JPH0631970B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JPH0631970B2
JPH0631970B2 JP59109838A JP10983884A JPH0631970B2 JP H0631970 B2 JPH0631970 B2 JP H0631970B2 JP 59109838 A JP59109838 A JP 59109838A JP 10983884 A JP10983884 A JP 10983884A JP H0631970 B2 JPH0631970 B2 JP H0631970B2
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誠 金子
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、楽音発生のための音源信号およびエンベロ
ープ信号の形成を時分割計数手段を利用して行うことに
より、小型化および低コスト化を図った電子楽器に関す
るものである。
〔従来技術〕
電子楽器においては、楽音を発生するために、所望の音
高を有する音源信号および所望の楽音エンベロープを表
わすエンベロープ信号をそれぞれ形成し、この音源信号
に対してエンベロープ信号の表わす楽音エンベロープを
付与することによって楽音信号を発生するようにしてい
る。
ところで、従来の電子楽器にあっては、例えば特開昭5
7−111595号公報や特開昭57−161896号
公報等に示されているように、音源信号の形成とエンベ
ロープ信号の形成をそれぞれ別々の回路を用いて行って
いたため、楽器構成が大型化すると共に価格も上昇する
という不都合があった。
〔発明の目的〕
この発明の目的は、音源信号およびエンベロープ信号と
いう異質の信号を共通の計数手段を利用して形成するこ
とによって、小型かつ安価な構成で楽音を発生できるよ
うにした電子楽器を提供することにある。
〔発明の構成および作用〕
この発明による電子楽器は、 (a)多ビットの全加算器と複数ステージ/多ビットのシ
フトレジスタとを組合せて構成された時分割動作可能な
複数の計数チャンネルを有する時分割計数手段(第6図
の82,84,114,116)と、 (b)前記複数の計数チャンネルのうちの1つの計数チャ
ンネルを所定のチャンネルタイミング毎に使用して被計
数信号を計数することにより所望の音高を有する音源信
号を形成する音源形成手段(第6図の196〜204,第7図
の206〜214)と、 (c)前記複数の計数チャンネルのうちの他の1つの計数
チャンネルを前記所定のチャンネルタイミングとは異な
るチャンネルタイミング毎に使用して被計数信号を計数
することにより所望の楽音エンベロープを表わすエンベ
ロープ信号を形成するエンベロープ形成手段(第6図の
216〜220,第7図の222〜234,236,248)と、 (d)前記音源形成手段からの音源信号に対して前記エン
ベロープ形成手段からのエンベロープ信号の表わす楽音
エンベロープを付与することにより楽音信号を発生する
楽音発生手段(第1図の36)と をそなえたものである。
この発明の構成によると、1つの時分割計数手段の異な
る計数チャンネルを用いて音源信号形成のための計数処
理およびエンベロープ信号形成のための計数処理を行う
ようにしたので、簡単な構成で楽音発生が可能となる。
〔実施例〕
第1図は、この発明の一実施例による電子楽器を示すも
ので、この電子楽器はマニユアルピアノモードと、マニ
ユアル階名モードと、オートピアノモードと、オート階
名モードとの合計4モードの動作を選択的に行なえるよ
うになつている。ここで、各モード毎の概略動作は次の
(1)〜(4)の通りである。
(1)マニユアルピアノモード 鍵盤でのマニユアル演奏操作に基づいて押圧鍵に対応し
た音高を有するピアノ音を発生する。
(2)マニユアル階名モード 鍵盤でのマニユアル演奏操作に基づいて押圧鍵に対応し
た音高を有する「ド」、「レ」、「ミ」等の階名音を発
生する。
(3)オートピアノモード 演奏データメモリから演奏データを読出すことにより自
動的にピアノ音を発生する。この場合、ピアノ音の音高
は、演奏データ中に含まれている音高データに応じて決
定される。また、オートピアノモードでは、前述のマニ
ユアル階名モードの場合と同様にして階名音を発生する
ことができ、オートピアノ演奏に合わせてマニユアル階
名演奏を行なうこともできる。
(4)オート階名モード 演奏データメモリから演奏データを読出すと共に音声デ
ータメモリから階名に対応した音声データを読出すこと
により自動的に階名音を発生する。この場合、階名音の
音高は、演奏データ中に含まれている音高データに応じ
て決定される。また、オート階名モードでは、前述のマ
ニユアルピアノモードの場合と同様にしてピアノ音を発
生することができ、オート階名演奏に合わせてマニユア
ルピアノ演奏を行なうこともできる。
第1図において、10はモード選択回路であり、モード選
択スイツチ12と、2個のORゲート14及び16とを含んで
いる。モード選択スイツチ12は、マニユアルピアノモー
ドMP、マニユアル階名モードMD、オートピアノモー
ドAP、オート階名モードADのいずれかの位置に設定
可能である。ORゲート14は、モード選択スイツチ12を
MD又はAPの位置に設定したときに出力信号SL=
“1”を発生するようになつている。また、ORゲート
16は、モード選択スイツチ12をAP又はADの位置に設
定したときに出力信号AUT=“1”を発生するように
なつている。
タイミング信号発生回路18は、ピアノ音及び階名音の発
生動作を制御するための各種のタイミング信号を発生す
るもので、その詳細は第2図について後述する。
鍵盤回路20は、一例としてF音〜F音に対応した25
個の鍵を有する鍵盤を含むもので、それぞれの鍵に対応
した鍵スイツチを所定の順序で反復的に走査することに
より押圧鍵に対応した音高データKPCを発生するよう
になつている。鍵盤回路20には、単音選択回路が設けら
れており、複数鍵が同時に押された場合にはこれらの押
圧鍵のうち走査順位が最も遅い1鍵に対応した音高デー
タKPCが選択送出される。各音高データKPCは、5
ビツトで各鍵毎の音高を表わすもので、最上位ビツトが
オクターブコード、残り4ビツトがノートコードとなつ
ている。なお、各音高データKPCは、これに対応する
鍵の押鍵期間中送出され続けるものである。
演奏データ発生回路22は、一例として20曲分の演奏デー
タを記憶した演奏データメモリを含むもので、この演奏
データメモリからどの曲の演奏データを読出すかは電源
投入時に鍵盤でどの鍵を押すかによつて決定されるよう
になつている。すなわち、電源投入時において、鍵盤回
路20からの音高データKPCがF鍵に対応した音高を
示していると、演奏データメモリからは第1曲から第20
曲の演奏データが順次に読出され、音高データKPCが
鍵以外の特定の鍵に対応した音高を示していると、
このときの押圧鍵に対応した特定の曲の演奏データが演
奏データメモリから読出される。換言すれば、F鍵を
押した場合には全曲指定(全20曲の順次読出し)とな
り、F鍵以外の所望の鍵を押した場合には特定曲指定
(20曲中所望の1曲の選択読出し)となる。なお、特定
曲指定において、どの鍵を押すと、どの曲が選択される
かは予め定められている。
演奏データ読出動作 ここで、演奏データメモリからのデータ読出動作を簡単
に述べる。上記のようにして読出すべき曲が指定される
と、演奏データメモリからは、指定の曲(全曲指定の場
合は第1曲)のテンポデータが読出され、これに続いて
該曲の第1音目の音高データ及び符長データが読出され
る。
演奏データ読出しに関して時分割処理回路24は、(A
1)テンポ設定用の基準クロツク信号を計数して基準ク
ロツク計数データを発生する処理と、(A2)テンポク
ロツク信号を計数してテンポクロツク計数データを発生
する処理と、(A3)符長終了タイミング信号を計数し
て読出用のアドレスデータを発生する処理とを時分割的
に実行するようになつている。
演奏データ発生回路22は、時分割処理回路24からデータ
出力DOAとして送出される基準クロツク計数データ及
び演奏データメモリから読出されたテンポデータに基づ
いて指定の曲のテンポに対応した周波数を有するテンポ
クロツク信号を発生する。このテンポクロツク信号は出
力信号POとして時分割処理回路24に供給され、計数さ
れる。演奏データ発生回路22は、時分割処理回路24から
データ出力DOAとして送出されるテンポクロツク計数
データ及び演奏データメモリから読出された第1音目の
符長データに基づいて第1音目の符長の終了タイミング
を検知して符長終了タイミング信号を発生する。この符
長終了タイミング信号は出力信号POとして時分割処理
回路24に供給され、これに応じて同回路24は読出アドレ
スを1つ進める。このときの読出アドレスデータはデー
タ出力DOAとして演奏データ発生回路22に供給され、
これに応じて演奏データメモリからは第2音目の音高デ
ータ及び符長データが読出される。そして、以下同様に
して各音毎に音高・符長データが読出される。なお、休
符については全ビツト“0”の音高データと、休符長に
対応した符長データとが読出される。
上記のような演奏データ読出動作により演奏データ発生
回路22からは指定の曲に関する各音毎の音高データMP
Cが送出される。各音高データMPCは、4ビツトで各
音毎の音高を表わすもので、最上位ビツトがオクターブ
コード、残り3ビツトがノートコードとなつている。な
お、各音高データMPCは、これに対応する符長が終了
するまで送出され続けるものである。
演奏データ発生回路22においては、電源投入時に鍵盤で
いずれの鍵も押さないと、演奏データメモリからのデー
タ読出しが禁止されるようになつている。従つて、電源
投入時の鍵盤操作としては、オートピアノモードAP又
はオート階名モードADを選択した場合のみを全曲指定
あるいは特定曲指定(選曲)のための押鍵操作を行なえ
ばよく、マニユアルピアノモードMP又はマニユアル階
名モードMDを選択した場合にはどの鍵も押さないよう
にすればよい。
なお、演奏データ発生回路22から時分割処理回路24には
後述のサブルーチン処理に関してアドレスデータADD
が供給されると共に、時分割処理回路24から演奏データ
発生回路22には後述の音声データ読出処理に関して読出
完了信号SREが供給される。
ピアノ音発生部 セレクタ26は、演奏データ発生回路22からの音高データ
MPC及び鍵盤回路20からの音高データKPCをそれぞ
れ入力A及びBとして受取るもので、ORゲート14の出
力信号SLからなる選択信号SAが“1”ならば入力A
を、選択信号SAが“0”ならば入力Bをそれぞれ選択
するようになつている。ここで、ORゲート14の出力信
号SL(選択信号SA)は、マニユアル階名モードMD
の場合及びオートピアノモードAPの場合に“1”とな
るが、前述したようにマニユアル階名モードMDの場合
には音高データMPCが発生されないので、セレクタ26
からはオートピアノモードAPの場合にのみ音高データ
MPCが選択送出される。また、ORゲート14の出力信
号(選択信号SA)は、マニユアルピアノモードMPの
場合及びオート階名モードADの場合に“0”となり、
