JPH058012A - 堅型ダイカストマシンの給湯・射出装置 - Google Patents

堅型ダイカストマシンの給湯・射出装置

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JPH058012A
JPH058012A JP18682791A JP18682791A JPH058012A JP H058012 A JPH058012 A JP H058012A JP 18682791 A JP18682791 A JP 18682791A JP 18682791 A JP18682791 A JP 18682791A JP H058012 A JPH058012 A JP H058012A
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JP
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molten metal
hot water
water supply
injection
injection sleeve
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JP18682791A
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Masaharu Anami
正治 阿南
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レベルセンサのメンテナンス性に優れ、かつ
射出スリーブへの給湯量の変更が可能な竪型ダイカスト
マシンの給湯・射出装置を得る。 【構成】 給湯室46に設けられた検出棒108を給湯
準備高さに位置させ、加圧装置により加圧室44を加圧
して給湯室46内の湯面高さを給湯準備高さまで上昇さ
せた後、この加圧力P11 から1回分の給湯に必要な加
圧力P21 を演算し、射出スリーブ56への給湯を行
う。射出スリーブ56と給湯室46とは連通管64によ
り連通させられており、両溶湯高さは等しくなるため、
検出棒108により給湯室46内の湯面高さが必要溶湯
高さに達したことが検知されたとき加圧を停止すれば、
射出スリーブ56にレベルセンサを設けることなく、必
要な量だけ給湯を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は竪型ダイカストマシンの
給湯・射出装置に関するものであり、特に、レベルセン
サを備えて容易にかつ精度よく給湯を行い得る給湯・射
出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】竪型ダイカストマシンの給湯・射出装置
として、例えば、『自動車技術 Vol.43,No.5,1
989』の第28頁の図10に記載されたものがある。
この給湯・射出装置は、(a)溶湯を保持する保持炉
と、(b)竪型ダイカストマシンのキャビティと連通す
る射出スリーブと、(c)その射出スリーブと保持炉と
を連通させる連通路と、(d)保持炉内に加圧気体を供
給し、その圧力で連通路を経て溶湯を射出スリーブに給
湯する加圧装置と、(e)その射出スリーブに給湯され
た溶湯の湯面高さを検出するレベルセンサと、(f)射
出スリーブを連通路から遮断するとともに射出スリーブ
内の溶湯を金型のキャビティへ射出する射出プランジャ
とを含むように構成される。レベルセンサはダイカスト
マシンのダイプレートに固定され、その検出部が射出ス
リーブ内において、給湯されるべき溶湯の湯面高さに位
置させられており、溶湯に接触することにより検出信号
を発する。
【0003】鋳造時には加圧装置により保持炉内に加圧
気体が供給され、保持炉内が加圧されて溶湯が射出スリ
ーブに給湯される。レベルセンサの検出部が溶湯に接触
し、射出スリーブ内の湯面が設定高さに達したことが検
出されれば、検出信号が発せられ、給湯が停止される。
キャビティ内へ射出される溶湯の量は、射出スリーブの
内側断面積と射出スリーブの底面から湯面までの高さと
