JPH06320878A - 熱転写受像材料 - Google Patents

熱転写受像材料

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JPH06320878A
JPH06320878A JP5109384A JP10938493A JPH06320878A JP H06320878 A JPH06320878 A JP H06320878A JP 5109384 A JP5109384 A JP 5109384A JP 10938493 A JP10938493 A JP 10938493A JP H06320878 A JPH06320878 A JP H06320878A
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JP
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dye
resin
layer
thermal transfer
image
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JP5109384A
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English (en)
Inventor
Seiichi Kubodera
征一 久保寺
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】転写ムラや白ヌケがなく高濃度の転写画像が得
られ、画像の保存中の滲みや光褪色に優れた記録を得る
ための熱転写受像材料を提供する。 【構成】支持体上に熱移行性色素を受容する色素受容層
を設けた熱転写受像材料において、前記支持体が、50
重量%以上がジカルボン酸とジオールから得られるポリ
エステル樹脂と白色顔料を含む層を基体上に被覆してな
ることを特徴とする熱転写受像材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写記録に用いられる
熱転写受像材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラービデオカメラで電子的に形
成された画像からプリントを得るための熱転写システム
が開発されてきた。このようなプリントを得る一方法に
よれば、電子画像を先ずカラーフィルターで色分解す
る。次に色分解された各画像を電気信号に交換する。引
続きこれらの信号を操作してイエロー、マゼンタ及びシ
アンの電気信号を発生させる。次にこれらの信号を熱プ
リンタに伝達する。プリントを得るには、イエロー、マ
ゼンタ又はシアンの色素供与材料を色素受像材料に面と
面を合わせて配置する。続いてこの両者をサーマルヘッ
ドとプラテンローラとの間に挿入する。ライン型の熱ヘ
ッドを用いて、色素供与材料の裏面から加熱する。熱ヘ
ッドは多数の加熱要素を有し、イエロー、マゼンタ及び
シアンの信号に応答して逐次加熱される。引続きこの過
程を他の二色で繰り返すのである。このようにしてスク
リーン上に視えた元の画像に対応するカラーハードコピ
ーが得られる。
【0003】前述の電気信号を用いて熱的にプリントを
得る別法は、熱ヘッドの代わりにレーザを用いる方法で
ある。レーザビームは、元の画像の形状及び色を表わす
電気信号で変調され、元の対象の色を再構成するため色
素供与材料上に存在する必要ある域の色素のみが加熱さ
れて熱移行する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の熱転写記録方式
は色素供与材料と受像材料の密着性が画質に著しい影響
を与える。すなわち、受容層表面が平滑でないと、転写
ムラ、転写抜け、転写濃度不足等の画質劣化が発生す
る。また、受像材料の支持体として合成紙やポリエチレ
ン被覆紙が用いられることが多いが、これらの支持体で
は熱転写記録された画像が、保存中に滲んだり、褪色す
ることがある。本発明の目的は、これらの欠点のない熱
転写受像材料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に熱
移行性色素を受容する色素受容層を設けた熱転写受像材
料において、前記支持体が、50重量%以上がジカルボ
ン酸とジオールから重縮合または共縮合によって合成さ
れたポリエステル樹脂に白色顔料を混合分散した組成物
を基体の少なくとも受容層側表面に被覆せしめてなるこ
とを特徴とする熱転写受像材料により達成された。
【0006】以下本発明について詳細に説明する。熱転
写受像材料に用いる支持体は、ポリエステルを50重量
%以上含む樹脂に白色顔料を混合分散した組成物を、原
紙で代表されるような基体の少なくとも乳剤塗布側表面
に被覆せしめてなる反射支持体であることが必要であ
る。このポリエステルは、ジカルボン酸とジオールから
縮合重合によって合成されたポリエステルが好ましく、
また好ましいジカルボン酸としてはテレフタル酸、イソ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。好
ましいジオールとしては、エチレングリコール、ブチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレン
グリコール、ブタンジオール、ヘキシレングリコール、
ビスフェノールAエチレンオキシド付加物(2,2−ビ
ス(4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)フェニル)プ
ロパン、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン等
が挙げられる。表1に示す樹脂を具体例としてあげるこ
とができる。
【0007】
【表1】
【0008】本発明の場合、これらジカルボン酸の単独
あるいは混合物と、ジオールの単独あるいは混合物とを
縮合(共)重合して得られる種々のポリエステルを使用
することができる。中でもジカルボン酸の少なくとも一
種はテレフタル酸であることが好ましい。またジカルボ
ン酸成分が、テレフタル酸とイソフタル酸の混合物(比
率9:1〜2:8)、あるいはテレフタル酸とナフタレ
ンジカルボン酸の混合物(比率9:1〜2:8)も好ま
しく用いられる。またジオールとしては、エチレングリ
コールまたはエチレングリコールを含む混合ジオールを
用いることが好ましい。これらの重合体の分子量は50
00〜50000であることが好ましい。またこれらの
異なる組成のポリエステルを複数種混合して使用するこ
とも好ましく行なわれる。更にこれらポリエステルと他
の樹脂との混合物も好ましく使用できる。この混合され
る他の樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン類、ポリエチレングリコール、ポリオ
キシメチレン、ポリオキシプロピレン等のポリエーテル
類、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテルポリウ
レタン、ポリカーボネート、ポリスチレン等、270〜
350℃で押し出し可能な樹脂であれば広く選ぶことが
できる。これらブレンドされる樹脂は1種類であっても
よく、2種類以上であってもよい。例えばポリエチレン
テレフタレート90重量%に6重量%のポリエチレンと
4重量%のポリプロピレンを混合することなどができ
る。ポリエステルと他の樹脂との混合比は混合する樹脂
の種類によって異なるが、ポリオレフィン類だと重量比
でポリエステル/他の樹脂=100/0〜80/20が
適当である。この範囲を越えると混合樹脂の物性が急激
に低下する。ポリオレフィン以外の樹脂の場合、重量比
でポリエステル/他の樹脂=100/0〜50/50の
範囲で混合することができる。ポリエステルが50重量
%以下の場合は、本発明の効果が十分に得られなくな
る。
【0009】本発明の支持体のポリエステルに混合分散
する白色顔料としては酸化チタン、硫酸バリウム、リト
ポン、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化珪素、
三酸化アンチモン、燐酸チタニウム、酸化亜鉛、鉛白、
酸化ジルコニウム等の無機顔料やポリスチレン、スチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体等の有機微粉末等を挙げ
ることができる。これらの顔料の中でも、二酸化チタン
の使用が特に効果的である。二酸化チタンは、ルチル型
およびアナターゼ型のいずれでも良く、また、サルフェ
ート法、クロライド法のいずれの方法で製造されたもの
であっても良い。具体的商品名としてはチタン工業のK
A−10、KA−20、石原産業製A−220等が挙げ
られる。用いる白色顔料の平均粒径は0.1〜0.8μ
mが好ましい。0.1μm未満だと樹脂に均一に混合分
散するのが困難であり好ましくない。0.8μmを越え
ると十分な白色度が得られない他、被覆面に突起を生じ
画質に悪影響する。上記ポリエステルと白色顔料の混合
比率は重量比で98/2〜30/70(ポリエステル/
白色顔料)、好ましくは95/5〜50/50、特に好
ましくは90/10〜60/40である。白色顔料が2
重量%未満では白色度に対する寄与が不十分であり、7
0重量%を越える場合には受像材料用支持体としたとき
の表面の平滑性が不十分であり、光沢度に優れた受像材
料用支持体を得ることができない。尚、上記ポリエステ
ルと白色顔料との混合は、高級脂肪酸の金属塩、高級脂
肪酸エチル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸等の分散助
剤と共に2本ロール、3本ロール、ニーダー、バンバリ
ーミキサー等の混練機で樹脂中に練りこまれる。樹脂層
中には酸化防止剤を含有させることもでき、含有量とし
ては樹脂に対し50〜1000ppm が適当である。
【0010】本発明の受像材料用支持体の、原紙の乳剤
塗布面側に被覆するポリエステル・白色顔料組成物の厚
みは5〜100μmであり、5〜80μmが好ましく、
より好ましくは10〜50μmである。100μmより
厚くなると樹脂の脆さが強調されてわれを生じる等物性
上の問題が出てくる。5μmより薄くなると被覆の本来
の目的である防水性が損なわれるほか、白色度と表面平
滑性を同時に満足することができなくなり、物性的にも
柔らかくなりすぎて好ましくない。原紙の受容層側でな
い面に被覆する、樹脂または樹脂組成物の厚みは5〜1
