JPH06328218A - ダイカストマシンの給湯装置 - Google Patents

ダイカストマシンの給湯装置

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JPH06328218A
JPH06328218A JP14140993A JP14140993A JPH06328218A JP H06328218 A JPH06328218 A JP H06328218A JP 14140993 A JP14140993 A JP 14140993A JP 14140993 A JP14140993 A JP 14140993A JP H06328218 A JPH06328218 A JP H06328218A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 配湯樋から溶湯が保持炉へ配給されるダイカ
ストマシンの給湯装置で、保持炉のメンテンナンス時に
配湯樋への溶湯配給を停止することなく作業をすること
ができ、かつ、加圧式の溶湯移送装置を使用することの
できる給湯装置を得る。 【構成】 溶湯21を保持する保持炉22と、溶解炉で
つくられた溶湯21を各ダイカストマシン14の保持炉
22に配給するための配湯樋16とを接続樋20で接続
する。配湯樋16と保持炉22との連通を遮断するため
の遮断装置28を保持炉22内の配湯室34に設け、保
持炉22内に設けた加圧室36及び給湯室38と配湯樋
16との連通を必要に応じて遮断することにより、保持
炉22毎のメンテナンスが可能になり、加圧式溶湯移送
装置の使用も可能になる。また、保持炉22の側壁下部
に排湯口56及び排湯栓58を設ける。メンテナンス時
の排湯が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイカストマシンに溶
湯を供給する給湯装置に関し、特に配湯路を経て溶湯が
配給される形式の給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】溶解炉で製造された溶湯を複数のダイカ
ストマシンの手元炉に配給するために配湯路を使用する
ことが、特開昭61−463657号公報に開示されて
いる。この配湯路内に存在する溶湯の量は常にほぼ一定
に調整され、溶湯は安全にかつ安定して各手元炉に配給
される。各手元炉に供給された溶湯が、どのようにして
ダイカストマシンの射出スリーブに配給されるかは、上
記公報には記載されておらず不明であるが、現場におい
ては、手元炉中の溶湯を杓で給湯したり、溶湯移送装置
によって給湯したりすることが行われている。溶湯移送
装置を用いたダイカストマシンの給湯装置として、溶湯
を保持する保持炉と、ダイカストマシンのキャビティと
連通する射出スリーブと、その射出スリーブと保持炉と
を連通させる連通路と、その連通路を経て保持炉から射
出スリーブへ溶湯を移送する溶湯移送装置とを含むもの
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、溶湯移送
装置を含む給湯装置に上記公報記載の配湯路を組み合わ
せ、溶湯の配給安定性と作業安全性の向上を試みた。そ
の結果、配湯路を接続したダイカストマシンの給湯装置
には以下の問題があることが明らかとなった。第1は、
保持炉のメンテナンスの問題である。溶湯移送装置を含
む給湯装置においては、杓で給湯する給湯装置に比較し
てメンテナンスの必要性が高いが、メンテナンスを行う
ためには、保持炉内の溶湯を排出する必要がある。しか
し、配湯路が接続されている場合には、配湯路から溶湯
が配給され続け、保持炉内の溶湯面を十分に下げること
ができない。そのため、保持炉のメンテナンスを行う際
は、配湯路への溶湯の配給をやめねばならず、メンテナ
ンスを必要としていない給湯装置までも操業を停止せね
ばならなくなるのである。第2は、加圧式の溶湯移送装
置を使用できないことである。保持炉内に加圧気体を供
給することにより保持炉内の溶湯をダイカストマシンの
射出スリーブに移送する加圧式溶湯移送装置では、保持
炉内に気体を送り込んでも、保持炉と連通した配湯路を
経て気体が漏れてしまい保持炉内が加圧状態にならない
のである。そこで、本発明は、保持炉のメンテナンス時
にも配湯路への溶湯配給を停止する必要がなく、加圧式
