JPH0632609B2 - タンナ−ゼの製造方法 - Google Patents
タンナ−ゼの製造方法Info
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- JPH0632609B2 JPH0632609B2 JP14150987A JP14150987A JPH0632609B2 JP H0632609 B2 JPH0632609 B2 JP H0632609B2 JP 14150987 A JP14150987 A JP 14150987A JP 14150987 A JP14150987 A JP 14150987A JP H0632609 B2 JPH0632609 B2 JP H0632609B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はタンナーゼの製造方法に関する。
タンナーゼは、例えば紅茶のクリームダウンの防止剤、
あるいはビール製造の際に清澄化に使用される等極めて
有用な酵素である。
あるいはビール製造の際に清澄化に使用される等極めて
有用な酵素である。
〔従来の技術〕 従来、タンナーゼの製造方法としては、例えば粉砕され
たタラの木の莢からメタノールを用いて抽出し、該抽出
物を噴霧乾燥したものを含む培地に、アスペルギルス・
ニガー(Aspergillus niger)の変異株を培養してタンナ
ーゼを製造する方法が知られている。〔ジェイ・ファー
メント.テクノル.(J.Ferment.Technol.),Vol.50,No.
6,p.361〜370(1972)〕。
たタラの木の莢からメタノールを用いて抽出し、該抽出
物を噴霧乾燥したものを含む培地に、アスペルギルス・
ニガー(Aspergillus niger)の変異株を培養してタンナ
ーゼを製造する方法が知られている。〔ジェイ・ファー
メント.テクノル.(J.Ferment.Technol.),Vol.50,No.
6,p.361〜370(1972)〕。
本発明者等も、先にアスペルギルス属に属し、タンナー
ゼ生産能を有する微生物を、タンニン含有植物体の極性
溶媒抽出物を含み、かつ培地中の金属イオン類を除去も
しくは減少させるか、又は該金属イオン類を錯体とした
培地に培養し、培養物からタンナーゼを採取することに
より収率よくかつ短時間にタンナーゼを得る方法を特許
出願した(特願昭61-116223号)。
ゼ生産能を有する微生物を、タンニン含有植物体の極性
溶媒抽出物を含み、かつ培地中の金属イオン類を除去も
しくは減少させるか、又は該金属イオン類を錯体とした
培地に培養し、培養物からタンナーゼを採取することに
より収率よくかつ短時間にタンナーゼを得る方法を特許
出願した(特願昭61-116223号)。
〔発明が解決しようとする問題点〕 上記した本発明者等の方法は、従来の方法に比べて著し
く収率を改善するものであるが、培地中に金属イオン類
が存在すると、これがタンナーゼ生産を著しく阻害し、
そのためタンナーゼ生産菌の培養に際してあらかじめ培
地中の金属イオン類を除去もしくは減少させるか、又は
該金属イオン類を錯体とする等の工程が必要であった。
本発明は、この問題を解決したもので、従来の方法に比
べて工程が簡略化され、かつ著しく収率よくタンナーゼ
を製造する方法を提供することを目的とするものであ
る。
く収率を改善するものであるが、培地中に金属イオン類
が存在すると、これがタンナーゼ生産を著しく阻害し、
そのためタンナーゼ生産菌の培養に際してあらかじめ培
地中の金属イオン類を除去もしくは減少させるか、又は
該金属イオン類を錯体とする等の工程が必要であった。
本発明は、この問題を解決したもので、従来の方法に比
べて工程が簡略化され、かつ著しく収率よくタンナーゼ
を製造する方法を提供することを目的とするものであ
る。
本発明者等は、金属イオン類の存在により、タンナーゼ
生産が阻害されない変異株を誘導すれば上記問題点を解
決できるものとの着想のもとに種々検討した結果、アス
ペルギルス属に属し、タンナーゼ生産能を有する菌株
に、変異処理を加えて得られた変異株が、培地中に金属
イオン類が存在しても何ら阻害されることなく培養物中
に著しく収率よくタンナーゼを生産することを知り本発
