JPH0584092A - バクテリオシンの生産方法 - Google Patents

バクテリオシンの生産方法

Info

Publication number
JPH0584092A
JPH0584092A JP10492891A JP10492891A JPH0584092A JP H0584092 A JPH0584092 A JP H0584092A JP 10492891 A JP10492891 A JP 10492891A JP 10492891 A JP10492891 A JP 10492891A JP H0584092 A JPH0584092 A JP H0584092A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bacteriocin
liquid
production method
pediococcus
filtration residue
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10492891A
Other languages
English (en)
Inventor
Peter A Vandenbergh
エイ バンデンバーグ ピーター
Blair S Kunka
エス クンカ ブレア
James T Henderson
テイ ヘンダーソン ジエームズ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Indopco Inc
Original Assignee
Indopco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Indopco Inc filed Critical Indopco Inc
Publication of JPH0584092A publication Critical patent/JPH0584092A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/195Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ペジオコックス属の菌株によって産生される
バクテリオシンの活性を、培養物の精製によって高め
る。 【構成】 ペジオコックス属菌株の培養物上澄液を限外
濾過により精製処理して、約4000−5000ダルト
ンの分子量のバクテリオシンを含み、沸騰水中で安定で
あり、食品中で細菌の生育を阻害すると共に食品の風味
を害しない濾過残分を取得する。限外濾過は、バクテリ
オシンの分子量に対応する孔径よりも大きな孔径を有す
る限外濾過膜を用いて実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はペジオコックス由来の
バクテリオシンを限外濾過によって精製する方法に、関
するものである。より詳しくいうとこの発明は、精製さ
れたバクテリオシンが精製後にも活性を保持する方法に
係る。
【0002】
【従来の技術】タンパク質は無機塩を用いる沈澱、有機
溶媒、イオン交換、分子ふるいクロマトグラフィー、及
び限外濾過を含む各種の手段を用いて単離できる。それ
ぞれのタンパク質はこれらの各方法に対し異別に反応
し、達成される精製度と回収タンパク質の活性は大きく
異なっている。1960年代に発達した限外濾過は、各
種のタンパク質を精製するため成功のうちに利用されて
来ている。各種型式のタンパク質限外濾過膜及び装置が
開発されて来ている。
【0003】接線流濾過(tangential fl
ow filtration)は、比較的大きな残留分
子を濾過膜の表面を横切る向きに掃引することによって
なされる分離法である。本方法は濾過膜を透過する物質
(濾液)または濾過膜によって拘束残留せしめられる物
質(濾過残分−retentate)を精製し収集する
ために、用いることができる。細孔寸法或は遮断分子量
(molecularweigt cutoff―MW
CO)よりも小さな分子は膜を透過することができて、
より高分子量の分子から分離される。