の溶湯移送装置も使用可能なダイカストマシンの給湯装
置を得ることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1の発明は、前記保持炉,射出スリーブ,連通路
および溶湯移送装置を含むダイカストマシンの給湯装置
において、保持炉と連通する配湯路を設けるとともに、
保持炉と配湯路との連通を遮断する遮断装置を設けたこ
とを要旨とする。また、第2の発明は、第1の発明に係
るダイカストマシンの給湯装置において、さらに、連通
路の保持炉への開口部より低い位置に保持炉の内部と外
部とを連通させる連通孔を設けるとともに、その連通孔
を閉じる閉塞手段を設けたことを要旨とする。なお、閉
塞手段としては、例えば、作業者が直接連通孔に挿入す
る栓や手動操作のバルブ、あるいは動力開閉装置が採用
可能である。
【0005】
【作用】第1の発明に係る給湯装置においては、保持炉
と配湯路との連通を必要に応じて遮断装置により遮断で
きる。そのため、例えば杓を用いて溶湯をくみだしたり
することにより、配湯路に溶湯が供給されているまま
で、目的とする保持炉の溶湯面を十分に下げることがで
きる。また、給湯のために保持炉に加圧気体を供給して
も、加圧気体が配湯路へ漏れることがない。また、第2
の発明に従って連通孔および閉塞手段を設ければ、連通
路の保持炉への開口より低い位置で必要に応じて保持炉
の内部と外部とを連通させることができる。そのため、
遮断装置により保持炉と配湯路との連通を遮断し、閉塞
手段を開くことにより、配湯路への溶湯の配給を停止す
ることなく容易に連通路内の溶湯を排出することがで
き、保持炉内の溶湯面を下げることができる。また、底
部に閉塞手段を設けると、保持炉内の溶湯を容易に、か
つほぼ完全に排出させることができる。
【0006】
【発明の効果】第1の発明によれば、ダイカストマシン
の保持炉と配湯路との連通を必要に応じて遮断すること
により、目的とする保持炉の溶湯のみを排出することが
可能となりメンテナンス性が向上する。また、加圧式溶
湯移送装置の使用が可能となる。 第2の発明によれ
ば、メンテナンス時に保持炉の内部と外部とを低い位置
で連通させることにより、連通路内の溶湯を完全に排出
するとともに、保持炉内の溶湯も完全に排出するか、あ
るいは溶湯面を十分に下げることができ、給湯装置のメ
ンテナンス性を一層向上させることができる。
【0007】
【実施例】以下、第1と第2の発明に共通の実施例を図
面に基づいて詳細に説明する。図1に示すダイカストマ
シンシステムは、配湯部10,給湯部12,ダイカスト
マシン14および制御部15で構成されている。
【0008】配湯部10は、配湯樋16と配湯樋16の
上部を覆うヒータ付きの蓋18と接続樋20とを備えて
いる。配湯樋16は、図示しない溶解炉から供給される
溶湯21を各ダイカストマシン14に配給するための配
湯路を形成しており、接続樋20は、配湯樋16と溶湯
21を保持する保持炉22とを連通させている。
【0009】給湯部12は、保持炉22と加圧装置24
と溶湯面高さ検出装置26と遮断装置28とを備えてい
る。加圧装置24は保持炉22内を加圧して溶湯を移送
する溶湯移送装置を構成し、遮断装置28は保持炉22
と配湯樋16との連通を遮断する。
【0010】保持炉22は、仕切壁30,32で配湯室
34、加圧室36および給湯室38に仕切られている。
各室34,36,38は、仕切壁30,32の下部で互
いに連通しており、保持炉22内の溶湯21が行き来で
きるようになっている。配湯室34には配湯口40が設
けられており、接続樋20を介して配湯樋16に接続さ
れている。配湯樋16内の溶湯21は、配湯口40から
配湯室34に配給される。
【0011】配湯室34の下部には遮断壁42があり、
遮断壁42には連通孔44が設けられており、遮断装置
28によって開閉される。遮断装置28は、連通孔44
への遮断栓46の挿入,引出しによって連通孔44を開
閉する。遮断栓46は遮断ロッド48を介して、エアシ
リンダ52のロッド54と連結されており、エアシリン
ダ52は保持炉22に取り付けられた支持架台55に固
定されている。図示しないエアー回路の切替えによりロ
ッド54が上下動させられて、遮断栓46が上下動し、
連通孔44が開閉されるのである。
【0012】保持炉22の側壁下部には、保持炉22の