00μmが好ましく、より好ましくは10〜50μmで
あるこの範囲を越えて厚くなると樹脂の脆さが強調され
てわれを生じる等物性上の問題が出てくる。この範囲を
下回ると被覆の本来の目的である防水性が損なわれるほ
か物性的にも柔らかくなりすぎて好ましくない。原紙の
受容層側被覆層及び裏面層の被覆方法としては、溶融押
し出しラミネーション法等が挙げられる。本発明の受像
材料用支持体に使用される原紙は、写真印画紙に一般的
に用いられる材料から選ばれる。すなわち、針葉樹や広
葉樹等から選ばれる天然パルプや、合成パルプを主原料
に、必要に応じ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、尿
素樹脂微粒子等の填料、ロジン、アルキルケテンダイマ
ー、高級脂肪酸、エポキシ化脂肪酸アミド、パラフィン
ワックス、アルケニルコハク酸等のサイズ剤、澱粉、ポ
リアミドポリアミンエピクロルヒドリン、ポリアクリル
アミド等の紙力増強剤、硫酸バンド、カチオン性ポリマ
ー等の定着剤等を添加したものが用いられる。原紙基体
の種類及び厚さは特に限定されるものではないが、坪量
としては、50g/m2〜250g/m2が望ましい。原紙
は平滑性及び平面性を付与する目的で、マシンカレンダ
ー及びスパーカレンダー等で熱及び圧力を加えて表面処
理することが好ましい。原紙に上記ポリエステル・白色
顔料の混合組成物を被覆するに際しては、原紙表面を予
めコロナ放電処理、火炎処理や下塗りする等の前処理を
することが好ましい。ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステルを用いると写真乳剤との密着性がポリエチ
レンの場合に比べ弱く、そのため原紙にポリエステルを
溶融押し出しラミネート後、ポリエステル表面をコロナ
放電処理し、親水性コロイド層を塗設することが好まし
い。また、ポリエステルを主成分とする熱可塑性樹脂表
面に一般式〔U〕で示される化合物を含む下塗り液を熱
可塑性樹脂状に塗設することも好ましい。
【0011】
【化1】
【0012】一般式〔U〕で示される化合物の塗設量は
好ましくは0.1mg/m2以上、更に好ましくは1mg/m2
以上、最も好ましくは3mg/m2以上であり、多いほど密
着力を向上させることができるが過度に用いるとコスト
の面で不利である。また該下塗り液の樹脂表面への塗布
適性を向上させるためにメタノール等のアルコール類を
添加することが好ましい。この場合アルコール類の割合
は、好ましくは20重量%以上であり、更に好ましくは
40重量%以上であり、最も好ましくは60重量%以上
である。また、更に塗布適性を向上させる為にアニオン
性、カチオン性、両性、ノニオン系、フッ化炭素系、有
機珪素系等、各種界面活性剤を用いることが好ましい。
また良好な下塗り塗布面上を得るためにゼラチン等の水
溶性高分子を添加することが好ましい。液のpHは一般
式〔U〕の化合物の安定性を考えるとpH4〜pH11
が好ましく、更に好ましくは、pH5〜pH10であ
る。上記下塗り液を塗布する前に、熱可塑性樹脂表面を
表面処理することが好ましい。表面処理としては、コロ
ナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理等を用いることが
できる。該下塗り液を塗布するにあたっては、グラビア
コーター、バーコーター、ディップコート法、エアーナ
イフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、
ドクターコート法やエクストルージョンコート法等、一
般によく知られた塗布方法により塗布することができ
る。塗布の乾燥速度は30℃〜100℃が好ましく、更
に好ましくは50℃〜100℃、最も好ましくは70℃
〜100℃で上限は樹脂の耐熱性からまた下限は生産性
効率から決まる。
【0013】熱転写色素供与材料の支持体としては従来
より知られているものが用いられる。例えばポリエチレ
ンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、グ
ラシン紙、コンデンサー紙、セルロースエステル、弗素
ポリマー、ポリエーテル、ポリアセタール、ポリオレフ
ィン、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
プロピレン、ポリスルフォン、セロファン等が挙げられ
る。熱転写色素供与材料の支持体の厚みは、一般に2〜
30μmである。必要に応じて下塗り層を付与してもよ
い。
【0014】熱移行性色素を用いた熱転写色素供与材料
は、基本的には、支持体上に熱によって可動性になる色
素とバインダーを含有する色素供与層を有するものであ
る。この熱転写色素供与材料は、従来公知の熱によって
昇華するか可動性になる色素とバインダー樹脂とを適当
な溶剤中に溶解または分散させて塗工液を調製し、これ
を従来公知の熱転写色素供与材料用の支持体の一方の面
に、例えば約0.2〜5μm、好ましくは0.4〜2μ
mの乾燥膜厚になる塗布量で塗布乾燥して色素供与層を
形成することによって得られる。色素供与層は一層で形
成されてもよいが、多数回繰り返し使用する方法に用い
る場合等のために、2層以上の構成で形成してもよい。
この場合、各層中の色素含有量、色素/バインダー比は
