JPH0632097Y2 - エアブロー浴槽付きユニットバス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、エアブロー浴槽付きユニットバスに関する。

＜従来の技術＞ 従来、浴槽の底部から気泡を噴出させるエアブロー浴槽
においては、気泡発生用のエアポンプを、ユニットバス
外やユニットバス内に据え置きするか、あるいは浴槽の
底壁または側壁の外面に取り付けている。

＜考案が解決しようとする課題＞ しかし、集合住宅においては、ユニットバス外にエアポ
ンプを据え置きするための場所を確保することが困難な
場合が多い。

また、エアポンプをユニットバス内に据え置いたり浴槽
の底壁外面や側壁外面に取り付けたりする形式のもので
は、設置場所の問題はないが、エアポンプの振動がユニ
ットバス並びに浴槽に直接伝わったり、特定周波数でユ
ニットバスに共振が生じてうなりやびびりが発生する場
合があり、入浴する人に不快感を与えるという問題があ
った。

本考案は、このような事情に鑑みて創案されたもので、
ユニットバス並びに浴槽への直接的な振動の伝播かな
く、うなりやびびりも生じないエアブロー浴槽付きユニ
ットバスを提供することを目的とする。

＜課題を解決するための手段＞ 本考案は、上記の目的を達成するために、次のような構
成をとる。

即ち、本考案のエアブロー浴槽付きユニットバスは、ユ
ニット天井裏のスペースにおいて固定部にエアポンプを
吊り下げ支持してあるとともに、前記エアポンプと浴槽
とを振動吸収性のエアブロー配管を介して連通接続して
あることを特徴とするものである。

＜作用＞ 即ち、エアポンプを据え置きするのでなく、ユニット天
井裏の空いたスペースにおいて固定部にエアポンプを吊
り下げ支持させるから、据え置き場所を確保することが
困難な集合住宅においてエアブロー浴槽付きユニットバ
スの設置が可能となる。

また、エアポンプを吊り下げ支持することによってエア
ポンプをユニットバスから切り離しているとともに、エ
アポンプと浴槽とを接続するエアブロー配管として振動
吸収性のものを用いているから、エアポンプの振動がユ
ニットバス並びに浴槽に直接的に伝播することがなく、
また、うなりやびびりも発生しないので、入浴する人に
不快感を与えることがない。

＜実施例＞ 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図はエアブロー浴槽付きユニットバスの設置状態を
示す断面図である（但し、ハッチングは省略してい
る）。

第１図に示すように、ユニットバス１は、浴槽２、洗い
場３、ランプ４、鏡５、棚６、シャワー７などを備えて
いる。ユニットバス１を設置する空間において、ユニッ
トバス１の天板８と上階のコンクリート床スラブ９との
間には比較的大きなスペース11がある。このユニット天
井裏のスペース11において、コンクリート床スラブ９に
支持させる状態で気泡発生用のエアポンプ12が取り付け
られている。

第２図はエアポンプの取り付け構造を示す正面図であ
る。

コンクリート床スラブ９にエアポンプ12を複数の免振構
造のアンカーボルト13を介して吊り下げ状に支持させて
いる。免振構造のアンカーボルト13は、上部ボルト13a
の下端のフランジと下部ボルト13bの上端のフランジと
を防振ゴム14のモールドによって連結したものである。

各アンカーボルト13における上部ボルト13aの上端をコ
ンクリート床スラブ９に埋め込み固定し、エアポンプ12
の上面に固定した複数の取り付け板15に下部ボルト13b
を挿通しナット16を螺合することによって、エアポンプ
12を複数のアンカーボルト13を介してコンクリート床ス
ラブ９に吊り下げ支持してある。

このように吊り下げ支持されたエアポンプ12は、ユニッ
トバス１の天板８から離れており、エアポンプ12の振動
がユニットバス１に対して伝わらないようになってい
る。また、上階のコンクリート床スラブ９に対しても、
防振ゴム14の減衰作用によってエアポンプ12の振動が伝
わらないようになっている。