内部と外部とを連通させ、メンテナンス時に溶湯21を
外部へ排出する連通孔である排湯口56が設けられてい
る。また、通常時に排湯口56を閉じておくための閉塞
手段として排湯栓58が備えられている。
【0013】加圧室36には給排気口60が設けられて
おり、加圧装置24が接続されている。加圧装置24
は、保持炉22内に加圧空気を供給する加圧空気供給源
62と、加圧空気の量を調整する流量制御弁64と、流
量制御弁64と加圧空気供給源62との連通,遮断を司
る電磁弁66と、流量制御弁64と大気との連通,遮断
を司る電磁弁68とを備えており、これらが互いに配管
70で接続されている。加圧室36は配管70により流
量調整弁64と接続されている。また、加圧室36には
圧力検出口72が設けられており、配管74を介して圧
力計76が取り付けられている。
【0014】給湯室38の上部には、給湯室38内の溶
湯面の高さ(以下、溶湯レベルという)Hを検出するた
めの検出用窓77が形成されている。溶湯レベルHが、
検出用窓77から溶湯面高さ検出装置26により検出さ
れるのである。溶湯レベルHは給湯室38内の溶湯面と
給湯口78の上端との間の距離として検出される。な
お、給湯口78は、給湯室38の側面下部に設けられて
おり、ダイカストマシン14への溶湯21の供給口であ
る。溶湯面高さ検出装置26は、保持炉22に固定され
た支持架台79と、その支持架台79に取り付けられた
光センサ80と、インタフェース82とを備えている。
光センサ80は、検出用窓77を通して給湯室38内に
レーザ光を照射し、溶湯面で反射される光を検出して溶
湯レベルHを検出する。その光センサ80で取得された
溶湯レベルHの情報がインタフェース82を介して制御
部15のコンピュータ84に送られる。
【0015】制御部15は、コンピュータ84,制御装
置86および入力装置88を備えている。コンピュータ
84に送られた溶湯レベルHの情報は、入力装置88か
ら読み込まれる給湯量W等の情報と共に、予め記憶され
たプログラムに従って処理される。この処理は、図5に
示すコンピュータ84のRAM90,ROM92および
CPU94で行われる。処理過程で種々の指令が制御装
置86に送られ、制御装置86を介して流量制御弁6
4、電磁弁66,68等の作動が制御される。
【0016】給湯室38の下部に、給湯室38とダイカ
ストマシン14の射出スリーブ96とを連通させる連通
路98を形成する給湯管100が取り付けられており、
その取付位置は配湯樋16の溶湯面の高さより低い位置
とされている。それは、加圧室36が大気解放されて遮
断栓46が開かれ、給湯室38内の溶湯面の高さと配湯
樋16内の溶湯面の高さとが同じになった時に、給湯管
100内へ空気が進入するのを防止するためである。給
湯管100内への空気の進入を防ぐことにより、酸化物
の発生を防止し、給湯管100の閉塞を防ぐのである。
なお、給湯管100の外側には図示していない電熱ヒー
タが取り付けられており、内部の溶湯21が凝固しない
よう保温されている。
【0017】ダイカストマシン14の上部プレート10
2には型締めシリンダ104が取り付けられており、型
締めシリンダ104のロッド106に可動プレート10
8が取り付けられている。可動プレート108は、型締
めシリンダ104のロッド106の上下動に伴って、タ
イバー110に沿って上下に移動可能である。可動プレ
ート108には、可動型112が取り付けられており、
固定プレート114には固定型116が取り付けられて
いる。可動プレート108の下降に伴い、可動型112
が下降し、固定型116と当接した状態で可動型112
と固定型116との内部にキャビティ118が形成され
る。固定型116には、射出スリーブ96が嵌合されて
おり、その射出スリーブ96の側面には給湯管100と
接続する給湯口120が設けられている。射出スリーブ
96の下端は支持スリーブ122を介して射出シリンダ
124と固定されている。射出シリンダ124のロッド
126にはプランジャロッド128が連結されており、
その先端に射出プランジャ130が取り付けられてい
る。
【0018】射出シリンダ124は、制御装置86を介
してコンピュータ84の指令により作動する図示しない
射出シリンダ駆動装置により作動させられ、射出プラン
ジャ130を射出スリーブ96内で上下動させる。射出
