JPH06316384A - 油圧エレベーターの制御装置 - Google Patents
油圧エレベーターの制御装置Info
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- JPH06316384A JPH06316384A JP5105505A JP10550593A JPH06316384A JP H06316384 A JPH06316384 A JP H06316384A JP 5105505 A JP5105505 A JP 5105505A JP 10550593 A JP10550593 A JP 10550593A JP H06316384 A JPH06316384 A JP H06316384A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 安価で、かつ良好な起動補償ができる油圧エ
レベーターの制御装置を提供する。 【構成】 油圧シリンダ２側の油圧Ｐ１と油圧ポンプ５
側の油圧Ｐ２との圧力差によって変位する圧力バランス
検出器１０を電磁切換弁８と並列に設け、この圧力バラ
ンス検出器１０の可動ピストン１１の変位が所定の範囲
内にあるのを、可動ピストン１１の両側に設けたマイク
ロスイッチＳＷＡ，ＳＷＢのＯＮ，ＯＦＦ信号から検出
し、圧力バランス検出器１０の可動ピストン１１の変位
が所定の範囲内にあるとき、電磁切換弁８を作動して油
圧シリンダ２と油圧ポンプ５間を連通させ、その両側の
圧力差を小さくして起動補償を行う。
レベーターの制御装置を提供する。 【構成】 油圧シリンダ２側の油圧Ｐ１と油圧ポンプ５
側の油圧Ｐ２との圧力差によって変位する圧力バランス
検出器１０を電磁切換弁８と並列に設け、この圧力バラ
ンス検出器１０の可動ピストン１１の変位が所定の範囲
内にあるのを、可動ピストン１１の両側に設けたマイク
ロスイッチＳＷＡ，ＳＷＢのＯＮ，ＯＦＦ信号から検出
し、圧力バランス検出器１０の可動ピストン１１の変位
が所定の範囲内にあるとき、電磁切換弁８を作動して油
圧シリンダ２と油圧ポンプ５間を連通させ、その両側の
圧力差を小さくして起動補償を行う。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は油圧エレベーターの制御
装置に係り、特にエレベーターの起動時に電磁切換弁を
作動する油圧エレベーターの制御装置に関する。
装置に係り、特にエレベーターの起動時に電磁切換弁を
作動する油圧エレベーターの制御装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】油圧エレベーターは、乗りかごと連結し
た油圧シリンダーと、油圧ポンプおよび油タンクとを電
磁切換弁によって交互に連通させることにより乗りかご
を昇降制御しているが、電磁切換弁の油圧シリンダー側
と油圧ポンプ側間の圧力差が大きい状態で、電磁切換弁
を作動して油圧シリンダーと油圧ポンプ間を連通した場
合、乗りかごの起動時にショックが発生する。
た油圧シリンダーと、油圧ポンプおよび油タンクとを電
磁切換弁によって交互に連通させることにより乗りかご
を昇降制御しているが、電磁切換弁の油圧シリンダー側
と油圧ポンプ側間の圧力差が大きい状態で、電磁切換弁
を作動して油圧シリンダーと油圧ポンプ間を連通した場
合、乗りかごの起動時にショックが発生する。
【０００３】従来の油圧エレベーターでは、この起動時
のショックを防止するために、特開平３−２３１６９号
公報等に記載されているように、電磁切換弁の油圧シリ
ンダ側の油圧を検出する第一の油圧検出器と、電磁切換
弁の油圧ポンプ側の油圧を検出する第二の油圧検出器と
を設け、乗りかごの起動時にこれら第一の油圧検出器の
出力と第二の油圧検出器の出力とを比較しながら、その
差が所定値以下になるように制御し、その後、電磁切換
弁を開放して油圧シリンダーと油圧ポンプ間を連通する
