JPH0633811B2 - Ｖベルト無段変速機用プ−リの潤滑装置 - Google Patents
Ｖベルト無段変速機用プ−リの潤滑装置Info
- Publication number
- JPH0633811B2 JPH0633811B2 JP59048635A JP4863584A JPH0633811B2 JP H0633811 B2 JPH0633811 B2 JP H0633811B2 JP 59048635 A JP59048635 A JP 59048635A JP 4863584 A JP4863584 A JP 4863584A JP H0633811 B2 JPH0633811 B2 JP H0633811B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pulley half
- movable pulley
- plate
- belt
- continuously variable
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H55/00—Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
- F16H55/32—Friction members
- F16H55/52—Pulleys or friction discs of adjustable construction
- F16H55/56—Pulleys or friction discs of adjustable construction of which the bearing parts are relatively axially adjustable
- F16H55/563—Pulleys or friction discs of adjustable construction of which the bearing parts are relatively axially adjustable actuated by centrifugal masses
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
- General Details Of Gearings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は，固定プーリ半体と可動プーリ半体とにそれぞ
れ形成した円錐面間にＶベルトを巻掛けたＶベルト無段
変速機用プーリに適用される潤滑装置に関するものであ
る。
れ形成した円錐面間にＶベルトを巻掛けたＶベルト無段
変速機用プーリに適用される潤滑装置に関するものであ
る。
（従来技術） 回転軸に固定した固定プーリ半体と，この回転軸に摺動
自在に保持された可動プーリ半体とにそれぞれ形成した
円錐面間にＶベルトを巻掛けたＶベルト無段変速機のプ
ーリがある。この可動プーリ半体を，その背面に形成し
たカム面とこれに対向するカム板との間に介在する転動
ウエイトの移動によつて移動させる場合には，その円滑
な移動を可能にするため適切な潤滑装置が必要になる。
自在に保持された可動プーリ半体とにそれぞれ形成した
円錐面間にＶベルトを巻掛けたＶベルト無段変速機のプ
ーリがある。この可動プーリ半体を，その背面に形成し
たカム面とこれに対向するカム板との間に介在する転動
ウエイトの移動によつて移動させる場合には，その円滑
な移動を可能にするため適切な潤滑装置が必要になる。
このような装置として，従来より可動プーリ半体の外周
縁に円板を固定し，この円板と可動プーリ半体との間を
潤滑油貯溜室とする一方，この円板の内周縁と回転軸と
の間に環状に開く大きな開口を設けたものが提案されて
いる（実開昭５５−１５２９００号）。しかしこの場合
には，運転中の熱で流れ易くなつた潤滑油が，運転停止
後に貯溜室から前記した環状の開口を通つて外部に流出
するという問題があつた。このため貯溜室に入れられる
潤滑油量が少なくまた潤滑油の消費量も多くなり，長期
間可動プーリ半体の良好な摺動性を確保することが困難
であつた。
縁に円板を固定し，この円板と可動プーリ半体との間を
潤滑油貯溜室とする一方，この円板の内周縁と回転軸と
の間に環状に開く大きな開口を設けたものが提案されて
いる（実開昭５５−１５２９００号）。しかしこの場合
には，運転中の熱で流れ易くなつた潤滑油が，運転停止
