JP3370863B2 - 定湯面溶解保持炉および溶湯排湯方法 - Google Patents

定湯面溶解保持炉および溶湯排湯方法

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JP3370863B2 JP28076096A JP28076096A JP3370863B2 JP 3370863 B2 JP3370863 B2 JP 3370863B2 JP 28076096 A JP28076096 A JP 28076096A JP 28076096 A JP28076096 A JP 28076096A JP 3370863 B2 JP3370863 B2 JP 3370863B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイカストマシン
などの鋳造機に溶湯を供給する定湯面溶解保持炉に係
り、特に、溶湯供給系内の溶湯を速やかに排湯する機能
を備えた定湯面溶解保持炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイカストマシンなどの鋳造機に
供給する溶湯は、保持炉に貯溜して一定温度に保ち、電
磁ポンプなどにより鋳造機に供給している。この種の保
持炉には、湯面のレベルを一定に保つ定湯面保持機能を
有した保持炉が用いられている。このような保持炉に
は、湯面レベルの下降に応じて浸漬体を昇降させて湯面
レベルを一定に保つ方式のもの(例えば、特公平2−3
0787号公報、特開昭6−119967号公報)
や、保持炉内に加圧室を設け、圧力ガスによって溶湯湯
面を加圧する方式のものが知られている。
【0003】溶湯保持炉においては、その貯溜された溶
湯は、電磁ポンプ等の圧送装置を含む溶湯供給系により
ダイカストマシンへ供給される。電磁ポンプや溶湯供給
系の配管について保守作業を行なう時には、溶湯供給系
内の溶湯を排湯する必要があり、また、溶湯供給系に漏
湯が発生したような場合は、溶湯を供給系から速やかに
排湯する必要がある。溶湯保持炉における急速排湯につ
いての従来技術は特開昭63−119967号公報で公
知である。最近では、溶解室と保持室とが一体となった
溶解保持炉が開発されており、従来、この溶解保持炉で
の溶湯供給系からの排湯は、供給系の電磁ポンプの吸込
管、吐出管に貯まっている溶湯を保持室に環流させるこ
とにより行なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、排湯を
始める時点での保持室の溶湯レベルが電磁ポンプの吸込
管より高い位置にあることがあり、このような場合、従
来は、保持室の溶湯レベルが吸込管より低い位置になる
まで保持室内の溶湯を外に汲み出さなければならず、そ
れを安全に行なうために多大の時間と労力を必要とする
ものであった。
【0005】そこで、本発明の目的は、前記従来技術の
有する問題点を解消し、簡単な操作によって溶湯供給系
内の全溶湯を迅速かつ安全に排湯できるようにした定湯
面溶解保持炉および溶湯排湯方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明は、鋳造材料を加熱する加熱装置によって
溶解された溶湯を貯溜する溶湯溶解室と鋳造機に供給す
る溶湯を貯溜する溶湯保持室とを区画し保持炉と溶解炉
とを一体にした炉本体に前記溶湯溶解室と溶湯保持室と
連通する溶湯の移送通路を形成してなる溶解保持炉にお
いて、前記溶湯保持室内の溶湯に外的作用を付加して湯
面レベルを昇降させる湯面昇降手段と、前記溶湯保持室
内の溶湯の湯量の変動に応じて前記湯面昇降手段を制御
し、溶湯を鋳造機に供給する間の湯面のレベルを所定の
設定レベルLに保つ制御手段と、前記湯面昇降手段と連
動して溶湯溶解室と溶湯保持室とを連通する移送通路を