ことによって起動時のショックを改善していた。
のショックを防止するために、特開平３−２３１６９号
公報等に記載されているように、電磁切換弁の油圧シリ
ンダ側の油圧を検出する第一の油圧検出器と、電磁切換
弁の油圧ポンプ側の油圧を検出する第二の油圧検出器と
を設け、乗りかごの起動時にこれら第一の油圧検出器の
出力と第二の油圧検出器の出力とを比較しながら、その
差が所定値以下になるように制御し、その後、電磁切換
弁を開放して油圧シリンダーと油圧ポンプ間を連通する
ことによって起動時のショックを改善していた。
【０００４】また従来の他の油圧エレベーターとして、
特開昭６０−１３２８８２号公報に記載のように、乗り
かごを駆動する油圧シリンダと、この油圧シリンダに圧
油を供給する油圧ポンプとの間に設けられた電磁切換弁
の逆止弁に、それが動作しても圧油を流さない不感帯を
形成すると共に、その連通動作の程度を検出する開度検
出装置を設け、油圧ポンプによって油圧を上昇させなが
ら、この開度検出装置によって油圧シリンダー側と油圧
ポンプ側間の圧力差が無くなる近傍を検出し、その後の
油圧ポンプによる油圧の圧力上昇を緩慢に制御するバイ
アスパターンの立上げによって、起動時のショックを低
減したものが知られている。
特開昭６０−１３２８８２号公報に記載のように、乗り
かごを駆動する油圧シリンダと、この油圧シリンダに圧
油を供給する油圧ポンプとの間に設けられた電磁切換弁
の逆止弁に、それが動作しても圧油を流さない不感帯を
形成すると共に、その連通動作の程度を検出する開度検
出装置を設け、油圧ポンプによって油圧を上昇させなが
ら、この開度検出装置によって油圧シリンダー側と油圧
ポンプ側間の圧力差が無くなる近傍を検出し、その後の
油圧ポンプによる油圧の圧力上昇を緩慢に制御するバイ
アスパターンの立上げによって、起動時のショックを低
減したものが知られている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の前者の油圧エレベーターは、第一の油圧検出器
および第二の油圧検出器という高価な二個の油圧検出器
を使用しなければならないため、全体としても高価なも
のになってしまう。また上述した後者の油圧エレベータ
ーは、開度検出装置を設けたり、ある時点まで圧油を流
すことなく、その後、駆動遅れを生じさせることなく動
作するように上述の不感帯を有する逆止弁を構成するの
が非常に難しく、結局は高価なものになってしまう。
た従来の前者の油圧エレベーターは、第一の油圧検出器
および第二の油圧検出器という高価な二個の油圧検出器
を使用しなければならないため、全体としても高価なも
のになってしまう。また上述した後者の油圧エレベータ
ーは、開度検出装置を設けたり、ある時点まで圧油を流
すことなく、その後、駆動遅れを生じさせることなく動
作するように上述の不感帯を有する逆止弁を構成するの
が非常に難しく、結局は高価なものになってしまう。
【０００６】本発明の目的は、安価で、かつ良好な起動
補償ができる油圧エレベーターの制御装置を提供するこ
とにある。
補償ができる油圧エレベーターの制御装置を提供するこ
とにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明による油圧エレベーターの制御装置は、乗りか
ごをプランジャを介して昇降させる油圧シリンダと、制
御部によって制御される油圧ポンプと、上記油圧シリン
ダと上記油圧ポンプ間の油圧回路中に接続された電磁切
換弁とを有し、上記乗りかごの起動時、上記電磁切換弁
を作動させて上記油圧シリンダと上記油圧ポンプ間を連
通するように構成した油圧エレベーターの制御装置にお
いて、上記電磁切換弁の上記油圧シリンダ側の油圧と上
記油圧ポンプ側の油圧との圧力差によって変位する圧力
バランス検出器と、この圧力バランス検出器の変位から
上記圧力差が所定値以下にあるのを検出する検出手段を
