JPH06336583A - 粘着製品の製造方法 - Google Patents

粘着製品の製造方法

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JPH06336583A
JPH06336583A JP5126830A JP12683093A JPH06336583A JP H06336583 A JPH06336583 A JP H06336583A JP 5126830 A JP5126830 A JP 5126830A JP 12683093 A JP12683093 A JP 12683093A JP H06336583 A JPH06336583 A JP H06336583A
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JP
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molecular weight
meth
sensitive adhesive
group
pressure
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JP5126830A
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English (en)
Inventor
Eiichi Kawasaki
栄一 川崎
Kazuya Shinoda
一弥 新小田
Makoto Itagaki
誠 板垣
Kousuke Suewaka
耕介 末若
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 感圧接着剤を、塗布量で40ミクロン以上塗
工し、加工された粘着製品を製造する際、感圧接着剤と
して、反応性ホットメルト感圧接着剤組成物を使用す
る。 【効果】 感圧接着剤を、塗布量で40ミクロン以上塗
工し、加工された粘着製品を製造する際の生産性が、大
幅に向上する。また、溶融温度が60〜120℃で溶融
粘度が1000〜200,000センチポイズである反
応性ホットメルト感圧接着剤組成物を使用することによ
り、硬化前は、ホットメルト塗工性が優れ、硬化後は、
感圧接着剤の耐熱凝集力に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感圧接着剤を、塗布量
で40ミクロン以上塗工し、加工された粘着製品を製造
する際、感圧接着剤として、反応性ホットメルト感圧接
着剤組成物を使用することを特徴とする粘着製品の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル系感圧接着剤は、耐候性、耐劣
化性、粘着性が優れているために、粘着ラベル、粘着シ
ート、粘着テープ等の種々の用途に利用されているが、
現状では、溶剤型またはエマルション型が主流である。
一方、ホットメルト感圧接着剤としては、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体をベースポリマー
とした組成物が現状では使用されているが、耐候性、耐
劣化性、耐熱性が不良である。したがって、耐熱性また
は耐候性の要求される粘着製品には、通常、溶剤型また
はエマルション型であるアクリル系感圧接着剤が使用さ
れている。しかし、特に,塗布量が40ミクロン以上の
場合、溶剤または水を揮散させるための乾燥工程に時間
がかかり、粘着製品製造時の生産性が上がらないのが現
状である。また、無溶剤タイプの感圧接着剤に対する要
求が高まるにつれて、アクリル系感圧接着剤をホットメ
ルト化しようとする幾つかの試みがなされている。例え
ば、特開昭59−75975、特開昭58−12577
4、特開昭56−161484及び特開平1−3154
09各号公報記載のアクリル系ホットメルト型感圧接着
剤は、総じてホットメルト塗工性又は感圧接着剤の凝集
力が不足している。
【0003】上記欠点を改良するために、特開平3−2
59984号公報記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤
組成物が提案されているが、その組成物は、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル、マクロマー(ポリマー状モ
ノマー)、シリル基を持った(メタ)アクリル酸エステ
ルおよびイソシアネート化合物からなっているために、
湿気硬化前のホットメルト塗工性に問題が有り、特に高
温溶融時にイソシアネート化合物から発生する有毒ガス
は作業面で大きな制約を受けることになる。また、特開
平3−139584号公報記載の湿気硬化型接着剤組成
物は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、重合性ポ
リマーおよび不飽和イソシアネートからなっているが、
溶融粘度の変化が大きいという欠点がある。また、溶融
粘度を低下させるために、スチレン系粘着付与樹脂を添
加しているが、この粘着性付与樹脂と(メタ)アクリル
酸アルキルエステル部位との相溶性が不良であるため
に、粘着力が悪い。また、溶融粘度の変化が大きいとい
う欠点を改善するために、(メタ)アクリル酸アルキル
エステル、重合性ポリマー、不飽和イソシアネート、有
機錫化合物及び有機燐化合物からなる湿気硬化型ホット
メルト接着剤組成物が特開平4−31482号公報に記
載されているが、有機燐化合物を添加して溶融粘度の変
化を小さくすると湿気硬化速度が遅くなるという欠点が
発生する。更に、特開平3−139584および特開平
4−31482各号公報記載のグラフト共重合体だけで
は、優れたホットメルト塗工性を達成するために、比較
的低い温度(120℃程度)で適切な溶融粘度(20万
センチポイズ以下)にしても、湿気硬化前における初期
接着性、初期凝集力が不足する。一方、特開平2−27
6879、特開平3−119082及び特開平3−22
0275各号公報記載の活性エネルギー線硬化型ホット
メルト感圧接着剤が提案されているが、溶融温度が15
0℃と高く、経時における溶融粘度の増加や分子量が1
000未満である化合物の揮発が問題である。特開昭5
7−109873号公報には、オレフィン性不飽和結合
を有する側鎖を導入してなる分子量1000〜50,0
00のアクリル系共重合体からなる電離性放射線硬化型
粘着剤組成物が提案されているが、得られる粘着剤の凝
集力及び粘着力は満足できるものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、まだ市場
の要求を十分満足させるアクリル系のホットメルト感圧
接着剤組成物はなく、特に、硬化前は優れたホットメル
ト塗工性を示し、硬化後は粘着力及び耐熱凝集力が優れ
た反応性ホットメルト感圧接着剤組成物が切望されてい
るのが現状である。従って本発明の目的は、溶剤型また
はエマルション型のアクリル系感圧接着剤では達成不可
能である、塗布量が40ミクロン以上塗布する場合の粘
着製品製造時の生産性を、大幅に向上させることにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題を
解決するために鋭意検討し、本発明に到達した。即ち、
本発明は次の〔イ〕〜〔ホ〕の通りである。 〔イ〕感圧接着剤を、塗布量で40ミクロン以上塗工
し、加工された粘着製品を製造する際、感圧接着剤とし
て、反応性ホットメルト感圧接着剤組成物を使用するこ
とを特徴とする粘着製品の製造方法。 〔ロ〕反応性ホットメルト感圧接着剤組成物が、その溶
融温度が60〜120℃の場合、溶融粘度が1000〜
200,000センチポイズであることを特徴とする
〔イ〕記載の粘着製品の製造方法。 〔ハ〕反応性ホットメルト感圧接着剤組成物が、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、かつ、
反応基を有する、数平均分子量が10,000〜10
0,000である高分子量重合体(A)10〜90重量
部と、反応基を有するか、又は有しない、数平均分子量
が500〜8000である低分子量重合体(B)90〜
10重量部を含有することを特徴とする〔イ〕記載の粘