【0004】分子濾過は、約10-3から10-1(10か
ら1000オングストローム)の間の寸法をもつ分子が
分離される障壁濾過(barrier filtrat
ion)形式のものである。分子は分子量遮断によって
選択的に分離される。その分離は約10−100psi
(0.70−7.0kg/cm2)の圧力で達成され
る。フィルターは一般に中空繊維膜、プレート及びフレ
ーム、及びらせんチューブである。この種の装置は当業
者によく知られているものである。
【0005】Chemical and Engine
ering News 32−54(1989年4月1
0日発行)は、タンパク質の折りたたみ(フォールディ
ング)と活性に対する影響について論じている。タンパ
ク質の形状(形態)の変化により生物活性が変化する。
タンパク質の形状は、タンパク質が精製されるときに変
化しうる。この結果は、増殖培地からのペジオコックス
由来のバクテリオシンを精製するときに見出された。こ
れらのバクテリオシンを精製しようと試みると、単離さ
れるタンパク質の量は精製工程の結果として増すけれど
も活性の喪失が生じた。このことからして精製工程がペ
ジオコックス由来のバクテリオシンの構造を、活性を減
少させるように変更することが判明した。
【0006】他の問題はペジオコックス由来のバクテリ
オシンを、それが混入される食品の風味に対して関与し
ないように精製する点にある。そのためには単位体積当
りの高いバクテリオシン活性が要求される。このような
精製を行なうことは、バクテリオシンが食品中で使用す
べきものである限り本質的に重要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがってこの発明の
目的とするところは、ペジオコックス由来のバクテリオ
シンを精製により単位体積当り増大された活性をもつよ
うに生産する方法を提供するにある。またこの発明は、
殺菌に有効な濃度で食品に対し何らの風味も付け加えな
いバクテリオシンを提供することも、一つの目的とす
る。さらにこの発明は、比較的単純で経済的に実施でき
るバクテリオシンの生産方法を提供することも目的とす
る。
【0008】
【一般的な説明】この発明はバクテリオシンを生産する
方法に係り、同方法は、ペジオコックス属の細菌を液体
固体混合増殖培地中で培養して、液体中にバクテリオシ
ンを産生させ、増殖培地中の液体から固体を除去し、液
体中に存在する不純物を限外濾過により分離して、バク
テリオシンを含む液体増殖培地よりも単位体積当りより
高い活性を有するバクテリオシン含有液体濾過残分を得
るものに、構成される。
【0009】またこの発明は食品中で使用するためのバ
クテリオシンに係り、同バクテリオシンは、ペジオコッ
クス属の細菌を液体固体混合培地中で培養して、液体増
殖培地中にバクテリオシンを産生させ、液体中に存在す
る不純物を限外濾過により分離してバクテリオシンを含
む液体増殖培地よりも単位体積当りより高い活性を有す
る液体濾過残分であって、それに含まれるバクテリオシ
ンが約4000から5000ダルトンの間の分子量を有
し、沸騰水中で安定であり、食品中に存在する細菌の生
育を阻止する濃度で味覚を呈しないものである濾過残分
を得る方法によって生産される。
【0010】好ましいバクテリオシンは約4000から
5000ダルトンの分子量をもつけれども、同バクテリ
オシンはあたかもその3倍以上の分子寸法(約16,5
00ダルトン)であるかのように分離することを見出し
た。したがって限外濾過は、濾過残分が限外濾過フィル
ターを透過すると考えられるようなバクテリオシンを含
むこととなるように遂行される。
【0011】ペジオコックス由来の好ましいバクテリオ
シンはペジオコックス・アシディラクティシィ(Ped
iococcus acdilactici)の菌株、
好ましくはNRRL−B−18050によって生産され
る。本菌株は米国特許第4,883,673号明細書に
記載されており、また特許手続上の微生物の寄託の国際
的承認に関するブダペスト条約の規定に基いてアメリカ
合衆国、イリノイ州、ペオリアのノーザン リィジョナ
