JPH06323974A - 亀裂状態の計測方法 - Google Patents

亀裂状態の計測方法

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JPH06323974A
JPH06323974A JP11443293A JP11443293A JPH06323974A JP H06323974 A JPH06323974 A JP H06323974A JP 11443293 A JP11443293 A JP 11443293A JP 11443293 A JP11443293 A JP 11443293A JP H06323974 A JPH06323974 A JP H06323974A
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JP
Japan
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crack
circuit
signal
level
measured
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Application number
JP11443293A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Uchimura
弘志 内村
Yoshihiro Takeshita
良博 竹下
Takashi Ono
孝 小野
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】配線が切断された時に信号が発生するように構
成された電気回路3を被計測物体1表面に複数本形成
し、その被計測物体1において亀裂2が発生し、その亀
裂2が進展するに従い、被計測物体1表面の電気回路3
の配線が亀裂2により切断された時に発生する信号を利
用し、その信号の発生時間や発生順序などから亀裂の長
さ、亀裂の進展速度、進展方向、破壊起点位置などを計
測する。 【効果】亀裂進展速度が非常に遅い場合から非常に速い
場合においても計測が可能で、しかもあらゆる被計測物
体に対して、低温から高温状態まで測定することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックスなどの絶
縁性の物体における亀裂の進展に基づく亀裂の長さ、亀
裂の進展速度、進展方向、破壊起点位置などを検出する
ための計測方法を提供するものである。
【0002】
【従来技術】従来よりセラミックスなどの被計測物体に
おける機械的強度を評価する1つの方法に被計測物体に
おける破壊時の亀裂進展状態を計測することが行われて
いる。この亀裂進展の計測の対象としては、亀裂の長さ
や、亀裂の進展速度、進展方向、破壊起点位置などがあ
る。これらの亀裂の進展の計測方法としては、次のよう
な方法が使用されている。
【0003】亀裂の長さや進展速度を計測する方法とし
て、亀裂が導入された試験片に応力を印加し、亀裂を進
展させる過程において、1)一定時間後に試験片におけ
る亀裂長さを測定すると同時に進展速度を算出する、
2)亀裂の進展の様子を機器により撮影する、3)被計
測物体に電流を流し、応力印加前後の電位差を測定す
る、4)試験片の表面に抵抗線のパターンを形成し、亀
裂による抵抗線の切断による抵抗の変化を計測する、等
の方法が知られている。
【0004】また、亀裂の進展方向や破壊起点位置を検
出する方法として、亀裂発生後に試験片がもとの形状を
保っている場合、あるいはもとの形状を再構成できる場
合には、5)亀裂の分岐等により進展方向を推察しフラ
クトグラフィ的手法で破壊起点位置を割り出し、また、
亀裂発生後に試験片をもとの形状に再構成できない場合
には、6)2次元あるいは3次元的にアコースティック
エミッション(AE)センサーを被計測物体に配置しA
E信号検出時間の差から破壊起点を特定する、7)AE
信号または破壊により発生した光によりトリガーをかけ
て写真又は高速度カメラで撮影する、方法などが提案さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
従来法において、亀裂の長さや進展速度を計測する方法
として前記1)の方法では、計測に手間がかかり、進展
速度が非常に速いと計測できず、2)の方法では高温で
の測定ができず、また進展速度に合わせて撮影機器を変
える必要があり、さらには映像上撮影できない微細な亀
