JPH06337685A - 車両の振動低減装置 - Google Patents
車両の振動低減装置Info
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- JPH06337685A JPH06337685A JP5147033A JP14703393A JPH06337685A JP H06337685 A JPH06337685 A JP H06337685A JP 5147033 A JP5147033 A JP 5147033A JP 14703393 A JP14703393 A JP 14703393A JP H06337685 A JPH06337685 A JP H06337685A
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- JP
- Japan
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- vibration
- speaker
- microphone
- impulse response
- reduction
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- Filters And Equalizers (AREA)
- Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】低減用振動生成に用いられるマイク/スピ−カ
間のインパルス応答デ−タ長を短くする。 【構成】車室2に、車室内振動を低減するための低減用
振動を出力するスピ−カ11と、車室内振動を検出する
マイク12とが設けられる。マイク12で検出される振
動が低減されるように、スピ−カ11とマイク12との
間のインパルス応答を考慮しつつ、低減用振動が最適化
される。インパルス応答デ−タから、スピ−カ11の機
械的共振周波数以下の低周波数成分が、ハイパスフィル
タ等を利用してカットされる。
間のインパルス応答デ−タ長を短くする。 【構成】車室2に、車室内振動を低減するための低減用
振動を出力するスピ−カ11と、車室内振動を検出する
マイク12とが設けられる。マイク12で検出される振
動が低減されるように、スピ−カ11とマイク12との
間のインパルス応答を考慮しつつ、低減用振動が最適化
される。インパルス応答デ−タから、スピ−カ11の機
械的共振周波数以下の低周波数成分が、ハイパスフィル
タ等を利用してカットされる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の振動つまり騒音
を、低減用振動を利用した干渉作用によって低減するよ
うにした車両の振動低減装置に関するものである。
を、低減用振動を利用した干渉作用によって低減するよ
うにした車両の振動低減装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両、特にエンジンによる騒音振動つま
り第1振動が問題になる自動車等においては、スピ−カ
等から低減用振動つまり第2振動を発生させて、この第
1振動と第2振動との干渉により第1振動を低減するこ
とが提案されている。
り第1振動が問題になる自動車等においては、スピ−カ
等から低減用振動つまり第2振動を発生させて、この第
1振動と第2振動との干渉により第1振動を低減するこ
とが提案されている。
【0003】この種の振動低減装置にあっては、特表平
1−501344号公報に示すように、振動源からの振
動つまり第1振動に相当する信号をリファレンス信号と
して取り出すリファレンス信号発生器と、第1振動によ
る騒音が問題となる所定空間での振動をピックアップす
るマイクと、所定空間に向けて第2振動を発生させるス
ピ−カと、スピ−カから出力させる第2振動を生成する
ための適応型デジタルフィルタと、上記フィルタのフィ
ルタ係数を逐次的に最適化するためのアルゴリズム演算
装置と、を有する。すなわち、リファレンス信号に応じ
て適応型デジタルフィルタがリファレンス信号のゲイン
や位相等を調整して第2振動を生成する一方、マイクで
検出される振動が小さくなるように、適応型デジタルフ
ィルタのフィルタ係数がアルゴリズム演算装置によって
逐次的に最適化される。そして、低減用振動の最適化の
ために、マイクらとスピ−カとの間のインパルス応答が
加味されたものとされる。
1−501344号公報に示すように、振動源からの振
動つまり第1振動に相当する信号をリファレンス信号と
して取り出すリファレンス信号発生器と、第1振動によ
る騒音が問題となる所定空間での振動をピックアップす
るマイクと、所定空間に向けて第2振動を発生させるス
ピ−カと、スピ−カから出力させる第2振動を生成する
ための適応型デジタルフィルタと、上記フィルタのフィ
ルタ係数を逐次的に最適化するためのアルゴリズム演算
装置と、を有する。すなわち、リファレンス信号に応じ
て適応型デジタルフィルタがリファレンス信号のゲイン
や位相等を調整して第2振動を生成する一方、マイクで
検出される振動が小さくなるように、適応型デジタルフ
ィルタのフィルタ係数がアルゴリズム演算装置によって
逐次的に最適化される。そして、低減用振動の最適化の
ために、マイクらとスピ−カとの間のインパルス応答が
加味されたものとされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、低減用振動
の最適化のために用いられるインパルス応答のデ−タ
は、そのデ−タ長が短いほど、振動の収束性向上、低減
用振動生成のための計算時間短縮化、メモリの負担軽減
となって好ましいものである。この一方、スピ−カは、
所定の振動に対応した信号を入力させた際、この信号の
