ(電極パター
ン11g)をコイルによる磁場が最も強いコイルの中央
部に配置したいとき、従来の技術では閉ループとコイル
とを絶縁しているため、閉ループの形状やサイズがコイ
ルによって制約され設計の自由度が減少するという問題
点があった。
【0010】本発明の目的は上記の問題点に鑑み、所望
の周波数にて閉ループ形状導電部材の効果が得られると
共に、コイルによって閉ループ形状導電部材の形状やサ
イズが制約されないインダクタンス素子及びその製造方
法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために請求項1では、所定の導電材をスパイラル
状に形成してなるコイルと、前記コイルの中心軸を取り
巻く閉ループ形状をなし、前記コイルの所定近傍に配置
された導電部材と、前記コイルの両端に接続された一対
の接続電極とからなり、誘導性リアクタンスが生じる周
波数帯域内の所定周波数を目標周波数fとして、前記閉
ループ形状導電部材の直列抵抗成分rとインダクタンス
Lが、前記式(a)で規定される範囲内の値に設定され
ているインダクタンス素子を提案する。
【0012】該インダクタンス素子によれば、スパイラ
ル状コイルの中心軸を取り巻く閉ループ形状をなし、前
記コイルの所定近傍に配置された導電部材は、誘導性リ
アクタンスが生じる周波数帯域内の所定周波数を目標周
波数fとして、前記閉ループ形状導電部材の直列抵抗成
分rとインダクタンスLが、前記式(a)で規定される
範囲内の値に設定されている。
【0013】これにより、前記コイルに通電した際に
は、前記コイルに流れる電流によって発生する磁束が前
記閉ループ形状導電部材と交差し、該導電部材の閉ルー
プ内にはレンツの法則に基づいて電流が流れる。この電
流によって前記磁束を打ち消す方向の磁界が発生すると
共に、この電流は前記導電部材の抵抗成分によって熱に
変り、インダクタンス素子の損失抵抗が増大する。さら
に、前記目標周波数を中心とする所定周波数域において
誘導性リアクタンス成分が低下する。
【0014】また、請求項2では、請求項1記載のイン
ダクタンス素子において、インダクタンス素子において
前記閉ループ形状導電部材が存在しないときの誘導性リ
アクタンス成分の値が最大となる周波数に前記目標周波
数を設定したインダクタンス素子を提案する。
【0015】該インダクタンス素子によれば、前記閉ル
ープ形状導電部材が存在しないときの誘導性リアクタン
ス成分の値が最大となる周波数に前記目標周波数が設定
されているので、前記誘導性リアクタンス成分の最大値
を低下させることができる。
【0016】また、請求項3では、請求項1記載のイン
ダクタンス素子において、インダクタンス素子において
前記閉ループ形状導電部材が存在しないときの抵抗成分
の値と誘導性リアクタンス成分の値が等しくなる周波数
に前記目標周波数fを設定したインダクタンス素子を提
案する。
【0017】該インダクタンス素子によれば、前記閉ル
ープ形状導電部材が存在しないときの抵抗成分の値と誘
導性リアクタンス成分の値が等しくなる周波数に前記目
標周波数fが設定されているので、前記誘導性リアクタ
ンス成分を低下させることができると共に、これに伴
い、誘導性リアクタンス成分の値よりも抵抗成分の値が
大きくなる周波数域が広がる。
【0018】また、請求項4では、請求項1乃至3の何
れかに記載のインダクタンス素子にいて、前記閉ループ
形状の導電部材は、前記コイルの導電材に導通接続され
ているインダクタンス素子を提案する。
【0019】該インダクタンス素子によれば、前記閉ル
ープ形状の導電部材が前記コイルの導電材に導通接続さ
れ、該閉ループ形状導電部材によっても、またコイルの
導電材に導通接続されていない閉ループ形状導電部材に
よっても、閉ループ形状導電部材は前記記載と同等の作
用を呈する。
【0020】また、請求項5では、請求項1乃至4の何
れかに記載のインダクタンス素子にいて、前記閉ループ
形状の導電部材が前記コイルの中心に配置されているイ
ンダクタンス素子を提案する。
【0021】該インダクタンス素子によれば、前記閉ル
ープ形状導電部材は、前記コイルの形成する磁場が最も
大きいコイル中心に配置されている。これにより、前記
