JPH0632660Y2 - 雑音防止素子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はトロイダルコイルの中央部空間にノイズ防止
用の電子部品素子を組込んだコンパクトな雑音防止素子
に関する。

（従来の技術） 従来から使用されている雑音防止機能を有する電子部品
は、コイルと抱き合わせにコンデンサーやバリスターを
併設するものや前記容量素子等をコイル間に挟持するも
のであるため、製造面のコスト高と実装時にスペースを
大きくとるという不経済な欠点があり、コンパクトな雑
音防止素子の提供が要望されていた。

（考案が解決しようとする課題） この考案が解決しようとする課題は、コイルの中央部空
間を有効に利用することにより、製造上のコスト低下を
図ろうとするものである。

（課題を解決するための手段） この考案が上記課題を解決するために講じた手段は、ト
ロイダルコイルをコイルカセツトに収納し、該コイルカ
セツトの前面にコイル収納部から底面にかけて２本の案
内溝を掘設し、下底には所要のリードピンを２本垂設
し、該リードピンにコイルを接続して成るチヨークコイ
ルにおいて、前記トロイダルコイルの中央部空間にノイ
ズ防止用の電子部品素子を嵌挿し、該電子部品素子の一
端をコイルに接続し、他端をアース用の電極に接続して
成るものである。

（作用） トロイダルコイルの中央部空間が有効利用され、該コイ
ルと共にノイズ防止用の電子部品素子がコイルカセツト
にコンパクトに収納される。

（実施例） この考案の一実施例を図面を参照しつつ説明すると、第
１図に示すようにトロイダルコイル１の巻線の一部に中
間リード２を配設して該コイル１をコイルカセツト３の
凹部４に収納すると共に、巻線の一端を案内溝５を通し
て一方のリードピン６に接続し、巻線の他端を他方のリ
ードピン６′に接続し、該コイル１の中央部空間７にバ
リスター８を嵌挿し、バリスター８の前部電極９を前記
中間リード２に接合するとともに、後部電極１０をコイ
ルカセツト３に内蔵されて下方にアース用のリードピン
１１を一体にした電極１２に接合して第２図に示すよう
にコイルカセツト３にコンパクトに収納される。

このようにして成る雑音防止素子ａはコイルカセツト３
に対するトロイダルコイル１の位置決め及びトロイダル
コイル１に対するバリスター８の位置決めがきわめて簡
便であるから製造コストの低減が図られ、しかもコイル
カセツト３の大きさを変更することなく雑音防止素子と
してのフイルター効果を大にしたものである。なお、ト
ロイダルコイル１の中央部空間７には電子部品素子とし
てコンデンサーを嵌挿することもある。

（考案の効果） この考案の雑音防止素子ａはコイルカセツトの大きさを
変えることなく、トロイダルコイルの占める空間を有効
利用してコンパクトな状態で、かつ、簡便なる製造工程
で提供されるものであるから、安価にして実装し易くし
てノイズ防止効果を向上する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る雑音防止素子ａの組み立て状態
を示す斜視図、第２図は雑音防止素子ａの縦断面図であ
る。 図中、１はトロイダルコイル、２は中間リード、３はコ
イルカセツト、４は凹部、５は案内溝、６、１１はリー
ドピン、７は中央部空間、８はバリスター、９は前部電
極、１０は後部電極、１２は電極。 ａは雑音防止素子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トロイダルコイルをコイルカセツトに収納
   し、該コイルカセツトの前面にコイル収納部から底面に
   かけて２本の案内溝を掘設し、下底には所要のリードピ
   ンを２本垂設し、該リードピンにコイルを接続して成る
   チヨークコイルにおいて、前記トロイダルコイルの中央
   部空間にノイズ防止用の電子部品素子を嵌挿し、該電子
   部品素子の一端をコイルに接続し、他端をアース用の電
   極に接続して成る雑音防止素子。