着製品の製造方法。 〔ニ〕反応性ホットメルト感圧接着剤組成物の反応基
が、湿気硬化性を有するイソシアネート基、加水分解性
シリル基、又は、紫外線硬化性もしくは電子線硬化性を
有するエチレン性不飽和基であることを特徴とする
〔ハ〕記載の粘着製品の製造方法。 〔ホ〕粘着製品が両面粘着テープであることを特徴とす
る〔イ〕記載の粘着製品の製造方法。
【0006】感圧接着剤を、塗布量で40ミクロン以上
塗工し、加工された粘着製品を製造する際、感圧接着剤
として、反応性ホットメルト感圧接着剤組成物を使用す
ることにより、粘着製品を製造時の生産性が大幅に改善
される。塗布量で40ミクロン未満塗工し、加工された
粘着製品を製造する際に、反応性ホットメルト感圧接着
剤組成物を使用してもなんら問題はないが、生産性の向
上は大巾ではない。粘着製品の例として次の(1)〜
(3)があげられる。 (1)紙、、不織布、布、プラスチックフィルム(オレ
フィン系フィルム、ポリエステル系フィルム、塩ビ系フ
ィルム等)、金属箔などの片面離型処理された基材に感
圧接着剤を片面塗工して、製造される粘着テープ。 (2)紙、布、不織布、プラスチックフィルム、プラス
チック発泡体、金属箔、成型体(プラスチック成型体、
金属成型体、無機成型体、石膏ボード等の複合成型体)
などの基材に感圧接着剤を片面塗工して、離型紙あるい
は離型フィルムに貼り合わせて製造される、あるいは、
離型紙あるいは離型フィルムに片面塗工して、上記基材
に転写して製造される粘着シート、粘着ラベル、粘着性
を付与した成型体。 (3)レーヨン紙、不織布等の支持体に感圧粘着剤を両
面塗工して、両面離型紙あるいは両面離型フィルムに貼
り合わせて製造される、あるいは、両面離型紙あるいは
両面離型フィルムに両面塗工して、上記支持体に転写し
て製造される両面粘着テープ。また、上記支持体を使用
せずに、両面離型紙あるいは両面離型フィルムに感圧粘
着剤を両面塗工して製造される、ノンキャリアタイプの
両面粘着テープの一種である両面粘着製品。 (1)〜(3)のうちで特に好ましいものは、両面粘着
テープである。
【0007】上記反応性ホットメルト感圧接着剤組成物
は、溶融温度が60〜120℃で、溶融粘度が1000
〜200,000センチポイズであることが好ましい。
より好ましくは、2000〜150,000センチポイ
ズ、特に好ましくは、3000〜100,000センチ
ポイズである。溶融粘度が1000センチポイズ未満で
あると、硬化後の耐熱凝集力が不十分であり、200,
000センチポイズを超えると、ホットメルト塗工性が
不良になる。上記反応性ホットメルト感圧接着剤組成物
としては、上記溶融温度で上記溶融粘度のものであれ
ば、なんら問題なく使用できるが、高分子量重合体
(A)と、低分子量重合体(B)を含有するものが、特
に好ましく用いられる。本発明に用いられる高分子量重
合体(A)の数平均分子量は通常10,000〜10
0,000、好ましくは10,000〜90,000、
より好ましくは10,000〜80,000である。数
平均分子量が10,000未満であると感圧接着剤の凝
集力が不足し、硬化後の耐熱保持力が不十分である。ま
た、100,000を超えると感圧接着剤の溶融粘度が
高過ぎるため、塗工性不良となる。また、本発明に用い
られる低分子量重合体(B)の数平均分子量は通常50
0〜8000、好ましくは500〜7000、より好ま
しくは500〜6000である。数平均分子量が500
未満であると感圧接着剤の凝集力が不足し、耐熱保持力
が不十分である。また、8000を越えると感圧接着剤
の溶融粘度が高過ぎるため、塗工性不良となる。前記の
高分子量重合体(A)10重量部〜90重量部に対し
て、低分子量重合体(B)を90重量部〜10重量部と
なるように添加配合する。高分子量重合体(A):低分
子量重合体(B)は重量比で、好ましくは20〜90:
80〜10、より好ましくは20〜80:80〜20で
ある。前記の高分子量重合体(A)が10重量部未満で
は、感圧接着剤の凝集力が不足し、90重量部を超える
と、接着剤の溶融粘度が高すぎるため、塗工性が不良と
なる。
【0008】次に、本発明の高分子量重合体(A)及び
低分子量重合体(B)の製法について例示する。高分子
量重合体(A)としては、例えば、下記のような高分子
量重合体(A1)〜(A8 )が挙げられる。高分子量重
合体(A1 )は、分子内にビニル基及び活性基を有する
単量体(c)と、分子末端にビニル基を有し、2000
以上の数平均分子量及び20℃以上のガラス転移温度を
有するマクロモノマー(d)及びアルキル基の炭素数が
1〜12個である(メタ)アクリル酸アルキルエステル
(e)を、通常、溶媒中で重合開始剤存在下に溶液重合
にて共重合させ、さらにエチレン性不飽和基及び上記活
性基反応しうる基を有する単量体(f)と反応させ製造
される、(メタ)アクリル酸アルキルエステル部位のガ
ラス転移温度が−75℃〜−20℃であるエチレン性不
飽和基を有する高分子量重合体である。高分子量重合体
(A1 )に用いられる各成分の割合は、単量体(c)と
しては、0.05〜10重量%、マクロモノマー(d)
としては、2〜30重量%、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル(e)としては、97.9〜50重量%、単
量体(f)としては、0.05〜10重量%であること
が好ましい。また、高分子量重合体(A2)は、分子内に
ビニル基及び活性基を有する単量体(c)及び(メタ)
アクリル酸アルキルエステル(e)を通常、予め熱可塑
性樹脂(g)を溶媒に溶解した、溶液中で重合開始剤存
在下に溶液重合にて共重合させ、これをさらにエチレン
性不飽和基及び上記活性基と反応しうる基を有する単量
体(f)と反応させて得られる、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル部位のガラス転移温度が−75℃〜−2
0℃であるエチレン性不飽和基を有する高分子量重合体
である。高分子量重合体(A2)に用いられる各成分の割
合は、熱可塑性樹脂(g)としては、2〜30重量%、
単量体(c)としては、0.05〜10重量%、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル(e)としては、9
7.9〜50重量%、単量体(f)としては、0.05
〜10重量%であることが好ましい。さらに、高分子量
重合体(A3)は、分子内にビニル基及び活性基を有する
単量体(c)及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル
(e)と共重合させ、これをさらにエチレン性不飽和基
及び上記活性基と反応しうる基を有する単量体(f)と
反応させて得られる、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル部位のガラス転移温度が−75℃〜−20℃である
エチレン性不飽和基を有する高分子量重合体である。高
分子量重合体(A3)に用いられる各成分の割合は、単量
体(c)としては、0.05〜10重量%、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル(e)としては、99.9〜
80重量%、単量体(f)としては、0.05〜10重
量%であることが好ましい。
【0009】さらに、高分子量重合体(A4)は、分子内
にビニル基及び活性基を有する単量体(c)と、分子内
にビニル基を有し、2000以上の数平均分子量及び2
0℃以上のガラス転移温度を有する反応性ポリマー
(h)及びアルキル基の炭素数が1〜12個である(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル(e)を、通常、溶媒
中で重合開始剤存在下に溶液重合にて共重合させ、さら
にエチレン性不飽和基及び上記活性基反応しうる基を有
する単量体(f)と反応させ製造される、(メタ)アク
リル酸アルキルエステル部位のガラス転移温度が−75
℃〜−20℃であるエチレン性不飽和基を有する高分子
量重合体である。高分子量重合体(A4)に用いられる各
成分の割合は、単量体(c)としては、0.05〜10