の積で求められるため、予めレベルセンサの湯面検出高
さを1回の射出に必要な溶湯の湯面高さと同一高さに設
定しておくことにより、必要量の溶湯を正確に射出スリ
ーブに給湯することができる。射出スリーブへの給湯
後、射出プランジャがキャビティに向かって移動させら
れることにより射出スリーブが連通路から遮断され、射
出スリーブ内の溶湯がキャビティへ射出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような給湯・射
出装置においては、レベルセンサが固定的に設けられる
ことにより、湯面検出高さを変更することができず、同
一の給湯・射出装置を、容量の異なる別のキャビティへ
の給湯・射出に使用することができないという問題があ
った。また、レベルセンサの検出部が射出スリーブ内で
直接溶湯に接触して検出を行うようになっているため、
検出部に溶湯が付着したり熱により検出部が劣化したり
して検出精度が低下することがあった。しかしながら、
上記給湯・射出装置においては、レベルセンサがダイプ
レートに固定的に保持されているため、メンテナンス性
が悪いという問題もあった。本発明は上記問題点に鑑
み、湯面検出高さの変更が可能でしかもメンテナンス性
の良い給湯・射出装置を得ることを課題として為された
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そして、本発明の要旨
は、前記(a)保持炉,(b)射出スリーブ,(c)連
通路,(d)加圧装置,(e)レベルセンサおよび
(f)射出プランジャを含む竪型ダイカストマシンの給
湯・射出装置において、保持炉内を、加圧装置により加
圧可能な加圧室と、その加圧室と下部において連通する
とともに連通路を介して前記射出スリーブと連通する給
湯室とに仕切るとともに、レベルセンサを給湯室に湯面
検出高さ変更可能に設けたことにある。レベルセンサは
湯面に直接接触することにより湯面高さを検知する接触
型のものとしても、電磁式,超音波式等により湯面高さ
を非接触で検知するものとしてもよい。
【0006】
【作用】上記のように構成された竪型ダイカストマシン
の給湯・射出装置においては、レベルセンサが保持炉の
給湯室内に設けられ、その湯面検出高さが、射出スリー
ブに給湯すべき溶湯の湯面高さに設定される。給湯室は
連通路を経て射出スリーブと連通しており、加圧装置に
より加圧室が加圧されることによって溶湯が給湯室から
射出スリーブへ給湯される際、給湯室内と射出スリーブ
内との両溶湯の湯面が同一高さに保たれ、加圧室の圧力
の増減に伴って両湯面高さが同量ずつ増減させられる。
したがって、加圧室を加圧して給湯室の溶湯の湯面を上
昇させ、レベルセンサにより湯面が検出されたとき加圧
を停止するようにすれば、射出スリーブに必要量の溶湯
が給湯される。また、ダイカストマシンの金型の変更等
により、異なる容量のキャビティに射出を行う場合に
は、そのキャビティ内に射出される必要溶湯量に応じて
レベルセンサの湯面検出高さを変更すれば、射出スリー
ブに給湯すべき溶湯量を変更することができる。
【0007】
【発明の効果】上記のように、本発明の給湯・射出装置
によれば、射出スリーブ内にレベルセンサを配設するこ
となく、比較的広いスペースを有する給湯室に設けるこ
とにより射出スリーブ内の溶湯の湯面高さを検出するこ
とができるため、メンテナンス性が向上する。したがっ
て、湯面検出精度も高くなり、給湯量制御の精度も向上
する。また、レベルセンサの湯面検出高さの変更を容易
に行い得るため、1つの給湯・射出装置を容量の異なる
複数のキャビティに射出可能な竪型ダイカストマシンに
適用することができ、設備コストが低減する効果も得ら
れる。従来のように、レベルセンサの検出部が直接射出
スリーブ内の溶湯を検出する場合には、射出スリーブ内
でレベルセンサの湯面検出高さを変更することが困難で
あったが、本発明においては、レベルセンサを比較的広
いスペースを有する給湯室に設けることができるため、
接触型のレベルセンサであっても湯面検出高さを容易に
