JPH06329775A - 全芳香族液晶性ポリエステル - Google Patents

全芳香族液晶性ポリエステル

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JPH06329775A
JPH06329775A JP11981793A JP11981793A JPH06329775A JP H06329775 A JPH06329775 A JP H06329775A JP 11981793 A JP11981793 A JP 11981793A JP 11981793 A JP11981793 A JP 11981793A JP H06329775 A JPH06329775 A JP H06329775A
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JP
Japan
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acid
hydroxy
group
structural unit
units
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Application number
JP11981793A
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English (en)
Inventor
Masaichi Chin
政一 陳
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ビフェニル残基〔I〕、ハイドロキノン残基
〔II〕、芳香族ジカルボン酸残基〔III〕および芳香族
ヒドロキシカルボン酸残基〔IV〕より構成され、各構
成単位は、互いにエステル結合で連結され、構造単位
(〔I〕+〔II〕)と構造単位〔III〕は実質的に当量
であり、構造単位〔I〕のモル数と構造単位〔II〕のモ
ル数との比が5/95〜100/0、構造単位〔IV〕
が全構成モノマーに対して0.1〜90モル%であり、
溶融温度が200℃以上である全芳香族液晶性ポリエス
テル。 【効果】 優れた耐熱性、機械的性質と成形加工性があ
るので、三次元成形品、フィルム、繊維、容器などに加
工することが可能である。また、他の熱可塑性樹脂と混
合することによってポリマーアロイ化することもでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な全芳香族液晶性
ポリエステルに関するものである。さらに詳しくは本発
明は、耐熱性に優れ、かつ溶融時に光学的異方性を示
し、成形加工性に優れた全芳香族液晶性ポリエステルに
関するものである。ている。
【0002】
【従来の技術】近年、電気、電子分野、自動車分野の発
展に伴い、プラスチックスに対しても高性能化の要求が
高まり、数多くのプラスチックスが開発され、市場に提
供されている。中でも、溶融時に光学的異方性を示し、
分子鎖が平行に配列する一群の高分子化合物は、サーモ
トロピック液晶性ポリマーと呼ばれ、成形加工性に優れ
ると共に、成形体の機械的性質が向上することから注目
を集めている。液晶性ポリエステルとしては、p−ヒド
ロキシ安息香酸、4,4'−ビフェノールおよびテレフタ
ル酸より得られるポリエステル(特公昭47−4787
0号公報)、p−ヒドロキシ安息香酸およびヒドロキシ
ナフトエ酸より得られるポリエステル(特開昭54−7
7691号公報)、ポリエチレンテレフタレート単位と
p−ヒドロキシ安息香酸単位とのエステル結合のみから
なる共重合ポリエステル(W.J.Jacksonら、J.Poly
m.Sci.Polym.Chem.ED.)14巻、2043頁
(1976)、米国特許第3804805号、特開昭5
1−8395号公報等)などが知られている。しかしな
がら、p−ヒドロキシ安息香酸、4,4'−ビフェノール
およびテレフタル酸より得られるポリエステルは、液晶
開始温度が高く、成形加工性に問題があり、p−ヒドロ
キシ安息香酸およびヒドロキシナフトエ酸より得られる
ポリエステル、および、ポリエチレンテレフタレートと
p−アセトキシ安息香酸により得られるポリエステル
は、熱変形温度が低く、耐熱性の低いものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、液晶
性ポリマーの上記の問題点を解決し、成形加工性と耐熱