開閉し、溶湯を前記溶湯保持室に自動補給する溶湯自動
補給手段と、前記湯面昇降手段による外的作用が付加さ
れていない状態での基準の溶湯レベルL1よりも高い位
置に吸込管が取り付けられた溶湯供給系を有し、前記溶
湯供給系全体の高さ位置が前記吸込管の位置と比べて上
位の位置にあることを特徴とするものである。
【0007】また、前記の課題を解決するために、本発
明による溶湯排湯方法は、鋳造材料を加熱する加熱装置
によって溶解された溶湯を貯溜する溶湯溶解室と鋳造機
に供給する溶湯を貯溜する溶湯保持室とを区画し保持炉
と溶解炉とを一体にした炉本体に前記溶湯溶解室と溶湯
保持室と連通する溶湯の移送通路を形成しするととも
に、溶湯保持室内の溶湯に外的作用を付加して湯面レベ
ルを昇降させる湯面昇降手段と、前記溶湯保持室内の溶
湯の湯面のレベルを湯量の変動に応じて前記湯面昇降手
段を制御し湯面を所定の設定レベルに保つ制御手段
と、前記溶湯湯面昇降手段と連動して溶湯溶解室と溶湯
保持室とを連通する移送通路を開閉し、溶湯を前記溶湯
保持室内に自動補給する溶湯自動補給手段と、を備えた
定湯面溶解保持炉における溶湯排湯方法であって、溶湯
保持室内の溶湯に外的作用が付加されていない状態での
基準の溶湯レベルL1よりも高い位置に、溶湯保持室内
の溶湯を前記鋳造機に供給する電磁ポンプを有する溶湯
供給系の吸込管を取り付けるとともに、前記吸込管の位
と比べて上位の位置に前記溶湯供給系全体を配置し、
前記湯面昇降手段による外的作用付加状態から溶湯を開
放することにより、湯面を急速に下降させ、前記溶湯供
給系内の溶湯を前記溶湯保持室内に排湯することを特徴
とする。
【0008】本発明によれば、溶湯昇降手段の作用を開
放するという簡単な手順だけで、湯面を下げ、迅速かつ
安全に供給系内の溶湯を保持室内に排湯することができ
る。
【0009】本発明では、前記溶湯溶解室の湯面レベル
を前記溶湯供給系の吸込管の位置よりも低い位置で、か
つ、溶湯保持室における前記基準の湯面レベルよりも高
い位置とすることが好ましく、これによれば、溶湯溶解
室内の溶湯が溶湯保持室に漏れても、溶湯供給系にオー
バーフローすることがないため、より安全になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明による定湯面溶解保
持炉の一実施形態について添付の図面を参照して説明す
る。炉本体10は、ベース12上に敷設されたレール1
3を転動する車輪11によって支持されており、前記車
輪11とともに移動装置を構成する移動シリンダ14の
作動により、図示されない鋳造機との連結が行われるよ
うになっている。
【0011】炉本体10は、その内部に溶湯溶解室18
と、溶湯保持室20とが隔壁22によって区画された一
体構造の炉である。加熱装置としての溶解バーナ16に
よって加熱されて鋳造材料から溶解した溶湯50は、溶
湯溶解室18に貯溜されて脱ガス、脱滓などの処理が施
される。溶湯溶解室18と溶湯保持室20とを仕切る隔
壁22には、溶湯溶解室18と、溶湯保持室20とを連
通する移送通路24が設けられている。
【0012】移送通路24の入口には、シート25が取
り付けられており、このシート25に湯中タップ26が
着座できるようになっている。湯中タップ26は、これ
を開閉駆動するアクチュエータ27にロッド28を介し
て連結され、アクチュエータ27に駆動された湯中タッ
プ26が上下動し、これにより、移送通路24の入口が
開閉される構成となっている。
【0013】他方、溶湯保持室20内には、浸漬体30
が昇降自在に設けられている。この浸漬体30は、その
表面が耐溶融金属製の材質で形成されている。また、浸
漬体30は、ブラケット31を介して取り付けられた昇
降装置32によって炉の直上から溶湯50中に浸漬する