変更することができるのである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1において、ダイカストマシン10は
型締め装置12を有している。型締め装置12は下部固
定ダイプレート(以下、単にダイプレートという)1
4,可動プレート16および上部固定プレート18を備
えている。ダイプレート14と上部固定プレート18と
はタイバー20により連結されており、可動プレート1
6がタイバー20に移動可能に挿通されている。上部固
定プレート18には油圧シリンダ22が取り付けられて
いる。油圧シリンダ22のピストンロッド24は可動プ
レート16に連結されており、油圧シリンダ22の作動
により可動プレート16がタイバー20にガイドされつ
つ下降してダイプレート14に接近し、両プレート1
4,16間で金型26の型締めを行うようになってい
る。金型26は上型28および下型30から成ってお
り、両型28,30によりキャビティ32が形成されて
いる。
【0009】ダイカストマシン10の近傍には、溶湯3
4を保持する保持炉36が配設されている。保持炉36
の開口部は上壁38により閉塞されている。また、保持
炉36内は、一対の側壁間に延びる仕切り壁42によっ
て加圧室44と給湯室46とに仕切られており、両室4
4,46は仕切り壁42と保持炉36の底壁48との隙
間において連通している。
【0010】ダイカストマシン10の型締め装置12の
下部には、射出装置54が配設されている。射出装置5
4は円筒状の射出スリーブ56を有しており、射出スリ
ーブ56の上端部はダイプレート14を貫通して下型3
0内に嵌入し、キャビティ32と連通している。また、
射出スリーブ56の下端部は大径の支持スリーブ58に
嵌合されている。
【0011】射出スリーブ56の周壁の一部には連通口
62が形成され、連通管64の一端が接続されている。
また、給湯室46の側壁72には連通口74が形成され
ており、連通管64の他端が接続されている。本実施例
においては、連通路たる連通管64によって射出スリー
ブ56と給湯室46とが連通さらせれているのである。
連通管64の両端部は互いに平行に水平方向に延びてい
るが、中間部は垂直部76とされている。そのため、図
1に示すように、射出スリーブ56の連通口62が給湯
室46の連通口74よりも高い位置に形成されている。
なお、78はヒータであり、連通管64内の溶湯34の
温度低下を防止するために設けられている。
【0012】保持炉36の加圧室44において、上壁3
8には2つの開口82,84が形成されており、開口8
2には配管86の一端が接続されている。配管86の他
端は二股に分かれており、一方が電磁開閉弁88を介し
てエア源90に、他方が電磁開閉弁92を介して大気に
連通させられている。電磁開閉弁92が閉状態とされる
とともに電磁開閉弁88が開状態とされることにより、
配管86を介して加圧室44内にエア源90からエアが
供給されて加圧室44内が加圧される。また、電磁開閉
弁88が閉状態とされるとともに電磁開閉弁92が開状
態とされることにより、加圧室44内が大気と連通させ
られて加圧室44内が減圧される。配管86には両電磁
開閉弁88,92と開口82との間に流量制御弁94が
設けられており、加圧室44へのエアの供給,排出量が
制御されるようになっている。これら電磁開閉弁88,
92および流量制御弁94は制御装置96に接続されて
おり、制御装置96からの制御信号に基づいて作動させ
られる。
【0013】また、開口84には圧力計98が接続され
ており、加圧室44内の圧力が測定されるようになって
いる。圧力計98はインタフェース100を介してコン
ピュータ102に接続されており、測定された圧力がコ
ンピュータ102に入力される。コンピュータ102に
は、図9および図10のフローチャートで表される給湯
・射出ルーチン等の制御プログラムが格納されており、
各プログラムに基づいて処理が行われ、処理信号が制御
装置96に出力されるようになっている。
【0014】本実施例においては、電磁開閉弁88,9
2,エア源90,流量制御弁94,圧力計98および制
御装置96により加圧装置が構成されている。