性のバランスに優れた、新規の全芳香族液晶性ポリエス
テルを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、下記
構造単位〔I〕、〔II〕、〔III〕および〔IV〕より構
成され(但し、各構成単位は、互いにエステル結合で連
結されている)、構造単位(〔I〕+〔II〕)と構造単
位〔III〕は実質的に当量であり、構造単位〔I〕のモ
ル数と構造単位〔II〕のモル数との比が5/95〜10
0/0、構造単位〔IV〕が全構成モノマーにたいして
0.1〜90モル%であり、溶融温度が200℃以上で
ある全芳香族液晶性ポリエステルを提供するものであ
る。
【0005】
【化2】
【0006】式中、Ar1、Ar2およびAr3はそれぞれ独
立に炭素数6から18の2価の置換基を有していてもよ
い芳香族基であり、例えば、フェニレン基、ナフチレン
基、ビフェニレン基、アントリレン基、ターフェニレン
基などが挙げられ、これらはアルキル基、アルコキシ
基、フェニル基、ハロゲン原子などの置換基を有してい
てもよい。以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0007】(全芳香族液晶性ポリエステルの構造)本
発明において、全芳香族ポリエステルとは、以下に述べ
る各構造単位が実質上すべて芳香族(但し、側鎖を有し
ていてもよい)であり、これらがエステル結合で連結さ
れているものをいう。構造単位〔I〕は、2,2',3,
3',5,5'−ヘキサメチル−1,1'−ビフェニル−4,
4'−ジオールから、水酸基の水素原子を除いた残基で
ある。構造単位〔II〕は、芳香族ジオールより水酸基の
水素原子を除いた残基である。具体的には、ハイドロキ
ノン残基、ジヒドロキシナフタレン残基、ジヒドロキシ
ビフェニル残基などが挙げられる。これらはアルキル
基、アルコキシル基、フェニル基、ハロゲン原子などの
置換基を有していてもよい。水酸基の結合位置は、パラ
位、メタ位が好ましいが、特にパラ位が好ましい。構造
単位〔III〕は、芳香族ジカルボン酸化合物より水酸基
を除いた残基である。具体的には、テレフタル酸残基、
イソフタル酸残基、ナフタレンジカルボン酸残基、ビフ
ェニルジカルボン酸残基、アントラセンジカルボン酸残
基などが挙げられる。これらは、アルキル基、アルコキ
シル基、アリール基、ハロゲン原子で置換されていても
よい。カルボン酸基の結合位置は、パラ位、メタ位が好
ましいが、特にパラ位が好ましい。構造単位〔IV〕
は、芳香族ヒドロキシカルボン酸化合物より水酸基の水
素原子を、カルボン酸基の水酸基を除いた残基である。
芳香族ヒドロキシカルボン酸化合物のヒドロキシ基の位
置は、メタ、パラのいずれでもよいが、特に好ましくは
パラ位である。その具体例としては、4−ヒドロキシ安
息香酸残基、3−ヒドロキシ安息香酸残基、2−ヒドロ
キシ−6−ナフトエ酸残基、2−ヒドロキシ−7−ナフ
トエ酸残基、2−ヒドロキシ−4−ナフトエ酸残基、1
−ヒドロキシ−4−ナフトエ酸残基、4−ヒドロキシ−
4'−ビフェニルカルボン酸残基、3−ヒドロキシ−4'
−ビフェニルカルボン酸残基、2−ヒドロキシ−4'−
ビフェニルカルボン酸残基、1−ヒドロキシ−4'−ビ
フェニルカルボン酸残基、4−ヒドロキシ−4''−ター
フェニルカルボン酸残基などが挙げられる。また、これ
らは、アルキル基、アルコキシル基、アリール基、ハロ
ゲン原子で置換されていてもよい。
【0008】本発明の全芳香族ポリエステルは、構造単
位(〔I〕+〔II〕)と構造単位〔III〕とは実質的に
当量である。実質的の当量であるとは、構造単位
(〔I〕+〔II〕)と構造単位〔III〕とのモル比
(〔I〕+〔II〕)/〔III〕が、0.9〜1.1、好ま
しくは、0.95〜1.05である。このことは、必ずし
もこの全芳香族ポリエステルが、構造単位〔I〕と〔II
I〕とからなるポリエステルブロックと構造単位〔II〕
と〔III〕とからなるポリエステルブロックとのブロッ
クコポリエステルであることを意味するものではない。
即ち、このようなブロックコポリエステルの他に各構造
単位が無作為に結合しているランダムコポリエステル
(無作為といっても、各構造単位がエステル結合で連結
していることにより、それらの配列には自ら制限がある
ことには言うまでもない)を包含するものである。本発
明の全芳香族ポリエステルは、十分に分子量の大きいも
のであるべきであり、その溶融温度が200℃以上のも
のである。また、対数粘度が0.3以上、好ましくは0.