ル リサーチ ラボラトリー(NothernRegi
onal Research Laboratory)
に寄託されている。
【0012】ペジオコックス・アシディラクティシィ
NRRL−B−18050によって生産される好ましい
バクテリオシンは、約4000から5000ダルトンの
間の分子量を有する。このバクテリオシンの精製物は沸
騰水中で安定であり、活性を保持する。他のペジオコッ
クス由来のバクテリオシンも、この発明の方法によって
単離できる。
【0013】限外濾過フィルターはバクテリオシンを濾
過残分中に分離して、濾液中には移動させない。使用す
るフィルターは、濾過残分中にバクテリオシンが含まれ
るように約4000から16000ダルトンの間の分子
を遮断するものであるのが望ましい。
【0014】ペジオコックス菌株用の増殖培地は加水分
解されたタンパク質、アミノ酸、糖、及び増殖を促すミ
ネラル添加物を含む。このような培地は当業者によく知
られており、増殖培地の液体中でのバクテリオシンの産
生を最大化するように調製される。限外濾過産物はバク
テリオシンを「塩析」させる硫酸アンモニウムのような
沈澱剤を用いて処理でき、次に沈澱したバクテリオシン
を液体から分離できる。限外濾過産物は緩衝液中で透析
器を通して透析し、低分子量(約10Kダルトン以下)
の化合物を除去できる。
【0015】バクテリオシンを含む限外濾過産物は、食
品中への添加或は他の用途のために乾燥して粉末にする
のが好ましい。こうすることによって不所望の液体が食
品中に導入されるのが阻止され、また荷づくりが容易と
なる。乾燥は凍結乾燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥、トレイ
乾燥、或は薄膜乾燥、またはバクテリオシンの熱不活性
化を生じさせない限度内で熱を加える他の任意の方法に
よって、行なえる。限外濾過産物を凍結するのもよく、
その場合も活性が保持される。
【0016】食品中で使用する凍結乾燥粉の量は、食品
の重量を基準として約10パーセントまでである。この
量は重量比で食品の約0.1−10パーセントであるの
が、好ましい。
【0017】結果する限外濾過産物は、1ミリリットル
当り少なくとも100AUのAU(任意単位)のもので
ある。このAUは普通、1ml当り約100−1600
0である。バクテリオシンの1AUは、寒天平板上の1
層のグラム陽性細菌(ペジオコックス・ペントサセウス
−P. pentosaceus−FBB−63(以前
はペジオコックス・セレビッシェ−Pediococc
us cerevisiae−FBB−63として知ら
れていたもの))について明白な抑制ゾーンを生じさせ
る培養物上澄液最高希釈物の5マイクロリットル(μ
l)と、定義されている。米国特許第4,883,67
3号明細書及び特開平2−5845号公報は、食品中で
のバクテリオシンの使用について述べている。培養物な
いし増殖培地中のバクテリオシンは0.22ミクロンで
フィルター滅菌され、細菌及び他の細胞汚染物を除去さ
れている。溶液中で種々の分子を分離することは行なわ
れていない。
【0018】
【明細な説明】菌株:ペジオコックス・アシディラクテ
ィシィNRRL−B−18050の細菌単離物を液体チ
ッ素中で貯蔵し、基本的にはMRS Agar(アメリ
カ合衆国、ミシガン州、デトロイトのDifco社製)
上において35℃で培養した。
【0019】培地:ペジオコックス・アシディラクティ
シィNRRL−B−18050を、次に述べる組成の培
地を異なった量宛用いて培養した。培地は4%のトウモ
ロコシ浸出液(ミネラル類及びペプチド類)、5%のブ
ドウ糖(糖)、3%の酵母エキス(タンパク質及びビタ
ミン類)、及び1%のHycase(登録商標。アメリ
カ合衆国、ニューヨーク州、ノーウイッチのSheff
ield社製。酸で加水分解したカゼインタンパク質で
あり、アミノ酸及びタンパク質を遊離する。)を含むも
のであった。この培地をpH7.0に調整し、殺菌し
た。
【0020】バクテリオシンの検定:バクテリオシンの
産生を、ゴンザレツ及びクンカによって以前に報告され