入力が停止された後もしばらくの間は、スピ−カから低
周波数成分つまり残留低周波数成分が出力され続けるこ
とになる。この残留低周波数成分は、スピ−カの機械的
共振周に強く依存するものであり、これを無くすこと自
体は事実上不可能である。そして、従来は、この残留低
周波数成分を加味してインパルス応答デ−タを生成して
いたので、そのデ−タ長を短くするには限度があった。
の最適化のために用いられるインパルス応答のデ−タ
は、そのデ−タ長が短いほど、振動の収束性向上、低減
用振動生成のための計算時間短縮化、メモリの負担軽減
となって好ましいものである。この一方、スピ−カは、
所定の振動に対応した信号を入力させた際、この信号の
入力が停止された後もしばらくの間は、スピ−カから低
周波数成分つまり残留低周波数成分が出力され続けるこ
とになる。この残留低周波数成分は、スピ−カの機械的
共振周に強く依存するものであり、これを無くすこと自
体は事実上不可能である。そして、従来は、この残留低
周波数成分を加味してインパルス応答デ−タを生成して
いたので、そのデ−タ長を短くするには限度があった。
【0005】本発明は以上のような事情を勘案してなさ
れたもので、低減用振動を最適化するためのインパルス
応答のデ−タ長を十分短くできるようにした車両の振動
低減装置を提供することにある。
れたもので、低減用振動を最適化するためのインパルス
応答のデ−タ長を十分短くできるようにした車両の振動
低減装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明にあっては次のような構成としてある。すな
わち、車室内に低減用振動を出力させるためのスピ−カ
と、車室内の振動を検出するマイクと、該マイクで検出
される振動が低減されるように前記スピ−カとマイクと
の間のインパルス応答を考慮しつつ前記低減用振動を最
適化する最適化手段と、を備えた車両用振動制御装置に
おいて、前記インパルス応答のデ−タから、前記スピ−
カの機械的共振周波数以下の低周波数成分をカットする
修正手段を備えている、ような構成としてある。
め、本発明にあっては次のような構成としてある。すな
わち、車室内に低減用振動を出力させるためのスピ−カ
と、車室内の振動を検出するマイクと、該マイクで検出
される振動が低減されるように前記スピ−カとマイクと
の間のインパルス応答を考慮しつつ前記低減用振動を最
適化する最適化手段と、を備えた車両用振動制御装置に
おいて、前記インパルス応答のデ−タから、前記スピ−
カの機械的共振周波数以下の低周波数成分をカットする
修正手段を備えている、ような構成としてある。
【0007】上記構成を前提とした本発明の好ましい態
様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載した
通りである。
様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載した
通りである。
【0008】
【発明の効果】請求項1に記載された本発明によれば、
振動低減のためには事実上問題とならないスピ−カの残
留低周波数成分について、インパルス応答デ−タからカ
ットするようにしてあるので、このインパルス応答デ−
タ長を十分短くして、振動の収束性向上、低減用振動最
適化のための計算時間短縮、メモリの負担軽減等を得る
ことができる。
振動低減のためには事実上問題とならないスピ−カの残
留低周波数成分について、インパルス応答デ−タからカ
ットするようにしてあるので、このインパルス応答デ−
タ長を十分短くして、振動の収束性向上、低減用振動最
適化のための計算時間短縮、メモリの負担軽減等を得る
ことができる。
【0009】請求項2に記載したような構成とすること
により、振動低減の効果をほとんど損なうことなく、イ
ンパルス応答デ−タ長をより短くして、請求項1に記載
された本発明の効果をより一層向上させることができ
る。
により、振動低減の効果をほとんど損なうことなく、イ
ンパルス応答デ−タ長をより短くして、請求項1に記載
された本発明の効果をより一層向上させることができ
る。
【0010】請求項3に記載したような構成とすること
により、ハイパスフィルタを利用して、容易に修正手段
を構成することができる。
により、ハイパスフィルタを利用して、容易に修正手段
を構成することができる。
【0011】請求項4に記載したような構成とすること
により、低減用振動生成のための計算量の低減ひいては
制御系の負担を軽減する上で好ましいものとなる。
により、低減用振動生成のための計算量の低減ひいては
制御系の負担を軽減する上で好ましいものとなる。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例を添付した図面に基づい
て説明する。全体の概要 図1において、自動車1は、車室2内に運転席3と助手
席4と左右の後席5、6とを有する4人乗りの乗用車と
されている。車体前部に構成されたエンジンル−ム7に
は、直列4気筒のガソリンエンジン8が塔載され、その
イグニッションコイルが符号9で示される。
て説明する。全体の概要 図1において、自動車1は、車室2内に運転席3と助手
席4と左右の後席5、6とを有する4人乗りの乗用車と
されている。車体前部に構成されたエンジンル−ム7に
は、直列4気筒のガソリンエンジン8が塔載され、その
イグニッションコイルが符号9で示される。
【0013】エンジン8が、エンジン回転数に応じた周
期的な振動を発生する騒音発生源つまり第1振動源とさ
れている。そして、車室2が、エンジン8の振動を低減
すべき所定空間とされている。このため、所定空間とし
ての車室2には、5個のスピ−カ11と、8個のマイク
12とが設置されている。スピ−カ11が、車室へエン
