JPH0631464B2 - A▲l▼合金めつき金属材およびその製造方法 - Google Patents

A▲l▼合金めつき金属材およびその製造方法

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JPH0631464B2
JPH0631464B2 JP7887685A JP7887685A JPH0631464B2 JP H0631464 B2 JPH0631464 B2 JP H0631464B2 JP 7887685 A JP7887685 A JP 7887685A JP 7887685 A JP7887685 A JP 7887685A JP H0631464 B2 JPH0631464 B2 JP H0631464B2
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淳一 内田
敦義 渋谷
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はAを主体とし、MnおよびCrを含有するA
合金めつき金属材およびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
Aめつき金属材は優れた耐食性、美麗さ、無毒性な
ど、多くの利点を有している。このAは水溶液からの
電析が不可能なため、溶融金属浸漬法、溶融塩浴による
電気めつき法などによつてめつきされ、現在は主として
溶融金属浸漬法が使用されている。しかしながら、この
方法では薄めつきが困難であり、かつ操作温度が700
℃を超えるために合金層の生成、母材への悪影響といつ
た問題がある。そこで後者の溶融塩浴による電気めつき
法が注目されてくる。しかし、この方法については従来
から多くの提案があるものの、下記の如き問題があり、
工業的規模での実用化は未だ実現されていないのが現状
である。
〔発明が解決しようとする問題点〕 平滑な電着が困難であるため、めつき面は凹凸が多
く、皮膜は緻密さに欠け、また基体に達するピンホール
も存在する。
この傾向は特に高電流密度域において著しく、20A/
dm2以上ではデンドライト、パウダー状の電析となつて
めつきとしては不良である。高電流密度化は生産性の面
から、工業的規模で電気Aめつきを行うために不可欠
の要件である。
めつき浴の吸湿などによる経時劣化に伴つて電着性が
さらに劣化する。
チタン、ステンレスなど、酸化物皮膜が安定して存在
する基体へのめつきは著しく困難である。
本発明は叙上の問題点を解決し、溶融塩浴による電気め
つきの実用化に貢献するA合金電気めつき金属材およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
ところで、〜の問題を解決するのに、A−Mn,
A−Cr,A−Pb,A−SnなどのA合金め
つきが有効なことは周知である。しかし、これまでのA
合金めつきに満足できるものはなく、実用化されたも
のも殆どない。本発明者らは、電析において初期の核生
成を容易ならしめるのにMnが有効であり、これを合金元
素として加えることによりパウダー、デンドライトの生
成が抑制され、最大40A/dm2まで電流密度を高めても
平滑な電析を期待できる経験から、上記合金めつきの中
のA−Mnめつきに着目し、これに更に第3の合金元
素を加えることが上記問題を解決し、ひいては皮膜性能
の向上にもつながると考え、鋭意実験研究を行つた。そ
の結果、A−Mn−Cr系の合金めつきにおいては、
最大120A/dm2の電流密度を与えてもなおパウダー、
デンドライトの発生しないことを知見した。溶融塩浴に
よる電気A系めつきでは、設備コストが大きくなるこ
とから、めつき槽の小型化が最重要課題であり、そのた
めには50A/dm2以上、望ましくは100A/dm2以上の高
電流密度においてもパウダー、デンドライトの発生しな
いことが要求される。
本発明は上記知見に基づきなされたもので、1〜30wt
%のMnおよび1〜20wt%のCrを含有するA基めつき
皮膜が一部または全部に施されていることを特徴とする
A合金めつき金属材を要旨とする。
本発明のめつき金属材において、めつき皮膜中のMn含有
量を1〜30wt%の範囲に限定したのは、1wt%未満で
は溶融塩浴による電気めつきにおいて50A/dm2以上の