ている方法によって検定した(Gonzalezand
Kunka:Applied and Environ
mental Microbiology 53,25
34−2538(1987))。試料は孔径0.22μ
mのフィルター(アメリカ合衆国、マサチューセッツ
州、ベッドフォードのMillipore Corp.
製)を用いて、フィルター滅菌した。MRSAgar平
板を、指示細胞を植菌した軟寒天(0.8%)で被覆し
た。フィルター滅菌した試料を殺菌希釈水で希釈し、被
覆物の表面に滴下した。
【0021】タンパク質の検定:コック及びプットナム
のマイクロ―ビュレットタンパク質測定法を利用した
(Koch and Putnam:Analytic
alBiochemistry 44,239−245
(1971))。標準タンパク質はウシ血清アルブミン
とした。
【0022】以下に掲げる実施例1−3は、種々の型式
の限外濾過に係る。実施例4はバクテリオシンの使用に
係る。実施例5は透析用の緩衝液として炭酸水素アンモ
ニウムを利用する例に係る。得られた凍結乾燥粉末は、
食品中に添加したとき味覚を附加しなかった。
【0023】
【実施例1】PA−1の濃度に対する限外濾過及び硫酸
アンモニウム沈澱法の比較。
【0024】ペジオコックス・アシディラクティシィN
RRL−B−18050を、前述した培地の2リットル
中において35℃で18時間、培養した。18時間後に
ブロス培養物を8000×g、4℃で20分間、遠心分
離処理して細胞と他の細胞性不純物を除去した。上澄液
(1.0リットル)を保留し、各異なった型式で精製し
た。限外濾過はAmicon(登録商標)Model
8200 Ultrafiltration cell
(アメリカ合衆国、マサチューセッツ州、ダンバーのD
ivision of W.R. Grace Co.
製)を用いて達成した。上澄液を限外濾過膜YM10
(10000ダルトンの分子量遮断(MWCO))を通
して濾過した。濾過残分を収集して、PA−1活性につ
いて検定した(表1)。残りの上澄液を次に硫酸アンモ
ニウム沈澱法(50% wt/vo1)にかけ、pH
6.0、0.01モルのトリス−マレアート(Tris
−maleate)を用い透析し、PA−1活性につい
て検定した(表1)。
【0025】
【表1】
【0026】実施例1は、10,000MWCOの限外
濾過によって、濾過残分中で高い活性を有するバクテリ
オシンの多大な回収が得られることを示している。この
ことは、本タンパク質が約4000から5000ダルト
ンの間の分子寸法をもつにも拘らず真実であった。そし
てこの事実は限外濾過に対しバクテリオシンの分子量
が、おそらく分子の凝集が起きることからしてより大で
あるように挙動するということを、示している。
【0027】
【実施例2】接線流限外濾過によるPA−1の精製。
【0028】ペジオコックス・アシディラクティシィN
RRL−B−18050を、前述した培地の1リットル
中において35℃で18時間、培養した。18時間後に
ブロス培養物を8000×g、4℃で20分間、遠心分
離処理した。上澄液(1.0l)を保留し、各異なった
型式の精製を行なった。限外濾過はManitan(登
録商標)接線流濾過装置(アメリカ合衆国、マサチュー
セッツ州、ベッドフォードのMillipore Co
rp.製)を用いて行なった。2種の膜プレートセッ
ト、100,000(MWCO)及び10,000(M
WCO)を、利用した。結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】この実施例は多量のバクテリオシンが回収
されたことを示している。この場合にもバクテリオシン
は、その分子寸法がMWCOよりも小さいにも拘らず濾
過残分中に留められた。
【0031】
【実施例3】らせんカートリッジ限外濾過によるPA−
1の濾過。
【0032】ペジオコックス・アシディラクティシィN
RRL−B−18050を、前述した培地の300ガロ
ン(1140リットル)中において35℃で18時間、
培養した。18時間後にブロス培養物を遠心分離処理
し、上澄液を保留して各異なった型式の精製を行なっ