後に貯溜室から前記した環状の開口を通つて外部に流出
するという問題があつた。このため貯溜室に入れられる
潤滑油量が少なくまた潤滑油の消費量も多くなり，長期
間可動プーリ半体の良好な摺動性を確保することが困難
であつた。
（発明の目的） 本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり，潤
滑油の流出を確実に防止して貯溜可能な潤滑油量を著し
く増やし，可動プーリ半体の摺動性を長期間良好に維持
できるようにしたＶベルト無段変速機用プーリの潤滑装
置を提供することを目的とする。
滑油の流出を確実に防止して貯溜可能な潤滑油量を著し
く増やし，可動プーリ半体の摺動性を長期間良好に維持
できるようにしたＶベルト無段変速機用プーリの潤滑装
置を提供することを目的とする。
（発明の構成） 本発明によればこの目的は、回転軸に固定された固定プ
ーリ半体の円錐面と、この回転軸に軸方向に摺動自在に
保持された可動プーリ半体の円錐面との間にＶベルトを
巻掛け、前記可動プーリ半体の背面に形成されたカム面
と、このカム面に対向するカム板との間に介在する転動
ウエイトの移動により、前記両円錐面間隔を変えて前記
Ｖベルトの巻掛半径を可変としたＶベルト無段変速用プ
ーリにおいて、前記カム板の内周側と他の部材との間に
挟持された板材と、この板材の外周縁と前記可動プーリ
半体との間を油密につなぐブーツとを備え、このブーツ
と可動プーリ半体との間を潤滑油貯溜室とする一方、前
記カム板および板材を貫通するブリーザ孔を前記回転軸
寄りに設けたことを特徴とするＶベルト無段変速機用プ
ーリの潤滑装置、により達成される。
ーリ半体の円錐面と、この回転軸に軸方向に摺動自在に
保持された可動プーリ半体の円錐面との間にＶベルトを
巻掛け、前記可動プーリ半体の背面に形成されたカム面
と、このカム面に対向するカム板との間に介在する転動
ウエイトの移動により、前記両円錐面間隔を変えて前記
Ｖベルトの巻掛半径を可変としたＶベルト無段変速用プ
ーリにおいて、前記カム板の内周側と他の部材との間に
挟持された板材と、この板材の外周縁と前記可動プーリ
半体との間を油密につなぐブーツとを備え、このブーツ
と可動プーリ半体との間を潤滑油貯溜室とする一方、前
記カム板および板材を貫通するブリーザ孔を前記回転軸
寄りに設けたことを特徴とするＶベルト無段変速機用プ
ーリの潤滑装置、により達成される。
（実施例） 以下図面に基づいて，本発明を詳細に説明する。
第１図は本発明を適用した２輪スクータの側面図，第２
図はその動力ユニツトを一部断面した展開平面図，第３
図は本発明に係る駆動側プーリの断面図，第４図はその
IV矢視図であつてその(A)はクラツチ保持板を取外した
状態を，(B)は円板およびブーツを取外した状態を，(C)
はカム板を取外した状態をそれぞれ示す。
図はその動力ユニツトを一部断面した展開平面図，第３
図は本発明に係る駆動側プーリの断面図，第４図はその
IV矢視図であつてその(A)はクラツチ保持板を取外した
状態を，(B)は円板およびブーツを取外した状態を，(C)
はカム板を取外した状態をそれぞれ示す。
第１図で符号１０は車体フレームであつて，ステアリン
グ・ヘツドチユーブ１２，ダウンチユーブ１４，バツク
チユーブ１６等を有する。ヘツドチユーブ１２に保持さ
れた操向軸１８には，前フオーク２０，前輪２２，操向
ハンドル２４が取付けられている。
グ・ヘツドチユーブ１２，ダウンチユーブ１４，バツク
チユーブ１６等を有する。ヘツドチユーブ１２に保持さ
れた操向軸１８には，前フオーク２０，前輪２２，操向
ハンドル２４が取付けられている。
３０は動力ユニツトであり，強制空冷式４サイクル単気
筒エンジン３２と，このエンジン３２の左側面から後方
にのびる伝動ケース３４と，この伝動ケース３４内に収
容されたＶベルト無段変速機３６と，伝動ケース３４の
後部に取付けられた後輪３８とを備え，これらは一体化
されている。この動力ユニツト３０は，その前端が前記
バツクチユーブ１６に固着されたブラケツト４０（第１
図）ヘピボツト軸４２によつて上下揺動自在に連結され
ている。伝動ケース３４の後部は，緩衝ユニツト４４を
介しバツクチユーブ１６に弾性的に支持され，公知のユ
ニツトスイング式懸架装置が形成されている。
筒エンジン３２と，このエンジン３２の左側面から後方
にのびる伝動ケース３４と，この伝動ケース３４内に収