それぞれ異なっていてもよい。色素塗布量は0.03〜
1g/m2 、好ましくは0.1〜0.6g/m2 であ
る。このような色素供与層の形成に有用である色素とし
ては、従来熱転写色素供与材料に使用されている色素は
いずれも使用できるが、本発明で特に好ましいものは、
約150〜800程度の小さい分子量を有するものであ
り、転写温度、色相、耐光性、インキおよびバインダー
樹脂中での溶解性、分散性などを考慮して選択される。
具体的には、例えば分散染料、塩基性染料、油溶性染料
などが挙げられる。
【0015】又、上記の色素と共に用いるバインダー樹
脂としては、このような目的に従来公知であるバインダ
ー樹脂のいずれも使用することができ、通常耐熱性が高
く、しかも加熱された場合に色素の移行を妨げないもの
が選択される。例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ
アクリル系樹脂(例えばポリメチルメタクリレート、ポ
リアクリルアミド、ポリスチレン−2−アクリロニトリ
ル)、ポリビニルピロリドンを始めとするビニル系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂(例えば塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体)、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレ
ン、ポリフェニレンオキサイド、セルロース系樹脂(例
えばメチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、セルロースアセテート水素フタレー
ト、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネ
ート、セルロースアセテートブチレート、セルロースト
リアセテート)、ポリビニルアルコール系樹脂(例えば
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどの部
分ケン化ポリビニルアルコール)、石油系樹脂、ロジン
誘導体、クマロン−インデン樹脂、テルペン系樹脂、ポ
リオレフィン系樹脂(例えばポリエチレン、ポリプロピ
レン)などが用いられる。このようなバインダー樹脂
は、例えば色素100重量部当たり約20〜600重量
部の割合で使用するのが好ましい。本発明において、上
記の色素およびバインダー樹脂を溶解または分散するた
めのインキ溶剤としては、従来公知のインキ溶剤が自由
に使用できる。
【0016】レーザーによる記録に用いられる光熱変換
剤としては、カーボンブラックの他、赤外線吸収剤や熱
移行性のない色素、紫外線吸収剤などが用いられる。色
素供与材料には背面より印字するときにサーマルヘッド
の熱によるスティッキングを防止し、滑りをよくする意
味で、支持体の色素供与層を設けない側にスティッキン
グ防止処理を施すのがよい。例えば、ポリビニルブチ
ラール樹脂とイソシアネートとの反応生成物、リン酸
エステルのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、
および充填剤を主体とする耐熱スリップ層を設けるの
がよい。ポリビニルブチラール樹脂としては分子量が6
万〜20万程度で、ガラス転移点が80〜110℃であ
るもの、またイソシアネートとの反応サイトが多い観点
からビニルブチラール部分の重量%が15〜40%のも
のがよい。リン酸エステルのアルカリ金属塩またはアル
カリ土類金属塩としては東邦化学製のガファックRD7
20などが用いられ、ポリビニルブチラール樹脂に対し
て1〜50重量%、好ましくは10〜40重量%程度用
いるとよい。耐熱スリップ層は下層に耐熱性を伴うこと
が望ましく、加熱により硬化しうる合成樹脂とその硬化
剤の組合せ、例えばポリビニルブチラールと多価イソシ
アネート、アクリルポリオールと多価イソシアネート、
酢酸セルロースとチタンキレート剤、もしくはポリエス
テルと有機チタン化合物などの組合せを塗布により設け
るとよい。色素供与材料には、支持体と色素供与層との
間には下塗り層を設けてもよい。好ましい具体例として
は、(アクリロニトリル/塩化ビニリデン/アクリル
酸)共重合体(重量比14:80:6)、(アクリル酸
ブチル/メタクリル酸−2−アミノエチル/メタクリル
酸−2−ヒドロキシエチル)共重合体(重量比30:2
0:50)、線状/飽和ポリエステル例えばボスティッ
ク7650(エムハート社、ボスティック・ケミカル・
グループ)または塩素化高密度ポリ(エチレン−トリク
ロロエチレン)樹脂が挙げられる。下塗り層の塗布量に
は特別な制限はないが、通常0.1〜2.0g/m2
量で用いられる。
【0017】色素供与層は、印字したとき所望の色相を
転写できるように色素を選択し、必要に応じて、色相の
異なる2層以上の色素供与層を一つの熱転写色素供与材
料に並べて形成されていてもよい。例えば、分色信号に
応じて各色の印字を繰り返してカラー写真のような画像
を形成するときには、印字したときの色相がシアン、マ
ゼンタ、イエローの各色であることが望ましく、このよ
うな色相を与える色素を含有する3つの色素供与層を並
べる。あるいは、シアン、マゼンタ、イエローに加えて