明を完成した。
生産が阻害されない変異株を誘導すれば上記問題点を解
決できるものとの着想のもとに種々検討した結果、アス
ペルギルス属に属し、タンナーゼ生産能を有する菌株
に、変異処理を加えて得られた変異株が、培地中に金属
イオン類が存在しても何ら阻害されることなく培養物中
に著しく収率よくタンナーゼを生産することを知り本発
明を完成した。
即ち、本発明は、アスペルギルス属に属し、タンナーゼ
生産能を有し、かつ金属イオン類の存在によっても前記
タンナーゼ生産能が阻害されない微生物を、タンニンを
含有する培地に培養し、培養物からタンナーゼを採取す
ることを特徴とするタンナーゼの製造方法である。
生産能を有し、かつ金属イオン類の存在によっても前記
タンナーゼ生産能が阻害されない微生物を、タンニンを
含有する培地に培養し、培養物からタンナーゼを採取す
ることを特徴とするタンナーゼの製造方法である。
以下、本発明を具体的に説明する。
先ず、本発明に用いられる菌としては、アスペルギルス
属に属し、タンナーゼ生産能を有し、かつ金属イオン類
の存在によってもタンナーゼ生産能が阻害されない微生
物であれば、如何なる菌でもよいが、その具体例として
は、例えばアスペルギルス・オリゼー19-30が挙げられ
る。このアスペルギルス・オリゼー19-30は、アスペル
ギルス・オリゼーIF0 4206を親株として、この胞子に紫
外線照射、X線照射、あるいはナイトロジェン・マスタ
ード処理等を施して変異を行なわせ得られたもので、そ
の菌学的性質を親株と比較して示すと第1表の如くであ
る。
属に属し、タンナーゼ生産能を有し、かつ金属イオン類
の存在によってもタンナーゼ生産能が阻害されない微生
物であれば、如何なる菌でもよいが、その具体例として
は、例えばアスペルギルス・オリゼー19-30が挙げられ
る。このアスペルギルス・オリゼー19-30は、アスペル
ギルス・オリゼーIF0 4206を親株として、この胞子に紫
外線照射、X線照射、あるいはナイトロジェン・マスタ
ード処理等を施して変異を行なわせ得られたもので、そ
の菌学的性質を親株と比較して示すと第1表の如くであ
る。
以上の結果から、本菌株は形態的性質において、集落の
色及び形状が、白色ないし白黄色で中央が隆起している
こと、胞子頭の形がほうき状であること、また生理的性
質において、本菌株は金属イオン含有培地でのタンナー
ゼ生産能が高いことから親株とは異なる新菌株であるこ
とが理解される。
色及び形状が、白色ないし白黄色で中央が隆起している
こと、胞子頭の形がほうき状であること、また生理的性
質において、本菌株は金属イオン含有培地でのタンナー
ゼ生産能が高いことから親株とは異なる新菌株であるこ
とが理解される。
なお、アスペルギルス・オリゼー19-30は、工業技術院
微生物工業技術研究所に微工研菌寄第9392号(FE
RM P−9392)として寄託されている。
微生物工業技術研究所に微工研菌寄第9392号(FE
RM P−9392)として寄託されている。
次に、本発明方法においてタンナーゼ生産に使用される
培地としては、タンニンを含有し、更に必要により窒素
源、炭素源、無機物、ビタミン等より選択されたものを
適量含有する培地であれば、合成もしくは天然培地等如
何なるものでも使用可能である。
培地としては、タンニンを含有し、更に必要により窒素
源、炭素源、無機物、ビタミン等より選択されたものを
適量含有する培地であれば、合成もしくは天然培地等如
何なるものでも使用可能である。
そしてタンニン含有物としては、タンニンを含むもので
あれば、如何なるものでもよいが、好適には植物起源の
もの、例えばタラの木の莢、ウルシ科植物であるヌルデ
の樹皮および葉等が挙げられる。これらタンニン含有物
を、例えば通常の破砕手段により処理して得られた破砕
物から、例えば水、メタノール、エタノール、酢酸エチ
ル等の極性溶媒を用いて、例えば温度60℃で1時間程度
加熱処理し、常法により固液分離してタンニン含有抽出
物を得ることができる。
あれば、如何なるものでもよいが、好適には植物起源の
もの、例えばタラの木の莢、ウルシ科植物であるヌルデ
の樹皮および葉等が挙げられる。これらタンニン含有物
を、例えば通常の破砕手段により処理して得られた破砕
