JPH06321958A - トリアルコキシシランの製造方法 - Google Patents

トリアルコキシシランの製造方法

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JPH06321958A
JPH06321958A JP5132963A JP13296393A JPH06321958A JP H06321958 A JPH06321958 A JP H06321958A JP 5132963 A JP5132963 A JP 5132963A JP 13296393 A JP13296393 A JP 13296393A JP H06321958 A JPH06321958 A JP H06321958A
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トリアルコキシシランの効率的な製造方法を
提供する。 【構成】 触媒の存在下、アルミニウム含有率0.30
〜0.37重量%である金属珪素と炭素数1〜4のアル
キルアルコ−ルを反応させてトリアルコキシシランを製
造する方法。 【効果】 金属珪素転化率が高く、未反応の金属珪素に
よる産業廃棄物の排出が抑制され、環境面でも改善され
た効率のよいトリアルコキシシランの製造方法を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシランカップリング材等
の原料として有用なトリアルコキシシランの効率的な製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルコキシシランは、各種シランカップ
リング剤や、絶縁薄膜の原材料等として有用であり、特
にトリアルコキシシランは分子内にSiH結合を有し、
しかもモノアルコキシシラン、ジアルコキシシランに比
べて化学的に安定であるところから、その需要性は高
く、安価で効率の良い製造法が求められている。
【0003】従来、トリアルコキシシランの製造法とし
ては、クロロシラン類と低級アルキルアルコールを原料
とする方法が知られているが、クロロシラン類がコスト
高である上、目的とするアルコキシシランの他に塩酸が
副生するため、生成物の精製が困難で、かつ反応装置が
腐食する等の欠点があった。
【0004】一方、金属珪素とアルキルアルコールとを
反応させる直接法と呼ばれる方法が知られており、この
方法は、例えば銅触媒の存在下に気相または液相で行わ
れている。この反応は一段反応で目的とするトリアルコ
キシランが製造出来るため、工業的及び経済的に有利な
方法と言えるが、珪素転化率が低いという大きな問題が
あり、また多量の未反応の金属珪素が産業廃棄物として
排出されるため、環境面でも問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記のよ
うな問題点に鑑み、金属珪素の転化率が高く、未反応の
金属珪素の量を低減させ、産業廃棄物の排出を抑制し、
環境面でも改善されたトリアルコキシランの製造方法に
ついて鋭意研究した結果、本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属珪素と炭
素数1〜4のアルコールを反応させてトリアルコキシラ
ンを製造するに際し、アルミニウム含有率0.30〜
0.37重量%である金属珪素を用いることを特徴とす
るトリアルコキシシランの製造方法である。
【0007】本発明方法において原料の一つとして使用
される金属珪素は、アルミニウム含有率0.30〜0.
37重量%、更に好ましくは0.31〜0.36重量
%、特に好ましくは0.32〜0.35重量%の金属珪
素である。アルミニウム含有率が0.30重量%未満あ
るいは0.37重量%を超えると、金属珪素の転化率が
低下する恐れがある。なお、アルミニウムは、金属珪素
中、金属アルミニウム、アルミニウム化合物あるいはア
ルミニウム合金等の種々の形態で存在する可能性がある
が、本発明におけるアルミニウム含有率はアルミニウム
原子として算出される値である。
【0008】本発明において使用される、金属珪素中の
アルミニウム含有率が制御された金属珪素の製造方法と
しては、例えばフェロシリコン、特に好ましくは珪素含
有率92重量%のフェロシリコンと、塩化鉄の塩酸溶液
を反応させる方法が好適である。
【0009】その他の金属珪素中の不純物については特
に制限されるものではなく、純度80重量%以上の金属
珪素が好適であり、またその他の不純物の種類および量
についても格別制限されるものではく、例えばFe、C
