JP6504537B2 - ヤブレツボカビ類を用いたタンナーゼ活性を有するタンパク質の製造方法 - Google Patents

ヤブレツボカビ類を用いたタンナーゼ活性を有するタンパク質の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、微生物に由来する、タンナーゼ活性を有するタンパク質を製造する方法に関する。
タンナーゼとはタンニンをフェノールカルボン酸と糖に分解する反応を触媒する酵素であり、産業的にも汎用されている。具体的には茶飲料の白濁防止や、渋みの除去といった風味改善の目的で使用されることが多い。産業用タンナーゼの生産方法としてはカビ類であるAspergillus属微生物を用いて生産する方法が知られている(非特許文献1〜3)。
一方、海洋性真核微生物であるヤブレツボカビ類は、細胞内に著量の油脂を蓄積することが知られている。ヤブレツボカビ類が蓄積する油脂には、ドコサヘキサエン酸等の高度不飽和脂肪酸が高濃度で含まれる(特許文献1)。従来、ヤブレツボカビ類のタンナーゼ活性能については検討されていない。
特開2005-287380号公報
Advances in Biological Research, 2009, Vol. 3 (1-2), pp. 34-39 International Journal of Scientific Engineering and Technology, 2013, Vol. 2, Issue No. 8, pp. 752-755 Microbiology, 2003, Vol. 149, pp. 2941-2946
従来、産業用タンナーゼの生産方法としてはカビ類であるAspergillus属由来の酵素が汎用されている。しかしながら、これらは比活性(タンパク質単位重量当たりの酵素活性)が十分に高いとは言えず、新規なタンナーゼ活性を有するタンパク質が依然として求められている。
本発明者らは、ヤブレツボカビ類に分類される微生物、すなわち、アルトルニア(Althornia)属、アプラノキトリウム(Aplanochytrium)属、アウランチオキトリウム(Aurantiochytrium)属、ボツリオキトリウム(Botryochytrium)属、ジャポノキトリウム(Japonochytrium)属、オブロンギキトリウム(Oblongichytrium)属、パリエチキトリウム(Parietichytrium)属、シゾキトリウム(Schizochytrium)属、シソイドキトリウム(Sicyoidochytrium)属、トラウストキトリウム(Thraustochytrium)属、及びウルケニア(Ulkenia)属に属する微生物から選択される少なくとも1種を培養することにより、タンナーゼ活性を有するタンパク質を製造できることを見出した。
本発明の方法によれば、タンナーゼ活性を有するタンパク質を効率的に製造することが可能である。
図1は、タンニン酸含有培地におけるプレートアッセイの一例を示す。 図2は、液体培養における培養上清中のタンナーゼ比活性の経時変化を示す。 図3は、塩析処理(及び透析処理)を行った培養上清、及び未処理の培養上清におけるタンナーゼの比活性を示す。 図4は、タンニン酸を0%、0.1%、0.5%、1.0% (w/v)含む液体培地においてA. limacinum mh0186株を培養した際の、培養液中の細胞数及びグルコース濃度の経時変化を示す。 図5は、タンニン酸を0%、0.1%、0.5%、1.0% (w/v)含む液体培地においてA. limacinum mh0186株を培養した際の、乾燥バイオマス重量を示す。 図6は、タンニン酸を0%、0.1%、0.5%、1.0% (w/v)含む液体培地においてA. limacinum mh0186株を培養した際の、菌体中の総脂肪酸含量を示す。 図7は、タンニン酸を0%、0.1%、0.5%、1.0% (w/v)含む液体培地においてA. limacinum mh0186株を培養した際の、培地体積当たりに存在する菌体中の脂肪酸量を示す。 図8は、タンニン酸を0%、0.1%、0.5%、1.0% (w/v)含む液体培地においてA. limacinum mh0186株を培養した際の、菌体の脂肪酸組成を示す。 図9は、A. limacinum mh0186株の培養上清のタンナーゼ活性をプレートアッセイによって測定した結果を示す。 図10は、A. limacinum mh0186株の培養上清のタンナーゼ活性を、薄層クロマトグラフィーによって測定した結果を示す。
(タンナーゼ活性)
本発明においてタンナーゼ活性とは、タンニン酸等の加水分解性のタンニンに存在するエステル結合及びデプシド結合を加水分解する活性をいい、特にタンニン酸分解活性を意味する。本明細書では、タンナーゼ活性は、タンパク質1mgが30℃、1分間で1mgのタンニン酸を分解する酵素活性を1単位とする。
