JPH06322002A - 3位が求核基で置換されたα−L−ガラクツロン酸を含有する半合成グリコサミノグリカンの合成方法 - Google Patents

3位が求核基で置換されたα−L−ガラクツロン酸を含有する半合成グリコサミノグリカンの合成方法

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JPH06322002A
JPH06322002A JP6059448A JP5944894A JPH06322002A JP H06322002 A JPH06322002 A JP H06322002A JP 6059448 A JP6059448 A JP 6059448A JP 5944894 A JP5944894 A JP 5944894A JP H06322002 A JPH06322002 A JP H06322002A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヘパリンまたはヘパラン構造を有するグリコ
サミノグリカンから直接、3位が求核基で置換されたα
−L−ガラクツロン酸を含有する半合成グリコサミノグ
リカンを合成する新規な方法を提供することである。 【構成】 ヘパリンまたはヘパラン構造を有するグリコ
サミノグリカンを求核剤と、無機もしくは有機塩基の存
在下に45℃〜95℃で30分〜24時間水溶液中で反
応させることによって一般式(III): 【化12】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、3位が求核基で置換さ
れたα−L−ガラクツロン酸を含有する半合成グリコサ
ミノグリカンの合成方法、より詳しくは、ヘパリンまた
はヘパラン構造を有するグリコサミノグリカンを求核剤
と反応させることにより、α−L−イズロン酸−2−O
−硫酸が、3位が置換されたα−L−ガラクツロン酸に
変換することからなる半合成グリコサミノグリカンの合
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】米国
特許第5010063号明細書(以下、US−5010
063という)において、塩基性媒体中でヘパリンおよ
びヘパラン構造を有するグリコサミノグリカンの構造修
飾を行ない、つづいて化学的および物理的性質により、
とくに13C−NMRスペクトルにより間違いなく証明さ
れるように、当時の技術に関して新規な誘導体を反応混
合物から単離することが記載されている。
【0003】つづく米国特許第5104860号明細書
(以下、US−5104860という)において、塩基
性または中性媒体中、US−5010063に記載の反
応条件で形成される生成物から、およびUS−5010
063で出発物質として用いられるヘパリンまたはヘパ
ラン構造を有するグリコサミノグリカンから出発して、
化学的および物理的性質により、とくに13C−NMRス
ペクトルにより間違いなく証明されるように、US−5
010063に記載される化合物とは異なり、当時の技
術に関して新規な一組の生成物をつくるさらなる構造修
飾が記載されている。
【0004】US−5010063に記載されている生
成物の化学的および物理的性質、およびカナディアン
ジャーナル オブ ケミストリー(Can. J. Chem.) 67
1449〜56(1989)においてジャセイア エム(Jaseia M.)
、レジ アール(Rej R.)、ソウリオル エフ(Sauriol
F.)、パーリン エイエス(Perlin A.S.) により記載さ
れた塩基性媒体中での構造修飾の反応のメカニズムを説
明するという特定の目的をもったのちの構造研究の結果
により、これらの誘導体はヘパリンまたはヘパラン構造
を有するグリコサミノグリカンに特有な糖単位のうちた
だ1つ、さらに詳しくは2位が硫酸化されたα−L−イ
ズロン酸の単位に関する、2,3−エポキシグロニック
単位への変換を含む修飾を示すということが証明され
た。えられるエポキシドは一般式(IV):
【0005】
【化3】
【0006】で表わされる。
【0007】同様に、1つの2,3−エポキシグロニッ
ク単位を有する半合成グリコサミノグリカンならびにヘ
パリンまたはヘパラン構造を有するグリコサミノグリカ
ンも、US−5104860に記載されているのと同様
の反応条件で、2位が硫酸化されたα−L−イズロン酸
の糖単位に関する、用いられる反応条件にしたがってこ
の糖単位を非硫酸化α−L−イズロン酸またはα−L−
ガラクツロン酸の単位へ変換することを含む構造修飾を
受けることが証明されている。
【0008】それゆえ、US−5010063には出発
点として必要とされるα−L−イズロン酸−2−O−硫
酸の単位の2位と3位とのあいだにエポキシ基を含む半
合成グリコサミノグリカンならびにそれらをえるために
必要な反応条件が記載されている。一方、US−510