エアポンプ12の吐出口と浴槽２のエア噴出口とは、振動
吸収性のエアブロー配管17を介して連通接続されてい
る。このエアブロー配管17は、浴槽２の側壁の外側を通
って側壁の底部から浴槽２の底部に導かれ、浴槽２の底
部に設けたエア噴出口に接続されている。

振動吸収性のエアブロー配管17としては、可撓性のある
ホースを用いてもよいし、硬質の塩化ビニルパイプの途
中を分離し、その分離箇所を振動吸収性のある継手で連
結したものを用いてもよい。

ユニットバス１の天板８には、エアポンプ12を出し入れ
できる大きさでメンテナンス作業者の頭と手とが入る大
きさの点検口18が形成されており、普段は点検口18をカ
バー19で気密的に閉塞してある。

以上のように、エアポンプ12を据え置きするのではな
く、ユニット天井裏の空いたスペース11において上階の
コンクリート床スラブ９から吊り下げ支持させるから、
据え置き場所を確保することが困難な集合住宅において
もエアブロー浴槽付きユニットバスを設置することがで
きる。

また、エアポンプ12をコンクリート床スラブ９から吊り
下げ支持することによって、エアポンプ12をユニットバ
ス１から切り離しているとともに、エアポンプ12と浴槽
２とを連通接続するエアブロー配管17を振動吸収性のあ
るものとしてあるから、エアポンプ12の振動がユニット
バス１並びに浴槽２に直接的に伝播することがなく、ま
た、うなりやひびりも発生しないで、 入浴する人に不快感を与えることがない。

さらに、エアポンプ12をコンクリート床スラブ９に吊り
下げるアンカーボルト13が中間に防振ゴム14を有する免
振構造となっているため、上階に対してもエアポンプ12
の振動が伝播することとがなく、上階の住人にも迷惑が
かからない。

エアポンプ12が浴槽２の水面よりもかなり上方に位置し
ているので、浴槽２内の水がエアポンプ12に逆流する心
配も全くない。

メンテナンスに際しては、エアポンプ12を点検口18から
ユニットバス１の室内側に取り出すことができるよう
に、点検口18の開口寸法をエアポンプ12の外形寸法より
も大きくしておけば、エアポンプ12のメンテナンスを容
易に行える。

なお、コンクリート床スラブ９が防振構造を有している
場合には、アンカーボルト13として免振構造のものを用
いなくてもよい。また、エアポンプ12を吊り下げ支持さ
せる固定部としてはコンクリート床スラブ９に限る必要
はなく、天井裏の根太や大引きや梁などに吊り下げ支持
させてもよい。吊り下げ支持部材としては、アンカーボ
ルト13に限る必要はなく、エアポンプ12を安定的に支持
できるものであればなんでもよい。

＜考案の効果＞ 本考案に係るエアブロー浴槽付きユニットバスによれ
ば、次の効果が発揮される。

即ち、ユニット天井裏の空いたスペースにおいてエアポ
ンプを吊り下げ支持させてあるから、据え置き場所を確
保することが困難な集合住宅においてもエアブロー浴槽
付きユニットバスを設置することができる。

また、エアポンプを吊り下げ支持することによってエア
ポンプをユニットバスから切り離しているとともに、エ
アポンプと浴槽との連通接続に振動吸収性のエアブロー
配管を用いているから、エアポンプの振動がユニットバ
ス並びに浴槽に直接的に伝播することがなく、うなりや
びびりも発生しないので、入浴の快適性を向上すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の一実施例に係り、第１図は
エアブロー浴槽付きユニットバスの設置状態を示す断面
図、第２図はエアポンプの取り付け構造を示す正面図で
ある。 １……ユニットバス ２……浴槽 ９……コンクリート床スラブ（固定部） 11……ユニット天井裏のスペース 12……エアポンプ 13……アンカーボルト（吊り下げ支持部材） 17……振動吸収性のエアブロー配管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ユニット天井裏のスペースにおいて固定部
   にエアポンプを吊り下げ支持してあるとともに、前記エ
   アポンプと浴槽とを振動吸収性のエアブロー配管を介し
   て連通接続してあることを特徴とするエアブロー浴槽付
   きユニットバス。