ように支持されている。この昇降装置32は、ラックの
加工された支持棹33と、この支持竿33のラックに噛
み合うピニオン(図示せず)と、このピニオンを駆動す
るモータ34とを備えている。浸漬体30と昇降装置3
2は、溶湯保持室20の湯面レベルを昇降させる湯面昇
降手段を構成するもので、昇降装置32のモータ34
は、制御装置37により制御されるようになっている。
【0014】浸漬体30の位置を検出する手段として
は、鉛直方向に間をおいて配設した複数のリミットスイ
ッチLS0 、LS1 、LS2 、LS3 が設けられてい
る。このうち、リミットスイッチLS0 の位置は、急速
排湯時における浸漬体30の上昇停止位置に対応してい
る。リミットスイッチLS1 の位置は、鋳造作業時にお
いて溶湯保持室20に溶湯50が満杯レベル(図1にお
いてLで示す)に貯溜されるときの浸漬体30の位置に
対応している。この溶湯レベルLは、鋳造時の湯面設定
レベルでもある。
【0015】これに対して、リミットスイッチLS2 の
位置は、溶湯溶解室18から溶湯50を溶湯保持室20
に補給するために、湯中タップ26を開くときの浸漬体
30の位置に対応している。なお、リミットスイッチL
S3 の位置は、浸漬体30の下限位置に対応している。
【0016】一方、浸漬体30の支持棹33には、リミ
ットスイッチLS0 、LS1 、LS2 、LS3 のレバー
を倒してON/OFFするためのドグ43が取り付けら
れている。これらリミットスイッチLS0 、LS1 、L
S2 、LS3 のON/OFF信号は、制御装置37に導
入され、制御装置37は、リミットスイッチLS1 がO
Nのときに湯中タップ26が閉じられ、リミットスイッ
チLS2 がONのときに湯中タップ26が開くようにア
クチュエータ27を制御する。
【0017】溶湯保持室20には、レーザ、超音波等を
応用した非接触式の変位センサからなる湯面レベル検出
器36aが配設されており、この湯面レベル検出器36
aは、制御装置37に接続されている。この制御装置3
7は、中央処理装置(CPU)を備え、湯面レベル設定
器36aから与えられる検出信号から湯面が設定レベル
Lにあるか否かを検知し、後述するように、昇降装置3
2のモータ34を制御しながら、湯面のレベルを設定レ
ベルLに保つ。なお、湯面レベル検出器36aについて
は、非接触式の変位センサの他、これ以外にも、湯面上
に浸漬体を浮かべ、その浸漬体の位置の変化に応じて変
位する遮光板を光電スイッチで検出するようにしてもよ
い。
【0018】溶湯保持室20における湯面のレベルは、
前記の基準レベルL以外にも、排湯時の基準レベルL1
が設定されている。この基準レベルL1 は、浸漬体30
が湯面より上昇したときのレベルで、これを基準として
この基準レベルL1 以下に下がるようになっている。ま
た、この基準レベルL1 は、湯面炉本体10の側壁部に
取り付けられている溶湯供給系の吸込管38の位置より
も低い位置に設定されている。この場合、鋳造作業時の
設定レベルLとの関係では、少なくとも溶湯供給系から
溶湯保持室20に戻される排湯量相当体積分だけ湯面レ
ベルが下がった位置になっている。
【0019】溶湯溶解室18においても、湯面レベルを
L3 に設定する湯面レベル設定器36bが配設されてお
り、湯面レベルが湯面レベル設定器36bに接触し、そ
の検知信号が制御装置37に与えられると、制御装置3
7は、溶解バーナ16を消炎し、湯面レベルがL3 より
下がると、溶解バーナ16が点火するように制御し、こ
れにより、鋳造作業中は溶湯溶解室18の湯面レベルが
一定のL2 で満杯に保持されるようになっている。な
お、この溶湯溶解室18の湯面レベルL3 は、吸込管3
8の位置よりも低く、かつ溶湯保持室20の排湯時の基
準レベルL1 よりも高く設定されいる。
【0020】吸込管38は、溶湯供給系を構成する電磁
