JPH06327468A - ホスフォリパーゼa2を生産する実質上純粋な微生物 - Google Patents

ホスフォリパーゼa2を生産する実質上純粋な微生物

Info

Publication number
JPH06327468A
JPH06327468A JP5180415A JP18041593A JPH06327468A JP H06327468 A JPH06327468 A JP H06327468A JP 5180415 A JP5180415 A JP 5180415A JP 18041593 A JP18041593 A JP 18041593A JP H06327468 A JPH06327468 A JP H06327468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phospholipase
dna
microorganism
streptomyces
transformed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5180415A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Suzuki
康司 鈴木
Masanori Sugiyama
政則 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP5180415A priority Critical patent/JPH06327468A/ja
Publication of JPH06327468A publication Critical patent/JPH06327468A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ストレプトマイセス・ビオラセオルバーA−
2688株由来のホスフォリパーゼA2をコードするD
NAを保持し、該ホスフォリパーゼA2を生産する実質
上純粋な微生物およびそれを用いたホスフォリパーゼA
2の製造法。 【効果】 本発明によれば、高濃度領域のカルシウムイ
オンの測定が行え、合成レシチンから新規な食品添加リ
ン脂質の製造にも有用であるホスフォリパーゼA2が提
供できる。また本発明によれば、ホスフォリパーゼA2
を安定的に大量に供給し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホスフォリパーゼA2を
生産する実質上純粋な微生物、ホスフォリパーゼA2を
発現する実質上純粋なDNA及びホスフォリパーゼA2
の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ホスフォリパーゼA2は、水の存
在下、反応式
【0003】
【化1】
【0004】(式中のR1、R2はアルキル基を意味す
る。)で示されるように、リン脂質(たとえばレシチ
ン)をリゾリン脂質(たとえばリゾレシチン)と脂肪酸
に加水分解する触媒作用を有し、酵素番号E.C.3.
1.1.4として知られている(酵素ハンドブック、第
417〜418頁、1982年、朝倉書店発行)。卵黄
レシチンや大豆レシチンなどに代表される天然レシチン
から、ホスフォリパーゼを用いて新規な食品添加リン脂
質製造の研究が行われている(食品産業のためのプロテ
インエンジニアリング、160〜181頁、食品化学新
聞社)。その他、ホスフォリパーゼA2はカルシウム要
求性を有するためこれを利用しカルシウムイオンの測定
にも利用できる。特に体液中のカルシウムの測定は、神
経、筋肉の興奮性、血液凝固反応、細胞膜の透過性等の
種々の生理機能や副甲状腺機能などの有用な情報を与
え、臨床的意義が高い。従来、体液中のカルシウムイオ
ンの測定には、イオン選択電極を用いた電極法などの方
法が実用化され一般に用いられていた。ところが本方法
は専用の装置が必要であり機器の保守・管理に注意が必
要であり、試料の分析処理効率が悪いなどの問題点があ
った。
【0005】我々は、鋭意努力し、高濃度領域のカルシ
ウムイオンの測定が行えるホスフォリパーゼA2を検索
した。ホスフォリパーゼA2は、ヒト膵由来や動物、特
に蛇毒、蜂毒から多くの種類が単離されアミノ酸配列、
遺伝子クローニングが行われている(食品産業のための
プロテインエンジニアリング、292〜299頁、食品
化学新聞社)。しかしこれら動物起源のホスフォリパー
ゼA2は低濃度領域のカルシウムイオンで最大の活性化
が起きてしまうなどの反応性の他、Mnイオン要求性、
耐熱性などで必ずしも満足の行くものではなかった。
【0006】さらにホスフォリパーゼを種々鋭意検索し
たところ、ストレプトマイセス・ビオラセオルバーA−
2688株の生産するホスフォリパーゼA2が、上記の
問題点のない好ましい酵素であることを見いだした。さ
らに驚くべきことにこのホスフォリパーゼA2は、卵黄
レシチンや大豆レシチンなどに代表される天然レシチン
からの新規な食品添加リン脂質製造に適しているだけで
はなく、ジオレイルレシチン、ジリノレイルレシチン、
ジリノレオイルレシチン、1−パルミトイル−2−オレ
イルレシチン、1−パルミトイル−2−リノレイルレシ
チン、1−ステアロイル−2−オレイルレシチン、1−
ステアロイル−2−リノレイルレシチンなどの合成レシ
チンからの新規な食品添加リン脂質製造にも有用である
ことがわかった。
【0007】しかし、ストレプトマイセス・ビオラセオ
ルバー(Streptomycesviolaceor
uber)A−2688株は、極めて低い生産量のホス
フォリパーゼA2しか生産せず、とくに食品分野への応