(本発明に使用する微生物)
本発明のタンナーゼ活性を有するタンパク質の製造方法は、ヤブレツボカビ類に分類される微生物の少なくとも1種を培養し、該微生物にタンナーゼ活性を有するタンパク質を生産させる培養工程を含むことを特徴とする。
「ヤブレツボカビ類に分類される微生物」とは、背景技術において説明した通り高度不飽和脂肪酸を産生する海洋性真核微生物である。ヤブレツボカビ類に分類される微生物として、アルトルニア(Althornia)属、アプラノキトリウム(Aplanochytrium)属、アウランチオキトリウム(Aurantiochytrium)属、ボツリオキトリウム(Botryochytrium)属、ジャポノキトリウム(Japonochytrium)属、オブロンギキトリウム(Oblongichytrium)属、パリエチキトリウム(Parietichytrium)属、シゾキトリウム(Schizochytrium)属、シソイドキトリウム(Sicyoidochytrium)属、トラウストキトリウム(Thraustochytrium)属、又はウルケニア(Ulkenia)属に属する微生物が挙げられる。本発明ではヤブレツボカビ類に分類される微生物であり且つタンナーゼ活性を有するタンパク質を生産する能力を有する微生物を用いればよい。
ヤブレツボカビ類としては特に、Aurantiochytrium属に属する少なくとも1種の、タンナーゼ活性を有するタンパク質を生産する能力を有する微生物が好ましい。
Aplanochytrium属に属しタンナーゼ活性を有するタンパク質を生産する能力を有する微生物としては、アプラノキトリウム・ケルグエレンシス(Aplanochytrium kerguelensis)に属する少なくとも1種が挙げられる。Aplanochytrium属に属する微生物の具体的な株としては、アプラノキトリウム・ケルグエレンシス SEK535(Aplanochytrium kerguelensis SEK535)株が好ましく用いられる。
Aurantiochytrium属に属しタンナーゼ活性を有するタンパク質を生産する能力を有する微生物としては、アウランチオキトリウム・リマシナム(Aurantiochytrium limacinum)又はアウランチオキトリウム・マングロベイ(Aurantiochytrium mangrovei)に属する少なくとも1種が挙げられる。Aurantiochytrium属に属する微生物の具体的な株としては、Aurantiochytrium limacinum SR21 ATCC MYA-1381、Aurantiochytrium limacinum mh0186(受託番号FERM BP-11311)、Aurantiochytrium mangrovei SEK218(受託番号NBRC 103269)、Aurantiochytrium mangrovei SEK243、Aurantiochytrium sp. ATCC20888、又はAurantiochytrium sp. ATCC26185が好ましく用いられる。
Botryochytrium属に属しタンナーゼ活性を有するタンパク質を生産する能力を有する微生物としては、ボツリオキトリウム・ラジアタム(Botryochytrium radiatum) に属する少なくとも1種が挙げられる。Botryochytrium属に属する微生物の具体的な株としてはBotryochytrium radiatum SEK353(受託番号NBRC 104107)が好ましく用いられる。
Oblongichytrium属に属しタンナーゼ活性を有するタンパク質を生産する能力を有する微生物の具体的な株としてはOblongichytrium sp. SEK347(受託番号NBRC 102618)が好ましく用いられる。
Parietichytrium属に属しタンナーゼ活性を有するタンパク質を生産する能力を有する微生物としては、パリエチキトリウム・サルカリアナム(Parietichytrium sarkarianum)に属する少なくとも1種が挙げられる。Parietichytrium属に属する微生物の具体的な株としては、Parietichytrium sarkarianum SEK351(受託番号NBRC 104108)、Parietichytrium sarkarianum SEK364(受託番号FERM BP-11298)、又はParietichytrium sp. SEK358(受託番号FERM BP-11405)が好ましく用いられる。