プランジャ130は、初期状態においては、その上面が
給湯口120の下端より少し低くなっている。
【0019】次に作動の概略を説明する。図1の初期状
態においては、電磁弁66は閉じられ、電磁弁68は開
かれており、加圧室36は大気に解放された状態となっ
ている。配湯室34の遮断栓46は引き上げられてお
り、配湯樋16内の溶湯21は加圧室36および給湯室
38へ流入可能である。配湯樋16内と給湯室38内と
給湯管100内との溶湯面高さは同じである。
【0020】制御装置86を介してコンピュータ84か
ら給湯指令が出されると、図示しない空圧回路が切替え
られてエアシリンダ52が作動させられ、遮断栓46が
図2に示すように閉じられて配湯樋16と加圧室36お
よび給湯室38とが断たれ、給湯準備状態となる。
【0021】その後、給湯室38内の溶湯レベルHと成
形品を得るのに必要な給湯量Wとに基づいて加圧室36
内を加圧すべき旨の指令がコンピュータ84から制御装
置86に出される。制御装置86により、流量制御弁6
4が必要開度に調整され、電磁弁68が閉じられる一
方、電磁弁66が開かれ、加圧空気供給源62から加圧
空気が供給されて加圧室36内が加圧され、図3に示す
給湯完了状態となる。
【0022】給湯完了後、図示しない油圧回路が切替え
られて射出シリンダ124が作動させられ、射出プラン
ジャ130が給湯口120を塞ぐ位置まで上昇させら
れ、給湯管100内の溶湯21と射出スリーブ96内の
溶湯21とが遮断されて、射出準備状態となる。
【0023】射出準備状態が整うと、加圧室36の排気
が行われ、給湯管100内の溶湯面の高さが、給湯口1
20よりやや下まで下げられる。その後、図示しない油
圧回路が切替えられて射出シリンダ124が作動させら
れ、射出プランジャ130が上昇させられて射出スリー
ブ96内の溶湯21がキャビティ118に充填される。
加圧室36の排気が完了すると、図示しない空圧回路が
切替えられてエアーシリンダ52が作動させられ、遮断
栓46が開かれて消費された溶湯21に相当する量の溶
湯21が配湯樋16から加圧室36および給湯室38に
補充される。
【0024】本給湯装置のメンテナンスの際には、遮断
栓46を閉じて配湯樋16と保持炉22とを遮断した状
態で排湯栓58を取り除く。排湯口56が給湯口78よ
り下方に設けられているため、給湯管100内の溶湯2
1が完全に排出され、保持炉22内の溶湯面高さもメン
テナンスを行うのに十分な程度に低下する。
【0025】次に、図4に示すフローチャートに基づい
て本実施例装置を制御するプログラムを詳細に説明す
る。ステップ101(以下、S101とする)で入力装
置88からの給湯指令が待たれ、指令があるとS102
で遮断栓46を閉める指令が制御装置86に送られる。
S103で仕掛け変更等による給湯量Wの変更が入力装
置88から指令されているか否かが判定され、給湯量W
の変更があればS105が実行され、変更がなければS
104が実行される。S105では、新しい給湯量Wが
入力装置88から読み込まれた後、S106で給湯量W
が射出スリーブ96内に給湯された状態での目標溶湯レ
ベルH1 が演算され、図6に示すRAM90の目標溶湯
レベルメモリ140に格納された後、S107が実行さ
れる。一方、S104では、それまで通りの目標溶湯レ
ベルH1 が目標溶湯レベルメモリ140から読み出され
た後、S107が実行される。なお、プログラムの1回
目の実行にあたっては、給湯量の変更があった場合と同
じ手順で給湯量が読み込まれ、目標溶湯レベルH1 が設
定される。
【0026】S107では、インタフェース82を介し
て光センサ80からの信号が読み込まれ、給湯室38内
の溶湯レベルHが検出された後、S108が実行され
る。給湯室38と射出スリーブ96とは共に大気に開放
されているため、給湯室38内の溶湯面レベルHと給湯
管100を経て射出スリーブ96内に移送される溶湯の
溶湯面の高さとは同じになる。したがって、給湯室38
内の溶湯レベルHが、射出スリーブ96内の溶湯面の高
さとして検出されるのである。
【0027】S108では、溶湯レベルHが目標溶湯レ
ベルH1 に達しているか否かが判定され、溶湯レベルH
が目標溶湯レベルH1 に達していればS112が実行さ
れ、達していなければS109が実行される。S109
では、溶湯レベルHが目標溶湯レベルH1 の0.9倍を