用に関しては製造コスト、生産量の面から実質的に使用
が困難である状況にあった。従来、ヒト膵由来のホスフ
ォリパーゼA2については遺伝子が既に単離され、遺伝
子の塩基配列が決定され、アミノ酸配列が推定されてい
る[DNA,5,519〜527(1986)]。我々
はこの塩基配列及びアミノ酸配列を参考に種々のプロー
ブを作製し、ストレプトマイセス・ビオラセオルバーA
−2688株のホスフォリパーゼA2遺伝子を取得しよ
うと試みたが、意外にもその遺伝子を取得することがで
きなかった。即ち、後記するように本発明のホスフォリ
パーゼA2のアミノ酸配列及び該酵素のアミノ酸配列を
コードするDNAの塩基配列は、ストレプトマイセス・
ビオラセオルバー由来のものとは、アミノ酸配列および
塩基配列として、相同性が10%以下と極めて低く、各
生産種によってホスフォリパーゼA2がどのようなアミ
ノ酸配列であるか全く推定できないものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の状況
下、カルシウムの測定や、レシチンからの新規な食品添
加リン脂質の製造に広く用いることのできる有用なホス
フォリパーゼA2を効率よく生産する微生物を開発し、
この微生物を用いて該酵素を量産する方法を確立するこ
とを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、本件ホスフォリ
パーゼA2を生産する微生物由来の染色体DNAライブ
ラリーの中から、該酵素を発現する遺伝子DNAをスク
リーニングし、次いでこのDNAを用いて発現ベクター
を構築したのち、例えばストレプトマイセス・リビダン
ス(Streptomyces lividans)に
属する微生物に導入して形質転換微生物を作出し、これ
を培地中で培養することによって、該ホスフォリパーゼ
A2を効率よく量産することを見い出し、この知見に基
づいて本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、ホスフォリパーゼA
2を発現するDNAを有する組換えプラスミドによって
形質転換されたストレプトマイセスに属する微生物であ
ることを特徴とするホスフォリパーゼA2を生産する実
質上純粋な微生物、図1で表されるアミノ酸配列をコー
ドする塩基配列を有することを特徴とするホスフォリパ
ーゼA2を発現する実質上純粋なDNA、及び前記の形
質転換された微生物であるホスフォリパーゼA2を生産
する実質上純粋な微生物を培地に培養し、次いでその培
養物からホスフォリパーゼA2を採取することを特徴と
するホスフォリパーゼA2の製造法を提供するものであ
る。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、ホスフォリパーゼA2を生産する形質転換され
た微生物を作出するのに用いられるホスフォリパーゼA
2を発現する遺伝子DNAは、例えば該酵素を生産する
微生物由来の染色体DNAライブラリーの中から、スク
リーニングすることによって得ることができる。
【0012】本発明においては、前記のホスフォリパー
ゼA2を生産する微生物として、ストレプトマイセス・
ビオラセオルバーA−2688株が好ましく用いられ
る。このストレプトマイセス・ビオラセオルバーの染色
体DNAライブラリーから該酵素を発現する遺伝子DN
Aをスクリーニングする方法の具体例について説明する
と、まず、該微生物の染色体DNA100〜2000μ
g程度を通常用いられている方法によって抽出したの
ち、その1〜10μg程度を制限酵素KpnIで切断し
て、例えばクローニングベクターの一種、pUC118
プラスミドのKpnI部位に連結し、次いでこの組換え
DNAを、約104クローンからなる染色体DNAライ
ブラリーを作製する。この際用いられる宿主微生物とし
ては、大腸菌(Escherichia coli;以
下E.coliと略称することがある)がよく使用され
る。
【0013】pUC118プラスミドをE.coliに
属する微生物に導入する方法としては、コンピテントセ
ル法を用いてもよく、あるいはカルシウムイオンの存在
下に組換えDNAの導入を行ってもよい。また宿主微生
物への所望組換えDNA導入の有無の選択については、
組換えDNAを構成するベクターの薬剤耐性マーカーに
基づく選択培地で、該宿主微生物を培養し、生育する宿
主微生物を選択すればよい。
【0014】一方、後述の方法により精製されたホスフ
ォリパーゼA2精製標品、およびそのリシルエンドペプ
チダーゼまたはアスパラギニルエンドペプチダーゼ等の
切断酵素による処理断片を用い、そのアミノ酸配列を決
め、これに基づいて種々のオリゴヌクレオチドを合成
し、標識されたオリゴヌクレオチドプローブ、例えばア
イソトープで標識して放射性オリゴヌクレオチドプロー
ブを作製する。
【0015】次いで、これらの放射性オリゴヌクレオチ
ドプローブを用い、従来慣用されている方法に従って、
前記の染色体DNAライブラリーの中から、ホスフォリ
パーゼA2を発現する遺伝子を持つ組換え体ファージを
スクリーニングするわけであるが、この段階が本発明に
おいて非常に困難な部分であり、ホスフォリパーゼA2
の部分的なアミノ酸配列から種々のプローブを作製した
が、ホスフォリパーゼA2遺伝子を保持するクローンを
なかなか見い出せなかった。具体的に述べるとプローブ
を設計する場合、一般に推定されるDNA配列の組合せ
がなるべく少ない配列を選択してプローブを合成する
が、本発明のホスフォリパーゼA2の場合、組合せの少
ない配列が余り存在せず、ストレプトマイセスの遺伝子