a等を不純物としてそれぞれ1重量%まで含有していて
もよい。
【0010】金属珪素の形状は粒状が好適であり、粒径
は特に限定されるものではないが、通常、平均粒径2mm
以下が好ましく、更に好ましくは平均粒径25〜500
μm、特に好ましくは平均粒径50〜300μmであ
る。
【0011】もう一つの原料である炭素数1〜4の低級
アルキルアルコールとしては、直鎖状あるいは分岐状の
いずれでもよく、具体的にはメタノール、エタノール、
n−プロパノール、iso −プロパノ−ル、n−ブタノ−
ル、sec −ブタノ−ル、iso−ブタノール、tert−ブタ
ノールがあり、メタノール、エタノールが好ましく、こ
れらの内でもエタノールが特に好ましい。
【0012】低級アルキルアルコールは純度95重量%
以上が好ましく、脱水剤で処理することにより水分の含
有量を2000ppm 以下、更に好ましくは500ppm 以
下としたものが好ましい。
【0013】低級アルキルアルコールの反応系への供給
速度は、金属珪素1モルに対し、低級アルキルアルコー
ル10〜1,000ミリモル/hrが好ましく、更に好
ましくは50〜500ミリモル/hrである。1,00
0ミリモル/hrを超えると未反応の低級アルキルアル
コールが増加し、更に金属珪素転化率の低下につなが
り、経済的とは言えず、あまり少なくても金属珪素転化
率が低下する恐れがある。
【0014】低級アルキルアルコールは単独で供給して
も、希釈ガスにより希釈して供給してもよい。希釈ガス
としては、原料やトリアルコキシシランと反応しないも
のであれば特に限定されるものではなく、例えば窒素、
アルゴン、水素等が挙げられる。
【0015】本発明における触媒としては、銅触媒、亜
鉛触媒、ニッケル触媒等、通常用いられる触媒のいずれ
もが使用でき、特に限定するものではないが、銅触媒が
特に好ましい。具体例としては塩化第一銅、塩化第二
銅、臭化銅、沃化銅、弗化銅、炭酸銅、硫酸銅、酢酸
銅、蓚酸銅、チオシアン酸銅等の銅塩、あるいは水酸化
第一銅,水酸化第二銅、シアン化銅、硫化銅、酸化銅等
の銅含有無機化合物、メチル銅、エチル銅などの有機銅
化合物、または金属銅が挙げられる。
【0016】上記の内でも、塩化第一銅が更に好まし
く、特に湿式法で製造された塩化第一銅(以下、湿式法
塩化第一銅という)が好ましい。
【0017】湿式法塩化第一銅とは、溶媒中の塩化第一
銅を晶析し、分離、乾燥することにより製造された塩化
第一銅である。具体的には、例えば、塩化第二銅水溶液
中に銅片を加えて塩化第一銅として晶析させ、これを分
離後、乾燥することにより製造されたもの、あるいは硫
酸銅、塩酸、銅および食塩を用いて溶解反応させること
により生成した塩化第一銅を晶析させ、これを分離後、
乾燥することにより製造されたもの等が挙げられる。こ
の湿式法塩化第一銅は、乾式法により製造された塩化第
一銅、すなわち金属銅と塩素ガスを原料に用いて製造さ
れた塩化第一銅とは明確に区別されている。
【0018】触媒の純度は90重量%以上が好ましい。
90重量%未満では、金属珪素転化率の低下につながる
恐れがある。
【0019】触媒の粒径は40μm未満が好ましく、更
に好ましくは2μm未満である。40μm以上では反応
速度の低下をもたらすことがあり、これは金属珪素の転
化率の低下にもつながる。
【0020】触媒は、製造条件により粒度を自由に調整
することが出来るが、あまり細かすぎると製造工程にお
ける晶析と乾燥工程の効率が悪く、また粒子の表面が
熱、水分等により失活してしまう場合があるので、特に
好適な方法としては、湿式法塩化第一銅の粒径を20μ
m以上になるように製造した後に、ボールミル等により
2μm未満の粒径に粉砕する方法が挙げられる。粉砕は
水分の少ない空気中で行うのが好ましく、更に好ましく
は窒素中で行うとよい。
【0021】触媒の供給方法は、金属珪素とは別個に反
応系へ供給するのが一般的であるが、事前に金属珪素と
混合しても、あるいは金属珪素をこれに担持させたもの
を供給してもよい。
【0022】触媒は、金属珪素と共に活性化して反応系
に供給するのが好ましい。活性化方法としては、100
℃〜600℃、特に好ましくは130℃〜230℃で加
熱処理するのが好ましい。100℃未満では活性化する
のに時間を要し効率的とはいえず、600℃を超えると
触媒作用の失活につながる恐れがある。また活性化は、
液相反応の場合を例にとると、溶媒に添加する前に行っ
ても、また不活性ガスを通常吹き込みながら溶媒中で行
ってもよい。
【0023】触媒の使用量は、金属珪素100重量部に
