JP2014032057A - クラックセンサ、クラック監視装置およびクラック監視システム - Google Patents

クラックセンサ、クラック監視装置およびクラック監視システム Download PDF

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Abstract

【課題】 比較的簡単な構成で、解析も容易で、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を検知する。
【解決手段】 クラックセンサCS1は、絶縁体からなるベース材FB1上に箔状の導体によりパターン導体PC1を形成している。パターン導体PC1は、主検出方向に平行に配設される共通ライン部C01と、各々共通ライン部C01から分岐し且つ該共通ライン部C01の一端から順次適宜間隔を存して主検出方向と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有する複数の分岐ライン部B1〜B10と、そしてこれら共通ライン部C01および複数の分岐ライン部B1〜B10の各先端の他端に外部から接続するための端子部T01,T1〜T10とを実質的に共通平面上に形成している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、対象物におけるクラックを検知して、クラックの発生およびその進行すなわち成長の状況を監視するためのクラックセンサ、クラック監視装置およびクラック監視システムに関するものである。
従来、この種のクラック検知には、例えば、特許文献1(実公平8−8404号)、特許文献2(特開平11−211644号)および特許文献3(特開平6−323974号公報)に開示された技術等が用いられていた。
特許文献1の技術では、一般的なひずみゲージとほぼ同様に、絶縁体からなるベース部材の表面に、複数本の線状の抵抗膜からなる導体が2つの電極間に並列的に且つ互いに平行に設けられてなるセンサとしてのクラックゲージを、対象物に貼着する。当該対象物におけるクラックの進行に従って導体が順次断裂することによって非導通となり、電極間の抵抗値が逐次変化することによって、クラックの進展つまりクラックの成長を検知する。また、この場合、導体の断裂による電極間の抵抗値の変化の記録および解析は、アナログ波形をそのまま、またはそのアナログ波形をA/D(アナログ−ディジタル)変換してから行うことになる。そのため、別途に増幅器または増幅器およびA/D変換器が必要となる。
また、特許文献2の技術では、絶縁体からなるベース部材上に、複数本の線状の抵抗膜からなる導体を2つの電極間に並列的に且つ互いにほぼ平行に配列してなる第1の面状抵抗体を設け、さらに絶縁体を介して、第1の面状抵抗体と直交する方向に、複数本の線状の抵抗膜からなる導体を2つの電極間に並列的に且つ互いにほぼ平行に配列してなる第2の面状抵抗体を設けてなる2次元クラックゲージが構成される。
この特許文献2の2次元クラックゲージは、特許文献1のクラックゲージに類似した構成を直交する方向に配置して、クラックの成長を2次元的に検知することを可能としている。
特許文献3には、試験片の表面に格子状に電気回路を形成することにより2次元的に破壊起点位置を検出する構成が記載されている。
実公平8−8404号公報 特開平11−211644号公報 特開平6−323974号公報
上述したように、特許文献1に開示されたクラックゲージは、絶縁体からなるベース部材の表面に、複数本の線状の抵抗膜からなる導体が2つの電極間に並列的に且つ互いに平行に設けられている。このようなクラックゲージを、対象物に貼着して、当該対象物におけるクラックの進行に従って導体が順次断裂して非導通となり、電極間の抵抗値が逐次変化することによって、平行に配列された導体に直交する1次元方向についてクラックの成長を検知する。そして、特許文献2の2次元クラックゲージは、特許文献1のクラックゲージに類似した構成を絶縁体を介して直交する方向に積層配置して、クラックの成長を2次元的に検知する。
これら特許文献1および特許文献2に開示されたクラックゲージは、基本的に、1次元方向について、導体の断裂による電極間の抵抗値の変化を検出し解析して、該当方向についてのクラックの成長を検知する。このため、電極間の抵抗値の変化によるアナログ波形をそのまま解析するか、またはそのアナログ波形をA/D変換してディジタルデータとしてから解析することになる。したがって、これらの構成では、別途に増幅器、または増幅器とA/D変換器が必要となり、そのぶんだけ所要電力も増大することになる。
また、クラックの成長を2次元的に検知するためには、特許文献1に示されたようなクラックゲージを複数個組み合わせて用いるか、または特許文献2に示されたような2次元クラックゲージを用いるかしなければならないが、検知されるクラックが、クラックゲージの配置や積層構造によって、制限される。
さらに対象物によっては、クラックの発生および成長を長期間にわたってワイヤレスで遠隔にて検知したい場合も少なくないが、ワイヤレスでクラックの発生および成長を検知するためには、少なくともクラックゲージ部分における所要電力が少ないことが望ましく、従来の構成では所要電力の大きさからワイヤレス検知の実現は困難であった。
また、特許文献3における亀裂状態の計測方法は電気回路としての格子状の部分は、間に絶縁材を介挿させた積層構造となるため、貼着面から離れた側の電気回路の断裂が必ずしも確実になされない、という検知能力の不確実性が否めない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、比較的簡単な構成で、解析も容易で、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を検知することを可能とするクラックセンサ、それを用いたワイヤレス化も容易なクラック監視装置およびクラック監視システムを提供することを目的としている。
本発明の請求項1の目的は、特に、従来の抵抗膜を用いるクラックゲージに比し、簡単な構成で、解析も容易で、しかも少ない所要電力で、クラックの成長の形態および成長の速さを確実に検知することを可能とするクラックセンサを提供することにある。
本発明の請求項2の目的は、特に、従来の抵抗膜を用いるクラックゲージに比し、簡単な構成で、解析も容易で、しかも少ない所要電力で、クラックの成長の所定方向についての長さおよび成長の速さを確実に検知することを可能とするクラックセンサを提供することにある。
本発明の請求項3の目的は、特に、従来の抵抗膜を用いるクラックゲージに比し、簡単な構成で、解析も容易で、しかも少ない所要電力で、クラックの成長の概略方向と長さおよび成長の速さを確実に検知することを可能とするクラックセンサを提供することにある。
本発明の請求項4の目的は、特に、従来の抵抗膜を用いるクラックゲージに比し、簡単な構成で、解析も容易で、しかも少ない所要電力で、特に、クラックの放射方向に向う成長の概略経路および成長の速さを検知することを可能とするクラックセンサを提供することにある。
本発明の請求項5の目的は、特に、簡単な構成で、解析も容易で、しかも少ない所要電力で、高精度に、クラックの成長の形態および成長の速さを検知することを可能とするクラックセンサを提供することにある。
本発明の請求項6の目的は、特に、簡単な構成で、解析も容易で、しかも少ない所要電力で、高精度に且つ高感度に、クラックの成長の形態および成長の速さを検知することを可能とするクラックセンサを提供することにある。
本発明の請求項7の目的は、特に、簡単な構成で、高精度に、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を視認監視することを可能とし、長期間にわたるワイヤレス化も容易なクラック監視装置を提供することにある。
本発明の請求項8の目的は、特に、簡単な構成に基づく簡単な処理で、高精度に、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を視認監視することを可能とし、長期間にわたるワイヤレス化も容易なクラック監視装置を提供することにある。
本発明の請求項9の目的は、特に、簡単な構成に基づく簡単な処理で、高精度に、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を遠隔視認監視することを可能とし、長期間にわたるワイヤレス化も容易なクラック監視装置を提供することにある。
本発明の請求項10の目的は、特に、簡単な構成に基づく簡単な処理で、高精度に、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を長期間にわたって遠隔地から視認監視することを可能とするクラック監視装置を提供することにある。
本発明の請求項11の目的は、特に、簡単な構成に基づく簡単な処理で、高精度に、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を遠隔視認監視することを可能とし、長期間にわたるワイヤレス化も容易なクラック監視システムを提供することにある。
請求項1に記載した本発明に係るクラックセンサは、上述した目的を達成するために、