これらの場合において押鍵操作により音高データKPC
を発生させると、セレクタ26からは音高データKPCが
選択送出される。
セレクタ26から送出される音高データKPC又はMPC
はピアノ音発生のために用いられるものであり、上記し
たセレクタ26の動作によればオートピアノモードAP、
マニユアルピアノモードMP及びオート階名モードAD
の各場合にピアノ音発生が可能となる。
セレクタ26からの音高データKPC又はMPCのうちノ
ートコードデータNTは、デコーダ28に供給される。デ
コーダ28は、F、F…Eの12音名及びF音に対応し
た13本の出力ラインを有するもので、ノートコードデー
タNTをデコードして音名を検知し、その音名に対応し
た出力ラインに信号“1”を送出するようになつてい
る。
デコーダ28の13本の出力ラインは、ROM(リード・オ
ンリイ・メモリ)からなる分周制御データメモリ30の入
力側に結合しており、メモリ30はデコーダ28の出力に応
じて8ビツトの分周制御データDVCを送出するように
なつている。ここで、分周制御データDVCは、右端を
最上位ビツトとして例示すると、 音名Fについては、「01110110」、 音名Fについては、「01101000」、 F音については、「10111011」 というように発生される。
セレクタ26からの音高データKPC又はMPCのうちオ
クターブコード信号(最上位ビツトの信号)OCTは、
音源信号形成の際の可変分周動作を制御するために時分
割出力回路32に供給される。また、セレクタ26からの音
高データKPC又はMPCの各ビツトの信号を入力とす
るORゲート34は、各音高データ毎にいずれかのビツト
が“1”である期間中“1”レベルをとるような発音可
能化信号PKOを発生し、この信号PKOはピアノエン
ベロープの立上りタイミングを決定するために時分割処
理回路24に供給される。
時分割出力回路32は、エンベロープデータ形成用の高速
クロツク信号φ及び低速クロツク信号φを時分割処
理回路24からの周波数切換信号FCに応じて選択的に時
分割処理回路24に供給するようになつている。ここで、
高速クロツク信号φは比較的急峻なデイケイカーブを
得るために使用されるものであり、低速クロツク信号φ
は比較的ゆるやかなデイケイカーブを得るために使用
されるものである。
ピアノ音発生に関して時分割処理回路24は、(B1)分
周制御データDVCに応じてパルスを計数して分周出力
を発生する処理と、(B2)高速クロツク信号φ又は
低速クロツク信号φを計数してピアノエンベロープを
表わすエンベロープデータを発生する処理とを時分割的
に実行するようになつている。
時分割出力回路32は、時分割処理回路24からデータ出力
DOBとして送出される分周出力及びセレクタ26からの
オクターブコード信号OCTに基づいて各音高データ毎
に音高に対応した周波数を有する方形波状の音源信号T
Gを発生すると共に、データ出力DOBとして送出され
る8ビツトのエンベロープデータに反転処理及び振幅レ
ベルに応じたビツトシフト処理を施して6ビツトのエン
ベロープデータEVを発生する。そして、音源信号TG
及びエンベロープデータEVは、デイジタル/アナログ
(D/A)変換回路36に供給される。
D/A変換回路36は、エンベロープデータEVに応じて
音源信号TGにピアノエンベロープを付加する。このエ
ンベロープ付加された音源信号は、出力アンプ38を介し
てスピーカ40に供給されるので、スピーカ40からはピア
ノ音が発生される。
階名音発生部 セレクタ42は、演奏データ発生回路22からの音高データ
MPC及び鍵盤回路20からの音高データKPCをそれぞ
れ入力A及びBとして受取るもので、ORゲート14の出
力信号SLをインバータ44により反転した選択信号SA
に応じて前述のセレクタ26とは反対の選択動作を行なう
ようになつている。すなわち、選択信号SAは、マニユ
アルピアノモードMPの場合及びオート階名モードAD
の場合に“1”となるが、前述したようにマニユアルピ
アノモードMPの場合には音高データMPCが発生され
ないので、セレクタ42からはオート階名モードADの場
合にのみ音高データMPCが選択送出される。また、選
択信号SAはマニユアル階名モードMDの場合及びオー
トピアノモードAPの場合に“0”となり、これらの場
合において押鍵操作により音高データKPCを発生させ
ると、セレクタ42からは音高データKPCが選択送出さ
れる。
セレクタ42から送出される音高データKPC又はMPC
は階名音発生のために用いられるものであり、上記した
セレクタ42の動作によれば、オート階名モードAD、マ
ニユアル階名モードMD及びオートピアノモードAPの
各場合に階名音発生が可能になる。
セレクタ42からの音高データKPC又はMPCは音声デ
ータ発生回路46に供給され、音高に対応した階名の音声
データを選択するのに使用される。
音声データ発生回路46は、一例として「フア」、「ソ」
…「ド」、「レ」…「ド」…「フア」の2オクターブ分
の15階名音に対応した音声データを記憶した音声データ
メモリを含んでいる。この実施例では、いわゆる適応デ
ルタ変調方式のデイジタル音声合成システムを採用して
いるので、音声データメモリには各階名音毎に音声信号
を時系列的に1ビツト(“0”又は“1”)で符号化し
たシリアルコードデータが音声データとして記憶されて
いる。なお、この場合の符号化は、音声信号を一定周期
でサンプリングして各サンプル点毎に予測値を求めると
共に予測値と実際値との差の符号の正又は負に応じてそ
れぞれ“1”又は“0”を割当てるもので、それ自体公
知である。
階名音発生に関して時分割処理回路24は、(C1)クロ
ツク信号を計数して音声データ読出用のアドレスデータ
を発生する処理と、(C2)音声データメモリからの読
出データに基づいて振幅変化分に相当するステツプ幅を
演算してステツプ幅データを形成する処理と、(C3)
ステツプ幅データに基づいて振幅の予測値を演算して予
測値データを発生する処理とを時分割的に実行するよう
になつている。
セレクタ42からの音声データKPC又はMPCの各ビツ
トの信号を入力とするORゲート48は、各音高データ毎
にいずれかのビツトが“1”である期間中“1”レベル
をとるような発音可能化信号DKOを発生する。この発
音可能化信号DKOは演奏データ発生回路22を介して時
分割処理回路24のアドレスカウンタをリセツト解除させ
るように作用する。アドレスカウンタはこのリセツト解
除の後クロツク信号を計数してアドレスデータを発生
し、これに応じて音声データメモリからは15階名音分の
音声データが並列的に、しかも各音毎にビツトシリアル
形式で読出される。そして、読出される音声データのう
ちから、そのときの音高データの示す音高に対応した階
名の音声データが選択される。
このようにして選択される音声データに基づいて音声デ
ータ発生回路46は前述のステツプ幅演算及び予測値演算
に必要な信号を出力信号SOとして時分割処理回路24に
供給する。
時分割処理回路24は、音声データ発生回路46からの出力
信号SOに基づいて、特定の階名音(例えば特定オクタ
ーブの「ド」)の波形における各サンプル点毎のステツ
プ幅データを形成すると共に、出力信号SO及び形成さ
れた各サンプル点毎のステツプ幅データに基づいて各サ
ンプル点毎の予測値データを形成し、各予測値データを
データ出力DOBとして送出する。このようにして送出
される各予測値データは、9ビツトの2の補数コードデ
ータであり、その最上位ビツトがサイン(符号)ビツト
になつている。
時分割出力回路32は、時分割処理回路24からデータ出力
DOBとして供給される各予測値データを2の補数コー
ドからサインマグニチユードコードにコード変換すると
共に、コード変換されたデータに対して振幅レベルに応
じたビツトシフト処理を施すことにより各サンプル点毎
の振幅データAM及びサインビツト信号SGを送出す
る。ここで、各振幅データAMは振幅の予測値の大きさ
を示すものであり、各サインビツト信号は振幅の予測値
の符号(正又は負)を“1”又は“0”で示すものであ
る。
D/A変換回路36は、時分割出力回路32から供給される
各サンプル点毎の振幅データAM及びサインビツト信号
SGをD/A変換することにより予測信号を再生する。
この予測信号は、アナログ信号波形として見ると、符号
化の際に求めた予測値の変化にほぼ対応した波形を示す
もので、出力アンプ38を介してスピーカ40に供給される
ので、スピーカ40からは階名音が発生される。
なお、上記説明では、ピアノ音又は階名音がそれぞれ単
独で発音されるようにしたが、オートピアノモードAP
又はオート階名モードADの場合には、ピアノ音発生処
理及び階名音発生処理が時分割的に実行されるので、ス
ピーカ40からは、ピアノ音及び階名音が同時的に発生さ
れうる。
タイミング信号発生回路 第2図は、タイミング信号発生回路18の詳細構成を示す
ものである。
分周回路50は、第3図に示すように1.46〔μs〕の周期
をもつマスタークロツク信号φを分周して互いに逆位
相のクロツク信号φ及びφを第3図に示すように発
生するものである。クロツク信号φ及びφはいずれ
も2.91〔μs〕の周期を有する。
分周回路52は、分周回路50の出力信号を分周してピアノ
エンベロープ形成用の高速クロツク信号φ及び低速ク
ロツク信号φを発生すると共に、テンポ設定用の基準
クロツク信号TCLを発生するものである。高速クロ
ツク信号φは0.47〔ms〕の周期を有し、低速クロツク
信号φは9.32〔ms〕の周期を有し、基準クロツク信号
TCLは18.64〔ms〕の周期を有する。
シフトレジスタ回路54は、電源投入に同期して発生され
るイニシヤルクリア信号ICによつてリセツトされるも
ので、リセツト時の出力Q0〜Q7に応じたNORゲート56
の出力信号“1”をORゲート58を介してデータ入力D
として受取り、これをクロツク信号φ及びφに応じ
てシフトすることにより出力Q0〜Q7として順次のタイミ
ング信号T0〜T7を第3図に示すように発生するものであ
る。タイミング信号T0〜T7はいずれも23.3〔μs〕の周
期を有すると共に、各タイミングパルスがクロツク信号
φの1周期に対応したパルス幅を有するもので、時分
割処理回路24における8チヤンネル分の時分割処理を制
御するのに使用される。
ORゲート60は、タイミング信号T1、T3、T5及びTを入
力とするもので、タイミング信号TCを第3図に示す
ように発生する。また、ORゲート62は、タイミング信
号T2、T3、T6及びTを入力とするもので、タイミング信
号TCを第3図に示すように発生する。さらに、OR
ゲート64は、タイミング信号T4〜T7を入力とするもの
で、タイミング信号TCを第3図に示すように発生す
る。
4進カウンタ66は、イニシヤルクリア信号ICによつて
リセツトされた後、タイミング信号Tを計数するもの
である。NORゲート68は、カウンタ66の出力Qと、
カウンタ66の出力Qを反転するインバータ70の出力と
を入力とするもので、タイミング信号φを第3図に示
すように発生する。また、NORゲート72は、カウンタ
66の出力Q及びQを入力とするもので、タイミング
信号φを第3図に示すように発生する。タイミング信
号φ及びφはいずれも93.2〔μs〕の周期を有す
