JPH0633075B2 - 船舶用推進ユニツトのトリム角制御装置 - Google Patents
船舶用推進ユニツトのトリム角制御装置Info
- Publication number
- JPH0633075B2 JPH0633075B2 JP60135924A JP13592485A JPH0633075B2 JP H0633075 B2 JPH0633075 B2 JP H0633075B2 JP 60135924 A JP60135924 A JP 60135924A JP 13592485 A JP13592485 A JP 13592485A JP H0633075 B2 JPH0633075 B2 JP H0633075B2
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- trim angle
- trim
- propulsion unit
- switch
- angle
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B63—SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
- B63H—MARINE PROPULSION OR STEERING
- B63H20/00—Outboard propulsion units, e.g. outboard motors or Z-drives; Arrangements thereof on vessels
- B63H20/08—Means enabling movement of the position of the propulsion element, e.g. for trim, tilt or steering; Control of trim or tilt
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Ocean & Marine Engineering (AREA)
- Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Operation Control Of Excavators (AREA)
Description
(産業上の利用分野) 本発明は、船外機や船内外機におけるチルト軸回りの推
進ユニットの傾斜角(トリム角)を駆動手段によって制
御するトリム角制御装置に関するものである。 (発明の背景) 船外機や船内外機を持つ比較的小型の船舶では、航走速
度などの条件によって航走中の姿勢が変化する。例えば
停船時や低速時には船首吃水と船尾吃水との差(トリム
という)が少なく、船速の増加につれてこのトリムが増
加する。そこで推進効率を高めたりトリムを積極的に制
限するために、推進ユニットの水平なチルト軸回りの傾
斜角(以下トリム角という)を調整するようにしたもの
がある。例えば推進ユニットを回動させる油圧式または
電動式の駆動手段を、船内から手動のスイッチにより作
動させるものがある。しかしこの場合には航走中に希望
のトリム角に推進ユニットを正確に設定するのが困難で
あった。 また手動のスイッチにより希望トリム角を多段階に切換
可能とし、このスイッチにより設定したトリム角に、自
動的に推進ユニットが保たれるようにしたものも提案さ
れている(例えば米国特許第3834345号参照)。
しかしこの場合は低速時には設定トリム角を小さく、高
速時には設定トリム角を大きく設定する必要から、加減
速を繰り返す度にこの設定変更を繰り返す必要があり、
操作が面倒であった。特に設定を多段階に切換え可能に
した場合には設定を間違え易いという問題があった。 一方浅瀬航走時や前方に流木を発見した時、あるいは整
備の時などには、推進ユニットを水上へ引き揚げたり
(チルトアップ)水中へ降したり(チルトダウン)でき
ることが必要である。このため推進ユニットを水中へ引
降ろした状態でのトリム角の制御だけでなく、チルトア
ップおよびチルトダウンも容易に行えることが望まし
い。 (発明の目的) 本発明はこのような事情の鑑みなされたものであり、希
望のトリム角を予め設定すれば、航走中でも容易かつ正
確にこの希望トリム角に設定でき、この希望トリム角は
乗船人数や積み荷の重さに対応して操縦者が自由に変え
られ、また浅瀬航走時や前方に流木などを発見したよう
な緊急時、あるいは整備の際などには推進ユニットや速
やかにチルトアップしたりチルトダウンすることができ
るトリム角制御装置を提供することを第1の目的とす
る。 また予め設定した最大トリム角と最小トリム角との範囲
内でトリム角を制御でき加減時を繰り返えす場合に便利
なトリム角制御装置を提供することを第2の目的とす
る。
進ユニットの傾斜角(トリム角)を駆動手段によって制
御するトリム角制御装置に関するものである。 (発明の背景) 船外機や船内外機を持つ比較的小型の船舶では、航走速
度などの条件によって航走中の姿勢が変化する。例えば
停船時や低速時には船首吃水と船尾吃水との差(トリム
という)が少なく、船速の増加につれてこのトリムが増
加する。そこで推進効率を高めたりトリムを積極的に制
限するために、推進ユニットの水平なチルト軸回りの傾
斜角(以下トリム角という)を調整するようにしたもの
がある。例えば推進ユニットを回動させる油圧式または
電動式の駆動手段を、船内から手動のスイッチにより作
動させるものがある。しかしこの場合には航走中に希望
のトリム角に推進ユニットを正確に設定するのが困難で
あった。 また手動のスイッチにより希望トリム角を多段階に切換
可能とし、このスイッチにより設定したトリム角に、自
動的に推進ユニットが保たれるようにしたものも提案さ
れている(例えば米国特許第3834345号参照)。
しかしこの場合は低速時には設定トリム角を小さく、高
速時には設定トリム角を大きく設定する必要から、加減
速を繰り返す度にこの設定変更を繰り返す必要があり、
操作が面倒であった。特に設定を多段階に切換え可能に