重量%、反応性ポリマー(h)としては、2〜30重量
%、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e)として
は、97.9〜50重量%、単量体(f)としては、
0.05〜10重量%であることが好ましい。高分子量
重合体(A5)は、分子内にビニル基及びイソシアネート
基を有する単量体(i)及び/または分子内にビニル基
および加水分解性シリル基を有する単量体(j)と、分
子末端にビニル基を有し、2000以上の数平均分子量
および20℃以上のガラス転移温度を有するマクロモノ
マー(d)及びアルキル基の炭素数が1〜12個である
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e)を、通常、
溶媒中で重合開始剤存在下に溶液重合にて共重合させ製
造される、(メタ)アクリル酸アルキルエステル部位の
ガラス転移温度が−75℃〜−20℃である、イソシア
ネート基及び/又は加水分解性シリル基を有する高分子
量重合体である。高分子量重合体(A5)に用いられる各
成分の割合は、単量体(i)及び/又は単量体(j)と
しては、0.05〜10重量%、反応性ポリマー(h)
としては、2〜30重量%、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル(e)としては、97.95〜60重量%で
あることが好ましい。また、高分子量重合体(A6)は、
分子内にビニル基およびイソシアネート基を有する単量
体(i)及び/又は分子内にビニル基及び加水分解性シ
リル基を有する単量体(j)と、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル(e)を通常、予め熱可塑性樹脂(g)
を溶媒に溶解した、溶液中で重合開始剤存在下に溶液重
合にて共重合させて得られる、(メタ)アクリル酸アル
キルエステル部位のガラス転移温度が−75℃〜−20
℃であるイソシアネート基及び/又は加水分解性シリル
基を有する高分子量重合体である。高分子量重合体(A
6)に用いられる各成分の割合は、単量体(i)及び/又
は単量体(j)としては、0.05〜10重量%、熱可
塑性樹脂(g)としては、2〜30重量%、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル(e)としては、97.95
〜60重量%であることが好ましい。
【0010】さらに、高分子量重合体(A7)は、分子内
にビニル基及びイソシアネート基を有する単量体(i)
及び/又は分子内にビニル基及び加水分解性シリル基を
有する単量体(j)と、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル(e)を、通常、溶媒中で重合開始剤存在下に溶
液重合にて共重合させて得られる、(メタ)アクリル酸
アルキルエステル部位のガラス転移温度が−75℃〜−
20℃であるイソシアネート基及び/又は加水分解性シ
リル基を有する高分子量重合体である。高分子量重合体
(A7)に用いられる各成分の割合は、単量体(i)及び
/又は単量体(j)としては、0.05〜10重量%、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e)としては、
99.95〜90重量%であることが好ましい。さら
に、高分子量重合体(A8)は、分子内にビニル基及びイ
ソシアネート基を有する単量体(i)及び/又は分子内
にビニル基及び加水分解性シリル基を有する単量体
(j)と、分子内にビニル基を有し、2000以上の数
平均分子量及び20℃以上のガラス転移温度を有する反
応性ポリマー(h)、及びアルキル基の炭素数が1〜1
2個である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e)
を、通常、溶媒中で重合開始剤存在下に溶液重合にて共
重合させて製造される、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル部位のガラス転移温度が−75℃〜−20℃であ
るイソシアネート基及び/又は加水分解性シリル基を有
する高分子量重合体である。高分子量重合体(A8)に用
いられる各成分の割合は、単量体(i)及び/又は単量
体(j)としては、0.05〜10重量%、反応性ポリ
マー(h)としては、2〜30重量%、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル(e)としては、97.95〜6
0重量%であることが好ましい。低分子量重合体(B)
としては、例えば、下記のような低分子量重合体(B1)
〜(B4)が挙げられる。
【0011】低分子量重合体(B1)は、酢酸ビニル及び
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e)よりなる群
から選ばれた少くとも1種の単量体と、分子内にビニル
基及び活性基を有する単量体(c)を、通常、溶媒中で
重合開始剤存在下に溶液重合にて共重合させ、さらにエ
チレン性不飽和基及び上記活性基反応しうる基を有する
単量体(f)と反応させ製造される、ガラス転移温度が
−60℃〜80℃である、エチレン性不飽和基を有する
低分子量重合体である。低分子量重合体(B1)に用いら
れる各成分の割合は、酢酸ビニル及び(メタ)アクリル
酸アルキルエステル(e)よりなる群から選ばれた少く
とも1種の単量体としては、99.8〜30重量%、単
量体(c)としては、0.1〜50重量%、単量体
(f)としては、0.1〜50重量%であることが好ま
しい。また、低分子量重合体(B2)は、酢酸ビニル及び
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e)よりなる群
から選ばれた少くとも1種の単量体を、通常、溶媒中で
重合開始剤存在下に溶液重合にて共重合し製造される、
ガラス転移温度が−60℃〜80℃である、反応基を有
しない低分子量重合体である。さらに、低分子量重合体
(B3)は、例えば、チオグリコール酸などの連鎖移動剤
の存在下に、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸等
の重合開始剤を使用して、酢酸ビニル及び(メタ)アク
リル酸アルキルエステル(e)よりなる群から選ばれた
少くとも1種の単量体を、通常、溶媒中で共重合し、重
合体末端にカルボキシル基などの官能基を導入し、その
官能基を例えばグリシジルメタクリレートなどと反応す
ることにより製造される、ガラス転移温度が−60℃〜
80℃である、分子末端にエチレン性不飽和基を有する
低分子量重合体である。低分子量重合体(B4)は、酢酸
ビニル及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル(e)
よりなる群から選ばれた少くとも1種の単量体と、分子
内にビニル基及びイソシアネート基を有する単量体
(i)及び/又は分子内にビニル基及び加水分解性シリ
ル基を有する単量体(j)を、通常、溶媒中で重合開始
剤存在下に溶液重合にて共重合させ製造される、ガラス
転移温度が−60℃〜80℃である、イソシアネート基
及び/又は加水分解性シリル基を有する低分子量重合体
である。
【0012】前記のように製造された高分子量重合体
(A)溶液と低分子量重合体(B)溶液を所定量混合
し、脱溶剤することによって感圧接着剤を製造すること
ことができる。高分子量重合体(A)と低分子量重合体
(B)の組合せでは、(A1)と(B1)、(A1)と
(B2)、(A1)と(B3)、(A2)と(B1)、(A2)と
(B2)、(A2)と(B3)、(A3)と(B1)、(A3)と
(B2)、(A3)と(B3)、(A4)と(B1)、(A4)と
(B2)、(A4)と(B3)が、紫外線、電子線硬化型に好
ましく用いられ、(A5)と(B2)、(A5)と(B4)、
(A6)と(B2)、(A6)と(B4)、(A 7)と(B2)、
(A7)と(B4)、(A8)と(B2)、(A8)と(B4)が、
湿気硬化型に好ましく用いられる。塗布量として40ミ
クロン以上を塗工する製品の中で、特に耐熱性を要求す
る製品では、紫外線、電子線硬化型の反応性ホットメル