ポンプ40の吸込口と連結されている。この電磁ポンプ
40の吐出管42は、図示されない給湯管と着脱自在に
接続され、シリンダ14が前進すると炉本体全体がレー
ル13に沿って鋳造機側に移動し、図中二点鎖線で示す
位置で、吐出管42は給湯管に連結されるようになって
いる。この場合、吸込管38、吐出管42、図示されな
い給湯管を含む溶湯供給系全体の高さ位置は、基準レベ
ルL1 よりも排湯量相当分を考慮した高い位置に設定さ
れている。
【0021】次に、以上のように構成される定湯面溶解
保持炉の作用について説明する。電磁ポンプ40によっ
て溶湯保持室20の溶湯50が鋳造機に供給され始める
と、溶湯保持室20の溶湯50の湯面は設定レベルLか
ら下がろうとする。このときの湯量の減少による湯面低
下を湯面検出器36aからの信号によって検知した制御
部37は、浸漬体30が沈下するように昇降装置32の
モータ34を制御する。浸漬体30が徐々に下がるにし
たがって、浸漬体30の溶湯排除量が増える結果、湯面
のレベルは復帰する。
【0022】こうして、湯面は一定の設定レベルLに保
たれる一方で、浸漬体30の位置が、リミットスイッチ
LS2 がONになる位置まで下降すると、つぎのように
して溶湯が溶湯溶解室18から補給される。
【0023】制御部37は、浸漬体30を湯面上方まで
高速上昇させる指令信号をモータ34に送る。そして、
浸漬体30の位置がリミットスイッチLS0 をオンさせ
る位置まで上昇した時点で停止させる。この時、制御部
37は、アクチュエータ27に指令信号を送り、アクチ
ュエータ27を作動させて湯中タップ26を上昇させ
る。この結果、移送通路24の入口が開いて、溶湯溶解
室18の溶湯が移送通路24を通して溶湯保持室20に
供給されるので、湯面は設定レベルL1 になるまで溶湯
50が補給される。湯面がレベルL1 まで上昇した時点
で、制御部37は、湯中タップ26を閉じる指令をアク
チュエータ27に出力し、これにより、湯中タップ26
が下降してシート25に着座して移送通路24が閉じら
れる。
【0024】移送通路24が閉じられた直後に、制御部
37は、浸漬体30を低速下降させる。このときの速度
は、湯面に波動を生じさせない程度の10mm/sec 以下
が好ましい。そして、制御部37は、浸漬体30が下降
を続けてリミットスイッチLS1 をオンさせた位置で、
湯面レベルが設定レベルLになっていれば、浸漬体30
を停止させる。
【0025】このように溶湯保持室20には、浸漬体3
0が所定の位置に下がった時点で自動的に溶湯溶解室1
8から直接溶湯50が効率的にかつ短時間で自動補給さ
れるので、連続鋳造作業を中断することなく行なえる。
【0026】次に、溶湯供給系内の溶湯を急速排湯する
場合について説明する。この実施形態では、急速排湯操
作専用の押しボタン44が制御装置37に接続されてお
り、この押しボタン44が押されると、制御装置37は
モータ34を高回転させて、浸漬体30をリミットスイ
ッチLS0 がオンになる位置まで急速に上昇させる。こ
れにより、湯面は、浸漬体30によって加えられていた
湯面上昇作用から開放されて低下する。一方、吸込管3
8、電磁ポンプ40、その先の給湯管(図示せず)を含
む溶湯供給系の配管内の溶湯は、溶湯保持室20に排湯
される。この排湯が始まった時点では、浸漬体30の最
低限の排除量だけ湯面レベルがLからL1 まで下がって
おり、従って、溶湯供給系から排湯された溶湯が逆流す
ることなく急速排湯が可能になる。また、この排湯時
に、湯中タップ26に不具合が生じて溶湯溶解室18の
溶湯50が溶湯保持室20に漏れた場合も、溶湯溶解室
18の湯面レベルL3 は、吸込管38の高さ位置よりも
低く設定されているので、溶湯が供給系にオーバーフロ
ーするのが未然に防止されので安全である。従って、溶
