JPH10222171A - 能動型騒音低減装置及び騒音低減方法 - Google Patents

能動型騒音低減装置及び騒音低減方法

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Publication number
JPH10222171A
JPH10222171A JP9027019A JP2701997A JPH10222171A JP H10222171 A JPH10222171 A JP H10222171A JP 9027019 A JP9027019 A JP 9027019A JP 2701997 A JP2701997 A JP 2701997A JP H10222171 A JPH10222171 A JP H10222171A
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JP
Japan
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noise
order
sound
frequency component
frequency
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Application number
JP9027019A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Hayashi
和宏 林
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予め周波数特性を測定しておく必要がなく、
またその周波数特性が経時的に変化した場合にも騒音を
効果的に消去できる能動型騒音低減装置を提供する。 【解決手段】 消音次数選定部14は、エンジン爆発周
波数のN倍(=次数)の周波数成分のうち騒音レベルの
大きい次数の周波数成分を選定する。具体的には、マイ
ク信号Mと駆動信号Yに伝達特性Cを掛けた信号(Y・
C)とを加算器14aに入力し、前者から後者を差し引
くことにより、マイクロフォン設置位置での騒音D(=
M−Y・C)を求める。そして、周波数分析部14bに
て、この騒音Dについて周波数分析を行う。選定部14
cでは、周波数分析後の各次周波数成分のピークのうち
予め定めた音圧レベルを超える次数の周波数成分を、キ
ャンセルすべき周波数成分の次数として選定し、駆動信
号算出部16へ出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、騒音と制御音とを
互いに干渉させることにより騒音の低減を図る能動型騒
音低減装置及び騒音低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジン音をキャンセルする場
合、該エンジン音に含まれる最も音圧レベルの高い2次
の周波数成分(エンジン回転周波数の2倍の周波数成
分)のみをキャンセルするものが知られていた。しか
し、例えば4気筒エンジンの場合、エンジン音には2次
の周波数成分以外に、レベルは小さくなるが4次、6次
・・・の周波数成分が含まれている。また、車種によっ
ては奇数次の周波数成分も発生する。従って、これらの
周波数成分についてもキャンセルすることが好ましい。
【0003】このような観点から、2次の周波数成分に
加えて、他の周波数成分もキャンセルして消音効果を向
上させる騒音低減装置が開発されている。ところで、例
えば、4次の周波数成分と6次の周波数成分を比較する
と、エンジン回転数に応じて4次の周波数成分が大きく
なったり、6次の周波数成分が大きくなったりする。ま
た、車種によっても各次周波数成分のレベルが異なる。
【0004】従って、例えば特開平6−59681号公
報に開示されている騒音低減装置では、騒音レベルの高
い2次周波数成分に加えて、他の次数の周波数成分につ
いてはエンジン回転数に応じてキャンセルすべき次数の
周波数成分を選択することによりキャンセル対象の周波
数成分数を減少するようにしている。
【0005】具体的には、2次周波数成分については、
エンジン回転数に関係なく絶えずキャンセルすべき対象
とされる。一方、他の次数の周波数成分については、エ
ンジン回転数と各次周波数成分の音圧レベルとの関係
(以下、周波数特性という)に基づいて、エンジン回転
数に対応してどの次数の周波数成分をキャンセルすべき
かが予め定められており、実際のエンジン回転数に応じ
てキャンセルすべき周波数成分の次数を読み出す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平6−59681号公報に開示された騒音低減装置で
は、予め周波数特性を測定する作業が必要となった。こ
の周波数特性はどの車種でも同じというものではなく、
車種に応じて異なるため、車種毎に対応関係を決めなけ
ればならず、測定作業が煩雑であった。
【0007】また、例えば車両の組付状態が経時的に変
化したり(具体的にはミッションのゴムブッシュが経時
変化した場合など)、音場が変化したりした場合には、
上記周波数特性は変化してしまうため消音効果が十分得
られないという問題があった。