設け、この検出手段が上記検出を行ったとき、上記油圧
シリンダと上記油圧ポンプ間を連通するように上記電磁
切換弁を作動させるように構成したことを特徴とする。
に本発明による油圧エレベーターの制御装置は、乗りか
ごをプランジャを介して昇降させる油圧シリンダと、制
御部によって制御される油圧ポンプと、上記油圧シリン
ダと上記油圧ポンプ間の油圧回路中に接続された電磁切
換弁とを有し、上記乗りかごの起動時、上記電磁切換弁
を作動させて上記油圧シリンダと上記油圧ポンプ間を連
通するように構成した油圧エレベーターの制御装置にお
いて、上記電磁切換弁の上記油圧シリンダ側の油圧と上
記油圧ポンプ側の油圧との圧力差によって変位する圧力
バランス検出器と、この圧力バランス検出器の変位から
上記圧力差が所定値以下にあるのを検出する検出手段を
設け、この検出手段が上記検出を行ったとき、上記油圧
シリンダと上記油圧ポンプ間を連通するように上記電磁
切換弁を作動させるように構成したことを特徴とする。
【０００８】
【作用】本発明による油圧エレベーターの制御装置は、
上述したように電磁切換弁の油圧シリンダ側の油圧と、
油圧ポンプ側の油圧との圧力差によって変位する圧力バ
ランス検出器を設け、この圧力バランス検出器の変位か
ら電磁切換弁の油圧シリンダ側の油圧と、油圧ポンプ側
の油圧との圧力差が所定値以下にあるのを検出するよう
にしたため、圧力バランス検出器は簡単に構成すること
のでき、その変位の範囲を検出したり、あるいは圧力差
が小さくなることによって決まる位置を検出して、乗り
かごの起動ショックが抑制される状態で電磁切換弁を作
動させて、油圧シリンダと油圧ポンプ間を連通させるこ
とができる。
上述したように電磁切換弁の油圧シリンダ側の油圧と、
油圧ポンプ側の油圧との圧力差によって変位する圧力バ
ランス検出器を設け、この圧力バランス検出器の変位か
ら電磁切換弁の油圧シリンダ側の油圧と、油圧ポンプ側
の油圧との圧力差が所定値以下にあるのを検出するよう
にしたため、圧力バランス検出器は簡単に構成すること
のでき、その変位の範囲を検出したり、あるいは圧力差
が小さくなることによって決まる位置を検出して、乗り
かごの起動ショックが抑制される状態で電磁切換弁を作
動させて、油圧シリンダと油圧ポンプ間を連通させるこ
とができる。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面によって説明す
る。
る。
【００１０】図１は本発明の一実施例による油圧エレベ
ーターの制御装置を示す概略構成図である。
ーターの制御装置を示す概略構成図である。
【００１１】乗りかご１には、一端を固定したロープ４
の他端が連結され、このロープ４の中間部は油圧シリン
ダ２内の作動油を給排することにより駆動されるプラン
ジャ３の上部に設けられたローラー３ａに巻掛けられて
いる。乗りかご１の移動に伴ってパルスを発生する第一
のエンコーダＥＮＣ１が設けられ、この第一のエンコー
ダＥＮＣ１からの信号は、エレベーターの位置および速
度信号として制御部１２に送信されている。制御部１２
によって制御される三相誘導電動機６に連結された油圧
ポンプ５と油圧シリンダ２間には、電磁切換弁８が設け
られており、この電磁切換弁８は、定常状態で油圧シリ
ンダ２側からの作動油の流れを阻止する逆止弁８ｂと、
コンタクタ１５が閉路されると励磁されるコイル８ａに
よって切り換えられて油圧シリンダ２からの作動油を油
タンク７へ回収する連通弁８ｃとから構成されている。
電磁切換弁８と油タンク７間にはリリーフ弁９が設けら
れており、このリリーフ弁９は油圧ポンプ５と逆止弁８
ｂ間の作動油の圧力が異常に高くなった場合、作動油を
油タンク７に逃がしてその圧力を減少させる安全装置を
構成している。油圧ポンプ５は可逆回転可能なポンプで
あり、一方のポートは電磁切換弁８を介して油圧シリン