更にブラックの色相を与える色素を含有する色素供与層
を追加してもよい。なお、位置検出用のマークを設ける
と、熱記録の時の色素供与材料のスタート位置を決める
のに有効である。
【0018】熱転写受像材料には色素受容層が設けられ
る。この受容層は、印字の際に熱転写色素供与材料から
移行してくる熱移行性色素を受け入れ、熱移行性色素が
染着する働きを有している熱移行性色素を受容しうる物
質を単独で、またはその他のバインダー物質とともに含
んでいる厚み0.5〜50μm程度の被膜であることが
好ましい。熱移行性色素を受容しうる物質の代表例であ
るポリマーとしては次のような樹脂が挙げられる。
【0019】(イ)エステル結合を有するもの テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸などのジカルボ
ン酸成分(これらのジカルボン酸成分にはスルホン酸
基、カルボキシル基などが置換していてもよい)と、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノール
Aなどの縮合により得られるポリエステル樹脂:ポリメ
チルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ
メチルアクリレート、ポリブチルアクリレートなどのポ
リアクリル酸エステル樹脂またはポリメタクリル酸エス
テル樹脂:ポリカーボネート樹脂:ポリ酢酸ビニル樹
脂:スチレンアクリレート樹脂:ビニルトルエンアクリ
レート樹脂など。具体的には特開昭59−101395
号、同63−7971号、同63−7972号、同63
−7973号、同60−294862号に記載のものを
挙げることができる。また、市販品としては東洋紡製の
バイロン290、バイロン200、バイロン280、バ
イロン300、バイロン103、バイロンGK−14
0、バイロンGK−130、花王製のATR−200
9、ATR−2010などが使用できる。
【0020】(ロ)ウレタン結合を有するもの ポリウレタン樹脂など。 (ハ)アミド結合を有するもの ポリアミド樹脂など。 (ニ)尿素結合を有するもの 尿素樹脂など。 (ホ)スルホン結合を有するもの ポリスルホン樹脂など。 (ヘ)その他極性の高い結合を有するもの ポリカプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂な
ど。 上記のような合成樹脂に加えて、これらの混合物あるい
は共重合体なども使用できる。
【0021】熱転写受像材料中、特に受容層中には、熱
移行性色素を受容しうる物質として、または色素の拡散
助剤として高沸点有機溶剤または熱溶剤を含有させるこ
とができる。高沸点有機溶剤および熱溶剤の具体例とし
ては特開昭62−174754号、同62−24525
3号、同61−209444号、同61−200538
号、同62−8145号、同62−9348号、同62
−30247号、同62−136646号に記載の化合
物を挙げることができる。本発明において、熱転写受像
材料の受容層は、熱移行性色素を受容しうる物質を水溶
性バインダーに分散して担持する構成としてもよい。こ
の場合に用いられる水溶性バインダーとしては公知の種
々の水溶性ポリマーを使用しうるが、硬膜剤により架橋
反応しうる基を有する水溶性のポリマーが好ましく、中
でもゼラチン類が特に好ましい。受容層は2層以上の層
で構成してもよい。その場合、支持体に近い方の層には
ガラス転位点の低い合成樹脂を用いたり、高沸点有機溶
剤や熱溶剤を用いて色素に対する染着性を高めた構成に
し、最外層にはガラス転位点のより高い合成樹脂を用い
たり、高沸点有機溶剤や熱溶剤の使用量を必要最小限に
するかもしくは使用しないで表面のベタツキ、他の物質
との接着、転写後の他物質への再転写、熱転写色素供与
材料とのブロッキング等の故障を防止する構成にするこ
とが望ましい。受容層の厚さは全体で0.5〜50μ
m、特に3〜30μmの範囲が好ましい。2層構成の場
合最外層は0.1〜2μm、特に0.2〜1μmの範囲
にするのが好ましい。
【0022】本発明において、熱転写受像材料は、支持
体と受容層の間に中間層を有してもよい。中間層は構成
する材質により、クッション層、多孔層、色素の拡散防
止層のいずれか又はこれらの2つ以上の機能を備えた層
であり、場合によっては接着剤の役目も兼ねている。色
素の拡散防止層は、特に熱移行性色素が支持体に拡散す
るのを防止する役目を果たすものである。この拡散防止
層を構成するバインダーとしては、水溶性でも有機溶剤
可溶性でもよいが、水溶性のバインダーが好ましく、そ
の例としては前述の受像層のバインダーとして挙げた水
溶性バインダー、特にゼラチンが好ましい。多孔層は、
熱転写時に印加した熱が受像層から支持体へ拡散するの
を防止し、印加された熱を有効に利用する役目を果たす
層である。
【0023】熱転写受像材料には蛍光増白剤を用いても
よい。その例としては、K.Veenkatarama
n編「The Chemistry of Synth
etic Dyes」第V巻,第8章、特開昭61−1
43752号などに記載されている化合物を挙げること
ができる。より具体的には、スチルベン系化合物、クマ
リン系化合物、ビフェニル系化合物、ベンゾオキサゾリ