湯溶解室18の溶湯を満杯にしても安全であり、溶湯補
給後の運転再開後の稼働率改善にも資する。
【0027】以上のような急速排湯は、溶湯供給系の保
守を行なう場合や、湯中タップ26等に異常が生じた場
合に押しボタン44による手動操作以外にも、例えば、
溶湯の供給系に漏湯が発生したような場合は、漏湯セン
サ(図示せず)を設け、この漏湯センサの検知出力から
漏湯を検知した制御装置37が自動的に浸漬体30を急
速上昇させて急速排湯を行なうようにしてもよい。
【0028】次に、図2に、他の実施形態を示す。な
お、図1と同一の符号は同一の構成要素であることを示
す。この実施形態は、変動する湯面を昇降させる湯面昇
降手段として、浸漬体30の代りに加圧室55を設け、
この加圧室55内部の湯面を圧力ガスにより加圧するよ
うにしたものである。
【0029】加圧室55は、溶湯50中に浸漬するよう
に垂下される区画壁54によって閉じた空間として溶湯
保持室20内に形成されており、圧力ガスが導入されて
いない開放状態では、湯面はこの区画壁54の内外で同
じ基準レベルL1 になるようになっている。この基準レ
ベルL1 は、吸込管38の高さ位置よりも低いことは図
1の実施形態と同様である。また、加圧室55には、溶
湯に対して不活性の圧力ガスが供給配管56から制御バ
ルブ57を介して供給されており、鋳造工程中では、溶
湯保持室20の湯面レベルは設定レベルLに保たれる。
電磁ポンプ40が運転されて、溶湯保持室20の溶湯が
鋳造機に供給され始めると、加圧室55内の湯面がさら
に押し下げられて、電磁ポンプ40のサクション側で
は、湯面レベルがL1 以下に低下しないように保たれ
る。
【0030】湯中タップ26を開くタイミングをとるた
め加圧室55内部の湯面の位置を検出する手段として、
レーザ、超音波等を応用した非接触式の変位センサ58
が設けられている。この変位センサ58の検出信号は、
制御装置37に導入され、制御装置37は、加圧室55
内の湯面がL2 まで下がったことを検知したところで、
アクチュエータ27を作動させて湯中タップ26を開く
ようになっている。従って、溶湯溶解室18の溶湯50
が通路24を通して溶湯保持部20に補給されて、電磁
ポンプ40のサクション側の湯面の低下が防止されると
ともに、効率的に溶湯の移送が行われる。溶湯の移送が
行われている間は、制御装置37によって制御バルブ5
7を介して加圧ガスの圧力が調整される。
【0031】また、溶湯供給系の排湯については、加圧
室55を開放することによって行なわれる。これによ
り、溶湯保持室20の湯面は、湯面レベルがLからL1
まで急速に下がり、従って、溶湯供給系から排湯された
溶湯が逆流することなく急速排湯が可能になる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、溶湯保持室内の溶湯に外的作用が付加されて
いない状態での基準の溶湯レベルよりも高い位置に溶湯
供給系の吸込管を取り付けるとともに、前記吸込管の位
置よりも上位の位置に前記溶湯供給系全体を配置し、前
記湯面昇降手段による外的作用付加状態から溶湯を開放
することにより、湯面を急速に下降させ、前記溶湯供給
系内の溶湯を前記溶湯保持室内に排湯するので、簡単な
手順で迅速かつ安全に供給系内の溶湯を保持室内に排湯
することができ、また、従来のような炉の溶湯の汲み出
しによる稼働率の低下や炉壁の損傷などの不都合なく効
率的に溶湯を排湯できる。
【0033】さらに、溶湯溶解室の湯面レベルを前記溶
湯供給系の吸込管の位置よりも低い位置で、かつ、溶湯
保持室における前記基準の湯面レベルよりも高い位置に
するようにすれば、溶湯溶解室内の溶湯が溶湯保持室に
漏れても、溶湯供給系にオーバーフローすることがない