ジン騒音を低減するための第2振動を発生する第2振動
源とされ、マイク12が、車室の実際の振動を検出する
振動検出手段とされる。そして、インストルメントパネ
ルには、既知のように、例えばチュ−ナとカセットデッ
キとCDデッキとの組み合わせからなるオ−ディオソ−
ス31が配設されている。なお、スピ−カ11は、オ−
ディオ用と兼用することなく、低減用振動発生用として
専用に設けてもよい。
期的な振動を発生する騒音発生源つまり第1振動源とさ
れている。そして、車室2が、エンジン8の振動を低減
すべき所定空間とされている。このため、所定空間とし
ての車室2には、5個のスピ−カ11と、8個のマイク
12とが設置されている。スピ−カ11が、車室へエン
ジン騒音を低減するための第2振動を発生する第2振動
源とされ、マイク12が、車室の実際の振動を検出する
振動検出手段とされる。そして、インストルメントパネ
ルには、既知のように、例えばチュ−ナとカセットデッ
キとCDデッキとの組み合わせからなるオ−ディオソ−
ス31が配設されている。なお、スピ−カ11は、オ−
ディオ用と兼用することなく、低減用振動発生用として
専用に設けてもよい。
【0014】自動車1には、マイクロコンピュ−タを利
用して構成された制御ユニットUが塔載されている。制
御ユニットUに対する入出力関係を図2に示してあり、
制御ユニットUは、CPUからなる制御部20を有す
る。制御部20には、イグニッションコイル9の一次コ
イルからの信号つまりエンジン回転数に応じた点火パル
ス信号が、波形整形回路21、周期計算回路22を経て
入力されると共に、各マイク12からの信号が、アンプ
23、ロ−パスフィルタ24、A/D変換器25を介し
て入力される。また、制御部20からの出力信号は、D
/A変換器26、ロ−パスフィルタ27、アンプ28を
介してスピ−カ11へ出力される。
用して構成された制御ユニットUが塔載されている。制
御ユニットUに対する入出力関係を図2に示してあり、
制御ユニットUは、CPUからなる制御部20を有す
る。制御部20には、イグニッションコイル9の一次コ
イルからの信号つまりエンジン回転数に応じた点火パル
ス信号が、波形整形回路21、周期計算回路22を経て
入力されると共に、各マイク12からの信号が、アンプ
23、ロ−パスフィルタ24、A/D変換器25を介し
て入力される。また、制御部20からの出力信号は、D
/A変換器26、ロ−パスフィルタ27、アンプ28を
介してスピ−カ11へ出力される。
【0015】制御部20は、マイク12で検出される振
動が低減されるように、スピ−カ11から出力すべき低
減用振動としての第2振動を最適化する。以下、制御部
20による第2振動の生成について説明するが、先ず、
第2振動の生成の基本部分ついて説明し、その後インパ
ルス応答のデ−タ長修正の点について説明する。
動が低減されるように、スピ−カ11から出力すべき低
減用振動としての第2振動を最適化する。以下、制御部
20による第2振動の生成について説明するが、先ず、
第2振動の生成の基本部分ついて説明し、その後インパ
ルス応答のデ−タ長修正の点について説明する。
【0016】なお、実施例では、第2振動は、エンジン
8の周期的な回転振動例えば回転2次成分を低減するも
ので、エンジン8の周期的な振動の1周期分まとめて生
成するようにして、第2振動最適化のための計算量の低
減ひいては制御系の負担が極力小さくなるようにしてあ
る。勿論、第2振動の生成は、既知の適宜の最適化手法
によりなし得るものであり、本発明は特定の最適化手法
に限定されないものではない。
8の周期的な回転振動例えば回転2次成分を低減するも
ので、エンジン8の周期的な振動の1周期分まとめて生
成するようにして、第2振動最適化のための計算量の低
減ひいては制御系の負担が極力小さくなるようにしてあ
る。勿論、第2振動の生成は、既知の適宜の最適化手法
によりなし得るものであり、本発明は特定の最適化手法
に限定されないものではない。
【0017】第2振動の生成(基本) 図3は、制御部20をブロック図的に示すものであり、
説明の簡単化のためにスピ−カ11およびマイク12を
それぞれ1個とした場合を示している。
説明の簡単化のためにスピ−カ11およびマイク12を
それぞれ1個とした場合を示している。
【0018】制御部20は、周期計測回路22から入力
された結果によってスピ−カ11に出力するスピ−カ入
力信号yのベクトルyの周期を調整する(ステップ1、
以下ステップをSと略す)と共に、内蔵しているプロセ
ッサで、マイク12・スピ−カ2間の伝達特性であるイ
ンパルス応答hの行列hを、時系列h変換する(S
2)。
された結果によってスピ−カ11に出力するスピ−カ入
力信号yのベクトルyの周期を調整する(ステップ1、
以下ステップをSと略す)と共に、内蔵しているプロセ
ッサで、マイク12・スピ−カ2間の伝達特性であるイ
ンパルス応答hの行列hを、時系列h変換する(S
2)。
【0019】次に、制御部20はプロセッサで、インパ
ルス応答hの時系列hとマイク12から入力されるマイ
ク出力信号eとでベクトルyを逐次的に最適化し(S
3)、その後、このベクトルyを時系列yに変換してス
ピ−カ入力信号yとし(S4)、スピ−カ11に出力す
る。
ルス応答hの時系列hとマイク12から入力されるマイ
ク出力信号eとでベクトルyを逐次的に最適化し(S
3)、その後、このベクトルyを時系列yに変換してス
ピ−カ入力信号yとし(S4)、スピ−カ11に出力す
る。
【0020】スピ−カ11は、このスピ−カ入力信号y
をアンチ騒音Zとして再生する。一方、マイク12は、
騒音dとアンチ騒音Zが打ち消し合って振動エネルギが
低減した騒音を検出して、この結果をディジタルのマイ