【0015】給湯室46の上方には検出棒108が軸方
向に移動可能に配設されている。給湯室46の上壁38
には開口106が形成されており、検出棒108の先端
の検出部110が給湯室46内に挿入されている。検出
棒108はインタフェース100を介してコンピュータ
102に接続されており、検出部110が給湯室46内
の溶湯34の湯面に接触したとき検出信号を発するもの
である。検出棒108は支持プレート116に支持され
ており、支持プレート116は油圧シリンダ118のピ
ストンロッド120に連結されている。油圧シリンダ1
18は、保持炉36の上壁38上に直立する支柱122
に平行に支持されている。したがって、油圧シリンダ1
18の作動によりピストンロッド120が伸長すれば、
支持プレート116と共に検出棒108が下降させら
れ、検出部110の給湯室46内での高さが変えられ
る。
【0016】また、支持プレート116にはスケール1
26が固定されており、スケール126が検出棒108
と一体的に昇降させられるようになっている。スケール
126の近傍には検出部128が配設されている。検出
部128はインタフェース100を介してコンピュータ
102に接続されており、スケール126の移動量に対
応する電気信号をコンピュータ102に出力する。コン
ピュータ102内ではその電気信号から検出棒108の
検出部110の位置が演算される。油圧シリンダ118
は図示しない電磁開閉弁を経て油圧源に接続されてお
り、コンピュータ102の指令に基づいて制御装置96
から制御信号が発せられて電磁開閉弁が開閉させられる
ことにより、油圧シリンダ118の作動が制御され、検
出棒108の給湯室46内での高さが変更される。
【0017】本実施例においては、検出棒108,検出
部110,支持プレート116,油圧シリンダ118等
により、湯面検出高さの変更可能な接触型レベルセンサ
130が構成されているのである。
【0018】前記射出装置54は射出シリンダ132を
備えている。射出シリンダ132は支持スリーブ58の
下端に連結されている。射出シリンダ132内にはピス
トンロッド134が摺動可能に嵌合されており、そのピ
ストンロッド134の先端には連結ロッド136を介し
てプランジャチップ138が取り付けられている。プラ
ンジャチップ138は射出スリーブ56に液密に嵌合さ
れ、プランジャチップ138の上端面140が射出スリ
ーブ56の底面として機能する。射出シリンダ132の
非作動状態においては、プランジャチップ138の上端
面140は射出スリーブ56の連通口62の下端部と同
一平面上にあり、プランジャチップ138が、射出スリ
ーブ56と給湯室46とが連通口62,連通管64およ
び連通口74を経て互いに連通することを許容する。こ
の位置がプランジャチップ138の開放位置であり、射
出シリンダ132の作動により、プランジャチップ13
8が連通口62を閉塞して射出スリーブ56を連通管6
4から遮断する射出準備位置へ上昇させられ、さらに上
昇させられれば、射出スリーブ56内の溶湯34を金型
26のキャビティ32内へ射出する。
【0019】以上のように構成された給湯・射出装置に
おける給湯および射出を図9および図10のフローチャ
ートに基づいて説明する。まず、給湯・射出ルーチンの
実行に先立って、図2に示すように保持炉36内にN回
分の射出を行い得る量の溶湯34が配湯される。検出棒
108の検出部110は、給湯室46の連通口74より
も下方に位置させられ、検出部110が溶湯34の湯面
に接触したとき検出信号が発せられて、配湯が停止され
る。配湯時に、溶湯34が連通管64内へ流入しないよ
うにされるのである。
【0020】配湯終了後、給湯・射出ルーチンが実行さ
れる。初期設定が行われた後、ステップS1(以下、単
にS1で表す。他のステップについても同様)において
給湯準備目標圧力P0の設定が行われる。目標圧力P0
は次式により求められる。 P0=ρ・Δh11 ・・・ ただし、 ρ:溶湯34の比重 Δh11 :給湯準備状態における加圧室44と給湯室4
6との溶湯34の湯面高さの差(一般的にはΔh1n
表され、保持炉36内の総溶湯量の増減によって変化す