ため、より安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による定湯面溶解保持炉の一実施形態を
示す断面図。
【図2】他の実施形態による定湯面溶解保持炉の断面
図。
【符号の説明】
10 炉本体 18 溶湯溶解室 20 溶湯保持室 24 移送通路 26 湯中タップ 27 アクチュエータ 30 浸漬体 32 昇降装置 34 モータ 36a、36b 湯面レベル設定器 37 制御装置 38 吸込管 40 電磁ポンプ 42 吐出管 44 急速排湯押しボタン 55 加圧室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/30 B22D 17/28 B22D 45/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳造材料を加熱する加熱装置によって溶解
    された溶湯を貯溜する溶湯溶解室と鋳造機に供給する溶
    湯を貯溜する溶湯保持室とを区画し保持炉と溶解炉とを
    一体にした炉本体に前記溶湯溶解室と溶湯保持室と連通
    する溶湯の移送通路を形成してなる溶解保持炉におい
    て、 前記溶湯保持室内の溶湯に外的作用を付加して湯面レベ
    ルを昇降させる湯面昇降手段と、前記溶湯保持室内の溶湯の湯量の変動に応じて前記湯面
    昇降手段を制御し、溶湯を鋳造機に供給する間の湯面の
    レベルを所定の設定レベルLに保つ制御手段と、 前記湯面昇降手段と連動して溶湯溶解室と溶湯保持室と
    を連通する移送通路を開閉し、溶湯を前記溶湯保持室に
    自動補給する溶湯自動補給手段と、 前記湯面昇降手段による外的作用が付加されていない状
    態での基準の溶湯レベルL1よりも高い位置に吸込管が
    取り付けられた溶湯供給系を有し、 前記溶湯供給系全体の高さ位置が前記吸込管の位置と比
    べて上位の位置にあることを特徴とする定湯面溶解保持
    炉。
  2. 【請求項2】前記溶湯溶解室の湯面レベルを前記溶湯供
    給系の吸込管の位置よりも低い位置で、かつ、溶湯保持
    室における前記基準の湯面レベルよりも高い位置とする
    ことを特徴とする請求項に記載の定湯面溶解保持炉。
  3. 【請求項3】鋳造材料を加熱する加熱装置によって溶解
    された溶湯を貯溜する溶湯溶解室と鋳造機に供給する溶
    湯を貯溜する溶湯保持室とを区画し保持炉と溶解炉とを
    一体にした炉本体に前記溶湯溶解室と溶湯保持室と連通
    する溶湯の移送通路を形成しするとともに、溶湯保持室
    内の溶湯に外的作用を付加して湯面レベルを昇降させる
    湯面昇降手段と、前記溶湯保持室内の溶湯の湯面のレベ
    ルを湯量の変動に応じて前記湯面昇降手段を制御し湯面
    を所定の設定レベルに保つ制御手段と、前記溶湯湯面
    昇降手段と連動して溶湯溶解室と溶湯保持室とを連通す
    る移送通路を開 閉し、溶湯を前記溶湯保持室内に自動補
    給する溶湯自動補給手段と、を備えた定湯面溶解保持炉
    における溶湯排湯方法であって、 溶湯保持室内の溶湯に外的作用が付加されていない状態
    での基準の溶湯レベルL1よりも高い位置に、溶湯保持
    室内の溶湯を前記鋳造機に供給する電磁ポンプを有する
    溶湯供給系の吸込管を取り付けるとともに、前記吸込管
    の位置と比べて上位の位置に前記溶湯供給系全体を配置
    し、 前記湯面昇降手段による外的作用付加状態から溶湯を開
    放することにより、湯面を急速に下降させ、前記溶湯供
    給系内の溶湯を前記溶湯保持室内に排湯することを特徴
    とする定湯面溶解保持炉における溶湯排湯方法。
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