ク出力信号eとして制御部20に内蔵されたプロセッサ
に出力する。以下、再びプロセッサは、上記ステップ3
およびステップ4を繰り返し行い、スピ−カ入力信号y
のベクトルyを逐次的に最適化して、最終的にマイク出
力信号eの値が0となるようにスピ−カ入力信号yのベ
クトルyを設定する。
をアンチ騒音Zとして再生する。一方、マイク12は、
騒音dとアンチ騒音Zが打ち消し合って振動エネルギが
低減した騒音を検出して、この結果をディジタルのマイ
ク出力信号eとして制御部20に内蔵されたプロセッサ
に出力する。以下、再びプロセッサは、上記ステップ3
およびステップ4を繰り返し行い、スピ−カ入力信号y
のベクトルyを逐次的に最適化して、最終的にマイク出
力信号eの値が0となるようにスピ−カ入力信号yのベ
クトルyを設定する。
【0021】次に、制御部20で行われる上記ステップ
のアルゴリズムの演算について、以下に説明する。
のアルゴリズムの演算について、以下に説明する。
【0022】先ず、制御部20によるマイク12のマイ
ク出力信号eのサンプリング周期を△tとする。マイク
12・スピ−カ11間の伝達特性であるインパルス応答
hが有限時間J△t以内で0に収束すると仮定し、イン
パルス入力が与えられてからj△t時間経過後のインパ
ルス応答hの値をhj とすると、エンジン8から発生し
た第1振動である騒音d、スピ−カ入力信号yが与えら
れたときのスピ−カ11から発生する第2振動であるア
ンチ騒音Zおよびそのときの時刻kにおけるマイク出力
信号eの第kサンプル値e(k)の関係は、次式(1)で
表わすことができる。
ク出力信号eのサンプリング周期を△tとする。マイク
12・スピ−カ11間の伝達特性であるインパルス応答
hが有限時間J△t以内で0に収束すると仮定し、イン
パルス入力が与えられてからj△t時間経過後のインパ
ルス応答hの値をhj とすると、エンジン8から発生し
た第1振動である騒音d、スピ−カ入力信号yが与えら
れたときのスピ−カ11から発生する第2振動であるア
ンチ騒音Zおよびそのときの時刻kにおけるマイク出力
信号eの第kサンプル値e(k)の関係は、次式(1)で
表わすことができる。
【0023】e(k) =d(k)+Z(k) =d(k)+行列hT ・行列y(k) ・・・・(1) 但し、 行列h=[h0 h1 h2 ・・・・・hJ-1 ]T 行列y(k)=[y(k) y(k-1) y(k-2)・・・・y
(k-J+1)]T d(k):e(k)に含まれている騒音dの成分 Z(k):e(k)に含まれているアンチ騒音Zの成分 y(k):スピ−カ入力信号yの第kサンプル値 従って、式(1)中のZ(k)は、次の式(2)で示され
る。
(k-J+1)]T d(k):e(k)に含まれている騒音dの成分 Z(k):e(k)に含まれているアンチ騒音Zの成分 y(k):スピ−カ入力信号yの第kサンプル値 従って、式(1)中のZ(k)は、次の式(2)で示され
る。
【0024】
【数1】
【0025】ところで、騒音dは、ある周期N△tを持
っている周期性騒音であるので、この騒音dの振動エネ
ルギを低減させるアンチ騒音Zおよびスピ−カ入力信号
y、騒音dと同じ周期N△tを持っている周期性振動お
よび周期性信号でなければならない。
っている周期性騒音であるので、この騒音dの振動エネ
ルギを低減させるアンチ騒音Zおよびスピ−カ入力信号
y、騒音dと同じ周期N△tを持っている周期性振動お
よび周期性信号でなければならない。
【0026】従って、スピ−カ入力信号yに関して次式
(3)が成立する。 y(k) =y(K-qN)=y(k) y (k-1)=y(k-qN-1)=y(k+N-1) y(k-2) =y(k-qN-2)=y(k+N-2) ・・・・(3) ・・・ ・・・ ・・・ y(k-N+1) =y(k-(q+1)N+1)=y(k+1) 但し、 q=0,1,2,・・・・ ゆえに、式(1)は、 e(k) =d(k)+ベクトルhT ・時系列y(k) ・・・・(4) 但し、 時系列y(k) =[y (K) y(K+N-1) y(K+N-2) ・・
・・y(K+1)]T
(3)が成立する。 y(k) =y(K-qN)=y(k) y (k-1)=y(k-qN-1)=y(k+N-1) y(k-2) =y(k-qN-2)=y(k+N-2) ・・・・(3) ・・・ ・・・ ・・・ y(k-N+1) =y(k-(q+1)N+1)=y(k+1) 但し、 q=0,1,2,・・・・ ゆえに、式(1)は、 e(k) =d(k)+ベクトルhT ・時系列y(k) ・・・・(4) 但し、 時系列y(k) =[y (K) y(K+N-1) y(K+N-2) ・・
・・y(K+1)]T
【0027】
【数2】
【0028】尚、Qは、J≦(q+1)Nを満たす整数qの最
小値である。
小値である。
【0029】次に、時刻kからさらにiだけ時間が経過
した時刻k+i のマイク出力信号eの第K+i サンプル値e
(K+i)(但し、i=1,2,・・・・)は、次式(5)
で表わすことができる。
した時刻k+i のマイク出力信号eの第K+i サンプル値e
(K+i)(但し、i=1,2,・・・・)は、次式(5)
で表わすことができる。
【0030】 e(k+i)=d(k+i) +ベクトルhT ・時系列y(k+i) =d(k+i) +時系列h(i)T・時系列y(k) ・・・・・(5) 但し、 時系列y(k+i) =[y(k+i)'y(k+i'-1 ) y(k+N-1) y(k+N-2) ・・・・・y(k+i'+1)]T 時系列h(i) =[バ−hi 'バ−hi+1 '・・・・・バ−h
N+1 バ−h0バ−h1 ・・・・バ−hi ' -1]T 尚、i’は、iをNで割ったときの整数剰余である。
N+1 バ−h0バ−h1 ・・・・バ−hi ' -1]T 尚、i’は、iをNで割ったときの整数剰余である。