フィルム状の絶縁体からなるベース材と、
前記ベース材上に形成される扁平箔状の導体からなり、主検出方向と平行に配設される共通ライン部、各々前記共通ライン部から分岐し且つ該共通ライン部の一端から順次適宜間隔を存して前記主検出方向と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有する複数の分岐ライン部、そして前記複数の分岐ライン部の各先端および前記共通ライン部の他端に接続するための複数の端子部を実質的に共通平面上に有してなるパターン導体と、
を具備し、
クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの成長方向に前記主検出方向を対応させて貼着し、クラックによる前記パターン導体の断裂を前記端子部間の導通状態からの論理処理により、当該クラックの成長形態および成長速さを検知することを特徴としている。
請求項2に記載した本発明に係るクラックセンサは、上述した目的を達成するために、
フィルム状の絶縁体からなるベース材と、
前記ベース材上に形成される扁平箔状の導体からなり、主検出方向と平行に配設される共通ライン部、各々前記共通ライン部から一側方に分岐し且つ該共通ライン部の一端から順次適宜間隔を存して前記主検出方向と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有する複数の分岐ライン部、そして前記複数の分岐ライン部の各先端および前記共通ライン部の他端に接続するための複数の端子部を実質的に共通平面上に有してなるパターン導体と、
を具備し、
クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの成長方向に前記主検出方向を対応させて貼着し、クラックによる前記パターン導体の断裂を前記端子部間の導通状態からの論理処理により、当該クラックの成長形態および成長速さを検知することを特徴としている。
請求項3に記載した本発明に係るクラックセンサは、上述した目的を達成するために、
フィルム状の絶縁体からなるベース材と、
前記ベース材上に形成される扁平箔状の導体からなり、主検出方向と平行に配設される共通ライン部、各々前記共通ライン部から両側方に分岐し且つ各側方毎に分布して該共通ライン部の一端から順次適宜間隔を存して前記主検出方向と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有し、さらに前記共通ライン部の少なくとも一側方において前記互いにほぼ平行に延設される部分が、各々前記共通ライン部から所定距離で分岐してさらに互いにほぼ平行に延び、前記共通ライン部の両側にわたって複数の検知エリアを形成する複数ずつの分岐ライン部、そして前記複数の分岐ライン部の各先端および前記共通ライン部の他端に接続するための複数の端子部を実質的に共通平面上に有してなるパターン導体と、
を具備し、
クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの成長方向に前記主検出方向を対応させて貼着し、クラックによる前記パターン導体の断裂を前記端子部間の導通状態からの論理処理により、当該クラックの成長形態および成長速さを検知することを特徴としている。
請求項4に記載した本発明に係るクラックセンサは、上述した目的を達成するために、
フィルム状の絶縁体からなるベース材と、
前記ベース材上に形成される扁平箔状の導体からなり、半径方向に向けて配設される共通ライン部、各々前記共通ライン部から両側方円周方向に分岐し且つ各側方毎に分布して該共通ライン部の一端から順次適宜間隔を存して前記共通ラインと交差する円周方向に互いに同心円状に延設される部分を有し、さらに前記共通ライン部の少なくとも一側方において前記互いに円周方向に延設される部分が、各々前記共通ライン部から適宜距離で分岐してさらに互いに円周方向に延び、前記共通ライン部の両側にわたって複数の検知エリアを形成する複数ずつの分岐ライン部、そして前記複数の分岐ライン部の各先端および前記共通ライン部の他端に接続するための複数の端子部を実質的に共通平面上に有してなるパターン導体と、
を具備し、
クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの発生部位に前記クラックセンサの中心を対応させて貼着し、クラックによる前記パターン導体の断裂を前記端子部間の導通状態からの論理処理により、特に、放射方向に伸びる当該クラックの成長形態および成長速さを検知することを特徴としている。
請求項5に記載した本発明に係るクラックセンサは、請求項1〜請求項4のいずれか1項のクラックセンサであって、
パターン導体が、前記ベース材上に敷設され、実質的に絶縁体により被覆形成されていることを特徴としている。
請求項6に記載した本発明に係るクラックセンサは、請求項1〜請求項5のいずれか1項のクラックセンサであって、
少なくともパターン導体は、対象物に生ずるクラックにより断裂される強度および形状に形成されていることを特徴としている。
請求項7に記載した本発明に係るクラック監視装置は、請求項1〜請求項6のいずれか1項のクラックセンサを用いたクラック監視装置であって、
前記クラックセンサのパターン導体の端子部相互間の導通/非導通をディジタルデータとして抽出するデータ抽出部と、
前記データ抽出部により抽出されたディジタルデータを前記クラックセンサのパターン導体のパターン配置に基づいて論理処理してクラックの成長状態を解析する解析処理部と、
前記解析処理部で判別されたクラックの成長状態を模式的に可視化する状態可視化部と
をさらに具備することを特徴としている。
請求項8に記載した本発明に係るクラック監視装置は、請求項7のクラック監視装置であって、
前記データ抽出部は、前記クラックセンサのパターン導体の共通ライン部の他端に接続された端子部と各分岐ライン部の先端に接続された端子部との間の導通/非導通をディジタル値として弁別してディジタルデータとすることを特徴としている。
請求項9に記載した本発明に係るクラック監視装置は、請求項7または請求項8のクラック監視装置であって、
前記データ抽出部で検出されたディジタルデータを前記解析処理部へ伝送するデータ伝送系をさらに含むことを特徴としている。
請求項10に記載した本発明に係るクラック監視装置は、請求項9のクラック監視装置であって、
前記データ伝送系は、ディジタルデータを無線伝送する送信機と受信機を含む無線伝送系であることを特徴としている。
請求項11に記載した本発明に係るクラック監視システムは、請求項1〜請求項6のいずれか1項のクラックセンサを用いたクラック監視システムであって、
前記クラックセンサのパターン導体の共通ライン部の他端に接続された端子部と各分岐ライン部の先端に接続された端子部との間の導通/非導通をディジタル値として弁別してディジタルデータとして抽出するためのデータ抽出手段と、
前記データ抽出手段にて検出されたディジタルデータを伝送するデータ伝送系と、
前記データ伝送系を介して伝送される前記データ抽出部にて抽出されたディジタルデータを前記クラックセンサのパターン導体のパターン配置に基づいて論理処理してクラックの成長状態を解析するための解析処理手段と、
前記解析処理部で判別されたクラックの成長状態を模式的に可視化する状態可視化手段と
をさらに具備することを特徴としている。
本発明によれば、比較的簡単な構成で、解析も容易で、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を確実に検知することを可能とするクラックセンサ、それを用いたワイヤレス化も容易なクラック監視装置およびクラック監視システムを提供することができる。
すなわち、本発明の請求項1のクラックセンサによれば、
フィルム状の絶縁体からなるベース材と、
前記ベース材上に形成される扁平箔状の導体からなり、主検出方向と平行に配設される共通ライン部、各々前記共通ライン部から分岐し且つ該共通ライン部の一端から順次適宜間隔を存して前記主検出方向と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有する複数の分岐ライン部、そして前記複数の分岐ライン部の各先端および前記共通ライン部の他端に接続するための複数の端子部を実質的に共通平面上に有してなるパターン導体と、
を具備し、
クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの成長方向に前記主検出方向を対応させて貼着し、クラックによる前記パターン導体の断裂を前記端子部間の導通状態からの論理処理により、当該クラックの成長形態および成長速さを検知することにより、
従来の抵抗膜を用いるクラックゲージに比し、簡単な構成で、解析も容易となり、しかも少ない所要電力で、クラックの成長の形態および成長の速さを検知することが可能となる。
本発明の請求項2のクラックセンサによれば、
フィルム状の絶縁体からなるベース材と、