ダ２に接続され、他のポートは油圧タンク７に接続され
ている。また三相誘導電動機６は、インバータを含む制
御部１２により回転制御され、制御部１２は、周知のベ
クトル制御を行なうため、三相誘導電動機６の回転軸に
ロータリエンコーダＥＮＣ２を接続し、ロータリエンコ
ーダＥＮＣ２の出力を制御部１２へ送って三相誘導電動
機６の回転数を得ている。
の他端が連結され、このロープ４の中間部は油圧シリン
ダ２内の作動油を給排することにより駆動されるプラン
ジャ３の上部に設けられたローラー３ａに巻掛けられて
いる。乗りかご１の移動に伴ってパルスを発生する第一
のエンコーダＥＮＣ１が設けられ、この第一のエンコー
ダＥＮＣ１からの信号は、エレベーターの位置および速
度信号として制御部１２に送信されている。制御部１２
によって制御される三相誘導電動機６に連結された油圧
ポンプ５と油圧シリンダ２間には、電磁切換弁８が設け
られており、この電磁切換弁８は、定常状態で油圧シリ
ンダ２側からの作動油の流れを阻止する逆止弁８ｂと、
コンタクタ１５が閉路されると励磁されるコイル８ａに
よって切り換えられて油圧シリンダ２からの作動油を油
タンク７へ回収する連通弁８ｃとから構成されている。
電磁切換弁８と油タンク７間にはリリーフ弁９が設けら
れており、このリリーフ弁９は油圧ポンプ５と逆止弁８
ｂ間の作動油の圧力が異常に高くなった場合、作動油を
油タンク７に逃がしてその圧力を減少させる安全装置を
構成している。油圧ポンプ５は可逆回転可能なポンプで
あり、一方のポートは電磁切換弁８を介して油圧シリン
ダ２に接続され、他のポートは油圧タンク７に接続され
ている。また三相誘導電動機６は、インバータを含む制
御部１２により回転制御され、制御部１２は、周知のベ
クトル制御を行なうため、三相誘導電動機６の回転軸に
ロータリエンコーダＥＮＣ２を接続し、ロータリエンコ
ーダＥＮＣ２の出力を制御部１２へ送って三相誘導電動
機６の回転数を得ている。
【００１２】電磁切換弁８の油圧シリンダ２側および油
圧ポンプ５側の油圧配管間には、圧力バランス検出器１
０が接続されており、その可動ピストン１１の両側には
それぞれの圧力が印加されている。定常状態で可動ピス
トン１１は中立位置にあり、両側の圧力差に応じて変位
するよう構成されている。この可動ピストン１１の所定
の範囲を超えた変位は、可動ピストン１１の動作軸上の
両側にそれぞれ配置したマイクロスイッチＳＷＡ，ＳＷ
Ｂによって検出され、その信号は制御部１２へ送られ
る。従って、電磁切換弁８の油圧シリンダ２側の油圧Ｐ
１の方が油圧ポンプ５側の油圧Ｐ２よりも高い場合、可
動ピストン１１はその圧力アンバランスにより図示の下
方に変位して所定の範囲を超え、マイクロスイッチＳＷ
ＡをＯＮさせ、反対に、電磁切換弁８の油圧シリンダ２
側の油圧Ｐ１の方が油圧ポンプ５側の油圧Ｐ２よりも低
い場合、可動ピストン１１はその圧力アンバランスによ
り図示の上方へ変位して所定の範囲を超え、マイクロス
イッチＳＷＢをＯＮさせる。また電磁切換弁８の油圧シ
リンダ２側の油圧Ｐ１と、電磁切換弁８の油圧ポンプ５
側の油圧Ｐ２が平衡状態の場合、可動ピストン１１は変
位せずに図示の状態を保持して、予め定められた所定の
範囲内に位置するため、マイクロスイッチＳＷＡ，ＳＷ
Ｂは共にＯＦＦ状態にある。
圧ポンプ５側の油圧配管間には、圧力バランス検出器１
０が接続されており、その可動ピストン１１の両側には
それぞれの圧力が印加されている。定常状態で可動ピス
トン１１は中立位置にあり、両側の圧力差に応じて変位
するよう構成されている。この可動ピストン１１の所定
の範囲を超えた変位は、可動ピストン１１の動作軸上の
両側にそれぞれ配置したマイクロスイッチＳＷＡ，ＳＷ
Ｂによって検出され、その信号は制御部１２へ送られ
る。従って、電磁切換弁８の油圧シリンダ２側の油圧Ｐ
１の方が油圧ポンプ５側の油圧Ｐ２よりも高い場合、可
動ピストン１１はその圧力アンバランスにより図示の下