裂には適用することができない。また3)の方法では試
験片が絶縁体の場合には計測ができず、4)の方法では
亀裂の進展速度が速い場合には計測できないという問題
がある。
【0006】また、亀裂の進展方向や破壊起点位置を検
出する方法として、前記5)の方法では亀裂が直線的な
場合進行方向が分かりにくく、またミラー、ミスト、ハ
ックルなどの破壊源特有のパターンが形成されない時は
破壊源が特定できず、6)の方法では、データ処理に時
間がかかり、亀裂の進行方法を計測することができず、
7)の方法では、トリガーの設定が難しく、亀裂が直線
的な場合に進行方向がわからない、などの欠点がある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、上記従来
技術の欠点を解消することのできる方法について検討を
重ねた結果、配線が切断された時に信号が発生するよう
に構成された電気回路を被計測物体表面に複数本形成
し、その被計測物体において亀裂が発生し、その亀裂が
進展するに従い、被計測物体表面の電気回路の配線が亀
裂により切断された時に発生する信号を利用し、その信
号の発生時間や発生順序などから亀裂の長さや、亀裂の
進展速度、進展方向、破壊起点位置などを計測するもの
である。
【0008】
【作用】本発明の方法によれば、亀裂による被計測物体
表面の電気回路からの信号の発生順序により亀裂の長さ
や進行方向がわかり、それに基づき最初に切断された電
気回路の近傍に破壊起点が存在することがわかる。
【0009】また、亀裂の進展による複数の切断信号の
時間差により亀裂の進展速度を計測することができ、し
かもこの時間差はデジタル的に計測できるので進展速度
が速い、遅いにかかわらず、計測することができる。
【0010】また、被計測物体表面に形成する回路を高
融点の金属(例えば、Ptなど)により構成することに
より高温での計測が可能となり、また被計測物体が導体
であっても表面に絶縁層を介して回路を形成すれば何ら
問題なく計測できる。
【0011】さらに、最初に切断された表面回路の信号
をトリガーとするので、トリガーの設定が非常に容易に
できる。
【0012】
【実施例】図1に、亀裂の長さや亀裂進展速度の計測方
法の一例の回路図を示す。図中、1は被計測物体、2は
亀裂、3は被計測物体表面に形成された電気回路、4お
よび5はカウンター、6は水晶発振器などを具備したク
ロック回路である。
【0013】まず、亀裂が予め導入された被計測物体1
(以下、試験片という)の表面に電気回路A、B、Cを
形成する。予め、亀裂の端から回路Aまでの長さl0
よび各回路間の間隔l1 、l2 を計測しておく。それぞ
れの電気回路の一端は抵抗を介して電源(Vcc)に接
続され、他端はアースされている。通常、各回路におけ
る信号a、b、cは 低レベル(以下、Lレベルとい
う)になっているが、回路の一部の配線が切断された場
合、信号は高レベル(以下、Hレベルという)に変化す
る。各回路A、B、Cからの信号a、b、cはカウンタ
ー5のスタート信号またはストップ信号として用いられ
る。具体的には、カウンター5のイネーブル端子等に接
続される。また、クロック回路6からの信号はカウンタ
ー4及び5のクロック端子に接続されている。
【0014】この状態で、試験片1に応力σを印加し、
亀裂2を進展させると、まず、亀裂2の先端は回路Aに
達し、回路Aが切断され、信号aはLレベルからHレベ
ルとなる。この信号により、カウンター4をスタート
(ST)させる。次に亀裂が進展して回路Bが切断され
ると信号bがLレベルからHレベルとなり、この信号で
カウンター4をストップ(SP)させると同時にカウン
ター5をスタート(ST)させる。さらに亀裂が進行し
て回路Cが切断され、信号cがLレベルからHレベルと
なり、この信号によりカウンター5をストップ(SP)
させる。
【0015】この時のカウンター4、5の計測数がそれ
ぞれC1 、C2 で、クロックの周波数をf(Hz)とす
る。また、この試験片の破壊靱性における形状係数をY
とすると、上記の計測から、亀裂長さ、破壊靱性値K1
、亀裂進展速度Vは下記表1のようにして求めること
ができる。
【0016】
【表1】
【0017】亀裂の進展速度は、応力腐食の領域で10
-8m/s、即時破壊で103 m/s程度である。この
時、、例えば亀裂が1mm進むのに要する時間は1μs
〜28hrとなる。本発明によれば、このような広い範
囲にわたる計測は可能であり、このような計測はビデオ
カメラ等では事実上不可能である。例えば、クロックの