容されたＶベルト無段変速機３６と，伝動ケース３４の
後部に取付けられた後輪３８とを備え，これらは一体化
されている。この動力ユニツト３０は，その前端が前記
バツクチユーブ１６に固着されたブラケツト４０（第１
図）ヘピボツト軸４２によつて上下揺動自在に連結され
ている。伝動ケース３４の後部は，緩衝ユニツト４４を
介しバツクチユーブ１６に弾性的に支持され，公知のユ
ニツトスイング式懸架装置が形成されている。
横置きのクランク軸４６の右端には，マグネト発電機４
８が取付けられ，この発電機４８の磁石を保持するフラ
イホイールにはフアン５０が固定されている。このフア
ン５０は，エンジンカバー５２に設けた外気取入口５４
から外気をこのカバー５２内に吸入し，エンジン３２を
強制的に冷却する。このエンジンの冷却風はダクト５６
によつてピボツト軸４２の前方を通りピボツト軸４２の
下方に排出される。なお第２図で５８はピストン，６０
は頭上カム軸，６２はタイミングチエーンである。
８が取付けられ，この発電機４８の磁石を保持するフラ
イホイールにはフアン５０が固定されている。このフア
ン５０は，エンジンカバー５２に設けた外気取入口５４
から外気をこのカバー５２内に吸入し，エンジン３２を
強制的に冷却する。このエンジンの冷却風はダクト５６
によつてピボツト軸４２の前方を通りピボツト軸４２の
下方に排出される。なお第２図で５８はピストン，６０
は頭上カム軸，６２はタイミングチエーンである。
クランク軸４６の左端には，前記Ｖベルト無段変速機３
６の駆動側プーリ６４および始動用一方向クラツチ６６
が取付けられている。本実施例ではこのプーリ６４に本
発明が適用されているので，このプーリ６４を第３，４
図に基づいて説明する。
６の駆動側プーリ６４および始動用一方向クラツチ６６
が取付けられている。本実施例ではこのプーリ６４に本
発明が適用されているので，このプーリ６４を第３，４
図に基づいて説明する。
プーリ６４は，クランク軸４６の左端に固定された固定
プーリ半体６４ａと，クランク軸４６に固定された筒部
材６６上を摺動する可動プーリ半体６４ｂとを備える。
両プーリ半体６４ａ，６４ｂの対向する円錐面間にＶベ
ルト６８が巻掛けられている。始動用一方向クラツチ６
６の始動歯車７０は軸受７２に支持され，この軸受７２
のインナレースと筒部材６６との間には，筒部材６６側
から順にカム板７４，薄厚の板材７６，本発明における
他の部材としてのクラツチ出力板７８，スペーサ８０が
挾持されている。カム板７４およびクラツチ出力板７８
は，クランク軸４６に形成されたスプライン歯に係合し
ている。
プーリ半体６４ａと，クランク軸４６に固定された筒部
材６６上を摺動する可動プーリ半体６４ｂとを備える。
両プーリ半体６４ａ，６４ｂの対向する円錐面間にＶベ
ルト６８が巻掛けられている。始動用一方向クラツチ６
６の始動歯車７０は軸受７２に支持され，この軸受７２
のインナレースと筒部材６６との間には，筒部材６６側
から順にカム板７４，薄厚の板材７６，本発明における
他の部材としてのクラツチ出力板７８，スペーサ８０が
挾持されている。カム板７４およびクラツチ出力板７８
は，クランク軸４６に形成されたスプライン歯に係合し
ている。
可動プーリ半体６４ｂの背面すなわち固定プーリ半体６
４ａと反対の面には，カム面８２が形成されている。カ
ム面８２とカム板７４との間には，ローラ状の転動ウエ
イト８４が合計６個介在される。また可動プーリ半体６
４ｂには，その外周側から中心方向に向つて突出する起
立壁８６が等間隔に３ケ所形成されている。カム板７４
には，この起立壁８６を囲む凹部８８が形成され，この
凹部８８に嵌め込まれた樹脂製の摺動部材９０は，この
起立壁８６に係合している。またこのカム板７４には，
クランク軸４６に近接した位置に小孔９２が等間隔に３
ケ所穿設されている。
４ａと反対の面には，カム面８２が形成されている。カ
ム面８２とカム板７４との間には，ローラ状の転動ウエ
イト８４が合計６個介在される。また可動プーリ半体６
４ｂには，その外周側から中心方向に向つて突出する起
立壁８６が等間隔に３ケ所形成されている。カム板７４
には，この起立壁８６を囲む凹部８８が形成され，この
凹部８８に嵌め込まれた樹脂製の摺動部材９０は，この
起立壁８６に係合している。またこのカム板７４には，
クランク軸４６に近接した位置に小孔９２が等間隔に３
ケ所穿設されている。
板材７６は，カム板７４およびクラツチ出力板７８の互