対して0.5重量部〜50重量部が好ましく、更に好ま
しくは5重量部〜30重量部である。0.5重量部未満
あるいは50重量部を超えると、共に珪素転化率の低下
につながる恐れがある。
【0024】本発明において、珪素転化率を更に向上さ
せるために、アルミニウムまたは/およびアルミニウム
化合物(以下単に、アルミニウム類と総称する)を反応
系に存在させることが好ましい。なお、ここでいうアル
ミニウム類とは、金属珪素中のアルミニウムとは区別さ
れるものである。
【0025】アルミニウム類としては、金属アルミニウ
ム、Si、Mg、Caとのアルミニウム合金等のアルミ
ニウム金属、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、弗
化アルミニウム、沃化アルミニウム等のハロゲン化アル
ミニウム、炭酸アルミニウム、硫酸アルミニウム等のア
ルミニウム塩、水酸化アルミニウム、硫化アルミニウム
等のアルミニウム含有の無機化合物、酢酸アルミニウ
ム、蓚酸アルミニウム、トリアルコキシアルミニウム等
のアルミニウム含有の有機化合物等が挙げられ、特に金
属アルミニウム、アルミニウム合金等のアルミニウム金
属が好ましい。またアルミニウム類は1種でもまた2種
以上を併用してもよい。
【0026】アルミニウム類は、金属珪素100重量部
に対して、0.01〜10重量部が好ましく、更に好ま
しくは0.1〜2重量部である。0.01重量部未満あ
るいは10重量部を超えると、共に珪素転化率が低下す
る恐れがある。
【0027】また、アルミニウム合金の場合、アルミニ
ウムの含有率は50重量%以上が好ましく、更に好まし
くは85重量%以上である。
【0028】アルミニウム類は反応系に単独で供給して
も、また金属珪素あるいは触媒と混合して供給してもよ
い。
【0029】本発明の反応は気相でも液相でも行える
が、液相が特に好ましい。以下、液相反応を例にして本
発明を具体的に説明する。
【0030】反応器は金属珪素が良好な分散状態に保た
れるものであれば形状を問うものではない。反応器の外
部に冷却又は加熱用外部ジャケットを備えていてもよ
く、また、伝熱を良くするために反応器内部にフィン、
コイル等を備えたものでも良い。通常、反応器は反応原
料である珪素原料及びアルコールを供給する管、生成し
たトリアルコキシシランを主成分とし、その他の副生す
る珪素化合物や未反応アルコールを含有する反応液の排
出管、および反応後の残査の排出口を備えている。ま
た、反応器の材質としては、石英管、ガラス管、金属管
等を使用することが出来、特に限定されるものではな
い。
【0031】また、反応方式は、金属珪素および触媒を
最初に全量仕込むバッチ方式でも、また反応中に連続的
に供給する連続式のどちらでも良い。
【0032】液相で行う場合、溶媒が使用される。溶媒
としては金属珪素、触媒およびトリアルコキシシランと
反応しない不活性なものならば特に限定されるものでは
ないが、沸点が高温で安定な溶媒が好ましい。例えば、
オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、ヘキサデ
カン、オクタデカン、エイコサン等のパラフィン系炭化
水素、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、シメ
ン、ブチルベンゼン、ブチルトルエン、オクチルベンゼ
ン、ドデシルベンゼン等のアルキルベンゼン系炭化水素
またはその水素化物、ジフェニル、ジフェニルエーテ
ル、モノエチルジフェニル、ジエチルジフェニル、トリ
エチルジフェニル等のジフェニル系炭化水素またはその
水素化物、アルキルナフタリン系炭化水素またはその水
素化物、トリフェニル系炭化水素またはその水素化物等
が挙げられる。これらの内でも、アルキルベンゼン系炭
化水素が好ましく、特にドデシルベンゼン系が好まし
い。これらの溶媒は1種でもまた2種以上を組合せて用
いても良い。
【0033】金属珪素と溶媒の好適な割合は、溶媒1リ
ットルに対して金属珪素0.1Kg〜1Kgが好まし
く、更に好ましくは0.3Kg〜0.7Kgである。
【0034】本発明の反応温度は100℃〜300℃が
好ましく、特に好ましくは150℃〜230℃である。
100℃未満では金属珪素転化率の低下につながり、ま
た300℃を超えると低級アルキルアルコールが金属珪
素や触媒との接触により分解して発生した水分による触
媒の失活につながる恐れがある。
【0035】本発明の反応は常圧、加圧または減圧のい
ずれで行っても良いが,装置が簡単であり経済的で有利
であるという点で常圧が望ましい.