方に変位して所定の範囲を超え、マイクロスイッチＳＷ
ＡをＯＮさせ、反対に、電磁切換弁８の油圧シリンダ２
側の油圧Ｐ１の方が油圧ポンプ５側の油圧Ｐ２よりも低
い場合、可動ピストン１１はその圧力アンバランスによ
り図示の上方へ変位して所定の範囲を超え、マイクロス
イッチＳＷＢをＯＮさせる。また電磁切換弁８の油圧シ
リンダ２側の油圧Ｐ１と、電磁切換弁８の油圧ポンプ５
側の油圧Ｐ２が平衡状態の場合、可動ピストン１１は変
位せずに図示の状態を保持して、予め定められた所定の
範囲内に位置するため、マイクロスイッチＳＷＡ，ＳＷ
Ｂは共にＯＦＦ状態にある。
【００１３】今、乗りかご１は停止状態にあり、電磁切
換弁８により止められた油圧シリンダ２内の作動油によ
って保持されている場合、油圧シリンダ２内の油圧Ｐ１
は、乗りかご１を支持することができる圧力となってお
り、一方、油圧ポンプ５は作動していないので電磁切換
弁８から油圧ポンプ５側の作動油の油圧Ｐ２はほぼ大気
圧となっている。従って、圧力バランス検出器１０の可
動ピストン１１は、図３に示すように変位し、上述の所
定の範囲を超えてマイクロスイッチＳＷＡをＯＮ状態に
している。
換弁８により止められた油圧シリンダ２内の作動油によ
って保持されている場合、油圧シリンダ２内の油圧Ｐ１
は、乗りかご１を支持することができる圧力となってお
り、一方、油圧ポンプ５は作動していないので電磁切換
弁８から油圧ポンプ５側の作動油の油圧Ｐ２はほぼ大気
圧となっている。従って、圧力バランス検出器１０の可
動ピストン１１は、図３に示すように変位し、上述の所
定の範囲を超えてマイクロスイッチＳＷＡをＯＮ状態に
している。
【００１４】次に、上述の状態でエレベーターの呼びが
発生してエレベーターの起動指令が発せられ、それによ
って乗りかご１の下降運転が行われる場合の油圧エレベ
ーターの制御装置の動作について説明する。
発生してエレベーターの起動指令が発せられ、それによ
って乗りかご１の下降運転が行われる場合の油圧エレベ
ーターの制御装置の動作について説明する。
【００１５】エレベーターの静止状態において、圧力バ
ランス検出器１０のピストン１１は上述の如く図３に示
すように油圧シリンダ２側の油圧Ｐ１によって右方に変
位してマイクロスイッチＳＷＡをＯＮ状態に、またマイ
クロスイッチＳＷＢをＯＦＦ状態にしているが、図２に
示すタイムチャートのように時刻ｔ１でエレベーターの
起動指令が与えられると、電磁切換弁８は閉じたままの
状態で、制御部１２は、その内部のインバータにより三
相誘導電動機６の回転数を徐々に零から順次増加するよ
うに制御し、時刻ｔ２で回転数ωｓとなる。これによっ
て油圧ポンプ５は、作動油を油タンク７から電磁切換弁
８の方向に供給し、やがて油圧ポンプ５の吐出圧力Ｐ２
が上昇して、電磁切換弁８の油圧シリンダ２側の圧力Ｐ
１との圧力差が所定値以下になる。すると可動ピストン
１１は、図４に示すように中立位置近辺にまで変位して
所定の範囲内に位置し、ほぼ時刻ｔ２でマイクロスイッ
チＳＷＡはＯＦＦ状態になる。この時のマイクロスイッ
チＳＷＡ，ＳＷＢの信号が制御部１２に入力されてお
り、制御部１２は両者の信号がＯＦＦのとき、つまり可
動ピストン１１が所定の範囲内にあるのを検出したと
き、三相誘導電動機６への回転数指令を保持する。この
ように三相誘導電動機６への回転数指令を保持するまで
の時間Ｔ１経過後、つまりマイクロスイッチＳＷＡ，Ｓ
ＷＢが共にＯＦＦ状態となった時刻ｔ２以降、コンタク
タ１５を閉路し励磁コイル８ａを付勢して電磁切換弁８
を切り換え、連通弁８ｃによって油圧シリンダ２と油圧
ポンプ５間を連通状態とし、時間Ｔ２後に速度指令を与
えてエレベーター速度を上昇させるが、この際油圧シリ
ンダ２側の油圧Ｐ１と油圧ポンプ５側の油圧Ｐ２とがつ
り合っているので、乗りかご１には起動ショックが発生
しない。
ランス検出器１０のピストン１１は上述の如く図３に示