【0008】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、その目的は、予め周波数特性を測定しておく必要が
なく、またその周波数特性が経時的に変化した場合にも
騒音を効果的に消去できる騒音低減装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、請求項1記載の能動型騒音低減装置
は、騒音キャンセル点における騒音をキャンセルするた
めの制御音を発生する音発生手段と、前記騒音キャンセ
ル点における騒音と前記制御音との合成音を検出する音
検出手段と、前記騒音キャンセル点における騒音の各次
周波数成分の音圧レベルに基づいてキャンセルすべき周
波数成分の次数を選定する次数選定手段と、騒音発生源
に応じた各次周波数成分の基準信号を生成し得る基準信
号生成手段と、前記次数選定手段によって選定された周
波数成分の次数の基準信号を前記基準信号生成手段から
入力すると共に前記音検出手段から前記合成音を入力
し、該基準信号と該合成音とを用いて前記合成音が最小
となるように前記音発生手段を駆動する駆動信号を作成
し、前記音発生手段に出力する駆動信号発生手段とを備
えたことを特徴とする。
【0010】かかる能動型騒音低減装置において、音発
生手段は、例えばスピーカや振動センサなどであり、騒
音キャンセル点(例えば自動車や航空機や船舶や鉄道車
両などの室内において人の耳が存在する位置の近傍)に
おける騒音を消去するための制御音を発生する。
【0011】音検出手段は、例えばマイクロフォンや加
振アクチュエータなどであり、前記騒音と前記制御音と
の合成音を検出する。このとき合成音は騒音と制御音が
互いに干渉することにより音圧レベルが低減されてい
る。基準信号生成手段は、騒音を発生する騒音発生源
(例えばエンジン)に応じた各次周波数成分の基準信号
を生成するものである。
【0012】次数選定手段及び駆動信号発生手段は、例
えばコンピュータなどによって構成される。次数選定手
段は、前記騒音の各次周波数成分の音圧レベルに基づい
てキャンセルすべき周波数成分の次数を選定する。例え
ば、前記騒音のうち所定音圧レベルを超える周波数成分
の次数を、キャンセルすべき周波数成分の次数として選
定する。駆動信号発生手段は、選定された周波数成分の
次数の基準信号と前記音検出手段から前記合成音とを用
いてその合成音が最小となるように前記音発生手段を駆
動する駆動信号を作成し、前記音発生手段に出力する。
このため、駆動信号の周波数は騒音発生源の周波数に追
従する。
【0013】かかる能動型騒音低減装置では、予め測定
した周波数特性に基づいてどの次数の周波数成分をキャ
ンセルすべきかを定めるのではなく、騒音キャンセル点
における騒音の各次周波数成分の音圧レベルに基づいて
キャンセルすべき周波数成分の次数を求める。
【0014】かかる能動型騒音低減装置によれば、周波
数特性を測定するという煩雑な作業が不要になるという
効果が得られる。また、騒音キャンセル点における騒音
に基づいてリアルタイムに騒音をキャンセルするため、
騒音の周波数特性が経時的に変化した場合であっても、
効果的に騒音をキャンセルできるという効果が得られ
る。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の能
動型騒音低減装置であって、前記次数選定手段は、前記
音検出手段によって検出された合成音から前記音発生手
段によって発生される制御音を差し引くことにより前記
騒音キャンセル点における騒音を求め、該騒音を周波数
分析し、その周波数分析結果のうち所定音圧レベルを越
える周波数成分の次数を求め、これをキャンセルすべき
周波数成分の次数として選定することを特徴とする。
【0016】かかる能動型騒音低減装置では、次数選定
手段は、合成音から制御音を差し引くことにより騒音キ
ャンセル点における騒音を求め、この騒音につき例えば
高速フーリエ変換のような周知の周波数分析を行い、そ
の分析結果のうち所定音圧レベルを超える周波数成分の
次数を求める。
【0017】かかる能動型騒音低減装置によれば、騒音
につき周波数分析を行うため、どの次数の周波数成分が
騒音の主成分であるかを精度よく分析でき、効果的に騒
音をキャンセルできるという効果が得られる。請求項3
記載の発明は、請求項1記載の能動型騒音振動低減装置
であって、前記次数選定手段は、前記音検出手段によっ
て検出された合成音から前記音発生手段によって発生さ
れる制御音を差し引くことにより前記騒音キャンセル点
における騒音を求め、該騒音を周波数分析し、その周波
数分析結果のうち、音圧レベルの大きい順に所定数の次
数をキャンセルすべき周波数成分の次数として選定する
ことを特徴とする。
【0018】かかる能動型騒音低減装置では、上記のよ
うに周波数分析を行ったうえで、その分析結果のうち音
圧レベルの大きい順に所定数の次数をキャンセルすべき
周波数成分の次数として選定する。かかる能動型騒音低
減装置によれば、請求項2と同様、騒音につき周波数分
析を行うため、どの次数の周波数成分が騒音の主成分で
あるかを精度よく分析でき、効果的に騒音をキャンセル
できるという効果が得られる。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項1記載の能
動型騒音低減装置であって、前記次数選定手段は、前記