ル系化合物、ナフタルイミド系化合物、ピラゾリン系化
合物、カルボスチリル系化合物、2, 5−ジベンゾオキ
サゾールチオフェン系化合物などが挙げられる。蛍光増
白剤は退色防止剤と組み合わせて用いることができる。
本発明において、熱転写色素供与材料と熱転写受像材料
との離型性を向上させるために、色素供与材料及び/又
は受像材料を構成する層中、特に好ましくは両方の材料
が接触する面に当たる最外層に離型剤を含有させるのが
好ましい。離型剤としては、ポリエチレンワックス、ア
ミドワックス、シリコン系樹脂の微粉末、フッ素系樹脂
の微粉末等の固形あるいはワックス状物質:弗素系、リ
ン酸エステル系等の界面活性剤:パラフィン系、シリコ
ーン系、弗素系のオイル類等、従来公知の離型剤がいず
れも使用できるが、特にシリコーンオイルが好ましい。
【0024】シリコーンオイルとしては、無変性のもの
以外にカルボキシ変性、アミノ変性、エポキシ変性、ポ
リエーテル変性、アルキル変性等の変性シリコーンオイ
ルを単独あるいは2種以上併用して用いることができ
る。その例としては、信越シリコーン(株)発行の「変
性シリコーンオイル」技術資料の6〜18B頁に記載の
各種変性シリコーンオイルを挙げることができる。有機
溶剤系のバインダー中に用いる場合は、このバインダー
の架橋剤と反応しうる基(例えばイソシアネートと反応
しうる基)を有するアミノ変性シリコーンオイルが、ま
た水溶性バインダー中に乳化分散して用いる場合は、カ
ルボキシ変性シリコーンオイル(例えば信越シリコーン
(株)製:商品名X−22−3710)あるいはエポキ
シ変性シリコーンオイル(例えば信越シリコーン(株)
製:商品名KF−100T)が有効である。本発明に用
いる熱転写色素供与材料および熱転写受像材料を構成す
る層は硬膜剤によって硬化されていてもよい。有機溶剤
系のポリマーを硬化する場合には、特開昭61−199
997号、同58−215398号等に記載されている
硬膜剤が使用できる。ポリエステル樹脂に対しては特に
イソシアネート系の硬膜剤の使用が好ましい。水溶性ポ
リマーの硬化には、米国特許第4,678,739号第
41欄、特開昭59−116655号、同62−245
261号、同61−18942号等に記載の硬膜剤が使
用に適している。より具体的には、アルデヒド系硬膜剤
(ホルムアルデヒド等)、アジリジン系硬膜剤、エポキ
シ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤(N,N′−エチ
レン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)エタン
等)、N−メチロール系硬膜剤(ジメチロール尿素
等)、あるいは高分子硬膜剤(特開昭62−23415
7号などに記載の化合物)が挙げられる。
【0025】熱転写色素供与材料や熱転写受像材料には
退色防止剤を用いてもよい。退色防止剤としては、例え
ば酸化防止剤、紫外線吸収剤、あるいはある種の金属錯
体がある。酸化防止剤としては、例えばクロマン系化合
物、クマラン系化合物、フェノール系化合物(例えばヒ
ンダ−ドフェノール類)、ハイドロキノン誘導体、ヒン
ダ−ドアミン誘導体、スピロインダン系化合物がある。
また、特開昭61−159644号記載の化合物も有効
である。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系
化合物(米国特許第3,533,794号など)、4−
チアゾリドン系化合物(米国特許3,352,681号
など)、ベンゾフェノン系化合物(特開昭56−278
4号など) 、その他の特開昭54−48535号、同6
2−136641号、同61−88256号等に記載の
化合物がある。また、特開昭62−260152号記載
の紫外線吸収性ポリマーも有効である。金属錯体として
は、米国特許第4,241,155号、同第4,24
5,018号第3〜36欄、同第4,254,195号
第3〜8欄、特開昭62−174741号、同61−8
8256号(27)〜(29)頁、特開平1−7556
8号、特開昭63−199248号等に記載されている
化合物がある。
【0026】有用な退色防止剤の例は特開昭62−21
5272号(125)〜(137)頁に記載されてい
る。受像材料に転写された色素の退色を防止するための
退色防止剤は予め受像材料に含有させておいてもよい
し、色素供与材料から転写させるなどの方法で外部から
受像材料に供給するようにしてもよい。上記の酸化防止
剤、紫外線吸収剤、金属錯体はこれら同士を組み合わせ
て使用してもよい。熱転写色素供与材料や熱転写受像材
料の構成層には塗布助剤、剥離性改良、スベリ性改良、
帯電防止、現像促進等の目的で種々の界面活性剤を使用
することができる。非イオン性界面活性剤、アニオン性
界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤を
用いることができる。これらの具体例は特開昭62−1
73463号、同62−183457号等に記載されて
いる。また、熱移行性色素を受容しうる物質、離型剤、
退色防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、その他の疎水
性化合物を水溶性バインダー中に分散する際には、分散