【0031】ところで、式(5)において、kはマイク
入力信号eの任意の初期時点を表わしているに過ぎな
い。よって、k=0と置き、iを改めてkに置き直す
と、次式(6)が得られる。
入力信号eの任意の初期時点を表わしているに過ぎな
い。よって、k=0と置き、iを改めてkに置き直す
と、次式(6)が得られる。
【0032】 e(k) =d(k) +時系列h(k)T・時系列y(0) =d(k) +時系列h(k)T・ベクトルy 但し、 ベクトルy=[y(0) y(N-1) y(N-2) ・・・y(1) ]T =[y0 yN-1 yN-2 ・・・・y1 ]T ここで、次の評価関数を導入する。 F=E[e(k)2] =E[d(k) +時系列h(k)T・ベクトルy] =E[d(k)2]+2ベクトルyT ・E[d(k) ・時系列h(k) ] +ベクトルyT ・E[時系列h(k) ・時系列h(k)T]ベクトルy ・・・・・・(7) 但し、E[ ]は、期待値を表わすものとする(Eは期
待演算子)。式(7)より、この評価関数のベクトルy
に関する勾配は、次式(8)で与えられる。 ∂F/∂ベクトルy=2E[d(k) ・時系列h(k)] +2E[時系列h(k) ・時系列h(k)T]ベクトルy =2E[時系列h(k){d(k)+時系列h(k)Tベクトルy}] =2E[時系列h(k) ・e(k) ] ・・・・・(8) ここで、E[時系列h(k) ・e(K)]の瞬時推定値とし
て、時系列h(k)・e (K)を用いることにすれば、Fの最
小値を与える周期N△t(すなわち要素数N)を持つス
ピ−カ出力信号ベクトルであるベクトルyの値は、最急
降下法に基づく次の漸化式(9)を反復計算することに
にょり最適化することができる。
待演算子)。式(7)より、この評価関数のベクトルy
に関する勾配は、次式(8)で与えられる。 ∂F/∂ベクトルy=2E[d(k) ・時系列h(k)] +2E[時系列h(k) ・時系列h(k)T]ベクトルy =2E[時系列h(k){d(k)+時系列h(k)Tベクトルy}] =2E[時系列h(k) ・e(k) ] ・・・・・(8) ここで、E[時系列h(k) ・e(K)]の瞬時推定値とし
て、時系列h(k)・e (K)を用いることにすれば、Fの最
小値を与える周期N△t(すなわち要素数N)を持つス
ピ−カ出力信号ベクトルであるベクトルyの値は、最急
降下法に基づく次の漸化式(9)を反復計算することに
にょり最適化することができる。
【0033】 ベクトルy(K+1) =ベクトルy(k) −μ・e(k) ・時系列h(k) ・・・(9) 但し、μ/2は収束係数である。
【0034】このようにして求めた漸化式(9)は、制
御部20に内蔵されたデ−タ処理装置であるプロセッサ
が騒音の振動エネルギを低減させるアンチ騒音の振動エ
ネルギの設定を補正する際には、以下に示すような、よ
り簡単なアルゴリズムに置き換えられる。
御部20に内蔵されたデ−タ処理装置であるプロセッサ
が騒音の振動エネルギを低減させるアンチ騒音の振動エ
ネルギの設定を補正する際には、以下に示すような、よ
り簡単なアルゴリズムに置き換えられる。
【0035】先ず、一対のスピ−カ11およびマイク1
2を用いる場合には、漸化式(9)は次式(10)に置
き換えられる。 y(k-j+QN) '(k+1)=y(k-j+QN) ' ・(k) −μ・e(k) ・hj ・・・(10) このときプロセッサは、時刻kにおいては、例えば以下
に示す4つの動作手順を行っている。
2を用いる場合には、漸化式(9)は次式(10)に置
き換えられる。 y(k-j+QN) '(k+1)=y(k-j+QN) ' ・(k) −μ・e(k) ・hj ・・・(10) このときプロセッサは、時刻kにおいては、例えば以下
に示す4つの動作手順を行っている。
【0036】動作1:スピ−カ入力信号yk ' (k)をスピ
−カ11に対して出力する。 動作2:マイク出力信号e(K) をマイク12から入力す
る。 動作3:周期計測回路22から入力されたエンジン22
の回転周期にOrd/△tまたは1/(Ord・△t)を乗
じた値に最も近い整数値をNとする。 動作4:j=0,1,2,・・・・,J−1について漸
化式(10)の計算を行う。 但し、k’,(k−j+QN)’は、それぞれk(k−
j+QN)をNで,割ったときの整数剰余であり、ま
た、Ordは、低減させようとしている騒音のエンジン回
転数に対する最低次数を設定するための任意の一定の整
数である。
−カ11に対して出力する。 動作2:マイク出力信号e(K) をマイク12から入力す
る。 動作3:周期計測回路22から入力されたエンジン22
の回転周期にOrd/△tまたは1/(Ord・△t)を乗
じた値に最も近い整数値をNとする。 動作4:j=0,1,2,・・・・,J−1について漸
化式(10)の計算を行う。 但し、k’,(k−j+QN)’は、それぞれk(k−
j+QN)をNで,割ったときの整数剰余であり、ま
た、Ordは、低減させようとしている騒音のエンジン回
転数に対する最低次数を設定するための任意の一定の整
数である。
【0037】次に、複数のスピ−カ11・・・とマイク
12・・・とを用いる場合には、例えば、最急降下法に
基づき、
12・・・とを用いる場合には、例えば、最急降下法に
基づき、
【0038】
【数3】
【0039】の瞬時推定値として、
【0040】
【数4】
【0041】を用いると、評価関数
【0042】
【数5】
【0043】を最小化する第1スピ−カ出力信号ベクト
ルであるベクトルy1 の最適値は、次の漸化式(11)
を反復計算することにより求められる。
ルであるベクトルy1 の最適値は、次の漸化式(11)
を反復計算することにより求められる。
【0044】
【数6】