超えているか否かが判定される。溶湯レベルHが目標溶
湯レベルH1 の0.9倍を超えていなければ、給湯時間
を短縮すべく急速加圧指令が制御装置86に出され、加
圧室36が急速に加圧されてS107以降の処理が繰り
返される。それに対して、溶湯レベルHが目標溶湯レベ
ルH1 の0.9倍を超えていれば、給湯精度を上げるべ
く微速加圧指令が制御装置86に出され、加圧室36が
緩やかに加圧されてS107以降の処理が繰り返され
る。
【0028】S112では、溶湯レベルHを目標溶湯レ
ベルH1 に維持すべく加圧室36の圧力を保持する指令
が制御装置86に出される。S113で射出スリーブ9
6内にある溶湯21と給湯管100内にある溶湯21と
を分離すべく、射出プランジャ130により給湯口12
0を閉じる指令が制御装置86に出され、S114で図
示しない位置センサによって射出プランジャ130の位
置が検出されつつ給湯口120が閉じられるのが待たれ
る。給湯口120が閉じられるとS115で加圧室36
の加圧空気を排気する指令が制御装置86に出され、加
圧室36が大気に開放される。その結果、給湯室38内
の溶湯レベルHが下がるとともに給湯管100内の溶湯
レベルも下がり、給湯口120を閉じている射出プラン
ジャ130に接触していた溶湯21が射出プランジャ1
30から離れる。S116では、溶湯レベルHの低下を
十分に行うための時間を確保する目的で射出遅延タイマ
が作動させられ、S117で溶湯レベルHの低下を待っ
た後、S118で射出スタート指令が制御装置86に出
され、射出プランジャ130が上昇させられる。S11
9で加圧室36の排気の完了が待たれた後、S120で
遮断栓46の開指令が制御装置86に出されて配湯樋1
6と加圧室36および給湯室38とが連通させられる。
S121で入力装置88からの情報に基づいて給湯終了
か否かが判定され、給湯終了指令があればプログラムの
実行を終了し、給湯終了指令がなければ、S101以降
の処理が繰り返される。
【0029】次に、別のプログラムを図7のフローチャ
ートに基づいて説明する。図4に示したプログラムが給
湯室38内の溶湯レベルHと目標溶湯レベルH1とを比
較しつつ加圧室38の圧力を制御するようになっていた
のに対して、本プログラムは、給湯室38内の初期の溶
湯レベルH0 を検出し、初期の溶湯レベルH0 と目標溶
湯レベルH1 との差であるレベル差ΔH10に基づいて加
圧室38の加圧条件を決定するようになっている。レベ
ル差ΔH10に相当する目標圧力増分ΔP10を求め、その
ΔP10の0.9倍に相当する分は溶湯レベルHを検出せ
ずに急速に加圧することにより給湯時間の短縮を図るの
である。
【0030】S201からS206までは、図4のS1
01からS106までと同じである。S207では、初
期の溶湯レベルH0 が検出され、S208で図6に示す
RAM90の目標溶湯レベルメモリ140から目標溶湯
レベルH1 が読み出されて初期の溶湯レベルH0 とのレ
ベル差ΔH10(ΔH10=H1 −H0 )が演算される。S
209でレベル差ΔH10を解消させるのに必要な加圧室
36内の圧力増分である目標圧力増分ΔP10が演算さ
れ、S210で目標圧力増分ΔP10の0.9倍分の圧力
増分を加圧室36に急速に与えるべく急速加圧指令が制
御装置86に出される。S211で急速加圧の完了が待
たれた後、S212で加圧室36が微速加圧される。S
213で給湯室38の溶湯レベルHが検出され、S21
4で溶湯レベルHが目標溶湯レベルH1 に達したことが
確認された後S215が実行される。S215以降は、
前のプログラムのS112以降と同じである。
【0031】さらに別のプログラムを図8のフローチャ
ートに基づいて説明する。本プログラムは、図7のプロ
グラムがサイクル毎に目標圧力増分ΔP10を演算するの
に対して、前回のサイクルでの最終的な圧力増分である
実圧力増分ΔPfを記憶しておき、この実圧力増分ΔP
f に基づいて加圧室36の急速加圧を行うものである。
【0032】このように前回の実圧力増分ΔPf を記憶
することにより、今回演算された目標圧力増分ΔP10
比較することが可能となるため、圧力計76等の異常の
判定も可能となる。また、前回の実圧力増分ΔPf を使
用することにより、遮断栓46のシールが完全でなく加
圧室38の加圧中に溶湯が配湯樋16に多少逃げるよう