るが、予め定められた量の配湯が行われた後の初回はΔ
h11 となる) 図3に示すように、給湯準備状態においては、保持炉3
6内の溶湯34が給湯室46から連通口74を経て連通
管64の垂直部76まで流入させられ、給湯室46内お
よび垂直部76内の溶湯34の湯面高さが射出スリーブ
56の連通口62よりもわずかに低い高さ(以下、給湯
準備高さと称する)に設定される。したがって、式よ
りP0=ρ・Δh11 の演算が行われ、その演算結果が
給湯準備目標圧力P0として設定される。
【0021】続いて、S2において、検出棒108を給
湯準備高さに位置させるためのレベルセンサセット指令
が制御装置96に出力され、それに基づく制御装置96
からの出力信号により油圧シリンダ118が作動させら
れ、一旦上昇させられていた検出棒108が下降させら
れる。検出部128から発せられる検出信号により検出
棒108の検出部110が給湯準備高さに達したと判定
されれば、油圧シリンダ118の作動が停止させられ、
検出棒108が位置決めされる。
【0022】検出棒108が給湯準備高さに位置させら
れた後、S3において給湯準備加圧開始指令が発せら
れ、制御装置96からの出力信号により電磁開閉弁92
が閉じられるとともに電磁開閉弁88が開かれ、加圧室
44が加圧される。そのため、加圧室44内の溶湯34
が給湯室46の連通口74から連通管64へ流入し、垂
直部76内を上昇する。このとき、流量制御弁94は給
湯準備加圧開度に設定される。続いて、S4において圧
力計98により測定された加圧室44内の現在圧力Pの
読込みが行われ、S5において、現在圧力PがS1にお
いて設定された目標圧力P0の0.8倍より高いか否か
の判定が行われる。この判定結果がNOであれば、プロ
グラムの実行はS4に戻り、S5において再び判定が行
われる一方、判定結果がYESであればS6において給
湯準備加圧速度減速指令が発せられ、制御装置96から
の出力信号により流量制御弁94の開度が絞られる。し
たがって、エア源90から加圧室44へのエアの供給量
が減少し、加圧速度が減速される。S4〜S6は、加圧
を高速で開始し、目標圧力P0に近づいた時点で減速す
ることにより、加圧室44の加圧を短時間に精度よく行
うためのステップである。
【0023】続いて、S7において、給湯室46内の湯
面が給湯準備高さに達することが待たれ、図3に示すよ
うに、検出棒108の検出部110が湯面に接触して検
出信号が発せられれば判定結果がYESとなり、S8に
おいて加圧停止指令が発せられ、制御装置96により電
磁開閉弁88が閉状態とされ、加圧室44の加圧が停止
される。続いて、S9において、圧力計98により加圧
室44内の現在圧力Pが測定され、その値が初回の給湯
準備圧力P11 としてコンピュータ102に読み込まれ
る。(給湯準備圧力は一般的にはP1n で表され、給湯
回数が増加するにつれて次第に高くなる。)以上により
給湯準備が完了する。なお、加圧室44からのエアの漏
れ等により溶湯高さがわずかに変動することがあるた
め、加圧室44内の圧力が常に給湯準備圧力P11 に保
たれるように電磁開閉弁88,流量制御94等を制御す
ることが望ましい。
【0024】S10において、ダイカストマシン10に
設けられた制御装置からの給湯指示が待たれ、給湯指示
信号が出力されれば、S11において、給湯準備状態に
ある溶湯34をキャビティ32への1回の射出分だけ射
出スリーブ56へ給湯するために必要な給湯加圧圧力P
1 (一般的にはP2n で表され、給湯準備圧力P1n
と同様に変化するものである)の演算が行われる。
【0025】図4において、Hは1回の射出分の溶湯3
4の射出スリーブ56内における高さであり、次式に
より演算される。 H=W/(ρ・S) ・・・ ただし、 W:1回の射出分の溶湯34の重量 S:射出スリーブ56の内断面積 また、ΔH0 は溶湯34の給湯準備高さと非作動状態に
あるプランジャチップ138の端面140との差であ
り、常に一定値となる。
【0026】一方、射出スリーブ56への給湯加圧に伴
って、保持炉36においては給湯室46内の溶湯湯面が