コイルに発生する磁束によって閉ループ形状導電部材に
流れる電流は増加するので、インダクタンス素子の損失
抵抗がさらに増大すると共に、前記目標周波数を中心と
する所定周波数域における誘導性リアクタンス成分もさ
らに低下する。
【0022】また、請求項6では、所定の導電材をスパ
イラル状に形成してなるコイルと、前記コイルの中心軸
を取り巻く閉ループ形状をなし、前記コイルの所定近傍
に配置された導電部材と、前記コイルの両端に接続され
た一対の接続電極とからなるインダクタンス素子の製造
方法において、前記閉ループ形状導電部材の直列抵抗成
分をrとすると共にインダクタンスをLとし、誘導性リ
アクタンスが生じる周波数帯域内の所定周波数を目標周
波数fとして、該目標周波数fと前式(b)とから、前
記直列抵抗成分rとインダクタンスLとの比(r/L)
を求め、該比の値(r/L)が、前式(c)を満たすよ
うに、前記閉ループ形状導電部材を構成するインダクタ
ンス素子の製造方法を提案する。
【0023】該インダクタンス素子の製造方法によれ
ば、スパイラル状コイルの中心軸を取り巻く閉ループ形
状をなし、前記コイルの所定近傍に配置された導電部材
は、誘導性リアクタンスが生じる周波数帯域内の所定周
波数を目標周波数fとして、前記閉ループ形状導電部材
の直列抵抗成分rとインダクタンスLとの比(r/L)
を前記式(b)から求め、該比の値(r/L)が前式
(c)を満たすように、前記閉ループ形状導電部材が構
成されてインダクタンス素子が製造される。
【0024】これにより製造されたインダクタンス素子
の前記コイルに通電した際には、前記コイルに流れる電
流によって発生する磁束が前記閉ループ形状導電部材と
交差し、該導電部材の閉ループ内にはレンツの法則に基
づいて電流が流れる。この電流によって前記磁束を打ち
消す方向の磁界が発生すると共に、この電流は前記閉ル
ープ形状導電部材の抵抗成分によって熱に変り、インダ
クタンス素子の損失抵抗が増大する。さらに、前記目標
周波数を中心とする所定周波数域において誘導性リアク
タンス成分が低下する。
【0025】また、請求項7では、請求項6記載のイン
ダクタンス素子の製造方法において、インダクタンス素
子において前記閉ループ形状導電部材が存在しないとき
の誘導性リアクタンス成分の値が最大となる周波数に前
記目標周波数を設定したインダクタンス素子の製造方法
を提案する。
【0026】該インダクタンス素子の製造方法によれ
ば、前記閉ループ形状導電部材が存在しないときの誘導
性リアクタンス成分の値が最大となる周波数に前記目標
周波数が設定されているので、完成したインダクタンス
素子において前記誘導性リアクタンス成分の最大値を低
下させることができる。
【0027】また、請求項8では、請求項6記載のイン
ダクタンス素子の製造方法において、インダクタンス素
子において前記閉ループ形状導電部材が存在しないとき
の抵抗成分の値と誘導性リアクタンス成分の値が等しく
なる周波数に前記目標周波数fを設定したインダクタン
ス素子の製造方法を提案する。
【0028】該インダクタンス素子の製造方法によれ
ば、前記閉ループ形状導電部材が存在しないときの抵抗
成分の値と誘導性リアクタンス成分の値が等しくなる周
波数に前記目標周波数fが設定されているので、完成し
たインダクタンス素子において前記誘導性リアクタンス
成分を低下させることができると共に、これに伴い、誘
導性リアクタンス成分の値よりも抵抗成分の値が大きく
なる周波数域が広がる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施形態を説明する。本実施形態のインダクタンス素子
の外観は、図1に示す従来例のインダクタンス素子と同
様であり、その本体1は直方体形状をなし、その長手方
向の両端部には外部電極2,3が形成されている。
【0030】本体1は、図4に示すように、電極パタ−
ン21a〜21gが形成された複数の磁性材料シ−ト2
2a〜22g及び電極パタ−ンが形成されていない磁性
材料シ−ト23を積層して一体に形成される。
【0031】磁性材料シ−ト22a〜22fの電極パタ
−ン21a〜21fは銀を主成分とする導体によって形
成され、各電極パタ−ン21a〜21fはスパイラル形
