JP3503140B2 - 車両用振動制御装置 - Google Patents

車両用振動制御装置

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JP3503140B2
JP3503140B2 JP03223292A JP3223292A JP3503140B2 JP 3503140 B2 JP3503140 B2 JP 3503140B2 JP 03223292 A JP03223292 A JP 03223292A JP 3223292 A JP3223292 A JP 3223292A JP 3503140 B2 JP3503140 B2 JP 3503140B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、車両に設置され、車両
のエンジンのような振動源によって発生される周期的な
振動を低減させる車両用振動制御装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来、特表平1−501344号公報に
記載されているように、例えば自動車のエンジンの回転
(第一振動源)によって発生する第一振動(以下、騒音
と称する)の振動エネルギを低減させる第二振動を発生
させる車両用振動制御装置は、その制御に用いるスピー
カおよびマイクの個数が増加すると、第二振動源の出力
を設定するために行う演算に用いるLMS(Least Mean
Square Method)アルゴリズムの計算量が増加して、車
両用振動制御装置に通常搭載されているプロセッサ等で
は処理できない。そこで、上記演算の計算量の増加を抑
えるために、いわゆるエラースキャニング法と称する改
良アルゴリズムが用いられている。この改良アルゴリズ
ムの演算式については後述する。 【0003】図6に示すように、車両用振動制御装置3
0は、リファレンス信号発生器31、適応型フィルタ3
3および改良アルゴリズム演算装置34を内蔵したコン
トローラ32、スピーカ35および複数のマイク36…
で構成されている。そして、上記車両用振動制御装置3
0は、以下の方法により第二振動を発生させる。 【0004】先ず、リファレンス信号発生器31におい
て、図示しないイグニッションコイルで発生するイグニ
ッションパルス(以下、IGパルスと称する)を検出
し、このIGパルスからリファレンス信号発生器31
は、リファレンス信号xを発生させてコントローラ32
に出力する。 【0005】コントローラ32では、リファレンス信号
xは、内蔵する適応型フィルタ33に導入され、マイク
36…の設置位置で、騒音とスピーカ35で再生された
スピーカ音(第二振動)とが逆位相となって互いに打ち
消し合うように、リファレンス信号xのゲインや位相等
を調整して、スピーカ35に入力する。 【0006】一方、コントローラ32において、リファ
レンス信号xは内蔵する改良アルゴリズム演算装置34
にも入力され、また、同時にマイク36…から出力され
るマイク出力信号em (m=1,2,……,M)を、改
良アルゴリズム演算装置34に導入し、マイク出力信号
m のレベルが低くなるように、適応型フィルタ33の
フィルタ係数を逐次的に変化させて最適化する。 【0007】この改良アルゴリズム演算装置34は、次
に示す改良アルゴリズムの演算式(漸化式)を順次繰り
返し演算する。また、この改良アルゴリズム演算装置3
4は、スピーカ35とマイク36の間の伝達特性H1
2 ,……,HM と等しい伝達特性を有する複数のフィ
ルタ34a…を内蔵している。尚、図6に示すように、
スイッチ32aによって、伝達特性Hm を有するフィル
タ34aの第mフィルタに対してマイク出力信号em
対応するようになっている。 【0008】一般に、適応フィルタのフィルタ係数から
なるヘ゛クトルfの演算式は、 M :マイクの個数 rm :フィルタ34aの第mフィルタを通過した後の