る。
ORゲート74は、タイミング信号φ及びφを入力と
して第3図に示すようなタイミング信号φA+φBを発生
する。このタイミング信号φA+φBはインバータ76を介
してANDゲート78に供給され、タイミング信号T
AND演算される。この結果、ANDゲート78からは、
第3図に示すようにタイミング信号T22が発生される。
演奏データ読出動作の詳細 演奏データ発生回路22においては、第4図に示すよう
に、ROM(リード・オンリイ・メモリ)からなる演奏
データメモリ80が設けられており、このメモリ80には第
5図に示すようなフオーマツトで20曲分の演奏データが
記憶されている。すなわち、第5図(a)に示すように、
0番地には曲A(第1曲)の先頭番地を示す先頭アドレ
スデータが記憶れ、以下番地進行にしたがつて曲B、
C、D…の演奏データが記憶されている。また、各曲の
演奏データは、曲Aについて第5図(b)に代表例を示す
ように、各々7ビツトのデータを順次に配置して成るメ
インルーチン部及びサブルーチン部を含み、メインルー
チン部にはテンポデータの後に各音毎の音高・符長デー
タが順次に配置されると共に、音高・符長データ配列の
途中にサブルーチンに関する2バイトのデータ、すなわ
ちサブルーチンジヤンプデータ及び相対アドレスデータ
が配置され、サブルーチン部には各音毎の音高・符長デ
ータが順次に配置されると共に、音高・符長データ配列
の末尾にサブルーチンリターンデータが配置されてい
る。
メインルーチン部において、最終音の音高・符長データ
の次には曲デンドデータ及び次曲(この場合は曲B)の
先頭アドレスデータが順次に配置される。なお、最終曲
(第20曲)については次曲ということがないので、次曲
の先頭アドレスデータに対応した位置に読出停止用のス
トツプデータが配置される。
テンポデータは、曲のテンポを設定するためのもので、
上位4ビツトが識別コード(1110)となつており、
残り3ビツトがテンポ値を表わす。
各音高・符長データは、各音毎に音高及び符長を表わす
もので、上位4ビツトが音高コード、残り3ビツトが符
長コードとなつている。音高コードは、その最上位ビツ
トがオクターブコード、残り3ビツトがノートコードと
なつており、休符については音高コードの全ビツトが
“0”にされる。
サブルーチンジヤンプデータは、サブルーチン部へのジ
ヤンプを指示するためのもので、上位4ビツトが識別コ
ード(1100)、残り3ビツトが不使用となつてい
る。サブルーチン部を設けたのは、一曲中で同一個所を
くりかえし演奏する場合に該個所に対応する演奏データ
をくりかえし回数分記憶しておくとメモリ容量が増大す
るので、該個所の演奏データはサブルーチン部に記憶し
おき、必要に応じてサブルーチン部へジヤンプして演奏
し、その演奏が終つたら再び元の位置に戻つて(サブル
ーチンリターンして)演奏を行なうようにすることによ
つてメモリ容量の低減を図るためである。
相対アドレスデータは、サブルーチン部の先頭アドレス
指定を可能にするためのもので、この相対アドレスデー
タを記憶した番地に応じ相対的に決まるアドレス値を示
すものである。すなわち、サブルーチン部の先頭番地を
番地とし、相対アドレスデータの記憶番地をA
地とすると、相対アドレスデータは(AS−AR)なるアド
レス値を示すものである。
曲エンドデータは、曲の終りを指示するためのもので、
上位4ビツトが識別コード(1111)、残り3ビツト
が不使用となつている。
次曲の先頭アドレスデータは、次曲の演奏データのうち
の最初のデータ(テンポデータ)が記憶されている番地
を示すもので、上位2ビツトがいずれも“0”で、残り
5ビツトが先頭アドレス値を表わすようになつている。
サブルーチンリターンデータは、サブルーチン部からメ
インルーチン部への戻り(リターン)を指示するための
もので、上位4ビツトが識別コード(1101)、残り
3ビツトが不使用となつている。
演奏データ読出しに関して時分割処理回路24が基準クロ
ツク計数データ発生処理(A1)、テンポクロツク計数
データ発生処理(A2)及び読出用アドレスデータ発生
処理(A3)を時分割的に実行することは前述した通り
である。ここで、各処理(A1)〜(A3)における処
理タイミング及び出力タイミングを前述のタイミング信
号T0〜T7について示すと、次の第1表の通りである。
この第1表によれば、処理タイミングに比べて出力タイ
ミングがT0〜T7のようなタイミング信号におけるパルス
2個分、すなわちクロツク信号φの2周期分遅れてい
ることがわかる。
時分割処理回路24においては、第6図に示すように、12
ビツトの全加算器82と、この全加算器82の出力S1〜S12
をそれぞれ入力A1〜A12として帰還するための8ステー
ジ/12ビツトのシフトレジスタ回路84とが設けられてお
り、このシフトレジスタ回路84は各ビツト毎に入力をク
ロツク信号φで取込み、クロツク信号φで送出する
1ステージ/1ビツトの2相シフトレジスタSFを8個
縦続した構成になつている。シフトレジスタSFのブロ
ツク内に記載されている数字「1」は、例えば第3図の
のようなタイミング信号を入力した場合、その1パ
ルス分(クロツク信号φの1周期分)遅れたTのよ
うな出力信号が得られることを意味し、このことは第6
図又は第4図において内部に数字が記載された同様のブ
ロツクについて類推適用される。例えば、「6」が記載
されたブロツクは6パルス分の遅延を与える6ステージ
/1ビツトのシフトレジスタである。
時分割処理回路24の出力信号としては、シフトレジスタ
回路84の2ステージ目の出力D1〜D12が取出されるよう
になつており、このことは、第1表の説明で出力タイミ
ングが処理タイミングより2パルス分遅れると述べたこ
とに対応している。
演奏データ読出動作においては、全加算器82及びシフト
レジスタ回路84の下位6ビツトの部分が8ステージ/6
ビツトの時分割カウンタとして使用される。
いま、鍵盤においてF鍵を押して電源を投入したもの
とすると、第4図の回路では、ラツチ回路86がイニシヤ
ルクリア信号ICに応じて鍵盤回路20からの音高データ
KPCをラツチする。この音高データKPCは、F
に対応した音高を示すもので、これに応じてコード検出
回路88はF鍵検出信号F=“1”を発生し、セレク
タ90を入力A選択状態にする。このとき、コード検出回
路88から送出される無押鍵信号NKは、押鍵ありなので
“0”であり、この信号“0”はインバータ92を介して
チツプイネーブル信号CE=“1”として演奏データメ
モリ80に供給される。このため、メモリ80からは、0番
地のデータ、すなわち曲Aの先頭アドレスデータが読出
され、セレクタ90を介してラツチ回路94に供給され、そ
こにORゲート96からのイニシヤルクリア信号ICに応
じてラツチされる。
そして、T及びφのタイミングになると、ANDゲ
ート98が出力信号“1”を発生するので、これに応じて
ラツチ回路100にはラツチ回路94からのF鍵に対応し
た音高データがラツチされると共にラツチ回路102には
第6図の時分割カウンタからのアドレスデータD1〜D6
ラツチされる。このアドレスデータD1〜D6は全ビツト
“0”である。なぜならば、第4図において、R−Sフ
リツプフロツプ101がイニシヤルクリア信号ICによつ
てリセツトされると、第6図の全加算器82は第4図のA
NDゲート103の出力信号“0”によりTのタイミン
グでリセツト解除され、時分割カウンタのTのチヤン
ネルは計数値ゼロであるからである。
ラツチ回路100のラツチデータ及びラツチ回路102のラツ
チデータはそれぞれ上位アドレスデータ及び下位アドレ
スデータとしてメモリ80に供給されるので、メモリ80か
らは曲Aのテンポデータが読出される。
このテンポデータはデコーダ104に供給され、これに応
じてデコーダ104はテンポデータ検出信号TEM=
“1”を発生する。この検出信号TEMはANDゲート
106に供給され、ANDゲート106はTのタイミングで
出力信号“1”を発生し、この出力信号“1”に応じて
ラツチ回路108はメモリ80からのテンポデータをラツチ
する。
テンポデータ検出信号TEMはORゲート110を介して
アドレス歩進信号ADUとして第6図のANDゲート11
2に供給され、ANDゲート112はTのタイミングで出
力信号“1”を発生する。この出力信号“1”はORゲ
ート114及び116を介して全加算器82にキヤリイ入力C
として供給されるので、時分割カウンタのTのチヤン
ネルは計数値1となる。この計数値1を示すアドレスデ
ータD1〜D6は、Tのタイミングでシフトレジスタ回路
84から送出され、T及びφのタイミングで第4図の
ラツチ回路102にラツチされる。このため、メモリ80か
らは、曲Aの第1音目の音高・符長データが読出され
る。
このときの読出データのうち、音高データはデコーダ10
4及びラツチ回路118に供給され、符長データはデコーダ
120に供給される。デコーダ104は音高データを受取る
と、その5つの出力信号がすべて“0”になり、これに
応じてNORゲート122が音高データ検出信号PC=
“1”を発生する。この検出信号PCはANDゲート12
4に供給され、ANDゲート124はTのタイミングで出
力信号“1”を発生し、これに応じてラツチ回路118は
メモリ80からの音高データをラツチする。従つて、ラツ
チ回路118からは、第1音目の音高データが音高データ
MPCとして送出される。
また、この音高データMPCの送出タイミングと同じT
のタイミングでゲート回路126が導通するので、第1
音目の符長データをデコードしたデコーダ120の出力は
ゲート回路126を介してROMからなる符長コードメモ
リ128に供給される。このメモリ128は、符長種類(例え
ば4分音符長)に応じたデコーダ120の出力を第6図の
時分割カウンタの計数出力との比較が可能なようにコー
ド化するもので、このメモリ128からの符長コードデー
タはオア回路130を介して比較回路132に供給される。
ところで、先にラツチ回路108にラツチされたテンポデ
ータは、インバータ134の出力信号に応じてT以外の
タイミングで導通するゲート回路136を介してROMか
らなるテンポコードメモリ138に供給される。このメモ
リ138は、テンポデータの下位3ビツトからなるテンポ
値データを第6図の時分割カウンタの計数出力との比較
が可能なようにコード変換するもので、このメモリ138
からのテンポコードデータはオア回路130を介して比較
回路132に供給される。
第6図において、ANDゲート140は、Tのタイミン
グでテンポ設定用の基準クロツク信号TCLを送出す
るようになつており、この基準クロツク信号TCL
ORゲート114及び116を介して全加算器82にキヤリイ入
力Cとして供給される。このため、時分割カウンタの
のチヤンネルは、基準クロツク信号TCLを計数
するたびに計数値が1ずつ増大する。そして、このよう
な計数動作に基づく基準クロツク計数データD1〜D6はT
のタイミング毎に第4図の比較回路132に供給され、
メモリ138からのテンポコードデータと比較される。
比較回路132において、基準クロツク計数データとテン
ポコードデータとがコード一致すると、一致信号EQが
発生される。この一致信号EQはシフトレジスタ142及