音検出手段によって検出された合成音から前記音発生手
段によって発生される制御音を差し引くことにより前記
騒音キャンセル点における騒音を求めると共に前記騒音
発生源に応じた各次周波数成分の基準信号を前記基準信
号生成手段から入力し、該騒音と該基準信号とを掛け合
わせ、その掛け合わせた結果のうち所定音圧レベルを超
える次数を求め、これをキャンセルすべき周波数成分の
次数として選定することを特徴とする。
【0020】かかる能動型騒音低減装置では、次数選定
手段は、合成音から制御音を差し引くことにより騒音キ
ャンセル点における騒音を求め、この騒音と各次周波数
成分の基準信号とを掛け合わせる。すると両者は互いに
干渉し合うため、掛け合わせた次数の周波数成分が騒音
が含まれていればその周波数成分のピーク強度が上が
り、含まれていなければその周波数成分のピーク強度は
下がる。このように干渉し合った結果のうち、所定音圧
レベルを超える次数を求める。
【0021】かかる能動型騒音低減装置によれば、騒音
中の各次周波数成分のピーク強度を容易に求めることが
できるため、キャンセルすべき周波数成分の次数を比較
的容易に選定できるという効果が得られる。請求項5記
載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の能動型騒
音低減装置であって、前記騒音発生源は回転によって騒
音を発生するものであり、前記基準信号生成手段は、前
記騒音発生源の回転数を検出して得られる回転信号から
所定次数の周波数成分を有する基準信号を生成すること
を特徴とする。
【0022】かかる能動型騒音低減装置では、基準信号
生成手段は、エンジン回転数などの騒音発生源の回転数
を検出して得られる回転信号から所定次数の周波数成分
を有する基準信号を生成する。例えば、回転信号が矩形
波の場合には、数学的には1、3、5・・・倍といった
矩形波の周波数の奇数倍のところにもピークが現れるた
め、奇数次の周波数成分を得るには適当なフィルタ処理
を行えばよい。また、偶数次の周波数成分を得るには、
奇数次の周波数成分とその90deg位相を遅らせた信
号とを掛け合わせればよい。例えば1次の周波数成分と
その90deg位相を遅らせた信号とを掛け合わせるこ
とで2次の周波数成分を得ることができる。さらに、
0.5、1.5、・・・倍といった周波数成分を得るに
は、例えば矩形波の周波数を半分にする処理を行った後
適当なフィルタ処理を行えばよい。
【0023】かかる能動型騒音低減装置によれば、予め
各次周波数成分の基準信号を記憶しておく必要がないた
め、メモリ容量が少なくて済み、またキャンセルすべき
周波数成分の次数の基準信号の誤差が少なく、効果的な
消音ができるという効果が得られる。
【0024】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載の能動型騒音低減装置であって、前記駆動
信号作成手段は、位相及びゲインを可変設定可能な適応
フィルタを含み、前記合成音が最小となるように前記適
応フィルタのフィルタ特性を可変設定して前記駆動信号
を前記基準信号から作成することを特徴とする。
【0025】かかる能動型騒音低減装置では、合成音が
最小となるように適応フィルタのフィルタ特性を可変設
定するため、騒音発生源の周波数が大きく変動する装
置、自動車、電車等についても好適に騒音を低減するこ
とができるという効果が得られる。
【0026】なお、請求項1〜6のいずれかに記載され
た能動型騒音低減用装置は、例えば、ROMなどの記録
媒体に記録された能動型騒音低減用制御プログラムをコ
ンピュータのCPUが読み取って処理を実行するように
構成されていてもよい。このとき、記録媒体に記録され
た制御プログラムは、コンピュータに、騒音キャンセル
点における騒音の各次周波数成分の音圧レベルに基づい
てキャンセルすべき周波数成分の次数を選定させ、該選
定された周波数成分の次数の基準信号と合成音(即ち騒
音キャンセル点における騒音を消去するための制御音と
前記騒音との合成音)とを用いて前記制御音を発生させ
るための駆動信号を前記合成音が最小となるように作成
させる。
【0027】請求項7記載の発明は、騒音キャンセル点
における騒音を消去するための制御音を発生し、前記騒
音と前記制御音との合成音を検出し、検出した前記合成
音から前記騒音を算出し、前記騒音のうちキャンセルす
べき周波数成分の次数を音圧レベルに基づいて選定し、
該選定した周波数成分の次数の基準信号と前記合成音と
を用いて前記制御音を発生させるための駆動信号を前記
合成音が最小となるように作成することを特徴とする。
【0028】かかる騒音低減方法によれば、周波数特性
を測定しておく必要がないため、周波数特性を測定する
という煩雑な作業が不要になるという効果が得られる。
また、騒音キャンセル点における騒音に基づいてリアル
タイムに騒音をキャンセルするため、騒音の周波数特性
が変化した場合であっても、効果的に騒音をキャンセル
できるという効果が得られる。
【0029】請求項8記載の発明は、請求項7記載の騒
音低減方法であって、前記騒音のうちキャンセルすべき
周波数成分の次数を選定する際、前記騒音を周波数分析
し、その周波数分析結果のうち所定音圧レベルを越える
周波数成分の次数を求め、これをキャンセルすべき周波