助剤として界面活性剤を用いるのが好ましい。この目的
のためには、上記の界面活性剤の他に、特開昭59−1
57636号の37〜38頁に記載の界面活性剤が特に
好ましく用いられる。熱転写色素供与材料や熱転写受像
材料にはマット剤を用いることができる。マット剤とし
ては二酸化ケイ素、ポリオレフィンまたはポリメタクリ
レートなどの特開昭61−88256号(29)頁記載
の化合物の他に、ベンゾグアナミン樹脂ビーズ、ポリカ
ーボネート樹脂ビーズ、AS樹脂ビーズなどの特開昭6
3−274944号、同63−274952号記載の化
合物がある。
【0027】前述のように、本発明の色素供与材料は、
転写画像の形成に使用される。このようなプロセスは、
レーザを用いて前述のように色素供与材料を画像に従っ
て加熱し、色素画像を受像材料に転写して転写画像を形
成することからなる。本発明の色素供与材料は、シート
形態又は連続のロール若しくはリボンとして使用され
る。連続のロール若しくはリボンを使用する場合には、
唯一種の色素を有するか、或いは熱移行性のシアン及び
/又はマゼンタ及び/又はイエロー及び/又はブラック
その他の色素のような相異する色素の域を別々に有す
る。即ち、一色、二色、三色、又は四色の材料が(ある
いは更に多色の材料も)、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の好ましい実施態様では、色素供与材料はポリエ
チレンテレフタレート支持体をシアン色素、マゼンタ色
素およびイエロー色素の逐次繰返し域で塗布したものか
らなり、前記工程を各色毎に逐次実施して三色の転写画
像を形成する。勿論、この工程を単色で実施した際に
は、モノクロームの転写画像が得られる。色素供与材料
から受像材料に色素を熱転写するのに、アルゴンやクリ
プトンのようなイオンガスレーザ、銅、金及びカドミウ
ムのような金属蒸気レーザ、ルビーやYAGのような固
体レーザ、又は750〜870nmの赤外域で放出する
ガリウム−ヒ素のような半導体レーザなど数種のレーザ
が使用できる。しかしながら実際的には、小型、低コス
ト、安定性、信頼性、耐久性及び変調の容易さの点で半
導体レーザが有利である。
【0028】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
の効果を更に詳細に説明する。尚、特に規定のないかぎ
り、「部」は「重量部」を意味する。
【0029】実施例1 反対側に耐熱滑り層を設けた厚さ5μmのポリエチレン
テレフタレートフィルムを支持体とし、下記組成のイエ
ロー、マゼンタおよびシアンの色素供与層形成用インク
(Y−a、M−a、C−a)を乾燥後の色素塗布量が
0.4g/m2 となるように塗布して、熱転写色素供与
材料(Y−、M−、C−)を得た。
【0030】 イエロー色素供与層形成用インク(Y−a) 色素(Y−1) 3 g バインダー樹脂(デンカブチラール5000A 電気化学製) 2 g 硬化剤(タケネートD110N 武田薬品製) 0.1 g 離型剤(アミノ変成シリコーンオイル KF−857 信越シリコーン製) 0.004g メチルエチルケトン 70 g トルエン 30 g
【0031】 マゼンタ色素供与層形成用インク(M−a) 色素(M−1) 4 g バインダー樹脂(デンカブチラール5000A 電気化学製) 3 g 硬化剤(タケネートD110N 武田薬品製) 0.15g 離型剤(アミノ変成シリコーンオイル KF−857 信越シリコーン製) 0.004g メチルエチルケトン 65 g トルエン 35 g
【0032】 シアン色素供与層形成用インク(C−a) 色素(C−1) 3.5 g バインダー樹脂(デンカブチラール5000A 電気化学製) 3.5 g 硬化剤(タケネートD110N 武田薬品製) 0.18g 離型剤(アミノ変成シリコーンオイル KF−857 信越シリコーン製) 0.004g メチルエチルケトン 75 g トルエン 25 g
【0033】
【化2】
【0034】(熱転写受像材料(1)〜(6)の作成) (支持体の作製)厚さ140μmの原紙の表面に、表1
に示すNo. (1)〜(6)のジカルボン酸成分とジオー
ル成分から縮合重合で合成したポリエステル(極限粘度
=6.5)あるいはポリエチレン、と酸化チタン(チタ
ン工業製KA−10)の混合組成物を二軸混合押し出し
機にて300℃で溶融混合し、Tダイから溶融押し出し
し30μm厚のラミネート層を形成した。他面に炭酸カ
ルシウム含有樹脂組成物を300℃にて溶融押し出しし
30μm厚のラミネート層を形成した。このラミネート
を形成した支持体の受容層を塗設する側の樹脂表面をコ
ロナ放電処理を施したのち下記組成の下塗り塗布液を5
cc/m2となるように塗布し80℃で2分間乾燥し受像材
料用支持体1〜6を得た。 下塗り処方 化合物ExU1 0.2g 化合物ExU2 0.001g H2 O 35cc メタノール 65cc ゼラチン 2g pH 9.5
【0035】
【化3】
【0036】次に、下塗り層塗布側とは反対の側に下記
組成のゼラチン層組成物を0.1g/m2 の乾燥厚さに
塗布し、乾燥した。 ゼラチン層組成物 ゼラチン 50 g シリコーンオイル 5 g 界面活性剤(1) 3 g シリカゲル 20 g 界面活性剤(2) 1 g 上記ゼラチン層とは反対の側に、下記組成の受容層組成