な場合であっても適正な急速給湯が可能となる。加圧中
に溶湯21が配湯樋16に逃げると、その逃げた量に相
当する分だけ給湯室38内の溶湯レベルHが低くなる。
そのため、給湯室38内の溶湯レベルHを目標溶湯レベ
ルH1 とするには、レベル差ΔH10に基づいて算出され
た目標圧力増分ΔP10を加えただけでは不十分である。
このような不十分な目標圧力増分ΔP10に基づいて加圧
速度の切替えを決定すると、結果として急速加圧する範
囲が狭くなり、微速加圧する範囲が広くなって給湯に要
する時間が長くなる。一方、前回の実圧力増分ΔPf
溶湯21の配湯樋16への溶湯21の逃げを含んで決ま
った値である。そのため、この実圧力増分ΔPf に基づ
いて加圧速度の切替えを決定すると、急速に給湯するこ
とが可能となるのである。
【0033】S301からS303までは前の2つの実
施例と同じである。S303で給湯量Wの変更が指令さ
れると、S308からS311で図7のプログラムのS
205からS208と同じ処理が実行される。その後、
S312でレベル差ΔH10に基づいて給湯量変更時の目
標圧力増分ΔP1cが演算され、図9に示すRAM90の
変更時圧力増分メモリ142に格納された後、S313
でこの目標圧力増分ΔP1cが今回の目標圧力増分ΔP10
とされ、S314が実行される。
【0034】S303で給湯量Wの変更が指令されてい
ない場合は、S304で前回のサイクルのS320で記
憶された加圧室36の最終的な実圧力増分ΔPf が実圧
力増分メモリ144から読み出される。S305では、
変更時圧力増分メモリ142に格納された給湯量変更時
の目標圧力増分ΔP1cが読み出されて実圧力増分ΔPf
と比較される。実圧力増分ΔPf が目標圧力増分ΔP1c
の0.95倍を超えるか否かが判定されるのである。実
圧力増分ΔPf が目標圧力増分ΔP1cの0.95倍を超
えている場合は、S306が実行される。実圧力増分Δ
f が目標圧力増分ΔP1cの0.95倍を超えていない
場合は、光センサ80あるいは圧力計76が正常でない
可能性があるため、S338で加圧異常表示がされてプ
ログラムの実行が終了する。
【0035】S306では、実圧力増分ΔPf が目標圧
力増分ΔP1cの1.05倍より小さいか否かが判定さ
れ、実圧力増分ΔPf が目標圧力増分ΔP1cの1.05
倍より小さければ、S307で実圧力増分ΔPf が今回
の目標圧力増分ΔP10とされた後S314が実行され
る。しかし、実圧力増分ΔPf が目標圧力増分ΔP1c
1.05倍より小さくなければS338で加圧異常表示
がされてプログラムの実行が終了する。
【0036】S314からS319までは、図7のプロ
グラムのS210からS215までと同じ処理が行われ
る。S320では、S319で最終的に取得された加圧
室36の圧力増分の値が実圧力増分ΔPf として実圧力
増分メモリ144に格納される。その後、S330から
フローチャートの終了に至るまでの処理は、図7のプロ
グラムのS216からフローチャートの終了に至るまで
の処理と同じである。
【0037】図10に第1と第2の発明に共通の別の実
施例を示す。この実施例は、溶湯21の移送装置に電磁
ポンプ150を設けたものである。なお、図中の符号は
図1の実施例と同一である。本実施例は、通常の作動時
には遮断栓46が開かれた状態で使用される。そのた
め、配湯樋16内の溶湯21と給湯室38内の溶湯21
とが行き来自由となり、給湯室38の溶湯面の高さと配
湯樋16内の溶湯面の高さとが同じとなる。また、配湯
樋16内の溶湯21が減少すると、その減少分に相当す
る量の溶湯が図示しない溶解炉から配湯樋16に供給さ
れるため、溶湯面の高さは概ね一定である。
【0038】本実施例では、給湯管100を取り外して
メンテナンスを行う場合でも連通孔44の内面および近
傍の酸化物の発生を少なくし、連通孔44の閉塞を回避
することができる。給湯口152が傾斜して形成され、
給湯管100側の開口位置が連通孔44の位置より高く
されているため、給湯管100内の溶湯を全て排出した
後給湯管100を取り外しても連通孔44の下部が溶湯
21に浸った状態を維持することができ、連通孔44と
空気との接触を回避することができるためである。
【0039】図11に第1と第2の発明に共通の更に別
の実施例を示す。本実施例の給湯装置では、遮断装置2