ト感圧接着剤組成物が特に好ましく用いられる。また、
高分子量重合体(A)において(メタ)アクリル酸アル
キルエステル部位のガラス転移温度は通常−75℃〜−
20℃、好ましくは−70℃〜−20℃、より好ましく
は−70℃〜−30℃である。これが−75℃未満では
感圧接着剤の凝集力が不足し、−20℃を超えると、硬
化後の粘着力が不足する。本発明において(メタ)アク
リル酸アルキルエステル部位のガラス転移温度は示差走
査熱量計(DSC)により測定することができる。ま
た、低分子量重合体(B)のガラス転移温度は通常−6
0℃〜80℃、好ましくは−50℃〜70℃、より好ま
しくは−40℃〜60℃である。これが−60℃未満で
は感圧接着剤の凝集力が不足し、80℃を超えると、粘
着力が不足する。次に、前記高分子量重合体(A)及び
前記低分子量重合体(B)の製造において用いられる原
料について説明する。
【0013】分子内にビニル基及び活性基を有する単量
体(c)としては、m−イソプロペニル−α,α’−ジ
メチルベンジルイソシアネート、p−イソプロペニル−
α,α’−ジメチルベンジルイソシアネート、メタクリ
ロイルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシメチ
ルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイ
ソシアネート、2−メタクリロイルオキシプロピルイソ
シアネート、アクリロイルイソシアネート、アクリロイ
ルオキシメチルイソシアネート、アクリロイルオキシエ
チルイソシアネート及びアクリロイルオキシプロピルイ
ソシアネートに代表される活性基としてイソシアネート
基を有する単量体、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸及びフマル酸等のα,β−不飽和カル
ボン酸及びその無水物、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等のヒ
ドロキシル基を有する単量体、(メタ)アクリル酸グリ
シジル等のグリシジル基を有する単量体、(メタ)アク
リルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、
N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド及びジアセ
トン(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有する不飽
和カルボン酸アミドよりなる群から選ばれた少くとも1
種が挙げられる。
【0014】マクロモノマー(d)としては、一般にポ
リスチレン、スチレン及びアクリロニトリルの共重合
体、ポリ(t−ブチルスチレン)、ポリ(α−メチルス
チレン)、ポリビニルトルエン、ポリメチルメタクリレ
ートの末端にメタクリロイル基あるいはアクリロイル基
等のビニル基を導入したものでリビングアニオン停止法
あるいは連鎖移動重合法等で合成される。リビングアニ
オン停止法とは、スチレン、アクリロニトリル、ビニル
トルエン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレンあ
るいはメチルメタクリレート等の単量体をリビングアニ
オン重合し、その生長リビングアニオンを二重結合を有
する停止剤と反応させてマクロモノマーを合成するもの
で、米国特許3,786,116号及び米国特許3,8
42,059号中に記載されるように Milkovich等によ
って開示されている。停止の第2の方法は、リビングア
ニオンに酸化エチレン等の酸化アルキレンを導入し、ア
ルコキシドイオンにし、さらにプロトン化してヒドロキ
シ末端ポリマーを得る。次いで、ヒドロキシ基と例え
ば、アルキル基中に1から4個までの炭素原子を有する
イソシアネートアルキルアクリレートまたはメタクリレ
ートを反応することによりビニル基を有するマクロモノ
マーを合成する。連鎖移動重合法では、チオグリコール
酸などの連鎖移動剤の存在下に、4,4’−アゾビス−
4−シアノ−吉草酸などの重合開始剤にてラジカル重合
を行い、ポリマー末端にカルボキシル基などの官能基を
導入し、その官能基と例えば、グリシジルメタクリレー
トなどと反応することによりビニル基を有するマクロモ
ノマーを合成する。本発明に用いられるマクロモノマー
(d)は20℃以上のガラス転移温度及び2000以上
の数平均分子量を有する。20℃未満のガラス転移温度
または2000未満の数平均分子量では硬化後の感圧接
着剤の凝集力が不足することがある。さらに好ましく
は、50000以下の数平均分子量を有することであ
る。数平均分子量が大きすぎると感圧接着剤の溶融粘度
が高すぎるため、塗工性不良となることがある。
【0015】本発明に用いられる(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル(e)としては、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メ
タ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸
ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アク
リル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル及び(メ
タ)アクリル酸ペンチル等から選ばれた1種または2種
以上がある。好ましくは、高分子量重合体(A)の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル部位のガラス転移温度
が−75〜−20℃の範囲になるように、または低分子
量重合体(B)のガラス転移温度が−60〜80℃の範
囲になるように、適宜前記(メタ)アクリル酸アルキル
エステル(e)を1種または2種以上選定使用すること
で良い。
【0016】分子内にエチレン性不飽和基及び単量体
(c)の活性基と反応しうる基を有する単量体(f)と
しては、m−イソプロペニル−α,α’−ジメチルベン
ジルイソシアネート、p−イソプロペニル−α,α’−
ジメチルベンジルイソシアネート、メタクリロイルイソ
シアネート、2−メタクリロイルオキシメチルイソシア
ネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネー
ト、2−メタクリロイルオキシプロピルイソシアネー
ト、アクリロイルイソシアネート、アクリロイルオキシ
メチルイソシアネート、アクリロイルオキシエチルイソ
シアネートおよびアクリロイルオキシプロピルイソシア
ネート、更にトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト等のポリイソシアネートと(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、
アクリル酸、メタクリル酸等との1:1付加反応物に代
表されるイソシアネート基を有する単量体、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸及びフマル
酸等のα,β−不飽和カルボン酸及びその無水物、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシプロピル等のヒドロキシル基を有する単量
体、(メタ)アクリル酸グリシジル等のグリシジル基を
有する単量体、(メタ)アクリルアミド、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド及びジアセトン(メタ)アクリルア
ミド等のアミド基を有する不飽和カルボン酸アミドより
なる群から選ばれた少くとも1種が挙げられる。単量体
(f)は、使用する単量体(c)の活性基に応じて公知
の組合せで行って良く、例えば単量体(c)の活性基が
イソシアネート基の場合は、単量体(f)として(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシプロピル等のヒドロキシル基を有する単量体
を、単量体(c)の活性基がカルボキシル基の場合は、