電流密度でパウダー、デンドライトの生成を抑えること
が困難となり、30wt%を超える範囲では皮膜が硬化
し、可撓性が失われて実用性を喪失させるからである。
なお、皮膜の硬化はMn10wt%程度から現われ始めるの
で、実用上は3〜8wt%が好ましい範囲である。
Cr含有量を1〜20wt%の範囲に限定したのもMnの場合
と同じ理由による。すなわち、1wt%未満では50A/dm
2以上の電流密度においてパウダー、デンドライトの生
成を抑えることが困難となり、20wt%を超える範囲で
は皮膜硬化のために、実用性が損われるからである。そ
して、実用上は2〜6wt%の範囲が望ましい。
基体金属については限定はなく、鋼、ステンレス鋼、チ
タン等の金属が適用可能であり、電着性耐食性を一層優
れたものとするため、表面にZnめつきを行つたものでも
よい。
基体金属の形状は、板、線、棒などの他、例えばボルト
などの成形加工後のものでもよく、形状を限定するもの
ではない。
本発明はまた、上記A合金めつき金属材の製造方法を
提供するものであり、その特徴とするところは1〜30
wt%のMnおよび1〜20wt%のCrを含有するA基めつ
き皮膜を、溶融塩浴を用いた電気めつきにて形成する点
にある。
本発明の製造方法において、溶融塩浴はAを電析させ
るため、AC−XC(X:アルカリ金属)の2
成分、または多成分混合塩無水浴を用い、更にこれらに
必要に応じて有機アミン、弗化物、臭化物、ヨウ化物、
アルカリ土類塩などを添加したものを使用してもよい。
共析成分であるMnおよびCrはMnC、CrC
どの塩の形で浴に加えてもよいし、Mn、Cr金属を浴中で
溶解させる形で加えてもよい。しかし、いずれの形で加
える場合にも、皮膜中に共析させたい量に応じて浴中の
Mnイオン濃度、Crイオン濃度をそれぞれ100〜500
ppm、500〜5000ppmの範囲内で調整する必要があ
る。
基体金属の材質、形状に制限のないことは、本発明のめ
つき金属材のところで並べたとおりであるが、これら基
体金属をめつきするにあたつては表面を十分に清浄にし
ておくことが重要であり、特にチタン、ステンレス鋼な
ど、表面に酸化物皮膜が安定して存在するものでは、め
つき皮膜の密着性向上のため、酸洗などの前処理を十分
に行つておく必要がある。
電気めつきにおいて、通電は平滑直流、リツプル直流、
パルス直流のいずれで行つてもよい。
陽極としては、カーボン、タングステンなどの不溶性の
ものでも、AまたはA合金といつた可溶性のもので
もよい。不溶性陽極を使用する場合は、めつき中に浴組
成が変動するため、原料塩などを適宜添加してゆく必要
がある。
溶融塩浴は攪拌、ポンプなどにより被めつき材に対して
0.5m/sec以上の速度で流動させることが望ましい。ま
た、溶融塩浴を流動させるかわりに被めつき材を回転、
走行などによつて移動させてもよい。
めつき電流密度は50A/dm2以上が可能であるが、基体
金属がボルトなどの加工成形品では、つき回り性を良く
するため、20A/dm2以下にすることが望ましい。ま
た、溶融塩浴と被めつき材との間に相対運動が行われな
い場合は、10A/dm2以上の電流密度でめつきにコゲが
生じ、めつき不良となることがあるので、注意を要す
る。
〔実施例〕 実施例1 溶融塩専用のフローセル(SUS316L製)を作成
し、フローチャンネル内に陽極として99.8%のA板を
設置し、被めつき材である0.8mm厚の冷延鋼板を陰極と
して、第1表に示す条件で次の各種めつき試験および調
査〜を行つた。めつき面積は0.7dm2である。冷延鋼
板は前処理として、有機溶剤で脱脂後、10%オルトケ
イ酸ナトリウム中で電解脱脂し、更に10%HCで酸
洗を行つた後、100%エタノールに浸漬し、温風乾燥
を行つた。
溶融塩浴中のMnイオン濃度およびCrイオン濃度を種々
変更してめつきを行ない、めつき皮膜中のMn、Cr含有量
とパウダー発生限界電流密度との関係を調べた。結果を
第1図に示す。同図に見るように、Mn、Crが含有されな
いAのみのめつきでは20A/dm2以上でパウダーが発
生した。一方、Mn、Crの添加によりパウダー発生限界電
流密度は向上するものの、単独添加では50A/dm2以上
にはならない。これに対し、Mn、Crを同時添加した場合
には、パウダー発生限界電流密度は飛躍的に向上し、M