4860には、1単位の非硫酸化α−L−イズロン酸ま
たはα−L−ガラクツロン酸を有するとして確認され
る、エポキシドのさらなる変換に由来する生成物ならび
にエポキシド自体から出発して、またはその代わりにU
S−5010063において出発物質として用いられて
いるヘパリンまたはヘパラン構造を有するグリコサミノ
グリカン自体から出発して前記生成物をえるために必要
な反応条件が記載されている。
【0009】つぎに欧州特許出願公開第565862号
明細書(以下、EP−A−565862という)には、
ヘパリンまたはヘパラン構造を有するグリコサノミグリ
カンに特有な糖単位の1つが、さらに詳しくはα−L−
イズロン酸−2−O−硫酸を含んでいるものが、3位が
求核基で置換されたα−L−ガラクツロン酸へ変換して
全体的または部分的に構造修飾をうけた半合成グリコサ
ミノグリカンが記載されている。前記EP−A−565
862の特許請求の範囲に記載の方法では、US−50
10063に記載の一般式(IV)のエポキシドを求核
剤で処理することによって、一般式(III):
【0010】
【化4】
【0011】で示される半合成グリコサミノグリカンを
えることが記載されている。
【0012】本発明の目的は、一般式(I):
【0013】
【化5】
【0014】で示されるヘパリンまたはヘパラン構造を
有するグリコサミノグリカンから出発して直接、一般式
(III)で示される半合成グリコサミノグリカンを製
造する新規な方法である。
【0015】ヘパリンまたはヘパラン構造を有するグリ
コサミノグリカンの配置と異なるウロン残部(uronic r
esidue)の配置は、物理化学的データ、とくに13C−N
MRスペクトルにもとづいて決定した。
【0016】この新しい方法は、一般式(I)のグリコ
サミノグリカンを出発物質として用いており、一方EP
−A−565862ではそのかわりに(in its turn
)、US−5010063に記載の方法にしたがって
一般式(I)のグリコサミノグリカンからえられる一般
式(IV)のエポキシド誘導体であるので、EP−A−
565862に記載の方法を克服している。最初に一般
式(I)のグリコサミノグリカンから出発して一般式
(IV)のエポキシドを合成、単離および精製する方法
を含む、連続する2回の反応によって一般式(III)
の化合物をえるかわりに、一般式(I)のグリコサミノ
グリカンから出発するという1回の反応だけで、直接一
般式(III)の化合物をえることが有利であるのは、
全体的な収率および工業的なコストの点から明らかであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】一般式(I):
【0018】
【化6】
【0019】(式中、mおよびnは1〜100のいずれ
かの整数を表わし、Rは水素原子または硫酸残部(SO
3 - )を表わす)で示されるヘパリンまたはヘパラン構
造を有するグリコサミノグリカンを、一般式(I)で示
されるヘパリンまたはヘパラン構造を有するグリコサミ
ノグリカンの二量体単位に対して1〜200モル当量の
−Xで示される求核基を有する求核剤と、求核剤中に存
在するいかなる酸基も塩にするのにおよび(または)求
核剤が酸の性質を有する物質と形成しうるいかなる塩か
らも同じ求核剤を放出するのにおよび用いられる塩基に
関して0.5N〜6Nとなるように反応混合物のアルカ
リ度を過度にするのに充分な量の無機もしくは有機塩基
を含有する水溶液中で、求核剤が酸化されやすいばあい
は不活性ガス雰囲気中で、30分〜24時間のあいだ、
45℃〜95℃の温度で撹拌下に反応させること、塩酸
水溶液を加えて冷たい水溶液のpHを中和すること、そ
の水溶液を流水および蒸留水で透折すること、ならびに
その水溶液を凍結乾燥または溶媒を加えて沈殿させるこ
とにより生成物を単離することからなる、一般式(II
I):
【0020】
【化7】
【0021】(式中、pは0でない整数であって、p+
q=m、mおよびnは1〜100のいずれかの整数を表
わし、Rは水素原子または硫酸残部(SO3 - )を、−
Xは求核基を表わす)で示される半合成グリコサミノグ
リカンの合成方法に関する。
【0022】
【実施例】本発明の分野をよりよく定義するために、
「ヘパリンまたはヘパラン構造を有するグリコサミノグ
リカン」の語は、バイオケミカル ジャーナル(Bioche
m.J.)230,665〜674(1985)においてガ
ラジャー ジェイ ティー(Gallagher J.T.)、ウォーカ
ー エー(Walker A.) により、スロンボシス アンドヘ
モスタシス(Thrombosis and Haemostasis)66,44〜
48(1991)においてリンダール ユー(Lindhal
U.)、クジェレン エル(Kjellen L.)によりおよびバイ
オケミカル ジャーナル273、553〜559(19
91)においてターンブル ジェイイー(Turnbull J.