前記ベース材上に形成される扁平箔状の導体からなり、主検出方向と平行に配設される共通ライン部、各々前記共通ライン部から一側方に分岐し且つ該共通ライン部の一端から順次適宜間隔を存して前記主検出方向と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有する複数の分岐ライン部、そして前記複数の分岐ライン部の各先端および前記共通ライン部の他端に接続するための複数の端子部を実質的に共通平面上に有してなるパターン導体と、
を具備し、
クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの成長方向に前記主検出方向を対応させて貼着し、クラックによる前記パターン導体の断裂を前記端子部間の導通状態からの論理処理により、当該クラックの成長形態および成長速さを検知することにより、
特に、従来の抵抗膜を用いるクラックゲージに比し、簡単な構成で、解析も容易となり、しかも少ない所要電力で、クラックの成長の所定方向についての長さおよび成長の速さを検知することが可能となる。
本発明の請求項3のクラックセンサによれば、
フィルム状の絶縁体からなる円形のベース材と、
前記ベース材上に形成される扁平箔状の導体からなり、主検出方向と平行に配設される共通ライン部、各々前記共通ライン部から両側方に分岐し且つ各側方毎に分布して該共通ライン部の一端から順次適宜間隔を存して前記主検出方向と交差する円周方向に互いに同心円状に延設される部分を有し、さらに前記共通ライン部の少なくとも一側方において前記互いに円周方向に延設される部分が、各々前記共通ライン部から適宜距離で分岐してさらに互いに円周方向に延び、前記共通ライン部の両側にわたって複数の検知エリアを形成する複数ずつの分岐ライン部、そして前記複数の分岐ライン部の各先端および前記共通ライン部の他端に接続するための複数の端子部を実質的に共通平面上に有してなるパターン導体と、
を具備し、
クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの成長方向に前記主検出方向を対応させて貼着し、クラックによる前記パターン導体の断裂を前記端子部間の導通状態からの論理処理により、当該クラックの成長形態および成長速さを検知することにより、
特に、従来の抵抗膜を用いるクラックゲージに比し、簡単な構成で、解析も容易となり、しかも少ない所要電力で、クラックの成長の概略経路および成長の速さを検知することが可能となる。
本発明の請求項4のクラックセンサによれば、
フィルム状の絶縁体からなるベース材と、
前記ベース材上に形成される扁平箔状の導体からなり、半径方向に向けて配設される共通ライン部、各々前記共通ライン部から両側方円周方向に分岐し且つ各側方毎に分布して該共通ライン部の一端から順次適宜間隔を存して前記共通ラインと交差する円周方向に互いに同心円状に延設される部分を有し、さらに前記共通ライン部の少なくとも一側方において前記互いに円周方向に延設される部分が、各々前記共通ライン部から適宜距離で分岐してさらに互いに円周方向に延び、前記共通ライン部の両側にわたって複数の検知エリアを形成する複数ずつの分岐ライン部、そして前記複数の分岐ライン部の各先端および前記共通ライン部の他端に接続するための複数の端子部を実質的に共通平面上に有してなるパターン導体と、
を具備し、
クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの発生部位に前記クラックセンサの中心を対応させて貼着し、クラックによる前記パターン導体の断裂を前記端子部間の導通状態からの論理処理により、特に、放射方向に伸びる当該クラックの成長形態および成長速さを検知することにより、
特に、従来の抵抗膜を用いるクラックゲージに比し、簡単な構成で、解析も容易となり、しかも少ない所要電力で、特に放射方向に進むクラックの成長の概略経路および成長の速さを検知することが可能となる。
本発明の請求項5のクラックセンサによれば、請求項1〜請求項4のいずれか1項のクラックセンサにおいて、
パターン導体が、前記ベース材上に敷設され、実質的に絶縁体により被覆形成されていることにより、
特に、簡単な構成で、解析も容易で、しかも少ない所要電力で、高精度に、クラックの成長の形態および成長の速さを検知することが可能となる。
本発明の請求項6のクラックセンサによれば、請求項1〜請求項5のいずれか1項のクラックセンサにおいて、
少なくともパターン導体は、対象物に生ずるクラックにより断裂される強度および形状に形成されることにより、
特に、簡単な構成で、解析も容易で、しかも少ない所要電力で、高精度に且つ高感度に、クラックの成長の形態および成長の速さを検知することが可能となる。
また、本発明の請求項7のクラック監視装置によれば、請求項1〜請求項6のいずれか1項のクラックセンサを用いたクラック監視装置において、
前記クラックセンサのパターン導体の端子部相互間の導通/非導通をディジタルデータとして抽出するデータ抽出部と、
前記データ抽出部により抽出されたディジタルデータを前記クラックセンサのパターン導体のパターン配置に基づいて論理処理してクラックの成長状態を解析する解析処理部と、
前記解析処理部で判別されたクラックの成長状態を模式的に可視化する状態可視化部と
をさらに具備することにより、
特に、簡単な構成で、高精度に、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を視認監視することが可能となり、しかも長期間にわたるワイヤレス化も容易となる。
本発明の請求項8のクラック監視装置によれば、請求項7のクラック監視装置において、
前記データ抽出部は、前記クラックセンサのパターン導体の共通ライン部の他端に接続された端子部と各分岐ライン部の先端に接続された端子部との間の導通/非導通をディジタル値として弁別してディジタルデータとすることにより、
特に、簡単な構成に基づく簡単な処理で、高精度に、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を視認監視することが可能となり、長期間にわたるワイヤレス化も容易となる。
本発明の請求項9のクラック監視装置によれば、請求項7または請求項8のクラック監視装置において、
前記データ抽出部で検出されたディジタルデータを前記解析処理部へ伝送するデータ伝送系をさらに含むことにより、
特に、簡単な構成に基づく簡単な処理で、高精度に、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を遠隔視認監視することが可能となり、長期間にわたるワイヤレス化も容易となる。
本発明の請求項10のクラック監視装置によれば、請求項9のクラック監視装置において、
前記データ伝送系は、ディジタルデータを無線伝送する送信機と受信機を含む無線伝送系であることにより、
特に、簡単な構成に基づく簡単な処理で、高精度に、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を長期間にわたって遠隔地から視認監視することが可能となる。
そして、本発明の請求項11のクラック監視システムによれば、請求項1〜請求項6のいずれか1項のクラックセンサを用いたクラック監視システムにおいて、
前記クラックセンサのパターン導体の共通ライン部の他端に接続された端子部と各分岐ライン部の先端に接続された端子部との間の導通/非導通をディジタル値として弁別してディジタルデータとして抽出するためのデータ抽出手段と、
前記データ抽出手段にて検出されたディジタルデータを伝送するデータ伝送系と、
前記データ伝送系を介して伝送される前記データ抽出部にて抽出されたディジタルデータを前記クラックセンサのパターン導体のパターン配置に基づいて論理処理してクラックの成長状態を解析するための解析処理手段と、
前記解析処理部で判別されたクラックの成長状態を模式的に可視化する状態可視化手段と
をさらに具備することにより、
特に、簡単な構成に基づく簡単な処理で、高精度に、しかも少ない所要電力で、クラックの成長を遠隔視認監視することが可能となり、長期間にわたるワイヤレス化も容易となる。