した場合には設定を間違え易いという問題があった。 一方浅瀬航走時や前方に流木を発見した時、あるいは整
備の時などには、推進ユニットを水上へ引き揚げたり
(チルトアップ)水中へ降したり(チルトダウン)でき
ることが必要である。このため推進ユニットを水中へ引
降ろした状態でのトリム角の制御だけでなく、チルトア
ップおよびチルトダウンも容易に行えることが望まし
い。 (発明の目的) 本発明はこのような事情の鑑みなされたものであり、希
望のトリム角を予め設定すれば、航走中でも容易かつ正
確にこの希望トリム角に設定でき、この希望トリム角は
乗船人数や積み荷の重さに対応して操縦者が自由に変え
られ、また浅瀬航走時や前方に流木などを発見したよう
な緊急時、あるいは整備の際などには推進ユニットや速
やかにチルトアップしたりチルトダウンすることができ
るトリム角制御装置を提供することを第1の目的とす
る。 また予め設定した最大トリム角と最小トリム角との範囲
内でトリム角を制御でき加減時を繰り返えす場合に便利
なトリム角制御装置を提供することを第2の目的とす
る。
この発明によれば前記第1の目的は、推進ユニットをチ
ルト軸回りに回動する駆動手段と、前記駆動手段へアッ
プ信号およびダウン信号の一方を選択して供給し前記推
進ユニットのトリム角を増減させる手動のトリムスイッ
チとを備えるものにおいて、前記トリム角の検出手段
と、希望トリム角を手動で変更可能に設定する設定手段
と、前記トリム角を前記希望トリム角と比較する比較手
段と、減速状態になったことを検出する減速探知手段
と、前記トリム角が前記希望トリム角以上になったとき
に前記アップ信号の供給を絶ち前記減速探知手段が減速
状態を検出した時に前記アップ信号を供給可能にするア
ップ制限手段とを備えることを特徴とする船舶用推進ユ
ニットのトリム角制御装置により達成される。 また前記第2の目的は、推進ユニットをチルト軸回りに
回動する駆動手段と、前記駆動手段へアップ信号および
ダウン信号の一方を選択して供給し前記推進ユニットの
トリム角を増減させる手動のトリム角スイッチとを備え
るものにおいて、前記トリム角の検出手段と、最大トリ
ム角および最小トリム角をそれぞれ手動で変更可能に設
定する設定手段と、前記トリム角を前記最大トリム角と
比較する比較手段と、前記トリム角を前記最小トリム角
と比較する第2の比較手段と、前記トリム角が前記最大
トリム角以上になったときに前記アップ信号の供給を絶
つアップ制御手段と、前記トリム角が前記最小トリム角
以下になったときに前記ダウン信号の供給を絶つダウン
制限手段とを備えることを特徴とする船舶用推進ユニッ
トのトリム角制御装置により達成される。 (実施例) 第1図は本発明の一実施例の全体構成図、第2図はその
油圧による駆動手段の油圧回路図である。 これらの図で符号10は公知の船外機であり、船尾板1
2(第2図)に固定されたクランプブラケット14と、
このクランプブラケット14の上部に位置する水平なチ
ルト軸16により上下へ回動自在に取付けられたスイベ
ルブラケット18と、このスイベルブラケット18の垂
直な軸受筒20に左右へ回動自在に取付けられた推進ユ
ニット22とを備える。24は油圧シリンダであり、そ
の下端はクランプブラケット14の下部に軸支され、そ
の上端はスイベルブラケット18に軸支されている。こ
の結果、シリンダ24内のピストン26により画成され
た上油室28および下油室30の一方に油圧を供給する
ことにより、シリンダ24を伸縮することができる。こ
のシリンダ24の伸縮によりスイベルブラケット18お
よび推進ユニット22をチルト軸16回りに回動させ、
推進ユニット22のトリム角を制御すると共に推進ユニ
ット22をチルトアップまたはチルトダウンすることが
できる。 次に駆動手段を第2図に基づいて説明する。32は正逆
転可能な直流モータ、34はこのモータ22により駆動
される油圧ポンプであり、この油圧ポンプ34はモータ
32の正逆転により作動油の吐出方向が可変となってい
る。油圧ポンプ34が第2図でA方向に作動油を吐出す
る時には、油タンク36から逆止弁38aを介して吸入
された作動油は、パイロット操作逆止弁40aを通って
前記シリンダ24の下油室30に導かれる。このためピ
ストン26が上昇し、シリンダ24が伸びる。すなわち
トリム角が増大し(トリムアップ)、またシリンダ24
が大きく伸びれば推進ユニット22が水中から引き揚げ
られてチルトアップ状態になる。なおこの時上油室28
内の作動油は前記油ポンプ34の吐出油圧により開かれ
たパイロット操作逆止弁40bを通り油ポンプ34に還
流する。 逆に油ポンプ34がB方向に作動油を吐出する時には、
油ポンプ34は油タンク36から逆止弁38bを介して
作動油を吸入し、この作動油はパイロット操作逆止弁4
0bを経て上油室28へ導かれる。この結果推進ユニッ
ト22を水中に降下してチルトダウン状態にすると共
に、ユニット角を減少(トリムダウン)することができ
る。この時下油室30内の作動油は前記油ポンプ34の
吐出油圧により開かれたパイロット操作逆止弁40aを
通り油ポンプ34に還流する。なお第2図中42a,4
2bはリリーフ弁、また44は手動2ポート位置切換弁
である。この切換弁44は推進ユニット22を手動操作
によりチルトアップまたはチルトダウンする場合に操作
して、シリンダ24の上油室28と下油室30を連通す
るものである。 以上のように構成された駆動手段は、第1図に示すトリ
ム制御装置により制御される。この図において46は直
流電源、48はトリムスイッチである。このトリムスイ
ッチ48は船体内の運転席に設けられる。トリムスイッ
チ48はその端子aが電源投入スイッチなどを介するこ
となく電源46に直接接続され、この端子aは端子b,
cに選択的に接続可能となっている。端子bはダウン信
号を送出するもので、このダウン信号の供給回路50に
は電磁リレー52のコイル52aが直列接続されてい
る。電磁リレー52はこのコイル52aにより閉路され
る常開接点52bを備える。接点cはアップ信号を送出
するもので、このアップ信号の供給回路54にはPNP
トランジスタからなるアップ制限手段としてのアップ制