周波数が500MHzの場合、カウンター値は500〜
5×1013程度となるが、これは、16ビットのカウン
ターを3段にする(即ち、48ビットのカウンターとし
て用いる)ことで容易に計測できる。
【0018】本実施例では、説明のため被計測物体表面
の電気回路を3本としたが、この本数を多くすることに
より、連続的に亀裂の長さおよび進展速度を計測するこ
とができる。その場合の回路としては、図2に示すよう
にメモリ回路を用いればよい。即ち、回路Aからの信号
aはクロック回路7と接続されたカウンター8のスター
ト端子(ST)およびアドレス作成回路9のクリア端子
(CL)に接続されており、表面B〜Zからの信号b〜
zはアドレス作成回路9のクロック端子(CLK)に接
続されている。また、アドレス作成回路9からの信号C
Lは、カウンター8のクリア端子(CL)に接続されて
いる。
【0019】試験開始後、亀裂が進展すると最初の回路
Aが切断され、信号aはLレベルからHレベルとなる。
この信号によりカウンター8はクロック信号をカウント
し始めると同時にアドレス作成回路9でのアドレスをク
リアする。次に、クラックが進展し、回路Bを切断する
と信号bはLレベルからHレベルとなり、この信号はア
ドレス作成回路9のクロック端子(CLK)に入力され
る。この時、アドレス作成回路9は、メモリ回路10に
書き込みのためのクロック信号を与え、その後、アドレ
スを1個づつ増やす(インクリメント)と同時にカウン
ター8をクリアする(ゼロに戻す)。アドレス作成回路
9から書き込み信号を受けたメモリ回路10はアドレス
作成回路9から出力されるアドレスにカウンター8から
出力されているデータを記憶する。
【0020】さらに亀裂が進展し次の回路を切断してい
くが、これらの信号は信号bと同様に流れる。その結
果、亀裂が回路のAからBに進むのに要した時間内にカ
ウントしたクロック信号数はメモリの0番アドレスに記
録され、回路BからCに進むに要した時間に比例したカ
ウント数がメモリ回路10に次々と記録される。計測終
了後、データ読み出し回路11によりメモリ中のデータ
を読みだすことにより、亀裂の進展速度を次々と計算す
ることができる。このような回路構成により、回路の本
数を多くしても外部の論理回路は簡略化できる。
【0021】次に、亀裂の進展方向の計測および破壊起
点位置の検出について説明する。図3は、亀裂の進行方
向や破壊起点位置を検出する一例の回路図で、ここでは
試験片1に一軸に引っ張り応力σを加える場合を考え
る。まず、試験片1の表面にA乃至Eの5本の電気回路
を形成し、一端は抵抗を介して電源Vccに接続され、
他端は接地されている。各回路からの信号は判定回路1
2に入力される。判定回路12において、各回路からの
信号をフリップフロップ13(F/F)のデータとして
入力する。またこれらの信号によりOR回路14でクロ
ック信号をつくり、それをF/Fa〜F/Feに入力す
る。さらに、F/Fa〜F/Feが保持しているデータ
は初期の状態で全てLレベルにさせる。亀裂が回路を切
断しない時、回路A乃至Eの信号はすべてLレベルとな
っているが、亀裂が生じいずれかの表面回路を切断した
時、切断された回路の信号はLレベルからHレベルとな
り、OR回路14でクロック信号が作られる。例えば、
回路Bが最初に切断された場合、信号a〜eのうちbの
みがHレベルとなりF/Fbに入力されるデータのみが
Hレベルとなる。また、信号bがHレベルとなると同時
にOR回路14の出力はLレベルからHレベルとなりク
ロック信号が作られ、この瞬間にF/FaからF/Fe
の各々でデータが記録される。素子による信号の遅延が
なければ、F/FbではデータがLレベルからHレベル
となると同時にクロック信号が入り、保持されるデータ
は不定となるが、実際にはOR回路14により信号によ
る遅延が発生するため、F/Fbに入力されるデータは
Hレベルとなった後にクロック信号が入りF/Fbでは
Hレベルの信号が保持される。
【0022】その後、亀裂が進展するにつれて回路A、
C、D、Eが切断されていくが、OR回路14からの出
力はHレベルのままのためクロック信号は作成されな
い。その結果、試験片が完全に破断した後でもF/Fa
からF/Fbに保持されるデータはF/FbのみがHレ
ベルとなる。
【0023】このように、初めに切断された表面回路の
データのみがHレベルとなる。従って、この判定回路に
よりどの表面回路が最初に切れたかを判定することがで
き、破壊起点位置を検出することができる。また、亀裂