本発明の第1の実施の形態に係るクラックセンサの要部の構成を示す平面図である。 図1のクラックセンサの使用時の回路接続構成を示す回路構成図である。 図1のクラックセンサを用いてクラック監視システムを構成したクラック監視装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係るクラックセンサの要部の構成を示す平面図である。 図4のクラックセンサの具体的な動作を説明するためのクラックセンサの構成を示す模式図である。 図4のクラックセンサの具体的な動作を説明するための第1の状態でのクラックの成長とクラックセンサで検出される生データおよび所要の処理を施した後の処理データを模式的に示す図である。 図4のクラックセンサの具体的な動作を説明するための第2の状態でのクラックのさらなる成長とクラックセンサで検出される生データおよび所要の処理を施した後の処理データを模式的に示す図である。 図4のクラックセンサの具体的な動作を説明するための第3の状態でのクラックのさらなる成長とクラックセンサで検出される生データおよび所要の処理を施した後の処理データを模式的に示す図である。 図4のクラックセンサの具体的な動作を説明するための第4の状態でのクラックのさらなる成長とクラックセンサで検出される生データおよび所要の処理を施した後の処理データを模式的に示す図である。 図4のクラックセンサの具体的なクラック検知結果とそれに基づく可視化表現の第1の例を示す図であり、(a)はクラックの成長とクラックセンサとの関係を示す模式図であり、そして(b)は検知されたクラックの成長を模式的に表現する表現パターンを示す図である。 図4のクラックセンサの具体的な動作を説明するためのクラックの進展に伴いクラックセンサで検出される生データを図表的に示す図である。 図4のクラックセンサの具体的な動作を説明するためのクラックの進展に伴いクラックセンサで検出される生データにクラックの成長状況を把握するために所定の処理を施した処理後のデータを図表的に示す図である。 図4のクラックセンサの具体的なクラック検知結果とそれに基づく可視化表現の第2の例を示す図であり、(a)はクラックの成長とクラックセンサとの関係を示す模式図であり、そして(b)は検知されたクラックの成長を模式的に表現する表現パターンを示す図である。 図4のクラックセンサの具体的なクラックの成長状況に対応するクラック検知結果に基づく可視化表現の第1および第2の例を並列的に示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係るクラックセンサの要部の構成を模式的に示す平面図である。 図15のクラックセンサの具体的な動作を説明するための第1の状態でのクラックの成長とクラックセンサで検出される生データおよび所要の処理を施した後の処理データを模式的に示す図である。 図15のクラックセンサの具体的な動作を説明するための第2の状態でのクラックのさらなる成長とクラックセンサで検出される生データおよび所要の処理を施した後の処理データを模式的に示す図である。 図15のクラックセンサの具体的な動作を説明するための第3の状態でのクラックのさらなる成長とクラックセンサで検出される生データおよび所要の処理を施した後の処理データを模式的に示す図である。 図15のクラックセンサの具体的なクラック検知結果とそれに基づく可視化表現の第1の例を示す図であり、(a)はクラックの成長とクラックセンサとの関係を示す模式図であり、そして(b)は検知されたクラックの成長を模式的に表現する表現パターンを示す図である。 図15のクラックセンサの具体的な動作を説明するためのクラックの進展に伴いクラックセンサで検出される生データを図表的に示す図である。 図15のクラックセンサの具体的な動作を説明するためのクラックの進展に伴いクラックセンサで検出される生データにクラックの成長状況を把握するために所定の処理を施した処理後のデータを図表的に示す図である。 図15のクラックセンサの具体的なクラックの成長状況に対応するクラック検知結果に基づく可視化表現の第1および第2の例を並列的に示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係るクラックセンサの要部の構成を模式的に示す平面図である。
〈第1の実施の形態〉
以下、本発明の複数の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明のクラックセンサ、クラック監視装置およびクラック監視システムを詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明の第1の実施の形態に係るクラックセンサおよびそれを用いてクラック監視システムを構築したクラック監視装置の要部の構成を示している。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るクラックセンサの概略構成を説明するための主として導体パターンを模式的に示す平面図、図2は、図1のクラックセンサを使用するための電気的な回路の一例を模式的に示す回路構成図、そして図3は図1のクラックセンサを用いたクラック監視装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すクラックセンサCS1は、ベース材FB1およびパターン導体PC1を具備している。図1には、主としてパターン導体PC1を示しており、このパターン導体PC1の全パターンをベース材FB1上に形成する。ベース材FB1は、フィルム状の絶縁体からなる。パターン導体PC1は、扁平箔状の導体からなり、ベース材FB1上に積層形成されている。
図1に示すように、パターン導体PC1は、主検出方向D1と実質的に平行に配設される共通ライン部C01と、各々共通ライン部C01から一側方に分岐し且つ該共通ライン部C01の一端から順次適宜間隔を存して主検出方向D1と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有する複数の分岐ライン部B1〜B10と、そしてこれら共通ライン部C01および複数の分岐ライン部B1〜B10の各先端の他端に外部から接続するための複数の端子部T01,T1〜T10とを実質的に共通平面上に形成している(請求項1および請求項2に対応している)。
このクラックセンサCS1は、クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの成長方向に主検出方向D1を対応させて貼着して使用し、クラックによるパターン導体PC1の断裂を、端子部T01と端子部T1〜T10との相互間の導通状態(導通/遮断、つまりオン/オフ)に基づくディジタル情報を論理処理することによって検知し、対応方向についてのクラックの発生、成長長さおよび成長速さ(成長速度)を解析する。
すなわち、図1に示すクラックセンサCS1は、例えば図2に示すような回路を用いてディジタルデータとして取り出す。図2において、クラックセンサCSは、この場合、図1に示すクラックセンサCS1であり、そのベース材FB(この場合、FB1)上のパターン導体PC(この場合PC1)の共通ライン部から引き出された端子部T0は、共通電位に接続され、各分岐ライン部から引き出された端子部Tnは、それぞれ(いわゆるプルアップ抵抗)抵抗PRnを介して電源PSに接続されている。
このような回路で、端子部Tnから導出される出力は、分岐ラインが断裂していなければ、対応する抵抗PRnを介して、例えば正電源である電源PSに接続されており、端子部T0が共通電位に接続されているために、共通電位となる。この端子部Tnから導出される出力は、分岐ラインが断裂していれば、対応する抵抗PRnを介して電源PSに接続されているために、電源PSにプルアップされて電源電位となる。なお、電源PSが負電源である場合には、端子部Tnから導出される出力は、分岐ラインが断裂していれば、対応する抵抗PRnを介して、電源PSにプルダウンされて電源電位となる。
図3には、図1および図2に示したクラックセンサを用いてクラック監視システムを構築したクラック監視装置の一例を示しており、クラック検知データを伝送するデータ伝送系に無線伝送系を用いた構成を示している。図3に示すクラック監視装置は、クラックセンサCS、送信ユニットTR、受信ユニットRCおよび表示ユニットDPを備えており、送信ユニットTRは、パラレル/シリアル(P/S)変換部SCおよび無線送信モジュールRTを具備している。
クラックセンサCSは、この場合、図1に示すクラックセンサCS1であり、対象物に貼着されていて、例えば図2に示したような回路により給電駆動されて、各分岐ラインに対応するクラック検知状態情報を“0”か“1”かのディジタル値としてパラレルデータの形で出力する。送信ユニットTRのP/S変換部DCは、クラックセンサCSから出力されるパラレルデータをシリアルデータに変換する。送信ユニットTRの無線送信モジュールRTは、P/S変換部DCで変換されたシリアルデータで変調して無線送信する。
受信ユニットRCは、送信ユニットTRの無線送信モジュールRTから送信されたシリアルデータを受信し、この受信データに基づいてクラックセンサCSによるクラックの検知状態を解析し、対象物におけるクラックの発生の有無およびクラックが発生している場合にはクラックの成長状況を示す情報を出力する。表示ユニットDPは、受信ユニットRCから与えられるクラックの発生の有無およびクラックが発生している場合のクラックの成長状況を示す情報に基づいて、クラックの成長状況を模式的に示す情報(例えば、後述する図10(b)および図13(b)とおおむね同様の形態の情報)として表示する。
但し、この場合、図1のようなクラックセンサCS1を1枚用いただけでは、パターン導体PCの複数の分岐ライン部B1〜B10の主検出方向D1と直交する互いに平行な部分の分岐ライン部B1〜B10のどの分岐ライン部B1〜B10までクラックが進行したかということと、限られた場合(クラックが直前に共通ライン部C01および分岐ライン部B1〜B10を横切っていない場合)における共通ライン部C01をどの分岐ライン部B1〜B10に対応する箇所でクラックが横切ったかということしか検知することができない。このため、図1のようなクラックセンサCS1は、予測されるクラックの発生箇所および成長方向が限られている場合に有効であり、クラックの発生箇所および成長方向を予測することができない場合には、複数枚を適宜なる配置で組み合わせるなどして使用する。
〈第2の実施の形態〉