【0036】本発明で得られるトリアルコキシシラン
は、原料として使用する低級アルキルアルコールに対応
したアルコキシ基を有しており、具体的にはトリメトキ
シシラン、トリエトキシシラン、トリ−n−プロポキシ
シラン、トリイソプロポキシシラン、トリ−n−ブトキ
シシラン、トリ−sec −ブトキシシラン、トリイソブト
キシシラン、トリ−tert−ブトキシシラン等が挙げら
れ、本発明で製造されるトリアルコキシシランとして更
に好適なものにはトリメトキシシラン、トリエトキシシ
ランが挙げられ、トリエトキシシランが最適である。
【0037】本発明の反応方式による反応生成液は、高
濃度のトリアルコキシシランを含有し、その他にテトラ
アルコキシシランその他の副反応生成物や未反応アルコ
ールを含んでいるが、目的物であるトリアルコキシシラ
ンはこの反応生成液から蒸留その他常法に従って容易に
分離取得することが出来る。
【0038】トリアルコキシシラン等を分離後の反応溶
媒は、反応中に生成した銅粉と未反応金属珪素により赤
褐色のスラリー状をなしているが、本発明方法によれ
ば、未反応金属珪素が殆ど残らないため、反応残渣が少
量であり、濾過や遠心分離等により容易にこれを分離す
ることが出来る。分離した固形分反応残渣は殆どが銅粉
であり、未反応金属珪素はごく僅かである。また濾過し
て回収した溶媒は再使用可能である。
【0039】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例を挙げて
説明する。なお、本明細書におけるトリアルコキシシラ
ンの選択率および金属珪素転化率は、下記の式で算出さ
れる値である。 ・トリアルコキシシラン選択率(モル%)=〔(トリア
ルコキシシランのモル数)/(トリアルコキシシランの
モル数+テトラアルコキシシランのモル数)〕×100 ・金属珪素転化率(wt%)=100−〔(反応残査中の
金属珪素の重量)/(仕込んだ金属珪素の重量)〕×1
00
【0040】実施例1 原料吹き込み管、温度計、攪拌機、冷却器および冷却液
出口を備えた500mlガラス製反応器に、溶媒として
ドデシルベンゼン300mlを仕込み、金属珪素(珪素
含有率92重量%のフェロシリコンと、塩化鉄の塩酸溶
液を反応させたもの;珪素含有率99.0重量%、アル
ミニウム含有率0.32重量%、鉄含有率0.37重量
% 平均粒径100μm)150g、湿式法塩化第一銅
(純度95%)15gを仕込んだ。次いで、窒素を供給
(30ml/min)しながら、撹拌混合下、200℃
で10時間加熱して触媒の活性化処理を行った。なお、
上記の湿式法塩化第一銅としては、硫酸銅、塩酸、銅お
よび食塩を溶解反応させて塩化第一銅を晶析させた後、
これを分離、乾燥することにより固体状の塩化第一銅を
取得し、さらにボールミルによって粒径0.06〜1.