射出スリーブ56内と同じ高さまで上昇し、加圧室44
内の溶湯34の湯面高さとの差Δh21 (一般的にはΔ
h2n で表されるが、初回はΔh21 となる)は次式
で表される。 Δh21 =Δh11 ´+Δh3 ・・・ ただし、 Δh11 ´:加圧室44の湯面高さと給湯準備高さとの
差 Δh3:給湯準備高さと給湯高さとの差(=H+Δ
0 ) 上記式において、Δh11 ´は設定値Δh11 よりや
や大きい。給湯加圧状態では溶湯34が連通管64およ
び射出スリーブ56へ流入しているため、給湯準備状態
に比較して保持炉36内の溶湯量が減少し、両室44,
46の湯面高さの差が設定値Δh11 よりわずかに大き
くなり、設定値Δh11 に加圧室44の湯面高さの低下
分αが加算されるからである。したがって、射出スリー
ブ56内で必要給湯高さ(H+H0)を得るためには、給
湯室46内での給湯高さと加圧室44内の湯面高さとに
差Δh21 を生じさせることが必要であり、給湯準備状
態にある溶湯34を射出スリーブ56内の必要給湯高さ
まで上昇させるための給湯加圧圧力P21 (一般的には
P2n で表されるが、初回はP21となる)は次式に
より演算される。 P21 =ρ・Δh21 ・・・
【0027】次に、S12においてレベルセンサセット
指令が発せられて検出棒108が上昇させられ、検出部
110が必要溶湯高さに位置させられる。続いて、S1
3において給湯加圧指令が発せられて加圧室44の加圧
が開始され、加圧室44内の溶湯34が給湯室46へ流
入し、連通管64を経て連通口62から射出スリーブ5
6へ給湯される。このとき、流量制御弁94は給湯加圧
開度とされ、高速で加圧が行われる。S14において圧
力計98により加圧室44内の現在圧力Pが測定され、
S15において、測定された現在圧力PがS11におい
て設定された給湯加圧圧力P21 の0.9倍より高いか
否かの判定が行われる。P≦0.9×P21 であれば判
定の結果がNOとなってS14,S15が繰り返し実行
される一方、P>0.9×P21 であれば判定結果がY
ESとなって、S16において給湯加圧減速指令が発せ
られ、流量制御弁94の開度が絞られる。これらS1
4,S15,S16はS4,S5,S6と同様に、給湯
を高速かつ高精度に行うためのステップである。
【0028】S17において溶湯34が必要溶湯高さに
達するのが待たれ、検出棒108の検出部110により
湯面が検出されて検出信号が発せられれば判定の結果が
YESとなり、S18において給湯加圧停止指令が発せ
られて電磁開閉弁88が閉じられ、加圧が停止される。
続いて、図10のS19において図示しない遅延タイマ
がセットされ、S20において一定時間の経過が待たれ
る。S19,S20は、射出スリーブ56内の溶湯高さ
が給湯室46内の溶湯高さと確実に同じ高さとなるまで
遅延をかけることにより、溶湯34の給湯精度を高める
ためのステップである。一定時間が経過してS20の判
定結果がYESとなれば、S21においてダイカストマ
シン10の制御装置に射出準備指令が発せられて射出シ
リンダ134が作動させられる。
【0029】S22において、プランジャチップ138
が、図5に示すように射出スリーブ56の連通口62を
閉塞する射出準備位置まで上昇するのが待たれ、上昇完
了後、ダイカストマシン10からコンピュータ102に
上昇完了信号が発せられれば判定の結果がYESとな
り、S23において、加圧室44の排気指令が発せられ
る。流量制御弁94が排気時開度に開かれるとともに電
磁開閉弁92が開かれて加圧室44が大気に連通させら
れるのであり、給湯室46内および連通管64の垂直部
76内の溶湯34の湯面高さが同量ずつ下降して、加圧
室44へ戻されるが、射出スリーブ56はプランジャチ
ップ138により連通管64および給湯室46との連通
を遮断されているため、内部の溶湯34はそのまま保持
され、射出スリーブ56内の溶湯34と連通管64内の
溶湯34とが分離される。
【0030】続いて、S24において圧力計98により
加圧室44の現在圧力Pが測定され、S25において現
在圧力PがS9で読み込んだ給湯準備圧力P11 の1.