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るクラックセンサの要部の概略構成を説明するための主として導体パターンを模式的に示す平面図である。
図4に示すクラックセンサCS2は、ベース材FB2およびパターン導体PC2を具備している。図4には、主としてパターン導体PC2を示しており、このパターン導体PC2の全パターンをベース材FB2上に形成する。ベース材FB2は、フィルム状の絶縁体からなる。パターン導体PC2は、扁平箔状の導体からなり、ベース材FB2上に積層的に敷設されている。
図4に示すように、パターン導体PC2は、主検出方向D2と実質的に平行に配設される共通ライン部C02と、各々共通ライン部C02から一側方に分岐し且つ該共通ライン部C02の一端から順次適宜間隔を存して主検出方向D2と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有する複数の第1の分岐ライン部B11〜B20と、各々共通ライン部C02から他側方に分岐し且つ該共通ライン部C02の一端から順次適宜間隔を存して主検出方向D2と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有する複数の第2の分岐ライン部B21〜B30と、そしてこれら共通ライン部C02並びに複数の第1および第2の分岐ライン部B11〜B20およびB21〜B30の各先端の他端に外部から接続するための端子部T02,T11〜T20およびT21〜T30とを実質的に共通平面上に形成している(請求項3に対応している)。
すなわち、図4に示すクラックセンサCS2のパターン導体PC2は、パターン導体PC2の中心に共通ライン部C02を配置し、その共通ライン部C02の一側方にクラック検知用の第1の分岐ライン部B11〜B20を、そして共通ライン部C02の他側方にクラック検知用の第2の分岐ライン部B21〜B30を配置したパターンを形成している。
このようなパターンを形成したパターン導体PC2により、主検出方向D2についてのクラックの発生、成長長さおよび成長速さに加えて、クラックが共通ライン部C02のどちらの側方エリアに成長しているかを、解析し判断することができるようになる。従来のクラックゲージでは、このようなクラックの形態の解析および検知は、実現することができなかった。
ここで、図4に示したクラックセンサCS2によるクラック検知処理について、図5を参照してさらに詳細に説明する。
図5に示す検知ライン1〜10および11〜20は、それぞれ、パターン導体PC2の第1の分岐ライン部B11〜B20および第2の分岐ライン部B21〜B30の各チャネルに対応し、各チャネルの値は、パラレル検知データの出力桁として端子部T11〜T20およびT21〜T30から導出される。
コモンラインCLは、パターン導体PC2の共通ライン部C02から端子部T02を介して引き出され、図2に示したような回路の電源コモン電位に接続され、端子部T11〜T30の出力は、それぞれ抵抗PRnを介して電源に接続されている。したがって、分岐ライン部B11〜B30による検知ライン1〜20は、クラックによる断裂が発生しておらず、導通状態であれば、短絡して、ほぼ共通電位となって、“1”を出力し、クラックによる断裂が発生して、非導通状態であれば、ほぼ電源電位となって“0”を出力するものとする。
発生したクラックが途中で屈曲して成長し、共通ライン部C02が断裂して非導通となると、見かけ上、その断裂箇所より先端側(検知ライン1および11側)の検知ラインが全て非導通となったのと同等となり、クラックによる断裂位置を判断することができなくなる。そのような状況を防止し、クラックの成長経路を確実に判定するために、次のような処理を行う。
まず、共通ライン部C02のコモンラインCLを挟んで互いに対称位置にある第1の分岐ライン部B11〜B20による検知ライン1〜10と第2の分岐ライン部B21〜B30による検知ライン11〜20の互いに対応する検知ライン(この場合には、検知ライン1と11、検知ライン2と12、…)をそれぞれペアとして扱う。
そして、ペアの一方が断裂し非導通となって“0”を出力した場合には、それ以降ペアの他方が“0”となったとしても“1”に変換するというデータ処理を行う。このような処理のことを、これ以降は「ペア処理」と称する。
さらに、図6〜図9を参照して、このような処理の一例を説明する。
図6〜図9は、クラックセンサCS2のパターン形状を模式化して示している。図6〜図9において、太線で示したのは、検知ライン1〜20(各図の図示左右両端部に示している)およびコモンラインCLである。各図の下方には、検知データとして出力されるパラレルデータの生データ(「生」と表記している)およびこの生データに上述したペア処理が施された後の処理データ(「処」と表記している)を示している。
当初は、検知ライン1〜20およびコモンラインCLの全てが導通状態であり、すべてのチャネルで“1”が出力されている。そして、図6に示すように、クラックが発生し成長して、検知ライン11を越えて進行すると、検知ライン11が断裂し非導通となり、検知ライン11のチャネル出力が“0”となる。この出力からクラックが到達して検知ライン11が断裂し、この状態におけるクラックの先端は、図6のハッチングを施したエリア内にあると判別することができる。ここでは、模式的に該当エリアの中心にクラック先端が達していると見なして「●」として示している。
さらにクラックが成長し、図7の状態となると、検知ライン11および12に対応するチャネルの出力が“0”となり、検知ライン11および12断裂して非導通となったと判別することができる。図7の状態からクラックがさらに成長して、例えば図8に示すように、クラックが成長方向を大きく変えて、図8における左側の検知ライン3が断裂して非導通となった状態となる。このとき、クラックがコモンラインCLを横切って成長するため、検知データとして得られる生データでは、検知ライン1〜3に該当するチャネル1〜3の出力値が“0”となるが、先に述べたペア処理を施すことによって、処理データにおいては、検知ライン1および2に該当するチャネル1および2の出力値が“1”に変換されて、検知ライン11、12および3が断裂したと判別することができる。さらに、同様にして、図9においては、検知ライン4が断裂されて該当するチャネル4の出力値が“0”となる。したがって、図9の状態では、検知ライン11、12、3および4が断裂したと判別することができる。
以後、図10(a)に示すような経路a→b→c→d→e→f→g→h→i→j→k→lでクラックが成長したと仮定した場合、クラックセンサCS2の検知出力結果から、クラックの先端が図10(b)に示すようにエリア推移を示したと判別することができる。この場合、図10(b)のように推移過程を折れ線状に結ぶことによって、クラックの成長状況を模式的なパターンとして表現することができる。
クラックセンサCS2の検知出力データに基づいて、図10(b)のような、パターン図形を表示すれば、クラックの発生および成長の状況を模式的に可視化することができる。この図10(b)に示したのが、クラックセンサCS2の検知出力データに基づくクラックの発生および成長状況の可視化表現の第1の例である。
上述した図6〜図10のようなクラックの成長状況におけるクラックセンサCS2の検知出力データの時間経過に関連する変化を図11および図12に示している。図11は、クラックセンサCS2の検知出力の生データであり、図12は、図11の生データに先に述べたペア処理を施した後の処理データである。
図11の検知出力の生データの表および図12のペア処理を施した後の検知出力の処理データにおいて、縦方向つまり行の変化は経過時間を示し、横方向つまり桁の変化は検知ライン番号を示している。所定時間毎に行が進み、クラックにより検知ラインが断裂して非導通となると、出力値が“1”→“0”と変化する。図12においては、直前の行に対して出力値が“1”→“0”と変化した箇所にやや濃い網掛けを施しており、生データにペア処理を施した結果として、処理データにおける出力が“0”→“1”と変化した箇所に淡い網掛けを施している。図11および図12における表の2列目のポイント名としては、図10(a)等に示したクラックが検知ライン1〜20およびコモンラインCLを横切ってパターンを断裂させたポイント名a〜lを示している。
このような図12に示す処理データに基づいて、図10(b)に示したようにクラックの模式的なパターンとして可視化表現することによって、クラックの発生および成長状況を認識することが可能となる。
次に、クラックセンサCS2の検知出力データに基づくクラックの発生および成長状況の可視化表現の第2の例について説明する。
図12に示したペア処理後の処理データに基づいて、経過時間とそれに伴って成長するクラックの先頭位置の関係をグラフ化して可視化したものを図13(b)に示す。図13(a)には、クラックの成長と図13(b)の可視化表現との対比を容易にするために図10(a)と全く同様のクラックの成長状況を模式的に示している。図13(a)においても、クラックの成長に伴う先端の進行経路a→b→c→d→e→f→g→h→i→j→k→lを示している。