48μmとしたものを使用した。
【0041】次いで、反応器の温度を180℃に保ち、
撹拌混合下、窒素を供給しながら(30ml/mi
n)、吹込み管より、気化したエタノール50g/hr
を溶媒中に供給して反応させた。
【0042】反応開始後5分して冷却器から生成液が溜
出し始めた。溜出して来る生成液の組成をガスクロマト
グラフィーにより分析し、その組成の経時的変化を観察
し、エタノールの組成が100%になった時点をもって
反応終了とした。
【0043】反応を開始してから26時間後に反応は終
了し、目的物であるトリエトキシシランを含有する反応
生成液を取得した。取得した全生成液の組成の分析結果
と、これに基づくトリエトキシシランの選択率および珪
素転化率を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】トリエトキシシランを分離取得した後の反
応器内容物は赤褐色のスラリー状で、濾過して取得した
固形分反応残渣は殆どが銅粉であり、未反応珪素は極く
わずかであった。濾過して回収した溶媒は無色透明で再
使用可能であった。
【0046】実施例2 金属珪素として、金属珪素(珪素含有率99.0重量
%、アルミニウム含有率0.31重量%、鉄含有率0.
30重量%、平均粒径100μm)を用いた以外は、実
施例1と同様にして反応を行った。反応は30時間で終
了した。
【0047】取得した全生成液の組成の分析結果と、こ
れに基づくトリエトキシシランの選択率および珪素転化
率を表1に示す。
【0048】実施例3 金属珪素として、金属珪素(珪素含有率99.0重量
%、アルミニウム含有率0.36重量%、鉄含有率0.
39重量%、平均粒径100μm)を用いた以外は、実
施例1と同様にして反応を行った。反応は27時間で終
了した。
【0049】取得した全生成液の組成の分析結果と、こ
れに基づくトリエトキシシランの選択率および珪素転化
率を表1に示す。
【0050】実施例4 反応器に、更にアルミニウムシリコン(シリコン含有率
10wt%)1gを仕込んだ以外は実施例2と同様にして
反応を行った。反応は30時間で終了した。
【0051】取得した全生成液の組成の分析結果と、こ
れに基づくトリエトキシシランの選択率および珪素転化
率を表1に示す。
【0052】比較例1 金属珪素として、金属珪素(珪素含有率99.3重量
%、アルミニウム含有率0.25重量%、鉄含有率0.
22重量%、平均粒径100μm)を用いた以外は、実
施例1と同様にして反応を行った。反応は25時間で終
了した。
【0053】取得した全生成液の組成の分析結果と、こ
れに基づくトリエトキシシランの選択率および珪素転化
率を表1に示す。
【0054】比較例2 金属珪素として、金属珪素(珪素含有率98.9重量
%、アルミニウム含有率0.38重量%、鉄含有率0.
43重量%、平均粒径100μm)を用いた以外は、実
施例1と同様にして反応を行った。反応は18時間で終
了した。
【0055】取得した全生成液の組成の分析結果と、こ
れに基づくトリエトキシシランの選択率および珪素転化
率を表1に示す。
【0056】比較例3 金属珪素として、金属珪素(珪素含有率98.9重量
%、アルミニウム含有率0.41重量%、鉄含有率0.
50重量%、平均粒径100μm)を用いた以外は、実
施例1と同様にして反応を行った。反応は16時間で終
了した。
【0057】取得した全生成液の組成の分析結果と、こ
れに基づくトリエトキシシランの選択率および珪素転化
率を表1に示す。
【0058】
【発明の効果】本発明は、触媒の存在下に金属珪素と炭
素数1〜4のアルコールを反応させてトリアルコキシシ
ランを製造するに際し、アルミニウム含有率0.30〜
0.37重量%である金属珪素を用いることにより、金
属珪素の転化率が高く、従って、未反応の金属珪素の量
を低減させ、産業廃棄物の排出を抑制し、環境面でも改
善されたトリアルコキシランの製造方法である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒の存在下に金属珪素と炭素数1〜4
    のアルキルアルコールを反応させてトリアルコキシシラ
    ンを製造するに際し、アルミニウム含有率0.30〜
    0.37重量%である金属珪素を用いることを特徴とす
    るトリアルコキシシランの製造方法。
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