た。限外濾過は、接線流を与えるPUF−15(登録商
標)パイロットシステム(アメリカ合衆国、マサチュー
セッツ州、ベッドフォードのMillipore Co
rp.製)を用いて遂行した。上澄液を100,000
(MWCO)のポリスルホン製カートリッジを通して濾
過した。この100,000(MWCO)の透過物を次
に、10,000(MWCO)のセルロース樹脂製カー
トリッジを通して濾過した。結果を表3に揚げる。
【0033】
【表3】
【0034】本実施例は当該タンパク質の最良の回収率
を与えた。バクテリオシンは10,000MWCOを、
分子寸法がより小さいのにも拘らず透過しなかった。
【0035】
【実施例4】ペジオコックス・アシディラクティシィN
RRL−B−18050により産生され限外濾過により
濃縮された凍結乾燥バクテリオシンの使用。
【0036】バクテリオシンPA−1を、前述した培地
中での発酵により産生させた。同バクテリオシンを次
に、実施例3で述べた方法によって濃縮した。次に濃縮
物を凍結乾燥した。凍結乾燥製品は16,000AU/
gの活性をもっていた。
【0037】市販の滅菌かん詰チキン(鶏肉)に対しリ
ステリア・モノサイトゲネス(Listeria mo
nocytogenes)を、過重な負担量である16
00AU/gの割合で添加して植菌した。チキンを7℃
で貯蔵し、貯蔵時間を異にする複数画分を採取してMc
Bride´s Agar(アメリカ合衆国、ミシガン
州、デトロイトのDifco社製)上で標準的な平板計
数法によりリステリア・モノサイトゲネスの生育につい
て検定した。結果を表4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】この結果は凍結乾燥バクテリオシンがかん
詰チキンを保護したこと、したがって同バクテリオシン
が加工食品の貯蔵寿命を延ばすのに有用であることを、
示している。食品に対しバクテリオシンが何らの味覚を
附与しないことを確認した。
【0040】
【実施例5】不所望の低分子量成分を除去するための透
析及び濃縮過程での炭酸水素アンモニウムの使用。
【0041】ペジオコックス・アシディラクティシィ
を、前述した培地の1リットル中において35℃で18
時間、培養した。18時間後にブロス培養物を8000
×g、4℃で20分間、遠心分離処理した。上澄液(1
リットル)を濾過(0.45ミクロン)し、次に10
0,000MWCOプレートを備える接線流装置を用い
て限外濾過した。10,000MWCOプレートを用い
て透過物を、元の体積の20%(200ml)が濾過残
分として残されるまで濃縮した。非透過物(濾過残分)
に等量の炭酸水素アンモニウム緩衝液(0.1モル、p
H7―8)を加え、次いで体積を2分の1に減少させる
ことによって、透析を実施した。この操作を3回行なっ
て0.0875モルの炭酸水素アンモニウムの最終緩衝
液濃度を得た。
【0042】透析産物を凍結乾燥し、官能テストで評価
した。無細胞のブロス培養物中及びその濃縮物中に存在
する苦味は炭酸水素アンモニウムによる処理試料中に
は、凍結乾燥中に炭酸水素アンモニウムが気化してしま
うことからして存在しなかった。
【0043】バクテリオシンの他の精製法を試みてみた
が、ほとんど成功はみられなかった。これらの他の精製
法には、(1)エタノール沈澱法と分離、(2)透析、
遠心分離及び10,000MWCOではなく1,000
MWCOでの限外濾過が、含まれる。これらの精製法の
何れも、1ml当りのAUの約4倍を越える増加をもた
らすことはなかった。つまりペジオコックス由来のバク
テリオシンは高活性を生じさせるためには、本発明の方
法によって分離することを必須とするのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブレア エス クンカ アメリカ合衆国、34208フロリダ州、ブラ ーデントン、カールトン アームズ サー クル 1235デイ (72)発明者 ジエームズ テイ ヘンダーソン アメリカ合衆国、34207フロリダ州、ブラ ーデントン、フイフス ストリート ウエ スト 6719