すように油圧シリンダ２側の油圧Ｐ１によって右方に変
位してマイクロスイッチＳＷＡをＯＮ状態に、またマイ
クロスイッチＳＷＢをＯＦＦ状態にしているが、図２に
示すタイムチャートのように時刻ｔ１でエレベーターの
起動指令が与えられると、電磁切換弁８は閉じたままの
状態で、制御部１２は、その内部のインバータにより三
相誘導電動機６の回転数を徐々に零から順次増加するよ
うに制御し、時刻ｔ２で回転数ωｓとなる。これによっ
て油圧ポンプ５は、作動油を油タンク７から電磁切換弁
８の方向に供給し、やがて油圧ポンプ５の吐出圧力Ｐ２
が上昇して、電磁切換弁８の油圧シリンダ２側の圧力Ｐ
１との圧力差が所定値以下になる。すると可動ピストン
１１は、図４に示すように中立位置近辺にまで変位して
所定の範囲内に位置し、ほぼ時刻ｔ２でマイクロスイッ
チＳＷＡはＯＦＦ状態になる。この時のマイクロスイッ
チＳＷＡ，ＳＷＢの信号が制御部１２に入力されてお
り、制御部１２は両者の信号がＯＦＦのとき、つまり可
動ピストン１１が所定の範囲内にあるのを検出したと
き、三相誘導電動機６への回転数指令を保持する。この
ように三相誘導電動機６への回転数指令を保持するまで
の時間Ｔ１経過後、つまりマイクロスイッチＳＷＡ，Ｓ
ＷＢが共にＯＦＦ状態となった時刻ｔ２以降、コンタク
タ１５を閉路し励磁コイル８ａを付勢して電磁切換弁８
を切り換え、連通弁８ｃによって油圧シリンダ２と油圧
ポンプ５間を連通状態とし、時間Ｔ２後に速度指令を与
えてエレベーター速度を上昇させるが、この際油圧シリ
ンダ２側の油圧Ｐ１と油圧ポンプ５側の油圧Ｐ２とがつ
り合っているので、乗りかご１には起動ショックが発生
しない。
【００１６】この実施例のエレベーターの制御装置で
は、圧力バランス検出器１０の両側にマイクロスイッチ
ＳＷＡ，ＳＷＢを設けて、油圧シリンダ２側の油圧Ｐ１
と油圧ポンプ５側の油圧Ｐ２とがつり合う圧力バランス
検出器１０の可動ピストン１１が所定の範囲内の中立位
置にあるときを検出しているが、他の実施例としては、
マイクロスイッチＳＷＡだけを配置し、このマイクロス
イッチＳＷＡがＯＮ状態からＯＦＦ状態へと変化したと
きを検出したり、圧力バランス検出器１０の可動ピスト
ン１１が中立位置にあるときＯＮ状態となるマイクロス
イッチを設け、このマイクロスイッチＳＷＢがＯＦＦ状
態からＯＮ状態へと変化したときを検出したり、さらに
は圧力バランス検出器１０の可動ピストン１１が、上記
実施例の所定の範囲よりも多少狭められた所定の範囲を
超えたのを検出するマイクロスイッチＳＷＢのみを設
け、油圧ポンプ５はマイクロスイッチＳＷＢが動作する
まで起動するようにするなど、一つのマイクロスイッチ
としても良い。
は、圧力バランス検出器１０の両側にマイクロスイッチ
ＳＷＡ，ＳＷＢを設けて、油圧シリンダ２側の油圧Ｐ１
と油圧ポンプ５側の油圧Ｐ２とがつり合う圧力バランス
検出器１０の可動ピストン１１が所定の範囲内の中立位
置にあるときを検出しているが、他の実施例としては、
マイクロスイッチＳＷＡだけを配置し、このマイクロス
イッチＳＷＡがＯＮ状態からＯＦＦ状態へと変化したと
きを検出したり、圧力バランス検出器１０の可動ピスト
ン１１が中立位置にあるときＯＮ状態となるマイクロス
イッチを設け、このマイクロスイッチＳＷＢがＯＦＦ状
態からＯＮ状態へと変化したときを検出したり、さらに
は圧力バランス検出器１０の可動ピストン１１が、上記
実施例の所定の範囲よりも多少狭められた所定の範囲を
超えたのを検出するマイクロスイッチＳＷＢのみを設
け、油圧ポンプ５はマイクロスイッチＳＷＢが動作する
まで起動するようにするなど、一つのマイクロスイッチ
としても良い。
【００１７】尚、上述の実施例では圧力バランス検出器
１０の可動ピストン１１の位置をマイクロスイッチで検
出するようにしたが、可動ピストン１１の一端に磁性部
材を設け、それにコイルを巻回して差動トランスとして