いに押圧する内周側部分より半径方向に突出している。
この板材７６の外周縁には，可撓性のゴム等で作られた
ブーツ９４の内周縁が焼付けられている。このブーツ９
４の外周縁は，可動プーリ半体６４ｂの外周縁に固定さ
れる環状部材９６に焼付けられている。この結果，ブー
ツ９４によつて，板材７６の外周縁と可動プーリ半体６
４ｂ外周縁との間が油密につながれる。板材７６の内周
側部分には，放射状に長い長孔９８が等間隔に３ケ所形
成されている。この長孔９８の内径側は，前記カム板７
４に設けた小孔９２に連通し，長孔９８の外径側はカム
板７４とクラツチ出力板７８との間から大気に連通して
いる。すなわちこの長孔９８は，小孔９２と共にブリー
ザ孔として機能する。なお可動プーリ半体６４ｂとブー
ツ９４との間は潤滑油貯溜室１００とされ，ここにグリ
ースなどの高粘度の潤滑油が充填されている。
いに押圧する内周側部分より半径方向に突出している。
この板材７６の外周縁には，可撓性のゴム等で作られた
ブーツ９４の内周縁が焼付けられている。このブーツ９
４の外周縁は，可動プーリ半体６４ｂの外周縁に固定さ
れる環状部材９６に焼付けられている。この結果，ブー
ツ９４によつて，板材７６の外周縁と可動プーリ半体６
４ｂ外周縁との間が油密につながれる。板材７６の内周
側部分には，放射状に長い長孔９８が等間隔に３ケ所形
成されている。この長孔９８の内径側は，前記カム板７
４に設けた小孔９２に連通し，長孔９８の外径側はカム
板７４とクラツチ出力板７８との間から大気に連通して
いる。すなわちこの長孔９８は，小孔９２と共にブリー
ザ孔として機能する。なお可動プーリ半体６４ｂとブー
ツ９４との間は潤滑油貯溜室１００とされ，ここにグリ
ースなどの高粘度の潤滑油が充填されている。
以上のように構成された駆動側プーリ６４の回転は，Ｖ
ベルト６８によつて従動側プーリ１０２に伝えられる。
この従動側プーリ１０２は，従動軸１０４に回転自在に
保持され互いに近接する方向にばねにより付勢されたプ
ーリ半体１０２ａ，１０２ｂを備える。この従動側プー
リ１０２の回転は遠心クラツチ１０６，減速歯車１０
８，後輪軸１１０を介して後輪３８に伝えられる。
ベルト６８によつて従動側プーリ１０２に伝えられる。
この従動側プーリ１０２は，従動軸１０４に回転自在に
保持され互いに近接する方向にばねにより付勢されたプ
ーリ半体１０２ａ，１０２ｂを備える。この従動側プー
リ１０２の回転は遠心クラツチ１０６，減速歯車１０
８，後輪軸１１０を介して後輪３８に伝えられる。
なお前記駆動側プーリ６４の固定プーリ半体６４ａには
フアン１１２が一体に形成されている。このフアン１１
２は，伝動ケース３４に固定されたダクト１１４，エレ
メント１１６を介して外気を伝動ケース３４内に吸い込
み，Ｖベルト無段変速機３６を冷却する。この冷却風は
伝動ケース３４の後部に設けた排出口１１８から排出さ
れる（第２図）。また第１図において１２０は伝動ケー
ス３４の上部に固定された吸気清浄器，１２２は気化
器，１２４は排気管，１２６は後輪３８の右側に位置す
る排気消音器，１２８は車体カバー，１３０は運転シー
トである。
フアン１１２が一体に形成されている。このフアン１１
２は，伝動ケース３４に固定されたダクト１１４，エレ
メント１１６を介して外気を伝動ケース３４内に吸い込
み，Ｖベルト無段変速機３６を冷却する。この冷却風は
伝動ケース３４の後部に設けた排出口１１８から排出さ
れる（第２図）。また第１図において１２０は伝動ケー
ス３４の上部に固定された吸気清浄器，１２２は気化
器，１２４は排気管，１２６は後輪３８の右側に位置す
る排気消音器，１２８は車体カバー，１３０は運転シー
トである。
この実施例で，クランク軸４６の回転速度が低くアイド
リング状態にあれば，転動ウエイト８４の遠心力は小さ
い。従つて従動側プーリ１０２の各プーリ半体１０２
ａ，１０２ｂの間隔は内蔵するばねにより接近しその巻
掛半径は大きくなり，反対に駆動側プーリ６４の各プー
リ半体６４ａ，６４ｂは広がつた位置で平衡する。従つ
てこの時の減速比は大きい。また低速なので遠心クラツ
チ１０６は切れている。
リング状態にあれば，転動ウエイト８４の遠心力は小さ
い。従つて従動側プーリ１０２の各プーリ半体１０２
ａ，１０２ｂの間隔は内蔵するばねにより接近しその巻
掛半径は大きくなり，反対に駆動側プーリ６４の各プー
リ半体６４ａ，６４ｂは広がつた位置で平衡する。従つ