数成分の次数として選定することを特徴とする。
【0030】かかる騒音低減方法によれば、騒音につき
周波数分析を行うため、どの次数の周波数成分が騒音の
主成分であるかを精度よく分析でき、効果的に騒音をキ
ャンセルできるという効果が得られる。請求項9記載の
発明は、請求項7記載の騒音低減方法であって、前記騒
音のうちキャンセルすべき周波数成分の次数を選定する
際、前記騒音を周波数分析し、その周波数分析結果のう
ち音圧レベルの大きい順に所定数の次数をキャンセルす
べき周波数成分の次数として選定することを特徴とす
る。
【0031】かかる騒音低減方法によれば、請求項8と
同様、騒音につき周波数分析を行うため、どの次数の周
波数成分が騒音の主成分であるかを精度よく分析でき、
効果的に騒音をキャンセルできるという効果が得られ
る。請求項10記載の発明は、請求項7記載の騒音低減
方法であって、前記騒音のうちキャンセルすべき周波数
成分の次数を選定する際、前記騒音と前記騒音発生源に
応じた各次周波数成分の基準信号とを掛け合わせ、その
掛け合わせた結果のうち所定音圧レベルを超える次数を
求め、これをキャンセルすべき周波数成分の次数として
選定することを特徴とする。
【0032】かかる騒音低減方法によれば、騒音中の各
次周波数成分のピーク強度を容易に求めることができる
ため、キャンセルすべき周波数成分の次数を比較的容易
に選定できるという効果が得られる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施例を
図面に基づいて説明する。 [第1実施例]図1は自動車に搭載した本発明の能動型
騒音低減装置のシステム構成図である。また、図2は消
音次数選定部の機能を表すブロック図、図3は基準信号
生成部の機能を表すブロック図、図4は制御装置の詳細
を表すブロック図である。
【0034】能動型騒音低減装置は、図1に示すよう
に、主としてスピーカ1、回転センサ2、マイクロフォ
ン3、及び、制御装置10から構成される。スピーカ1
は、本発明の音発生手段であり、エンジン(E/Gと略
記する)等の騒音発生源から騒音が伝達される車室内の
空間に対して制御音を発生するものである。尚、音発生
手段としては、スピーカ以外に、例えば騒音発生源から
騒音・振動が伝達される経路に存在するルーフパネル
4、ダッシュパネル5またはフロアパネル6等の振動部
位に加振アクチュエータ(不図示)を取付け、ルーフパ
ネル4、ダッシュパネル5またはフロアパネル6の加振
アクチュエータによる振動により騒音を低減する構成を
使用してもよい。
【0035】回転センサ2は、騒音発生源であるE/G
の爆発に同期し、E/G1回転あたり所定のパルス数の
回転センサ信号Rを出力するものである。尚、この回転
センサ以外に、例えば振動センサを使用してもよい。振
動センサを使用する場合には、騒音発生源の状態を検出
でき、かつスピーカ1からの放射音や発生振動が介入さ
れない位置、例えばE/G本体、E/Gマウント等に装
着するとよい。
【0036】マイクロフォン3は、本発明の音検出手段
であり、騒音キャンセル点(例えば乗員の耳元の近傍な
ど)における騒音と制御音との合成音を検出してマイク
信号Mを出力するものである。尚、音検出手段として
は、マイクロフォン以外に、例えば振動センサを使用し
てもよい。振動センサを使用する場合には、消音すべき
位置の音と相関のある振動部位、例えば車内のルーフパ
ネル4、ダッシュパネル5またはフロアパネル6、等に
装着するとよい。
【0037】制御装置10は、スピーカ1を駆動するた
めの駆動信号Yを発生・制御するものであり、入力処理
部11、入力処理部12、出力処理部13、消音次数選
定部14、基準信号生成部15、駆動信号算出部16を
備えている。この制御装置10としては、例えばマイク
ロプロセッサやデジタルプロセッサ等のコンピュータを
使用することができ、内蔵のROMに格納された処理手
順(図6のフローチャート参照)をマイクロプロセッサ
に内蔵のCPUが実行することにより、各構成部の動作
を制御する。
【0038】入力処理部11は、マイク信号Mの中の消
音すべき周波数以外の周波数成分であるノイズをフィル
タで除去し、上記マイク信号Mを所定の増幅率で増幅す
る周知の回路によって構成されている。この入力処理部
11を通過したマイク信号Mは消音次数選定部14及び
駆動信号算出部16にそれぞれ入力される。
【0039】入力処理部12は、回転センサ2からの回
転センサ信号Rのノイズをフィルタで除去し、上記回転
センサ信号Rを所定の増幅率で増幅する周知の回路によ
って構成されている。この入力処理部12を通過した回
転センサ信号Rは基準信号生成部15に入力される。
【0040】出力処理部13は、駆動信号算出部16か
ら出力された駆動信号Yのノイズをフィルタで除去し、
スピーカ1を駆動するために所定の増幅率で駆動信号Y
を増幅する周知の回路によって構成されている。この出
力処理部13を通過した駆動信号Yはスピーカ1に入力
される。
【0041】消音次数選定部14は、エンジン爆発周波
数のN倍(=次数)の周波数成分のうち騒音レベル(音
圧レベル)の大きい次数の周波数成分を選定するのであ
るが、その際、騒音キャンセル点であるマイクロフォン
3の設置位置での騒音(キャンセルされる前のもの)を