Schizochytrium属に属しタンナーゼ活性を有するタンパク質を生産する能力を有する微生物としては、シゾキトリウム・アグレガタム(Schizochytrium aggregatum)に属する少なくとも1種が挙げられる。Schizochytrium属に属する微生物の具体的な株としては、Schizochytrium aggregatum ATCC28209、Schizochytrium sp. SEK210(受託番号NBRC 102615)、又はSchizochytrium sp. SEK345(受託番号NBRC 102616)が好ましく用いられる。
Thraustochytrium属に属しタンナーゼ活性を有するタンパク質を生産する能力を有する微生物としては、トラウストキトリウム・アウレウム(Thraustochytrium aureum)、トラウストキトリウム・ロゼウム(Thraustochytrium roseum)、又はトラウストキトリウム・ストリアタム(Thraustochytrium striatum)に属する少なくとも1種が挙げられる。Thraustochytrium属に属する微生物の具体的な株としては、Thraustochytrium aureum ATCC34304、Thraustochytrium roseum ATCC28210、又はThraustochytrium striatum ATCC24473が好ましく用いられる。
Ulkenia属に属しタンナーゼ活性を有するタンパク質を生産する能力を有する微生物としては、ウルケニア・アモエボイデア(Ulkenia amoeboidea)に属する少なくとも1種が挙げられる。Ulkenia属に属する微生物の具体的な株としては、Ulkenia amoeboidea SEK214(受託番号NBRC 104106)、Ulkenia sp. ATCC28207、又はUlkenia sp. 175-01m2(受託番号NBRC 110830)が好ましく用いられる。
本発明に用いる微生物の範囲には、現在前記の属又は種に分類されることが明らかになっている微生物だけでなく、現在は他の属又は種に分類されている、或いは分類が明らかでないが、分子進化的には前記の属又は種のいずれかに分類されるべき微生物も含まれる。
上記の具体的な株のうち、Aurantiochytrium limacinum mh0186株は、特開2005-287380号公報において開示され、独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1-1-1 つくばセンター 中央第6)に受託番号FERM P-19755として平成16年3月29日に国内寄託されているSchizochytrium sp. M-8株と同一である。FERM P-19755の寄託当時にSchizochytrium属とされていた属が、Schizochytrium属、Aurantiochytrium属およびOblongichytrium属へと再編成された(Rinka Yokoyama, Daiske Honda (2007) MycoscienceTaxonomic rearrangement of the genus Schizochytrium sensu lato based on morphology, chemotaxonomic characteristics, and 18S rRNA gene phylogeny (Thraustochytriaceae, Labyrinthulomycetes): emendation for Schizochytrium and erection of Aurantiochytrium and Oblongichytrium gen. nov. Mycoscience, 48, 199-21)。Aurantiochytrium limacinum mh0186株は、特開2005-287380号公報に開示のSchizochytrium sp. M-8株の取得方法(ヤブレツボカビ科M-8株は以下のようにして取得した。まず、石垣島のマングローブ林で採取した海水・落葉を300ml三角フラスコに入れ、松花粉(ここでは宮崎市周辺海岸にて採取したものを用いた)を約0.05g添加した。室温にて1週間放置し、水面の松花粉を含むように海水を採取し、シャーレ中に調製したポテトデキストロース寒天培地上に0.1mlを塗布した。28℃で5日間培養し、クリーム色でつやのないコロニーをピックアップして新しい寒天培地上に塗布した。3日後、増殖した微生物を顕微鏡下で観察し、ラビリンチュラ類であることを細胞のサイズ、形態から判断してスラント培地に保存した。)にて入手可能である。