び144を介してテンポクロツク信号TCLとして第6図
のANDゲート146に供給され、ANDゲート146からは
のタイミングでテンポクロツク信号TCLが送出さ
れる。
また、第4図において、シフトレジスタ144から送出さ
れるテンポクロツク信号TCLはシフトレジスタ148を
介してANDゲート150に供給される。このとき、AN
Dゲート150には第1図のORゲート16からオートピア
ノモード又はオート階名モードであることを示す出力信
号“1”が供給されており、ANDゲート150はT
タイミングでテンポクロツク信号TCLを送出する。こ
のテンポクロツク信号TCLはORゲート152を介して
リセツト信号RSTとして第6図の全加算器82に供給さ
れ、これをリセツトさせる。このため、時分割カウンタ
のTのチヤンネルは全ビツト“0”になり、この後、
前記したと同様に基準クロツク信号TCLを計数す
る。
上記のような比較・計数動作の結果、第6図のANDゲ
ート146からは、曲Aのテンポデータの示すテンポ値に
対応した周波数を有するテンポクロツク信号TCLが送
出される。そして、このテンポクロツク信号TCLは、
ORゲート114及び116を介して全加算器82に入力される
ので、時分割カウンタのTのチヤンネルはテンポクロ
ツク信号TCLを計数するたびに計数値が1ずつ増大す
る。
このような計数動作に基づくテンポクロツク計数データ
D1〜D6はTのタイミング毎に第4図の比較回路132に
供給され、メモリ128からの第1音目の符長コードデー
タと比較される。そして、このような比較動作において
テンポクロツク計数データと符長コードデータとがコー
ド一致すると、一致信号EQが発生される。この一致信
号EQはシフトレジスタ142を介して符長終了タイミン
グ信号LETとしてORゲート110に供給され、このO
Rゲート110からアドレス歩進信号ADUとして第6図
のANDゲート112に供給される。
このときの符長終了タイミング信号LETは、第1音目
の音符長の終了タイミングを示すもので、Tのタイミ
ングでANDゲート112からORゲート114及び116を介
して全加算器82に入力される。このため、時分割カウン
タのTのチヤンネルは計数値が1だけ増大する。この
計数値増大に対応したアドレスデータD1〜D6はTのタ
イミングでシフトレジスタ回路84から送出され、T
びφのタイミングで第4図のラツチ回路102にラツチ
される。従つて、メモリ80からは、曲Aの第2音目の音
高・符長データが読出される。
また、シフトレジスタ142からの符長終了タイミング信
号LETはシフトレジスタ144及び148を介してANDゲ
ート153に供給され、これに応じてANDゲート153はT
のタイミングで出力信号“1”を発生する。この出力
信号“1”はORゲート152を介して第6図の全加算器8
2にリセツト信号RSTとして供給され、これをリセツ
トさせる。このため、時分割カウンタのTのチヤンネ
ルは全ビツト“0”になり、この後、前記したと同様に
第2音目の符長データに関してテンポクロツク信号TC
Lを計数する。
そして、上記したと同様の符長測定・アドレス歩進動作
がくりかえされることによりラツチ回路118からは次々
に音高データMPCが送出される。
上記のような音高・符長データ読出動作が進行していく
と、やがてメモリ80からはT及びφのタイミングで
サブルーチンジヤンプデータが読出され、これに応じて
デコーダ104がサブルーチンジヤンプ検出信号SUB・
J=“1”を発生する。この検出信号SUB・JはT
のタイミングでラツチ回路154にラツチされる。また、
検出信号SUB・JはORゲート110を介して第6図の
ANDゲート112に供給され、このANDゲート112から
ORゲート114及び116を介してTのタイミングで全加
算器82に入力される。このため、時分割カウンタのT
のチヤンネルは計数値が1だけ増大し、この計数値増大
に対応したアドレスデータD1〜D6はTのタイミングで
シフトレジスタ回路84から送出される。このアドレスデ
ータD1〜D6は相対アドレスデータの記憶番地Aを示す
ものである。
このTのタイミングでは、ラツチ回路154のラツチ信
号SUB・Jがラツチ回路156にラツチされる一方、ラ
ツチ回路158には、ラツチ回路154のラツチ信号SUB・
Jに応じてANDゲート160からT及びφのタイ
ミングで発生される出力信号に基づいて、番地Aを示
すアドレスデータがラツチされる。また、これと同時に
ラツチ回路102には、T及びφのタイミングで番地
を示すアドレスデータがラツチされ、これに応じて
メモリ80からは相対アドレスデータが読出される。この
相対アドレスデータはサブルーチン部の先頭番地をA
とすると、(AS−AR)なる番地を示すものである。
次に、Tのタイミングになると、ANDゲート162が
ラツチ回路156のラツチ信号SUB・Jに応じて出力信
号“1”を発生し、これに応じてゲート回路164が導通
する。このため、メモリ80から読出された相対アドレス
データは、ゲート回路164及びオア回路166を介し、さら
に第6図のORゲート群168を介して全加算器82に入力B
1〜B6として供給される。このとき、全加算器82の入力A
1〜A6としては、番地Aを示すアドレスデータが供給
されているので、全加算器82の出力S1〜S6としては、サ
ブルーチン部の先頭番地Aを示すアドレスデータが得
られ、このアドレスデータはTのタイミングでシフト
レジスタ回路84から送出され、第4図のラツチ回路102
にT及びφのタイミングでラツチされる。この結
果、メモリ80からはサブルーチン部の音高・符長データ
が前述のメインルーチン部の場合と同様にして順次に読
出される。
この後、サブルーチン部の最終音の符長終了タイミング
になると、メモリ80からはT及びφのタイミングで
サブルーチンリターンデータが読出され、これに応じて
デコーダ104がサブルーチンリターン検出信号SUB・
R=“1”を発生する。この検出信号SUB・RはAN
Dゲート170に供給され、これに応じてANDゲート170
はTのタイミングで出力信号“1”を発生してゲート
回路172を導通させる。このため、ラツチ回路158にラツ
チされていた番地Aを示すアドレスデータは、ゲート
回路172及びオア回路166を介し、さらに第6図のORゲ
ート群168を介して全加算器82に入力B1〜B6として供給
される。このとき、検出信号SUB・RはNORゲート
174の出力信号を“0”にしてANDゲート群176中の各
ANDゲートを非導通状態にするので、全加算器82の入
力A1〜A12はいずれも“0”である。
また、検出信号SUB・Rは第4図のORゲート110を
介して第6図のANDゲート112に供給され、これに応
じてANDゲート112は前述のANDゲート170と同じT
のタイミング出力信号“1”を発生する。この出力信
号“1”はORゲート114及び116を介して全加算器82に
キヤリイ入力Cとして供給されるので、全加算器82の
出力S1〜S6としては、(AR+1)番地(すなわち相対ア
ドレスデータの記憶番地の次の番地)を示すアドレスデ
ータが得られる。このアドレスデータはTのタイミン
グでシフトレジスタ回路84から送出され、T及びφ
のタイミングで第4図のラツチ回路102にラツチされ
る。この結果、メモリ80からはメインルーチン部の相対
アドレスデータの次の音高・符長データが読出され、以
下、サブルーチンジヤンプ以前と同様に音高・符長デー
タ読出動作が行なわれる。
この後、メインルーチン部の最終音の符長終了タイミン
グになると、メモリ80からは曲エンドデータが読出さ
れ、これに応じてデコーダ104は曲エンド検出信号EN
D=“1”を発生する。この検出信号ENDはORゲー
ト110を介して第6図のANDゲート112に供給されるの
で、時分割カウンタのTのチヤンネルは計数値が1だ
け増大する。そして、この計数値増大に対応したアドレ
スデータに基づいてメモリ80からはT及びφのタイ
ミングで次曲Bの先頭アドレスデータが読出される。
また、検出信号ENDは、デイレイ(D)回路178に供給さ
れる。このデイレイ回路178は、Tのタイミングで入
力を取込み、Tのタイミングで送出する2相シフトレ
ジスタからなるもので、その出力信号はANDゲート18
0に供給されてF鍵検出信号F4及びタイミング信号
とAND演算されるようになつている。このため、
次のTのタイミングになると、ANDゲート180が出
力信号LT=“1”を発生する。この出力信号LTはO
Rゲート96を介してラツチ回路94に供給され、これに応
じてラツチ回路94はメモリ80からセレクタ90を介して供
給される次曲Bの先頭アドレスデータをラツチする。
出力信号LTはまた、ANDゲート182に供給され、こ
れに応じてANDゲート182はTのタイミングで出力
信号“1”を発生する。この出力信号“1”はORゲー
ト152を介して第6図の全加算器82をリセツトさせるの
で、時分割カウンタのTのチヤンネルは計数値ゼロと
なる。
この計数値ゼロに対応したアドレスデータはTのタイ
ミングでシフトレジスタ回路84から送出され、T及び
φのタイミングで第4図のANDゲート98の出力信号
“1”に応じてラツチ回路102にラツチされる。また、
このときのANDゲート98の出力信号“1”はラツチ回
路100に供給され、これに応じてラツチ回路100はラツチ
回路94からの次曲Bの先頭アドレスデータをラツチす
る。このため、メモリ80からは、次曲Bのテンポデータ
が読出され、以下、前述の曲Aの場合と同様の演奏デー
タ読出動作が曲Bについて行なわれる。
そして、上記したと同様の演奏データ読出動作が曲C、
D…について順次に行なわれ、終局的にはメモリ80から
最終曲の末尾のストツプデータが読出され、これに応じ
てデコーダ104はストツプ検出信号STP=“1”を発
生する。この検出信号STPは、ORゲート184を介し
て前述のデイレイ回路178と同様のデイレイ回路186に供
給される。このため、フリツプフロツプ101はTの次
のTのタイミングでセツトされ、その出力Q=“1”
に応じてANDゲート103はTのタイミングで出力信
号“1を発生する。この出力信号“1”はORゲート15
2を介して第6図の全加算器82をリセツトさせるので、
時分割カウンタのTのチヤンネルは計数値ゼロにな
り、以後この状態を続ける。従つて、メモリ80からのデ
ータ読出しは停止される。
上記したのは、全曲演奏の場合の演奏データ読出動作で
あるが、単曲選択演奏の場合の演奏データ読出動作は次
の通りである。
この場合、鍵盤では、F鍵以外の所望の曲に対応した
鍵を押す。すると、第4図の回路では、イニシヤルクリ
ア信号ICに応じて押圧鍵に対応した音高データKPC
がラツチ回路86にラツチされる。この音高データKPC
はF鍵以外の鍵に対応した音高を示すものであるの
で、コード検出回路88のF鍵検出信号F4は“0”で
あり、セレクタ90は入力Bを選択する状態にある。この
ため、ラツチ回路86からの音高データKPCはセレクタ
90を介してラツチ回路94に供給され、そこにORゲート
96からのイニシヤルクリア信号ICに応じてラツチされ
る。また、コード検出回路88からの無押鍵信号NKは
“0”であるので、メモリ80のチツプイネーブル信号C
Eは“1”になる。
そして、T及びφのタイミングになると、ANDゲ