リファレンス信号 k :任意の時刻 em :第mマイク出力信号 α :収束係数と定義すると、ヘ゛クトルf(k+1) =ヘ゛クトルf(k) −α・e1(k)・ヘ゛クトルr1(k) ヘ゛クトルf(k+2) =ヘ゛クトルf(k+1) −α・e2(k+1)・ヘ゛クトルr2(k+1) …… …… …… ヘ゛クトルf(k+M) =ヘ゛クトルf(k+M-1) −α・eM (k+M-1) ・ヘ゛クトルrM (k+M-1) ヘ゛クトルf(k+M+1) =ヘ゛クトルf(k+M) −α・e1(k+M)・ヘ゛クトルr1(k+M) …… …… …… 但し、 ヘ゛クトルrm (k) =〔rm (k) rm (k-1) rm (k-2) ……rm (k-L+1) 〕T (m=1,2,……,M) L :適応フィルタに含まれるフィルタ係数の個数 で表される。これらの演算式を順次演算して求められる
適応フィルタのフィルタ係数とリファレンス信号xによ
って生成されるスピーカ入力信号を、スピーカ35に入
力し、第二振動であるスピーカ音として発すると、マイ
ク36…の設置位置で騒音とこのスピーカ音とが打ち消
し合って、自動車のキャビン内の騒音を低減する。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のエラースキャニング法と称する改良アルゴリズム
は、M個あるマイクに対応する各演算式を順次演算する
ことで、スピーカの出力を決定しているため、個々のマ
イクに対して行われる演算は、或る一定の周期を持って
繰り返されることになる。よって、個々のマイクから送
られて来るマイク出力信号も、或る一定の周期でコント
ローラに読み取られることになる。即ち、コントローラ
は、周期的な騒音を或る一定の周期で読み取ることにな
る。 【0010】従って、演算の周期が騒音の周期のn/2
倍(nは自然数)で表される場合に、コントローラがマ
イク出力信号を読み取るタイミングが、図7に示すよう
に、騒音の節と一致したときは、マイクの設置位置で実
際に騒音が発生しているにも関わらずマイク出力信号は
常に0となり、コントローラは、マイクの設置位置は無
音と判断して制御を行わなくなる。つまり、騒音は低減
されない。 【0011】そこで、演算の周期が騒音の周期のn/2
倍で表される場合でも、コントローラがマイク出力信号
を読み取るタイミングが、騒音の節と常に一致すること
がないような読み取り方法が求められている。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明の車両用振動制御
装置は、上記課題を解決するために、第一振動源によっ
て発生される周期的な第一振動を低減させる車両用振動
制御装置であって、車両に設けられ、設置地点の振動を
検出する複数の振動検出手段と、上記第一振動の振動エ
ネルギを低減させる第二振動を発生させる第二振動源
と、第二振動源を制御する制御手段と、上記第一振動に
相当するパルスを検出するとともに、リファレンス信号
を発生させて上記制御手段に出力する周期検出センサと
を備え、上記制御手段は、上記リファレンス信号が入力
される適応型フィルタと、上記リファレンス信号と、上
記振動検出手段からの出力信号とが入力される改良型ア
ルゴリズム演算装置とを備え、上記改良型アルゴリズム
演算装置は、複数の演算式から、乱数発生手段により発
生される乱数によりアット・ランダムに設定される演算
式を演算して、第二振動を決定する適応型フィルタのフ
ィルタ係数からなるベクトルを逐次的に最適化すること
を特徴としている。 【0013】 【作用】上記構成においては、第二振動源の出力を設定
するための複数の演算式のうち、どの演算式を用いるか
は乱数を発生する乱数発生手段の出力により設定される
ため、演算式の演算順序は周期性・規則性を持たない。 【0014】従って、制御手段が振動検出手段から送ら
れて来る信号を読み取るタイミングも周期性・規則性を
持たなくなり、振動検出手段から送られて来る信号を読
み取るタイミングと第一振動の節とが毎回一致して、振
動検出手段の設置位置で実際に第一振動が発生している
にも関わらず振動検出手段から送られて来る信号が常に
0となるような不都合は生じないため、車両用振動制御
装置は第一振動を低減することができる。 【0015】 【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図3に