状となるようにスル−ホ−ル24を介して互いに導通接
続され、コイルが構成されている。さらに、このコイル
の両端に対応する部分の電極パタ−ン、即ち電極パタ−
ン21aの一端211 及び電極パタ−ン21fの他端212
は、本体1の長手方向の端面に露出するように形成され
ている。また、磁性材料シ−ト22gに形成された電極
パタ−ン21gは、同様に銀を主成分とする導体によっ
て形成され、前述したコイルの中心軸を取巻き、このコ
イルに重なる所定面積の閉ル−プ形状に形成されてい
る。
【0032】本体1の一端に露出した電極パタ−ン21
aは外部電極2に、また他端に露出した電極パタ−ン2
1eは外部電極3にそれぞれ導通接続されている。
【0033】次に、前述した本体1の製造方法を説明す
る。例えばFe2 O3 (50mol%)、ZnO(25mol%)、Ni
O(10mol%)、CuO(10mol%)、MnO(5mol%) からなる
高損失のフェライト材料を用いてドクタ−ブレ−ド法に
よりグリ−ンシ−トを形成する。この後、グリ−ンシ−
トを所定の矩形22a〜22g及び23に切断し、所定
位置にスル−ホ−ル24を形成する。
【0034】次に、銀を主成分とする導電材ペ−ストを
用い、グリ−ンシ−トに各電極パタ−ン21a〜21g
のそれぞれをマトリックス状に印刷した後、これらを編
集して積層し、圧着して積層体を形成する。
【0035】次いで、前記積層体を本体1の形状に合わ
せて切断した後、例えば900℃の温度で3時間焼成し
て磁性体を形成する。さらに、本体1の両端部に導電ペ
−ストを塗布して、700℃の温度で焼付け、外部電極
2,3を形成する。これにより直方体形状のインダクタ
ンス素子が形成される。
【0036】この様にして図5に示すような特性の閉ル
ープ電極パターン21gを有するインダクタンス素子
(試料No.1〜6)及び閉ループ電極パターン21g
を持たないインダクタンス素子(試料No.7)を実験
的に作製した。これらの試料の相違点は、閉ループ電極
パターン21gの有無と、閉ループ電極パターン21g
の特性のみであり、電極パターン21a〜21fによっ
て構成されるスパイラル状コイルの特性に関しては各試
料とも同等である。ここで、図5は、直列抵抗成分rと
インダクタンス成分Lを変えた閉ループ電極パターン2
1gのみの特性を示している。
【0037】また、閉ループ電極パターン21gの直列
抵抗性分rとインダクタンスLは、フェライト材料のシ
ート上に閉ループ電極パターン21gを形成し、その閉
ループ電極パターン21gの一部にスリットを形成して
開ループとし、両端を端子として直列抵抗成分rとイン
ダクタンスLを測定した。
【0038】また、閉ループ電極パターン21gの直列
抵抗成分rとインダクタンス成分Lは、閉ループ電極パ
ターン21gの太さ、長さ、導体材料、コア面積、閉ル
ープを構成する磁性体材料を変えることにより変化させ
た。
【0039】図5に示す閉ループ電極パターン21gの
特性は次の通りである。即ち、試料No.1のインダク
タンス素子の閉ループ電極パターン21gの直列抵抗成
分rは1.2Ω、インダクタンス成分Lは1.00μ
H、これらの比(r/L)は1.2×106Ω/Hであ
る。また、試料No.2のインダクタンス素子の閉ルー
プ電極パターン21gの直列抵抗成分rは8.0Ω、イ
ンダクタンス成分Lは3.90μH、これらの比(r/
L)は2.1×106Ω/H、試料No.3のインダク
タンス素子の閉ループ電極パターン21gの直列抵抗成
分rは0.9Ω、インダクタンス成分Lは0.30μ
H、これらの比(r/L)は3.0×106Ω/H、試
料No.4のインダクタンス素子の閉ループ電極パター
ン21gの直列抵抗成分rは7.5Ω、インダクタンス
成分Lは0.30μH、これらの比(r/L)は25.
0×106Ω/H、試料No.5のインダクタンス素子
の閉ループ電極パターン21gの直列抵抗成分rは1
1.0Ω、インダクタンス成分Lは0.15μH、これ
らの比(r/L)は73.3×106Ω/H、試料N
o.6のインダクタンス素子の閉ループ電極パターン2
1gの直列抵抗成分rは19.5Ω、インダクタンス成
分Lは0.10μH、これらの比(r/L)は195.