御用スイッチ56および電磁リレー58のコイル58a
が直列接続されている。電磁リレー58はこのコイル5
8aにより閉路される常開接点58bを備える。常開接
点52bと58bとは前記モータ32と共に閉回路を形
成するように接続され、これら両接点52b,58bの
接続部とモータ32との間にモータ駆動用電源60が接
続されている。 従ってもしアップ制限用スイッチ56が閉路していれ
ば、トリムスイッチ48の切換えによりアップ信号また
はダウン信号がそれぞれその供給回路54,50を介し
て送出され、接点58bまたは52bが選択的に閉路さ
れてモータ32が正・逆転する。この結果前記駆動手段
はトリムアップまたはトリムダウン方向に推進ユニット
22を駆動する。 62は前記推進ユニット22のトリム角θすなわちチル
ト軸16回りの回動角を検出するトリム角検出手段であ
る。この検出手段62は、例えばチルト軸16付近に設
けたスライド抵抗で構成したり、回動する磁石とこれに
対向する磁気抵抗素子(ホール素子)とで構成すること
ができる。63はトリム角表示器であり、検出手段62
の出力に基づいて現実のトリム角θを表示する。このト
リム角表示器は船体内の運転席などに設けられる。64
は希望トリム角αを設定するための設定手段である。こ
の設定手段64は操縦席付近に取付けられ、操縦者が希
望トリム角αを自由に変更できるようにするためのもの
であり、例えば可変抵抗器により構成される。66は比
較手段であり、前記トリム角検出手段62が検出するト
リム角θと、設定手段64で設定される希望トリム角α
とを比較して、トリム角θが希望トリム角α以上になっ
たときにHレベルのアップ停止信号を出力する。この比
較手段66は例えば演算増幅器により構成できる。これ
らトリム角検出手段62、設定手段64および比較手段
66には、運転席に設けた電源投入スイッチ68および
モード切換スイッチ70を介して電源46から電力が供
給される。比較手段66の出力はPNPトランジスタか
らなる前記アップ制限用スイッチ56のベースに入力さ
れる。なお72aはこのスイッチ56のベース接地抵
抗、72bはベース・エミッタ間抵抗である。 74は推進ユニット22が減速状態になったことを検出
する減速検出手段である。この減速検出手段74は、前
記スイッチ56のベースと接地との間に並列接続された
アクセル位置検出手段としてのアクセルスイッチ76と
中立検出スイッチ78とを備える。アクセルスイッチ7
6は推進ユニット22のエンジン出力を制御するアクセ
ル操作子(図示せず)がエンジン出力を最小にする位置
例えば全閉位置になったことを検出して閉路する常開接
点である。また中立検出スイッチ78はエンジンとプロ
ペラとの間に設けられたシフト装置(図示せず)が動力
伝達を絶つ中立状態になったことを検出して閉路する常
開接点である。 従ってモード切換スイッチ70を閉路すれば、通常のマ
ニュアルモードになる。この時には比較手段66の出力
はLレベルになり、スイッチ56のベースは接地抵抗7
2により接地レベルになるので、スイッチ56は閉路す
る。このためトリムスイイッチ48を操作することによ
り電磁リレー52または58の各コイル52a,58a
のいずれかが励磁され、接点52bまたは58bが閉路
する。すなわちトリムスイッチ48により推進ユニット
22のトリム角θを自由に制御でき、また必要に応じて
チルトアップまたはチルトダウンが可能である。 電源投入スイッチ68を閉路し、さらにモード切換スイ
ッチ70を閉路すればオートモードになる。このモード
での航走中においては、設定器で設定した希望トリム角
α以下の範囲内でのみトリム角θをトリムスイッチ48
により制御可能となる。まず航走中においてはアクセル
操作子は全閉位置以外の適宜の開度位置にあるからアク
セルスイッチ76は開路し、またシフト装置は前進位置
にあるから中立検出スイッチ78も開路している。今ト
リム角θが希望トリム角αより小さければ、比較手段6
6の出力はLレベルになり、スイッチ56は閉路する。
従ってトリムスイッチ48を端子c側(アップ側)に接
続すれば、アップ信号はスイッチ56を通ってコイル5
8aを励磁する。従ってモータ32はシリンダ24を伸
ばす方向に回転し、トリム角θが増加する(トリムアッ
プ)。トリム角θが希望トリム角αに等しくなると比較
手段66の出力であるアップ停止信号がHレベルにな
り、スイッチ56は閉路する。従ってアップ信号の供給
回路54が切れたことになり、コイル58aの励磁は停
止する。このためモータ32は停止し推進ユニット22
はこの希望トリム角αに保たれる。すなわち航走中トリ
ムスイッチ48を端子c側(アップ側)にし続ければ自
動的に希望トリムαに設定でき、操作が簡単である。 またダウン信号の供給回路50は常にコイル52aに接
続されているので、トリムスイッチ48を端子b(ダウ
ン側)に接続すればモータ32はいつでもトリム角θを
減少する方向に回転する。 なお希望トリム角αは予め試走を行うことにより実験的
に求める。例えばモード切換スイッチ70を閉路したマ
ニュアルモードで試走し、その時の最適なトリム角θを
表示器63から読み取って記憶する。次にこのスイッチ
70を閉路してオードモードに切換え、さらにトリムス
イッチ48を端子b(ダウン側)に接続して最小トリム
角にした後、端子c(アップ側)を接続しつつ設定器6
4をその設定値が増加する方向に操作して表示器63の
表示が前記の希望トリム角αになったことを確認して設
定を終了すればよい。 航走中に浅瀬に入ったり、先方に流木を発見した時に
は、アクセル操作子を全閉位置にしたり、シフト位置を
中立位置にする。従って減速検知手段74のスイッチ7
6や78が閉路しスイッチ56のベースが接地電位に下
がり、スイッチ56が閉路する。このため減速する前に
推進ユニット22が希望トリム角αにあっても、減速し
た時からスイッチ56が閉路するから、トリムスイッチ
48を端子c側(アップ側)に接続することにより推進
ユニット22を水から引き揚げてチルトアップすること
ができる。このためモード切換スイッチ70を操作しな
くても航走から減速状態に入れば自動的にチルトアップ
可能でなる。 またメインスイッチ68を切った状態で運搬時や整備時
などにチルトアップする場合には、トリムスイッチ48
を端子c(アップ側)に接続すれば電源46からトリム
スイッチ48に電流が流れアップ信号が駆動手段へ供給
される。このため電源投入スイッチ68のキーを用いず
にチルトアップして運搬・整備ができ、便利である。 第3図は本発明の第2の実施例の全体構成図である。こ
の実施例は、前記実施例が希望トリム角αを最大トリム
角とするものであるのに対し、最小トリム角βも設定可
能とし、これら最大トリム角αと最小トリム角βの範囲
内でトリム角θを制御可能にしたものである。すなわち
可変抵抗器などからなる最小トリム角設定器80で予め
最小トリムβを設定し、第2の比較手段82においてト
リム角θをこの最小トリム角βと比較する。この第2の
比較手段82はトリム角θが最小トリム角β以下になる
とHレベルのダウン停止信号を出力する。PNPトラン
ジスタからなるダウン制限手段としてのダウン制限用ス
イッチ84はダウン信号の供給回路50に設けられ、H
レベルのダウン停止信号により開路する。なお86aは
このスイッチ84のベース接地抵抗、86bはベース・
エミッタ間抵抗である。 従ってトリム角θが最小トリム角βより大きい間はスイ
ッチ84は閉路し続け、トリムスイッチ48を端子b側
に接続することによりトリムダウン可能である。そして
トリム角θが最小トリム角β以下になるとスイッチ84
が開路し、それ以上のトリムダウンは不可能となる。 この実施例によれば船の積み荷、乗員数などの条件の変
化に応じて、発進加速時に最適なトリム角を最小トリム
角βとして設定しておけば、発進にトリムスイッチ48
により最小トリム角βに設定し、航走時に最大トリム角
(希望トリム角α)に容易に設定できる。 第3図の実施例では最大トリム角αと最小トリム角βを
設定したが、この回路で両トリム角α、βを略同一に設
定することもできる。この場合にはこの設定したトリム
角α(≒β)に向ってトリムアップまたはトリムダウン
でき、常に一定のトリム角に制御することができる。な
おこの場合2つの設定手段64、80を一つの設定手段
64または80で兼用できるのは勿論である。さらにこ
の場合には比較手段66、82も1つの比較手段66ま
たは82で兼用させることも可能である。 第4図はこのようにした第3の実施例の全体構成図であ
り、第3図の実施例における最小トリム角βを最大トリ
ム角αと一致させ、第2の比較手段82を比較手段66
に兼用させたものである。なおこの場合ダウン制限用ス
イッチ84Aとしてはアップ制限用スイッチ56とは逆
極性のNPNトランジスタを用い、比較手段66の出力
をこのスイッチ84Aのベースに導いている。 従ってトリム角θが最大トリム角α(=β)以上であれ
ば比較手段66はHレベルのアップ停止信号を出力しス
イッチ56を閉路すると同時にスイッチ84Aを閉路す
る。このためトリムダウンが可能となる。またトリム角
θが最小トリム角β(=α)以下であれば比較手段66
はLレベルの信号(ダウン停止信号に相当する)を出力
し、スイッチ56を閉路すると同時にスイッチ84Aを
開路する。このためトリムアップが可能になる。 なお第3、4図では第1図と同一部分に同一符号を付し
たので、その説明は繰り返さない。 以上の実施例ではアップ制限スイッチ56およびダウン
制限スイッチ84、84Aをアップ信号およびダウン信
号の供給回路54,50に直列に設けているが、本発明
はこれに限られずコイル58a,52aに並列接続して
も構成可能である。なおこの場合はこれらのスイッチは
前記実施例のスイッチ56,84の開閉と逆に動作させ
る必要があるのは勿論である。 また減速検知手段74はアクセルスイッチ76や中立検
出スイッチ78だけでなく他のスイッチで減速を検知し
てもよい。例えばエンジン回転速度、プロペラの回転速
度などから検出したり、あるいは流速から船速を判断す
ることにより減速を検出してもよい。 さらに以上の実施例では1つのシリンダ24によってチ
ルトアップ・ダウンおよびトリムアップ・ダウンを行う
ようにしたが、トリム角制御用の専用のシリンダを、チ
ルトアップ・ダウン専用のシリンダと別に備えるように
してもよい。 (発明の効果) 請求の範囲第1項に記載した第1の発明は以上のよう
に、トリム角が希望トリム角以上になるとアップ信号の
供給を絶つアップ制限手段を設けたので、この希望トリ
ム角以下の状態からトリムスイッチをトリムアップ側へ
操作すればこの希望トリム角で自動的に停止する。また
トリムスイッチをトリムダウン側へ操作すれば望みのト
リム角またはトリムダウンできる。このため航走中にト
リムアップしたりトリムダウンする場合、トリムスイッ
チをアップ側またはダウン側に操作し続ければ自動的に
最適なトリム角に設定でき、簡単な操作で正確にトリム
角制御が行える。ここに希望トリム角は操縦者が乗船人
数や積み荷の重さなどに応じて簡単に設定を変更するこ
とができる。 また減速検知手段を設け、減速時にはアップ信号を供給
可能とするようにアップ制限スイッチを制御するから、
浅瀬に入る時や、前方に流木を発見した時などに減速す
れば、トリムアップさらにはチルトアップが可能とな
り、モード切換を行う必要がなく便利である。 請求の範囲第4項に記載した第2の発明は、最小トリム
角を設定する他の設定器を設け、トリム角がこの最小ト
リム角以下になった時にダウン信号の供給を絶つダウン
制限手段を設けたから、最小トリム角と最大トリム角
(希望トリム角)との間でトリム角制御できるようにな
り、一層便利である。この場合最大トリム角と最小トリ
ム角を同一に設定すれば常に一定のトリム角に設定でき
る。
ルト軸回りに回動する駆動手段と、前記駆動手段へアッ
プ信号およびダウン信号の一方を選択して供給し前記推
進ユニットのトリム角を増減させる手動のトリムスイッ
チとを備えるものにおいて、前記トリム角の検出手段
と、希望トリム角を手動で変更可能に設定する設定手段
と、前記トリム角を前記希望トリム角と比較する比較手
段と、減速状態になったことを検出する減速探知手段
と、前記トリム角が前記希望トリム角以上になったとき
に前記アップ信号の供給を絶ち前記減速探知手段が減速
状態を検出した時に前記アップ信号を供給可能にするア
ップ制限手段とを備えることを特徴とする船舶用推進ユ
ニットのトリム角制御装置により達成される。 また前記第2の目的は、推進ユニットをチルト軸回りに
回動する駆動手段と、前記駆動手段へアップ信号および
ダウン信号の一方を選択して供給し前記推進ユニットの
トリム角を増減させる手動のトリム角スイッチとを備え
るものにおいて、前記トリム角の検出手段と、最大トリ
ム角および最小トリム角をそれぞれ手動で変更可能に設
定する設定手段と、前記トリム角を前記最大トリム角と
比較する比較手段と、前記トリム角を前記最小トリム角
と比較する第2の比較手段と、前記トリム角が前記最大
トリム角以上になったときに前記アップ信号の供給を絶
つアップ制御手段と、前記トリム角が前記最小トリム角
以下になったときに前記ダウン信号の供給を絶つダウン
制限手段とを備えることを特徴とする船舶用推進ユニッ
トのトリム角制御装置により達成される。 (実施例) 第1図は本発明の一実施例の全体構成図、第2図はその
油圧による駆動手段の油圧回路図である。 これらの図で符号10は公知の船外機であり、船尾板1
2(第2図)に固定されたクランプブラケット14と、
このクランプブラケット14の上部に位置する水平なチ
ルト軸16により上下へ回動自在に取付けられたスイベ
ルブラケット18と、このスイベルブラケット18の垂
直な軸受筒20に左右へ回動自在に取付けられた推進ユ
ニット22とを備える。24は油圧シリンダであり、そ
の下端はクランプブラケット14の下部に軸支され、そ
の上端はスイベルブラケット18に軸支されている。こ
の結果、シリンダ24内のピストン26により画成され
た上油室28および下油室30の一方に油圧を供給する
ことにより、シリンダ24を伸縮することができる。こ
のシリンダ24の伸縮によりスイベルブラケット18お
よび推進ユニット22をチルト軸16回りに回動させ、
推進ユニット22のトリム角を制御すると共に推進ユニ
ット22をチルトアップまたはチルトダウンすることが
できる。 次に駆動手段を第2図に基づいて説明する。32は正逆
転可能な直流モータ、34はこのモータ22により駆動
される油圧ポンプであり、この油圧ポンプ34はモータ
32の正逆転により作動油の吐出方向が可変となってい
る。油圧ポンプ34が第2図でA方向に作動油を吐出す
る時には、油タンク36から逆止弁38aを介して吸入
された作動油は、パイロット操作逆止弁40aを通って
前記シリンダ24の下油室30に導かれる。このためピ
ストン26が上昇し、シリンダ24が伸びる。すなわち
トリム角が増大し(トリムアップ)、またシリンダ24
が大きく伸びれば推進ユニット22が水中から引き揚げ
られてチルトアップ状態になる。なおこの時上油室28
内の作動油は前記油ポンプ34の吐出油圧により開かれ
たパイロット操作逆止弁40bを通り油ポンプ34に還
流する。 逆に油ポンプ34がB方向に作動油を吐出する時には、
油ポンプ34は油タンク36から逆止弁38bを介して
作動油を吸入し、この作動油はパイロット操作逆止弁4
0bを経て上油室28へ導かれる。この結果推進ユニッ
ト22を水中に降下してチルトダウン状態にすると共
に、ユニット角を減少(トリムダウン)することができ
る。この時下油室30内の作動油は前記油ポンプ34の
吐出油圧により開かれたパイロット操作逆止弁40aを
通り油ポンプ34に還流する。なお第2図中42a,4
2bはリリーフ弁、また44は手動2ポート位置切換弁
である。この切換弁44は推進ユニット22を手動操作
によりチルトアップまたはチルトダウンする場合に操作
して、シリンダ24の上油室28と下油室30を連通す
るものである。 以上のように構成された駆動手段は、第1図に示すトリ
ム制御装置により制御される。この図において46は直
流電源、48はトリムスイッチである。このトリムスイ
ッチ48は船体内の運転席に設けられる。トリムスイッ
チ48はその端子aが電源投入スイッチなどを介するこ
となく電源46に直接接続され、この端子aは端子b,
cに選択的に接続可能となっている。端子bはダウン信
号を送出するもので、このダウン信号の供給回路50に
は電磁リレー52のコイル52aが直列接続されてい
る。電磁リレー52はこのコイル52aにより閉路され
る常開接点52bを備える。接点cはアップ信号を送出
するもので、このアップ信号の供給回路54にはPNP
トランジスタからなるアップ制限手段としてのアップ制
御用スイッチ56および電磁リレー58のコイル58a
が直列接続されている。電磁リレー58はこのコイル5
8aにより閉路される常開接点58bを備える。常開接
点52bと58bとは前記モータ32と共に閉回路を形
成するように接続され、これら両接点52b,58bの
接続部とモータ32との間にモータ駆動用電源60が接
続されている。 従ってもしアップ制限用スイッチ56が閉路していれ
ば、トリムスイッチ48の切換えによりアップ信号また
はダウン信号がそれぞれその供給回路54,50を介し
て送出され、接点58bまたは52bが選択的に閉路さ
れてモータ32が正・逆転する。この結果前記駆動手段
はトリムアップまたはトリムダウン方向に推進ユニット
22を駆動する。 62は前記推進ユニット22のトリム角θすなわちチル
ト軸16回りの回動角を検出するトリム角検出手段であ
る。この検出手段62は、例えばチルト軸16付近に設
けたスライド抵抗で構成したり、回動する磁石とこれに
対向する磁気抵抗素子(ホール素子)とで構成すること
ができる。63はトリム角表示器であり、検出手段62
の出力に基づいて現実のトリム角θを表示する。このト
リム角表示器は船体内の運転席などに設けられる。64
は希望トリム角αを設定するための設定手段である。こ
の設定手段64は操縦席付近に取付けられ、操縦者が希
望トリム角αを自由に変更できるようにするためのもの
であり、例えば可変抵抗器により構成される。66は比
較手段であり、前記トリム角検出手段62が検出するト
リム角θと、設定手段64で設定される希望トリム角α
とを比較して、トリム角θが希望トリム角α以上になっ
たときにHレベルのアップ停止信号を出力する。この比
較手段66は例えば演算増幅器により構成できる。これ
らトリム角検出手段62、設定手段64および比較手段
66には、運転席に設けた電源投入スイッチ68および
モード切換スイッチ70を介して電源46から電力が供
給される。比較手段66の出力はPNPトランジスタか
らなる前記アップ制限用スイッチ56のベースに入力さ
れる。なお72aはこのスイッチ56のベース接地抵
抗、72bはベース・エミッタ間抵抗である。 74は推進ユニット22が減速状態になったことを検出
する減速検出手段である。この減速検出手段74は、前
記スイッチ56のベースと接地との間に並列接続された
アクセル位置検出手段としてのアクセルスイッチ76と
中立検出スイッチ78とを備える。アクセルスイッチ7
6は推進ユニット22のエンジン出力を制御するアクセ
ル操作子(図示せず)がエンジン出力を最小にする位置
例えば全閉位置になったことを検出して閉路する常開接
点である。また中立検出スイッチ78はエンジンとプロ
ペラとの間に設けられたシフト装置(図示せず)が動力
伝達を絶つ中立状態になったことを検出して閉路する常
開接点である。 従ってモード切換スイッチ70を閉路すれば、通常のマ
ニュアルモードになる。この時には比較手段66の出力
はLレベルになり、スイッチ56のベースは接地抵抗7
2により接地レベルになるので、スイッチ56は閉路す
る。このためトリムスイイッチ48を操作することによ
り電磁リレー52または58の各コイル52a,58a
のいずれかが励磁され、接点52bまたは58bが閉路
する。すなわちトリムスイッチ48により推進ユニット
22のトリム角θを自由に制御でき、また必要に応じて
チルトアップまたはチルトダウンが可能である。 電源投入スイッチ68を閉路し、さらにモード切換スイ
ッチ70を閉路すればオートモードになる。このモード
での航走中においては、設定器で設定した希望トリム角
α以下の範囲内でのみトリム角θをトリムスイッチ48
により制御可能となる。まず航走中においてはアクセル
操作子は全閉位置以外の適宜の開度位置にあるからアク
セルスイッチ76は開路し、またシフト装置は前進位置
にあるから中立検出スイッチ78も開路している。今ト
リム角θが希望トリム角αより小さければ、比較手段6
6の出力はLレベルになり、スイッチ56は閉路する。
従ってトリムスイッチ48を端子c側(アップ側)に接
続すれば、アップ信号はスイッチ56を通ってコイル5
8aを励磁する。従ってモータ32はシリンダ24を伸
ばす方向に回転し、トリム角θが増加する(トリムアッ
プ)。トリム角θが希望トリム角αに等しくなると比較
手段66の出力であるアップ停止信号がHレベルにな
り、スイッチ56は閉路する。従ってアップ信号の供給
回路54が切れたことになり、コイル58aの励磁は停
止する。このためモータ32は停止し推進ユニット22
はこの希望トリム角αに保たれる。すなわち航走中トリ
ムスイッチ48を端子c側(アップ側)にし続ければ自
動的に希望トリムαに設定でき、操作が簡単である。 またダウン信号の供給回路50は常にコイル52aに接
続されているので、トリムスイッチ48を端子b(ダウ
ン側)に接続すればモータ32はいつでもトリム角θを
減少する方向に回転する。 なお希望トリム角αは予め試走を行うことにより実験的
に求める。例えばモード切換スイッチ70を閉路したマ
ニュアルモードで試走し、その時の最適なトリム角θを
表示器63から読み取って記憶する。次にこのスイッチ
70を閉路してオードモードに切換え、さらにトリムス
イッチ48を端子b(ダウン側)に接続して最小トリム
角にした後、端子c(アップ側)を接続しつつ設定器6
4をその設定値が増加する方向に操作して表示器63の
表示が前記の希望トリム角αになったことを確認して設
定を終了すればよい。 航走中に浅瀬に入ったり、先方に流木を発見した時に
は、アクセル操作子を全閉位置にしたり、シフト位置を
中立位置にする。従って減速検知手段74のスイッチ7
6や78が閉路しスイッチ56のベースが接地電位に下
がり、スイッチ56が閉路する。このため減速する前に
推進ユニット22が希望トリム角αにあっても、減速し
た時からスイッチ56が閉路するから、トリムスイッチ
48を端子c側(アップ側)に接続することにより推進
ユニット22を水から引き揚げてチルトアップすること
ができる。このためモード切換スイッチ70を操作しな
くても航走から減速状態に入れば自動的にチルトアップ
可能でなる。 またメインスイッチ68を切った状態で運搬時や整備時
などにチルトアップする場合には、トリムスイッチ48
を端子c(アップ側)に接続すれば電源46からトリム
スイッチ48に電流が流れアップ信号が駆動手段へ供給
される。このため電源投入スイッチ68のキーを用いず
にチルトアップして運搬・整備ができ、便利である。 第3図は本発明の第2の実施例の全体構成図である。こ
の実施例は、前記実施例が希望トリム角αを最大トリム
角とするものであるのに対し、最小トリム角βも設定可
能とし、これら最大トリム角αと最小トリム角βの範囲
内でトリム角θを制御可能にしたものである。すなわち
可変抵抗器などからなる最小トリム角設定器80で予め
最小トリムβを設定し、第2の比較手段82においてト
リム角θをこの最小トリム角βと比較する。この第2の
比較手段82はトリム角θが最小トリム角β以下になる
とHレベルのダウン停止信号を出力する。PNPトラン
ジスタからなるダウン制限手段としてのダウン制限用ス
イッチ84はダウン信号の供給回路50に設けられ、H
レベルのダウン停止信号により開路する。なお86aは
このスイッチ84のベース接地抵抗、86bはベース・
エミッタ間抵抗である。 従ってトリム角θが最小トリム角βより大きい間はスイ
ッチ84は閉路し続け、トリムスイッチ48を端子b側
に接続することによりトリムダウン可能である。そして
トリム角θが最小トリム角β以下になるとスイッチ84
が開路し、それ以上のトリムダウンは不可能となる。 この実施例によれば船の積み荷、乗員数などの条件の変
化に応じて、発進加速時に最適なトリム角を最小トリム
角βとして設定しておけば、発進にトリムスイッチ48
により最小トリム角βに設定し、航走時に最大トリム角
(希望トリム角α)に容易に設定できる。 第3図の実施例では最大トリム角αと最小トリム角βを
設定したが、この回路で両トリム角α、βを略同一に設
定することもできる。この場合にはこの設定したトリム
角α(≒β)に向ってトリムアップまたはトリムダウン
でき、常に一定のトリム角に制御することができる。な
おこの場合2つの設定手段64、80を一つの設定手段
64または80で兼用できるのは勿論である。さらにこ
の場合には比較手段66、82も1つの比較手段66ま
たは82で兼用させることも可能である。 第4図はこのようにした第3の実施例の全体構成図であ
り、第3図の実施例における最小トリム角βを最大トリ
ム角αと一致させ、第2の比較手段82を比較手段66
に兼用させたものである。なおこの場合ダウン制限用ス
イッチ84Aとしてはアップ制限用スイッチ56とは逆
極性のNPNトランジスタを用い、比較手段66の出力
をこのスイッチ84Aのベースに導いている。 従ってトリム角θが最大トリム角α(=β)以上であれ
ば比較手段66はHレベルのアップ停止信号を出力しス
イッチ56を閉路すると同時にスイッチ84Aを閉路す
る。このためトリムダウンが可能となる。またトリム角
θが最小トリム角β(=α)以下であれば比較手段66
はLレベルの信号(ダウン停止信号に相当する)を出力
し、スイッチ56を閉路すると同時にスイッチ84Aを
開路する。このためトリムアップが可能になる。 なお第3、4図では第1図と同一部分に同一符号を付し
たので、その説明は繰り返さない。 以上の実施例ではアップ制限スイッチ56およびダウン
制限スイッチ84、84Aをアップ信号およびダウン信
号の供給回路54,50に直列に設けているが、本発明
はこれに限られずコイル58a,52aに並列接続して
も構成可能である。なおこの場合はこれらのスイッチは
前記実施例のスイッチ56,84の開閉と逆に動作させ
る必要があるのは勿論である。 また減速検知手段74はアクセルスイッチ76や中立検
出スイッチ78だけでなく他のスイッチで減速を検知し
てもよい。例えばエンジン回転速度、プロペラの回転速
度などから検出したり、あるいは流速から船速を判断す
ることにより減速を検出してもよい。 さらに以上の実施例では1つのシリンダ24によってチ
ルトアップ・ダウンおよびトリムアップ・ダウンを行う
ようにしたが、トリム角制御用の専用のシリンダを、チ
ルトアップ・ダウン専用のシリンダと別に備えるように
してもよい。 (発明の効果) 請求の範囲第1項に記載した第1の発明は以上のよう
に、トリム角が希望トリム角以上になるとアップ信号の
供給を絶つアップ制限手段を設けたので、この希望トリ
ム角以下の状態からトリムスイッチをトリムアップ側へ
操作すればこの希望トリム角で自動的に停止する。また
トリムスイッチをトリムダウン側へ操作すれば望みのト
リム角またはトリムダウンできる。このため航走中にト
リムアップしたりトリムダウンする場合、トリムスイッ
チをアップ側またはダウン側に操作し続ければ自動的に
最適なトリム角に設定でき、簡単な操作で正確にトリム
角制御が行える。ここに希望トリム角は操縦者が乗船人
数や積み荷の重さなどに応じて簡単に設定を変更するこ
とができる。 また減速検知手段を設け、減速時にはアップ信号を供給
可能とするようにアップ制限スイッチを制御するから、
浅瀬に入る時や、前方に流木を発見した時などに減速す
れば、トリムアップさらにはチルトアップが可能とな
り、モード切換を行う必要がなく便利である。 請求の範囲第4項に記載した第2の発明は、最小トリム
角を設定する他の設定器を設け、トリム角がこの最小ト
リム角以下になった時にダウン信号の供給を絶つダウン
制限手段を設けたから、最小トリム角と最大トリム角
(希望トリム角)との間でトリム角制御できるようにな
り、一層便利である。この場合最大トリム角と最小トリ
ム角を同一に設定すれば常に一定のトリム角に設定でき
る。
第1図は本発明の一実施例の全体構成図、第2図はその
駆動手段の油圧回路図、第3図は第2の実施例の全体構
成図、第4図は第3の実施例の全体構成図である。 16……チルト軸、 22……推進ユニット、 48……トリムスイッチ、 50……ダウン信号の供給回路、 54……アップ信号の供給回路、 56……アップ制限用スイッチ、 62……トリム角検出手段、 64……希望(最大)トリム角設定手段、 66……比較手段、 74……減速検知手段、 80……最小トリム角設定手段、 82……第2の比較手段、 84,84A……ダウン制限用スイッチ。
駆動手段の油圧回路図、第3図は第2の実施例の全体構
成図、第4図は第3の実施例の全体構成図である。 16……チルト軸、 22……推進ユニット、 48……トリムスイッチ、 50……ダウン信号の供給回路、 54……アップ信号の供給回路、 56……アップ制限用スイッチ、 62……トリム角検出手段、 64……希望(最大)トリム角設定手段、 66……比較手段、 74……減速検知手段、 80……最小トリム角設定手段、 82……第2の比較手段、 84,84A……ダウン制限用スイッチ。
Claims (6)
- 【請求項1】推進ユニットをチルト軸回りに回動する駆
動手段と、前記駆動手段へアップ信号およびダウン信号
の一方を選択して供給し前記推進ユニットのトリム角を
増減させる手動のトリムスイッチとを備えるものにおい
て、 前記トリム角の検出手段と、希望トリム角を手動で変更
可能に設定する設定手段と、前記トリム角を前記希望ト
リム角と比較する比較手段と、減速状態になったことを
検出する減速探知手段と、前記トリム角が前記希望トリ
ム角以上になったときに前記アップ信号の供給を絶ち前
記減速探知手段が減速状態を検出した時に前記アップ信
号を供給可能にするアップ制限手段とを備えることを特
徴とする船舶用推進ユニットのトリム角制御装置。 - 【請求項2】減速検知手段は、エンジン出力制御用のア
クセル操作子がエンジン出力を最小にする位置にあるこ
とを検出するアクセル位置検出手段で形成されることを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の船舶用推進ユニ
ットのトリム角制御装置。 - 【請求項3】推進ユニットは推進動力を断続するための
シフト装置を備え、減速検知手段は、前記シフト装置が
中立位置にあることを検出する中立検出スイッチで形成
されることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の船
舶用推進ユニットのトリム角制御装置。 - 【請求項4】推進ユニットをチルト軸回りに回動する駆
動手段と、前記駆動手段へアップ信号およびダウン信号
の一方を選択して供給し前記推進ユニットのトリム角を
増減させる手動のトリムスイッチとを備えるものにおい
て、 前記トリム角の検出手段と、最大トリム角および最小ト
リム角をそれぞれ手動で変更可能に設定する設定手段
と、前記トリム角を前記最大トリム角と比較する比較手
段と、前記トリム角を前記最小トリム角と比較する第2
の比較手段と、前記トリム角が前記最大トリム角以上に
なったときに前記アップ信号の供給を絶つアップ制限手
段と、前記トリム角が前記最小トリム角以下になったと
きに前記ダウン信号の供給を絶つダウン制限手段とを備
えることを特徴とする船舶用推進ユニットのトリム角制
御装置。 - 【請求項5】最大トリム角を最小トリム角とを略同一角
に設定したことを特徴とする特許請求の範囲第4項記載
の船舶用推進ユニットのトリム角制御装置。 - 【請求項6】1つの設定手段で前記最大トリム角と最小
トリム角とを設定することを特徴とする特許請求の範囲
第4項または第5項記載の船舶用推進ユニットのトリム
角制御装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60135924A JPH0633075B2 (ja) | 1985-06-24 | 1985-06-24 | 船舶用推進ユニツトのトリム角制御装置 |
US07/136,492 US4813896A (en) | 1985-06-24 | 1987-12-22 | Trim angle control device for marine propulsion motors |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60135924A JPH0633075B2 (ja) | 1985-06-24 | 1985-06-24 | 船舶用推進ユニツトのトリム角制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61295195A JPS61295195A (ja) | 1986-12-25 |
JPH0633075B2 true JPH0633075B2 (ja) | 1994-05-02 |
Family
ID=15163031
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60135924A Expired - Fee Related JPH0633075B2 (ja) | 1985-06-24 | 1985-06-24 | 船舶用推進ユニツトのトリム角制御装置 |
Country Status (2)
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---|---|
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JP5379746B2 (ja) * | 2010-05-28 | 2013-12-25 | 本田技研工業株式会社 | 船外機の制御装置 |
JP2019107995A (ja) | 2017-12-18 | 2019-07-04 | ヤマハ発動機株式会社 | 船外機およびそれを備えた船舶 |
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US3834345A (en) * | 1973-02-05 | 1974-09-10 | Brunswick Corp | Marine drive setting apparatus |
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JPS5948293A (ja) * | 1982-09-13 | 1984-03-19 | Hitachi Ltd | 移動制御装置 |
SE451446B (sv) * | 1983-09-20 | 1987-10-12 | Volvo Penta Ab | Trimindikator for batar med utombordspropellerdrev |
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-
1985
- 1985-06-24 JP JP60135924A patent/JPH0633075B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1987
- 1987-12-22 US US07/136,492 patent/US4813896A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US4813896A (en) | 1989-03-21 |
JPS61295195A (ja) | 1986-12-25 |
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---|---|---|---|
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