Aurantiochytrium limacinum SR21 ATCC MYA-1381、Aurantiochytrium sp. ATCC20888、Aurantiochytrium sp. ATCC26185、Schizochytrium aggregatum ATCC28209、Thraustochytrium aureum ATCC34304、Thraustochytrium roseum ATCC28210、Thraustochytrium striatum ATCC24473、及びUlkenia sp. ATCC28207、は、American Type Culture Collection(ATCC)から入手可能である。
なお、Aurantiochytrium limacinum SR21 ATCC MYA-1381はSchizochytrium limacinum Honda et Yokochi (ATCC MYA-1381) と、Aurantiochytrium sp. ATCC26185 はThraustochytrium sp. (ATCC 26185)と、Aurantiochytrium sp. ATCC20888はSchizochytrium sp. (ATCC 20888)と、Schizochytrium aggregatum ATCC28209はSchizochytrium aggregatum Goldstein et Belsky (ATCC 28209)と、Thraustochytrium aureum ATCC34304はThraustochytrium aureum Goldstein (ATCC 34304)と、Thraustochytrium roseum ATCC28210はThraustochytrium roseum Goldstein (ATCC 28210_TT)と、Thraustochytrium striatumATCC24473はThraustochytrium striatum Schneider (ATCC 24473)と、Ulkenia sp. ATCC28207はJaponochytrium sp. (ATCC 28207)と、それぞれ同一であり、属又は種の分類を本発明者らが再構築したものである。
Aurantiochytrium mangrovei SEK218(受託番号NBRC 103269)、Botryochytrium radiatum SEK353(受託番号NBRC 104107)、Oblongichytrium sp. SEK347(受託番号NBRC 102618)、Parietichytrium sarkarianum SEK351(受託番号NBRC 104108)、Schizochytrium sp. SEK210(受託番号NBRC 102615)、Schizochytrium sp. SEK345(受託番号NBRC 102616)、Ulkenia amoeboidea SEK214(受託番号NBRC 104106)、及びUlkenia sp. 175-01m2(受託番号NBRC 110830)は、独立行政法人製品評価技術基盤機構に寄託されており、一般に入手可能である。
Parietichytrium sp. SEK358(受託番号FERM BP-11405)、及びParietichytrium sarkarianum SEK364(受託番号FERM BP-11298)、は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託されており、一般に入手可能である。
(微生物の培養)
本発明の方法は、前記微生物を培養し、微生物にタンナーゼ活性を有するタンパク質を生産させる培養工程を含むことを特徴とする。
培養工程では、ヤブレツボ類を培養するのに適した固定培地、液体培地等を培地として用いる。培地としては特に限定されないが、通常用いられる培地としては例えばGY培地(日本水産学会誌、68巻、5号、674-678(2002))、B1寒天平板培地(Appl. Microbiol. Biotechnol., 72, 1161-1169 (2006))等が知られており、これらを適宜使用することができる。
培養工程における培養条件は特に限定されないが、典型的には、前記微生物を適当な培地を用いて1日〜2週間程度、好ましくは2〜12日間、より好ましくは3〜10日間、25〜35℃にて培養する。液体培地の場合には、必要に応じて振とう条件下で培養を行う。培養中の明暗条件は特に限定されないが、通常は暗条件で行う。
本発明者らは、前記微生物をタンニン酸存在下において培養することで、前記微生物によるタンナーゼ活性を有するタンパク質の生産量が顕著に高まることを見出した。そこで培地としては、タンニン酸を含有する培地を用いることが特に好ましい。好ましくは、タンニン酸濃度が0.01〜10%(w/v)、好ましくは0.1%〜1.0%(w/v)となるように添加された培地を用いる。