0×106Ω/Hである。
【0040】また、試料No.1〜7のそれぞれのイン
ダクタンス素子における抵抗成分Rの値と誘導性リアク
タンス成分XLの値が一致する周波数feを測定した結果
は、図6に示すものであった。即ち、試料No.1〜3
のインダクタンス素子の周波数feは12.2MHz、
試料No.4のインダクタンス素子の周波数feは1
1.2MHz、試料No.5のインダクタンス素子の周
波数feは10.7MHz、試料No.6のインダクタ
ンス素子の周波数feは11.1MHz、試料No.7
のインダクタンス素子の周波数feは12.2MHzで
あった。
【0041】この測定結果は、電極パターン21a〜2
1fによって形成されるコイルと閉ループ電極パターン
21gを組み合わせたときの特性である。
【0042】これらの試料No.1〜7のインダクタン
ス素子の閉ループ特性及び周波数feから次のことが分
かる。即ち、インダクタンス素子の抵抗成分Rと誘導性
リアクタンス成分Lが一致する周波数feは、閉ループ
電極パターン21gの直列抵抗成分rとインダクタンス
成分Lとの比(r/L)の値によって左右され、この周
波数feを最小にし、且つ目的とする閉ループ電極パタ
ーン21gの効果を最大に引き出すための直列抵抗成分
rとインダクタンスLとの間には特定の関係が成立す
る。
【0043】図5及び図6に示した例では、試料No.
5のインダクタンス素子(r/L=73.3*10
6[Ω/H])のとき、抵抗成分Rと誘導性リアクタン
ス成分Lが一致する周波数feが最小で、閉ループ電極
パターン21gの効果が最大であった。また、試料N
o.4及びNo.6のインダクタンス素子(r/L=2
5.0*106[Ω/H]、r/L=195.0*106
[Ω/H])のときにも、試料No.5のインダクタン
ス素子には劣るが閉ループ電極パターン21gの効果が
得られている。
【0044】前述の試料No.1、No.5のインダク
タンス素子のインピーダンス周波数特性を、それぞれ図
7、図8に示す。これらの図において、Rは抵抗成分、
XLは誘導性リアクタンス成分、XCは容量性リアクタン
ス成分、Zはこれらを合成したインピーダンスである。
【0045】一方、閉ループ電極パターン21gの効果
を最大に引き出すための、閉ループ電極パターン21g
における直列抵抗成分rとインダクタンスLの関係は、
以下のようにして導くことができる。
【0046】即ち、閉ループ電極パターン21gを持っ
たコイルの等価回路は図9のように表され、この回路の
インダクタンスL1 は次式(1)によって表される。
【0047】 L1=L0[ 1− { ( 2πf )2k2 / ( ( 2πf )2+(r/L)2) } ] …(1) ここで、L1は回路のインダクタンス、L0はコイルのイ
ンダクタンス、rは閉ループ電極パターン21gの直列
抵抗成分、Lは閉ループ電極パターン21gのインダク
タンス、kは電極パターン21a〜21fによって形成
されるコイルと閉ループ電極パターン21gの磁気結合
係数、fは周波数である。
【0048】前式(1)による周波数特性例を図10に
示す。図10において傾きが最も大きくなる周波数は、
周波数を対数に変換した関数にて前式(1)を一回微分
することで、次式(2)で表される傾き − 0 [2k2( 2πf )2(r/L)2 / ( ( 2πf )2+(r/L)
2)2 } …(2) を得、さらに前式(1)を一回微分し、変数が0となる
条件を求めることにより、次式(3) f=1/2π×(r/L) …(3) として得られる。
【0049】また、前式(2)に前式(3)を代入する
ことにより、次式(4)に示す最大の傾き − 0 2/2 …(4) が得られる。
【0050】コイルの誘導性リアクタンス成分XLは、
そのインダクタンスL0に比例する。従って、前式
(3)で得られる周波数にて誘導性リアクタンス成分X
Lも最も大きく減衰することになる。
【0051】前述した試料No.1〜7のインダクタン
ス素子の例では、閉ループ電極パターン21gを持たな
いとき(試料No.7)、抵抗性分Rと誘導性リアクタ
ンス成分XLが一致する周波数は12.2MHzであ
り、この周波数でリアクタンス成分を最も減衰させる直
列抵抗成分rとインダクタンスLの関係は、前式(3)
より r/L=76.6×106 [Ω/H] …(5) であり、試料No.5のインダクタンス素子における直
列抵抗性分rとインダクタンスLの関係とほぼ一致して
いる。
【0052】また、前式(2)に周波数12.2MHz
及び試料No.4のインダクタンス素子における閉ルー
プ特性(r/L=25.0×106[Ω/H])を代入