E.)、ガラジャー ジェイ ティー(Gallagher J. T.)
により記載されているように、1,4−グリコシド結合
により互い違いに連なった、ウロン酸(α−L−イズロ
ン酸またはβ−D−グルクロン酸であってよい)とα−
D−グルコサミンとからなる二糖単位を有することを特
徴とする、約3,000〜約50,000ダルトンの分
子量を有する多糖類を示すことを意図するものであるこ
とを指摘しておきたい。α−L−イズロン酸は2位を硫
酸化することができ、グルコサミンはN−アセチル化、
N−硫酸化、6−O−硫酸化、3−O−硫酸化が可能で
あるので、置換基の様々な位置により、少なくとも10
の異なる二糖単位が可能であり、その組合せにより多数
の異なる配列がえられる。最も代表的な二糖単位および
最も頻繁な配列を心に留めつつ、適度に概算すると、ヘ
パリンまたはヘパラン構造を有するグリコサミノグリカ
ンは一般式(I):
【0023】
【化8】
【0024】(式中、Rは水素原子または硫酸残部(S
3 - )を表わし、mおよびnは1〜100のいずれか
の整数を表わす)で示されうると言うことができる。
【0025】天然のヘパリン構造のグリコサミノグリカ
ンでは、mの値は高く、二糖単位A(イズロン酸を含む
二糖単位)は二糖単位の約80%を示す。これに対して
天然のヘパラン構造のグリコサミノグリカンでは、nの
値が高く、二糖単位B(グルクロン酸を含む二糖単位)
が二糖単位の約80%を示す。
【0026】一般式(I)および(III)は主な糖単
位の組成を示すことを意図するものであり、それらの配
列に言及するものではない。
【0027】当業者に知られているように、天然のグリ
コサミノグリカンを、たとえばN−脱硫酸化反応によ
り、あるいはつづくN−アセチル化反応により、化学修
飾することが可能である。このようにして、半合成N−
脱硫酸化ヘパリンまたはN−脱硫酸化−N−アセチル化
ヘパリンをえることもできる。さらに、これらのグリコ
サミノグリカンは、天然であろうと半合成であろうと、
解重合の工程に付すことができ、それによって分子量は
概して3,000から10,000ダルトンのあいだの
水準をとる。
【0028】新規な半合成グリコサミノグリカンをえる
ための本発明に記載の構造修飾は、α−L−イズロン酸
−2−O−硫酸の糖単位を部分的または全体的に、求核
基により3位が置換されたα−L−ガラクツロン酸の糖
単位に変換し、ヘパリンまたはヘパラン構造が消失する
ことを包含するものである。この構造修飾はヘパリンま
たはヘパラン構造を有するいかなる化合物にも行なわれ
うる。実際、選択的であるほかにも、本発明に記載の化
学的方法は、起こりうるすべての配列のヘパリンまたは
ヘパラン構造を有するグリコサミノグリカンに適用可能
である。すなわち、構造修飾の反応の目的であるα−L
−イズロン酸−2−O−硫酸の単位の前または後に連な
る糖単位のタイプおよび官能基の水準によらない。
【0029】新規生成物の構造は、一般式(III):
【0030】
【化9】
【0031】(式中、pは0でない整数であって、p+
q=mである。m、nおよびRは前記と同じであり、−
Xは本発明に記載の方法により導入される求核基を表わ
す)で示される。このようにしてえられる化合物を、
「一般式(III)の半合成グリコサミノグリカン」と
して示す。
【0032】α−L−ガラクツロン酸の3位に求核基を
導入して、α−L−イズロン酸−2−O−硫酸の糖単位
をα−L−ガラクツロン酸の糖単位へ修飾することを含
む構造修飾の反応の結果、グリコサミノグリカンの解重
合またはそれらを形成する多糖鎖の分子量分布の変換は
起こらない。このため、本反応は、いかなる分子量のヘ
パリンまたはヘパラン構造を有するグリコサミノグリカ
ンに対しても適用可能である。しかしながら、えられる
生成物は既知の化学的または酵素的解重合の工程に付す
ことができる。
【0033】本発明の目的は、半合成グリコサミノグリ
カンの新規な製造方法であり、一般式(I):
【0034】
【化10】
【0035】(式中、Rは水素原子または硫酸残部(S