5以上である。本発明の全芳香族液晶性ポリエステルは
典型的には次のような構造として例示することができ
る。
【0009】
【化3】
【0010】(全芳香族液晶性ポリエステルの製造)一般的説明 本発明の全芳香族液晶性ポリエステルは、エステル結合
形成に関して、合目的な任意の方法によって製造するこ
とができる。この全芳香族液晶性ポリエステルがビフェ
ノール化合物(〔I〕に対応)と芳香族ジヒドロキシ化
合物(〔II〕に対応)と芳香族ジカルボン酸化合物
(〔III〕に対応)と芳香族ヒドロキシカルボン酸化合
物(〔IV〕に対応)とのコポリマーに相当するもので
あることからすれば、これらの化合物をエステル形成条
件下に反応させる方法が典型であるといえる。この場合
の「エステル形成条件下」とは、直接エステル化(縮合
により生成する水を加熱/共沸等によって除去する場
合、または、適当な縮合剤を使用する場合を含む)する
他に、原料化合物の反応基の少なくとも一方をその機能
誘導体の形で反応させる場合、例えば、芳香族カルボン
酸を酸ハライド(例えば酸クロライド)や酸無水物(特
に、混合酸無水物)とし、ジオールと反応させる場合、
ヒドロキシル基をそのアシル誘導体の形で芳香族カルボ
ン酸と反応させる場合、及び、芳香族カルボン酸をエス
テル誘導体の形で反応させる場合、その他を包含するも
のである。
【0011】具体的な製造方法 本発明の全芳香族ポリエステルの具体的な製造方法の一
つは、下記一般式で示される化合物〔V〕、〔VI〕、
〔VII〕、〔VIII〕より、化合物〔IX〕を脱離させる
ことからなるものである。
【0012】
【化4】
【0013】(式中、Ar1、Ar2およびAr3はそれぞれ
独立に炭素数6から18の2価の置換基を有していても
よい芳香族基である。Y1、Y2、Y3、Y4およびY
5は、同一または異種のH−、R1−CO−であり、R1
は炭素数1〜6の炭化水素基である。Z1、Z2およびZ
3は、同一または異種のHO−、R2O−であり、R2
炭素数1〜8の炭化水素基である。Yi及びZjは、式
〔V〕〜〔IX〕で使用されたY1〜Y5のいずれかなら
びにZ1〜Z3のいずれかをそれぞれ示す。)化合物
〔V〕〜〔VIII〕の反応によって脱離する式〔IX〕の
化合物は、YiおよびZjがそれぞれ化合物〔V〕〜〔V
III〕で使用したY1〜Y5およびZ1〜Z3に対応する化
合物である。
【0014】重縮合反応が直接エステル化の場合、Y1
〜Y5が水素原子、Z1〜Z3が水酸基である。機能誘導
体による例えば脱モノカルボン酸重縮合反応の場合は、
例えばY1〜Y5がR1−CO−、Z1〜Z3が水酸基であ
って、脱離する化合物はもちろんR1−COOHであ
り、脱アルコール重縮合反応の場合は、例えばY1〜Y5
が水素原子、Z1〜Z3がR2O−であって、脱離する化
合物は勿論R2OHである。なお、式〔V〕〜〔VIII〕
の化合物で使用されたY1〜Y5およびZ1〜Z3がそれぞ
れ2種類以上である場合は、式〔IX〕の脱離化合物も
理論上はそれらの順列組合わせに相当する数だけ存在す
ることになる。
【0015】一般式〔V〕のY1、Y2は、水素原子およ
びR1−CO−であり、R1は炭素数1〜6の炭化水素基
である。R1の具体的な例としては、メチル、エチル、
n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチ
ル、n−アミル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロ
ヘキシル、フェニル基等を挙げることができる。特に好
ましくは水素原子、および、R1−CO−で示される基
で、R1がメチル、エチル、フェニル基である。
【0016】一般式〔VI〕のY3、Y4は、水素原子お
よびR1−CO−であり、R1は炭素数1〜6の炭化水素
基である。R1の具体的な例としては、メチル、エチ
ル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブ
チル、n−アミル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シク
ロヘキシル、フェニル基等を挙げることができる。特に
好ましくは、水素原子、および、R1−CO−で示され
る基で、R1がメチル、エチル、フェニル基である。
【0017】一般式〔VII〕のZ1、Z2は、水酸基およ
びR2−O−であり、R2は炭素数1〜6の炭化水素基で
ある。R1の具体的な例としては、メチル、エチル、n