ート98の出力信号“1”に応じてラツチ回路100にはラ
ツチ回路94からの選択曲に対応した音高データが、ラツ
チ回路102には第6図の時分割カウンタからの全ビツト
“0”のアドレスデータがそれぞれラツチされる。この
ため、メモリ80からは、選択曲の演奏データのうちテン
ポデータがまず読出され、しかる後各音毎の音高・符長
データ等が前述の曲Aの場合と同様に読出される。
このような読出動作が進行していくと、やがてメモリ80
からは曲エンドデータが読出れ、これに応じてデコーダ
104から曲エンド検出信号END=“1”が発生され
る。この検出信号ENDの発生に応じてメモリ80からは
前述したように次曲の先頭アドレスデータが読出される
が、この先頭アドレスデータはセレクタ90が入力B選択
状態であるので、ラツチ回路94には供給されない。ま
た、ラツチ回路94は、F鍵検出信号F4=“0”によ
りANDゲート180が非導通であるのでラツチ動作しな
い。
検出信号ENDは、ANDゲート188に供給され、F
鍵検出信号F4を入力とするインバータ190の出力をA
ND演算される。このとき、F鍵検出信号F4は
“0”であるので、ANDゲート188は出力信号“1”
を発生し、この出力信号“1”はORゲート184を介し
てデイレイ回路186に供給される。このため、前述のス
トツプデータ読出しの場合と同様にして第6図の時分割
カウンタのTのチヤンネルがリセツト状態となり、メ
モリ80からの以後のデータ読出しは停止される。
なお、電源投入時において、鍵盤でいずれの鍵も押され
ていないと、コード検出回路88からの無押鍵信号NKが
“1”になるので、チツプイネーブル信号CEが“0”
になり、メモリ80からのデータ読出しは禁止される。
ピアノ音発生動作の詳細 ピアノ音発生に関して時分割処理回路24が分周出力発生
処理(B1)及びエンベロープデータ発生処理(B2)
を時分割的に実行することは前述した通りである。ここ
で、各処理(B1)及び(B2)における処理タイミン
グ及び出力タイミングを前述のタイミング信号T0〜T7
ついて示すと次の第2表の通りである。
この第2表によれば、処理タイミングに対する出力タイ
ミングの遅れは第1表の場合と同様であることがわか
る。
第6図において、全加算器82及びシフトレジスタ回路84
は、Tのタイミングでは最下位ビツトから7ビツト目
までの部分が7ビツトカウンタとして使用されて分周出
力DOを送出すると共に、Tのタイミングでは最下位
ビツトから9ビツト目までの部分が9ビツトカウンタと
して使用されてD2〜D9の8ビツトのエンベロープデータ
を送出する。
分周出力発生処理において、ANDゲート192には、第
1図の分周制御データメモリ30から分周制御データDV
Cの最下位ビツトの信号が入力され、この信号はT
タイミングでORゲート群194中の最下位ビツトのOR
ゲートを介してシフトレジスタSFに入力されるように
なつている。また、ANDゲート群196において、全加
算器82の出力S1、S2…S7を入力とするANDゲートには
キヤリイ入力Ci、キヤリイ出力C1、C2…C6がそれぞれ入
力されると共に、分周制御データDVCの2ビツト目か
ら7ビツト目の信号がそれぞれ入力されるようになつて
おり、ANDゲート群196中の各ANDゲートの出力信
号はNORゲート198に入力されるようになつている。
ラツチ回路200は、T及びφのタイミングでAND
ゲート202の出力信号“1”に応じてNORゲート198の
出力信号をラツチするもので、NORゲート198の出力
信号が“1”であるとき、ラツチした信号“1”を送出
するようになつている。この信号“1”はTのタイミ
ングでANDゲート204を介し、さらにORゲート116を
介して全加算器82にキヤリイ入力Cとして供給され
る。このため、全加算器82にパルスを入力すべきか否か
はTのタイミング毎にNORゲート198の出力信号
“1”又は“0”に応じて制御される。
上記構成の結果、7ビツトカウンタのTのチヤンネル
の計数動作は分周制御データDVCに応じて制御される
ようになり、同カウンタの5〜7ビツト目からは所望の
音名(例えばF)に対応した分周信号D5、D6及びD
得られる。これらの分周信号D5〜D7はDよりDが、
よりDがそれぞれ1/2ずつ周波数が低いもの
で、分周出力DOとして第7図の時分割出力回路32に供
給される。なお、分周出力DOをTのタイミングにお
ける計数データとして見た場合には、この計数データは
シフトレジスタ回路84から第7図の回路にTのタイミ
ングで供給される。
第7図において、分周信号D及びDはセレクタ206
にそれぞれ入力A及びBとして供給され、分周信号D
及びDはセレクタ208にそれぞれ入力A及びBとして
供給される。セレクタ206及び208の選択動作は、オクタ
ーブコード信号OCT及びタイミング信号Tを入力と
するANDゲート210の出力信号からなる選択信号SA
に応じて制御される。
オクターブコード信号OCTが“0”であるとき(F2
E2音の属するオクターブのとき)、選択信号SAは
“0”であるので、セレクタ206は分周信号Dを、セ
レクタ208は分周信号Dをそれぞれ選択送出する。A
NDゲート212は、セレクタ206及び208の出力が共に
“1”になるたびに出力信号“1”を発生し、この出力
信号“1”は第6図のSFと同様のシフトレジスタ214
を介してTのタイミングで送出される。この場合、一
例として音名Fに関して分周信号D5〜D7が発生されたも
のとすれば、シフトレジスタ214からはF音に対応し
た周波数を有する方形波状の音源信号TGが得られる。
また、オクターブコード信号OCTが“1”であるとき
(F3〜E3音の属するオクターブのとき及びF音のと
き)、選択信号SAはTのタイミング毎に“1”にな
るので、セレクタ206は分周信号Dを、セレクタ208は
分周信号Dをそれぞれ選択送出する。ANDゲート21
2は、セレクタ206及び208の出力が共に“1”になるた
びに出力信号“1”を発生し、この出力信号“1”はシ
フトレジスタ214を介してTのタイミングで送出され
る。この場合、前述例と同じく音名Fに関して分周信号
D5〜D7が発生されたものとすれば、シフトレジスタ214
からはF音に対応した周波数を有する方形波状の音源
信号TGが得られる。なお、F音については、分周信
号Dの周波数が音名Fの場合の2倍になるように分周
制御データDVCの値を定めてあるので、オクターブコ
ード信号OCTが“1”のときにF音に対応した周波
数の音源信号TGが得られる。
エンベロープデータ発生処理において、第6図の回路で
は、イニシヤルクリア信号ICに応じてANDゲート21
6がTのタイミングで出力信号“1”を発生する。こ
の出力信号“1”は、ORゲート群194を介して9ビツ
トカウンタのTのチヤンネルを全ビツト“1”にす
る。これは、電源投入時にピアノエンベロープの振幅レ
ベルをゼロにしてピアノ発音を禁止するためである。
この後、ピアノ音発生のための発音可能化信号PKOが
発生されると、この信号PKOは、微分回路218により
立上り微分される。この微分回路218の微分出力に応じ
てANDゲート220はTのタイミングで出力信号
“1”を発生する。この出力信号“1”は、ORゲート
群194中の9ビツト目のORゲートを介してシフトレジ
スタ回路84の第1ステージの9ビツト目のシフトレジス
タに入力される一方、NORゲート174の出力信号を
“0”にしてANDゲート群176中の各ANDゲートを
非導通にすることにより全加算器82の入力A1〜A9を全ビ
ツト“0”にする。
この結果、発音可能化信号PKOの立上り時には、9ビ
ツトカウンタのTのチヤンネルにおいて9ビツト目が
“1”になると共に、最下位ビツトから8ビツト目まで
がすべて“0”になり、その2ビツト目から9ビツト目
までの8ビツトのデータ「00000001」はシフト
レジスタ回路84を介してTのタイミングでエンベロー
プデータD2〜D9として第7図の回路に供給される。
次のTのタイミングになると、シフトレジスタ回路84
の第8ステージの8ビツト目のシフトレジスタから出力
信号“0”が送出され、この出力信号“0”は周波数切
換信号FCとして第7図のセレクタ222に供給される。
第7図において、ラツチ回路224は、ORゲート226から
のタイミング信号T及びクロツク信号φを入力とす
るANDゲート228の出力信号に応じてT及びφ
タイミングでエンベロープデータD2〜D9及び音源信号T
G(シフトレジスタ214の出力)をラツチするもので、
前述の発音可能化信号PKOの立上り時には8ビツトの
エンベロープデータとして最上位ビツト(Dに対応)
のみ“1”の出力を送出する。このデータの各ビツトの
信号はNANDゲート230に入力されるので、NAND
ゲート230は出力信号“1”を発生し、この出力信号
“1”はTのタイミングでラツチ回路232にラツチさ
れ、ANDゲート234に供給される。このため、AND
ゲート234は、T及びφのタイミングで出力信号
“1”を発生し、この出力信号“1”はセレクタ222に
イネーブル信号ENとして供給される。
セレクタ222は、イネーブル信号ENに応じてイネーブ
ル状態になると、周波数切換信号FCからなる選択信号
SA=“0”に応じて入力Bとしての高速クロツク信号
φを選択送出し、この高速クロツク信号φは第6図
のORゲート114及び116を介して全加算器82にキヤリイ
入力Cとして供給される。このため、9ビツトカウン
タのTのチヤンネルは高速クロツク信号φに応じて
比較的速い速度で計数値が増大する。
このような計数値増大が進行していくと、やがてシフト
レジスタ回路84の第8ステージの8ビツト目のシフトレ
ジスタから出力信号“1”が送出され、この出力信号
“1”は周波数切換信号FCとして第7図のセレクタ22
2に供給される。このため、セレクタ222は選択信号SA
が“1”となり、入力Aとしての低速クロツク信号φ
を選択送出する。従つて、9ビツトカウンタのTのチ
ヤンネルは、これ以後低速クロツク信号φに応じて比
較的遅い速度で計数値が増大する。そして、9ビツトカ
ウンタの2ビツト目から7ビツト目までがすべて“1”
になると、第7図のNANDゲート230の8つの入力ビ
ツトがすべて“1”になるので、NANDゲート230は
出力信号“0”を発生し、これに応じてTの後のT
及びφのタイミングでセレクタ222がデイスエーブル
状態となる。従つて、9ビツトカウンタのTのチヤン
ネルにおける計数値増大は阻止される。
9ビツトカウンタにおける上記のような計数値変化に対
応した個々の計数データはいずれもエンベロープデータ
D2〜D9としてラツチ回路224を介して反転回路236に供給
され、各ビツト毎に排他的ORゲートによる反転処理を
受ける。この反転処理は、ラツチ回路224からのエンベ
ロープデータの数値変化が「00000001」から
「11111111」までとなつているのを、「111
11110」から「00000000」までとなるよう
にするもので、ピアノエンベロープを倒立形から正立形
に変更することに相当する。
反転回路236においては、タイミング信号TCをイン
バータ238で反転した信号 がORゲート240から供給されるのに応じて反転処理が
行なわれる。すなわち、反転回路236からは、タイミン