図13(b)においては、図示横方向が右へ進むほど時間が経過した経過時間を示し、図示縦方向は、下方へ延びるほどクラックが長く成長したこと(つまりクラックの先頭の進行長さ)を示している。さらに、図13(b)においては、クラックセンサCS2における検出領域を図5等に示すコモンラインCLの両側の検出エリアを、コモンラインCLの図示左側のエリアとコモンラインCLの図示右側のエリアとで区別して表現している。すなわち、図13(b)においては、クラックの先端がコモンラインCLよりも左側にある場合には、淡い網掛けを付し、クラックの先端がコモンラインCLよりも右側にある場合には、濃い網掛けを付して示している。
このようにして、図13(b)のようなグラフに表現により可視化することにより、クラックの成長速さ、つまり先端の進行速度およびクラックの概略成長方向、つまりこの場合には、クラックの先端がコモンラインCLの左側のエリアおよびコモンラインCLの右側のエリアのいずれのエリアに位置しているか、を判別することができる。なお、図14に示すように、図10(b)に示したクラックの成長状況の概略を模式的に表現する可視化パターンと、図13(b)に示したクラックの成長速さおよびクラックの概略成長方向を可視化するグラフ表現とを、並べて表示するようにしても良い。その場合、図10(b)の可視化パターンには、図13(b)で用いた網掛け濃度分けや色分けを示して、網掛け濃度分けや色分けのエリア区別が直感的に把握し易くなるようにしても良い。
上述した図4に示すクラックセンサCS2は、図1のクラックセンサCS1とほぼ同様に、クラックを検出しようとする対象物の該当箇所表面に、予想されるクラックの成長方向に主検出方向D2を対応させて貼着して使用し、クラックによるパターン導体PC2の断裂を検知し、対応方向についてのクラックの発生、成長長さおよび成長速さを解析する。
すなわち、図4に示すクラックセンサCS2も、例えば図2に示したような回路を用いてディジタルデータとして取り出すことができる。
また、図4のクラックセンサCS2を用いて、図3に示したようなクラック監視装置を構成し、クラック監視システムを構築することもでき、クラック検知データを伝送するデータ伝送系に無線伝送系を用いた構成としてもよい。
この場合、図3に示すクラック監視装置におけるクラックセンサCSとして、図4に示すクラックセンサCS2を用いれば良い。クラックセンサCS2は、対象物に貼着されていて、例えば図2に示したような回路により給電駆動されて、各分岐ラインに対応するクラック検知状態情報を“0”か“1”かのディジタル値としてパラレルデータの形で出力する。
〈第3の実施の形態〉
図15は、本発明の第3の実施の形態に係るクラックセンサの要部の概略構成を説明するための主として導体パターンを示す平面図である。
図15に示すクラックセンサCS3は、ベース材FB3およびパターン導体PC3を具備している。図15には、主としてパターン導体PC3を示しており、このパターン導体PC3の全パターンをベース材FB3上に形成する。ベース材FB3は、フィルム状の絶縁体からなる。パターン導体PC3は、扁平箔状の導体からなり、ベース材FB3上に積層的に敷設されている。
図15に示すように、パターン導体PC3は、主検出方向D3と実質的に平行に配設される共通ライン部C03と、各々共通ライン部C03から一側方に分岐し且つ該共通ライン部C03の一端から順次適宜間隔を存して主検出方向D3と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有する複数の第1の分岐ライン部B31〜B40と、各々共通ライン部C03から他側方(図15では右方)に分岐し且つ該共通ライン部C03の一端から順次適宜間隔を存して主検出方向D3と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有する複数の第2の分岐ライン部B41〜B50と、そしてこれら共通ライン部C03並びに複数の第1および第2の分岐ライン部B31〜B40およびB41〜B50の各先端の他端に外部から接続するための端子部T03,T31〜T40およびT41〜T50とを実質的に共通平面上に形成している。
但し、この場合、第1の分岐ライン部B31〜B40と第2の分岐ライン部B41〜B50は、それぞれ1本おきに共通ライン部C03から分岐しているが、それら以外の残部(やはり1本おきとなる)は、共通ライン部C03と、互いにほぼ平行に延設されている部分の端部(屈曲して端子部T03,T31〜T40およびT41〜T50への引き出し部につながる部分)と、の中間の共通ライン部C03と平行な仮想的な線分と交わる所定箇所において、前述の共通ライン部C03から分岐した分岐ライン部からさらに分岐している。(請求項4に対応している)
すなわち、第1の分岐ライン部B31〜B40と第2の分岐ライン部B41〜B50のうちの各々奇数番目の分岐ライン部B31,B33,B35〜B39と分岐ライン部B41,B43,B45〜B49は、共通ライン部C03から順次適宜間隔を存して主検出方向D3と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有して分岐し、そして第1の分岐ライン部B31〜B40と第2の分岐ライン部B41〜B50のうちの各々偶数番目の分岐ライン部B32,B34,B36〜B40と分岐ライン部B42,B44,B46〜B50は、それぞれ、先に述べた仮想的な線分と交わる所定箇所において、奇数番目の分岐ライン部B31,B33,B35〜B39と分岐ライン部B41,B43,B45〜B49から適宜間隔を存して主検出方向D3と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有して分岐している。
したがって、図15に示すクラックセンサCS3のパターン導体PC3は、パターン導体PC3の中心に共通ライン部C03を配置し、その共通ライン部C03の一側方に、先に述べた仮想的な線分と交わる所定箇所においてさらに2つに分岐するクラック検知用の第1の分岐ライン部B31〜B40を、そして共通ライン部C03の他側方に、先に述べた仮想的な線分と交わる所定箇所においてさらに2つに分岐するクラック検知用の第2の分岐ライン部B41〜B50を配置したパターンを形成している。このようにして、共通ライン部C03の各側方のエリアをさらに先に述べた仮想的な線分で各々2つのエリアに分割した4つの検知エリアを形成していることになる。
このようなパターンを形成したパターン導体PC3により、主検出方向D3についてのクラックの発生、成長長さおよび成長速さに加えて、クラックがどの検知エリアに成長しているかを、解析し判断することができるようになる。従来のクラックゲージでは、このようなクラックの形態の解析および検知は、実現することができなかった。
ここで、図15に示したクラックセンサCS3によるクラック検知処理について、図16〜図19を参照してさらに詳細に説明する。
図19(a)に示す検知ライン1〜10および11〜20は、それぞれ、図15に示すパターン導体PC3の第1の分岐ライン部B31〜B40および第2の分岐ライン部B41〜B50の各チャネルに対応し、各チャネルの値は、パラレル検知データの出力桁として端子部T31〜T40およびT41〜T50から導出される。コモンラインCLは、パターン導体PC3の共通ライン部C03から端子部T03を介して引き出される。ここで、検知ライン1〜20およびコモンラインCLの参照符号は、理解を容易にするために、第2の実施の形態と同様の参照符号を使用しているが、パターン導体PC3の第1の分岐ライン部B31〜B40および第2の分岐ライン部B41〜B50および共通ライン部C03の構成は、第2の実施の形態におけるパターン導体PC2の第1の分岐ライン部B11〜B20および第2の分岐ライン部B21〜B30および共通ライン部C02とは異なっており、同一の参照符号を用いていても異なる構成を示している。
コモンラインCLに接続された端子部T03は、図2に示したような回路の電源コモン電位に接続され、検知ライン1〜20に接続された端子部T31〜T50の出力は、それぞれ抵抗PRnを介して電源に接続されている。したがって、分岐ライン部B31〜B50による検知ライン1〜20は、クラックによる断裂が発生しておらず、導通状態であれば、短絡して、ほぼ共通電位となって、“1”を出力し、クラックによる断裂が発生して、非導通状態であれば、ほぼ電源電位となって“0”を出力するものとする。
発生したクラックが途中で屈曲して成長し、共通ライン部C03が断裂して非導通となると、見かけ上、その断裂箇所より先端側(検知ライン1および11側)の検知ラインが全て非導通となったのと同等となり、クラックによる断裂位置を判断することができなくなる。そのような状況を防止し、クラックの成長経路を確実に判定するために、次のような処理を行う。
まず、共通ライン部C03のコモンラインCLを挟んで互いに対称位置にある第1の分岐ライン部B31〜B40による検知ライン1〜10と第2の分岐ライン部B41〜B50による検知ライン11〜20の互いに対応する検知ライン(この場合には、検知ライン1および2と11および12、検知ライン3および4と13および14、…)をそれぞれペアとして扱う。