1倍より低いか否かの判定が行われる。現在圧力Pが
1.1×P11 以上である間は判定の結果がNOとなっ
てS24,S25が繰り返し実行され、Pが1.1×P
1 より小さくなれば判定の結果がYESとなり、S2
6において排気減速指令が発せられ、流量制御弁94が
排気減速開度に絞られ、排気量が減少させられる。S2
4,S25およびS26は、加圧室44の排気を高速か
つ高精度で行い、溶湯34を射出スリーブ56に給湯し
てからキャビティ32へ射出するまでの時間をなるべく
短くすることを目的として行うものである。
【0031】さらに加圧室44の排気が続けられてS2
7において現在圧力Pの読込みが行われ、S28におい
て現在圧力Pが給湯準備圧力P11 以下まで下がること
が待たれる。S28の判定結果がYESとなればS29
において排気停止指令が出力され、電磁開閉弁92が閉
状態とされて加圧室44の排気が停止される。なお、こ
のときには、保持炉36内の溶湯量が射出スリーブ56
へ給湯された分だけ少なくなっているため、加圧室44
がS9において読み込まれた給湯準備圧P11 まで低下
させられれば、垂直部76および給湯室46内の湯面高
さは給湯準備高さよりやや低くなる。
【0032】次に、S30において、ダイカストマシン
10の制御装置へ射出開始指令が出力される。コンピュ
ータ102からの射出開始指令に応じて射出シリンダ1
32が作動させられ、図6に示すように、プランジャチ
ップ138が上昇して射出スリーブ56内の溶湯34が
金型26のキャビティ32内へ射出されるのである。射
出完了後、ダイカストマシン10の制御装置から射出完
了信号が発せられればS31の判定結果がYESとな
り、S32において図示しないカウンタのカウント値が
1増加させられるとともに、カウント値、すなわち給湯
回数が予め定められた所定回数に達して配湯を行う必要
があるか否かの判定が行われる。1回めの射出が終了し
た時点ではまだ給湯回数が所定回数に達していないた
め、判定結果がNOとなり、S33において、再びレベ
ルセンサセット指令が発せられ、検出棒108が給湯準
備高さに位置させられる。そして、S34において給湯
準備再加圧指令が発せられ、流量制御弁94が再加圧時
開度(湯面の上昇速度が小さい開度)に開かれるととも
に電磁開閉弁88が開状態とされ、再び加圧室44の加
圧が開始され、プログラムの実行が図9のS7に戻る。
前述のように、S27〜S29の実行によって、給湯室
46および垂直部76の湯面が給湯準備高さよりやや低
くされているため、これが低速で給湯準備高さまで上昇
させられるのである。
【0033】加圧室44と給湯室46との湯面高さの差
がΔh12 (Δh12 >Δh11 )となり、S7の判定
結果がYESとなって、S8において給湯準備加圧が停
止させられた後、S9において給湯準備圧力P12 の読
込みが行われる。保持炉36内の総溶湯量は、給湯回数
が増加するにつれて減少するため、給湯室46内の溶湯
34を給湯準備高さまで上昇させるための圧力P1n
次第に高くなる。そのため、給湯準備が完了する毎に新
しい値が読み込まれ、S11において演算される給湯加
圧圧力P12 の値が保持炉36内の総溶湯量に見合った
適正な値に設定されるのである。
【0034】給湯回数が増加するにつれて保持炉36内
の総溶湯量が次第に減少するのに対して給湯準備高さは
常に一定とされるため、加圧室44と給湯室46との湯
面高さの差Δh1n は次第に大きくなり、給湯回数が所
定回数に達すれば、図7に示すように限界値ΔhlL
達する。したがって、給湯回数が所定回数に達してS3
2の判定結果がYESとなれば、S35において配湯の
ための排気指令が発せられ、電磁開閉弁92が開状態と
される。S36において圧力計98により加圧室44内
の現在圧力Pが読み込まれ、S37においてP=0、す
なわち加圧室44内の圧力が大気圧まで下がるのが待た
れ、この判定結果がYESとなれば、排気が完了し、図
8に示すように加圧室44と給湯室46との溶湯34の
湯面高さが同じとなって、プログラムの実行が終了す
る。その後、給湯を続行する場合には、再び配湯が行わ
れ、図2に示すように保持炉36内に新しい溶湯34が
配湯された後、S1以降が実行される。
【0035】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、給湯室46内の溶湯34の湯面高さと射出
スリーブ56内の溶湯34の湯面高さとを等しくするこ
とにより、給湯室46に設けられたレベルセンサ130
によって射出スリーブ56内の溶湯34の湯面高さの検
出を行うことができる。したがって、検出棒108に溶
湯34が付着して検出精度が低下した場合や、検出部1
10が劣化した場合に、容易に検出棒108を給湯室4