物(1)を10g/m 2 の乾燥厚さに塗布し、乾燥し
た。 受容層組成物(1) ポリエステル樹脂(TP220 日本合成化学製) 25 g アミノ変性シリコーンオイル(KF−857 信越 シリコーン製) 0.8g イソシアネート(KP−90 大日本インキ化学製) 4 g メチルエチルケトン 100 cc トルエン 100 cc
【0037】
【化4】
【0038】上記のようにして得られた熱転写色素供与
材料と熱転写受像材料とを色素供与層と受容層が接する
ようにして重ね合わせ、熱転写色素供与材料の支持体側
からサーマルヘッドを使用し、サーマルヘッドの出力
0.27W/ドット、パルス巾0.15〜15mse
c、ドット密度6ドット/mmの条件で印字を行い、熱
転写受像材料の受容層にイエロー、マゼンタ、シアンの
染料を順次像様に染着させた。
【0039】得られた記録ずみの熱転写受像材料の濃度
が飽和している部分(Dmax)をX−ライト社製反射濃度
計310を用いて反射濃度を測定した。また、得られた
画像を60℃オーブン中に4週間保存し保存後の画像の
滲みを目視で判定した。判定基準は画像が保存前とほと
んど変化しないものを○、少し滲むものを△、非常に滲
んでぼけるものを×とした。また得られた画像を蛍光灯
褪色試験機(12000Lx)内で、2週間光照射し、
反射濃度を測定した。試験前の反射濃度に対する光照射
後の反射濃度の比を褪色率として評価した。以上の結果
を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】実施例2 (受像材料(7)〜(12)の作成)実施例1の支持体
の上に下記組成の受容層組成物(2)を乾燥厚さ10μ
mに塗布し、乾燥した。 受容層組成物(2) 下記(A)の組成のゼラチン水溶液中に、(B)の組成
の色素受容性ポリマーの有機溶剤溶液をホモジナイザー
で乳化分散し、色素受容性物質のゼラチン分散液を調製
した。 (A)ゼラチン水溶液 ゼラチン 2.3g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(5%水溶液) 20 cc 水 80 cc (B)色素受容性ポリマー溶液 ポリエステル樹脂(バイロン300 東洋紡製) 7.0g カルボキシ変性シリコーンオイル(X−22−3710 信越シリコーン製) 0.7g メチルエチルケトン 20 cc トルエン 10 cc トリフェニルフォスフェート 1.5g このようにして調製した分散物に、下記フッ素系界面活
性剤(a) C3 7 SO2 N(C3 7 )CH2 COOK の0.5gを水/メタノール(1:1)の混合溶媒10
ccに溶解した溶液を添加した。
【0042】実施例1のインクシートを用い、実施例1
と同様に転写し、反射濃度を測定し、また画像の滲み及
び褪色を評価した。結果を表2に示す。
【0043】実施例3 受像材料(13)の作成 実施例1の表1の支持体構成用混合組成物1を用い、実
施例1の原紙の表と裏にそれぞれ25μmの厚みに樹脂
層をラミネートし支持体(13)を得た。この支持体を
実施例1と同様にしてコロナ放電処理、下塗り層塗布を
行い、また裏側表面にゼラチン層を塗布し、さらに受容
層組成物(1)を塗布し、受像材料(13)を作成し
た。このようにして得られた受像材料を用い、実施例1
の色素供与材料を用いて転写を行ったところ、鮮明で高
濃度の画像が得られた。またこの画像は保存中の滲みも
なかった。
【0044】
【発明の効果】本発明に従い、熱転写受像材料を作成
し、熱転写記録を行なった所、鮮明で、高濃度の画像が
得られた。また画像中にムラや白ヌケがなく反射濃度も
高い。画像の保存中の滲みや光褪色もポリエチレン被覆
紙に比較して優れていた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に熱移行性色素を受容する色素
    受容層を設けた熱転写受像材料において、前記支持体
    が、50重量%以上がジカルボン酸とジオールから重縮
    合または共縮合によって合成されたポリエステル樹脂に
    白色顔料を混合分散した組成物を基体の少なくとも受容
    層側表面に被覆せしめてなることを特徴とする熱転写受
    像材料。
JP5109384A 1993-05-11 1993-05-11 熱転写受像材料 Pending JPH06320878A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016136977A1 (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 大日本印刷株式会社 昇華型熱転写シート

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016136977A1 (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 大日本印刷株式会社 昇華型熱転写シート
JP2016163993A (ja) * 2015-02-26 2016-09-08 大日本印刷株式会社 昇華型熱転写シート
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