JP2841585B2 - 車室内騒音の低減装置 - Google Patents

車室内騒音の低減装置

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車室内騒音の低減装置に関し、特に周期的な
音源を有する自動車等の車室閉空間内の低周波の騒音を
アクティブに低減する装置に関するものである。
〔従来の技術〕 自動車等の車室内の騒音は、閉空間を形成する車室が
一定の条件下で共振現象を起こすことに因るものであ
り、その原因たる起振力はエンジンの回転振動成分等に
よるものと考えられている。
このような騒音を低減させるための対策として当初採
られていた手段は、パッシブ(受動的)なものであり、
例えば振動源であるエンジン系に対して結合剛性を向上
させ、伝達系に対しては各マウントのチューニングを行
い、車室内の発音体に対してはパネル剛性アップを図
り、更に共振対策として、マスダンパー、ダイナミック
ダンパー等を共振部分に施していた。
このようなパッシブな手段では、コストの上昇及び重
量の増大を招くと共に、その効果は不十分なものであっ
た。
一方、このような車室内騒音は、4気筒エンジンの場
合、クランク軸1回転の2回爆発成分で、所謂エンジン
回転2次成分と称しているエンジン回転次数成分が主要
因と考えられており、このような要因で引き起こされる
こもり音をアクティブに低減しようとする従来技術とし
て、特開昭59−9699号公報や実開昭62−127051号公報等
が既に提案されている。
これらの従来技術では、エンジン回転2次成分として
イグニッションパルスを検出し、このパルス信号を種々
処理し、車室内のドライバの受聽点で観測される騒音の
各周波数成分(回転次数成分)の逆位相で且つ大きさが
騒音成分と同じになる音をスピーカから別途付加するこ
とにより、干渉効果で受聽点での騒音レベルを相殺・低
減している。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の従来例は、車室内騒音の内、エ
ンジン回転2次成分に起因するこもり音のみを低減する
ための装置であり、エンジンの爆発(回転)による回転
2次成分以外の回転次数成分(爆発次数成分)に起因す
る騒音成分が存在しても除去することができず、騒音低
減が最適なものとならない。
また、車両のエンジン系、マウント系、電気系等の経
時的な変化や、電気信号系の温度特性の変化、更には乗
員の変化、車室内温度等の変化、及び何らかの外乱の侵
入等に絶えず対処することができないか、又は制御の即
応性が得られないという問題点があった。
従って、本発明は、車室内におけるエンジン回転2次
成分に起因するこもり音だけでなくそれ以外の騒音成分
も併せて除去でき且つ車両条件の種々の変化に即応でき
る簡易な装置を実現することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するため、本発明に係る車室内騒音
の低減装置では、エンジンの振動検出手段と、該検出手
段の検出信号から車室の振動系の耳元までの伝達関数の
逆伝達関数を同定する適応型ディジタルフィルタと、該
ディジタルフィルタの出力信号を車室内に出力するスピ
ーカと、該スピーカ出力を含む全車室内騒音を検出する
マイクロホンとを備え、該ディジタルフィルタが該マイ
クロホンの入力が最小になるように該スピーカを制御す
るようにしている。
〔作用〕
本発明に係る車室内騒音の低減装置では、第1図の等
価ブロック図に示すように、Gはエンジンの振動によっ
て励起される車室内振動系の総合した伝達関数であっ
て、エンジンの振動に基づいてエンジン・マウントによ
る伝達関数(MTG)、トルク・ロッドによる伝達関数、
キャブ・マウントによる伝達関数等から成っており、こ
の伝達関数Gによりエンジン振動が車室内空間伝達路に
よって耳元で車室内騒音Y(n)に変換された形で観測
されるものである。
この場合、エンジン振動自体はエンジン回転2次成分
によるものであるが、耳元で観測される車室内騒音Y
(n)は伝達関数Gによりエンジン回転2次成分以外の
成分をも含むものとなっている。
この伝達関数Gは未知の値であり、ディジタルフィル
タで構成されるコントローラ5によりこの伝達関数の逆
伝達関数G-1を同定するが、このコントローラ5はエン
ジン振動検出手段により検出されたエンジン振動信号X
(n)とマイクロホンからの出力信号e(n)とを常に
入力し、そして、これらの信号に基づいて周知のLMS(L
east Mean Square)法等によりフィルタ係数列Hを適応
制御してスピーカ出力y(n)を発生し、上記の車室内
騒音Y(n)を相殺する。
そして、この適応的な動作を進めることによってスピ
ーカ出力によって相殺し切れなかった車室内騒音は徐々
に小さくなって行くこととなる。
従って、本発明のように適応型ディジタルフィルタを
用いれば、車室内のマイクロホンに入力される情報のう