のコドン使用頻度を参考にして数多い組合せの中から組
合せを絞ったプローブを作製したり、複数に推定される
部分の塩基をイノシンにしたプローブを作製したり、ま
たプローブの長さについても種々検討し、さらにハイブ
リダイゼーション、及びその後の洗浄の条件(溶液の組
成、温度、時間)を種々検討した結果、後の実施例で述
べるが、本発明においてはリジルエンドペプチダーゼ処
理断片アミノ酸配列に基づく放射性オリゴヌクレオチド
プローブを用い、特定の条件でハイブリダイゼーショ
ン、洗浄を行って釣り上げられた組換え体が、目的の遺
伝子DNAを持つものであることが判明した。
【0016】次に、この目的の遺伝子DNAを含む組換
え体から、例えばマニアティス(Maniatis)ら
の方法[「モレキュラル・クローニング:コールドスプ
リングハーバー(Molecular Clonin
g:Cold SpringHarbor)」(198
2年)]などに従って、ホスフォリパーゼA2をコード
するDNAを含む組換えプラスミド、例えばpPLA5
1を調製することができる。このプラスミドの構成を示
す模式図を図4に示す。また、該プラスミド中のストレ
プトマイセス・ビオラセオルバー染色体DNA由来の部
位の制限酵素地図は図3に示すとおりである。
【0017】このようにして構築されたプラスミドを
E.coliに属する微生物に導入する方法としては、
コンピテントセル法を用いてもよく、あるいはカルシウ
ムイオンの存在下に組換えDNAの導入を行ってもよ
い。またバチルス属を宿主微生物とする場合は、例えば
pHY300PLKなどを用いればよく、サッカロミセ
ス属を宿主微生物とする場合は、例えばpYC5などを
用いればよい。そして宿主微生物への所望組換えDNA
導入の有無の選択については、組換えDNAを構成する
ベクターの薬剤耐性マーカーに基づく選択培地で、該宿
主微生物を培養し、生育する宿主微生物を選択すればよ
い。
【0018】次に、ホスフォリパーゼA2をコードする
遺伝子DNAを組み込んだ発現ベクターを構築する。こ
の発現用ベクターとしては、宿主微生物で自律的に増殖
し得るファージまたはプラスミドから遺伝子組換え用と
して構築されたものが適している。前者のファージとし
ては、例えばストレプトマイセスを宿主微生物とする場
合には、φC31などが用いられる。また、プラスミド
としては、ストレプトマイセスを宿主微生物とするに、
例えばpIJ680、pIJ702、pIJ61、pI
J101、pIJ922などが用いられる。
【0019】これらのベクターに、該ホスフォリパーゼ
A2遺伝子DNAを組み込む方法については特に制限は
なく、従来慣用されている方法を用いることができる。
例えば適当な制限酵素を用いて、前記のホスフォリパー
ゼA2遺伝子DNAを含む組換えプラスミドDNA及び
該発現用ベクターを処理し、それぞれホスフォリパーゼ
A2遺伝子を含むDNA断片及びベクター断片を得たの
ち、それぞれの接着末端をアニーリング後、適当なDN
Aリガーゼを用いて結合させることによって、発現ベク
ターが得られる。
【0020】後述の実施例における発現ベクターは、前
記の組換えプラスミドpPLA51とベクタープラスミ
ドpIJ680から得られ、pPLA101と命名され
たものであり、その構成の模式図は図5に示すとおりで
ある。このようにして、構築されたプラスミドのストレ
プトマイセスへの導入および宿主微生物への所望組換え
DNA導入の有無の選択については、例えばホップウッ
ド(Hoopwood)らの方法[「ジェネティック・
マニピュレーション・オブ・ストレプトマイセス・ア・
ラボラトリーマニアル:ザ・ジョン・イネス・ファンデ
ーション(GENETIC MANIPULATION
OF STREPTOMYCES A LABORA
TORY MANUAL:The John Inne
s Foundation)」(1982年)]などに
従えばよい。
【0021】本発明においては、前記組換えプラスミド
pPLA101によって形質転換されたE.coliに
属する微生物は、ストレプトマイセス・リビダンスTK
24−pPLA101(FERM P−13546)と
命名される。このようにして得られた形質転換微生物の
培養は、該微生物の生育に必要な炭素源や窒素源などの
栄養源や無機成分などを含む培地中において行うことが
できる。
【0022】該炭素源としては、例えばグルコース、デ
ンプン、ショ糖、モラッセス、デキストリンなどが、窒
素源としては、例えばペプトン、肉エキス、カゼイン加
水分解物、コーンスチープリカー、硝酸塩、アンモニウ
ム塩などが、無機成分としては、例えばナトリウム、カ
リウム、カルシウム、マグネシウム、コバルト、亜鉛、
マンガン、鉄などの陽イオンや塩素、硫酸、リン酸など
の陰イオンを含む塩が挙げられる。
【0023】培養方法については特に制限はなく公知の
方法、例えば通気攪拌培養、振盪培養、回転培養、静置
培養などの方法によって、通常20〜50℃、好ましく
は20〜35℃、より好ましくは28℃近辺で、12〜
48時間程度培養する方法が用いられる。このようにし
て培養を行ったのち、遠心分離処理などの手段によって
培養液を集め粗酵素液とするか、または菌体を集め、次
いで酵素処理、自己消化、フレンチプレス、超音波処理
などによって細胞を破壊して目的とする素酵素抽出液を
得る。この粗酵素液から、該酵素を分離、精製するに
は、例えば、塩析、脱塩、イオン交換樹脂による吸脱着
処理などを行ったのち、さらに吸着クロマトグラフィ
ー、ゲル濾過、電気泳動法などによって精製すればよ
い。
【0024】この精製標品について、ホスフォリパーゼ