単量体(f)として(メタ)アクリル酸グリシジル等の
グリシジル基を有する単量体をそれぞれ対応反応させ
る。熱可塑性樹脂(g)としては、スチレン−イソプレ
ン−スチレンブロック共重合樹脂、スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合樹脂、スチレン−エチレン
−ブチレン−スチレンブロック共重合樹脂、スチレン−
エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合樹脂等
のスチレン系ブロック共重合体、ポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合樹脂、エチレン−メチルメタアクリレート共
重合樹脂、スチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルグラフト共重合樹脂、スチレン−(メタ)アクリル
酸アルキルエステル−酢酸ビニルグラフト共重合樹脂、
エチレン−プロピレン共重合樹脂、ブチルゴム、イソプ
レンゴム、アクリル樹脂、エチレン−ブテン共重合樹
脂、エチレン−プロピレン−ジエン共重合樹脂、ポリエ
ステル及びポリプロピレン等が挙げられる。
【0017】反応性ポリマー(h)としては、スチレ
ン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン等に代表される芳香族系単量体、(メタ)アク
リル酸エステル(e)、アクリルニトリル、酢酸ビニル
等から選ばれた少くとも1種の単量体と、分子内にビニ
ル基及び活性基を有する単量体(c)を、通常、溶媒中
で重合開始剤存在下に20℃以上のガラス転移温度及び
2000以上の数平均分子量となるように、溶液重合に
て共重合させ、さらにエチレン性不飽和基及び上記活性
基反応しうる基を有する単量体(f)と反応させ製造さ
れる。反応性ポリマー(h)は20℃以上のガラス転移
温度および2000以上の数平均分子量を有する。20
℃未満のガラス転移温度または2000未満の数平均分
子量では硬化後の感圧接着剤の凝集力が不足することが
ある。さらに好ましくは、50000以下の数平均分子
量を有することである。数平均分子量が大きすぎると感
圧接着剤の溶融粘度が高すぎるため、塗工性不良となる
ことがある。前記単量体(i)としては、m−イソプロ
ペニル−α,α’−ジメチルベンジルイソシアネート、
p−イソプロペニル−α,α’−ジメチルベンジルイソ
シアネート、メタクリロイルイソシアネート、2−メタ
クリロイルオキシメチルイソシアネート、2−メタクリ
ロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイ
ルオキシプロピルイソシアネート、アクリロイルイソシ
アネート、アクリロイルオキシメチルイソシアネート、
アクリロイルオキシエチルイソシアネートおよびアクリ
ロイルオキシプロピルイソシアネートよりなる群から選
ばれた少くとも1種が挙げられる。
【0018】単量体(j)としては、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、
ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ンおよびγ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
ラン等が挙げられる。本発明の高分子量重合体(A)及
び低分子量重合体(B)を製造する際に使用される好ま
しい重合開始剤としては、ジクミルパーオキシド、ベン
ゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエイト、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)シクロヘキサン、α,α’−アゾビスイソブチロニ
トリル、過酸化アセチル、t−ブチルパーオキシピバレ
ート、t−ブチルヒドロパーオキシド、クメンヒドロパ
ーオキシド、t−ヘキシルパーオキシピバレート、2,
2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ
ネオヘキサノエート、過酸化−ジ−t−ブチル、アゾジ
シクロヘキシルカルボニトリル、α,α−アゾジイソ酪
酸ジメチル、コハク酸過酸化物、ジクメン過酸化物、ジ
クロル過酸化ベンゾイル等が使用できる。
【0019】本発明の高分子量重合体(A)及び低分子
量重合体(B)を製造する際に使用される好ましい溶媒
としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン等
が使用できる。本発明の高分子量重合体(A)及び低分
子量重合体(B)を合成する際、本発明の特徴を損なわ
ない範囲で、好ましくは30重量%以下で、前記構成成
分と共重合可能なその他の単量体を共重合成分とするこ
とができるが、そのような単量体としては、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸及びフマル
酸等のα,β−不飽和カルボン酸及びその無水物、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシプロピル等のヒドロキシル基を有する単量
体、(メタ)アクリル酸グリシジル等のグリシジル基を
有する単量体、(メタ)アクリルアミド、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド及びジアセトン(メタ)アクリルア
ミド等のアミド基を有する不飽和カルボン酸アミド、ビ
ニルピリジン、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等のアミ
ノ基を有する単量体、更に、(メタ)アクリル酸アシッ
ドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸アシッドホ
スホオキシプロピル等のリン酸基を有する単量体等があ
る。また、酢酸ビニル(低分子量重合体(B)の場合は
除く)、(メタ)アクリロニトリル等の単量体も共重合
することができる。更に、トリエチレングリコールジア
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートに
代表される多官能アクリレート、エチレングリコールジ
メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリ
レートに代表される多官能メタクリレート、ジビニルベ
ンゼン等も共重合することができる。
【0020】本発明の反応性ホットメルト感圧接着剤組
成物のうち、紫外線または電子線等の活性エネルギー線
照射により硬化する場合、硬化を一層促進するために光
重合開始剤を含有せしめてもよい。特に、硬化手段が紫
外線である場合は、好ましく光重合開始剤が用いられ、
例えば、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインメチルエーテル及びベンゾインイソプロピルエー
テル等のベンゾイン化合物、アセトフェノン、ベンジル
アセチル、アントラキノン、メチルアントラキノン、ベ
ンゾフェノン、ベンゾキノン及びクロロアセトン等のカ
ルボニル化合物、ジフェニルスルフィド、ジチオールカ
ルバメート等のイオウ化合物、α−クロルメチルナフタ
リン等のナフタリン化合物、アントラセン及び塩化鉄等
の金属塩などが挙げられる。硬化手段が電子線やγ線の
場合には、光重合開始剤を特に用いる必要はない。前記
光重合開始剤の好ましい配合割合は、本発明の組成物1
00重量部当り0.01〜20重量部、より好ましくは
0.1〜10重量部の範囲がよい。本発明の反応性ホッ
トメルト感圧接着剤組成物のうち、湿気により硬化する
場合、硬化を一層促進するために湿気硬化促進剤を含有
せしめてもよい。湿気硬化促進剤としては、有機錫化合
物、3級アミンの単独使用あるいは併用が好ましい。特
に、有機錫化合物としてジブチルチンジラウレート、3
級アミンとして1,3−ジメチルイミダゾリジノンを、
それぞれ採用することが作用効果と無臭性を同時に満足
できることが特に好ましい。前記湿気硬化促進剤を0.