物から、例えば水、メタノール、エタノール、酢酸エチ
ル等の極性溶媒を用いて、例えば温度60℃で1時間程度
加熱処理し、常法により固液分離してタンニン含有抽出
物を得ることができる。
そして培地へのタンニン含有抽出物の添加量は、例えば
タンニン濃度として、0.5%(W/V)以上、好ましくは2〜
5%(W/V)である。
タンニン濃度として、0.5%(W/V)以上、好ましくは2〜
5%(W/V)である。
培地の窒素源としては、例えばカゼイン、硝酸カリウ
ム、硝酸ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニ
ウム、リン酸1アンモニウム、リン酸2アンモニウム、
尿素、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、
メチオニン、トリプトファン等が挙げられる。
ム、硝酸ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニ
ウム、リン酸1アンモニウム、リン酸2アンモニウム、
尿素、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、
メチオニン、トリプトファン等が挙げられる。
培地の炭素源としては、例えばアラビノース、グルコー
ス、マンノース、ラムノース、ソルボース、シュークロ
ース、キシロース、メリビオース、グリセロース、ラク
トース、マルトース、マンニトール、ラフィノース、澱
粉、セロビオース、トレハロース等が挙げられ、無機物
としては、例えば硫酸マグネシウム、リン酸1カリウム
等が用いられる。
ス、マンノース、ラムノース、ソルボース、シュークロ
ース、キシロース、メリビオース、グリセロース、ラク
トース、マルトース、マンニトール、ラフィノース、澱
粉、セロビオース、トレハロース等が挙げられ、無機物
としては、例えば硫酸マグネシウム、リン酸1カリウム
等が用いられる。
本発明において、アスペルギルス・オリゼー19-30の培
養は、固体培養法でもよいが、通常液体培養法を採用す
るのが有利であり、具体的には振盪培養、攪拌培養、通
気培養等により好気的に培養を行なう。
養は、固体培養法でもよいが、通常液体培養法を採用す
るのが有利であり、具体的には振盪培養、攪拌培養、通
気培養等により好気的に培養を行なう。
培養温度は、例えば通常20〜40℃、好ましくは25〜35℃
で、初発pHは例えば5.5〜5.7、培養時のpHは例えば5.
5〜2.5、好ましくはpH5.0〜3.5である。
で、初発pHは例えば5.5〜5.7、培養時のpHは例えば5.
5〜2.5、好ましくはpH5.0〜3.5である。
このような培養条件下に、培養時間は培養形態によって
も異なるが、2日間以上、好ましくは3〜5日間程度培
養することにより、培養物中にタンナーゼが生産蓄積さ
れる。
も異なるが、2日間以上、好ましくは3〜5日間程度培
養することにより、培養物中にタンナーゼが生産蓄積さ
れる。
培養終了後、該培養物よりタンナーゼを採取するには、
通常の酵素採取手段を用いて得ることができる。例え
ば、培養物を濾過、遠心分離などして固形分を除去した
ものに、硫酸アンモニウム、アルコール、アセトン等を
添加して分画し、沈澱物を採取し、これを水に対して透
析し、粗酵素液を得るか、あるいはこれを真空乾燥して
粗酵素粉末を得る。
通常の酵素採取手段を用いて得ることができる。例え
ば、培養物を濾過、遠心分離などして固形分を除去した
ものに、硫酸アンモニウム、アルコール、アセトン等を
添加して分画し、沈澱物を採取し、これを水に対して透
析し、粗酵素液を得るか、あるいはこれを真空乾燥して
粗酵素粉末を得る。
上記粗酵素もしくは粗酵素粉末より更に精製酵素標品を
得るには、例えばセファデックスG−200等を用いるゲ
ル濾過法、イオン交換体、ハイドロキシアパタイト等を
用いる吸着溶出法、ショ糖密度勾配遠心法等の沈降法、
アフィニティクロマトグラフィー法、分子ふるい膜もし
くは中空糸膜等を用いる分画法等を適宜選択し、組み合
わせて実施することにより精製されたタンナーゼ標品を
得ることができる。
得るには、例えばセファデックスG−200等を用いるゲ