基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、本実施例
では、車両用振動制御装置を4人乗りの自動車に設置す
る場合を例に挙げて説明する。 【0016】図3に示すように、本実施例にかかる車両
用振動制御装置10は、例えば車両である自動車21に
搭載されている周期的な第一振動を発生させる第一振動
源として、直列4気筒のエンジン22を対象に設けられ
ている。この周期的な振動は、周期的な騒音(以下、騒
音と称する)を発生するが、この騒音は、エンジン22
の振動が自動車21のボディー等を伝わり、例えばキャ
ビン25内の装備品の振動により、空気を振動させて発
生する。 【0017】上記車両用振動制御装置10は、振動の周
期を検出する周期検出センサ1と、この振動の振動エネ
ルギを低減させる第二振動(以下、アンチ騒音と称す
る)を発生させる5個のスピーカ2…(第二振動源)
と、自動車21のキャビン25内に設置され、その設置
地点の騒音を検出する8個のマイク3…(振動検出手
段)と、上記アンチ騒音の振動エネルギを制御するコン
トローラ4(制御手段)と、コントローラ4に内蔵さ
れ、上記コントローラ4の出力を上記マイク3…の出力
に対応して設定するためにアルゴリズムの演算を行う改
良アルゴリズム演算装置11(図1)と、この改良アル
ゴリズム演算装置11に対して乱数を発生させる乱数発
生器12(図1、乱数発生手段)とから構成されてい
る。 【0018】上記周期検出センサ1は、自動車21のエ
ンジンルーム23に設置されているイグニッションコイ
ル24の一次コイル側24aに配置されており、エンジ
ン22に送られるイグニッションパルス(以下、IGパ
ルスと称する)を検出して、エンジン22の回転周期を
計測し、この結果をディジタル信号としてコントローラ
4に出力する。尚、周期検出センサ1は、イグニッショ
ンコイル24の一次コイル側24aに配置することによ
り、二次コイル側24bに配置する場合よりも、低電圧
で精度良くIGパルスを検出することができる。 【0019】上記スピーカ2…は、自動車21のキャビ
ン25内に5個設置されており、このうち4個は座席2
6…に着席している乗員の耳の近傍に、残りの1個はフ
ロントガラス近傍の上方にそれぞれ配置されている。そ
して、これら5個のスピーカ2…は、後述するようにコ
ントローラ4から入力されるディジタルのスピーカ入力
信号をアンチ騒音として再生し、自動車21のキャビン
25内に流す。 【0020】また、マイク3…は、自動車21のキャビ
ン25内に8個設置されており、座席26…に着席して
いる乗員の耳の近傍に、例えば座席26に埋め込むよう
にしてそれぞれ配置されている。そして、これら8個の
マイク3…は、その設置地点の騒音を検出して、この結
果をディジタルのマイク出力信号としてコントローラ4
に内蔵された改良アルゴリズム演算装置11に入力す
る。尚、上記設置地点の騒音とは、この場合、アンチ騒
音の振動エネルギによって打ち消されて振動エネルギが
低減した騒音を示している。 【0021】上記コントローラ4は、フロントガラス近
傍の下方に設置されており、騒音の振動エネルギを低減
させるアンチ騒音の振動エネルギを設定して、スピーカ
2…に出力する。また、図1に示すように、コントロー
ラ4は、LSI(Large ScaleIntegrated Circuit)等で
構成されたデータ処理装置である改良アルゴリズム演算
装置11を内蔵している。 【0022】この改良アルゴリズム演算装置11は、コ
ントローラ4の出力を上記マイク3…のマイク出力信号
に対応して設定するために改良アルゴリズムの演算を行
って、コントローラ4からスピーカ2…に出力される上
記騒音の振動エネルギを低減させるアンチ騒音の振動エ
ネルギを制御する。また、この改良アルゴリズム演算装
置11は、スピーカ2とマイク3…の間の伝達特性
1 ,H2 ,……,HM と等しい伝達特性を有する複数
のフィルタ11a…を内蔵している。 【0023】また、乱数発生器12は、マイク個数をM