てこの時の減速比は大きい。また低速なので遠心クラツ
チ１０６は切れている。
クランク軸４６の回転が上昇すれば，クラツチ１０６が
つながつて後輪３８に回転が伝わる。またこの回転上昇
に伴つて転動ウエイト８４の遠心力が増大し，可動プー
リ半体６４ｂは固定プーリ半体６４ａ側に押されて駆動
側プーリ６４の巻掛け半径が増大する。これに伴つて被
動側プーリ１０２の巻掛け半径が減少し、減速比は小さ
くなつて後輪３８の回転速度も上昇してゆく。可動プー
リ半体６４ｂの移動に伴つて潤滑油貯溜室１００の容積
が変化し，この時ブリーザ孔として作用する小孔９２お
よび長孔９８を通つて空気が流出入する。小孔９２はカ
ム板７４の内周寄りに位置するので，遠心力により貯溜
室１００の外周寄りに付着する潤滑油は，外部へ流出し
ない。また停止時において，Ｖベルト６８の摩擦熱によ
り流動性を増した潤滑油は，貯溜室１００内の下部に流
れるが，板材７６は薄く従つて長孔９８部分におけるブ
リーザ孔は狭いので，潤滑油は外部へ漏出しにくい。従
つて貯溜室１００には十分に大量の潤滑油を充填でき、
また潤滑油は長期間ここに保持され，長期間潤滑油の補
給をすることなく可動プーリ半体６４ｂの摺動性を良好
に維持できる。
つながつて後輪３８に回転が伝わる。またこの回転上昇
に伴つて転動ウエイト８４の遠心力が増大し，可動プー
リ半体６４ｂは固定プーリ半体６４ａ側に押されて駆動
側プーリ６４の巻掛け半径が増大する。これに伴つて被
動側プーリ１０２の巻掛け半径が減少し、減速比は小さ
くなつて後輪３８の回転速度も上昇してゆく。可動プー
リ半体６４ｂの移動に伴つて潤滑油貯溜室１００の容積
が変化し，この時ブリーザ孔として作用する小孔９２お
よび長孔９８を通つて空気が流出入する。小孔９２はカ
ム板７４の内周寄りに位置するので，遠心力により貯溜
室１００の外周寄りに付着する潤滑油は，外部へ流出し
ない。また停止時において，Ｖベルト６８の摩擦熱によ
り流動性を増した潤滑油は，貯溜室１００内の下部に流
れるが，板材７６は薄く従つて長孔９８部分におけるブ
リーザ孔は狭いので，潤滑油は外部へ漏出しにくい。従
つて貯溜室１００には十分に大量の潤滑油を充填でき、
また潤滑油は長期間ここに保持され，長期間潤滑油の補
給をすることなく可動プーリ半体６４ｂの摺動性を良好
に維持できる。
本実施例ではクランク軸４６にプーリ６４を設けたが，
本発明における回転軸はこのクランク軸に限られるもの
ではない。また本発明における他の部材として，本実施
例ではクラツチ出力板７８を用いたが，本発明はこれに
限定されるものではない。なお板材７６はその外周が円
形でなく，多角形であつてもまた一部が切欠かれた形状
であつてもよい。
本発明における回転軸はこのクランク軸に限られるもの
ではない。また本発明における他の部材として，本実施
例ではクラツチ出力板７８を用いたが，本発明はこれに
限定されるものではない。なお板材７６はその外周が円
形でなく，多角形であつてもまた一部が切欠かれた形状
であつてもよい。
（発明の効果） 本発明は以上のように，カム板と他の部材との間に板材
を挾持し，この板材の外周縁と可動プーリ半体の外周縁
とをブーツで油密につないで潤滑油貯溜室を形成し，ま
たカム板および板材には回転軸寄りにブリーザ孔を設け
たから、貯溜室には大量の潤滑油を貯溜できる。ここに
貯溜室の回転軸側はカム板とこれに密着する板材とで油
密にされ、貯溜室の外径側はブーツにより油密にされて
いるから、潤滑油は高温時に流動しても貯溜室から外へ
流出しにくい。このため長期間油の補充なしに可動プー
リ半体の摺動性を良好に保つことができる。
を挾持し，この板材の外周縁と可動プーリ半体の外周縁
とをブーツで油密につないで潤滑油貯溜室を形成し，ま
たカム板および板材には回転軸寄りにブリーザ孔を設け
たから、貯溜室には大量の潤滑油を貯溜できる。ここに
貯溜室の回転軸側はカム板とこれに密着する板材とで油
密にされ、貯溜室の外径側はブーツにより油密にされて
いるから、潤滑油は高温時に流動しても貯溜室から外へ
流出しにくい。このため長期間油の補充なしに可動プー
リ半体の摺動性を良好に保つことができる。
第１図は本発明を適用したスクータの側面図，第２図は
その動力ユニツトの一部を断面した展開平面図，第３図
は駆動側プーリの断面図，第４図はそのIV矢視図であ