することにより、次式(6)に示される傾き −0.174k2(=−k2/2×34.8[%]) …(6) が得られる。
【0053】これは、最大の傾きを表す前式(4)の3
4.8%に相当し、この傾きは最大時の傾きの1/3程
度となる。この程度の傾きであれば閉ループ電極パター
ン21gの顕著な効果が得られることが分かる。
【0054】図10より、傾きが最大の1/3となる周
波数は2つあり、前式(2)を次式(7)で示される傾
き −k2/2/3 …(7) について解くことにより、次式(8)で表される周波数
f 2πf=0.32(r/L) or 3.15(r/L) …(8) が得られ、これら2つの周波数に挟まれた周波数域にて
閉ループ電極パターン21gの顕著な効果が得られるこ
とが分かる。
【0055】従って、誘導性リアクタンスXLが生じる
周波数帯域内の所定周波数を目標周波数fとして、閉ル
ープ電極パターン21gの直列抵抗成分rとインダクタ
ンスLを、前式(a)、即ち[2πf/3.15≦r/
L≦2πf/0.32]で規定される範囲内の値に設定
することにより、閉ループ電極パターン21gの効果を
顕著に発揮するインダクタンス素子を構成することがで
きる。
【0056】また、この様なインダクタンス素子を製造
するには、閉ループ電極パターン21gの直列抵抗成分
をr、インダクタンスをLとし、誘導性リアクタンスX
Lが生じる周波数帯域内の所定周波数を目標周波数fと
して、目標周波数fと前式(b)、即ち[f=1/2π
(r/L)]とから、直列抵抗成分rとインダクタンス
Lとの比(r/L)を求め、この比(r/L)の値が、
前式(c)、即ち[2πf/3.15≦r/L≦2πf
/0.32]を満たすように、閉ループ電極パターン2
1gを構成すれば良い。この製造方法により、閉ループ
電極パターン21gの効果を顕著に発揮するインダクタ
ンス素子を、短時間で容易に設計、製造することができ
る。
【0057】次に、本実施形態の第1の実施例を説明す
る。第1の実施例のインダクタンス素子の構成は、図1
及び図4に示したものと同等である。また、第1の実施
例のインダクタンス素子においては、閉ループ電極パタ
ーン21gが存在しないときの誘導性リアクタンス成分
XLの値が最大となる周波数に前述した目標周波数fを
設定した閉ループ電極パターン21gを形成した。
【0058】このインダクタンス素子によれば、閉ルー
プ電極パターン21gが存在しないときの誘導性リアク
タンス成分XLの値が最大となる周波数に目標周波数f
が設定されているので、誘導性リアクタンス成分XLの
最大値を低下させることができ、リアクタンス成分(誘
導性リアクタンスXL,容量性リアクタンスXC)よりも
抵抗成分Rを高く設定することができるため、ノイズ除
去等のEMI対策に威力を発揮させることができる。
【0059】次に、本実施形態における第2の実施例を
説明する。第2の実施例のインダクタンス素子の構成
は、図1及び図4に示したものと同等である。また、第
2の実施例のインダクタンス素子においては、閉ループ
電極パターン21gが存在しないときの誘導性リアクタ
ンス成分XLの値と抵抗成分Rの値が一致する周波数に
前述した目標周波数fを設定した閉ループ電極パターン
21gを形成した。
【0060】このインダクタンス素子によれば、閉ルー
プ電極パターン21gが存在しないときの誘導性リアク
タンス成分XLの値と抵抗成分Rの値が一致する周波数
に目標周波数fが設定されているので、誘導性リアクタ
ンス成分XL値を低下させることができ、リアクタンス
成分(誘導性リアクタンスXL,容量性リアクタンスX
C)よりも抵抗成分Rを高く設定することができると共
に、誘導性リアクタンス成分XLの値と抵抗成分Rの値
が一致する周波数を低下させることができ、リアクタン
ス成分(誘導性リアクタンスXL,容量性リアクタンス
XC)よりも抵抗成分Rが高くなる周波数域を広げるこ
とができる。これにより、広い周波数域に渡ってノイズ
除去等のEMI対策に威力を発揮させることができる。
【0061】次に、本実施形態における第3の実施例を
説明する。図11に第3の実施例のインダクタンス素子
の構成図を示す。第3の実施例のインダクタンス素子
は、前述した試料No.5のインダクタンス素子と同等
のコイル及び閉ループ電極パターン21gを備え、これ
らの相違点は、閉ループ電極パターン21gをコイルの
中心に配置したことにある。即ち、閉ループ電極パター
ン21gが形成された磁性材料シート22gは、コイル
を形成する電極パターン21cが形成された磁性材料シ
ート22cと、コイルを形成する電極パターン21dが