グ信号TCが“0”であるT0〜T3の期間に反転処理を
受けたエンベロープデータが送出される。
そして、このようにして順次に送出されるエンベロープ
データはゼロレベルから所定のアタツクレベルまで立上
つた後、比較的急峻なデイケイカーブにしたがつて所定
値まで低下し、そこからさらに比較的ゆるやかなデイケ
イカーブにしたがつてゼロレベルまで低下するようなピ
アノエンベロープを表現するものとなる。ここで、ゼロ
レベルは、反転回路236の出力K1〜K7がすべて“0”(D
2〜D8がすべて“1”)の状態に対応し、所定のアタツ
クレベルは、反転回路236の出力K1〜K7がすべて“1”
(D2〜D8がすべて“0”)の状態に対応し、所定値は、
反転回路の出力K1〜K7のうちKのみが“0”(D2〜D8
のうちDのみが“1”)の状態に対応する。また、比
較的急峻なデイケイカーブは、高速クロツク信号φ
計数データによつて表現され、比較的ゆるやかなデイケ
イカーブは、低速クロツク信号φの計数データによつ
て表現されるものである。
ANDゲート242は、NANDゲート230の出力信号、音
源信号TG及びインバータ238の出力信号 を入力とするもので、エンベロープデータ形成処理中に
おいてタイミング信号TCが“0”であるT0〜T3の期
間に音源信号TGを送出する。この音源信号TGは、O
Rゲート244を介してANDゲート246に供給される。
シフター回路248は、後述のD/A変換処理を少ないビ
ツト数で可能にするために制御入力A、B及びCに応じ
てビツトシフト処理を行なうもので、制御入力Aが
“1”ならば反転回路236の出力K3〜K8を送出し、制御
入力Bが“1”ならば反転回路236の出力K2〜K7を送出
し、制御入力Cが“1”ならば反転回路236の出力K1〜K
6を送出するようになつている。ピアノ音発生処理中に
おいては、前述のように信号Dが常に“1”であるの
で、反転回路236の出力Kは常に“0”であり、この
出力Kからなる制御入力Aは“0”である。このた
め、シフター回路248は制御入力B及びCに応じたシフ
ト処理を行なう。
制御入力Bを形成するための回路において、ANDゲー
ト288は、反転回路236の出力Kを反転するインバータ
290の出力と、反転回路236の出力Kと、タイミング信
号TCとを入力とするもので、第2最上位ビツトK
が“1”である(振幅レベルが比較的高い)ことを検知
してT0〜T3の期間中にT及びTの2度のタイミング
で出力信号“1”を発生する。これらの出力信号“1”
は制御入力Bとしてシフター回路248に供給され、これ
に応じてシフター回路248はT0〜T3の期間中にK2〜K7
6ビツトのデータをエンベロープデータEVとして2回
送出する。
また、制御入力Cを形成するための回路において、AN
Dゲート292は、インバータ290の出力と、出力Kを反
転するインバータ294の出力と、タイミング信号TC
及びTCとを入力とするもので、第2最上位ビツトK
が“0”である(振幅レベルが比較的低い)ことを検
知してT0〜T3の期間中にTのタイミングで出力信号
“1”を発生する。この出力信号“1”は制御入力Cと
してシフター回路248に供給され、これに応じてシフタ
ー回路248はT0〜T3の期間中にK1〜K6の6ビツトのデー
タをエンベロープデータEVとして1回送出する。
ORゲート296は、反転回路236の出力Kと、ANDゲ
ート288の出力と、ANDゲート292の出力とを入力とす
るもので、T0〜T3の期間中において、K7=“1”が検知
されたときはT及びTの2度のタイミングで出力信
号“1”を発生し、K7=“0”が検知されたときはT
のタイミングで出力信号“1”を発生する。このように
してORゲート296から発生される出力信号“1”はA
NDゲート246を導通させるので、ORゲート244からの
音源信号TGは、T0〜T3の期間中にANDゲート246か
ら2回又は1回前述のエンベロープデータ送出に同期し
て送出される。
ANDゲート246からの音源信号TG及びシフター回路2
48からのエンベロープデータEVは第8図のD/A変換
回路36に供給される。
D/A変換回路36にあつては、6ビツトの入力データ
(EV又はAM)の上位2ビツトをデコードする第1の
デコーダ298と、入力データの残り4ビツトをデコード
する第2のデコーダ300と、これらのデコーダ298及び30
0と共にD/A変換器を構成するアナログ電圧発生回路3
02と、このアナログ電圧発生回路302に制御入力(TG
又はSG)に応じた電源電圧を供給する電源回路304
と、アナログ電圧発生回路302の出力電圧のパルス幅を
クロツク信号φ及びφに応じて規制するパルス幅規
制回路306と、このパルス幅規制回路306から電圧出力V
OUTを導出するバツフアアンプ308とが設けられている。
6ビツトのエンベロープデータEVのうち、最上位ビツ
ト(MSB)を含む上位2ビツトの信号はデコーダ298
に入力され、残り4ビツトの信号はデコーダ300に入力
される。デコーダ298の4本の出力ラインはそれぞれア
ナログ電圧発生回路302内の4個のゲート素子GA1〜GA4
の制御入力端に接続されている。アナログ電圧発生回路
302内には、各々16個のゲート素子を含む4つのゲート
素子群G1〜G4が設けられており、デコーダ300の16本の
出力ラインは各ゲート素子群毎に16個のゲート素子の制
御入力端に接続されている。
アナログ電圧発生回路302は、第1及び第2の電源ライ
ンPS及びPSを有するもので、これらの電源ライ
ン間には互いに抵抗値のほぼ等しい64個の抵抗R1〜R
64が直列接続されている。ゲート素子群Gの16個のゲ
ート素子は抵抗R1〜R16の各一端とゲート素子GA
との間に接続され、ゲート素子群Gの16個のゲート素
子は抵抗R17〜R32の各一端とゲート素子GAとの間
に接続され、ゲート素子群Gの16個のゲート素子は抵
抗R33〜R48の各一端とゲート素子GAとの間に接続
され、ゲート素子群Gの16個のゲート素子は抵抗R49
〜R64の各一端とゲート素子GAとの間に接続されて
おり、ゲート素子GA1〜GA4は入力データに応じたアナロ
グ電圧を出力点Mに送出するようになつている。
電源回路304においては、電圧源+Vと基準電位点(接
地点)との間に抵抗Rと、互いに抵抗値のほぼ等しい
抵抗R及びRとが直列接続されており、抵抗R
びRの相互接続点から取出される中間電圧Vが電源
ラインPSに供給されるようになつている。抵抗R
及びRの相互接続点と電源ラインPSとの間にはゲ
ート素子Gが接続されると共に、基準電位点と電源ラ
インPSとの間にはゲート素子Gが接続されてお
り、ゲート素子Gの制御入力端には音源信号TG又は
サインビツト信号SGが供給され、ゲート素子Gの制
御入力端には音源信号TG又はサインビツト信号SGが
インバータIVを介して供給されるようになつている。
このため、電源ラインPSには、制御入力(TG又は
SG)が“1”ならばゲート素子Gを介して中間電圧
より低い電圧Vが供給され、制御入力が“0”な
らばゲート素子Gを介して中間電圧Vより高い電圧
が供給される。このように電源ラインPSへの供
給電圧をV又はVに切換えることにより、エンベロ
ープデータEVのD/A変換時には音源信号TGに対し
てエンベロープデータに応じたエンベロープを付加する
ことが可能になり、後述の振幅データAMのD/A変換
時にはサインビツト信号SGに応じて振幅の方向を決定
することが可能となる。
パルス幅規制回路306は、各々クロツク信号φ及びφ
を制御入力端に受取るゲート素子G11及びG12を含むも
ので、これらのゲート素子G11及びG12はアナログ電圧発
生回路302の出力点Mと電源回路304の抵抗R及びR
の相互接続点との間に直列接続されており、ゲート素子
G11及びG12の相互接続点Nからバツフアアンプ308を介
して電圧出力VOUTが取出されるようになつている。出力
点Mには、T0〜T7のようなタイミング信号の1パルスに
相当する期間毎にアナログ電圧(VからV側又はV
側に振れた電圧)が発生される可能性があるが、パル
ス幅規制回路306では、φのタイミングで出力点Mの
アナログ電圧を送出すると共に、φのタイミングで中
間電圧Vを送出することにより出力パルスの幅を出力
点Mの場合の半分に規制しているものである。
このようなパルス幅規制回路306を設けたのは、構成及
び処理の簡単化のために8ビツトの入力データK1〜K8
直接D/A変換せず、6ビツトのデータ(EV/AM)
にしてからD/A変換するようにしたことによるもので
ある。すなわち、第7図において、シフター回路248を
介して6ビツトのデータを取出す場合、データK1〜K6
対してデータK2〜K7は1ビツトだけ、データK3〜K8は2
ビツトだけそれぞれ下位方向にシフトされることになる
ので、データK2〜K7の値は1/2になり、データK3〜K8
の値は1/4になる。そこで、第8図のD/A変換回路
では、データK2〜K7については振幅レベルが2倍になる
ように、データK3〜K8については振幅レベルが4倍にな
るようにD/A変換する必要があるが、これを可能にす
るために第7図の回路からはデータK2〜K7については2
回、データK3〜K8については4回それぞれ同一データを
発生させると共に第8図のパルス幅規制回路306では同
一データ2回に対応して同一アナログ電圧を2個のパル
スとして送出し、同一データ4回に対応して同一アナロ
グ電圧を4個のパルスとして送出するようにしたもので
ある。
このようなD/A変換動作をピアノ音発生について示す
と、第9図(a)〜(d)のようになる。第9図(a)は、音源
信号TGを便宜上連続波形として示したもので、同図
(b)はピアノエンベロープを付加した音源信号を便宜上
連続波形として示したものである。また同図(c)は(b)の
信号を巨視的に見たものであり、同図(d)は(c)の信号の
一部を微視的に見たもので、実際にパルス幅規制回路30
6の出力点Nから得られる信号波形に相当する。
ピアノエンベロープの立上り時において、出力点Mに
は、アタツクレベルに対応したアナログ電圧が現われる
が、このアナログ電圧は第9図(a)、(b)に示すように音
源信号TGが“1”ならばV側に振れた電圧であり、
音源信号TGが“0”ならばV側に振れた電圧であ
る。これを出力点Nで見ると、第9図(d)に示すよう
に、V側又はV側に振れた電圧はいずれもT0〜T3
期間にT及びTのタイミングで2個のパルスとして
送出される。そして、ピアノエンベロープの振幅レベル
が前述の第2最上位ビツトKが“0”になるレベル以
下に低下すると、T0〜T3の期間に送出されるパルスはT
のタイミングでの1個のみとなる。
上記の結果、バツフアアンプ308からは電圧出力VOUT
して第9図(b)〜(d)のようにピアノエンベロープが付加
された音源信号が得られ、この音源信号は低域フイルタ
を介し、又は介さずに出力アンプ38を経てスピーカ40に
供給され、ピアノ音として発音される。この場合、時分
割処理及びクロツク信号φ、φに基づく高周波成分
は低域フイルタ又はスピーカ40で除去され、スピーカ40
でピアノ音として発音されるのは実質的に第9図(b)の
ようなピアノ音信号である。そして、このピアノ音信号
はアタツクレベル及びその近傍の振幅レベルが比較的高
いところではT0〜T3の期間に2個のパルスを含むので、