−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、
n−アミル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキ
シル、フェニル基等を挙げることができる。特に好まし
くは、水酸基、および、R2−O−で示される基で、R2
がフェニル基、メチル、エチルである。
【0018】一般式〔VIII〕のY5は、水素原子および
1−CO−であり、R1は炭素数1〜6の炭化水素基で
ある。R1の具体的な例としては、メチル、エチル、n
−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、
n−アミル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキ
シル、フェニル基等を挙げることができる。特に好まし
くは、水素原子、および、R1−CO−で示される基
で、R1がメチル、エチル、フェニル基である。Z3は、
水酸基およびR2−O−であり、R2は炭素数1〜6の炭
化水素基である。R1の具体的な例としては、メチル、
エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t
−ブチル、n−アミル、n−ペンチル、n−ヘキシル、
シクロヘキシル、フェニル基等を挙げることができる。
特に好ましくは、水酸基、および、R2−O−で示され
る基で、R2がフェニル基、メチル、エチルである。
【0019】本発明の全芳香族液晶性ポリエステルは、
前記の〔V〕〜〔VIII〕の化合物から、例えば、次の
方法によって製造することができる。 ジアシロキシモノマー〔V〕、〔VI〕とジカルボン
酸モノマー〔VII〕とアシロキシルカルボン酸モノマー
〔VIII〕から脱モノカルボン酸による重縮合反応によ
って製造する方法。 ジヒドロキシモノマー〔V〕、〔VI〕とジカルボン
酸ジエステルモノマー〔VII〕とヒドロキシカルボン酸
エステルモノマー〔VIII〕から脱モノアルコールによ
る重縮合反応によって製造する方法。 この他にも〔V〕〜〔VI〕の構成モノマーのY1〜Y
5およびZ1〜Z3の種類によっては、脱水や脱エステル
等が起こることもある。 の方法の脱モノカルボン酸重縮合反応においては、脱
離するモノカルボン酸が酢酸である場合が主に用いられ
る。の方法の脱モノアルコール重縮合反応において
は、フェノールが脱離成分である場合が主に用いられ
る。の方法の脱モノカルボン酸重縮合反応は、無触媒
で進行するため好適な方法である。の方法の脱モノア
ルコール重縮合反応の触媒としては、酢酸第1スズ、酸
化アンチモン、テトラブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸
ナトリウムなどの金属触媒が用いられる。
【0020】重縮合反応において、温度、加熱時間、圧
力などの重合条件は、使用する反応物および所望する重
合度に依存して変化させることができるが、一般的に
は、不活性ガス下で約400℃までの加熱により酢酸あ
るいはフェノールを留出させながら重合を行うのが普通
である。また、一般に、重合終期には反応系内を減圧状
態にして、反応を完結させることが好ましい。また、重
縮合反応を途中で止めて反応物を取り出し、続いて固相
にて重合させ最終製品とすることもできる。
【0021】(全芳香族液晶性ポリエステルの製造に使
用される化合物の例)本発明による一般式〔V〕は、
2,2',3,3',5,5'−ヘキサメチル−1,1'−ビフェ
ニル−4,4'−ジオールおよびその機能誘導体である
4,4'−ジアセトキシ−2,2',3,3',5,5'−ヘキサ
メチル−1,1'−ビフェニル、4,4'−ジプロポキシ−
2,2',3,3',5,5'−ヘキサメチル−1,1'−ビフェ
ニルなどである。
【0022】本発明による一般式〔VI〕で示される化
合物としては、ハイドロキノン、メチルハイドロキノ
ン、エチルハイドロキノン、n−プロピルハイドロキノ
ン、イソプロピルハイドロキノン、n−ブチルハイドロ
キノン、イソブチルハイドロキノン、t−ブチルハイド
ロキノン、シクロヘキシルハイドロキノン、フェニルハ
イドロキノン、クロロハイドロキノン、ブロモハイドロ
キノン、ヨードハイドロキノン、4,4'−ビフェノー
ル、2,2',5,5'−テトラメチル−1,1'−ビフェニ
ル−4,4'−ジオールおよびそれらの機能誘導体である
ジアセトキシ−ハイドロキノン、ジアセトキシ−メチル
ハイドロキノン、ジアセトキシ−エチルハイドロキノ