そして、ペアの一方が断裂し非導通となって“0”を出力した場合には、それ以降ペアの他方が“0”となったとしても“1”に変換するというデータ処理、すなわちペア処理、を行う。
さらに、図16〜図18を参照して、このような処理の一例を説明する。
図16〜図18は、クラックセンサCS3のパターン形状を模式化して示している。図16〜図18において、太線で示したのは、検知ライン1〜20(各図の図示左右両端部に示している)およびコモンラインCLである。各図の下方には、検知データとして出力されるパラレルデータの生データ(「生」と表記している)およびこの生データに上述したペア処理が施された後の処理データ(「処」と表記している)を示している。
当初は、検知ライン1〜20およびコモンラインCLの全てが導通状態であり、すべてのチャネルで“1”が出力されている。そして、図16に示すように、クラックが発生し成長して、検知ライン11を越えて進行すると、検知ライン11が断裂し非導通となり、検知ライン11のチャネル出力が“0”となる。このとき、同時に検知ライン11から分岐している検知ライン12のチャネル出力も非導通を検知して“0”となる。この出力からクラックが到達して検知ライン11における検知ライン12との分岐前の部位が断裂し、この状態におけるクラックの先端は、図16の網掛けを施したエリア内にあると判別することができる。同図においては、模式的に該当エリアの中心にクラック先端が達していると見なして「●」として示している。
さらに、第2の状態となると、図16の状態からクラックがさらに成長し、例えば図17に示すように、クラックが成長方向を大きく変えて、図17における左端の検知ライン4が分岐した後の検知ライン3が断裂して非導通となった状態となる。このとき、クラックがコモンラインCLを横切って成長するため、検知データとして得られる生データでは、検知ライン1〜3に該当するチャネル1〜3の出力値が“0”となるが、先に述べたペア処理を施すことによって、処理データにおいては、検知ライン1および2に該当するチャネル1および2の出力値が“1”に変換されて、検知ライン11、12および3が断裂したと判別することができる。さらに、同様にして、図18においては、検知ライン4が断裂されて該当するチャネル4の出力値が“0”となる。したがって、図18の状態では、検知ライン11、12、3および4が断裂したと判別することができる。
以後、図19(a)に示すような経路a→b→c→d→e→f→g→h→i→jでクラックが成長した場合、クラックセンサCS3の検知出力結果から、クラックの先端が図19(b)に示すようにエリア推移を示したと判別することができる。この場合、図19(b)のように推移過程を折れ線状に結ぶことによって、クラックの成長状況を模式的なパターンとして表現することができる。クラックセンサCS3の検知出力データに基づいて、図19(b)のような、パターン図形を表示すれば、クラックの発生および成長の状況を模式的に可視化することができる。この図19(b)に示したのが、クラックセンサCS3の検知出力データに基づくクラックの発生および成長状況の可視化表現の第1の例である。
上述した図16〜図19のようなクラックの成長状況におけるクラックセンサCS3の検知出力データの時間経過に関連する変化を図20および図21に示している。図20は、クラックセンサCS3の検知出力の生データであり、図21は、図20の生データに先に述べたペア処理を施した後の処理データである。
図20の検知出力の生データの表および図21のペア処理を施した後の検知出力の処理データにおいて、縦方向つまり行の変化は経過時間を示し、横方向つまり桁の変化は検知ライン番号を示している。所定時間毎に行が進み、クラックにより検知ラインが断裂して非導通となると、出力値が“1”→“0”と変化する。図21においては、直前の行に対して出力値が“1”→“0”と変化した箇所にやや濃い網掛けを施しており、生データにペア処理を施した結果として、処理データにおける出力が“0”→“1”と変化した箇所に淡い網掛けを施している。図20および図21における表の2列目のポイント名としては、図19(a)等に示したクラックが検知ライン1〜20およびコモンラインCLを横切ってパターンを断裂させたポイント名a〜jを示している。
このような図21に示す処理データに基づいて、図19(b)に示したようにクラックの模式的なパターンとして可視化表現することによって、クラックの発生および成長状況を認識することが可能となる。
次に、クラックセンサCS3の検知出力データに基づくクラックの発生および成長状況の可視化表現の第2の例について説明する。
図21に示したペア処理後の処理データに基づいて、処理経過時間とそれに伴って成長するクラックの先頭位置の関係をグラフ化して可視化したものが、可視化表現の第2の例であり、図13(b)の場合と同様に、横方向が右へ進むほど時間が経過した処理経過時間を示し、縦方向は、下方へ延びるほどクラックが長く成長したこと(つまりクラックの先頭の進行長さ)を示す。さらに、クラックセンサCS3における検出領域を図19(a)等に示すコモンラインCLの両側の検出エリアをコモンラインCLの左側の検知ラインの分岐前のエリアAと、コモンラインCLの左側の検知ラインの分岐後のエリアBと、コモンラインCLの右側の検知ラインの分岐前のエリアCと、コモンラインCLの右側の検知ラインの分岐後のエリアDとで区別して表現する。例えば、クラックの先端が、コモンラインCLよりも左側で検知ラインの分岐前のエリアAにある場合には、縦縞線(実際には、例えば緑色の表示)を付し、コモンラインCLよりも左側で検知ラインの分岐後のエリアBにある場合には、左傾方向のハッチング(実際には、例えば、赤色の表示)を付し、クラックの先端が、コモンラインCLよりも右側で検知ラインの分岐前のエリアCにある場合には、横縞線(実際には、例えば、青色の表示)を付し、コモンラインCLよりも右側で検知ラインの分岐後のエリアDにある場合には、右傾方向のハッチング(実際には、例えば、ピンク色の表示)を付して示す。
このようにして、図13(b)の場合と同様なグラフの表現により可視化することにより、クラックの成長速さ、つまり先端の進行速度およびクラックの概略成長方向、つまりこの場合には、クラックの先端が、コモンラインCLの左側で検知ラインの分岐前のエリアA、コモンラインCLの左側で検知ラインの分岐後のエリアB、コモンラインCLの右側で検知ラインの分岐前のエリアCおよびコモンラインCLの右側で検知ラインの分岐後のエリアDのうちのいずれのエリアに位置しているか、を判別することができる。
図22には、図19(b)に示したクラックの成長状況の概略を模式的に表現する可視化パターンの第1の例と、上述した(図13(b)の場合と同様な)クラックの成長速さおよびクラックの概略成長方向を可視化するグラフ表現による可視化パターンの第2の例とを、並べて表示した状態を示している。この場合、第1の例の可視化パターンには、可視化パターンの第2の例で用いた網掛け濃度分けや色分けを示して、網掛け濃度分けや色分けのエリア区別を直感的に把握し易くなるようにしている。
上述した図15に示すクラックセンサCS3は、図1のクラックセンサCS1や図4のクラックセンサCS2とほぼ同様に、クラックを検出しようとする対象物の該当箇所表面に、予想されるクラックの成長方向に主検出方向D3を対応させて貼着して使用し、クラックによるパターン導体PC3の断裂を検知し、対応方向についてのクラックの発生、成長長さおよび成長速さを解析する。
図15に示すクラックセンサCS3も、例えば図2に示したような回路を用いてディジタルデータとして取り出すことができる。
また、図15のクラックセンサCS3を用いて、図3に示したようなクラック監視装置を構成し、クラック監視システムを構築することもでき、クラック検知データを伝送するデータ伝送系に無線伝送系を用いた構成としてもよい。
この場合、図3に示すクラック監視装置におけるクラックセンサCSとして、図15に示すクラックセンサCS3を用いれば良い。クラックセンサCS3は、対象物に貼着されていて、例えば図2に示したような回路により給電駆動されて、各分岐ラインに対応するクラック検知状態情報を“0”か“1”かのディジタル値としてパラレルデータの形で出力する。
〈第4の実施の形態〉
上述においては、検知ラインを構成する分岐ライン部がコモンラインを構成する共通ライン部にほぼ直交する直線上に配置される例を説明したが、対象物における予想されるクラックの発生形態によっては、検知ラインを構成する分岐ライン部を湾曲させて同心円状に形成しても良い。
図23は、本発明の第4の実施の形態に係るクラックセンサの要部の概略構成を模式的に示す平面図である。
図23に示すクラックセンサCS4は、ベース材FB4およびパターン導体PC4を具備している。パターン導体PC4の全パターンをベース材FB4上に形成する。ベース材FB4は、フィルム状の絶縁体からなる。パターン導体PC4は、扁平箔状の導体からなり、ベース材FB4上に積層的に敷設されている。