3 - )を表わし、mおよびnは1〜100のいずれか
の整数を表わす)で示されるヘパリンまたはヘパラン構
造を有するグリコサミノグリカンに特徴的な糖単位のう
ちの1つが、α−L−イズロン酸−2−O−硫酸が、−
Xで示される求核基によって3位が置換されたα−L−
ガラクツロン酸に部分的または全体的に変換して、一般
式(III):
【0036】
【化11】
【0037】(式中、pは0でない整数であって、p+
q=mである。m、n、RおよびXは前記と同じ)で示
される新規な半合成グリコサミノグリカンが形成される
という構造修飾をうけるものである。すべての求核剤が
本発明を行なうにおいて有利に用いられる。実際、−Z
(R2 )R1 で表わされる求核基−Xはあらゆるタイプ
の求核剤を包含する。
【0038】さらにくわしくは、Zは酸素原子、硫黄原
子またはチッ素原子を表わし、R1は置換されたまたは
非置換の、直鎖もしくは分枝鎖状C1〜12のアルキル
基、アミノ基、アリール基、ジアゾ基または水酸基を表
わし、ならびにR2 は存在しないか、または水素原子ま
たは直鎖もしくは分枝鎖状C1〜6のアルキル基を表わ
すかまたはR1 と共にヘテロ環を形成する。
【0039】前記の求核基としては、一級もしくは二級
アミン、二級ヘテロ環式アミン、アミノアルコール、ア
ミノチオール、アミノ酸、アミノエステル、ペプチド、
アルコール、フェノール、メルカプタン、ジチオール、
チオフェノール、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、ヒ
ドラジドおよびアジ化ナトリウムに由来する基が本発明
を実施するうえで好ましい。
【0040】本発明を実施するうえでとくに好ましい一
般式(II):−Z(R2 )R1 で表わされる求核基
は、以下の求核剤から生じる基である:グリシン、グリ
シルグリシン、L−システイン、アセチル−L−システ
イン、L−システインエチルエステル、2−アミノチオ
フェノール、1,3−プロパンジチオール、システアミ
ン、アジ化ナトリウム、2−アミノエチル重硫酸塩、タ
ウリン、チオグリコール酸、β−アラニンエチルエステ
ル、L−シスチン、ヒドロキシルアミン、グリシルタウ
リン、システイニルタウリン、グリシルシステイン、グ
リシルフェニルアラニン、グリシルチロシン、2−アミ
ノエタノール、2−アミノエタノールとグリシンのエス
テル、2−アミノエタノールとグリシンのアミド、アル
ギニルリジン、アルギニン、リジン、酢酸と2−アミノ
エタノールのエステル、サリチル酸、メチオニン、グリ
シルプロリン、γ−アミノ酪酸、リジルプロリルアルギ
ニン、スレオニルリジルプロリン、スレオニルリジン、
プロリルアルギニン、リジルプロリン、コリン、4−
(3−アミノプロピル)−2−ヒドロキシ安息香酸また
は4−(2−アミノエチル)−2−ヒドロキシ安息香
酸。
【0041】一般式(III)の半合成グリコサミノグ
リカンの製造法には、求核剤中に存在するいかなる酸基
も塩にすることおよび(または)求核剤が酸の性質を有
する物質と形成しうるいかなる塩からも同じ求核剤を放
出することおよび用いられる塩基に関して0.5N〜6
N、好ましくは1N〜3Nになるように反応混合物のア
ルカリ度を過度にすることのできる量の無機もしくは有
機塩基の存在下に水溶液中で、一般式(I)のヘパリン
またはヘパラン構造を有するグリコサミノグリカンを、
−Xで表わされる求核基を有する求核剤と反応させるこ
とが必要である。その反応は、一般式(I)のグリコサ
ミノグリカンを溶液の終体積に関して1〜5重量%とな
る量で、求核剤および無機もしくは有機塩基を含有する
水溶液に加えることにより行なわれる。同じ求核剤が強
塩基であるとき塩基として作用することもできる。
【0042】用いる求核剤の量は、一般式(I)で示さ
れるグリコサミノグリカンの二量体単位に対して、1〜
200モル当量、好ましくは10〜100モル当量であ
る。無機塩基としては、アルカリもしくはアルカリ土類
水酸化物、好ましくは水酸化ナトリウムもしくは水酸化
カリウムが用いられ、一方、好ましい有機塩基としては