005〜1重量%の範囲で添加配合することが大いに好
ましい。
【0021】本発明の反応性ホットメルト感圧接着剤組
成物が、貯蔵中にゲル化することを防止して貯蔵安定性
を増すため、及び加熱塗工時に組成物が熱劣化したり、
熱重合したりすることを防止して熱安定性を増すため
に、少量の老化防止剤を用いることは好ましい。好まし
い老化防止剤としては、例えばハイドロキノン、ハイド
ロキノンモノメチルエーテル、カテコール、オクタデシ
ル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラ
キス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート〕等のフェノール類、ベンゾ
キノン、ナフトキノン、ジフェニルベンゾキノン等のキ
ノン類、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ビス
(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト等のホスファイト類、フェニル−1−ナフチルアミン
等の芳香族アミン類、フェノチアジン等が挙げられる。
これらの老化防止剤の好ましい配合割合は、組成物10
0重量部当り0.001〜1重量部の範囲である。
【0022】本発明の反応性ホットメルト感圧接着剤組
成物では、その特徴を損なわない範囲で、反応性希釈剤
(紫外線または電子線硬化型の場合のみ使用する)、熱
可塑性樹脂、粘着性付与樹脂、可塑剤、充填剤等を添加
配合することができる。反応性希釈剤としては、炭素−
炭素不飽和結合を少くとも1個有する化合物を挙げるこ
とことができる。具体的には、(メタ)アクリル酸、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アルキルビ
ニルエーテル(アルキル基の炭素数2〜16)、ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)
アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシピロピル
(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール
(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
メチルジエチレンポリグリコール(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、アクリロイル
モルホリンアクリレート、1,3−ブチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,4ブタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙
げられる。
【0023】熱可塑性樹脂としては、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合
樹脂、エチレン−メチルメタアクリレート共重合樹脂、
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合樹脂、
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合樹脂、
スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重
合樹脂、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブ
ロック共重合樹脂、スチレン−(メタ)アクリル酸アル
キルエステルグラフト共重合樹脂、スチレン−(メタ)
アクリル酸アルキルエステル−酢酸ビニルグラフト共重
合樹脂、ポリエステル等が挙げられる。粘着性付与樹脂
としては、ロジン及びその誘導体である水添ロジン、重
合ロジン、(水添)重合ロジン、ロジングリセリンエス
テル、(水添)ロジングリセリンエステル、ロジンペン
タエリスリトールエステル、(水添)ロジンペンタエリ
スリトールエステル、不均化ロジングリセリンエステル
及び不均化ロジンペンタエリスリトールエステル、、テ
ルペンフェノール樹脂、(水添)テルペンフェノール樹
脂、ケトン樹脂、石油樹脂(脂肪族系、芳香族系、それ
らの共重合系および脂環族系等)及びそれらの水添物、
テルペン樹脂、(水添)テルペン樹脂、クマロンーイン
デン樹脂及びキシレン樹脂などが挙げられ、特に好まし
く、ロジン及びその誘導体、テルペンフェノール樹脂、
(水添)テルペンフェノール樹脂、石油樹脂及びそれら
の水添品,ケトン樹脂が使用される。
【0024】可塑剤としては、例えば、液状ポリイソブ
テン、液状ポリブテン、液状(水添)ポリイソプレン、
液状(水添)ポリブタジエン、パラフィン系オイル、ナ
フテン系オイル、エポキシ可塑剤、リン酸エステル類、
フタル酸エステル類、脂肪属2塩基酸エステル類、グリ
コールエステル類等が代表的である。充填剤として、酸
化亜鉛紛、酸化マグネシウム紛、金属紛、シリカ紛(コ
ロイダルシリカ紛も含む)、炭酸カルシウム紛、酸化チ
タン紛、タルク紛、アルミナ紛、カーボンブラック紛、
等から選ばれた1種又は2種以上の乾燥して成る充填剤
が良い。特に酸化亜鉛紛、炭酸カルシウム紛、酸化チタ
ン紛、タルク紛、カーボンブラック紛等の採用は耐候性
が大幅向上し、系の熱安定性が高いなどの好ましいこと
が判明した。しかし、30重量%を越えて充填剤を使用
することは系が粘度的に高チクソトロピック性を示し作
業性の低下を来たす。またホットメルトアプリケーター
の魔耗が著しく促進されるなどの弊害があるから好まし
く無い。
【0025】本発明の活性エネルギー線硬化型ホットメ
ルト感圧接着剤組成物は、一般に公知の方法に従って熱
溶融させ、各種の基材上に適宜の厚さで塗工し、次いで
形成された該組成物の層の感圧接着性を失わない程度に
活性エネルギー線を照射することにより硬化させて該基
材上に感圧接着剤層を形成させることができる。溶融温
度としては、60〜120℃の範囲が好ましく、150
℃以上では、熱溶融時における組成物の粘度の急激な増
加あるいはゲル化が発生するので好ましくない。上記の
活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、
γ線あるいはX線等の電離性放射線をいい、装置上の問
題、取扱いの容易さの観点より紫外線の使用が、または
感圧接着剤組成物として貯蔵安定性および熱安定性のよ
り優れたものを用いうること等の観点より電子線の使用
が好ましい。活性エネルギー線の照射量は、例えば活性
エネルギー線が紫外線の場合には、ランプの強度、照射
される面までの距離及び照射時間を調節することにより
照射線量を調整でき、該線量は、10〜1000mJ/
cm2 、好ましくは、50〜500mJ/cm2 にする
のがよい。また、例えば電子線の場合には、電圧と電流
と照射時間を調節することによって照射線量を調整で
き、該線量は、0.5〜10Mrad、好ましくは、1
〜8Mradにすることがよい。
【0026】
【実施例】以下に実施例に基づき具体的に本発明を説明
をする。実施例中の%,部はそれぞれ重量%,重量部を
表わす。なお、各実施例及び比較例における原料等の調
製、組成物等の評価等の方法は次の通りである。 (溶融粘度変化)初期及び24時間後の100℃、12
0℃あるいは150℃における溶融粘度をB型回転粘度
計にて測定した。 (数平均分子量)日本分光社製ゲルパーミエイションク
ロマトグラフィー(GPC)によりテトラヒドロフラン
溶媒を使用して測定された。ポリスチレン換算数平均分
子量である。 (ガラス転移温度)セイコー電子社製示差走査熱量計
(DSC)により測定された。昇温速度は、10℃/分
であった。
【0027】(生産性)感圧接着剤の厚みが、25ミク
ロン、40ミクロン、80ミクロンおよび120ミクロ
ンになるように、本発明の反応性ホットメルト感圧接着
剤、溶剤型アクリル系感圧接着剤およびエマルション型
アクリル系感圧接着剤を、厚さ25μmのポリエチレン
テレフタレートフィルムに塗工し、120℃にセットさ
れた乾燥機で6秒間乾燥し(ラインスピード100m/
分で、10mの長さの乾燥工程を想定している)、直ち
に取り出して感圧接着剤の表面の乾燥状態(溶剤あるい
は水が揮散している状態)を、120℃で2分間乾燥し
たものとの比較にて下記のように判定した。その結果を