背景技術において説明した通り、ヤブレツボカビ類に分類される微生物は、著量の高度不飽和脂肪酸を蓄積するため、該微生物を培養することで、培養液中に生産されたタンナーゼを回収する一方、バイオマス(菌体)中に生産された脂肪酸の回収も同時に行うことができる。後述する実施例において、低濃度のタンニン酸を含有する培地において、培地体積当たりの菌体中のDHA生産量が最も高くなることが認められたことから、培養液中に生産されたタンナーゼの回収とバイオマス(菌体)中に生産された脂肪酸の回収を同時に行う場合には、低濃度のタンニン酸を含有する培地、例えば、タンニン酸濃度が0.01〜0.3%(w/v)、好ましくは0.05%〜0.2%(w/v)となるように添加された培地を用いることが好ましい。
(タンパク質の回収)
培養された微生物が生産するタンナーゼ活性を有するタンパク質は、前記微生物の体内にも蓄積し得るが、主に前記微生物の体外に分泌される。
タンナーゼ活性を有するタンパク質が微生物の菌体内に蓄積する場合には、前記微生物の培養物、菌体含有画分、菌体破砕物、菌体抽出液(粗酵素抽出液)等に含まれた状態のタンナーゼ活性を有するタンパク質をそのまま利用することが可能である。また、タンナーゼ活性を有するタンパク質が前記微生物の体外に分泌される場合には、培養上清画分に含まれた状態のタンナーゼ活性を有するタンパク質をそのまま利用することが可能である。
前記微生物の培養物、菌体含有画分、菌体破砕物、菌体抽出液(粗酵素抽出液)、培養上清画分等から、より高濃度のカタラーゼ活性を有するタンパク質を回収する手段としては、ゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー等の各種クロマトグラフィー、硫安分画、硫酸ナトリウム分画、塩化ナトリウム分画等の塩析、透析、あるいは等電点電気泳動等の一般的な手段を1つ又は複数組み合わせて使用できる。
本発明者らは、特に、菌体培養上清に含まれるタンナーゼ活性を有するタンパク質を塩析し、さらに任意に透析を行うことによって、タンナーゼ活性を有するタンパク質の比活性が顕著に高まることを見出した。したがって、本発明の方法は、好ましくは、タンナーゼ活性を有するタンパク質を塩析する工程を含む。塩析は、例えば硫酸アンモニウム等の塩を過剰量培地に添加することによりなされる。また、本発明の方法は、好ましくは培養上清又は塩析されたタンナーゼ活性を有するタンパク質を含む溶液を、透析する工程を含む。透析は、例えば当業者に公知の緩衝液等を用いて行うことができ、緩衝液の例としてクエン酸緩衝液が挙げられる。塩析後に透析を行う場合には、塩析されたタンパク質を溶液、例えば緩衝液に対してあらかじめ溶解した後に、緩衝液に対して透析を行うことができる。
本発明の方法において、タンナーゼ活性を有するタンパク質の濃度をどの程度まで高めるかは特に限定されず、使用目的に応じて適宜決定することができる。タンパク質1mgあたりのタンナーゼ活性(比活性)として好ましくは0.1単位/mg以上 、より好ましくは1単位/mg以上であり、比活性の上限は特に限定されないが通常は10単位/mg以下であるタンパク質を、上記手段を適宜組み合わせて得ることができる。
本発明により得られるタンナーゼ活性を有するタンパク質は、タンナーゼ処理を必要とする産業、例えば茶飲料の白濁防止や渋みの改善等の風味改善に利用することができる。
以下に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
<実施例1:タンナーゼ生産株のスクリーニング>
タンナーゼ産生の有無はプレートアッセイ法を用いて判定した。すなわち、B1寒天培地(酵母エキス0.2g, ポリペプトン 0.2g, グルコース0.5g, ビタミン混合溶液0.1ml, 寒天 1.5g, 50%人工海水(ASW) 100ml [pH 6.8])上で生育(28℃、4−7日間)させたヤブレツボカビ類21株の各コロニーを白金線で採取し、タンニン酸0.5%を含む寒天平板培地(0.5gタンニン酸、酵母エキス0.2g、ポリペプトン0.2g,ビタミン混合混液0.1ml、寒天 1.5g, 50%ASW100ml [pH 6.8])上で28℃、5日間生育させ、生育したコロニー周辺上に透明帯(タンニン分解帯)が確認できたものをタンナーゼ陽性株と判定した。また、明瞭な透明帯が認められたものについては、その大きさを計測した。
プレートアッセイの一例を図1に、全供試株21株におけるプレートアッセイの結果を表1に示す。表1においてNDは未検出を、Bは黒色化が認められたことを示す。プレートアッセイの結果、供試株21株中A. limacinum mh0186株及びA. limacinum SR21株について明瞭な透明帯が確認された。また他のAurantiochytrium属3株についてもバーベンダム反応が確認された。