ちエンジン振動による検出信号の全てが制御対象とな
り、エンジンの次数成分以外の騒音をも相殺できるので
より完全な形で然も迅速に車室内騒音の低減が図られ
る。
〔実 施 例〕
第2図は本発明に係る車室内騒音の低減装置の一実施
例を示したもので、1は車両の車室、2は自動車1のエ
ンジン、3はエンジン2のエンジン振動を検出するセン
サ、4は車室内の騒音レベルを検出するマイクロホン、
5はセンサ3及び4の出力によりエンジンの振動で励起
される車体の振動系の伝達関数の逆伝達関数を同定する
ディジタルフィルタで構成されるコントローラ、6は騒
音を減少させる音を発生するスピーカ、7はコントロー
ラ5からの信号を増幅してスピーカ6を駆動する増幅器
である。尚、センサ3としてノックセンサを用いてもよ
い。
第3図は第2図に示したコントローラの一実施例を示
したもので、この実施例では適応ディジタルフィルタで
構成されており、適応アルゴリズムとしては周知の最急
降下法や、学習同定法や、LMS法等が挙げられるが、こ
こではLMS法を用いている。
また、n個のZ-1はエンジン振動X(n)を各サンプ
ル毎に遅延させるための遅延素子を示し、n個のh
(0)〜h(n−1)は各遅延素子Z-1に対し乗算する
ためのフィルタ(タップ)係数であり、各フィルタ係数
はLMSアルゴリズム、即ち、 h(i+1)=h(i)+2μe(n)X(n−i) に従ってサンプル毎に更新される。但し、i=0…n,μ
はステップサイズである。
そして、このようなフィルタ係数を各サンプルのエン
ジン振動X(n)に掛け且つ加算するという畳み込み演
算を行うことにより増幅器7を介してスピーカ6への出
力信号y(n)が求められる。
このスピーカ出力y(n)を、実際にドライバーの耳
元で観測される音圧Y(n)から差し引くことにより、
マイクロホン4からの出力e(n)=Y(n)−y
(n)が発生され、これに基づいて再びLMSアルゴリズ
ムによりフィルタ係数を更新すれば、徐々に車室内の振
動系の伝達関数Gの逆伝達関数G-1を同定して行くこと
ができ、マイク出力e(n)を最小値に収束させること
ができる。
尚、エンジン振動信号X(n)がいつも平均値や自乗
平均値が時間的に変化しない定常信号であるとは限らな
いが、適切なサンプリング数とタップ数であれば過渡的
な状態でも制御を収束させることができる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明に係る車室内騒音の低減装置で
は、適応型ディジタルフィルタを用いてエンジン振動に
よる耳元までの車室内振動系の伝達関数の逆伝達関数を
エンジン振動信号とマイク出力とにより同定してスピー
カによりそのエンジン振動による車室内騒音を相殺する
ように構成したので、第4図のエンジン回転次数比例解
析図に示すように、従来例を示す同図(a)に比べて、
本発明による同図(b)の方がエンジン回転2次成分以
外の成分をも相殺していることが分かる。
従って、エンジンの爆発に起因する回転次数成分に対
応した複数の発振器を用いることも必要無く、また、点
火信号や着火タイミングを検出し、更に車両状態や車両
外部環境等に応じた補正(例えば実開昭62−127052号公
報に示すような進角補正)をする必要も無くエンジンの
回転によって制御すべき回転次数成分を全てを包含した
車室内騒音の低減を簡素化されたシステムで実現するこ
とができる。
更にはエンジン振動そのものを検出して車室内騒音を
低減させているので、入力と出力との関係で制御が行わ
れ、振動伝達系の特性変化分をも含めた制御系となり、
外乱に強くロバスト性の高いシステムが構築できる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る車室内騒音の低減装置を原理的
に示したブロック図、 第2図は、本発明に係る車室内騒音の低減装置の一実施
例を示す概略構成図、 第3図は、本発明に用いられるコントローラの一実施例
を示した図、 第4図は、本発明の効果を示す回転次数比解析図、であ
る。 図において、1は車室、2はエンジン、3はエンジン振
動センサ、4はマイクロホン、5はコントローラ、6は
スピーカ、をそれぞれ示す。 図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの振動検出手段と、該検出手段の
    検出信号から車体の振動系の耳元までの伝達関数の逆伝
    達関数を同定する適応型ディジタルフィルタと、該ディ
    ジタルフィルタの出力信号を車室内に出力するスピーカ
    と、該スピーカ出力を含む全車室内騒音を検出するマイ
    クロホンとを備え、該ディジタルフィルタが該マイクロ
    ホンの入力が最小になるように該スピーカを制御するこ
    とを特徴とした車室内騒音の低減装置。
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