【0045】但し、 ylk ' :時刻kにおける第1スピ−カ入力信号 e m :第mマイク出力信号 hlmj :第1スピ−カ・第mマイク間のインパルス応答
のj△t時間後の値 L:スピ−カの個数 M:マイクの個数 J:全てのスピ−カ・マイク間のインパルス応答が有限
時間△t以内で0に収束することを示す整数値 また、 ベクトルyl =[yl 0 yl N-1 yl N-2 ・・・y
l 1 ]T 時系列hlm(k) =[バ−hlm k' バ−hlm k'+1 ・・・
バ−hlm N+1バ−hlm 0 バ−hlm 1・・・バ−hlm
k'-1 ]T さらに、 バ−hlm 0=hlm 0 +hlm N +・・・・hlm QN バ−hlm 1=hlm 1 +hlm N+1+・・・hlm QN+1 ・・・・ ・・・ ・・・・ ・・・・ バ−hlm j-QN-1 =hlm j-QN-1 +hlm j-(Q-1)N-1 +・・・+hlm j-1 バ−hlm j-QN =hlm j-QN +hlm j-(Q-1)N +・・・+0 ・・・・ ・・・・ ・・・・・ ・・・・・ バ−hlm N-1 =hlm N-1 +hlm 2N-1 +・・・+0 l=1,2,・・・・,L m=1,2,・・・・,M 従って、漸化式(9)は次式(12)に置き換えられ
る。
のj△t時間後の値 L:スピ−カの個数 M:マイクの個数 J:全てのスピ−カ・マイク間のインパルス応答が有限
時間△t以内で0に収束することを示す整数値 また、 ベクトルyl =[yl 0 yl N-1 yl N-2 ・・・y
l 1 ]T 時系列hlm(k) =[バ−hlm k' バ−hlm k'+1 ・・・
バ−hlm N+1バ−hlm 0 バ−hlm 1・・・バ−hlm
k'-1 ]T さらに、 バ−hlm 0=hlm 0 +hlm N +・・・・hlm QN バ−hlm 1=hlm 1 +hlm N+1+・・・hlm QN+1 ・・・・ ・・・ ・・・・ ・・・・ バ−hlm j-QN-1 =hlm j-QN-1 +hlm j-(Q-1)N-1 +・・・+hlm j-1 バ−hlm j-QN =hlm j-QN +hlm j-(Q-1)N +・・・+0 ・・・・ ・・・・ ・・・・・ ・・・・・ バ−hlm N-1 =hlm N-1 +hlm 2N-1 +・・・+0 l=1,2,・・・・,L m=1,2,・・・・,M 従って、漸化式(9)は次式(12)に置き換えられ
る。
【0046】
【数7】
【0047】このときプロセッサは、時刻kにおいて
は、例えば以下に示す4つの動作手順を行っている。
は、例えば以下に示す4つの動作手順を行っている。
【0048】動作11:スピ−カ入力信号y1k ' (k),
y2k ' (k),・・・・,ylk '(k )をそれぞれ第1スピ
−カ、第2スピ−カ、・・・、第Lスピ−カに対して出
力する。 動作12:マイク出力信号e1(k), e2(k),・・・, eM(k)
をそれぞれ第1マイク、第2マイク、・・・・、第Mマ
イクから入力する。 動作13:周期計測回路22から入力されたエンジン2
2の回転周期にOrd/△tまたは1/(Ord・ △t)を
乗じた値に最も近い整数値をNとする。 動作14:1=1、2、・・・・・Lおよびj=0,
1,2,・・・・J−1について漸化式(12)の計算
を行う。 また、上記の複数のスピ−カ11・・・とマイク12・
・・とを用いる場合について、
y2k ' (k),・・・・,ylk '(k )をそれぞれ第1スピ
−カ、第2スピ−カ、・・・、第Lスピ−カに対して出
力する。 動作12:マイク出力信号e1(k), e2(k),・・・, eM(k)
をそれぞれ第1マイク、第2マイク、・・・・、第Mマ
イクから入力する。 動作13:周期計測回路22から入力されたエンジン2
2の回転周期にOrd/△tまたは1/(Ord・ △t)を
乗じた値に最も近い整数値をNとする。 動作14:1=1、2、・・・・・Lおよびj=0,
1,2,・・・・J−1について漸化式(12)の計算
を行う。 また、上記の複数のスピ−カ11・・・とマイク12・
・・とを用いる場合について、
【0049】
【数8】
【0050】の瞬時推定値として、α・時系列h1k '(k)
・ek ' (k)を用いると、最急降下法に基づいて評価関数
・ek ' (k)を用いると、最急降下法に基づいて評価関数
【0051】
【数9】
【0052】を最小化する第1スピ−カ出力信号ベクト
ルであるベクトルy1 の最適値は、次の漸化式(13)
を反復計算することにより求められる。 ベクトルy1 (k+ 1)=ベクトルy1 (k) −μ・α・時系列h1k "(k)・ek "(k) ・・・・(13) 但し、k”は、kをMで割ったときの整数剰余に1を加
えた値であり、また、αは任意の定数である。この漸化
式(13)は、漸化式(11)よりも短時間で演算でき
る。
ルであるベクトルy1 の最適値は、次の漸化式(13)
を反復計算することにより求められる。 ベクトルy1 (k+ 1)=ベクトルy1 (k) −μ・α・時系列h1k "(k)・ek "(k) ・・・・(13) 但し、k”は、kをMで割ったときの整数剰余に1を加
えた値であり、また、αは任意の定数である。この漸化
式(13)は、漸化式(11)よりも短時間で演算でき
る。
【0053】従って、漸化式(9)は次式(14)に置
き換えられる。 y1(k-J+QN) '(k+1) =y1(K-j+QN) '(k)−μ・α・ek(k)・ h1k " j ・・・・・(14) このときプロセッサは、時刻においては、例えば以下に
示す4つの動作手順を行っている。
き換えられる。 y1(k-J+QN) '(k+1) =y1(K-j+QN) '(k)−μ・α・ek(k)・ h1k " j ・・・・・(14) このときプロセッサは、時刻においては、例えば以下に