A2の酵素活性及び物理化学的性質を調べることによっ
て、該形質転換微生物がホスフォリパーゼA2の産生能
を有することが確認された。したがって、本発明におい
て用いたホスフォリパーゼA2を発現する遺伝子DNA
は、図1で表されるアミノ酸配列をコードする塩基配列
を有し、かつその塩基配列が図2に示す配列であること
が明らかである。
【0025】さらに、配列表に記載されたシグナルペプ
チド部分に相当する配列を有することにより菌体外に発
現され好ましい。このようにして得られたホスフォリパ
ーゼA2は、リン脂質(たとえばレシチン)をリゾリン
脂質(たとえばリゾレシチン)と脂肪酸に加水分解する
触媒作用を有することから、カルシウムの酵素法による
測定や、レシチンからの新規な食品添加リン脂質製造に
も有用有効である。
【0026】DNA:デオキシリボ核酸 A:アデニン T:チミン G:グアニン C:シトシン H:アデニン、チミンまたはシトシン N:アデニン、チミン、グアニンまたはシトシン R:アデニンまたはグアニン Y:チミンまたはシトシン Ala:アラニン Arg:アルギニン Asn:アスパラギン Asp:アスパラギン酸 Cys:システイン Gln:グルタミン Glu:グルタミン酸 His:ヒスチジン Ile:イソロイシン Leu:ロイシン Lys:リジン Met:メチオニン Phe:フェニルアラニン Pro:プロリン Ser:セリン Thr:スレオニン Trp:トリプトファン Tyr:チロシン Val:バリン
【0027】
【実施例】次に、参考例及び実施例によって本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってな
んら限定されるものではない。
【0028】
【実施例1】 染色体DNAの分離 ストレプトマイセス・ビオラセオルバー(Strept
omyces violaceoruber)A−26
88株[微工研条寄第13545号(FERMP−13
545)]を培地〔トリプチックソイ培地 30g/リ
ットル(ディフコ社製)、0.1%グリシン〕450m
lにて28℃で一昼夜振盪培養した後、この培養液を高
速冷却遠心機(トミーCX−250型)を用い、650
0rpmで10分間遠心分離処理して、菌体を集菌し
た。
【0029】次いで、この菌体を0.3Mシュークロー
ス450mlで洗浄後、50mMトリス−塩酸(pH
8.0)、0.2M EDTA(pH8.0)、10%
シュークロースからなる溶液50ml中に懸濁し、最終
濃度が1mg/mlとなるようにリゾチーム(生化学工
業社製)を加え、37℃で1時間処理して菌株の細胞壁
を破壊した。
【0030】次に、これに10%ラウリル硫酸ナトリウ
ム(ナカライ社製)水溶液500μlを加えて、65℃
で10分間処理した後、これに等量のフェノール/クロ
ロホルム(1/1)混合液を加え、攪拌後遠心分離処理
して水相を分取した。この水相に倍量のエチルアルコー
ルを静かに混合し、DNAをガラス棒にまきつかせて分
離した後、10mMトリス−塩酸(pH8.0)及び1
mM EDTAからなる溶液20mlで溶解した。これ
にRNaseA(シグマ社製)を終濃度100μg/m
lになるように加え、4℃で一昼夜放置した。これに1
0mlのフェノール/クロロホルム(1/1)混合液を
前記と同様に処理してそれぞれ水相を分取した。この1
0mlのフェノール/クロロホルム(1/1)混合液を
前記と同様にさらに2回処理してそれぞれ水相を分取し
た。
【0031】次に、この水相に等量のジエチルエーテル
を加え攪拌後遠心分離処理して水相を分取した。この水
相に2倍量のエタノールを加えて前記の方法でもう一度
DNAを分離し、約10mgのDNAを得てそれを10
mMトリス−塩酸(pH8.0)及び1mM EDTA
からなる溶液5mlに溶解した。
【0032】
【実施例2】ストレプトマイセス・ビオラセオルバー遺
伝子ライブラリーの作製 実施例1で得られたストレプトマイセス・ビオラセオル
バー染色体5μgを、制限酵素KpnI(宝酒造社製)
10単位を用い、50mMトリス−酢酸(pH7.
5)、50mM NaCl、10mM MgCl2 及び
1mM DTTからなる溶液中、37℃で2時間切断処
理した後、DNAを回収した。
【0033】また、pUC118(宝酒造社製)1μg
を別の容器中で、制限酵素KpnI(宝酒造社製)10
単位を用い、50mMトリス−酢酸(pH7.5)、5
0mM NaCl、10mM MgCl2 及び1mM
DTTからなる溶液中で、37℃で2時間切断処理した
後、5’末端を脱リン酸化するために、反応液にアルカ
リ性ホスファターゼ(宝酒造社製)1単位を加えて37
℃で1時間処理した。この反応液に等量のフェノールを
加えて処理した後、遠心分離処理によって水相を分取し
た。次いで、この水相に等量のフェノール/クロロホル
ム(1/1)混合液を加えて処理した後、遠心分離処理
によって水相を分取した。さらに、この水相に1/10
量の3M酢酸ナトリウム溶液および2倍量のエタノール
を加えて遠心分離処理することによってDNAを回収
し、減圧乾燥後、10mMトリス−塩酸(pH8.0)
及び1mM EDTA溶液からなる溶液にて溶解した。
【0034】ストレプトマイセス・ビオラセオルバー染
色体DNAのKpnI切断産物と制限酵素KpnIによ
って切断したベクターDNAを混合後、1/10量の3
M酢酸ナトリウム溶液および2倍量のエタノールを加え
て遠心分離処理することによってDNAを回収し、減圧
乾燥した。そのDNAを10mMトリス−塩酸(pH
8.0)及び1mM EDTA溶液からなる溶液にて溶
解した後、66mMトリス−塩酸(pH7.6)、6.