形成された磁性材料シート22dとの間に配置されてい
る。また、閉ループ電極パターン21gは、スルーホー
ル24を介して、コイルを形成する電極パターン21a
〜21fに導電接続されている。
【0062】前述の構成よりなる第3の実施例のインダ
クタンス素子の周波数特性を図12に示す。
【0063】第3の実施例のインダクタンス素子によれ
ば、抵抗成分Rと誘導性リアクタンス成分XLが一致す
る周波数が8.2MHzとなった。また、閉ループ電極
パターン21gが、コイルによる磁場が最も強いコイル
の中央部に配置されたことにより、閉ループ電極パター
ン21gの効果がさらに顕著に発揮され、リアクタンス
成分よりも抵抗成分Rの方が大きい周波数域がさらに広
がった。
【0064】尚、第3の実施例では、コイルの中央部に
配置した閉ループ電極パターン21gをコイルと導電接
続したが、閉ループ電極パターン21gがコイルに対し
て絶縁されていても同様の効果が得られた。
【0065】次に、本実施形態の第4の実施例を説明す
る。図13は、第4の実施例のインダクタンス素子を示
す構成図である。また、外観図は、前述の図1に示すも
のと同等である。
【0066】第4の実施例では、第1の実施例における
閉ループ電極パターン21gに代えて複数の電極パター
ン21g1〜21g4を設け、2ターン巻回した閉ループ
を形成した。即ち、第4の実施例のインダクタンス素子
は、コイルを形成する電極パターン21a〜21fが形
成された磁性材料シート22a〜22fと、閉ループを
形成する電極パターン21g1〜21g4が形成された磁
性材料シート22g1〜22g4、及び電極パタ−ンが形
成されていない磁性材料シ−ト23を積層して一体に形
成される。
【0067】磁性材料シ−ト22g1〜22g4の電極パ
タ−ン21g1〜21g4は銀を主成分とする導体によっ
て形成され、各電極パタ−ン21g1〜21g4はスパイ
ラル形状となるようにスル−ホ−ル24を介して互いに
導通接続され、電極パターン21a〜21fによって構
成されるコイルの中心軸を取り巻くコイル状導体が構成
されている。さらに、このコイル状導体の両端に対応す
る部分の電極パタ−ン、即ち電極パタ−ン21g1の一
端25a及び電極パタ−ン21g4の一端25bは、本
体1の長手方向の端面に露出するように形成され、外部
電極2に導通接続されている。これにより、電極パタ−
ン21g1〜21g4によって、コイルに導通接続された
2ターンの閉ループが形成される。
【0068】また、第4の実施例においても電極パタ−
ン21g1〜21g4によって構成される閉ループは、誘
導性リアクタンスXLが生じる周波数帯域内の所定周波
数を目標周波数fとして、目標周波数fと前式(b)、
即ち[f=1/2π(r/L)]とから、直列抵抗成分
rとインダクタンスLとの比(r/L)を求め、この比
(r/L)の値が、前式(c)、即ち[2πf/3.1
5≦r/L≦2πf/0.32]を満たすように構成し
た。
【0069】前述の構成よりなるインダクタンス素子の
ように複数ターン巻回した閉ループを形成しても同様の
効果を得ることができた。
【0070】前述したように本実施形態によれば、閉ル
ープ電極パターン21g或いは21g1〜21g4によっ
て、特定の周波数においてリアクタンス成分(誘導性リ
アクタンスXL,容量性リアクタンスXC)よりも抵抗成
分Rを高くすることができると共に、この様なインダク
タンス素子を従来のようなカットアンドトライを行うこ
となく、短時間で容易に設計、製造することができる。
【0071】さらに、閉ループ(電極パターン21g、
或いは21g1〜21g4)の効果をより大きくするため
に、閉ループをコイルによる磁場が最も強いコイルの中
央部に配置することもできるので、閉ループの形状やサ
イズがコイルによって制約されず、設計の自由度を増す
ことができる。
【0072】尚、前述した第1乃至第4の実施例は一例
であり、本発明がこれらに限定されることはない。
【0073】また、閉ループ導電部材のインダクタンス
L値を上昇させる方法は、第4の実施例のように巻き数
を増しても良いし、閉ループを形成する磁性体シートの
透磁率を上げても良い。通常のL値の上昇方法と同じで
ある。
【0074】第1乃至第4実施例では、積層セラミック
インダクタンス素子を例に説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、インダクタンス素子として未
だに広く利用されている巻線形インダクタンス素子と称
されるインダクタンス素子においても本発明は適用され
る。