示す4つの動作手順を行っている。
【0054】動作21:スピ−カ入力信号y1k '(k), y
2k '(k), ・・・・、yLk '(k )をそれぞれ第1スピ−
カ、第2スピ−カ、・・・・・、第Lスピ−カに対して
出力する。 動作22:マイク出力信号ek "(k) を第k”マイクから
入力する。 動作23:周期計測回路22から入力されたエンジン2
2の回転周期にOrd/△tまたは1/(Ord・△t)を
乗じた値に最も近い整数値をNとする。 動作24:1=1、2、・・・・、Lおよびj=0、
1、2・・・・、J−1について漸化式(14)の計算
を行う。 従って、上記アルゴリズムの演算は、漸化式(9)、
(11)および(13)、あるいはこれら漸化式を単純
化した漸化式(10)、(12)および(14)を反復
計算するだけで良いので、スピ−カ入力制御の計算時間
を短縮することが可能となる。
2k '(k), ・・・・、yLk '(k )をそれぞれ第1スピ−
カ、第2スピ−カ、・・・・・、第Lスピ−カに対して
出力する。 動作22:マイク出力信号ek "(k) を第k”マイクから
入力する。 動作23:周期計測回路22から入力されたエンジン2
2の回転周期にOrd/△tまたは1/(Ord・△t)を
乗じた値に最も近い整数値をNとする。 動作24:1=1、2、・・・・、Lおよびj=0、
1、2・・・・、J−1について漸化式(14)の計算
を行う。 従って、上記アルゴリズムの演算は、漸化式(9)、
(11)および(13)、あるいはこれら漸化式を単純
化した漸化式(10)、(12)および(14)を反復
計算するだけで良いので、スピ−カ入力制御の計算時間
を短縮することが可能となる。
【0055】インパルス応答デ−タ長の修正 次に、図4以下を参照しつつ、インパルス応答デ−タ長
を修正する点について説明する。先ず、図4は、修正前
のインパルス応答の例を示してあり、残留低周波数成分
がかなり長い時間に渡って生じることが理解される。図
5は、周波数とスピ−カゲインとの関係を示してあり、
図中f1で示す周波数が、スピ−カ11の機械的共振周
波数よりも若干高い周波数を示しており、この周波数f
1以下の低周波数成分が、インパルス応答デ−タからカ
ットされる対象となる。さらに、図6は、エンジン音ト
ラッキングデ−タで、この図6における周波数f2以下
の低周波数成分は、エンジン騒音として車室内で問題と
ならないものとなる。そして、この周波数f2は、上記
周波数f1よりも大きい点を考慮して、インパルス応答
デ−タの修正に際しては、この周波数f2以下の低周波
数成分をカットするようにしてある。
を修正する点について説明する。先ず、図4は、修正前
のインパルス応答の例を示してあり、残留低周波数成分
がかなり長い時間に渡って生じることが理解される。図
5は、周波数とスピ−カゲインとの関係を示してあり、
図中f1で示す周波数が、スピ−カ11の機械的共振周
波数よりも若干高い周波数を示しており、この周波数f
1以下の低周波数成分が、インパルス応答デ−タからカ
ットされる対象となる。さらに、図6は、エンジン音ト
ラッキングデ−タで、この図6における周波数f2以下
の低周波数成分は、エンジン騒音として車室内で問題と
ならないものとなる。そして、この周波数f2は、上記
周波数f1よりも大きい点を考慮して、インパルス応答
デ−タの修正に際しては、この周波数f2以下の低周波
数成分をカットするようにしてある。
【0056】図7は、前記周波数f2以下の低周波数成
分を、ハイパスフィルタ41、42を利用してカットす
る場合の回路例を示してある。この図7において、S
2、S3は図2に示すものと対応しており、時系列に変
換された測定直後のインパルス応答デ−タh0 が、先ず
ハイパスフィルタ41を通過されて時系列h' とされ、
このh' が逆の方向からハイパスフィルタ42を通過さ
れて、S3で用いる最終的な(修正後の)時系列hとさ
れる。このように、ハイパスフィルタ42で逆方向から
通過させるのは、ハイパスフィルタ41を通過したとき
に生じる位相ずれを、後に通過されるハイパスフィルタ
42で元の位相に戻すためである。
分を、ハイパスフィルタ41、42を利用してカットす
る場合の回路例を示してある。この図7において、S
2、S3は図2に示すものと対応しており、時系列に変
換された測定直後のインパルス応答デ−タh0 が、先ず
ハイパスフィルタ41を通過されて時系列h' とされ、
このh' が逆の方向からハイパスフィルタ42を通過さ
れて、S3で用いる最終的な(修正後の)時系列hとさ
れる。このように、ハイパスフィルタ42で逆方向から
通過させるのは、ハイパスフィルタ41を通過したとき
に生じる位相ずれを、後に通過されるハイパスフィルタ
42で元の位相に戻すためである。
【0057】上記時系列h' は次の(15) 式で示され
る。
る。
【0058】
【数10】
【0059】ただし、測定されたインパルス応答デ−タ
h0 は(16) 式に、ハイパスフィルタ41、42の特性
gは(17) 式に、修正されたインパルス応答デ−タh'
は(18) 式に示す通りである。 h0 =[h0(0),h0(1),h0(2)・・・h0(2J-1) ]・・・(16)
h0 は(16) 式に、ハイパスフィルタ41、42の特性
gは(17) 式に、修正されたインパルス応答デ−タh'
は(18) 式に示す通りである。 h0 =[h0(0),h0(1),h0(2)・・・h0(2J-1) ]・・・(16)
【0060】 g=[g(0) ,g(1) ,g(2) ・・・・g(J-1) ]・・・(17)
【0061】 h=[h(0) ,h(1) ,h(2) ・・・・h(2J-1)]・・・(18)