パルス1個の場合に比べてエネルギーが2倍になり、発
音強度も2倍になる。従つて、ビツトシフトしたことに
よる振幅低下が回復される。
階名音発生動作の詳細 階名音発生に関して時分割処理回路24がアドレスデータ
発生処理(C1)、ステツプ幅データ形成処理(C2)
及び予測値データ発生処理(C3)を時分割的に実行す
ることは前述した通りである。ここで、各処理(C1)
〜(C3)における処理タイミング及び出力タイミング
を前述のタイミング信号T0〜T7について示すと、次の第
3表の通りである。
この第3表によれば、処理タイミングに対する出力タイ
ミングの遅れは、第1表の場合と同様であることがわか
る。なお、処理C2で形成されたステツプ幅データは、
のタイミングで予測値データ発生処理C3に供さ
れ、時分割処理回路24から出力されることはない。
第6図において、全加算器82及びシフトレジスタ回路84
は、Tのタイミングでは12ビツトのアドレスカウンタ
として使用されて音声データ読出用のアドレスデータD1
〜D12を送出する。また、全加算器82は、T及びT
のタイミングでは、加算又は減算処理を行なうのに使用
される。
第4図において、微分回路310は、階名音発生のための
発音可能化信号DKOを立上り微分して微分出力を発生
する。この微分出力は、R−Sフリツプフロツプ312を
セツトさせるので、フリツプフロツプ312の出力は
“0”になる。この出力はシフトレジスタ314を介し
てANDゲート316に供給される。
ANDゲート316にはORゲート318からタイミング信号
T1、T2、T3が供給されているので、ANDゲート316はT1
T2、T3のタイミングでそれぞれ出力信号“0”を発生
し、これらの出力信号“0”は順次にORゲート152を
介して第6図の全加算器82に供給される。このため、全
加算器82は、T1、T2、T3のタイミングでそれぞれリセツト
解除される。
アドレスカウンタのTのチヤンネルは、このようにし
てリセツト解除された後、計数動作を開始する。すなわ
ち、ANDゲート320はタイミング信号φA+φBに応じ
てTのタイミングで出力信号“1”を発生し、この出
力信号はORゲート114及び116を介して全加算器82にキ
ヤリイ入力Cとして供給されるので、アドレスカウン
タのTのチヤンネルはキヤリイ入力Cを受取るたび
に計数値が増大する。そして、このような計数動作に基
づく計数データはシフトレジスタ回路84からTのタイ
ミングでアドレスデータD1〜D12として第10図のラツチ
回路322に供給される。ラツチ回路322は、タイミング信
号T及びクロツク信号φを入力とするANDゲート
324の出力信号に応じてラツチ動作を行なうもので、T
及びφのタイミング毎にアドレスデータをラツチす
る。
音声データメモリ326は、一例としてROMからなるも
ので、これには前述したようにF2〜F4の15階名音に対応
した音声データ(シリアルデータ)が記憶されている。
音声データメモリ326からは、ラツチ回路322からのアド
レスデータに応じて15階名音分の音声データが並列的
に、しかも各音毎にビツトシリアル形式で読出され、セ
レクタ328に供給される。
デコーダ330は、音高データKPC又はMPCをデコー
ドするもので、そのデコード出力をセレクタ328に供給
するようになつている。
セレクタ328は、メモリ326からの読出データのうち、デ
コーダ330の出力が指示する階名に対応した音声データ
を選択するもので、選択された音声データはラツチ回路
332に供給され、Tのタイミングでラツチされる。
ラツチ回路332からのビツトシリアル形式の音声データ
は3連続検出回路334に供給され、デイレイ回路336に入
力されると共に排他的ORゲート338の一方の入力端に
入力される。デイレイ回路336はT22のタイミングで入力
を取込み、Tのタイミングで送出する2相シフトレジ
スタからなるもので、その出力信号は排他的ORゲート
338の他方の入力端に供給されるようになつている。こ
のため、排他的ORゲート338は、連続する2ビツトの
信号がいずれも“0”又は“1”である場合に出力信号
“0”を発生し、それ以外の場合には出力信号“1”を
送出する。
排他的ORゲート338の出力信号はORゲート340の一方
の入力端に供給されると共に、デイレイ回路342に供給
される。デイレイ回路342は前述のデイレイ回路336と同
様のもので、その出力信号はORゲート340の他方の入
力端に供給されるようになつている。このため、ORゲ
ート340は、排他的ORゲート338の出力信号が“0”で
且つデイレイ回路342の出力信号が“0”の場合、すな
わち連続する3ビツトの信号がいずれも“0”又は
“1”である場合に出力信号“0”を発生し、それ以外
の場合には出力信号“1”を送出する。
このような3連続検出回路334を設けたのは、音声デー
タの信号状態に応じてステツプ幅を変更制御する
(“0”又は“1”が3ビツト続くとステツプ幅を大き
くする)ことを可能にするためである。
ANDゲート344はタイミング信号T及びφA+φB
入力とするもので、その出力信号はタイミング信号TM
1として送出されると共に、ORゲート346を介して出
力信号SO1として送出される。また、ANDゲート34
8はANDゲート344の出力信号に応じてT及びφA
φBのタイミングで3連続検出回路334からの出力信号を
送出するもので、この出力信号はORゲート350を介し
て出力信号SO2として送出される。
ANDゲート352はタイミング信号T及びφA+φB
入力とするもので、その出力信号はタイミングTM2と
して送出される。また、ANDゲート354はANDゲー
ト352の出力信号に応じてT及びφA+φBのタイミン
グでラツチ回路332からのビツトシリアル形式の音声デ
ータを送出するもので、この音声データはORゲート34
6を介して出力信号SO1として送出される一方、OR
ゲート350を介して出力信号SO2として送出される。
そして、タイミング信号TM1及びTM2並びに出力信
号SO1及びSO2は第6図の回路に供給される。
第6図の回路は、Tのタイミングにおいてステツプ幅
データ形成処理を行なう。この処理は、第10図からの信
号TM1、SO1及びSO2に基づいて行なわれる。こ
の場合、信号TM1及びSO1はいずれも第10図のAN
Dゲート344の出力信号T1・(φA+φB)からなり、信
号SO2は第10図の3連続検出回路334の出力信号から
なる。
ステツプ幅演算は、一般に次の(A)及び(B)のようにして
行なわれる。
(A)シリアル音声データにおいて“0”又は“1”が続
く(振幅変化分が大きい)場合 (B)上記(A)以外の場合 これらの(1)及び(2)式において、Δは今回求めるべき
ステツプ幅、Δt-1は前回求めたステツプ幅、Δmaxはス
テツプ幅の最大値、nはステツプ幅の変化速度を決定
し、サンプリング周期を単位とした時定数というべき定
数である。
この実施例では、“0”又は“1”が3個連続した場合
には、上記(1)式を次の(3)式に変形したものに相当する
演算を行ない、それ以外の場合には、上記(2)式を次の
(4)式に変形したものに相当する演算(2の補数加算)
を行なうようにしている。
第6図において、T及びφA+φBのタイミングでは、
セレクタ群356における6個のセレクタがいずれもタイ
ミング信号TM1からなる選択信号bに応じて入力Bを
選択する状態になる。このため、シフトレジスタ回路84
の8ステージ目からの前回のステツプ幅データのうち上
位6ビツトのデータ(S7〜S12に対応)はセレクタ群35
6、ANDゲート群176を介して排他的ORゲート群358
に供給され、信号SO1=“1”に応じて反転処理を受
ける。そして、排他的ORゲート群358からの6ビツト
のデータ(反転処理を受けたデータ)はORゲート群16
8を介して全加算器82に入力B1〜B6として供給される。
このとき、全加算器82の入力A1〜A12としては、シフト
レジスタ回路84の8ステージ目から前回のステツプ幅デ
ータが供給される。
このような状態において、第10図の3連続検出回路334
で“0”又は“1”の3連続を検出したものとすると、
信号SO2は前述したように“0”になるから全加算器
82のキヤリイ入力C及び入力B7〜B12はいずれも
“0”である。従つて、前掲の(3)式の演算が実行され
る。また、上記のような3連続を検出しなかつたものと
すると、信号SO2は“1”であり、この信号“1”は
全加算器82にORゲート114及び116を介してキヤリイ入
力Cとして入力されると共に、入力B7〜B12として入
力される。このため、前掲の(4)式の演算が実行され
る。なお、前掲の(3)及び(4)式に関して、定数nは上位
6ビツトを下位方向に6ビツトシフトしているので、2
となる。
このような演算によれば、3連続検出が続くような場合
(振幅が急激に減少又は増大するような場合)にはステ
ツプ幅は大きくなる一方、“0”と“1”が交互に続く
ような場合(振幅変化がゆるやかな場合)にはステツプ
幅が小さくなり、原音信号に対する予測信号の追従性が
改善される。
のタイミングにおいて、第6図の回路では、予測値
データ発生処理が行なわれる。この処理は、第10図から
の信号TM2、SO1及びSO2に基づいて行なわれ
る。この場合、信号TM2は第10図のANDゲート352
の出力信号T2・(φA+φB)からなり、信号SO1及び
SO2はいずれもANDゲート354からのシリアル音声
データからなる。
予測値演算は、信号SO1及びSO2(シリアル音声デ
ータ)が“0”ならば次の(5)式にしたがつて行なわ
れ、“1”ならば次の(6)式にしたがつて行なわれる。
ここで、Sは今回求めるべき予測値、St-1は前回求め
た予測値、Δt-1は前回求めたステツプ幅である。
第6図において、T及びφA+φBのタイミングでは、
セレクタ群356における6個のセレクタがいずれもタイ
ミング信号TM2からなる選択信号aに応じて入力Aを
選択する状態になる。
いま、信号SO1及びSO2がいずれも“0”であると
すると、シフトレジスタ回路84の1ステージ目からの前
回のステツプ幅データのうち上位6ビツトのデータ(S7
〜S12に対応)はセレクタ群356、排他的ORゲート群35
8及びORゲート群168を介して全加算器82に入力B1〜B6
として供給される。このとき、全加算器82の入力A1〜A
12としては、シフトレジスタ回路84の8ステージ目から
前回の予測値データが供給される。なお、排他的ORゲ
ート群358では、信号SO1が“0”なので反転処理は
行なわれない。また、全加算器82のキヤリイ入力C
び入力B7〜B12は、信号SO2が“0”なので、いずれ
も“0”である。従つて、前掲の(5)式の演算が実行さ
れる。
また、信号SO1及びSO2がいずれも“1”であると
すると、シフトレジスタ回路84の1ステージ目からの前
回のステツプ幅データのうち上位6ビツトのデータ(S7
〜S12に対応)はセレクタ群356、排他的ORゲート群35
8及びORゲート群168を介して全加算器82に入力B1〜B6
として供給される。このとき、排他的ORゲート群358
では、信号SO2が“1”なので、反転処理が行なわれ
る。また、全加算器82のキヤリイ入力C及び入力B7