求める必要がある。このマイクロフォン3の設置位置で
の騒音を求めるため、本実施例では、図2に示すよう
に、マイク信号Mと駆動信号Yに伝達特性Cを掛けた信
号(Y・C)とを加算器14aに入力し、前者から後者
を差し引くことにより、騒音信号D(=M−Y・C)を
求めている。
【0042】そして、周波数分析部14bにて、この騒
音信号Dについて周知のFFT(高速フーリエ変換)に
よる周波数分析を行い、選定部14cにて、キャンセル
すべき周波数成分の次数を選定する。選定部14cで
は、周波数分析後の各次周波数成分のピークのうち予め
定めた音圧レベルを超える次数の周波数成分を、キャン
セルすべき周波数成分の次数として選定し、駆動信号算
出部16へ出力する。
【0043】なお、選定部14cでは、周波数成分後の
周波数成分のピークのうち、音圧レベルの大きい順に所
定の本数の次数をキャンセルすべき周波数成分の次数と
して選定する方法を用いてもよい。基準信号生成部15
は、図4に示すように、駆動信号算出部16の各次成分
対応駆動信号算出部161、…、16nにおいて各次成分
対応駆動信号Y1、…、Ynを算出する際に基準となる各
次成分対応基準信号B1、…、Bnを生成する。即ち、各
次成分対応駆動信号Y1、…、Ynは、キャンセルしたい
次数の周波数成分と同じ周波数であることが要求される
ため、基準信号生成部15はキャンセルした次数の周波
数成分と同じ周波数の基準信号B1、…、Bnを生成し、
これを駆動信号算出部16に与える。
【0044】具体的には、基準信号生成部15は、図3
に示すように、1パルス/1爆発矩形波の回転センサ信
号R(周波数f=1/T)を入力し、これを加工して駆
動信号算出部16に出力する。1パルス/1爆発矩形波
の回転センサ信号Rは、数学的には奇数パルス(N=
1,3,…)を含むため、奇数次周波数成分の基準信号
1、B3、…は、図3に示すように回転センサ信号Rを
フィルタ処理することにより、つまりローパスフィルタ
15aあるいはバンドパスフィルタ15bを通すことに
より、生成する。また、各フィルタのカットオフ周波数
を可変にしてもよい。
【0045】一方、偶数次周波数成分の基準信号B2
…は、上記奇数次周波数成分B1、B 3、…とその信号の
位相を90degずらした信号とを掛け合わせることに
より、生成する。例えば、2次周波数成分の基準信号B
2である2パルス信号(sin2θt)は、1パルス信
号(sinθt)とこの信号の位相を位相シフト部15
cにて90degずらした信号(cosθt)とを乗算
することにより生成する。
【0046】
【数1】
【0047】駆動信号算出部16は、スピーカ1の駆動
信号Yの位相、振幅を算出すると共にその位相、振幅を
持つ駆動信号Yを基準信号生成部15から生成される信
号に基づいて作成し出力する。
【0048】この駆動信号算出部16は、図4に示すよ
うに、エンジン爆発周波数の各次の周波数成分に対応す
る爆発1次、爆発2次、…、爆発n次成分対応駆動信号
算出部161、162、…、16nを備えている。各次成
分対応駆動信号算出部161、…、16nは、その入力側
に、基準信号生成部15からの各次成分対応基準信号B
1、…、Bnを入力するか否かを切り替える切り替え部2
1が設けられ、また入力処理部11を介してマイク信号
Mが入力され、伝達特性C推定部23から伝達特性Cが
入力されるように接続されている。
【0049】一方、各次成分対応駆動信号算出部1
1、…、16nには、その出力側に、各次成分対応駆動
信号算出部161、…、16nから出力された各次成分対
応駆動信号Y1、…Ynを加算する総和部22が設けられ
ている。ここで各次成分対応駆動信号算出部161
…、16nの詳細について図5に基づいて2次成分対応
駆動信号算出部162 を例に挙げて説明する。図5は2
次成分対応駆動信号算出部162 の機能を表すブロック
図である。この図に示すように2次成分対応駆動信号算
出部162 は、適応フィルタ162 、前置フィルタ1
2 、適応フィルタ更新部162 を備えている。
【0050】適応フィルタ162 は、位相・ゲインが
可変可能なフィルタ特性Hを有し、基準信号生成部15
から入力される2次成分対応基準信号B2 を基準にして
2次成分対応駆動信号Y2 を生成するものである。前置
フィルタ162 は、2次成分対応駆動信号Y2 に対す
るマイクロフォン3のマイク信号Mの遅れを補正するも
のである。この遅れはマイク信号Mと駆動信号Yとの間
の伝達特性Cにより生じるものである。このため、伝達
特性Cに等しいフィルタ特性C0のフィルタ処理を前置
フィルタ162 により行う。
【0051】適応フィルタ更新部162c は、マイク信
号Mに含まれる2次の周波数成分が最小となるように、
上記適応フィルタ162a のフィルタ特性H、より具体
的には位相・ゲインを可変設定するものである。この適
応フィルタ更新部162c は、適応フィルタ162a の
フィルタ特性Hを、Filtered−X−LMS制御
と呼ばれる制御方式で使用される理論式によって求め、
その値の更新を繰り返す。これによりマイク信号Mに含
まれる2次成分の周波数成分が最小となる。
【0052】ここで前置フィルタ162b の出力をX
d、更新刻み(定数)をμ1とすると、これらのパラメ