図23に示すように、パターン導体PC4は、円形のベース材FB4の半径方向に沿う主検出方向Z4と実質的に平行に配設される共通ライン部C04と、各々共通ライン部C04から一側方に分岐し且つ該共通ライン部C04の一端から順次適宜間隔を存して主検出方向と交差する円周方向に互いにほぼ等間隔で同心円状に延設される部分を有する複数の第1の分岐ライン部B50と、各々共通ライン部C04から他側方に分岐し且つ該共通ライン部C04の一端から順次適宜間隔を存して主検出方向と交差する円周方向に互いに等間隔として同心円状に延設される部分を有する複数の第2の分岐ライン部B60と、そしてこれら共通ライン部C04並びに複数の第1および第2の分岐ライン部B50、B60の各先端の他端に外部から接続するための端子部T04とを実質的に共通平面上に形成している。但し、この場合、第1の分岐ライン部B50と第2の分岐ライン部B60は、それぞれ1本おきに共通ライン部C04から分岐しているが、それら以外の残部(やはり1本おきとなる)は、共通ライン部C04と、互いに円周方向に延設されている部分の端部(端子部)と、の中間の共通ライン部C04と所定の角度をなす仮想的な放射方向線分と交わる所定箇所において、前述の共通ライン部C04から分岐した分岐ライン部からさらに分岐している。
このような構成とすれば、パターン導体PC4は、実質的に共通平面上に形成してなるので、クラックに忠実に断裂することができ、従来のクラックゲージのように断裂による抵抗値の変化量によって断裂箇所を判別するのではなく、導通/非導通を判別すれば良いので、クラックセンサを作動させるための電力が少なくて済む。また、このため増幅器やA/D(アナログ-ディジタル)変換器等もほとんど必要がなくなり、回路構成も簡単で済む。検知データはディジタル処理で良いので、ノイズにも強く、しかも無線伝送も容易で、それに要する電力も少なくて済む。
CS,CS1,CS2,CS3,CS4 クラックセンサ
FB,FB1,FB2,FB3,FB4 ベース材
PC1,PC2,PC3,PC4 パターン導体
C01,C02,C03,C04 共通ライン部
B1〜B10,B11〜B30,B31〜B50 分岐ライン部
T0,Tn,T1〜T10,T01,T11〜T30,T02,T31〜T50,T03 端子
PRn 抵抗
TR 送信ユニット
DC パラレル/シリアル(P/S)変換部
RT 無線送信モジュール
RC 受信ユニット
DP 表示ユニット

Claims (11)

  1. フィルム状の絶縁体からなるベース材と、
    前記ベース材上に形成される扁平箔状の導体からなり、主検出方向と平行に配設される共通ライン部、各々前記共通ライン部から分岐し且つ該共通ライン部の一端から順次適宜間隔を存して前記主検出方向と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有する複数の分岐ライン部、そして前記複数の分岐ライン部の各先端および前記共通ライン部の他端に接続するための複数の端子部を実質的に共通平面上に有してなるパターン導体と、
    を具備し、
    クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの成長方向に前記主検出方向を対応させて貼着し、クラックによる前記パターン導体の断裂を前記端子部間の導通状態からの論理処理により、当該クラックの成長形態および成長速さを検知することを特徴とするクラックセンサ。
  2. フィルム状の絶縁体からなるベース材と、
    前記ベース材上に形成される扁平箔状の導体からなり、主検出方向と平行に配設される共通ライン部、各々前記共通ライン部から一側方に分岐し且つ該共通ライン部の一端から順次適宜間隔を存して前記主検出方向と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有する複数の分岐ライン部、そして前記複数の分岐ライン部の各先端および前記共通ライン部の他端に接続するための複数の端子部を実質的に共通平面上に有してなるパターン導体と、
    を具備し、
    クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの成長方向に前記主検出方向を対応させて貼着し、クラックによる前記パターン導体の断裂を前記端子部間の導通状態からの論理処理により、当該クラックの成長形態および成長速さを検知することを特徴とするクラックセンサ。
  3. フィルム状の絶縁体からなるベース材と、
    前記ベース材上に形成される扁平箔状の導体からなり、主検出方向と平行に配設される共通ライン部、各々前記共通ライン部から両側方に分岐し且つ各側方毎に分布して該共通ライン部の一端から順次適宜間隔を存して前記主検出方向と交差する方向に互いにほぼ平行に延設される部分を有し、さらに前記共通ライン部の少なくとも一側方において前記互いにほぼ平行に延設される部分が、各々前記共通ライン部から所定距離で分岐してさらに互いにほぼ平行に延び、前記共通ライン部の両側にわたって複数の検知エリアを形成する複数ずつの分岐ライン部、そして前記複数の分岐ライン部の各先端および前記共通ライン部の他端に接続するための複数の端子部を実質的に共通平面上に有してなるパターン導体と、
    を具備し、
    クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの成長方向に前記主検出方向を対応させて貼着し、クラックによる前記パターン導体の断裂を前記端子部間の導通状態からの論理処理により、当該クラックの成長形態および成長速さを検知することを特徴とするクラックセンサ。
  4. フィルム状の絶縁体からなるベース材と、
    前記ベース材上に形成される扁平箔状の導体からなり、半径方向に向けて配設される共通ライン部、各々前記共通ライン部から両側方円周方向に分岐し且つ各側方毎に分布して該共通ライン部の一端から順次適宜間隔を存して前記共通ラインと交差する円周方向に互いに同心円状に延設される部分を有し、さらに前記共通ライン部の少なくとも一側方において前記互いに円周方向に延設される部分が、各々前記共通ライン部から適宜距離で分岐してさらに互いに円周方向に延び、前記共通ライン部の両側にわたって複数の検知エリアを形成する複数ずつの分岐ライン部、そして前記複数の分岐ライン部の各先端および前記共通ライン部の他端に接続するための複数の端子部を実質的に共通平面上に有してなるパターン導体と、
    を具備し、
    クラックを検出しようとする対象物の表面に、予想されるクラックの発生部位に前記クラックセンサの中心を対応させて貼着し、クラックによる前記パターン導体の断裂を前記端子部間の導通状態からの論理処理により、特に、放射方向に伸びる当該クラックの成長形態および成長速さを検知することを特徴とするクラックセンサ。
  5. パターン導体は、前記ベース材上に敷設され、実質的に絶縁体により被覆形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のクラックセンサ。
  6. 少なくともパターン導体は、対象物に生ずるクラックにより断裂される強度および形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のクラックセンサ。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項のクラックセンサと、
    前記クラックセンサのパターン導体の端子部相互間の導通/非導通をディジタルデータとして抽出するデータ抽出部と、
    前記データ抽出部により抽出されたディジタルデータを前記クラックセンサのパターン導体のパターン配置に基づいて論理処理してクラックの成長状態を解析する解析処理部と、
    前記解析処理部で判別されたクラックの成長状態を模式的に可視化する状態可視化部と
    を具備することを特徴とするクラック監視装置。
  8. 前記データ抽出部は、前記クラックセンサのパターン導体の共通ライン部の他端に接続された端子部と各分岐ライン部の先端に接続された端子部との間の導通/非導通をディジタル値として弁別してディジタルデータとすることを特徴とする請求項7に記載のクラック監視装置
  9. 前記データ抽出部で検出されたディジタルデータを前記解析処理部へ伝送するデータ伝送系をさらに含むことを特徴とする請求項7または請求項8に記載のクラック監視装置
  10. 前記データ伝送系は、ディジタルデータを無線伝送する送信機と受信機を含む無線伝送系であることを特徴とする請求項9に記載のクラック監視装置
  11. 請求項1〜請求項6のいずれか1項のクラックセンサと、
    前記クラックセンサのパターン導体の共通ライン部の他端に接続された端子部と各分岐ライン部の先端に接続された端子部との間の導通/非導通をディジタル値として弁別してディジタルデータとして抽出するためのデータ抽出手段と、
    前記データ抽出手段にて検出されたディジタルデータを伝送するデータ伝送系と、
    前記データ伝送系を介して伝送される前記データ抽出部にて抽出されたディジタルデータを前記クラックセンサのパターン導体のパターン配置に基づいて論理処理してクラックの成長状態を解析するための解析処理手段と、
    前記解析処理部で判別されたクラックの成長状態を模式的に可視化する状態可視化手段と
    を具備することを特徴とするクラック監視システム。
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