表1に示す。 乾燥率(%)=2分間乾燥した感圧接着剤/6秒間乾燥
した感圧接着剤×100 ○ … 乾燥率が95%以上 △ … 乾燥率が70%以上95%未満 × … 乾燥率が70%未満
【0028】(粘着シートの作成)反応性ホットメルト
感圧接着剤組成物を100℃、120℃または150℃
で溶融後、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート
フィルムに、感圧接着剤組成物の厚みが40μm、80
μm、120μmとなるようにホットメルト塗工し、得
られた該組成物の層の表面に、照射線量が4Mrad、
6Mradあるいは10Mradの電子線あるいは30
0mJ/cm2 、500mJ/cm2 あるいは1000
mJ/cm2 の紫外線を照射し、硬化させて、あるい
は、湿気硬化型の場合は、20℃、相対湿度60%の雰
囲気下で1週間養生した後、各々の粘着シートを得た。
この粘着シートを用い、下記の方法で感圧接着剤の性能
を評価した。その評価結果を表2〜表6に示す。 (両面粘着テープの作成)反応性ホットメルト感圧接着
剤組成物を100℃、120℃または150℃で溶融
後、離型紙に、感圧接着剤組成物の厚みが、60μmと
なるようにホットメルト塗工し、得られた該組成物の層
の表面に、照射線量が6Mradの電子線あるいは、5
00mJ/cm2 の紫外線を照射し、硬化させて、支持
体であるレーヨン紙(14g/m2 )の両面に転写し各
々の両面粘着テープを得た。この両面粘着テープを用
い、下記の方法で感圧接着剤の性能を評価した。その評
価結果を表7に示す。
【0029】(180度剥離強度)粘着シート及び両面
粘着テープを、JIS Z 0237に準じ、ステンレ
ススチール板を被着体とし、180度剥離強度を測定し
た。剥離速度は300mm/分であった。 (剪断保持力)粘着シート及び両面粘着テープを接着面
積が25mm×25mmとなるようにステンレススチール板
に貼り付け、JIS Z 0237に準じ、40℃の恒
温室中で1Kgの荷重(錘)を掛け、錘が落下するまで
の時間を測定した。 (ボールタック)初期粘着力をボールタックにて測定し
た。J.Dow法に準じ、測定角度30度、測定温度2
0℃で測定した。 (剪断引張強度)両面粘着テープを接着面積が25mm×
25mmとなるようにステンレススチール板に貼り付け、
20℃で剪断引張強度を測定した。剥離速度は10mm
/分であった。
【0030】実施例1 溶媒として、酢酸エチル50部中で、アクリル酸n−ブ
チル84部、マクロモノマー(d)としてメタクリロイ
ル基を末端に有するポリスチレン(商品名 CHEML
INK 4500、分子量13000、SARTOME
R社製)15部、単量体(c)として2−メタクリロイ
ルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製)1部、
重合開始剤としてα,α’−アゾビスイソブチロニトリ
ル0.4部を添加し、反応温度70℃で5時間重合し、
更に単量体(f)としてアクリル酸0.46部を温度1
00℃で3時間で反応させて高分子量重合体(A1)溶液
を調整した。この高分子量重合体の数平均分子量は約2
1000、(メタ)アクリル酸アルキルエステル部位の
ガラス転移温度は約−51℃であった。一方、溶媒とし
て、酢酸エチル100部中で、アクリル酸n−ブチル4
0部、メタアクリル酸メチル50部、単量体(c)とし
て2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭
和電工社製)10部、重合開始剤としてベンゾイルパー
オキシド5部を添加し、反応温度100℃で5時間重合
し、更に単量体(f)としてアクリル酸4.6部を温度
100℃で3時間で反応させて低分子量重合体(B1)溶
液を調整した。この低分子量重合体の数平均分子量は約
5000、ガラス転移温度は約−5℃であった。上記高
分子量重合体溶液と上記低分子量重合体溶液を高分子量
重合体/低分子量重合体の重量比が70/30になるよ
うに混合し、更にこの混合樹脂100部に対して、老化
防止剤としてフェノール系であるイルガノックス101
0(チバガイギー社製)0.1部添加し、脱酢酸エチル
することによって目的物を得た。その評価結果を表2及
び表7に示す。
【0031】実施例2 まず、溶媒として、トルエン207部中で、スチレン1
50部、アクリル酸n−ブチル150部、単量体(c)
としてm−イソプロペニル−α,α’−ジメチルベンジ
ルイソシアネート(ACC社製)1.5部、重合開始剤
としてベンゾイルパーオキシド6部を添加し、反応温度
90℃で5時間重合し、更に、単量体(f)としてアク
リル酸−2−ヒドロキシエチルを0.9部を添加し、反
応温度90℃で4時間反応させ、反応性ポリマー(d)
溶液を得た。この反応性ポリマー(d)の数平均分子量
は約10000、ガラス転移温度は約52℃であった。
次に、溶媒として、トルエン50部中で、アクリル酸n
−ブチル90部、単量体(c)としてm−イソプロペニ
ル−α,α’−ジメチルベンジルイソシアネート(AC
C社製)1.0部、上記反応性ポリマー(d)溶液1
5.6gを加え、重合開始剤としてt−ヘキシルパーオ
キシピバレート0.2部を添加し、反応温度100℃で
5時間重合し、更に単量体(f)としてメタアクリル酸
ヒドロキシエチル0.5部を温度100℃で3時間で反
応させて、高分子量重合体(A4)溶液を得た。この高分
子量重合体(A4)の数平均分子量は約23000、ガラ
ス転移温度は約−49℃であった。一方、溶媒として、
酢酸エチル100部中で、アクリル酸n−ブチル40
部、メタアクリル酸メチル50部、単量体(c)として
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和
電工社製)10部、重合開始剤としてベンゾイルパーオ
キシド10部を添加し、反応温度100℃で5時間重合
し、更に単量体(f)としてアクリル酸−2−ヒドロキ
シエチル7.4部を温度100℃で3時間で反応させて
低分子量重合体(B1)溶液を調整した。この低分子量重
合体(B1)の数平均分子量は約2000、ガラス転移温
度は約−10℃であった。上記高分子量重合体(A4)溶
液と上記低分子量重合体(B1)溶液を重量比が高分子量
重合体(A4)/低分子量重合体(B1)=70/30とな
るように混合し、老化防止剤としてホスファイト系であ
るトリス(ノニルフェニル)ホスファイトを重合体重量
100部に対して、0.1部となるよう添加し、脱溶剤
することによって目的物を得た。その評価結果を表2及
び表7に示す。
【0032】実施例3 フラスコ内にトルエン500部、アクリル酸n−ブチル
500部、チオグリコール酸20部を入れ、窒素雰囲気
下で、温度80℃で加熱した。85部のトルエンに溶か
した30部の4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸を
1滴ずつフラスコに2時間にわたって加えた。更に1時
間追加加熱し、重合を終了した。さらに、20部のメタ
クリル酸グリシジルおよび2部のトリエチルアミンを加
え、90℃で5時間反応させ、低分子量重合体(B3)溶
液を製造した。低分子量重合体(B3)の数平均分子量は
約6000、ガラス転移温度は約−50℃であった。実
施例2で作成された高分子量重合体(A4)と上記低分子
量重合体(B3)を重量比が高分子量重合体(A4)/低分
子量重合体(B3)=40/60となるように混合し、老
化防止剤としてホスファイト系であるトリス(ノニルフ
ェニル)ホスファイトを重合体重量100部に対して、
0.1部となるよう添加し、脱溶剤することによって目
的物を得た。その評価結果を表3及び表7に示す。
【0033】実施例4 実施例1で作成した組成物100部に対して、光重合開
始剤として、ベンゾインエチルエーテル3部添加するこ
とによって、目的物を得た。この目的物は紫外線硬化用
として評価した。その評価結果を表3及び表7に示す。 実施例5 実施例2で作成した組成物100部に対して、光重合開
始剤として、ベンゾフェノン系であるオルソベンゾイル
安息香酸メチル(川口薬品社製、商品名ハイキュアOB
M)3部添加することによって、目的物を得た。この目
的物は紫外線硬化用として評価した。その評価結果を表
4及び表7に示す。 実施例6 実施例3で作成した組成物100部に対して、光重合開
始剤として、アセトフェノン系である2,2−ジメトキ