6mM MgCl2、10mM DTT及び660μM
ATP(ベーリンガーマンハイム社製)の存在下、T
4DNAライゲース(宝酒造社製)100単位を用い、
4℃で16時間ライゲーションを行ない、ストレプトマ
イセス・ビオラセオルバー遺伝子DNAライブラリーと
した。
【0035】
【実施例3】 放射性オリゴヌクレオチドプローブの作
製 ホスフォリパーゼA2精製標品のN末端側アミノ酸配列
及びアスパラギニルエンドペプチダーゼ処理断片(D−
11断片およびD−14断片)のアミノ酸配列を調べた
ところ、図6に示す配列が決定された。この情報をもと
に遺伝子の5’末端側から塩基配列を予想した。この予
想された塩基配列には種々の組合せが考えられるので、
組合せの数が少ない部分のオリゴヌクレオチドを設計し
て実験を行なう必要がある。このオリゴヌクレオチドは
アール・エル・レッシンジャーらの方法[「ジャーナル
・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J.A
m.Chem.Soc.)」第98巻、3655ペー
ジ]に基づき、DNAシンセサイザー[サイクロン(バ
イオサーチ社製)]を用いて作製した。
【0036】我々は、図6のN末端断片の下線Iの部分
のアミノ酸配列、および図6のD−14断片のIIとIII
の2カ所の下線部分のアミノ酸配列に対応するオリゴヌ
クレオチドを作製した。すなわちIには図7のが、II
には図7のが、III には図7のがそれぞれ対応する
訳であるが、これらのオリゴヌクレオチドでは、本ホス
フォリパーゼA2遺伝子はクローニングができなかっ
た。そこでさらに多くのオリゴヌクレオチドを作製し、
種々の条件にて検討をした結果、以下のオリゴヌクレオ
チドが好適なものであることを見いだした。
【0037】すなわち、図6のD−11断片の下線IVの
部分のアミノ酸配列AspからThrに対応するDNA
の組合せは29マーのものを考えた場合4096通りも
存在する。したがって、アミノ酸配列から推定されるm
RNAに相補的でかつ効率の良い図7のに示す29マ
ーのオリゴヌクレオチドを作製した。このようにして得
られたオリゴヌクレオチド5pmolをT4ポリヌクレ
オチドキナーゼバッファー[50mMトリス−塩酸(p
H8.0)、10mM MgCl2、4mM DTT、
0.1mM EDTA、0.1mM スペルミジン]及
び740キロベクレルの[γ-32P]ATP(アマシャ
ム社製)の存在下、T4ポリヌクレオチドキナーゼ(東
洋紡績社製)8.5単位を用い、37℃で60分間反応
させて、アイソトープ32Pを取り込ませ、放射性オリゴ
ヌクレオチドプローブを作製した。
【0038】
【実施例4】 ホスフォリパーゼA2遺伝子含有DNA
のスクリーニング 実施例2で得たストレプトマイセス・ビオラセオルバー
遺伝子DNAライブラリーを、ケー・シゲサダ(K.S
higesada)の方法[「細胞工学」第2巻、61
6〜626ページ(1983年)]によってコンピテン
ト細胞としたE.coliDH1(ATCC3384
9)[F−、recA1、endA1、gyrA96、
thi−1、hsdR17(rk-、mk+)、SupE4
4、relA1、λ−][「モレキュラル・クローニン
グ:コールドスプリングハーバー(Molecular
Cloning:Cold Spring Harb
or)」504〜506ページ(1982年)]に形質
転換させた。平板寒天培地上に約104個の形質転換体
コロニーを形成させ、その上に、ニトロセルロースメン
ブレンフィルター(S&S社製)を重ね、フィルター上
にコロニーの一部を移行させた後、このフィルターをア
ルカリ変性溶液(1.5M NaCl含有0.5N−N
aOH溶液)中に5分間浸し、さらに中和溶液[0.5
Mトリス−塩酸(pH7.0)及び3M NaCl混合
液]に5分間浸漬後、乾燥させた。
【0039】次に、このフィルターを80℃で2時間加
熱し、組換え体DNAをフィルターに固定した。さら
に、このフィルターを、1.8M NaCl、0.18
Mクエン酸ナトリウム、0.05%二リン酸ナトリウ
ム、20%ホルムアミド、0.1%ラウリル硫酸ナトリ
ウム、0.1%フィコール、0.1%ポリビニルピロリ
ドン、0.1%BSA及び0.01%サケ精子DNAを
含有するプレハイブリダイゼション溶液に浸し、37℃
で2時間プレハイブリダイゼーションを行った。その
後、フィルターを、1.8M NaCl、0.18Mク
エン酸ナトリウム、0.05%二リン酸ナトリウム、2
0%ホルムアミド、0.1%ラウリル硫酸ナトリウム、
0.1%フィコール、0.1%ポリビニルピロリドン、
0.1%BSA及び0.002%大腸菌由来のトランス
ファーRNAを含有するハイブリダイゼーション溶液に
浸した後、実施例3で得られた放射性オリゴヌクレオチ
ドプローブを加え、37℃で16時間ハイブリダイゼー
ションを行った。
【0040】ハイブリダイゼーション後、1.8M N
aCl、0.18Mクエン酸ナトリウム、0.05%二
リン酸ナトリウムを含む洗浄液でフィルターを3回洗浄
した後、42℃の洗浄液に10分間浸し、余分なプロー
ブを洗い落とした。ついで、フィルターを風乾後、X線
フィルム(富士写真フィルム社製、RXO−H)に重
ね、遮光下−80℃で24時間オートラジオグラフィー
を行った。
【0041】その後、フィルムを現像したところ、ポジ
ティブシグナルを示すコロニーを確認した。該コロニー
を形成する組換え体プラスミドDNAの制限酵素切断地
図を図3に示した。該コロニーを形成する組換え体プラ
スミドDNAをpPLA51と命名した。
【0042】
【実施例5】 組換え体プラスミドDNAの抽出と構造
解析 上記実施例4で取得した組換え体プラスミドpPLA5
1DNAを抽出した。プラスミドpPLA51を有する
E.coliDH1から、ティー・マニアティスらの方
法[「モレキュラル・クローニング:コールド・スプリ
ング・ハーバー(Molecular Clonin
g:Cold Spring Harbor)」第86
〜94ページ(1982年)]によって、pPLA51
DNAを抽出した。このプラスミドの構成を示す模式図
を図4に示す。該プラスミド中のストレプトマイセス・
ビオラセオルバー染色体由来の部位をジデオキシ法
[「サイエンス(Science)」第214巻、第1
205〜1210ページ(1981年)]により、塩基
配列を決定し、ホスフォリパーゼA2をコードする全D
NAが含まれていることを確認すると共に、その全塩基
配列を決定し、少なくとも図2にて示される配列を含む
ものであることを確認した。
【0043】今回解析したホスフォリパーゼA2のN末
端側アミノ酸配列及びアスパラギニルエンドペプチダー
ゼ処理断片アミノ酸配列とも同一フレームにおいて完全
に一致した。
【0044】
【実施例6】 放線菌でのホスフォリパーゼA2の活性
発現 実施例5で得られたプラスミドpPLA51を有する
E.coliDH1を通常の方法で培養し、ホスフォリ
パーゼA2活性測定を行った。しかし菌体内及び培養ろ
液どちらにも有為なホスフォリパーゼA2酵素活性は認