ン、ジアセトキシ−n−プロピルハイドロキノン、ジア
セトキシ−イソプロピルハイドロキノン、ジアセトキシ
−n−ブチルハイドロキノン、ジアセトキシ−イソブチ
ルハイドロキノン、ジアセトキシ−t−ブチルハイドロ
キノン、ジアセトキシ−シクロヘキシルハイドロキノ
ン、ジアセトキシ−フェニルハイドロキノン、ジアセト
キシ−クロロハイドロキノン、ジアセトキシ−ブロモハ
イドロキノン、ジアセトキシ−ヨードハイドロキノン、
4,4'−ジアセトキシ−ビフェニル、4,4'−ジアセト
キシ−2,2',5,5'−テトラメチル−1,1'−ビフェ
ニルなどである。
【0023】本発明に用いられる一般式〔VII〕で示さ
れる化合物としては、テレフタル酸、イソフタル酸、
4,4'−ビフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、ブロモテレフタル酸、およびそれらの機
能誘導体であるテレフタル酸モノメチル、テレフタル酸
モノエチル、テレフタル酸モノプロピル、テレフタル酸
モノフェニル、イソフタル酸モノメチル、イソフタル酸
モノエチル、イソフタル酸モノプロピル、イソフタル酸
モノフェニル、2,6−ナフタレン酸モノメチル、2,6
−ナフタレンジ酸モノエチル、2,6−ナフタレン酸モ
ノプロピル、2,6−ナフタレン酸モノフェニル、4,
4'−ビフェニルジカルボン酸酸モノメチル、4,4'−
ビフェニルジカルボン酸酸モノエチル、4,4'−ビフェ
ニルジカルボン酸モノプロピル、4,4'−ビフェニルジ
カルボン酸モノフェニルなどのモノエステル類、テレフ
タル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸
ジプロピル、テレフタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジ
メチル、イソフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジプロピ
ル、イソフタル酸ジフェニル、2,6−ナフタレン酸ジ
メチル、2,6−ナフタレン酸ジエチル、2,6−ナフタ
レン酸ジプロピル、2,6−ナフタレン酸ジフェニル、
4,4'−ビフェニルジカルボン酸酸ジメチル、4,4'−
ビフェニルジカルボン酸酸ジエチル、4,4'−ビフェニ
ルジカルボン酸ジプロピル、4,4'−ビフェニルジカル
ボン酸ジフェニルなどのジエステル類などを挙げること
ができる。これらの中でも、テレフタル酸、イソフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4'−ビフェ
ニルジカルボン酸、テレフタル酸ジメチルエステル、イ
ソフタル酸ジメチルエステル、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸ジメチルエステル、4,4'−ビフェニルジカル
ボン酸ジメチルエステル、テレフタル酸ジフェニルエス
テル、イソフタル酸ジフェニルエステル、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸ジフェニルエステル、4,4'−ビフ
ェニルジカルボン酸ジフェニルエステルなどが好まし
い。また、これらの芳香族ジカルボン酸化合物類は、ア
ルキル基、アルコキシル基、アリール基、ハロゲン原子
で置換されていてもよい。
【0024】本発明に用いられる一般式〔VIII〕で示
される化合物としては、置換基の位置は、メタ、パラの
いずれでもよいが、特に好ましくはパラ位である。その
具体例としては、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロ
キシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−
ヒドロキシ−7−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−4−ナ
フトエ酸、1−ヒドロキシ−4−ナフトエ酸、4−ヒド
ロキシ−4'−ビフェニルカルボン酸、3−ヒドロキシ
−4'−ビフェニルカルボン酸、2−ヒドロキシ−4'−
ビフェニルカルボン酸、1−ヒドロキシ−4'−ビフェ
ニルカルボン酸、4−ヒドロキシ−4''−ターフェニル
カルボン酸、4−アセトキシ安息香酸、3−アセトキシ
安息香酸、2−アセトキシ−6−ナフトエ酸、2−アセ
トキシ−7−ナフトエ酸、2−アセトキシ−4−ナフト
エ酸、1−アセトキシ−4−ナフトエ酸、4−アセトキ