トリエチルアミンのような三級アミンが好ましく用いら
れる。
【0043】反応混合物は撹拌下に、求核剤が酸化され
やすいばあいはできる限り不活性ガス、好ましくはチッ
素雰囲気中で、45℃〜95℃、好ましくは50℃〜7
0℃の温度に、30分間〜24時間、好ましくは2〜6
時間のあいだ保たれる。
【0044】反応の終わりに、冷却後、反応混合物は塩
酸水溶液を加えてpHを中性にする。過量の求核剤は、
たとえば水と混和しない溶媒、クロロホルムまたはジエ
チルエーテルで抽出、または中性のpHでは水性媒体に
溶けないときは濾過により、除去してもよい。透明な水
溶液を、まず流水中で、つぎに蒸留水中で、3000ダ
ルトン以下を除く透析を行なうことにより、のちの段階
でさらに精製してもよい。最後に、一般式(III)の
半合成グリコサミノグリカンを、それを含む水溶液を凍
結乾燥して、またはメタノールもしくはエタノールなど
のアルコールまたはアセトンなどの溶媒を加えて沈殿さ
せることにより単離する。
【0045】以下の実施例はさらに本発明を説明するも
のであり、本発明を限定するものではない。
【0046】実施例1 −Xがグリシルに相当する、一般式(III)の半合成
グリコサミノグリカン グリシン4500mgおよび水酸化ナトリウム4000
mgを含有する水溶液20mlに、ヘパリンのナトリウ
ム塩400mgを加え、60℃に温度調節した。反応混
合物を撹拌下60℃に3時間保ち、つぎに室温まで冷却
し、希釈された塩酸水溶液を加えてpHを中性にした。
つぎにその溶液を流水中で12時間、蒸留水中で6時
間、3000ダルトン以下を除く透析に付し、最後に凍
結乾燥して380mgの生成物がえられた。
【0047】実施例2 −Xがタウリニルに相当する、一般式(III)の半合
成グリコサミノグリカン 4500mgのグリシンのかわりに3750mgのタウ
リンを用いて、実施例1に記載したのと同じ条件で反応
を行なった。400mgの生成物がえられた。
【0048】実施例3 −Xが1−アミノ−3−カルボキシプロパンに相当する
一般式(III)の半合成グリコサミノグリカン 4500mgのグリシンのかわりに6200mgの4−
アミノ酪酸を、および水酸化ナトリウムを4000mg
でなく3200mg用いて、反応時間を4時間に延長し
て、実施例1に記載したのと同じ条件で反応を行なっ
た。390mgの生成物がえられた。
【0049】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ヘパリンまたは
ヘパラン構造を有するグリコサミノグリカンを出発物質
として、エポキシドの半合成グリコサミノグリカンを経
由することなく、1つの反応によって3位が求核基で置
換されたα−L−ガラクツロン酸を含有する半合成グリ
コサミノグリカンを直接合成することができる。このこ
とは、収率および工業的なコストの点からも有利なこと
である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、mおよびnは1〜100のいずれかの整数を表
    わし、Rは水素原子または硫酸残部(SO3 - )を表わ
    す)で示されるヘパリンまたはヘパラン構造を有するグ
    リコサミノグリカンを、一般式(I)で示されるヘパリ
    ンまたはヘパラン構造を有するグリコサミノグリカンの
    二量体単位に対して1〜200モル当量の−Xで示され
    る求核基を有する求核剤と、求核剤中に存在するいかな
    る酸基も塩にするのにおよび(または)求核剤が酸の性
    質を有する物質と形成しうるいかなる塩からも同じ求核
    剤を放出するのにおよび用いられる塩基に関して0.5
    N〜6Nとなるように反応混合物のアルカリ度を過度に
    するのに充分な量の無機もしくは有機塩基を含有する水
    溶液中で、求核剤が酸化されやすいばあいは不活性ガス
    雰囲気中で、30分〜24時間のあいだ、45℃〜95
    ℃の温度で撹拌下に反応させること、塩酸水溶液を加え