Figure 0006504537
<実施例2:培養上清におけるタンナーゼ活性の測定>
プレートアッセイにおいて顕著なタンナーゼ活性が認められたA. limacinum mh0186株を、タンニン酸を含有するTY液体培地(タンニン酸0.5g、酵母エキス0.2g、ポリペプトン 0.2g、50%濃度ASW 100 ml [pH 7.0])で振とう培養(28℃、110rpm、120 hrs)し、以下の方法に従って、培養液中のタンニン酸濃度及び培養上清中のタンナーゼ活性を測定した。
培養上清中のタンナーゼ活性はIibuchi, S. et al., Agric. Biol. Chem., Vol. 31, pp. 513-518, 1967に記載の方法に従い、310nmにおける吸光度の変化で測定した。すなわち、培養上清液150μlに対して0.35%タンニン酸を含むクエン酸バッファー(50mM, pH5.5)を600μl加えてよく撹拌し、30℃で15分静置した後、90%エタノール溶液を3ml加えてよく撹拌し、その溶液の150μlを別のディスポーザブル試験管に移し90%エタノール溶液を3ml加えてよく撹拌し、分光光度計を用いて波長310nmの吸光度を測定し、事前に作成した検量線からタンナーゼ活性を算出した。なお、酵素活性は、タンパク質1mgが30℃、1分間で1mgのタンニン酸を分解する酵素活性を1単位とした。
その結果、培養48時間後から培養上清のタンナーゼ活性が上昇した(図2)。タンナーゼ活性は培養96時間後で最大値を示し、培養120時間後で低下した。
<実施例3:タンナーゼ活性を有する酵素タンパクの濃縮>
A. limacinum mh0186株をTY液体培地で振とう培養後(28℃、110rpm、24hrs)、培養液を遠心分離(3000rpm, 30min, 4℃)し、培養上清を回収した。培養上清に対して硫酸アンモニウムを90%飽和濃度になるように添加し、塩析を行った。塩析により沈殿したタンパク質を5.0mLの50mMクエン酸緩衝液(pH5.5)に溶解し、セルロース透析膜を用いて50mMクエン酸緩衝液(pH5.5)に対して透析を行った。一晩氷冷下で透析した後、セルロース膜中に残存するタンナーゼ活性を示すタンパク質を5.0mLの同緩衝液に溶解した。未処理の培養上清、塩析処理(及び透析処理)した培養上清について、実施例2と同様の方法でタンナーゼ活性を測定した。
その結果、試料中のタンパク質当たりのタンナーゼ比活性は有意に上昇し、塩析によって未処理の培養上清と比較して約50倍に、さらに透析を行うことで未処理の培養上清と比較して約100倍に上昇した(図3)。
<実施例4:培地中のタンニン酸含有量が微生物に与える影響の検討>
タンニン酸を0%、0.1%、0.5%、1.0% (w/v)含むGY液体培地(グルコース 0.5g, 酵母エキス 0.2g、ポリペプトン 0.2g、100ml 50%濃度ASW)にて、mh0186株を培養し、細胞の増殖性、培地中のグルコース含量、乾燥バイオマス量、菌体中脂肪酸含量・脂肪酸組成、及び培地上清中のタンナーゼ活性を分析した。
(細胞の増殖性及び培地のグルコース含量)
細胞数は、光学顕微鏡下でトーマス血球版を用いて直接計数した。グルコース濃度は、グルコース分析キット(テストワコーC-II、和光純薬)を用いて測定した。
全ての試験区において、培養24時間で細胞数は急激に増加し、培養24時間後以降において、108 cells/ml程度の細胞数を示した。細胞の増殖に伴い培地中のグルコース濃度は急激に低下し、培養72時間目でほぼ枯渇し、0.1 g/L以下となった(図4)。
(乾燥バイオマス量及び菌体中脂肪酸含量及び脂肪酸組成)
乾燥菌体重量の測定では、事前に乾燥機で105℃で一晩乾燥し恒量化済みの1.5mlマイクロチューブを使用した。上記のマイクロチューブに培養液を1.0ml回収し、150rpm、5分、室温で遠心分離後上清を取り除き、沈殿物を蒸留水にて2回遠心洗浄した。洗浄後、乾燥機で105℃で一晩乾燥し、精密電子天秤を用いて重量を測定した。沈殿物を含むマイクロチューブの重量から、事前に恒量化したマイクロチューブの重量を差し引いた値を乾燥菌体重量とした。
菌体中の脂肪酸は10%塩酸メタノールを用いてメチルエステル体とし、ガスクロマトグラフを用いてその組成と含量を分析した。すなわち、ガスクロマトグラフ(GC-2014, SHIMADZU)の注入口と検出器(FID)の温度を250℃に設定し、カラムの温度は150℃から220℃まで1分間に2℃上昇するように設定し、これにメチルエステル化した脂肪酸試料をインジェクションし、内部標準としてC19:0を用いて脂肪酸含量を算出した。各脂肪酸の同定は、標準脂肪酸のretention timeとの比較により行った。