n、Crが1wt%で約500A/dm2となり、Mnが3〜8wt
%、Crが2〜6wt%では100A/dm2でもパウダーは発
生しなかつた。また、めつき表面はMn、Crの添加に伴つ
て緻密となつた。
Mn、Cr含有量の異なる各種供試材について、180°
曲げ試験を行い、めつき皮膜中のMn、Cr含有量と可撓性
との関係を調べた。結果を第2図に示すが、A中に共
析するMn、Crはともに皮膜を硬化させるので、共析量
(含有量)が増加するにしたがつて可撓性は低下する。
このため、Mnは30wt%以下、Crは20wt%以下でない
と、実用に供し得る皮膜は得られない。なお、Mnが10
wt%以下、Crが8wt%以下の場合は、純Aに比べて可
撓性の低下は殆ど見られなかつた。
Mn、Cr含有量の異なる各種供試材(めつき厚5μm)
について塩水噴霧試験を行い、皮膜中のMn、Cr含有量と
SST裸耐食性との関係を調べた。結果を第2表に示す。
含有量一定とした場合、単独添加より複合添加のよほが
耐食性向上により効果的である。
Mn320ppm、Cr270ppmのめつき浴について約1ケ月の連
続使用を行つたが、電析の劣化は殆ど見られなかつた。
実施例2 チタン板(厚み0.6mm)を基体金属として、第3表に示
す条件でA−Mn−Cr合金(Mn4wt%,Cr3wt%)
の電気めつきを行つた。めつきセルは実施例1と同じも
のを用い、陽極はA陽極を使用した。Mnイオンおよび
Crイオンは、それぞれの粉末をめつき浴に添加した後、
塩化水素ガスを通して溶解することにより加えた。基体
金属の前処理は、トリクロルエタンによる蒸気脱脂、硝
弗酸による酸洗、水洗、エタノールへの浸漬、冷風乾燥
の順で行つた。
電流密度を10〜120A/dm2の範囲で変更したが、1
0〜80A/dm2において良好な電析が得られた。また、
皮膜の密着性も良好で、180°曲げにおいて何らの剥
離も見られなかつた。
実施例3 SUS304ステンレス鋼製ボルトに第4表に示す条件
でA−Mn−Cr合金(Mn3wt%,Cr2wt%)を電気
めつきした。ボルトの寸法は胴径5.2mm、全長50mmで
ある。陽極には円筒状のグラシーカーボン(内径50m
m)を用い、被めつき材のステンレス鋼製ボルトはこの
中で8000ppmで回転させた。また、ボルトの前処理はト
リクロルエタンによる蒸気脱脂、弗酸水による酸洗、水
洗、エタノールへの浸漬、冷風乾燥の順で行つた。
電流密度を10〜120A/dm2の範囲で変更したが、得
られためつきは全て外観が良好であり、密着性も良好で
剥離は全く見られなかつた。ただし、電流密度が20A/
dm2以上ではボルトねじ部の山と谷で約30%のめつき
付着量の差を生じた。
〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、本発明は溶融塩浴にお
るA系電気めつきにおいて、パウダー、デンドライト
を発生させることなく高電流密度化を達成し、これによ
り同めつきの工業化に大きく貢献するとともに、通常の
Aめつきに比べて平滑かつ緻密で耐食性に優れためつ
き皮膜が得られ、しかもめつき浴の経時変化を抑えると
いう大きな効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施効果を示すもので、第1図はめつき
皮膜中のMn、Cr含有量とパウダー発生限界電流密度との
関係を示すグラフ、第2図は同じくMn、Cr含有量と可撓
性との関係を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1〜30wt%のMnおよび1〜20wt%のCr
    を含有するA基めつき皮膜が一部または全部に施され
    ていることを特徴とするA合金めつき金属材。
  2. 【請求項2】1〜30wt%のMnおよび1〜20wt%のCr
    を含有するA基めつき皮膜を、溶融塩浴を用いた電気
    めつきにて形成することを特徴とするA合金めつき金
    属材の製造方法。
JP7887685A 1985-04-12 1985-04-12 A▲l▼合金めつき金属材およびその製造方法 Expired - Lifetime JPH0631464B2 (ja)

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