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バクテリオシンを生産する方法であっ
    て、 ペジオコックス属の細菌を液体固体混合増殖培地中で培
    養して、液体中にバクテリオシンを産生させ、 増殖培地中の液体から固体を除去し、 液体中に存在する不純物を限外濾過により分離して、バ
    クテリオシンを含む液体増殖培地よりも単位体積当りよ
    り高い活性を有するバクテリオシン含有液体濾過残分を
    得る生産方法。
  2. 【請求項2】 バクテリオシンを乾燥して乾燥粉末とす
    る請求項1の生産方法。
  3. 【請求項3】 前記増殖培地がタンパク質、アミノ酸、
    糖、及びバクテリオシンの産生を促進するミネラル類を
    含むものである請求項1の生産方法。
  4. 【請求項4】 前記液体濾過残分を沈澱剤を用い処理し
    て、バクテリオシンを沈澱させ液体から分離する請求項
    1の生産方法。
  5. 【請求項5】 前記沈澱剤として硫酸アンモニウムを用
    いる請求項4の生産方法。
  6. 【請求項6】 沈澱したバクテリオシンを乾燥して乾燥
    粉末とする請求項4の生産方法。
  7. 【請求項7】 前記液体濾過残分を沈澱剤を用い処理し
    てバクテリオシンを沈澱させ液体から分離し、次にバク
    テリオシンを緩衝液中に再懸濁させ透析してバクテリオ
    シン中の不純物を除去する請求項1の生産方法。
  8. 【請求項8】 前記緩衝液が炭酸水素アンモニウムを含
    むものである請求項7の生産方法。
  9. 【請求項9】 ペジオコックス属の細菌がペジオコック
    ス・アシディラクティシィ(Pediococcus
    acidilactici)である請求項1の生産方
    法。
  10. 【請求項10】 ペジオコックス属の細菌がペジオコッ
    クス・アシディラクティシィ(Pediococcus
    acidilactici)NRRL−B−1805
    0である請求項1の生産方法。
  11. 【請求項11】 食品中で使用するためのバクテリオシ
    ンであって次の方法、すなわち、 ペジオコックス属の細菌を液体固体混合培地中で培養し
    て、液体増殖培地中にバクテリオシンを産生させ、 液体中に存在する不純物を限外濾過により分離してバク
    テリオシンを含む液体増殖培地よりも単位体積当りより
    高い活性を有する液体濾過残分であって、それに含まれ
    るバクテリオシンが約4000から5000ダルトンの
    間の分子量を有し、沸騰水中で安定であり、食品中に存
    在する細菌の生育を阻止する濃度で味覚を呈しないもの
    である濾過残分を得る方法によって生産されたバクテリ
    オシン。
  12. 【請求項12】 バクテリオシンが乾燥粉末の形のもの
    である請求項11のバクテリオシン。
  13. 【請求項13】 食品に対し10重量パーセントまでの
    添加量で味覚を附与しないものである請求項11のバク
    テリオシン。
  14. 【請求項14】 バクテリオシンを生産する前記方法に
    おいて限外濾過を、液体から4000−16000ダル
    トンの分子量の分子を遮断するように行なって、バクテ
    リオシンを含む濾過残分を得る請求項11のバクテリオ
    シン。
  15. 【請求項15】 バクテリオシンを生産する前記方法に
    おいて前記増殖培地がタンパク質加水分解物、アミノ
    酸、糖、及びバクテリオシンの産生を促進するミネラル
    類を含むものである請求項11のバクテリオシン。
  16. 【請求項16】 バクテリオシンを生産する前記方法に
    おいて前記液体濾過残分を、沈澱剤を用いて処理し、バ
    クテリオシンを沈澱させて液体から分離する請求項11
    のバクテリオシン。
  17. 【請求項17】 前記沈澱剤として硫酸アンモニウムを
    用いてある請求項16のバクテリオシン。
  18. 【請求項18】 バクテリオシンを生産する前記方法に
    おいて沈澱したバクテリオシンを、凍結乾燥して乾燥粉
    末を得るようにした請求項16のバクテリオシン。
  19. 【請求項19】 寒天平板上で生育させたペジオコック
    ス・ペントサセウス(Pediococcus pen
    tosaceus)の指示株により検定したとき少なく
    とも約100AU/mlを含むものである請求項11の
    バクテリオシン。
  20. 【請求項20】 バクテリオシンを生産する前記方法に
    おいて前記液体濾過残分を沈澱剤を用いて処理し、バク
    テリオシンを沈澱させて液体から分離し、次にバクテリ
    オシンを緩衝液中に再懸濁させ透析してバクテリオシン
    中の不純物を除去するようにした請求項11のバクテリ
    オシン。
  21. 【請求項21】 前記緩衝液が炭酸水素アンモニウムを
    含むものである請求項20のバクテリオシン。
  22. 【請求項22】 ペジオコックス・アシディラクティシ
    ィ(Pediococcus acidilactic
    i)によって生産されたものである請求項11のバクテ
    リオシン。
  23. 【請求項23】 ペジオコックス・アシディラクティシ
    ィ(Pediococcus acidilactic
    i)NRRL−B−18050によって生産されたもの
    である請求項11のバクテリオシン。
JP10492891A 1990-03-05 1991-03-01 バクテリオシンの生産方法 Pending JPH0584092A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US48813290A 1990-03-05 1990-03-05
US07/488,132 1990-03-05