シ−4'−ビフェニルカルボン酸、3−アセトキシ−4'
−ビフェニルカルボン酸、2−アセトキシ−4'−ビフ
ェニルカルボン酸、1−アセトキシ−4'−ビフェニル
カルボン酸、4−アセトキシ−4''−ターフェニルカル
ボン酸、4−プロポキシ安息香酸、3−プロポキシ安息
香酸、2−プロポキシ−6−ナフトエ酸、2−プロポキ
シ−7−ナフトエ酸、2−プロポキシ−4−ナフトエ
酸、1−プロポキシ−4−ナフトエ酸、4−プロポキシ
−4'−ビフェニルカルボン酸、3−プロポキシ−4'−
ビフェニルカルボン酸、2−プロポキシ−4'−ビフェ
ニルカルボン酸、1−プロポキシ−4'−ビフェニルカ
ルボン酸、4−プロポキシ−4''−ターフェニルカルボ
ン酸、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、3−ヒドロキシ
安息香酸メチル、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸メチ
ル、2−ヒドロキシ−7−ナフトエ酸メチル、2−ヒド
ロキシ−4−ナフトエ酸メチル、1−ヒドロキシ−4−
ナフトエ酸メチル、4−ヒドロキシ−4'−ビフェニル
カルボン酸メチル、3−ヒドロキシ−4'−ビフェニル
カルボン酸メチル、2−ヒドロキシ−4'−ビフェニル
カルボン酸メチル、1−ヒドロキシ−4'−ビフェニル
カルボン酸メチル、4−ヒドロキシ−4''−ターフェニ
ルカルボン酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸フェニ
ル、3−ヒドロキシ安息香酸フェニル、2−ヒドロキシ
−6−ナフトエ酸フェニル、2−ヒドロキシ−7−ナフ
トエ酸フェニル、2−ヒドロキシ−4−ナフトエ酸フェ
ニル、1−ヒドロキシ−4−ナフトエ酸フェニル、4−
ヒドロキシ−4'−ビフェニルカルボン酸フェニル、3
−ヒドロキシ−4'−ビフェニルカルボン酸フェニル、
2−ヒドロキシ−4'−ビフェニルカルボン酸フェニ
ル、1−ヒドロキシ−4'−ビフェニルカルボン酸フェ
ニル、4−ヒドロキシ−4''−ターフェニルカルボン酸
フェニルなどが挙げられる。メチル、フェニルエステル
の他、エチル、プロピルエステル、イソプロピルエステ
ル、ブチルエステルなどの高級脂肪族エステルを用いる
ことができる。また、これらの芳香族ヒドロキシカルボ
ン酸化合物類は、アルキル基、アルコキシ基、アリール
基、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0025】(全芳香族液晶性ポリエステルの利用)本
発明の全芳香族液晶性ポリエステルは、射出成形、押出
成形、圧縮成形、ブロー成形などの通常の溶融成形に供
することができ、三次元成形品、フィルム、繊維、容器
などに加工することが可能である。また、他の熱可塑性
樹脂と混合することによってポリマーアロイとすること
もできる。尚、成形時には本発明の全芳香族液晶性ポリ
エステルに、ガラス繊維、炭素繊維などの強化剤、充填
剤、酸化防止剤、安定剤、可塑剤、離形剤などの添加剤
を添加して、成形品に所望の特性を付与することができ
る。
【0026】
【実施例】次に、実施例によって、本発明を更に具体的
に説明する。実施例 1 撹拌装置、窒素導入管、蒸留凝縮器、温度計を備えた重
合管中に4,4'−ジアセトキシ−2,2'−3,3'−5,
5'−ヘキサメチルビフェニル(化合物V)1.418g
(4.0ミリモル)、フェニルハイドロキノンジアセテ
ート(化合物VI)1.081g(4.0ミリモル)、テ
レフタル酸(化合物VII)1.329g(8.0ミリモ
ル)、アセトキシ安息香酸(化合物VIII)0.360g
(2.0ミリモル)を投入した(これより得られる反応
生成物の各構造単位のモル比は〔I〕/〔II〕/〔II
I〕/〔IV〕=4/4/8/2である)。この反応系に
減圧、窒素導入を3回繰り返し、反応系内の雰囲気を窒
素に置換した。窒素気流下、240℃で20分間加熱撹
拌し、続いて280℃で20分間反応させた。この段階
で、酢酸が早く流出した。続いて300℃で40分間、
320℃で20分間加熱撹拌を続け、350℃に昇温
し、300Torrに減圧して10分間反応させ、更に3
50℃で0.5Torrで20分間反応させ、重合を完結さ
せた。反応系内を窒素で常圧に戻し、重合物を取り出し
た。この重合物の液晶開始温度は、417℃であり、良
好な光学異方性を示した。その他の物性を含め、結果を
表1に示す。
【0027】実施例 2〜6 実施例1において、原料モル比を表1に記載のとおりに