8が接続樋20に設けられている。接続樋20内に連通
口44を有する遮断壁42が設けられ、その連通孔44
の下部は保持炉22の配湯口40の下端より低い位置に
形成されている。配湯口40と遮断壁42との間には溶
湯溜まり154が形成されているため、保持炉22内の
溶湯21が全て排出された後においてもその溶湯溜まり
154に溜まった溶湯により連通孔44の内面および近
傍と空気との接触が断たれる。
【0040】以上、第1と第2の発明に共通のいくつか
の実施例を説明したが、本発明はこれらの実施例に限ら
れず、第1の発明のみが独立に実施されてもよい。ま
た、遮断装置28は動力によるものに限られず、手動の
ものでもよい。遮断装置28による配湯樋16と保持炉
22との連通の遮断位置は、保持炉22内や接続樋20
内に限られず、配湯樋16内であってもよい。さらに、
排湯栓58の取付位置は、保持炉22の側壁に限られ
ず、保持炉22の底壁であっても良い。また、排湯栓5
8でなくバルブ等を用いて排湯口56の開閉を行っても
良い。保持炉22と外部との連通は、排湯口56に接続
される連通管等を介してもよく、その連通管は容器等に
接続されていてもよい。その他、特許請求の範囲を逸脱
することなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改
良を施した態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1と第2の発明に共通の実施例である給湯装
置を備えたダイカストシステムの構成を概念的に示す正
面断面図である。
【図2】上記実施例の給湯装置の別の作動状態を示す図
である。
【図3】上記実施例の給湯装置のさらに別の作動状態を
示す図である。
【図4】上記実施例の給湯装置の作動を制御するプログ
ラムのフローチャートである。
【図5】上記実施例の給湯装置のコンピュータの構成を
示す概念図である。
【図6】上記コンピュータのRAMの構造を概念的に示
す図である。
【図7】上記実施例の給湯装置の作動を制御する別のプ
ログラムのフローチャートである。
【図8】上記実施例の給湯装置の作動を制御するさらに
別のプログラムのフローチャートである。
【図9】図8のプログラムを実行するコンピュータのR
AMの構成を概念的に示す図である。
【図10】第1と第2の発明に共通の別の実施例である
給湯装置を概念的に示す正面断面図である。
【図11】第1と第2の発明に共通の実施例である給湯
装置を概念的に示す正面断面図である。
【符号の説明】
10 配湯部 12 給湯部 14 ダイカストマシン 16 配湯樋 20 接続樋 22 保持炉 24 加圧装置 28 遮断装置 46 遮断栓 56 排湯口 58 排湯栓 98 連通路 100 給湯管 118 キャビティ 124 射出シリンダ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶湯を保持する保持炉と、ダイカストマ
    シンのキャビティと連通する射出スリーブと、その射出
    スリーブと保持炉とを連通させる連通路と、その連通路
    を経て保持炉から射出スリーブへ溶湯を移送する溶湯移
    送装置とを含むダイカストマシンの給湯装置において、 前記保持炉と連通する配湯路を設けるとともに、保持炉
    と配湯路との連通を遮断する遮断装置を設けたことを特
    徴とするダイカストマシンの給湯装置。
  2. 【請求項2】 前記連通路の前記保持炉への開口より低
    い位置に保持炉の内部と外部とを連通させる連通孔を設
    けるとともに、その連通孔を閉じる閉塞手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の給湯装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001079654A (ja) * 1999-08-30 2001-03-27 Mueller Weingarten Ag 金属供給量の制御方法
JP2007313554A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Toshiba Mach Co Ltd 給湯量制御装置

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