ル濾過法、イオン交換体、ハイドロキシアパタイト等を
用いる吸着溶出法、ショ糖密度勾配遠心法等の沈降法、
アフィニティクロマトグラフィー法、分子ふるい膜もし
くは中空糸膜等を用いる分画法等を適宜選択し、組み合
わせて実施することにより精製されたタンナーゼ標品を
得ることができる。
上記精製手段により得られた精製タンナーゼの理化学的
性質は、アグル.バイオル.ケム.(Agr.Biol.Chem)、Vo
l.32,No.7,p.803〜809(1968)記載のタンナーゼの理化学
的性質と全く同様である。
性質は、アグル.バイオル.ケム.(Agr.Biol.Chem)、Vo
l.32,No.7,p.803〜809(1968)記載のタンナーゼの理化学
的性質と全く同様である。
以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明する。
実施例 タラパウダー(ペルー国、エルソール社製)4kgを温水
24に添加し、温度60℃で1時間攪拌しつつタンニンを
抽出し、これを木綿布を用いて常法により圧搾して濾液
を得、更に、これを常法により9000r.p.m.で15分間遠心
分離処理して7.2%(W/V)のタンニンを含有するタンニン
溶液20を得た。
24に添加し、温度60℃で1時間攪拌しつつタンニンを
抽出し、これを木綿布を用いて常法により圧搾して濾液
を得、更に、これを常法により9000r.p.m.で15分間遠心
分離処理して7.2%(W/V)のタンニンを含有するタンニン
溶液20を得た。
次いで、このようにして調製されたタンニン溶液を用
い、グルコース1%(W/V)、リン酸1アンモニウム1.4%
(W/V)、リン酸1カリウム0.2%(W/V)、硫酸マグネシウ
ム7水和物0.1%(W/V)及びタンニン3%(W/V)(pH5.70)
からなる組成の培地を調製したのち50mlを500ml容坂口
フラスコに分注した。そして温度120℃で圧力1kg/cm2
(ゲージ圧力)の飽和水蒸気を5分間作用させ、殺菌処
理された培地を得た(本発明区分、キレート剤無添加培
地)。
い、グルコース1%(W/V)、リン酸1アンモニウム1.4%
(W/V)、リン酸1カリウム0.2%(W/V)、硫酸マグネシウ
ム7水和物0.1%(W/V)及びタンニン3%(W/V)(pH5.70)
からなる組成の培地を調製したのち50mlを500ml容坂口
フラスコに分注した。そして温度120℃で圧力1kg/cm2
(ゲージ圧力)の飽和水蒸気を5分間作用させ、殺菌処
理された培地を得た(本発明区分、キレート剤無添加培
地)。
一方、上記タンニン溶液を用いて上記組成の培地を調製
し、これにキレート剤としてo−フェナントロリンを30
mg/となる如く添加し、上記したと同様に殺菌処理
し、殺菌された培地を得た(本発明区分、キレート剤添
加培地)。
し、これにキレート剤としてo−フェナントロリンを30
mg/となる如く添加し、上記したと同様に殺菌処理
し、殺菌された培地を得た(本発明区分、キレート剤添
加培地)。
このようにして得た培地に、麹汁寒天斜面培地を用いて
前培養して得たアスペルギルス・オリゼー19-30(FE
RM P−9392)を1白金耳ずつ接種し、温度30℃
で96時間振盪培養(140r.p.m./分)し、培養液を得た。
なお、対照区分として、アスペルギルス・オリゼーIF0
4206を用いる以外は上記と全く同様にして培養液を得
た。
前培養して得たアスペルギルス・オリゼー19-30(FE
RM P−9392)を1白金耳ずつ接種し、温度30℃
で96時間振盪培養(140r.p.m./分)し、培養液を得た。
なお、対照区分として、アスペルギルス・オリゼーIF0
4206を用いる以外は上記と全く同様にして培養液を得
た。
上記培養液を夫々常法により12000r.p.m.で15分間遠心
分離処理して上澄液を得、該液中のタンナーゼ活性を、
エス.イイブチ.ワイ.ミノダ及びケイ.ヤマダ(S.Iib
uchi,Y.Minoda and K.Yamada):Agric.Boil.Chem.Vol.3
1,No.5,p.513〜518(1967)記載の方法と同様にして測定
して得た結果を夫々下記第2表に示した。
分離処理して上澄液を得、該液中のタンナーゼ活性を、