変化させた以外は、実施例1と同様に反応を行った。結
果を表1に示す。
【0028】比較例 1 実施例1において、アセトキシ安息香酸を用いなかった
以外は、実施例1と同様にして反応を行った。結果を表
1に示す。比較例 2 実施例4においてアセトキシ安息香酸を用いなかった以
外は、実施例4と同様にして反応を行った。結果を表1
に示す。1部のポリマーでは液晶性を発現しなかった。
【0029】実施例 7〜9 実施例1のフェニルハイドロキノンジアセテートをクロ
ロハイドロキノンに変更し、原料のモル比を表2に記載
のようにした以外は、実施例1と同様にして反応を行っ
た。結果を表2に示す。
【0030】比較例 3 実施例7において、アセトキシ安息香酸を用いなかった
以外は実施例7と同様に反応を行った。結果を表2に示
す。 注)ηinh:対数粘度 0.1g/dl、30℃、ウベロ
ーデ粘度計 溶媒;フェノール/p−クロロフェノール/1,1,2,
2−テトラクロロエタン(W/W/W=25/40/2
5)中で測定 Tg:ガラス転移温度 DSC測定(20℃/分、窒素
中) Tm:液晶開始温度(液晶性を示さない場合は溶融温
度) DSC測定(20℃/分、窒素中) Td:重量減少開始温度DSC測定(20℃/分、窒素
中)
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明の全芳香族液晶性ポリエステル
は、溶融温度が200〜420℃であり、また、優れた
成形加工性があるので、射出成形、押出成形、圧縮成
形、ブロー成形などの通常の溶融成形に供することがで
き、三次元成形品、フィルム、繊維、容器などに加工す
ることが可能である。また、他の熱可塑性樹脂と混合す
ることによってポリマーアロイ化することもできる。得
られた成形品は、優れた機械的性質を示し、また、成形
時には本発明の全芳香族液晶性ポリエステルに、ガラス
繊維、炭素繊維、などの強化剤、充填剤、酸化防止剤、
可塑剤、離形材などの添加物を添加して、成形品に所望
の特性を付与することができるので、広範な応用分野に
使用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造単位〔I〕、〔II〕、〔III〕
    および〔IV〕より構成され(但し、各構成単位は、互
    いにエステル結合で連結されている)、構造単位
    (〔I〕+〔II〕)と構造単位〔III〕は実質的に当量
    であり、構造単位〔I〕のモル数と構造単位〔II〕のモ
    ル数との比が5/95〜100/0、構造単位〔IV〕
    が全構成モノマーにたいして0.1〜90モル%であ
    り、溶融温度が200℃以上である全芳香族液晶性ポリ
    エステル。 【化1】 (式中、Ar1、Ar2およびAr3はそれぞれ独立に炭素数
    6から18の2価の置換基を有していてもよい芳香族基
    である。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005033177A1 (ja) * 2003-10-02 2005-04-14 Kabushiki Kaisha Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo 液晶ポリエステル樹脂
US7238769B2 (en) 2004-05-11 2007-07-03 Kabushiki Kaisha Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo Method for joining liquid-crystalline polyester resin composition parts and jointed article made of liquid-crystalline polyester resin composition

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WO2005033177A1 (ja) * 2003-10-02 2005-04-14 Kabushiki Kaisha Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo 液晶ポリエステル樹脂
CN100443524C (zh) * 2003-10-02 2008-12-17 上野制药株式会社 液晶聚酯树脂
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