【0075】例えば、コイルボビンに巻き線したインダ
クタンス素子においては、巻線とは別に閉ループを設け
たり、コイル導線の一部を意識的にショートさせて閉ル
ープを構成して本願発明の効果を得ることができる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記
載のインダクタンス素子によれば、目標周波数fを中心
とする所定周波数域において誘導性リアクタンス成分を
低下させることができるので、前記目標周波数fにおい
て閉ループ形状導電部材の効果を顕著に発揮させること
ができ、ノイズ除去等のEMI対策に威力を発揮する。
【0077】また、請求項2記載のインダクタンス素子
によれば、上記の効果に加えて、閉ループ形状導電部材
が存在しないときの誘導性リアクタンス成分の値が最大
となる周波数に前記目標周波数が設定されているので、
前記誘導性リアクタンス成分の最大値を低下させること
ができ、誘導性リアクタンス成分よりも抵抗成分をさら
に大きくすることができるため、ノイズ除去効果をさら
に高めることができる。
【0078】また、請求項3記載のインダクタンス素子
によれば、上記の効果に加えて、前記閉ループ形状導電
部材が存在しないときの抵抗成分の値と誘導性リアクタ
ンス成分の値が等しくなる周波数に前記目標周波数fが
設定されているので、前記誘導性リアクタンス成分を低
下させることができると共に、これに伴い、誘導性リア
クタンス成分の値よりも抵抗成分の値が大きくなる周波
数域が広がるため、ノイズ除去効果が得られる周波数域
を広げることができる。
【0079】また、請求項4記載のインダクタンス素子
によれば、上記の効果に加えて、前記閉ループ形状導電
部材がコイルの導電材に導通接続されても、またコイル
の導電材に導通接続されていない閉ループ形状導電部材
によっても、閉ループ形状導電部材は前記記載と同等の
作用を呈するので、インダクタンス素子設計の自由度を
増すことができる。
【0080】また、請求項5記載のインダクタンス素子
によれば、上記の効果に加えて、前記閉ループ形状導電
部材は、コイルの形成する磁場が最も大きいコイル中心
に配置されているため、閉ループ形状導電部材に流れる
電流が増加し、インダクタンス素子の損失抵抗がさらに
増大すると共に、前記目標周波数を中心とする所定周波
数域における誘導性リアクタンス成分もさらに低下する
ので、誘導性リアクタンス成分よりも抵抗成分をさらに
大きくすることができると共に誘導性リアクタンス成分
の値よりも抵抗成分の値が大きくなる周波数域が広がる
ため、ノイズ除去効果をさらに高めることができる。
【0081】また、請求項6記載のインダクタンス素子
の製造方法によれば、特定の目標周波数fを中心とする
所定周波数域において誘導性リアクタンス成分を低下さ
せたインダクタンス素子を、短時間で容易に設計、製造
することができる。これにより、前記目標周波数fにお
いて閉ループ形状導電部材の効果を顕著に発揮し、ノイ
ズ除去等のEMI対策に威力を発揮するインダクタンス
素子が得られる。
【0082】また、請求項7記載のインダクタンス素子
の製造方法によれば、上記の効果に加えて、閉ループ形
状導電部材が存在しないときの誘導性リアクタンス成分
の値が最大となる周波数に前記目標周波数が設定される
ので、完成したインダクタンス素子において前記誘導性
リアクタンス成分の最大値を低下させることができ、誘
導性リアクタンス成分よりも抵抗成分をさらに大きくす
ることができるため、ノイズ除去効果をさらに高めるこ
とができる。
【0083】また、請求項8記載のインダクタンス素子
の製造方法によれば、上記の効果に加えて、前記閉ルー
プ形状導電部材が存在しないときの抵抗成分の値と誘導
性リアクタンス成分の値が等しくなる周波数に前記目標
周波数fが設定されるので、完成したインダクタンス素
子において前記誘導性リアクタンス成分を低下させるこ
とができると共に、これに伴い、誘導性リアクタンス成
分の値よりも抵抗成分の値が大きくなる周波数域が広が
るため、ノイズ除去効果が得られる周波数域を広げるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例のインダクタンス素子を示す外観斜視図
【図2】従来例のインダクタンス素子を示す構成図
【図3】従来例のインダクタンス素子のインピーダンス
・周波数特性を示す図
【図4】本発明の一実施形態におけるインダクタンス素
子を示す構成図
【図5】本発明の一実施形態における実験試料の閉ルー
プ特性を示す図
【図6】本発明の一実施形態における実験試料の抵抗成
分と誘導性リアクタンス成分が一致する周波数の測定結