の進行方向は、表面回路の切断の順番により亀裂の進行
方向がわかり、これに図1や図2で説明したようにカウ
ンターとクロックを組み合わすことにより、亀裂の長さ
や進展速度をも計測することもできる。
【0024】これまで、一軸応力の場合について説明し
たが、二軸応力の場合には、図4に示すように試験片1
の表面に格子状に電気回路を形成することにより、2次
元的に破壊起点位置を検出することができる。即ち、図
4によれば、試験片1の表面に図3で説明したのと同様
な回路3と同様な回路構成からなる判定回路15、16
が形成されており、2組の電気回路は直交するように配
置されている。ここで、仮に亀裂2が図4中に示すよう
に発生したとすると、判定回路15では回路A2が最初
に切断されたと判断し、判定回路16では回路B3が最
初に切断されたと判断される。従って、亀裂の破壊源は
図中の破線で囲まれた領域にあると判断できる。
【0025】この場合、亀裂がどちらか一方の表面回路
と平行に進展した場合には2次元的な破壊位置を検出で
きない。このような場合には、例えば図5に示すよう
に、120℃の角度で3組の回路と判定回路17,1
8,19を用いれば確実に2次元的な検出が可能とな
る。さらに、試験片表面に形成する回路の密度を高めれ
ば、破壊源などの検出精度を向上させることができる。
【0026】また、図4および図5に示したような場合
においても、図1や図2に示したようにカウンターとク
ロックを組み合わすことにより、亀裂の長さや進展速度
をも計測することもできる。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
被計測物体表面に形成された複数の電気回路における回
路の切断信号を論理的に処理することにより、亀裂進展
速度にかかわらず、亀裂の長さ、亀裂の進展速度、亀裂
の進展方向および破壊起点位置を計測することができ
る。しかもかかる方法は、あらゆる被計測物体に適用可
能で、低温から高温まであらゆる条件下で計測すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく亀裂の長さおよび亀裂進展速度
の計測方法の一例を示す回路図である。
【図2】本発明に基づく亀裂の進行方向や破壊起点位置
の計測方法において、電気回路数が多い場合の一例を示
す回路図である。
【図3】本発明に基づく亀裂の進行方向や破壊起点位置
の計測方法において、一軸応力の場合の一例を示す回路
図である。
【図4】本発明に基づく亀裂の進行方向や破壊起点位置
の計測方法において、二軸応力の場合の一例を示す回路
図である。
【図5】本発明に基づく亀裂の進行方向や破壊起点位置
の計測方法において、二軸応力の場合の他の例を示す回
路図である。
【符号の説明】
1 被計測物体(試験片) 2 亀裂 3 電気回路 4,5 カウンター 6 クロック回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配線が切断された時に信号が発生するよう
    に構成された電気回路を被計測物体表面に複数本形成
    し、該被計測物体における亀裂の発生とその進展により
    前記電気回路の配線が切断された時に発生する信号の発
    生時間や発生順序などから亀裂状態を計測することを特
    徴とする亀裂状態の計測方法。
JP11443293A 1993-05-17 1993-05-17 亀裂状態の計測方法 Pending JPH06323974A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013067055A (ja) * 2011-09-21 2013-04-18 Fujifilm Corp 液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの異常検知方法
JP2014032057A (ja) * 2012-08-02 2014-02-20 Kyowa Electron Instr Co Ltd クラックセンサ、クラック監視装置およびクラック監視システム
US20150151336A1 (en) * 2013-11-29 2015-06-04 Samsung Electronics Co., Ltd. Nozzle and apparatus for processing a substrate including the same

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