とするとき、改良アルゴリズム演算装置11に対して1
以上M以下の整数の乱数を発して、マイク3…から改良
アルゴリズム演算装置11に送られて来る複数のマイク
出力信号のうち、ある時刻で改良アルゴリズム演算装置
11がどのマイク出力信号を読み取るかを設定する。こ
れにより、改良アルゴリズム演算装置11がマイク3…
から送られて来る複数のマイク出力信号を読み取る順序
はアット・ランダムとなり、周期性や規則性は持たなく
なる。 【0024】尚、この乱数発生器12による切り換えに
よって、改良アルゴリズム演算装置11に設定されてい
る複数の演算式のうち、或る演算式に対し、必ず相当す
るマイク出力信号が対応するようになっている。 【0025】また、車両用振動制御装置10のスピーカ
2…およびコントローラ4は、ステレオ等の図示しない
オーディオ装置と共用することが可能であり、その切り
換えや車両用振動制御装置10のオン・オフは、自動車
21のキャビン25内に設置されている操作スイッチ5
により行われる。 【0026】上記構成の車両用振動制御装置10の制御
方法について、図1に基づいて、以下に説明する。尚、
説明を簡略化するために、複数個並列に設置されている
スピーカ2…のうち、任意の一つのスピーカ2を選び、
これについて説明する。 【0027】先ず、周期検出センサ1において、エンジ
ン22の振動に相当するものとして、イグニッションコ
イル24で発生するIGパルスを検出し、このIGパル
スから周期検出センサ1は、ディジタル信号であるリフ
ァレンス信号xを発生させてコントローラ4に出力す
る。 【0028】コントローラ4では、リファレンス信号x
は、内蔵する適応型フィルタ6に導入され、マイク3…
の設置位置で、エンジン22の振動に起因する騒音とス
ピーカ2で再生された第二振動であるアンチ騒音とが逆
位相となって互いに打ち消し合うように、リファレンス
信号xのゲインや位相等を調整して、スピーカ入力信号
とし、スピーカ2に入力する。 【0029】一方、コントローラ4において、リファレ
ンス信号xは、内蔵する改良アルゴリズム演算装置11
にも入力され、また、同時にマイク3…から出力される
マイク出力信号em (m=1,2,……,M)を、改良
アルゴリズム演算装置11に導入し、各マイク出力信号
m のレベルが低くなるように、適応型フィルタ6のフ
ィルタ係数を逐次的に変化させて最適化する。 【0030】尚、このフィルタ係数は、エンジン22の
回転数が変化しなければ或る一定の値に収束するが、通
常、エンジン22の回転数は逐次変化するため、フィル
タ係数も逐次変化させなければならない。 【0031】この改良アルゴリズム演算装置11は、次
に示す複数の改良アルゴリズムの演算式(漸化式)を演
算して、スピーカ出力を決定する適応型フィルタ6のフ
ィルタ係数からなるヘ゛クトルfを逐次的に最適化する。こ
の際、改良アルゴリズム演算装置11は、乱数発生器1
2で発生される乱数により、用いる演算式をアット・ラ
ンダムに設定する。 【0032】ヘ゛クトルfを最適化するための演算式は、 M :マイクの個数 rm :伝達特性Hm を有するフィルタ11aの第mフ
ィルタを通過した後のリファレンス信号 k :任意の時刻 em :第mマイク出力信号 α :収束係数 n :乱数発生器12が発生する1以上M以下の整数
と定義すると、ヘ゛クトルf(k+1) =ヘ゛クトルf(k) −α・en(k)(k) ・ヘ゛クトルrn(k)(k) ヘ゛クトルf(k+2) =ヘ゛クトルf(k+1) −α・en(k+1)(k) ・ヘ゛クトルrn(k+1)(k) ヘ゛クトルf(k+3) =ヘ゛クトルf(k+2) −α・en(k+2)(k) ・ヘ゛クトルrn(k+2)(k) …… …… …… ヘ゛クトルf(k+M) =ヘ゛クトルf(k+M-1) −α・en(M)(k) ・ヘ゛クトルrn(M)(k) ヘ゛クトルf(k+M+1) =ヘ゛クトルf(k+M) −α・en(M+1)(k) ・ヘ゛クトルrn(M+1)(k) …… …… …… 但し、 ヘ゛クトルrm (k) =〔rm (k) rm (k-1) rm (k-2) ……rm (k-L+1) 〕T (m=1,2,……,M) L :適応フィルタに含まれるフィルタ係数の個数 で表される。これらの演算式を順次演算して求められる