    て冷たい水溶液のpHを中和すること、その水溶液を流
    水および蒸留水で透折すること、ならびにその水溶液を
    凍結乾燥または溶媒を加えて沈殿させることにより生成
    物を単離することからなる、一般式(III): 【化2】 (式中、pは0でない整数であって、p+q=m、mお
    よびnは1〜100のいずれかの整数を表わし、Rは水
    素原子または硫酸残部(SO3 - )を、−Xは求核基を
    表わす)で示される半合成グリコサミノグリカンの合成
    方法。
  2. 【請求項2】 塩酸水溶液を加えて冷たい水溶液のpH
    を中和する工程にひきつづき、さらに水と混和しない溶
    媒で抽出することまたは濾過することによって過量の求
    核剤を除去する工程を行なう請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 求核剤の量が一般式(I)で示されるグ
    リコサミノグリカンの二量体単位に対して10〜100
    モル当量であり、水溶液中の該グリコサミノグリカンの
    濃度が1〜5重量%である請求項1または2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 用いられる塩基が水酸化ナトリウム、水
    酸化カリウムおよびトリエチルアミンから選ばれたもの
    であり、用いられる塩基に関して1N〜3Nとなるよう
    に反応混合物のアルカリ度が過度である請求項1または
    2記載の方法。
  5. 【請求項5】 −Xで示される求核基が一般式(I
    I):−Z(R2 )R1(式中、Zは酸素原子、硫黄原
    子またはチッ素原子であって、R1 は置換されたまたは
    非置換の、直鎖もしくは分枝鎖状C1〜12のアルキル
    基、アミノ基、アリール基、ジアゾ基または水酸基であ
    って、ならびにR2 は存在しないか、または水素原子ま
    たは直鎖もしくは分枝鎖状C1〜6のアルキル基である
    かまたはR1と共にヘテロ環を形成する)で表わされる
    請求項1、2、3または4記載の方法。
  6. 【請求項6】 一般式(II)で表わされる求核基が、
    一級もしくは二級アミン、二級ヘテロ環式アミン、アミ
    ノアルコール、アミノチオール、アミノ酸、アミノエス
    テル、ペプチド、アルコール、フェノール、メルカプタ
    ン、ジチオール、チオフェノール、ヒドロキシルアミ
    ン、ヒドラジン、ヒドラジドまたはアジ化ナトリウムに
    由来する請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 一般式(II)で表わされる求核基が、
    グリシン、グリシルグリシン、L−システイン、アセチ
    ル−L−システイン、L−システインエチルエステル、
    2−アミノチオフェノール、1,3−プロパンジチオー
    ル、システアミン、アジ化ナトリウム、2−アミノエチ
    ル重硫酸塩、タウリン、チオグリコール酸、β−アラニ
    ンエチルエステル、L−シスチン、ヒドロキシルアミ
    ン、グリシルタウリン、システイニルタウリン、グリシ
    ルシステイン、グリシルフェニルアラニン、グリシルチ
    ロシン、2−アミノエタノール、2−アミノエタノール
    とグリシンのエステル、2−アミノエタノールとグリシ
    ンのアミド、アルギニルリジン、アルギニン、リジン、
    酢酸と2−アミノエタノールのエステル、サリチル酸、
    メチオニン、グリシルプロリン、γ−アミノ酪酸、リジ
    ルプロリルアルギニン、スレオニルリジルプロリン、ス
    レオニルリジン、プロリルアルギニン、リジルプロリ
    ン、コリン、4−(3−アミノプロピル)−2−ヒドロ
    キシ安息香酸または4−(2−アミノエチル)−2−ヒ
    ドロキシ安息香酸に由来する請求項6記載の方法。
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