ータの値と適応フィルタ162a の更新前のフィルタ特
性Hの値を使用して適応フィルタ162a の更新後の値
は数2式のように表すことができる。
【0053】
【数2】
【0054】ところで図4に示すように、駆動信号算出
部16には、マイク信号Mと駆動信号Yとの間の伝達特
性Cを推定する伝達特性C推定部23が設けられ、ま
た、駆動信号算出部16の総和部22と出力処理部13
との間には切り替えスイッチ24が設けられている。こ
の切り替えスイッチ24がオンのとき即ち駆動信号出力
がオンのときと、この切り替えスイッチ24がオフのと
き即ち駆動信号出力がオフのときの、各々のマイク信号
をM1、M2とすると、伝達特性Cを推定する伝達特性
C推定部23は、マイク信号M1、M2と駆動信号Yか
ら伝達特性Cを推定することができる。
【0055】即ち、マイク信号M1、M2は、エンジン
騒音をDとすると、
【0056】
【数3】
【0057】
【数4】
【0058】で表される。ここで、数3式−数4式とす
れば、伝達特性Cは、
【0059】
【数5】
【0060】で表され、駆動信号出力オン時とオフ時の
マイク信号の差(M1−M2)及び駆動信号Yから推定
できる。なお、伝達特性Cが変化する場合は、何らかの
外乱が介入されるときであり、駆動信号Yをオフにして
も聴覚上問題はない。
【0061】次に、制御装置10の具体的な処理内容を
図6のフローチャート及び図4のブロック図に基づいて
説明する。図6に示す制御手順は記録媒体であるROM
に、コンピュータ(この場合、マイクロプロセッサ)に
より読み取り可能なプログラム言語の形態で予め記録さ
れており一定周期で繰り返し実行される。
【0062】制御装置10はステップ(以下「S」と略
す)1の入力処理において、回転センサ信号R、マイク
信号Mを入力し、続くS2の消音次数選定部14の処理
において、駆動信号Yに伝達特性Cを掛け合わせた信号
(Y・C)をマイク信号Mから差し引くことにより騒音
キャンセル点における騒音Dを求め、該騒音Dにつき周
波数分析を行い、各次周波数成分のうち所定音圧レベル
を超えるものを選定する。
【0063】続くS3の基準信号生成部15の処理にお
いて、回転センサ信号Rから各次周波数成分(Nパルス
/1爆発)に対応する基準信号B1、…、Bnを生成す
る。続くS4の駆動信号算出部16の処理において、切
り替え部21のうちS2の消音次数選定処理で選定され
た次数のスイッチをオンにし、選定された次数に対応す
る基準信号Bk (kは選定された次数)とマイク信号M
との位相調整を行い、マイク信号Mに含まれる前記次数
kの周波数成分が最小になるように適応フィルタ処理に
おけるフィルタ特性Hを更新し、更新したフィルタ特性
Hのフィルタ処理を行い、各次成分対応駆動信号Yk
作成する。
【0064】続くS5の総和処理において、総和部22
にて各次成分対応駆動信号Yk の総和を求め、これを駆
動信号Yとして出力処理部13へ出力する。そして、S
6の駆動信号出力処理において、駆動信号Yを出力処理
部13を介してスピーカ1へ出力する。するとスピーカ
1はこの駆動信号Yに基づく制御音を発生する。このた
め、騒音キャンセル点つまりマイクロフォン3の設置位
置における騒音がキャンセルされる。
【0065】続くS7の伝達特性C推定処理において、
上述したような伝達特性Cの推定手順を行うことにより
伝達特性Cを推定する。以上のように、本実施例によれ
ば、予め定めた周波数特性を用いてキャンセルすべき次
数の周波数成分を求めるものではないため、周波数特性
を測定するという煩雑な作業が不要になるという効果が
得られる。
【0066】また、騒音キャンセル点における騒音に基
づいてリアルタイムに騒音をキャンセルするため、騒音
の周波数特性が経時的に変化した場合であっても、効果
的に騒音をキャンセルできるという効果が得られる。更
に、騒音につき周波数分析を行うため、どの次数の周波
数成分が騒音の主成分であるかを精度よく分析でき、効
果的に騒音をキャンセルできるという効果が得られる。
【0067】更にまた、各次成分対応基準信号は基準信
号生成部15にて生成する構成のため、予め各次成分対
応基準信号を記憶しておく必要がない。このため、メモ
リ容量が少なくて済み、またキャンセルすべき周波数成
分の次数の基準信号の誤差が少なく、効果的な消音がで
きるという効果が得られる。
【0068】そのうえ、マイク信号Mが最小となるよう
に適応フィルタのフィルタ特性を可変設定するため、自
動車エンジンのように騒音発生源の周波数が大きく変動
する場合でも好適に騒音を低減することができるという
効果が得られる。 [第2実施例]第2実施例の能動型騒音低減装置は、第
1実施例と比べて、消音次数設定部34の構成及び処理
が異なる以外は、第1実施例と略同じ構成である。従っ
て、同一構成要素については同一符号を付し、その説明
を省略する。
【0069】図7は、第2実施例の消音次数選定部のブ
ロック図である。本実施例の消音次数設定部34は、エ
ンジン爆発周波数のN倍(=次数)の周波数成分のうち
騒音レベル(音圧レベル)の大きい次数の周波数成分を
選定するのであるが、その際、騒音キャンセル点である
マイクロフォン3の設置位置での騒音(キャンセルされ
る前のもの)を求める必要がある。このマイクロフォン
3の設置位置での騒音を求めるため、第1実施例と同