る。 ３６……Ｖベルト無段変速機， ４６……回転軸としてのクランク軸， ６４……駆動側プーリ，６４ａ……固定プーリ半体， ６４ｂ……可動プーリ半体，６８……Ｖベルト， ７４……カム板，７６……板材， ７８……他の部材としてのクラツチ出力板， ８２……カム面，８４……転動ローラ， ９２……ブリーザ孔としての小孔，９４……ブーツ， ９８……ブリーザ孔としての長孔， １００……潤滑油貯溜室。
その動力ユニツトの一部を断面した展開平面図，第３図
は駆動側プーリの断面図，第４図はそのIV矢視図であ
る。 ３６……Ｖベルト無段変速機， ４６……回転軸としてのクランク軸， ６４……駆動側プーリ，６４ａ……固定プーリ半体， ６４ｂ……可動プーリ半体，６８……Ｖベルト， ７４……カム板，７６……板材， ７８……他の部材としてのクラツチ出力板， ８２……カム面，８４……転動ローラ， ９２……ブリーザ孔としての小孔，９４……ブーツ， ９８……ブリーザ孔としての長孔， １００……潤滑油貯溜室。
Claims (1)
- 【請求項１】回転軸に固定された固定プーリ半体の円錐
面と、この回転軸に軸方向に摺動自在に保持された可動
プーリ半体の円錐面との間にＶベルトを巻掛け、前記可
動プーリ半体の背面に形成されたカム面と、このカム面
に対向するカム板との間に介在する転動ウエイトの移動
により、前記両円錐面間隔を変えて前記Ｖベルトの巻掛
半径を可変としたＶベルト無段変速用プーリにおいて、 前記カム板の内周側と他の部材との間に挾持された板材
と、この板材の外周縁と前記可動プーリ半体との間を油
密につなぐブーツとを備え、このブーツと可動プーリ半
体との間を潤滑油貯溜室とする一方、前記カム板および
板材を貫通するブリーザ孔を前記回転軸寄りに設けたこ
とを特徴とするＶベルト無段変速機用プーリの潤滑装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59048635A JPH0633811B2 (ja) | 1984-03-14 | 1984-03-14 | Ｖベルト無段変速機用プ−リの潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59048635A JPH0633811B2 (ja) | 1984-03-14 | 1984-03-14 | Ｖベルト無段変速機用プ−リの潤滑装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60192165A JPS60192165A (ja) | 1985-09-30 |
| JPH0633811B2 true JPH0633811B2 (ja) | 1994-05-02 |
Family
ID=12808827
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59048635A Expired - Lifetime JPH0633811B2 (ja) | 1984-03-14 | 1984-03-14 | Ｖベルト無段変速機用プ−リの潤滑装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0633811B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3432198C2 (de) * | 1984-09-01 | 1986-08-21 | Heidelberger Druckmaschinen Ag, 6900 Heidelberg | Verfahren zum Steuern des Hubantriebs am Bogenanleger von Druckmaschinen und Bogenanleger zur Durchführung des Verfahrens |
| JP2519677B2 (ja) * | 1986-02-28 | 1996-07-31 | ヤマハ発動機株式会社 | Ｖベルト式無段変速機における駆動側プ−リのブ−ツ保持構造 |
-
1984
- 1984-03-14 JP JP59048635A patent/JPH0633811B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60192165A (ja) | 1985-09-30 |
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