められなかった。ホスフォリパーゼA2酵素活性の測定
方法を以下に示す。 反応試薬1 0.2M トリス−塩酸緩衝液、pH8.0 0.2ml 2%トリトンX−100含有20mM卵黄レシチン 0.05ml 1M CaCl2 0.025ml 0.2M ATP pH7.0 0.01ml 0.1M CoA pH6.0 0.02ml 10ユニット/ml アシルCo−Aシンセタ−ゼ 0.05ml H2O 0.145ml 反応試薬2 0.5M PIPES−NaOH緩衝液、pH7.5 0.04ml 0.3% 4−アミノアンチピリン 0.1ml 0.2% フェノール 0.1ml 45ユニット/ml ペルオキシダーゼ 0.05ml 300ユニット/ml アシルCo−Aオキシダーゼ 0.05ml 10%トリトンX−100 0.01ml 0.2M ATP pH7.0 0.05ml 10mM FAD 0.005ml H2O 0.095ml 反応試薬3 20mM N−エチルマレイミド 0.5ml 反応停止液 5% ソディウムドデシルサルフェイト 1.5ml 反応試薬1にホスフォリパーゼA2酵素液を0.05m
l加え、37℃で10分間反応させる。次に反応試薬2
及び反応試薬3を加えて37℃で5分間反応させる。次
に反応停止液を加えて500nmの吸光度を測定するこ
とによりホスフォリパーゼA2酵素活性を求めることが
できる。
【0045】数々の研究を繰り返したところ、本遺伝子
を放線菌で発現することも可能なことを見いだした。す
なわち、プラスミドpPLA51 0.5μgを 制限
酵素BamHI(宝酒造社製)で切断したDNAを調製
した。一方、放線菌由来ベクタープラスミドpIJ68
0(KIeser,T. GENETIC MANIP
ULATION OF STREPTOMYCES A
LABORATORY MANUAL:The Jo
hn Innes Foundation 298−2
99、1982)0.5μgを 制限酵素BamHIで
切断した後、先に示した方法でアルカリ性ホスファター
ゼ処理を行った。以上の2種類のDNA溶液を混合し、
先に示した方法でライゲーションを行った。これをホッ
プウッド(Hoopwood)らの方法[「ジェネティ
ック・マニピュレーション・オブ・ストレプトマイセス
・ア・ラボラトリーマニアル:ザ・ジョン・イネス・フ
ァンデーション(GENETIC MANIPULAT
ION OF STREPTOMYCES A LAB
ORATORY MANUAL:The JohnIn
nes Foundation)」103−122(1
982年)]によってコンピテント化したストレプトマ
イセス・リビダンスに形質転換し、チオストレプトン耐
性コロニーを選択した。このようにしてホスフォリパー
ゼA2遺伝子を含むDNAフラグメントが挿入されたプ
ラスミドを保持する形質転換微生物を取得し、それより
得られた組換えプラスミドpPLA101と命名した。
この制限酵素切断地図は図5に示す通りであった。
【0046】プラスミドpPLA101を保持する形質
転換微生物をチオストレプトン10μg/ml含有トリ
プチックソイ培地にて28℃一昼夜培養した後、培養液
を15000rpmで1分間遠心分離処理して沈澱とろ
液を回収した。この沈澱に、該培養液と同量の10mM
トリス−塩酸(pH8.0)を加え、超音波破砕を行っ
た。
【0047】この破砕液とろ液を適宜希釈した後、これ
をホスフォリパーゼA2酵素液として、先に示したホス
フォリパーゼA2酵素活性測定を行った。なお比較のた
めにpIJ680をトランスフォーメーションしたスト
レプトマイセスの破砕液とろ液についても前記と同様の
処理を行い、ホスフォリパーゼA2活性を測定した。そ
の結果、プラスミドpPLA101を保持した形質転換
微生物でのろ液の活性は1.04ユニット/ml、菌体
破砕液での活性は0.07ユニット/mlであったが、
pIJ680を持つもののろ液の活性は0.02ユニッ
ト/ml、菌体破砕液での活性は0であった。なお、ス
トレプトマイセス・ビオラセオルバーA−2688株の
培養ろ液の活性は0.05ユニット/ml、菌体破砕液
での活性は0であった。これより、ホスフォリパーゼA
2活性をもつ形質転換体が得られていることが確認され
た。この形質転換体をストレプトマイセス・リビダンス
TK24−pPLA101(Strptomyces
lividans TK24−pPLA101)(FE
RM P−13546)と命名した。さらに得られたホ
スフォリパーゼA2を含むろ液をアセトン抽出、CMセ
ファロース、DEAEセファロース等により精製し、分
子量が15,000±1,000(セファデックスゲル
G100によるゲル濾過法)であること、等電点がpI
7.5±0.5であること、カルシウムイオン存在下、
pH8.0、10分間処理において、50℃まで安定、
ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミ
ン、ホスファチジン酸に基質特異性を示す等の物理化学
的性質を確認した。また本ホスフォリパーゼA2は、目
的どおりカルシウムの酵素法による測定や、レシチンか
らの新規な食品添加リン脂質製造にも有用有効である発
現蛋白であることを確認した。即ち、本ホスフォリパー
ゼA2においては、カルシウムイオンの濃度に依存して
直線的に活性の増強が認められたのに対し、対照とした
蜂毒起源のホスフォリパーゼA2は極めて低濃度領域の
カルシウムイオンで最大の活性化が起きてしまうことが
認められた。
【0048】
【発明の効果】本発明によると、カルシウムの測定や、
レシチンからの新規な食品添加リン脂質の製造に広く用
いることのできる有用なホスフォリパーゼA2を効率よ
く生産する微生物が提供でき、この微生物を用いて該酵
素を量産する方法が確立される。
【0049】また、本発明によって、ホスフォリパーゼ
A2の全アミノ酸配列及びこのアミノ酸をコードする遺
伝子DNAの塩基配列が決定できたので、該酵素の基質
及び補酵素特異性の変換や耐熱性の向上などのプロテイ
ンエンジニアリングが可能となった。
【0050】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:567塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:ストレプトマイセス・ビオラセオルバー 株名:A−2688 配列の特徴: 21−107 E シグナルペプチド 108−473 E ホスフォリパーゼA2遺伝子 配列 CCCCACCTTG GAGGCCGCCC GTG CGC ACC ACC ACC AGG ACC CGG ACC ACG CTC 53 Val Arg Thr Thr Thr Arg Thr Arg Thr Thr Leu -25 -20 GCC GCC GTC GGT GCG GCG CTC GCC CTC GGC GTC GCC GCC GCG CCC GCC 101 Ala Ala Val Gly Ala Ala Leu Ala Leu Gly Val Ala Ala Ala Pro Ala -15 -10 -5 CAG GCG GCC