B12は、信号SO2=“1”に応じていずれも“1”に
なる。さらに、全加算器82の入力A1〜A12としては、シ
フトレジスタ回路84の8ステージ目から前回の予測値デ
ータが供給される。従つて、前掲の(6)式の演算(2の
補数加算)が実行される。
なお、ANDゲートA、ORゲーO及びO、イン
バータIはステツプ幅の最小値を設定するために設けら
れたものである。6ビツトのステツプ幅データのうち上
位5ビツト(S8〜S12に対応)がいずれも“0”である
と、ORゲートOの出力信号は“0”になり、この出
力信号“0”はANDゲートAを非導通にすると共
に、インバータIにより信号“1”に変換されてORゲ
ートOに供給される。従つて、このときにセレクタ群
356を介して送出されるステツプ幅データは、左端を最
下位ビツトとして示すと、「010000」となる。
上記のようなステツプ幅及び予測値の演算処理に基づい
てシフトレジスタ回路84からはTのタイミングで各サ
ンプル点毎の9ビツトの予測値データD2〜D10が送出さ
れ、第7図の回路に供給される。
第7図の回路において、予測値データD2〜D10は、T
及びφのタイミングでラツチ回路224にラツチされ
る。このラツチされたデータは2の補数コードのデータ
であり、D10に対応したビツトがサインビツトになつて
いる。このサインビツトの信号SGは、ANDゲート36
0に供給され、タイミング信号TCとAND演算され
る。ANDゲート360は、タイミング信号TC
“1”レベルをとるT4〜T7の期間に導通し、サインビツ
ト信号SGを送出する。このサインビツト信号SGはO
Rゲート244を介してANDゲート246に供給される。
また、ANDゲート360からのサインビツト信号SGは
ORゲート240を介して反転回路236に供給され、コード
変換処理を制御するのに用いられる。すなわち、サイン
ビツト信号SGが“0”であると、反転回路236はラツ
チ回路224からの8ビツトのデータ(D2〜D9に対応)を
そのまま送出する。一方、サインビツト信号SGが
“1”であると、反転回路236はラツチ回路224からの8
ビツトのデータに反転処理を施し且つ最下位ビツトに1
を加算して送出する。この結果、反転回路236からは、
2の補数コードからサインマグニチユードコードにコー
ド変換された8ビツトのデータK1〜K8が送出され、シフ
ター回路248に供給される。
シフター回路248は、先にピアノ音発生に関して述べた
ように制御入力A、B、Cのいずれが“1”になるかに
応じて異なつた態様でデータ送出動作を行なうもので、
このシフター回路248からのデータ送出はANDゲート2
46からのサインビツト信号SGの送出と同期して行なわ
れる。
制御入力Aは、反転回路236の出力K(最上位ビツ
ト)が“1”になると、“1”になるもので、このよう
に制御入力Aが“1”になると、シフター回路248は反
転回路236の出力K3〜K8からなる6ビツトのデータをT4
〜T7の期間中振幅データAMとして送出しつづける。ま
た、出力K8=“1”はORゲート296を介してANDゲ
ート246を導通させるので、ANDゲート246はORゲー
ト244からのサインビツト信号SGをT4〜T7の期間中送
出しつづける。
制御入力Bは、ANDゲート288の出力信号からなるも
ので、この出力信号は出力Kが“0”で且つ出力K
が“1”のときタイミング信号TCに応じてT及び
のタイミングで“1”となる。このため、シフター
回路248からは、制御入力B=“1”に基づいて、K2〜K
7の6ビツトのデータがT4〜T7の期間中T及びT
2度のタイミングで振幅データAMとして送出される。
また、ANDゲート288の出力信号“1”はORゲート2
96を介してANDゲート246を導通させるので、AND
ゲート246からは、ORゲート244からのサインビツト信
号SGがT4〜T7の期間中T及びTの2度のタイミン
グで送出される。
制御入力Cは、ANDゲート292の出力信号からなるも
ので、この出力信号は出力K及びKが共に“0”の
ときタイミング信号TC及びTCに応じてTのタ
イミングで“1”となる。このため、シフター回路248
からは、制御入力C=“1”に基づいて、K1〜K6の6ビ
ツトのデータがT4〜T7の期間中Tのタイミングで振幅
データAMとして送出される。また、ANDゲート292
の出力信号はORゲート296を介してANDゲート246を
導通させるので、ANDゲート246からは、ORゲート2
44からのサインビツト信号SGがT4〜T7の期間中T
タイミングで送出される。
上記したいずれかの態様で送出される各サンプル点毎の
6ビツトの振幅データAM及びサインビツト信号SGは
第8図の回路に供給される。
第8図の回路においては、振幅データAMのうち上位2
ビツトの信号が第1のデコーダ298に、残り4ビツトの
信号が第2のデコーダ300にそれぞれ入力され、サイン
ビツト信号SGはゲート素子Gには直接、ゲート素子
にはインバータIVを介してそれぞれ制御入力とし
て供給される。このため、アナログ電圧発生回路302の
出力点Mには、入力振幅データAMに対応したアナログ
電圧が発生される。
このようにして発生されるアナログ電圧は、第11図に例
示するように、サインビツト信号SGが“0”ならばV
H1、VH2のように中間電圧Vに関して正側に振れ、サイ
ンビツト信号SGが“1”ならば、VL1、VL2のように中
間電圧Vに関して負側に振れる。なお、第11図におい
てWは出力点Mから順次に送出される電圧VH1、VH2…V
L1、VL2…からなる予測信号をアナログ信号波形として示
したものである。
出力点Mのアナログ電圧は、パルス幅規制回路306によ
り出力タイミングに応じて1個、2個又は4個のパルス
に変換される。この場合のパルス変換動作は、ピアノ音
発生に関して前述したようにクロツク信号φ及びφ
でゲート素子G11及びG12に交互に切換えるもので、第9
図(d)のT4〜T7の期間に出力点Mからアナログ電圧がT
のタイミングで発生されたときは1パルスを、T
びTの2度のタイミングで発生されたときは2パルス
を、T4、T5、T6及びTの4度のタイミングで発生された
ときは4パルスをそれぞれ発生させるようにして行なわ
れる。すなわち、第11図において、レベルL以下のア
ナログ電圧(第7図のデータK1〜K6に対応)はTのタ
イミングで1個のパルスとして送出され、レベルL
り上でレベルL以下のアナログ電圧(第7図のデータ
K2〜K7に対応)はT及びTの2度のタイミングで2
個のパルスとして送出され、レベルLより上のアナロ
グ電圧(第7図のデータK3〜K8に対応)はT4、T5、T6及び
の4度のタイミングで4個のパルスとして送出され
る。
上記の結果、パルス幅規制回路306からは、中間電圧V
に関して正負に振れるパルス列からなる例えば階名
「ド」に対応した予測信号が得られる。この予測信号
は、先にピアノ音発生に関して述べたと同様にしてバツ
フアアンプ308、第1図の出力アンプ38等を介してスピ
ーカ40に供給され、階名音として発音される。この場
合、予測信号はT4〜T7の期間に2個のパルスを含むとこ
ろでは発音強度が2倍になり、T4〜T7の期間に4個のパ
ルスを含むところでは発音強度が4倍となるので、ビツ
トシフトしたことによる振幅低下が回復される。
なお、第6図において、全加算器82の出力S12がT
タイミングで“1”になると、ANDゲート362が出力
信号“1”を発生する。この出力信号“1”は読出完了
信号SREとして第4図の回路に供給され、シフトレジ
スタ364を介してフリツプフロツプ312をリセツトさせ
る。このため、フリツプフロツプ312の出力は“1”
になり、この出力はシフトレジスタ314を介してAN
Dゲート316に供給される。そして、ANDゲート316は
ORゲート318からのタイミング信号T1、T2、T3に応じて
順次に出力信号“1”を発生し、これらの信号“1”は
ORゲート152を介してリセツト信号RSTとして全加
算器82に供給される。この結果、全加算器82は、第10図
の音声データメモリ326のための最終読出番地を示すア
ドレスデータを送出した後、T1、T2、T3のタイミングで順
次にリセツトされ、これによつて1階名音分の階名音発
生動作が完了したことになる。この後は、階名音発生の
ための発音可能化信号DKOが発生されるたびに、上記
のような階名音発生動作が行なわれる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明のよれば、1つの時分割計数手
段の異なる計数チャンネルを用いて音源信号形成のめの
計数処理およびエンベロープ信号形成のための計数処理
を行うことにより、簡単な構成で楽音発生を可能とした
ので、小型かつ安価な電子楽器を実現できる効果が得ら
れるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例による電子楽器の回路構
成を示すブロツク図、 第2図は、タイミング信号発生回路の回路図、 第3図は、各種のタイミング信号を示すタイムチヤー
ト、 第4図は、演奏データ発生回路の回路図、 第5図(a)及び(b)は、演奏データのフオーマツト図、 第6図は、時分割処理回路の回路図、 第7図は、時分割出力回路の回路図、 第8図は、D/A変換回路の回路図、 第9図(a)〜(d)は、ピアノ音発生に関するD/A変換動
作を説明するための信号波形図、 第10図は、音声データ発生回路の回路図、 第11図は、階名音発生に関するD/A変換動作を説明す
るための信号波形図である。 10……モード選択回路、20……鍵盤回路、22……演奏デ
ータ発生回路、24……時分割処理回路、26,42……セレ
クタ、30……分周制御データメモリ、32……時分割出力
回路、36……D/A変換回路、40……スピーカ、46……
音声データ発生回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−111595(JP,A) 特開 昭57−161896(JP,A) 特開 昭58−11986(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)多ビットの全加算器と複数ステージ/
    多ビットのシフトレジスタとを組合せて構成された時分
    割動作可能な複数の計数チャンネルを有する時分割計数
    手段と、 (b)前記複数の計数チャンネルのうちの1つの計数チャ
    ンネルを所定のチャンネルタイミング毎に使用して被計
    数信号を計数することにより所望の音高を有する音源信
    号を形成する音源形成手段と、 (c)前記複数の計数チャンネルのうちの他の1つの計数
    チャンネルを前記所定のチャンネルタイミングとは異な
    るチャンネルタイミング毎に使用して被計数信号を計数
    することにより所望の楽音エンベロープを表わすエンベ
    ロープ信号を形成するエンベロープ形成手段と、 (d)前記音源形成手段からの音源信号に対して前記エン
    ベロープ形成手段からのエンベロープ信号の表わす楽音
    エンベロープを付与することにより楽音信号を発生する
    楽音発生手段と をそなえた電子楽器。
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