【0062】前記ハイパスフィルタ41、42の処理内
容を、図8のフロ−チャ−トに示してある。この図8に
おいて、Qはステップを示し、Q10までの処理がハイ
パスフィルタ41による処理内容に相当し、Q11〜Q
18の処理がハイパスフィルタ42の処理内容に相当
し、Q19以下が通常のデ−タに戻すための処理とな
る。
容を、図8のフロ−チャ−トに示してある。この図8に
おいて、Qはステップを示し、Q10までの処理がハイ
パスフィルタ41による処理内容に相当し、Q11〜Q
18の処理がハイパスフィルタ42の処理内容に相当
し、Q19以下が通常のデ−タに戻すための処理とな
る。
【0063】以上実施例について説明したが、低減すべ
き振動としては、エンジン振動に限らず、車室内で問題
となる適宜の信号とすることができる。
き振動としては、エンジン振動に限らず、車室内で問題
となる適宜の信号とすることができる。
【図1】本発明が適用された車両を上方から見た図。
【図2】低減用振動生成のための全体制御系統図。
【図3】図2のうち低減用振動の最適化部分の構成をブ
ロック図的に示す図。
ロック図的に示す図。
【図4】スピ−カの残留低周波数成分を示す図。
【図5】周波数とスピ−カゲインと機械的共振周波数と
の関係を示す図。
の関係を示す図。
【図6】エンジン音トラッキングデ−タとスピ−カ出力
との関係を示す図。
との関係を示す図。
【図7】インパルス応答デ−タ長を修正するための処理
をブロック図的に示す図。
をブロック図的に示す図。
【図8】インパルス応答デ−タ長を修正するためのフロ
−チャ−ト。
−チャ−ト。
1:自動車 2:車室 8:エンジン(振動源) 11:スピ−カ 12:マイク 20:低減用振動生成回路 41:ハイパスフィルタ 42:ハイパスフィルタ
Claims (4)
- 【請求項1】車室内に低減用振動を出力させるためのス
ピ−カと、車室内の振動を検出するマイクと、該マイク
で検出される振動が低減されるように前記スピ−カとマ
イクとの間のインパルス応答を考慮しつつ前記低減用振
動を最適化する最適化手段と、を備えた車両の振動低減
装置において、 前記インパルス応答のデ−タから、前記スピ−カの機械
的共振周波数以下の低周波数成分をカットする修正手段
を備えている、ことを特徴とする車両の振動低減装置 - 【請求項2】請求項1において、 前記修正手段が、前記機械的共振周波数よりも高い周波
数域でかつエンジン騒音が問題とならない低周波数成分
をもカットするもの。 - 【請求項3】請求項1において、 前記修正手段による低周波数成分のカットが、インパル
ス応答デ−タを、1回ハイパスフィルタを通過させた後
さらに逆方向からハイパスフィルタを通過させることに
より行なわれるもの。 - 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
おいて、 車室内で低減すべき振動が周期的な振動とされ、 前記最適化手段が、前記周期的な振動の1周期毎に前記
低減用振動を最適化するもの。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14703393A JP3281121B2 (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 車両の振動低減装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14703393A JP3281121B2 (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 車両の振動低減装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06337685A true JPH06337685A (ja) | 1994-12-06 |
JP3281121B2 JP3281121B2 (ja) | 2002-05-13 |
Family
ID=15421017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14703393A Expired - Fee Related JP3281121B2 (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 車両の振動低減装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3281121B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007043442A (ja) * | 2005-08-03 | 2007-02-15 | Sony Corp | 音場計測装置及び音場計測方法 |
-
1993
- 1993-05-26 JP JP14703393A patent/JP3281121B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007043442A (ja) * | 2005-08-03 | 2007-02-15 | Sony Corp | 音場計測装置及び音場計測方法 |
US7769184B2 (en) | 2005-08-03 | 2010-08-03 | Sony Corporation | Apparatus and method for measuring sound field |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3281121B2 (ja) | 2002-05-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |