JPH0633019B2 - Ic収納用金属ケースの製造方法 - Google Patents

Ic収納用金属ケースの製造方法

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JPH0633019B2
JPH0633019B2 JP63230509A JP23050988A JPH0633019B2 JP H0633019 B2 JPH0633019 B2 JP H0633019B2 JP 63230509 A JP63230509 A JP 63230509A JP 23050988 A JP23050988 A JP 23050988A JP H0633019 B2 JPH0633019 B2 JP H0633019B2
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welding
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、IC収納用金属ケースの製造方法、さらに詳
しくはICを含むエレクトロニクス部品を収納するため
の薄厚金属ケースの製造方法に関するものである。この
ような金属ケースはカード型エレクトロニクス製品に代
表されるような薄厚品に適用されるものであり、例えば
ICカード、カード型電卓が挙げられる。本明細書で
は、代表例としてICカードについて説明するが、薄厚
の板状エレクトロニクス製品で、ICその他のエレクト
ロニクス部品を収納するものであれば、いずれにも適用
可能であることは云うまでもない。
(従来の技術) いわゆるカード時代といわれる今日、コンピュータ機器
の発展、普及に伴い、従来の磁気テープを貼りつけた磁
気テープにかわって、データ記憶部およびデータ処理部
を含むICを内臓したICカードの実用化が検討されて
いる。このICカードは磁気カードに比較して格段に大
きな記憶容量をもつことから、例えば、銀行関係では預
金通帳に替わるもの、医療関係ではカルテに替わるもの
としての利用が期待され、その他多くの利用分野での研
究も行われている。
ところで、ICカードは、基本的には従来の磁気カード
と同等の0.7mm前後の厚さにする必要があり、ICチッ
プを内臓したプラスチック製の板状基板だけでは、曲げ
によってICチップのボンディング部に断線が生じ、デ
ータ破壊や機能停止に至る可能性がある。
そこで、ICチップその他のエレクトロニクス部品を金
属ケースに収納し、曲げ剛性を向上させたICカードの
利用が検討されている。このICカードは、摺動やよご
れに対する耐久性にも優れており、金属ケースにステン
レス鋼系あるいはチタンなどの材料を使用すれば、発錆
などの心配もない。
第1図は、金属ケースを使用したICカードの一例を示
し、第1図(イ)は平面図、同(ロ)は断面図である。
、lは、従来のプラスチック製の磁気カードと同
一で、規格によれば、l=86.60mm、l=54.00mmで
ある。コーナ半径は、例えばR=3.0mmである。全厚T
は、従来の磁気カードと同一で、国際規格によれば0.76
mmである。
ICチップその他のエレクトロニクス部品は容器状の金
属ケース2と金段蓋3で形成される空間1に収納され
る。板状の金属蓋3は金属ケース2に接合されICカー
ドどの完成品4を構成しており、その内部の空間1は密
閉状態である。金属蓋3には記憶内容の表示部5と、電
源スイッチ、入力ボタンなどのキー6が備えられてる。
金属蓋3の厚さtは50μm程度であり、空間に収納さ
れるICチップその他のエレクトロニクス部品の曲げ破
壊を防止する役割は、その大部分を金属ケース2が受持
っている。
第2図に従来の金属ケース2を示す。第2図(イ)は平
面図、同(ロ)は断面図である。前述したように、金属
ケース2はICチップその他のエレクトロニクス部品を
収納するための凹み部7を有する容器状のものである。
凹み部7の周囲には額縁状の周縁部2bが設けられてお
り、その幅は、例えばb=2mm、b=3mmである。
厚さについて云えば、周縁部2bの板厚tは0.6〜0.7mm
であるのに対し、底部2aの板厚は0.1mm程度でよい。す
なわち、金属ケース2は、底部が極めて薄いにもかかわ
らず大面積の凹み部7を有するため、凹み部7を、例え
ば錣造のような塑性加工で製品寸法に仕上げることはほ
とんど不可能である。また、第3図に示すような予め所
定形状に打抜き等により準備した厚さtの板状素材か
ら、深さhの凹み部7を切削加工によって形成する方法
は、底部2aの厚みtが極めて薄いために加工熱あるい
は加工力によって底部2aが変形し易く採用し難い。
従来採用されている方法はエッチングであるが、エッチ
ング予定部以外の部位のマスキングに手間がかかる上、
エッチングに要する時間も多大である。
以上の如く、金属ケース2を一体品で工業的に製造する
ことは極めて困難である。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、上述のようなICカード用金属ケースは大量
にしかも安価に所望性能のものが製造できることが要請
される。
したがって、本発明の一般的目的は、出来るだけ簡単な
構造でしかも十分な剛性、堅牢性を備えたICカード用
金属ケースの安価な製造方法を提供することである。
本発明のより具体的目的は、浅底容器と矩形リングの2
ピース構造とし、それらを実質的に一体化したICカー
ド用金属ケースの効率的製造方法を提供することであ
る。
(問題点を解決するための手段) かくして、本発明者らは上述の目的達成のため、種々検
討を重ねて本発明を完成したもので、本発明の要旨とす
るところは、ICを含むエレクトロニクス部品を収納す
るための凹み部と、該凹み部を取り囲む額縁状の周縁部
とを有するIC収納用金属ケースの製造方法において、
前記凹み部の底厚に等しい板厚の金属板から、該凹み部
の深さに略々等しい高さの壁面を周囲に有する浅底容器
をプレス成形し、前記凹み部の深さに略々等しい板厚の
金属板から、該浅底容器の内壁面に嵌合しうる外郭形状
と前記凹み部の輪郭形状と略々同一の内郭形状を有する
矩形リングを制作し、次いで該矩形リングを前記浅底容
器の側壁内面に嵌合せしめて嵌合品とし、該嵌合品を構
成する前記浅底容器と矩形リングとを接合して一体品と
することを特徴とするIC収納用金属ケースの製造方法
である。
本発明の好適態様にあっては、前記矩形リングは打抜き
によって製造する。製造能率の面からもかかる打抜きが
好ましいが、レーザ切断によって製造してもよい。場合
によっては各辺を構成する部材を溶接付けによって組立
ててもよい。
さらに、前記嵌合品を構成する浅底容器と矩形リングと
の接合は溶接あるいは接着あるいはロウ付けによって行
われる。もちろん、溶接と接着、溶接とろう付けを組み
合わせてもよい。
かかるIC収納用金属ケースはカード型エレクトロニク
ス製品に代表されるようなICを利用した薄い厚さの製
品の収納用に適用されるものであり、本発明の適用製品
としては、たとえばICカード、カード型電卓が挙げら
れる。本明細書においては、代表例としてICカードを
用いて説明するが、薄厚の板状エレクトロニクス製品
で、ICチップその他のエレクトロニクス部品を収納す
るものであればどのような製品に対しても適用可能であ
ることはいうまでもない。
(作用) 次に、本発明を添付図面を参照してさらに詳細に説明す
る。
第4図は、本発明にかかる方法によって製造されるIC
カード用金属ケースを示す。第4図(イ)は平面図、同
(ロ)は断面図である。金属ケース9は、底部から側壁
まで一体の浅底容器10(以下、単に「容器」ともいう)
の側壁内面に、矩形リング11がはめ込まれ嵌合品とな
り、接合されたものである。このため浅底容器10と矩形
リング11とは実質的に一体化した構造となり、ICを含
むエレクトロニクス部品を収容する凹み部18および矩形
リング11を取り囲んで額縁状の周縁部を構成する側壁10
bを有し、所要剛性、堅牢性を備えた金属ケース9が構
成されるのである。
もちろん、製品によっては収納する部品が少なく凹み部
18全体のスペースが必要でないものもあるが、この場合
には第14(イ)、(ロ)に示すように必要な部位に透孔26ある
いは凹み27を設けたプラスチック板28を金属ケース9の
凹み部18にはめ込んで使用すればよい。第14図(イ)は平
面図、第14図(ロ)は断面図である。
なお、第4図において、矩形リング11を額縁形状とした
のは、凹み部18の面積を極力広く確保しようとしたため
であり、例えば第15図(イ)に示すように桟11bを追加して
矩形リング11を補強したものや、同図(ロ)に示すように
幅を部分的に広く変化させたものも考えられる。本発明
において、矩形リング11がこれらの矩形リングをも意味
することは言うまでもない。
はじめに、浅底容器10の製造方法について述べる。
第5図(イ)、(ロ)は、板厚tの金属板材から、打
抜きあるいはレーザ切断によって製作された素板12の
平面図および側面図をそれぞれ示す。外形寸法L、L
、凹み部コーナ部12aの曲線形状は、次に述べる縁曲
げ加工の後に、第4図に示す容器側壁10bの高さが全周
にわたって一定となるように決定する。
第6図(イ)、(ロ)、(ハ)はプレスによる縁曲げ加
工工程をそれぞれ示す。
第6図(イ)はダイス13に素板12をセットした状態を示
し、ダイス穴輪郭13aの平面寸法は、第4図に示す容器
側壁10bの外形寸法と同一か、後述する矩形リング11の
圧入を考慮して僅かに小さくしておく。ダイス穴13bに
は、バネ14などにより弾性的に支持されたノックアウト
プレート15が設置され、その上面15aとダイス上面13cは
同一平面上にある。ダイス13の上方には、第4図に示す
容器側壁10bの高さtよりやや大きい間隔dを保っ
て、固定ストリッパ16が設置されており、その内側をポ
ンチ17が降下する。ポンチ17の平面形状は、ダイス穴輪
郭13aの形状に容器側壁の10bの厚さt′を見込んだもの
としておく。(第4図参照) 第6図(ロ)は、図示しない加圧装置によってポンチ17
を降下させ、ダイス肩16aに沿って素板12を押し込んだ
状態を示し、これにより第4図に示す周縁部に側壁10b
を有する浅底容器10が成形される。容器底面10aはノッ
クアウトプレート15で加圧支持されており、平坦のまま
である。
次いで、ポンチ17を上昇させると、浅底容器10はノック
アウトプレート15によって、ダイス上面13cの高さまで
持ち上げられ、第6図(ハ)に示す状態となる。浅底容
器10がポンチ17に密着したまま上昇した場合には、容器
側壁の上端面10cが固定ストリッパ16の下面に相当する
ダイス肩16aに接触し、容器10が落下して、第6図
(ハ)の状態となる。容器10を型より抽出し、縁曲げ加
工を完了する。なお、浅底容器側壁10bの板厚t′は、
素板12の板厚tと同一か、あるいは、ポンチ17とダイ
ス穴輪郭13aのクリアランスを調整することによって、
より小さく仕上げることが可能である。
次に、矩形リング11の製造方法について述べる。ここで
は第4図に示す額縁状のリングについて説明するが第14
図および第15図に示す他の形状のリングであっても同様
である。
第7図(イ)および(ロ)は矩形リング11をそれぞれ平面図お
よび断面図で示し、厚さtの金属板から打抜きあるい
はレーザ切断で製作することが望ましい。打抜き加工は
特に製造能率がすぐれており、大量生産に優れている。
また、レーザ切断はプログラム制御された機械を使用す
ることにより、金型なしに自在な形状に切断することが
できる点が優れている。
使用する素材の板厚tは第4図に示す凹み部18の深さ
hと同一である。
第7図(イ)に示す矩形リング11の外郭寸法は、浅底容
器側壁10bの内郭寸法と同一か、僅かに大きくしてお
く。これは、浅底容器10との組立ての際に、「とまりば
ね」あるいは「しまりばめ」となるようにするためで、
この理由は後述する。矩形リング11の各辺の幅b′、
′は、第4図のように組立てた状態で、金属ケース
9の凹み部18の内郭寸法が、第2図に示す一体型金属ケ
ース2の凹み部7の内郭寸法と同一となるように決定す
る。
矩形リング11の寸法例をあげれば、第4図の金属ケース
9の寸法を、l=85.60mm、l=54.00mm、R=3.0
m、t′=0.1mmとすると、l′=85.42mm、l′=5
3.82mm、R′=2.9mm、b′=1.9mm、b′=2.9mm
である。
ところで、第7図に示す矩形リング11は、一体品で製造
してもよいが、上記寸法例からも明らかなように、中央
の穴が大きいために材料の歩留が悪い。したがって、歩
留を向上させるには、例えば第8図(イ)、(ロ)にそ
れぞれ平面図および部分拡大図で示すように、2本1組
のL形のフレーム20、20を組み合わせ、接合部21を必要
に応じて例えば溶接によって接続し、矩形リング11とす
ればよい。このとき、L形のフレーム20、20の組み合わ
せ精度を向上させるため、第8図(ロ)の拡大図の例の
如く、接合部21をフレーム20、20相互のはめ込み構造と
してもよい。
次に、浅底容器10と矩形リング11の組立ておよび接合方
法について説明する。
第9図(イ)および(ロ)は組立て方法の一例を示す各
工程の略式説明図である。第9図(イ)はベース22上に
位置決めされた浅底容器10の上方より、ガイド23で浅底
容器10に対してセンタリングされた矩形リング11を落と
し、外周肩部11cが浅底容器側壁の上端面10cに接するよ
うに乗せた状態を示す。上方より、図示しない適宜加圧
装置によって押し金24を降下させ、第9図(ロ)に示す
ように、矩形リング11を浅底容器側壁10bの内面に嵌合
せしめる。
矩形リング11を打抜き加工で製作した場合には片方の面
の切口角部にダレと呼ばれる丸味が形成されるが、角部
11cにダレが形成されている場合はこの嵌合が特にスム
ースに行われる。
また、前述したように、かかる嵌合を「とまりばめ」、
あるいは、「しまりばめ」とすることにより、浅底容器
側壁10bと矩形リング11との間の遊びがなく、次に述べ
る各種接合が容易となる。さらに、矩形リング11の圧入
によって、浅底容器底面10aに、第9図(ロ)に矢印F
で示す面内張力が発生し、溶接工程において底面10aの
平坦度がくずれにくくなる。このようにして矩形リング
11の圧入の後、押し金24を上昇させ、ベース22とガイド
23の間隙25により、嵌合品である組立完了品26を抽出す
る。
なお、浅底容器10と矩形リング11の接合面を接着あるい
はロウ付けで接合する場合には、上記の組立工程の前
に、接合面に接着材あるいはロウ材を介在させておく必
要があるが、これについては後述する。
はじめに、組立完了品26の浅底容器10と矩形リング11の
溶接接合方法について説明する。
溶接は組立部完了品26の周縁部に行われる。この周縁部
の溶接形態には全周に亘って接合する全周溶接と周縁部
の何箇所を溶接するスポット溶接がある。はじめに全周
溶接について述べる。
全周溶接の第1の方法はレーザ溶接である。
レーザ溶接に供される組立完了品26では、第10図(イ)に
示すように、浅底容器10の深さh′を矩形リング11の厚
みtよりもわずかに小さくしておき、段差部50に溶接
ビード51(第10図(ロ)参照)を形成するのが好ましい。
第10図(ロ)はレーザ溶接の一例を略式断面図で示し、レ
ーザガン40からのレーザ光線41は浅底容器10の側壁上端
部10cと矩形リング11の接合ラインに照射され、ここを
溶かして溶接ビード51を形成する。レーザガン40と溶接
予定ラインの位置関係を一定に保持したまま、レーザガ
ン40と組立完了品26を一定速度で相対移動させて溶接す
る。
全周溶接の第2の方法はシーム溶接である。
第11図はシーム溶接の一例を略式断面図で示す。矩形リ
ング11の内側を内側固定電極52で支持しながら浅底容器
側壁10bの外周面に回転電極53を当て、両電極間に通電
し、回転電極53で押圧される界面54を溶接する。回転電
極53は側壁10bの外周面を一周し、全周が溶接される。
次にスポット溶接について述べる。
第12図(イ)はスポット溶接の一例を略式断面図で示す。
位置決め治具28にセッティングされた組立完了品(嵌合
品)26の容器側壁10bと、矩形リング11の内周部11eを一
対の溶接チップ27、27ではさみ、加圧通電して界面29に
ナゲットを形成する。溶接は一組の溶接チップ27,27で
1ケ所づつ実施してもよいが、多数組の溶接チップによ
り、例えば第12図(ロ)の金属ケースの斜視図に示す全溶
接点35を一挙に溶接することも可能である。
第12図(ロ)は位置決め治具28′にセットされた組立完了
品26の外面側から2本一組のチップ27′、27′によって
シリーズ溶接する場合で、同時に2点の溶接が行われ
る。この場合も多数組のチップによって全溶接点を一挙
に溶接することも可能である。前述したように、容器側
壁10bは、剛性がある矩形リング11の外周面に密着して
おり、スポット溶接後の波うちは発生しない。なお、溶
接点35はごく僅かへこむが、これが問題となる場合は第
12図(ハ)に示すように例えばコーナ部の溶接点35′だけ
にすれば目立たない。シリーズ溶接の場合はコーナ部1
ケ所に近接して2点の溶接点を設ければよい。
なお、第10図のレーザ溶接において、レーザ光線41を断
続的に発射しながらレーザガン40と組立完了品26を相対
移動させてスポット溶接することも可能である。また、
第11図のシーム溶接において、回転電極53の最外周部に
周方向に適当なピッチで突起を設け、電極53を組立完了
品26の外周面で回転させることによりスポット溶接を行
うことも可能である。
以上、組立完了品26の周縁部の溶接について述べたが、
場合によっては第16図(イ)に示すように、浅底容器底面1
0aと矩形リング上面11aを上下より電極31、31ではさ
み、スポット溶接してもよい。ただし、この場合にはス
ポット溶接による圧痕が残るので、例えば第16図(ロ)に
示すようにコーナスポット45のみにすれば外観品質をそ
れ程悪化させずに済ませられる。第16図(イ)は組立完了
品26をスポット溶接により金属ケースとする様子を略式
断面図で示すが、第16図(ロ)はスポット溶接が完了して
得た金属ケース9の背面からの斜視図である。
ところで、組立完了品26の周縁部あるいは底面をスポッ
ト溶接するだけでは、第4図の金属ケース9を使用して
第1図の如きICカードとした場合に空間1に水あるい
は水分を含んだ空気が侵入する恐れがある。これらは空
間1の中に収納されたICを含むエレクトロニクス部品
に悪影響を及ぼすので、絶対に避ける必要があることは
云うまでもない。
浅底容器11と矩形リングを密封する方法としては接着性
を有する樹脂あるいはゴムによるシーリングとロウ材に
よるシーリングがある。
第13図にシーリング部位についての例を示す。同図(イ)
は矩形リング11の内周部11eと浅底容器10の内側底面10a
のあわせ部にシール材46を設ける場合である。シール材
46としてはペースト状あるいは液状の樹脂あるいはゴム
が用いられ、乾燥あるいは加熱によって硬化させる。
同図(ロ)は矩形リング11の底面11dと浅底容器10の内側底
面10aにシール材47を介在させる。この場合には前述し
たように、第9図の組立工程において、矩形リング11の
底面11dと浅底容器10の内側底面10aの間にあらかじめシ
ール材を介在させておく必要がある。ペースト状の樹脂
あるいはゴムを矩形リング11の底面11dもしくは浅底容
器10の内側底面10aまたは両者の該当部位に塗布してお
き、乾燥あるいは加熱によって硬化させる。または、フ
ィルム状の樹脂あるいは箔状のロウ材を矩形リング底面
11dと浅底容器内側底面10aの間に介在させておき、適度
の面圧のもとで加熱溶融と冷却を施すことによってシー
リングを行ってもよい。シール材の流動性が優れている
場合には、第13図(ロ)の側壁界面29にもシール材47がま
わり込み、接合強度が向上する。もちろん、あらかじめ
側壁界面29にも樹脂あるいはゴムから成るシール材を介
在させておきシーリングを行うこともできる。このよう
な側壁界面29のシーリングが行われ、しかも接合強度が
十分な場合には、前述した溶接を省略することも可能で
ある。
なお、シール材として樹脂あるいはゴムを使用する場合
には、第13図(ハ)に示すように浅底容器内側底面10a全体
をシール材48でおおって電気絶縁性をもたせ、凹み部18
に収納されるエレクトロニクス部品と浅底容器10の電気
的導通を防止することも可能である。
次に本発明にかかる方法によるIC収納用金属ケースの
製造方法の実施例を示す。
実施例1 第4図および第7図に示すように、板厚0.10mmのSUS304
板よりプレス成形した、外形寸法l=85.60mm、l
=54.00mm、コーナ半径R=3mm、壁厚t′=0.1mm、深
さh=0.45mmの浅底容器10に、板厚0.45mmのSUS304板よ
り打抜き加工した、外形寸法l′=85.42mm、l
=53.82mm、R′=2.9mm、各辺の幅b′=1.9mm、b
′=2.9mmの矩形リング11をはめ込み、周縁部の溶接
を第12図(ハ)に示すように側壁へのおよそ5mmピッチの
スポット溶接で行い、次いで、第13図(イ)に示すように
粘弾性接着樹脂から成るシール材46で矩形リング11と浅
底容器10のシーリングを実施し、金属ケース9を製作し
た。
実施例2 実施例1の場合と同一寸法、材質の浅底容器10を用意
し、第13図(ロ)に示すようにその内側底面10aの接合予定
部に、厚さ0.035mmの熱可塑性樹脂フィルムからなるシ
ール材47をセットし、これに、厚さが0.5mmである他
は、実施例1の場合と同一寸法、材質の金属製矩形リン
グ11をはめ込んだ後、加圧、加熱し、その後の冷却によ
って、浅底容器底面と矩形リングの界面に厚さ0.03mmの
接着樹脂層を形成し、しかる後、実施例1の場合と同様
に周縁部においておよそ10mmピッチのスポット溶接を実
施し、金属ケース9を製作した。
実施例3 実施例1の場合と同一寸法、材質の浅底容器10を用意
し、第13図(ロ)に示すようにその内側底面10aの接合予定
部に、厚さ0.05mmのCu-Mn-Ni-Agロウ箔をセットし、こ
れに、厚さが0.42mmである他は実施例1の場合と同一寸
法、材質の金属製矩形リング11をはめ込んだ後、真空炉
内で加圧、加熱し浅底容器底面および側面と矩形リング
の界面にロウ材を侵入せしめた後、冷却して実施例1の
場合と同様に周縁部において側壁にスポット溶接し、金
属ケース9を製作した。
実施例4 実施例1の場合と同一寸法、材質の浅底容器10に、これ
も実施例1と同一寸法、材質の矩形リング11をはめ込
み、第10図(ロ)に示すようにして、浅底容器側壁上端面
と矩形リングとに対し周方向に連続的にレーザ溶接を行
い、周縁部における全周溶接だけで金属ケースを製作し
た。
実施例5 実施例1と同一寸法、材質の浅底容器10を用意し、第13
図(ロ)に示すようにその内側底面10aの接合予定部に、液
状フラックスを塗布したSn-Agロウ箔をセットし、これ
に厚さが0.42mmである他は実施例1と同一寸法、材質の
金属製矩形リングをはめ込んだ後、加圧、加熱してろう
付けを行い、しかる後、第12図(ハ)に示す側壁コーナ部
の合計4箇所の溶接点35′だけにスポット溶接を実施し
て金属ケース9を製作した。
実施例6 実施例1と同一寸法、材質の浅底容器10を用意し、第13
図(ハ)に示すようにその内側底面10a全体および側壁内面
に液状の熱硬化性樹脂を塗布し、これに実施例1と同一
寸法、材質の矩形リング11をはめ込んた後、加熱して樹
脂を硬化せしめるだけで金属ケース9を製作した。
以上の各実施例によって製作された金属ケースはいずれ
も今日IC収納用金属ケースとして要求される曲げ剛
性、耐久性、堅牢性、外観品質などの諸特性をも満足す
るものであって、また製造コストも十分に許容される範
囲内であった。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明にかかる製造方法によれ
ば、プレス成形によって高能率に製造された浅底容器
と、打抜きによって製造された矩形リングとを組立て接
合するという簡単な構成であるので、生産能率が優れて
おり、かつ、従来の一体品に比較して遜色のない剛性と
堅牢性を有し、しかも外観的に優れたICカード用金属
ケースが提供されるのであり、ICカードへの期待の大
きいい今日本発明の意義は大である。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)、(ロ)は、金属ケースを使用したICカードの
それぞれ平面図および断面図; 第2図(イ)、(ロ)は、従来の金属ケースのそれぞれ平面図
および断面図; 第3図(イ)、(ロ)は、板状素材のそれぞれ平面図および断
面図; 第4図(イ)、(ロ)は、本発明にかかる方法によって製造さ
れたICカード用金属ケースのそれぞれ平面図および断
面図; 第5図(イ)、(ロ)は、本発明において使用する板状素材の
それぞれ平面図および側面図; 第6図(イ)、(ロ)、および(ハ)は、本発明にかかる方法に
おける打抜き板状素材のプレス工程のそれぞれ略式説明
図; 第7図(イ)、(ロ)は、本発明において使用する矩形リング
のそれぞれ平面図および側面図; 第8図(イ)、(ロ)は、同じく矩形リングの変更例のそれぞ
れ平面図および部分拡大図; 第9図(イ)、(ロ)は、本発明にかかる方法における浅底容
器と矩形リングとの組立工程のそれぞれ略式説明図; 第10図(イ)、(ロ)は、レーザ溶接の操作の略式説明図; 第11図は、シーム溶接よる溶接操作を示す略式斜視図; 第12図(イ)、(ロ)、および(ハ)は電気スポット溶接による
それぞれ周縁部溶接の略式説明図; 第13図(イ)、(ロ)、および(ハ)は、浅底容器と矩形リング
の合わせ面のシーリングの状態をそれぞれ示す略式断面
図; 第14図(イ)、および(ロ)は、金属ケースの別の変更例のそ
れぞれ平面図および断面図; 第15図(イ)、および(ロ)は、矩形リングのそれぞれ別の変
更例を示す略式斜視図;および 第16図(イ)、および(ロ)は、電気スポット溶接による矩形
リングと浅底容器との上下方向からの溶接の略式説明図
である。 9:金属ケース、10:浅底容器 11:矩形リング 10a:浅底容器底面、10b:浅底容器側壁 26:組立完了品(嵌合品)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/02 B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ICを含むエレクトロニクス部品を収納す
    るための凹み部と、該凹み部を取り囲む額縁状の周縁部
    とを有するIC収納用金属ケースの製造方法において、
    前記凹み部の底厚に等しい板厚の金属板から、該凹み部
    の深さに等しい高さの壁面を周囲に有する浅底容器をプ
    レス成形し、前記凹み部の深さに略々等しい板厚の金属
    板から、該浅底容器の内壁面に嵌合しうる外郭形状と前
    記凹み部の輪郭形状と略々同一の内郭形状を有する矩形
    リングを制作し、次いで該矩形リングを前記浅底容器の
    側壁内面に嵌合せしめて嵌合品とし、該嵌合品を構成す
    る前記浅底容器と矩形リングとを接合して一体品とする
    ことを特徴とするIC収納用金属ケースの製造方法。
  2. 【請求項2】前記矩形リングを打抜きにより制作する請
    求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】前記嵌合品を構成する前記浅底容器と矩形
    リングとの接合を、接着あるいはロウ付けによって行う
    請求項1または2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】前記嵌合品を構成する前記浅底容器側壁と
    矩形リング外周面との接合を電気スポット溶接またはレ
    ーザ溶接によって行う、請求項1または2記載の製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記嵌合品を構成する前記浅底容器と矩形
    リングとの接合を接着と溶接を複合させて行う、請求項
    1または2記載の製造方法。
  6. 【請求項6】前記嵌合品を構成する前記浅底容器と矩形
    リングとの接合をロウ付けと溶接を複合させて行う、請
    求項1または2記載の製造方法。
JP63230509A 1987-10-16 1988-09-14 Ic収納用金属ケースの製造方法 Expired - Lifetime JPH0633019B2 (ja)

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JP63230509A JPH0633019B2 (ja) 1987-10-26 1988-09-14 Ic収納用金属ケースの製造方法
EP88117061A EP0312067B1 (en) 1987-10-16 1988-10-13 Metal case for housing an ic and a manufacturing method therefor
CA000580081A CA1277431C (en) 1987-10-16 1988-10-13 Metal case for housing an ic and a manufacturing method therefor
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