エス.イイブチ.ワイ.ミノダ及びケイ.ヤマダ(S.Iib
uchi,Y.Minoda and K.Yamada):Agric.Boil.Chem.Vol.3
1,No.5,p.513〜518(1967)記載の方法と同様にして測定
して得た結果を夫々下記第2表に示した。
上記のような培養操作を繰り返して得られた培養液9
を、夫々常法により吸引濾過し菌体を濾別して濾液を
得、これにセライト(和光純薬工業社製)500gを添加
し、充分混和させたのち、再び常法により吸引濾過して
清澄化したものに、夫々硫酸アンモニウムを0.8飽和と
なる如く添加して沈澱物を生成させ、常法により9000r.
p.m.で15分間遠心分離処理して沈澱物を得た。
を、夫々常法により吸引濾過し菌体を濾別して濾液を
得、これにセライト(和光純薬工業社製)500gを添加
し、充分混和させたのち、再び常法により吸引濾過して
清澄化したものに、夫々硫酸アンモニウムを0.8飽和と
なる如く添加して沈澱物を生成させ、常法により9000r.
p.m.で15分間遠心分離処理して沈澱物を得た。
該沈澱物を500mlの蒸留水に溶解したものを常法により1
2000r..p.m.で15分間遠心分離処理して不溶物を除去し
て得た上清液を、5℃で24時間常法により透析して透析
物を得た。この透析物を、再び0.01Mクエン酸緩衝液(p
H5.0)中で透析して得た試料を、同緩衝液で平衡化済み
のDEAEセファデックスA−50(ファルマシア・ファ
インケミカル社製)の充填されたカラム(4×10cm)に
通じ、更に200mlの同緩衝液で上記カラムを洗浄したの
ち、上記樹脂に吸着されたタンナーゼを0.01Mクエン酸
緩衝液(pH5.0)中の塩化ナトリウム0〜1M迄の直線的
濃度勾配溶出法で溶出してタンナーゼ活性を有するフラ
クションを集め、これを0.01Mクエン酸緩衝液(pH3.5)
中で透析して透析物を得た。
2000r..p.m.で15分間遠心分離処理して不溶物を除去し
て得た上清液を、5℃で24時間常法により透析して透析
物を得た。この透析物を、再び0.01Mクエン酸緩衝液(p
H5.0)中で透析して得た試料を、同緩衝液で平衡化済み
のDEAEセファデックスA−50(ファルマシア・ファ
インケミカル社製)の充填されたカラム(4×10cm)に
通じ、更に200mlの同緩衝液で上記カラムを洗浄したの
ち、上記樹脂に吸着されたタンナーゼを0.01Mクエン酸
緩衝液(pH5.0)中の塩化ナトリウム0〜1M迄の直線的
濃度勾配溶出法で溶出してタンナーゼ活性を有するフラ
クションを集め、これを0.01Mクエン酸緩衝液(pH3.5)
中で透析して透析物を得た。
更にこの透析物を、同クエン酸緩衝液で平衡化済みのS
PセファデックスC−50(ファルマシア・ファインケミ
カル社製)の充填されたカラム(2.6×20cm)に通じ、同
クエン酸緩衝液100mlを用いて洗浄し、樹脂に吸着され
たタンナーゼを、0.01Mクエン酸緩衝液(pH3.5)中の塩
化ナトリウム0〜0.25Mの直線的濃度勾配溶出法で溶出
し、タンナーゼ活性区分を採取する操作を2度繰り返し
てタンナーゼ活性区分を得た。
PセファデックスC−50(ファルマシア・ファインケミ
カル社製)の充填されたカラム(2.6×20cm)に通じ、同
クエン酸緩衝液100mlを用いて洗浄し、樹脂に吸着され
たタンナーゼを、0.01Mクエン酸緩衝液(pH3.5)中の塩
化ナトリウム0〜0.25Mの直線的濃度勾配溶出法で溶出
し、タンナーゼ活性区分を採取する操作を2度繰り返し
てタンナーゼ活性区分を得た。
次いで、得られたタンナーゼ活性区分を限外濾過膜(ア
ミコン・ファー・イースト・リミテッド社製、分画分子
量50,000)及びコロジオンバック(ザートリュース社
製)を順次用いて2ml迄濃縮したものを、0.1Mクエン
酸緩衝液(pH5.0)で平衡化済みのセファデックスG−200
(ファルマシア・ファインケミカル社製)の充填された
カラム(2.6×100cm)を用いてゲル濾過し、タンナーゼ活
性区分を採取し、更に同一条件下でゲル濾過して得た精
製タンナーゼの重量及び比活性を夫々下記第2表に示し
た。
ミコン・ファー・イースト・リミテッド社製、分画分子