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0584092A true JPH0584092A (ja) 1993-04-06

Family

ID=23938449

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10492891A Pending JPH0584092A (ja) 1990-03-05 1991-03-01 バクテリオシンの生産方法

Country Status (8)

Country Link
EP (1) EP0445414A3 (ja)
JP (1) JPH0584092A (ja)
AU (1) AU628255B2 (ja)
CA (1) CA2031688A1 (ja)
DE (1) DE445414T1 (ja)
ES (1) ES2033628T1 (ja)
GR (1) GR920300017T1 (ja)
NZ (1) NZ236443A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7112323B2 (en) * 2003-05-07 2006-09-26 Kraft Foods Holdings, Inc. Intracellular proteinacious antimicrobial agents from lactic acid bacteria derived from fermented food samples
JP2007518400A (ja) * 2003-12-04 2007-07-12 バイオフィルムズ ストラテジーズ, インコーポレイテッド バイオフィルムの形成を防止、存在するバイオフィルムを減少、および細菌の個体群を減少させるための方法ならびに組成物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01202277A (ja) * 1987-02-09 1989-08-15 Microlife Technics Inc 食品の変敗防止方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4929445A (en) * 1988-01-25 1990-05-29 Microlife Technics, Inc. Method for inhibiting Listeria monocytogenes using a bacteriocin

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01202277A (ja) * 1987-02-09 1989-08-15 Microlife Technics Inc 食品の変敗防止方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7112323B2 (en) * 2003-05-07 2006-09-26 Kraft Foods Holdings, Inc. Intracellular proteinacious antimicrobial agents from lactic acid bacteria derived from fermented food samples
JP2007518400A (ja) * 2003-12-04 2007-07-12 バイオフィルムズ ストラテジーズ, インコーポレイテッド バイオフィルムの形成を防止、存在するバイオフィルムを減少、および細菌の個体群を減少させるための方法ならびに組成物

Also Published As

Publication number Publication date
GR920300017T1 (en) 1992-08-25
NZ236443A (en) 1992-02-25
EP0445414A3 (en) 1992-05-20
AU7202191A (en) 1991-09-05
EP0445414A2 (en) 1991-09-11
DE445414T1 (de) 1992-05-21
AU628255B2 (en) 1992-09-10
CA2031688A1 (en) 1991-09-06
ES2033628T1 (es) 1993-04-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4623723A (en) Process for separating ribonucleic acids from a solution containing deoxyribonucleic acids
US6319382B1 (en) Fermentative production and isolation of lactic acid
AU2008273417A1 (en) Method for producing composition containing sialic acid compound
WO2000017215A1 (fr) Endofucanases et procede les mettant en oeuvre pour la preparation des fuco-oligosaccharides a partir des fucanes, bacterie productrice des endofucanases et applications des fuco-oligosaccharides a la protection de plantes
JPS60218325A (ja) 多価肺炎球菌ワクチン
CN102459625A (zh) 生物技术生产软骨素
EP0519726A2 (en) A process for large-scale production of antimicrobial peptide in high purity
JPH04360686A (ja) Dnaの精製方法
JP2534587B2 (ja) 微生物学的に生成されたキモシンの回収方法
US5466781A (en) Process for purifying bacterially produced M-CSF
RU1838406C (ru) Способ получени биологически активных компонентов
JPH0584092A (ja) バクテリオシンの生産方法
JP4205227B2 (ja) ペプチド含有液の精製方法
EP1035212B1 (en) Method of manufacturing polyamine compositions
EP0624651B1 (en) Xanthan gum from dairy permeates and other filtered dairy products
SI9500265A1 (en) Process for purification of the aqueous fermented broth filtrate of streptomyces sp. p 6621 ferm p 2804 by ultrafiltration
JPH09173793A (ja) ペプチドまたは蛋白質を含む生物基質の限外濾過のための方法
EP2451825A1 (fr) Utilisation d'un coproduit issu d'un procede d'extraction du lysozyme a partir de blanc d'oeuf, pour l'obtention d'au moins une proteine basique de blanc d'oeuf
JP2002065292A (ja) 多糖類の製造法
US4618584A (en) Ultrafiltration purification of glucose isomerase
JPH0584068A (ja) ビフイズス菌増殖物質の製造方法
US4039657A (en) Separating antigen from residual common sensitizing protein
WO2000011890A2 (en) METHODS FOR ISOLATING RECOMBINANT β-CASEIN
US3558432A (en) Waxolytic enzyme preparation
JP3737252B2 (ja) 上皮細胞増殖因子活性を有するタンパク質の回収精製法