6から取り外して清掃あるいは交換することが可能とな
り、直接射出スリーブ56内の溶湯34の湯面高さを検
出する場合に比較して、メンテナンス性が良好である。
しかも、本実施例においては、検出棒108が給湯室4
6内を昇降可能に設けられるため、容量の異なるキャビ
ティを有する別の金型に射出を行う場合の給湯・射出装
置としても用いることができる。
【0036】また、本実施例においては、一旦連通管6
4に流入した溶湯34は、射出スリーブ56へ給湯され
る際にわずかに垂直部76における溶湯高さの増減分だ
け連通管64内を移動するが、殆どは連通管64内に溜
められ、保持炉36と射出スリーブ56とを流動するこ
とが回避される。したがって、連通管64内を流動する
うちに溶湯34が冷え、冷えた溶湯34が他の溶湯34
と共にキャビティ32に射出されて射出成形後の製品内
に破断チル(Chill)層が生じることが良好に回避され
る。
【0037】以上、一実施例を詳細に説明したが、これ
は文字通り例示であって、この他にも種々の変形,改良
を施した態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である給湯・射出装置と、竪
型ダイカストマシンの要部とを示す正面断面図である。
【図2】上記給湯・射出装置とダイカストマシンの要部
とを概略的に示す正面断面図である。
【図3】上記装置の図2とは別の作動状態を示す正面断
面図である。
【図4】上記装置の図2および図3とは別の作動状態を
示す正面断面図である。
【図5】上記装置の図2〜図4とは別の作動状態を示す
正面断面図である。
【図6】上記装置の図2〜図5とは別の作動状態を示す
正面断面図である。
【図7】上記装置の図2〜図6とは別の作動状態を示す
正面断面図である。
【図8】上記装置の図2〜図7とは別の作動状態を示す
正面断面図である。
【図9】上記給湯・射出装置のコンピュータに格納され
た制御プログラムの一部を示すフローチャートである。
【図10】上記給湯・射出装置のコンピュータに格納さ
れた制御プログラムの一部を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10 竪型ダイカストマシン 26 金型 32 キャビティ 34 溶湯 36 保持炉 44 加圧室 46 給湯室 54 射出装置 56 射出スリーブ 64 連通管 88 電磁開閉弁 90 エア源 92 電磁開閉弁 94 流量制御弁 96 制御装置 98 圧力計 102 コンピュータ 130 接触型レベルセンサ 138 プランジャチップ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 溶湯を保持する保持炉と、竪型ダイカス
    トマシンのキャビティと連通する射出スリーブと、その
    射出スリーブと保持炉とを連通させる連通路と、保持炉
    内に加圧気体を供給し、その圧力で連通路を経て溶湯を
    射出スリーブに給湯する加圧装置と、その射出スリーブ
    に給湯された溶湯の湯面高さを検出するレベルセンサ
    と、前記射出スリーブを連通路から遮断するとともに射
    出スリーブ内の溶湯を前記キャビティへ射出する射出プ
    ランジャとを含む竪型ダイカストマシンの給湯・射出装
    置において、前記保持炉内を、前記加圧装置により加圧
    可能な加圧室と、その加圧室と下部において連通すると
    ともに前記連通路を介して前記射出スリーブと連通する
    給湯室とに仕切るとともに、前記レベルセンサを給湯室
    に湯面検出高さ変更可能に設けたことを特徴とする竪型
    ダイカストマシンの給湯・射出装置。
JP18682791A 1991-07-01 1991-07-01 堅型ダイカストマシンの給湯・射出装置 Pending JPH058012A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6945310B2 (en) * 2003-05-19 2005-09-20 Takata Corporation Method and apparatus for manufacturing metallic parts by die casting
US8513846B2 (en) 2008-03-27 2013-08-20 Mabuchi Motor Co., Ltd. Motor with case lid fixing structure

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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