CCC GCG GAC AAG CCC CAG GTA CTC GCC TCC TTC ACG CAG 149 Gln Ala Ala Pro Ala Asp Lys Pro Gln Val Leu Ala Ser Phe Thr Gln 1 5 10 ACC AGC GCG TCC AGC CAG AAC GCC TGG CTC GCG GCC AAC CGG AAC CAG 197 Thr Ser Ala Ser Ser Gln Asn Ala Trp Leu Ala Ala Asn Arg Asn Gln 15 20 25 30 TCC GCC TGG GCC GCC TAC GAG TTC GAC TGG TCC ACG GAC CTG TGC ACC 245 Ser Ala Trp Ala Ala Tyr Glu Phe Asp Trp Ser Thr Asp Leu Cys Thr 35 40 45 CAG GCG CCC GAC AAC CCC TTC GGC TTC CCG TTC AAC ACG GCC TGC GCG 293 Gln Ala Pro Asp Asn Pro Phe Gly Phe Pro Phe Asn Thr Ala Cys Ala 50 55 60 CGC CAC GAC TTC GGT TAC CGC AAC TAC AAG GCG GCG GGC AGC TTC GAC 341 Arg His Asp Phe Gly Tyr Arg Asn Tyr Lys Ala Ala Gly Ser Phe Asp 65 70 75 GCC AAC AAG AGC CGT ATC GAC AGC GCC TTC TAC GAG GAC ATG AAG CGC 389 Ala Asn Lys Ser Arg Ile Asp Ser Ala Phe Tyr Glu Asp Met Lys Arg 80 85 90 GTC TGC ACC GGC TAC ACC GGC GAG AAG AAC ACG GCC TGC AAC AGC ACC 437 Val Cys Thr Gly Tyr Thr Gly Glu Lys Asn Thr Ala Cys Asn Ser Thr 95 100 105 110 GCC TGG ACC TAC TAC CAG GCC GTC AAG ATC TTC GGC TGAGCCGAGC 483 Ala Trp Thr Tyr Tyr Gln Ala Val Lys Ile Phe Gly 115 120 CGAGCCGAGC CGAACGAGCC TGCCGAGCCG AGCAGGGCGG AGCAGGCAGC GCGGGCCCCG 543 GGCCGAGGAG GGGAAGACGC ATGC 567
【0051】
【配列表】
配列番号:2 配列の長さ:26塩基対 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の名称:ホスフォリパーゼA2遺伝子プローブ P
LA1 配列 GCSCCSGCSG ACAAGCCSCA GGTSCT 26
【0052】
【配列表】
配列番号:3 配列の長さ:26塩基対 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の名称:ホスフォリパーゼA2遺伝子プローブ P
LA2 配列 GACTTCGGST ACCGSAACTA CAAGGC 26
【0053】
【配列表】
配列番号:4 配列の長さ:26塩基対 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の名称:ホスフォリパーゼA2遺伝子プローブ P
LA3 配列 GCSTTCTACG AGGACATGAA GCGSGT 26
【0054】
【配列表】
配列番号:5 配列の長さ:29塩基対 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の名称:ホスフォリパーゼA2遺伝子プローブ P
LA4 配列 GACAACCCCT TCGGSTTCCC STTCAACAC 29
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本願ホスフォリパーゼA2のアミノ酸配
列を示す図である。
【図2】図2は図1のアミノ酸をコードするホスフォリ
パーゼA2遺伝子DNAの塩基配列を示す図である。
【図3】図3はプラスミドpPLD51におけるストレ
プトマイセス・ビオラセオルバー由来の染色体DNAの
制限酵素地図である。
【図4】図4はプラスミドpPLD51の構造を示す模
式図である。
【図5】図5はプラスミドpPLA101の構造を示す
模式図である。
【図6】図6はホスフォリパーゼA2精製標品のN末端
側アミノ酸配列、及びアスパラギニルエンドペプチダー
ゼ処理断片のアミノ酸配列を示す図である。なお、Xは
不明アミノ酸を示す。
【図7】図7はオリゴヌクレオチドプローブの作製に用
いたオリゴヌクレオチドの塩基配列を示す図である。
【図8】図8は本発明で用いたホスフォリパーゼA2遺
伝子発現ベクターの構築の流れを示す模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:465) (C12N 9/16 D C12R 1:04) (C12N 15/55 C12R 1:465)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図1で表されるアミノ酸配列をコードす
    る塩基配列を有する組換えプラスミドによって形質転換
    されたストレプトマイセスに属する微生物であることを
    特徴とするホスフォリパーゼA2を生産する実質上純粋
    な微生物。
  2. 【請求項2】 形質転換されたストレプトマイセスに属
    する微生物が、プラスミドpPLA101によって形質
    転換されたものである請求項1記載の微生物。
  3. 【請求項3】 プラスミドpPLA101によって形質
    転換されたストレプトマイセスに属する微生物がストレ
    プトマイセス・リビダンスTK24−pPLA101
    (FERM P−13546)である請求項2記載の微
    生物。
  4. 【請求項4】 図1で表されるアミノ酸配列をコードす
    る塩基配列を有することを特徴とするホスフォリパーゼ
    A2を発現する実質上純粋なDNA。
  5. 【請求項5】 塩基配列が図2で表される塩基配列であ
    る請求項4記載のDNA。
  6. 【請求項6】 図1で表されるアミノ酸配列をコードす
    る塩基配列を有する組換えプラスミドによって形質転換
    された微生物であるホスフォリパーゼA2を生産する実
    質上純粋な微生物を培地に培養し、次いでその培養物か
    らホスフォリパーゼA2を採取することを特徴とするホ
    スフォリパーゼA2の製造方法。
  7. 【請求項7】 形質転換された微生物が、プラスミドp
    PLA101によって形質転換された微生物である請求