知られる構成とし、これによって圧力バランス検出器１
０の可動ピストン１１の所定の位置や、可動ピストン１
１が所定の範囲内にあるのを検出するようにしても良
い。さらに上述の実施例で制御部１２は、油圧ポンプ５
を駆動する三相誘導電動機６の回転数の回転数指令に従
って制御するようにしたが、三相誘導電動機６のトルク
を前述の回転数と同様に制御するなどの周知の制御方式
を用いることができる。
１０の可動ピストン１１の位置をマイクロスイッチで検
出するようにしたが、可動ピストン１１の一端に磁性部
材を設け、それにコイルを巻回して差動トランスとして
知られる構成とし、これによって圧力バランス検出器１
０の可動ピストン１１の所定の位置や、可動ピストン１
１が所定の範囲内にあるのを検出するようにしても良
い。さらに上述の実施例で制御部１２は、油圧ポンプ５
を駆動する三相誘導電動機６の回転数の回転数指令に従
って制御するようにしたが、三相誘導電動機６のトルク
を前述の回転数と同様に制御するなどの周知の制御方式
を用いることができる。
【００１８】
【発明の効果】以上説明したように本発明のエレベータ
ーの制御装置によれば、油圧シリンダ側の油圧と油圧ポ
ンプ側の油圧との圧力差によって変位する圧力バランス
検出器と、この圧力バランス検出器の変位を検出する検
出手段を設け、この検出手段が所定の状態を検出したと
き、電磁切換弁を作動させて油圧シリンダと油圧ポンプ
間を連通するようにしたため、そのような圧力バランス
検出器や検出手段は、安価で簡単な構成にすることがで
きるので、全体としても安価な構成で油圧エレベーター
の起動補償を行うことができる。
ーの制御装置によれば、油圧シリンダ側の油圧と油圧ポ
ンプ側の油圧との圧力差によって変位する圧力バランス
検出器と、この圧力バランス検出器の変位を検出する検
出手段を設け、この検出手段が所定の状態を検出したと
き、電磁切換弁を作動させて油圧シリンダと油圧ポンプ
間を連通するようにしたため、そのような圧力バランス
検出器や検出手段は、安価で簡単な構成にすることがで
きるので、全体としても安価な構成で油圧エレベーター
の起動補償を行うことができる。
【図１】本発明の一実施例によるエレベーターの制御装
置の概略構成図である。
置の概略構成図である。
【図２】図１に示すエレベーターの制御装置の動作を説
明するタイムチャートである。
明するタイムチャートである。
【図３】図１に示すエレベーターの制御装置の要部拡大
図である。
図である。
【図４】図１に示すエレベーターの制御装置の異なる状
態を示す要部拡大図である。
態を示す要部拡大図である。
１ 乗りかご ２ 油圧シリンダ ３ プランジャ ５ 油圧ポンプ ６ 三相誘導電動機 ７ 油タンク ８ 電磁切換弁 １０ 圧力バランス検出器 １１ 可動ピストン １２ 制御部 ＳＷＡ，ＳＷＢ マイクロスイッチ
Claims (4)
- 【請求項１】 乗りかごをプランジャを介して昇降させ
る油圧シリンダと、制御部によって制御される油圧ポン
プと、上記油圧シリンダと上記油圧ポンプ間の油圧回路
中に接続された電磁切換弁とを有し、上記乗りかごの起
動時、上記電磁切換弁を作動させて上記油圧シリンダと
上記油圧ポンプ間を連通するように構成した油圧エレベ
ーターの制御装置において、上記電磁切換弁の上記油圧
シリンダ側の油圧と上記油圧ポンプ側の油圧との圧力差
によって変位する圧力バランス検出器と、この圧力バラ
ンス検出器の変位から上記圧力差が所定値以下にあるの
を検出する検出手段を設け、この検出手段が上記検出を
行ったとき、上記油圧シリンダと上記油圧ポンプ間を連
通するように上記電磁切換弁を作動させるように構成し
たことを特徴とする油圧エレベーターの制御装置。 - 【請求項２】 請求項１記載のものにおいて、上記圧力
バランス検出器は、上記電磁切換弁の上記油圧シリンダ
側の油圧と上記油圧ポンプ側の油圧との圧力差によって
変位する可動ピストンを有して構成し、上記検出手段