適応フィルタのフィルタ係数とリファレンス信号xによ
って生成されるスピーカ入力信号を、スピーカ2に入力
し、第二振動であるアンチ騒音として発する。 【0033】一方、マイク3…は、騒音とアンチ騒音と
が打ち消し合って振動エネルギが低減した騒音を検出し
て、再びこの結果をディジタルのマイク出力信号em
してコントローラ4に内蔵された改良アルゴリズム演算
装置11に出力する。以下、改良アルゴリズム演算装置
11は、上記演算式を繰り返し演算して、スピーカ入力
信号を逐次的に最適化して、最終的にマイク出力信号e
1 ,e2 ,……,eMの振動エネルギの総和の平均値が
最小となるようにスピーカ入力信号を設定する。 【0034】以上のように、改良アルゴリズム演算装置
11は、M個あるマイク3…に対応する各演算式を乱数
によってアット・ランダムに演算して、スピーカ2の出
力を制御しているため、個々のマイク3に対して行われ
る演算が、或る周期性や規則性を持って繰り返されるこ
とはない。よって、個々のマイク3から送られて来るマ
イク出力信号eも、或る周期性や規則性を持ってコント
ローラ4に読み取られることはない。 【0035】従って、図2に示すように、コントローラ
4がマイク出力信号eを読み取るタイミングはアット・
ランダムになるため、マイク出力信号eを読み取るタイ
ミングと騒音の節とが毎回一致することはなくなる。 【0036】上記構成により、車両用振動制御装置10
は、自動車21のキャビン25内の周期性の騒音を低減
することができる。 【0037】次に、本発明の他の実施例として、上記構
成の車両用振動制御装置10のスピーカ2…の代わり
に、図4に示すように、エンジン22を自動車21のエ
ンジン設置部21aに設置する際に用いられるエンジン
マウント28に、図示しないアクチュエータを設けた構
成の車両用振動制御装置であっても良い。 【0038】このアクチュエータは、例えばシリンダー
とピストンで構成され、ピストンに設置されたエンジン
22をシリンダー内に満たしたオイルの油圧で支える構
造になっている。そして、エンジン22の振動により、
例えばピストンに押す力が加わったときにシリンダー内
のオイルをシリンダー外部に出し、ピストンに引く力が
加わったときにオイルをシリンダー内部に入れるよう
に、コントローラ4の信号で上記シリンダー内のオイル
の出し入れを制御して、エンジン22の振動エネルギを
吸収し、エンジン22の振動を自動車21のエンジン設
置部21aに伝えないようになっている。 【0039】さらに、本発明の他の実施例として、上記
構成の車両用振動制御装置10のスピーカ2…の代わり
に、図5に示すように、上述した図示しないアクチュエ
ータを設け、マイク3…の代わりに、自動車21のエン
ジン設置部21aに加速度センサ29を設けた構成の車
両用振動制御装置であっても良い。 【0040】この加速度センサ29は、自動車21の加
速度を測定することにより、エンジン22の振動を検知
するようになっている。 【0041】そして、加速度センサ29で検知した振動
をコントローラ4で解析し、この結果に基づいて、コン
トローラ4はアクチュエータのシリンダー内のオイルの
出し入れを制御して、エンジン22の振動エネルギを吸
収し、エンジン22の振動を自動車21のエンジン設置
部21aに伝えないようになっている。 【0042】このように、上記構成の車両用振動制御装
置は、例えばエンジンによって発生される周期的な振動
の振動エネルギを低減させるアンチ騒音を発生させるス
ピーカあるいはアクチュエータに出力される改良アルゴ
リズム演算装置の出力をアット・ランダムに演算して設
定することができる。よって、上記構成の車両用振動制
御装置を用いることで、周期的な騒音を低減することが
できる。 【0043】 【発明の効果】本発明の車両用振動制御装置は、以上の
ように、第一振動源によって発生される周期的な第一振
動を低減させる車両用振動制御装置であって、車両に設