果を示す図
【図7】本発明の一実施形態における試料No.1のイ
ンダクタンス素子のインピーダンス周波数特性を示す図
【図8】本発明の一実施形態における試料No.5のイ
ンダクタンス素子のインピーダンス周波数特性を示す図
【図9】本発明の一実施形態におけるインダクタンス素
子の等価回路を示す図
【図10】本発明の一実施形態における式(1)による
周波数特性例を示す図
【図11】本発明の一実施形態における第3の実施例の
インダクタンス素子を示す構成図
【図12】本発明の一実施形態における第3の実施例の
インダクタンス素子の周波数特性を示す図
【図13】本発明の一実施形態における第4の実施例の
インダクタンス素子を示す構成図
【符号の説明】
1…インダクタンス素子本体、2,3…外部電極、21
a〜21g、21g1〜21g4…電極パタ−ン、22a
〜22g,22g1〜22g4,23…磁性材料シ−ト、
24…スル−ホ−ル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 17/00 H01F 41/00 H01F 41/04

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の導電材をスパイラル状に形成して
    なるコイルと、前記コイルの中心軸を取り巻く閉ループ
    形状をなし、前記コイルの所定近傍に配置された導電部
    材と、前記コイルの両端に接続された一対の接続電極と
    からなり、 誘導性リアクタンスが生じる周波数帯域内の所定周波数
    を目標周波数fとして、前記閉ループ形状導電部材の直
    列抵抗成分rとインダクタンスLが、次式(a) 2πf/3.15≦r/L≦2πf/0.32 …(a) で規定される範囲内の値に設定されていることを特徴と
    するインダクタンス素子。
  2. 【請求項2】 インダクタンス素子において前記閉ルー
    プ形状導電部材が存在しないときの誘導性リアクタンス
    成分の値が最大となる周波数に前記目標周波数を設定し
    たことを特徴とする請求項1記載のインダクタンス素
    子。
  3. 【請求項3】 インダクタンス素子において前記閉ルー
    プ形状導電部材が存在しないときの抵抗成分の値と誘導
    性リアクタンス成分の値が等しくなる周波数に前記目標
    周波数fを設定したことを特徴とする請求項1記載のイ
    ンダクタンス素子。
  4. 【請求項4】 前記閉ループ形状の導電部材は、前記コ
    イルの導電材に導通接続されていることを特徴とする請
    求項1乃至3の何れかに記載のインダクタンス素子。
  5. 【請求項5】 前記閉ループ形状の導電部材が前記コイ
    ルの中心に配置されていることを特徴とする請求項1乃
    至4の何れかに記載のインダクタンス素子。
  6. 【請求項6】 所定の導電材をスパイラル状に形成して
    なるコイルと、前記コイルの中心軸を取り巻く閉ループ
    形状をなし、前記コイルの所定近傍に配置された導電部
    材と、前記コイルの両端に接続された一対の接続電極と
    からなるインダクタンス素子の製造方法において、 前記閉ループ形状導電部材の直列抵抗成分をrとすると
    共にインダクタンスをLとし、 誘導性リアクタンスが生じる周波数帯域内の所定周波数
    を目標周波数fとして、該目標周波数fと次式(b) f=1/2π(r/L) …(b) とから、前記直列抵抗成分rとインダクタンスLとの比
    (r/L)を求め、該比の値(r/L)が、次式(c) 2πf/3.15≦r/L≦2πf/0.32 …(c) を満たすように、前記閉ループ形状導電部材を構成する
    ことを特徴とするインダクタンス素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 インダクタンス素子において前記閉ルー
    プ形状導電部材が存在しないときの誘導性リアクタンス
    成分の値が最大となる周波数に前記目標周波数fを設定
    したことを特徴とする請求項6記載のインダクタンス素
    子の製造方法。
  8. 【請求項8】 インダクタンス素子において前記閉ルー
    プ形状導電部材が存在しないときの抵抗成分の値と誘導
    性リアクタンス成分の値が等しくなる周波数に前記目標
    周波数fを設定したことを特徴とする請求項6記載のイ
    ンダクタンス素子の製造方法。
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