は、上記圧力差が所定値以下にあるときの上記可動ピス
トンの変位位置を検出する少なくとも一つのマイクロス
イッチとしたことを特徴とする油圧エレベーターの制御
装置。 - 【請求項３】 乗りかごをプランジャを介して昇降させ
る油圧シリンダと、制御部によって制御される油圧ポン
プと、上記油圧シリンダと上記油圧ポンプ間の油圧回路
中に接続された電磁切換弁とを有し、上記乗りかごの起
動時、上記電磁切換弁を作動させて上記油圧シリンダと
上記油圧ポンプ間を連通するように構成した油圧エレベ
ーターの制御装置において、上記電磁切換弁の上記油圧
シリンダ側の油圧と上記油圧ポンプ側の油圧との圧力差
によって変位する圧力バランス検出器と、この圧力バラ
ンス検出器の変位が所定の範囲内にあるのを検出する検
出手段を設け、この検出手段が上記検出を行ったとき、
上記油圧シリンダと上記油圧ポンプ間を連通するように
上記電磁切換弁を作動させるように構成したことを特徴
とする油圧エレベーターの制御装置。 - 【請求項４】 請求項３記載のものにおいて、上記圧力
バランス検出器は、上記電磁切換弁の上記油圧シリンダ
側の油圧と上記油圧ポンプ側の油圧との圧力差によって
変位する可動ピストンを有して構成し、上記検出手段
は、上記可動ピストンの変位が所定の範囲を超えたとき
動作する一対のマイクロスイッチとしたことを特徴とす
る油圧エレベーターの制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5105505A JPH06316384A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | 油圧エレベーターの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5105505A JPH06316384A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | 油圧エレベーターの制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06316384A true JPH06316384A (ja) | 1994-11-15 |
Family
ID=14409464
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5105505A Pending JPH06316384A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | 油圧エレベーターの制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06316384A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114263822A (zh) * | 2021-12-23 | 2022-04-01 | 中国电子科技集团公司第三十八研究所 | 一种雷达举升机构的防解锁冲击液压系统及方法 |
-
1993
- 1993-05-06 JP JP5105505A patent/JPH06316384A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114263822A (zh) * | 2021-12-23 | 2022-04-01 | 中国电子科技集团公司第三十八研究所 | 一种雷达举升机构的防解锁冲击液压系统及方法 |
| CN114263822B (zh) * | 2021-12-23 | 2023-04-25 | 中国电子科技集团公司第三十八研究所 | 一种雷达举升机构的防解锁冲击液压系统及方法 |
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