けられ、設置地点の振動を検出する複数の振動検出手段
と、上記第一振動の振動エネルギを低減させる第二振動
を発生させる第二振動源と、第二振動源を制御する制御
手段と、上記第一振動に相当するパルスを検出するとと
もに、リファレンス信号を発生させて上記制御手段に出
力する周期検出センサとを備え、上記制御手段は、上記
リファレンス信号が入力される適応型フィルタと、上記
リファレンス信号と、上記振動検出手段からの出力信号
とが入力される改良型アルゴリズム演算装置とを備え、
上記改良型アルゴリズム演算装置は、複数の演算式か
ら、乱数発生手段により発生される乱数によりアット・
ランダムに設定される演算式を演算して、第二振動を決
定する適応型フィルタのフィルタ係数からなるベクトル
を逐次的に最適化する構成である。 【0044】それゆえ、第二振動源の出力を設定するた
めの複数の演算式のうち、どの演算式を用いるかは乱数
を発生する乱数発生手段の出力により設定されるため、
演算式の演算順序は周期性・規則性を持たない。 【0045】従って、制御手段が振動検出手段から送ら
れて来る信号を読み取るタイミングも周期性・規則性を
持たなくなり、振動検出手段から送られて来る信号を読
み取るタイミングと第一振動の節とが毎回一致して、振
動検出手段の設置位置で実際に第一振動が発生している
にも関わらず振動検出手段から送られて来る信号が常に
0となるような不都合を生じないで、車両用振動制御装
置は第一振動を低減することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例における車両用振動制御装置
の制御方法を示すブロック図である。 【図2】上記車両用振動制御装置の改良アルゴリズム演
算装置がマイク出力信号を読み取るタイミングを示すタ
イミングチャートである。 【図3】上記車両用振動制御装置を自動車に搭載した状
態を示す平面図である。 【図4】本発明の他の実施例における車両用振動制御装
置を自動車に搭載した状態を示す側面図である。 【図5】本発明の他の実施例における車両用振動制御装
置を自動車に搭載した状態を示す側面図である。 【図6】従来の車両用振動制御装置の制御方法を示すブ
ロック図である。 【図7】従来の車両用振動制御装置の改良アルゴリズム
演算装置がマイク出力信号を読み取るタイミングを示す
タイミングチャートである。 【符号の説明】 1 周期検出センサ 2 スピーカ 3 マイク 4 コントローラ 5 操作スイッチ 6 適応型フィルタ 10 車両用振動制御装置 11 改良アルゴリズム演算装置 12 乱数発生器 22 エンジン 24 イグニッションコイル 25 キャビン 28 エンジンマウント 29 加速度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/178 B60R 11/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】第一振動源によって発生される周期的な第
    一振動を低減させる車両用振動制御装置であって、 車両に設けられ、設置地点の振動を検出する複数の振動
    検出手段と、 上記第一振動の振動エネルギを低減させる第二振動を発
    生させる第二振動源と、 第二振動源を制御する制御手段と 上記第一振動に相当するパルスを検出するとともに、リ
    ファレンス信号を発生させて上記制御手段に出力する周
    期検出センサとを備え、 上記制御手段は、 上記リファレンス信号が入力される適応型フィルタと、 上記リファレンス信号と、上記振動検出手段からの出力
    信号とが入力される改良型アルゴリズム演算装置とを備
    え、 上記改良型アルゴリズム演算装置は、複数の演算式か
    ら、乱数発生手段により発生される乱数によりアット・
    ランダムに設定される演算式を演算して、第二振動を決
    定する適応型フィルタのフィルタ係数からなるベクトル
    を逐次的に最適化する ことを特徴とする車両用振動制御
    装置。
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