様、マイク信号Mと駆動信号Yに伝達特性Cを掛けた信
号(Y・C)とを加算器34aに入力し、前者から後者
を差し引くことにより、騒音信号D(=M−Y・C)を
求めている。
【0070】そして、この騒音信号Dに対し各次成分対
応基準信号B1、…、Bnを掛ける。すると両者は互いに
干渉し合うため、掛け合わせた基準信号Bkの次数に対
応する周波数成分が騒音信号Dに含まれていればそのピ
ーク強度が上がり、一方、含まれていなければそのピー
ク強度は下がる。
【0071】選定部34cは、このように干渉し合った
各々の結果について、所定音圧レベルを超える次数を求
め、これをキャンセルすべき周波数成分の次数として選
定し、駆動信号算出部16へ出力する。なお、選定部3
4cでは、このように干渉し合った各々の結果につい
て、音圧レベルの大きい順に所定の本数の次数をキャン
セルすべき周波数成分の次数として選定する方法を用い
てもよい。
【0072】このように、本実施例では、基準信号生成
部15にて生成される各次成分対応基準信号B1、…、
nを各次成分対応駆動信号Y1、…、Ynの算出のため
に用いるのみならず、キャンセルすべき周波数成分の次
数を選定する際にも用いる。本実施例の能動型騒音低減
装置によれば、第1実施例の効果に加えて(但し周波数
分析による効果を除く)、騒音中の各次周波数成分のピ
ーク強度を容易に求めることができるため、キャンセル
すべき周波数成分の次数を比較的容易に選定できるとい
う効果が得られる。
【0073】尚、本発明は、上記実施例に何ら限定され
るものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々
の形態を採り得ることはいうまでもない。例えば、上記
各実施例において、基準信号生成部15は、次数が0.
5,1.0,1.5…の場合の周波数成分の基準信号B
0.5、B1.5、…を生成するようにし、また爆発0.5
次、爆発1.5次…等に対応する駆動信号算出部を設け
るようにしてもよい。
【0074】具体的には、図8に示すようにカウンタ1
5dにより回転センサ信号Rの周波数を1/2にし、そ
の出力に対してフィルタ処理を行う。カウンタ出力は、
カウンタ入力である矩形波の回転センサ信号Rがロー
(例えば0V)からハイ(例えば5V)に立ち上がる時
間t0にローからハイに立ち上がり、次に回転センサ信
号Rがローからハイに立ち上がる時間t1にカウンタ出
力は立ち下がる。このカウンタ出力は、0.5パルス/
1爆発つまり0.5次成分対応の基準信号B0.5のほ
か、数学的に1.5次、2.5次、…成分対応の基準信
号を含むため、ローパスフィルタ15eあるいはバンド
パスフィルタ15fによるフィルタ処理によりこれらの
基準信号B0.5、B1.5、…を生成する。
【0075】この場合、次数が0.5、1.5、…の場
合の周波数成分をもキャンセル可能となるため、騒音を
より精密に消音することができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の能動型騒音低減装置のシステム
構成図である。
【図2】 消音次数選定部の機能を表すブロック図であ
る。
【図3】 基準信号生成部の機能を表すブロック図であ
る。
【図4】 制御装置の詳細を表すブロック図である。
【図5】 爆発2次成分対応駆動信号算出部の機能を表
すブロック図である。
【図6】 制御装置の処理手順を表すフローチャートで
ある。
【図7】 第2実施例の消音次数選定部の機能を表すブ
ロック図である。
【図8】 その他の実施例の基準信号生成部の機能を表
すブロック図である。
【符号の説明】
1・・・スピーカ、2・・・回転センサ、3・・・マイ
クロフォン、10・・・制御装置、11・・・入力処理
部、12・・・入力処理部、13・・・出力処理部、1
4・・・消音次数選定部、14a・・・加算器、14b
・・・周波数分析部、14c・・・選定部、15・・・
基準信号生成部、16・・・駆動信号算出部、21・・
・切り替え部、22・・・総和部、23・・・伝達特性
C推定部、24・・・切り替えスイッチ。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音キャンセル点における騒音をキャン
    セルするための制御音を発生する音発生手段と、 前記騒音キャンセル点における騒音と前記制御音との合
    成音を検出する音検出手段と、 前記騒音キャンセル点における騒音の各次周波数成分の
    音圧レベルに基づいてキャンセルすべき周波数成分の次
    数を選定する次数選定手段と、 騒音発生源に応じた各次周波数成分の基準信号を生成し
    得る基準信号生成手段と、 前記次数選定手段によって選定された周波数成分の次数
    の基準信号を前記基準信号生成手段から入力すると共に
    前記音検出手段から前記合成音を入力し、該基準信号と
    該合成音とを用いて前記合成音が最小となるように前記
    音発生手段を駆動する駆動信号を作成し、前記音発生手
    段に出力する駆動信号発生手段とを備えたことを特徴と
    する能動型騒音低減装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の能動型騒音低減装置であ