シ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(チバガイギ
ー社製、商品名イルガキュア651)3部添加すること
によって、目的物を得た。この目的物は紫外線硬化用と
して評価した。その評価結果を表4及び表7に示す。
【0034】実施例7 溶剤として、トルエン40部中で溶解し、アクリル酸2
−エチルヘキシル74部、メタアクリル酸メチル10
部、マクロモノマー(d)としてメタクリロイル基を末
端に有する(スチレン−アクリロニトリル)共重合体
(商品名 AN−6、分子量6000、東亜合成化学社
製)15部、単量体(i)として、m−イソプロペニル
−α,α’−ジメチルベンジルイソシアネート(ACC
社製)1部、重合開始剤としてt−ヘキシルパーオキシ
ピバレート0.15部を添加し、反応温度80℃で5時
間重合し、高分子重合体溶液(A5)を調整した。この高
分子量重合体の数平均分子量は約58000、ガラス転
移温度は約−55℃であった。この時のイソシアネート
基含有量は約0.2%であった。一方、溶媒として、ト
ルエン100部中で、アクリル酸イソブチル20部、メ
タアクリル酸エチル75部、単量体(i)としてm−イ
ソプロペニル−α,α’−ジメチルベンジルイソシアネ
ート(ACC社製)5部、重合開始剤としてベンゾイル
パーオキシド10部を添加し、反応温度100℃で5時
間重合し、低分子重合体(B4)溶液を調整した。この低
分子重合体(B4)の数平均分子量は約2700、ガラス
転移温度は約30℃であった。この時のイソシアネート
基含有量は約1.0%であった。上記高分子重合体溶液
(A5)と上記低分子重合体溶液(B4)を高分子重合体/
低分子重合体の重量比が60/40になるように混合
し、更に湿気硬化促進剤としてジブチルチンジラウレー
トを0.5%添加し、脱トルエンすることによって目的
物を得た。このようにして調製された感圧接着剤の粘着
性および溶融粘度が測定された。その評価結果を表5に
示す。
【0035】実施例8 溶媒として、酢酸エチル50部中で、アクリル酸n−ブ
チル89部、マクロモノマー(d)としてメタクリロイ
ル基を末端に有するポリスチレン(商品名 CHEML
INK 4500、分子量13000、SARTOME
R社製)を10部、単量体(j)としてγーメタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン1部、重合開始剤とし
てα,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部を添
加し、反応温度70℃で5時間重合し、高分子量重合体
(A5)溶液を調整した。この高分子量重合体(A5)の数
平均分子量は約25000、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル部位のガラス転移温度は約−53℃であっ
た。一方、溶媒として、酢酸エチル100部中で、アク
リル酸n−ブチル40部、メタアクリル酸メチル60
部、重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド5部を添
加し、反応温度100℃で5時間重合し、低分子量重合
体(B2)溶液を調整した。この低分子量重合体(B2)の
数平均分子量は約4900、ガラス転移温度は約0℃で
あった。上記高分子量重合体(A5)溶液と上記低分子量
重合体(B2)溶液を高分子量重合体/低分子量重合体の
重量比が70/30になるように混合し、脱酢酸エチル
することによって目的物を得た。その評価結果を表5に
示す。
【0036】実施例9 まず、溶媒として、トルエン207部中で、スチレン1
50部、アクリル酸n−ブチル150部、単量体(c)
としてm−イソプロペニル−α,α’−ジメチルベンジ
ルイソシアネート(ACC社製)1.5部、重合開始剤
としてベンゾイルパーオキシド6部を添加し、反応温度
90℃で5時間重合し、更に、単量体(f)としてアク
リル酸−2−ヒドロキシエチルを0.9部を添加し、反
応温度90℃で4時間反応させ、反応性ポリマー(d)
溶液を得た。この反応性ポリマー(d)の数平均分子量
は約10000、ガラス転移温度は約52℃であった。
次に、溶媒として、トルエン50部中で、アクリル酸n
−ブチル90部、単量体(i)としてm−イソプロペニ
ル−α,α’−ジメチルベンジルイソシアネート(AC
C社製)1.0部、上記反応性ポリマー(d)溶液1
5.6gを加え、重合開始剤としてt−ヘキシルパーオ
キシピバレート0.2部を添加し、反応温度100℃で
5時間重合し、高分子量重合体(A9)溶液を得た。この
高分子量重合体(A9)の数平均分子量は約22000、
ガラス転移温度は約−49℃であった。上記高分子量重
合体(A9)溶液と実施例7で製造した低分子量重合体
(B4)溶液を重量比が高分子量重合体(A9)/低分子量
重合体(B4)=60/40となるように混合し、重合体
100部に対して、老化防止剤としてヒンダードフェノ
ール系であるイルガノックス1076(チバガイギー社
製)を0.1部、更に湿気硬化促進剤としてジブチルチ
ンジラウレートを0.5%添加し、脱溶剤することによ
って目的物を得た。その評価結果を表5に示す。
【0037】比較例1 高分子量重合体を使用しないこと以外は、実施例3と同
ようにして調整した。その評価結果を表6に示す。 比較例2 低分子量重合体を使用しないこと以外は、実施例4と同
ようにして調整した。その評価結果を表6に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】
【発明の効果】上記の評価結果より明らかなように、感
圧接着剤を塗布量で40ミクロン以上塗工し、加工され
た粘着製品を製造する場合、溶剤型アクリル系感圧接着
剤あるいは、エマルション系感圧接着剤と比較して、反
応性ホットメルト型感圧接着剤を使用すると、生産性が
大幅に向上する。また、本発明の反応性ホットメルト型
感圧接着剤組成物は、上記の評価結果より明らかなよう
に、反応基を有する高分子量重合体と、反応基を有する
か、あるいは有しない低分子量重合体の2成分系によ
り、硬化前は、ホットメルト塗工性(低温60〜120
℃で、溶融粘度が1000〜200,000センチポイ
ズである)が優れ、硬化後は、感圧接着剤の耐熱凝集力
に優れているため、感圧接着(粘着)テープ、シート、
ラベル分野、粘着性を付与させた成型体等で有効に使用
することができる。両面粘着テープ等の製造に最適であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 183/04 JGH (72)発明者 末若 耕介 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感圧接着剤を、塗布量で40ミクロン以上
    塗工し、加工された粘着製品を製造する際、感圧接着剤
    として、反応性ホットメルト感圧接着剤組成物を使用す
    ることを特徴とする粘着製品の製造方法。
  2. 【請求項2】反応性ホットメルト感圧接着剤組成物が、
    その溶融温度が60〜120℃の場合、溶融粘度が10
    00〜200,000センチポイズであることを特徴と
    する請求項1記載の粘着製品の製造方法。
  3. 【請求項3】反応性ホットメルト感圧接着剤組成物が、
    (メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、か
    つ、反応基を有する、数平均分子量が10,000〜1
    00,000である高分子量重合体(A)10〜90重
    量部と、反応基を有するか、又は有しない、数平均分子
    量が500〜8000である低分子量重合体(B)90
    〜10重量部を含有することを特徴とする請求項1記載
    の粘着製品の製造方法。
  4. 【請求項4】反応性ホットメルト感圧接着剤組成物の反
    応基が、湿気硬化性を有するイソシアネート基、加水分
    解性シリル基、又は紫外線硬化性もしくは電子線硬化性
    を有するエチレン性不飽和基であることを特徴とする請
    求項3記載の粘着製品の製造方法。
  5. 【請求項5】粘着製品が両面粘着テープであることを特
    徴とする請求項1記載の粘着製品の製造方法。
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