72時間後の乾燥バイオマス量は、0%試験区で低い値を示し、培地中タンニン酸濃度が高まるにつれ増加した(図5)。一方、培養菌体中の総脂肪酸含量は、タンニン酸濃度が高まるにつれて減少した(図6)。培地体積当たりの菌体中の総脂肪酸生産量は、0.1%区が他の試験区と比べて有意に高い値を示した(図7)。
菌体中の脂肪酸は主に飽和脂肪酸は主としてパルミチン酸、高度不飽和脂肪酸としてドコサヘキサエン酸(DHA)が含まれ、その割合は試験区間で差は認められなかった。菌体中のDHA含量は0%試験区で最も高く、培地中のタンニン酸含量が増加するに従って減少した。培地体積当たりの菌体中のDHA生産量は0.1%区で最も高い値が得られた(図8)。
(培養上清中のタンナーゼ活性)
培養上清のタンナーゼ活性は、タンニン酸含有プレートを用いて、プレートアッセイ法によって測定した。すなわち、0.5%タンニン酸含有寒天プレート(0.5gタンニン酸、100mlクエン酸バッファー(50mM, pH5.5)、寒天末 1.5g)を調製し、コルクボーラーで寒天培地にウェル(穴, 5mm径)を開け、ウェルに培養上清液40μlを加え、28℃で4時間インキュベートし、活性の有無をウェル周辺の透明帯により判断した。
その結果、培養上清中のタンナーゼ活性は、0.5%タンニン酸含有培地でのみ活性が確認された(図9)。
また、培養上清中のタンナーゼ活性を、薄層クロマトグラフィーによっても確認した。すなわち、展開溶媒としてブタノール:酢酸:水=4:1:1を用い、培養上清をペーパークロマトグラフィーに供し、展開後に0.15%第二塩化鉄を含む30%エタノールをスプレーで噴霧し、105℃で10分間加熱することで、タンニン酸のスポットを発色させた。
0.5%区の培養上清中のタンニン酸を薄層クロマトグラフィーに供したところ、培養開始時にはタンニン酸のスポットしか認められなかったが(図10左)、培養48時間後にはタンニン酸に加え、分解産物である没食子酸のスポットが確認された(図10右)。

Claims (7)

  1. ヤブレツボカビ類に分類される微生物の少なくとも1種を培養し、該微生物にタンナーゼ活性を有するタンパク質を生産させる培養工程を含む、タンナーゼ活性を有するタンパク質の製造方法であって、
    前記微生物が、アウランチオキトリウム・リマシナム(Aurantiochytrium limacinum)に属する微生物から選択される少なくとも1種である、前記方法
  2. 前記微生物が、アウランチオキトリウム・リマシナム SR21 ATCC MYA-1381(Aurantiochytrium limacinum SR21 ATCC MYA-1381)株、及びアウランチオキトリウム・リマシナム mh0186(Aurantiochytrium limacinum mh0186)株(FERM BP-11311)ら選択される少なくとも1種である、請求項1の方法。
  3. ヤブレツボカビ類に分類される微生物の少なくとも1種を培養し、該微生物にタンニン酸酸化活性を有するタンパク質を生産させる培養工程を含む、タンニン酸酸化活性を有するタンパク質の製造方法であって、
    前記微生物が、アウランチオキトリウム・マングロベイ(Aurantiochytrium mangrovei)に属する微生物、及びアウランチオキトリウム sp. ATCC26185(Aurantiochytrium sp. ATCC26185)株から選択される少なくとも1種である、前記方法。
  4. 前記微生物が、アウランチオキトリウム・マングロベイ SEK218(Aurantiochytrium mangrovei SEK218)株、アウランチオキトリウム・マングロベイ SEK243(Aurantiochytrium mangrovei SEK243)株、及びアウランチオキトリウム sp. ATCC26185(Aurantiochytrium sp. ATCC26185)株から選択される少なくとも1種である、請求項3の方法。
  5. 前記培養工程が、タンニン酸を含有する培地を用いて前記微生物を培養する工程である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. さらに、前記タンパク質を塩析する工程を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. さらに、塩析された前記タンパク質を含む溶液を、緩衝液に対して透析する工程を含む、請求項6の方法。
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