    って、 前記次数選定手段は、 前記音検出手段によって検出された合成音から前記音発
    生手段によって発生される制御音を差し引くことにより
    前記騒音キャンセル点における騒音を求め、該騒音を周
    波数分析し、その周波数分析結果のうち所定音圧レベル
    を越える周波数成分の次数を求め、これをキャンセルす
    べき周波数成分の次数として選定することを特徴とする
    能動型騒音低減装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の能動型騒音振動低減装置
    であって、 前記次数選定手段は、 前記音検出手段によって検出された合成音から前記音発
    生手段によって発生される制御音を差し引くことにより
    前記騒音キャンセル点における騒音を求め、該騒音を周
    波数分析し、その周波数分析結果のうち、音圧レベルの
    大きい順に所定数の次数をキャンセルすべき周波数成分
    の次数として選定することを特徴とする能動型騒音低減
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の能動型騒音低減装置であ
    って、 前記次数選定手段は、 前記音検出手段によって検出された合成音から前記音発
    生手段によって発生される制御音を差し引くことにより
    前記騒音キャンセル点における騒音を求めると共に前記
    騒音発生源に応じた各次周波数成分の基準信号を前記基
    準信号生成手段から入力し、該騒音と該基準信号とを掛
    け合わせ、その掛け合わせた結果のうち所定音圧レベル
    を超える次数を求め、これをキャンセルすべき周波数成
    分の次数として選定することを特徴とする能動型騒音低
    減装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の能動型
    騒音低減装置であって、 前記騒音発生源は回転によって騒音を発生するものであ
    り、 前記基準信号生成手段は、前記騒音発生源の回転数を検
    出して得られる回転信号から所定次数の周波数成分を有
    する基準信号を生成することを特徴とする能動型騒音低
    減装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の能動型
    騒音低減装置であって、 前記駆動信号作成手段は、位相及びゲインを可変設定可
    能な適応フィルタを含み、前記合成音が最小となるよう
    に前記適応フィルタのフィルタ特性を可変設定して前記
    駆動信号を前記基準信号から作成することを特徴とする
    能動型騒音低減装置。
  7. 【請求項7】 騒音キャンセル点における騒音を消去す
    るための制御音を発生し、前記騒音と前記制御音との合
    成音を検出し、検出した前記合成音から前記騒音を算出
    し、前記騒音のうちキャンセルすべき周波数成分の次数
    を音圧レベルに基づいて選定し、該選定した周波数成分
    の次数の基準信号と前記合成音とを用いて前記制御音を
    発生させるための駆動信号を前記合成音が最小となるよ
    うに作成することを特徴とする騒音低減方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の騒音低減方法であって、 前記騒音のうちキャンセルすべき周波数成分の次数を選
    定する際、前記騒音を周波数分析し、その周波数分析結
    果のうち所定音圧レベルを越える周波数成分の次数を求
    め、これをキャンセルすべき周波数成分の次数として選
    定することを特徴とする騒音低減方法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の騒音低減方法であって、 前記騒音のうちキャンセルすべき周波数成分の次数を選
    定する際、前記騒音を周波数分析し、その周波数分析結
    果のうち音圧レベルの大きい順に所定数の次数をキャン
    セルすべき周波数成分の次数として選定することを特徴
    とする騒音振動低減方法。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の騒音低減方法であっ
    て、 前記騒音のうちキャンセルすべき周波数成分の次数を選
    定する際、前記騒音と前記騒音発生源に応じた各次周波
    数成分の基準信号とを掛け合わせ、その掛け合わせた結
    果のうち所定音圧レベルを超える次数を求め、これをキ
    ャンセルすべき周波数成分の次数として選定することを
    特徴とする騒音低減方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006335136A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Nissan Motor Co Ltd 能動振動騒音制御装置
WO2018151515A1 (ko) * 2017-02-16 2018-08-23 주식회사 티브이에스 진동 제어 장치 및 방법

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