    項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 プラスミドpPLA101によって形質
    転換された微生物が、ストレプトマイセス・リビダンス
    TK24−pPLA101(FERM P−1354
    6)である請求項7記載の製造方法。
JP5180415A 1993-03-25 1993-07-21 ホスフォリパーゼa2を生産する実質上純粋な微生物 Withdrawn JPH06327468A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5180415A JPH06327468A (ja) 1993-03-25 1993-07-21 ホスフォリパーゼa2を生産する実質上純粋な微生物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-66466 1993-03-25
JP6646693 1993-03-25
JP5180415A JPH06327468A (ja) 1993-03-25 1993-07-21 ホスフォリパーゼa2を生産する実質上純粋な微生物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06327468A true JPH06327468A (ja) 1994-11-29

Family

ID=26407656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5180415A Withdrawn JPH06327468A (ja) 1993-03-25 1993-07-21 ホスフォリパーゼa2を生産する実質上純粋な微生物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06327468A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004097012A3 (en) * 2003-04-28 2005-02-03 Novozymes As Phospholipase and method of producing it
US7148032B2 (en) 2003-04-28 2006-12-12 Novozymes A/S Phospholipase
US7763444B2 (en) 2003-03-04 2010-07-27 National Institute Of Technology And Evaluation Koji mold-origin phospholipase A2

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7763444B2 (en) 2003-03-04 2010-07-27 National Institute Of Technology And Evaluation Koji mold-origin phospholipase A2
WO2004097012A3 (en) * 2003-04-28 2005-02-03 Novozymes As Phospholipase and method of producing it
US7148032B2 (en) 2003-04-28 2006-12-12 Novozymes A/S Phospholipase
US7396807B2 (en) 2003-04-28 2008-07-08 Novozymes A/S Phospholipase
US7972806B2 (en) 2003-04-28 2011-07-05 Novozymes A/S Phospholipase

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3466202B2 (ja) 変質された基質特異性を有する遺伝子生成物をコード化する抗生物質抵抗性の標識を利用する位置特異的突然変異生成及び突然変異体選択
Stephenson et al. Comparison of the nucleotide and amino acid sequences of the RsrI and EcoRI restriction endonucleases
JP2729628B2 (ja) 巨大菌からのグルコース・デヒドロゲナーゼの調製方法
JPH06327468A (ja) ホスフォリパーゼa2を生産する実質上純粋な微生物
JPH09154581A (ja) ウリカーゼを生産する実質上純粋な微生物
JPH067158A (ja) ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼを生産する実質上純粋な微生物
US5250415A (en) Process for the preparation of glucose dehydrogenase from Bacillus megaterium
JPH0142672B2 (ja)
JPH05115281A (ja) 新規なザルコシン・オキシダーゼm、その遺伝子、新規な組み換え体dna及びザルコシン・オキシダーゼmの製造法
JP3400809B2 (ja) アシルCo−Aシンセターゼを生産する実質上純粋な微生物
JP2729045B2 (ja) サルコシンオキシダーゼおよびその製造法
JP2591713B2 (ja) アシネトバクター・カルコアセチカスからの酵素ムタロターゼの製造のためのdna配列、組換えdna分子および方法
JPH05317056A (ja) コリンオキシダーゼをコードするdnaおよびその用途
JP2706223B2 (ja) ピルビン酸オキシダーゼの遺伝情報を有するdnaの用途
JPH0889255A (ja) 新規なクレアチンアミジノハイドロラーゼ遺伝子、新規な組み換え体dna及びクレアチンアミジノハイドロラーゼの製造法
JP3018092B2 (ja) 放線菌由来のサルコシンオキシダーゼの遺伝子およびその用途
JP3489604B2 (ja) 5−アミノレブリン酸合成酵素遺伝子
JP3201483B2 (ja) 3α−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼを生産する実質上純粋な微生物
JP2777958B2 (ja) MboI制限・修飾系酵素遺伝子及び製造方法
JP3335287B2 (ja) ヘキソキナーゼ遺伝子
JPH07163341A (ja) 安定化された改変タンパク質
JP3121890B2 (ja) ホスホリパーゼd−pの遺伝子情報を有するdna及びその用途
JP3003785B2 (ja) イソクエン酸脱水素酵素の遺伝子情報を有するdnaおよびその用途
US5470732A (en) Restriction enzyme from Brevibacterium linens
JP3424939B2 (ja) モノグリセリドリパーゼを生産する実質上純粋な微生物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20001003