量50,000)及びコロジオンバック(ザートリュース社
製)を順次用いて2ml迄濃縮したものを、0.1Mクエン
酸緩衝液(pH5.0)で平衡化済みのセファデックスG−200
(ファルマシア・ファインケミカル社製)の充填された
カラム(2.6×100cm)を用いてゲル濾過し、タンナーゼ活
性区分を採取し、更に同一条件下でゲル濾過して得た精
製タンナーゼの重量及び比活性を夫々下記第2表に示し
た。
第2表に示す如く、対照区分がキレート剤添加、無添加
培地によってタンナーゼの収量に差が生じるのに比べ、
本発明区分は、キレート剤添加、無添加に関係なく著し
くタンナーゼの収量が増加することがわかる。
培地によってタンナーゼの収量に差が生じるのに比べ、
本発明区分は、キレート剤添加、無添加に関係なく著し
くタンナーゼの収量が増加することがわかる。
上述した如く本発明によれば、工程を簡略化し、著しく
収率よくかつ短時間のうちにタンナーゼを得ることがで
きるので、本発明は産業上極めて有用である。
収率よくかつ短時間のうちにタンナーゼを得ることがで
きるので、本発明は産業上極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 佐武郎 千葉県野田市大殿井324−6
Claims (2)
- 【請求項1】アスペルギルス属に属し、タンナーゼ生産
能を有し、かつ金属イオン類の存在によっても前記タン
ナーゼ生産能が阻害されない微生物をタンニンを含有す
る培地に培養し、培養物からタンナーゼを採取すること
を特徴とするタンナーゼの製造方法。 - 【請求項2】金属イオンが銅又は鉄である特許請求の範
囲第1項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14150987A JPH0632609B2 (ja) | 1987-06-08 | 1987-06-08 | タンナ−ゼの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14150987A JPH0632609B2 (ja) | 1987-06-08 | 1987-06-08 | タンナ−ゼの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63304981A JPS63304981A (ja) | 1988-12-13 |
JPH0632609B2 true JPH0632609B2 (ja) | 1994-05-02 |
Family
ID=15293612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14150987A Expired - Fee Related JPH0632609B2 (ja) | 1987-06-08 | 1987-06-08 | タンナ−ゼの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0632609B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1837400A1 (en) * | 2005-01-05 | 2007-09-26 | Eisai R&D Management Co., Ltd. | Novel tannase gene and protein thereof |
JP6504537B2 (ja) * | 2015-01-09 | 2019-04-24 | 国立大学法人 宮崎大学 | ヤブレツボカビ類を用いたタンナーゼ活性を有するタンパク質の製造方法 |
CN112852780B (zh) * | 2021-02-05 | 2023-03-24 | 泸州品创科技有限公司 | 黄柄曲霉及其在制备单宁酶和降解单宁中的应用 |
-
1987
- 1987-06-08 JP JP14150987A patent/JPH0632609B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63304981A (ja) | 1988-12-13 |
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