JPH0438837B2 - - Google Patents
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- JPH0438837B2 JPH0438837B2 JP60052624A JP5262485A JPH0438837B2 JP H0438837 B2 JPH0438837 B2 JP H0438837B2 JP 60052624 A JP60052624 A JP 60052624A JP 5262485 A JP5262485 A JP 5262485A JP H0438837 B2 JPH0438837 B2 JP H0438837B2
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、溶融塩電気メツキ法により、メツキ
皮膜が延性に富み加工性に優れ、しかも耐食性能
が高いという特性を有するアルミニウム合金メツ
キを施した鋼板を提供せんとするものである。
皮膜が延性に富み加工性に優れ、しかも耐食性能
が高いという特性を有するアルミニウム合金メツ
キを施した鋼板を提供せんとするものである。
アルミニウム(Al)メツキを施した鋼板は、
優れた耐食性、美麗さ、無毒性等の好ましい性能
を有することから、その実用化が期待されている
が、水溶液からの電析が不可能であることから、
現在は主として溶融金属浸漬法によつて製造さ
れ、一部では真空蒸着法によつて製造されてい
る。
優れた耐食性、美麗さ、無毒性等の好ましい性能
を有することから、その実用化が期待されている
が、水溶液からの電析が不可能であることから、
現在は主として溶融金属浸漬法によつて製造さ
れ、一部では真空蒸着法によつて製造されてい
る。
しかし、溶融金属浸漬法の場合は、薄メツキが
困難であること及び操作温度が700℃を超えるこ
とによる合金層の生成や、母材への悪影響が無視
できず、又真空蒸着法はその生産性に問題があ
り、十分な実用化に至つてないのが実情である。
困難であること及び操作温度が700℃を超えるこ
とによる合金層の生成や、母材への悪影響が無視
できず、又真空蒸着法はその生産性に問題があ
り、十分な実用化に至つてないのが実情である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
溶融塩浴Al系電気メツキ鋼板の製造では、溶
融塩浴として例えばAlCl3−×Cl(×:アルカリ
金属)の2成分、3成分系が使用される。この方
法は操作温度が150〜250℃と低いため、従来より
多くの方法が提案されているが、一般にAlはデ
ンドライト、パウダー状の析出となり易く、特に
20A/dm2以上といつた高電流密度では電析が不
良で、電着効率も低くなちてしまい、この場合メ
ツキ皮膜の耐食性能が著しく劣化する。
融塩浴として例えばAlCl3−×Cl(×:アルカリ
金属)の2成分、3成分系が使用される。この方
法は操作温度が150〜250℃と低いため、従来より
多くの方法が提案されているが、一般にAlはデ
ンドライト、パウダー状の析出となり易く、特に
20A/dm2以上といつた高電流密度では電析が不
良で、電着効率も低くなちてしまい、この場合メ
ツキ皮膜の耐食性能が著しく劣化する。
そこで、本発明者らは、溶融塩谷電気Al合金
メツキ鋼板の性能指針として、 耐食性能がAlの同等以上である。
メツキ鋼板の性能指針として、 耐食性能がAlの同等以上である。
加工性に優れている。
20A/dm2以上の高電流密度で安定した製造
ができる。
ができる。
の3点を挙げ、その達成のために、溶融塩電気
Al系合金メツキについて根本的な検討を行つた。
その結果、Al―Mn合金によるメツキが〜の
目的に合致するものであることを確認した。
Al系合金メツキについて根本的な検討を行つた。
その結果、Al―Mn合金によるメツキが〜の
目的に合致するものであることを確認した。
MnがAlの耐食性を向上強化させる元素である
ことは知られており、溶融塩谷においては皮膜中
のMn含有量を15wt%以上とすることによつて光
沢のあるメツキ皮膜が得られることは提案されて
いる。しかしながら、本発明者らの綿密な実験研
究の結果によれば、上記したメツキ皮膜中のMn
含有量を10wt%以上にした皮膜は、可撓性にお
いて著しく劣るため加工性が悪いこと、並びに皮
膜は犠牲防食能を有しない単なる保護皮膜である
ため、端面や疵部等の母材露出部において腐食す
るという欠点があり、そのため防食性能が不充分
であることが明らかになつた。
ことは知られており、溶融塩谷においては皮膜中
のMn含有量を15wt%以上とすることによつて光
沢のあるメツキ皮膜が得られることは提案されて
いる。しかしながら、本発明者らの綿密な実験研
究の結果によれば、上記したメツキ皮膜中のMn
含有量を10wt%以上にした皮膜は、可撓性にお
いて著しく劣るため加工性が悪いこと、並びに皮
膜は犠牲防食能を有しない単なる保護皮膜である
ため、端面や疵部等の母材露出部において腐食す
るという欠点があり、そのため防食性能が不充分
であることが明らかになつた。
そこで、本発明者らは、更に実験研究を続け、
〜の目的に合致するメツキ皮膜は、皮膜中の
Mn含有量が0.1〜9wt%の領域にあるAl合金であ
り、望ましくは1〜5wt%のものであることを見
出した。なお、この合金組成領域では必ずしも優
れた光沢面を現出するものではないが、加工性お
よび耐食性能に加えて、特に光沢面を希望する場
合は、0.1〜0.5%程度の圧下率による調質圧延を
加えることにより、加工性、耐食性を損なうこと
なく美麗な光沢面が得られることも確認した。
〜の目的に合致するメツキ皮膜は、皮膜中の
Mn含有量が0.1〜9wt%の領域にあるAl合金であ
り、望ましくは1〜5wt%のものであることを見
出した。なお、この合金組成領域では必ずしも優
れた光沢面を現出するものではないが、加工性お
よび耐食性能に加えて、特に光沢面を希望する場
合は、0.1〜0.5%程度の圧下率による調質圧延を
加えることにより、加工性、耐食性を損なうこと
なく美麗な光沢面が得られることも確認した。
本発明は、溶融塩電気Al合金メツキ皮膜中に
0.1〜9wt%のMnを含有せしめたことを特徴とす
るものである。Al合金メツキ皮膜中に含有せし
めるMn含有量を0.1〜9%に限定したのは、
0.1wt%未満では〜の改良目的を達成するこ
とが困難であり、9wt%を超えると良好な加工
性、優れた耐食性が得られないからである。
0.1〜9wt%のMnを含有せしめたことを特徴とす
るものである。Al合金メツキ皮膜中に含有せし
めるMn含有量を0.1〜9%に限定したのは、
0.1wt%未満では〜の改良目的を達成するこ
とが困難であり、9wt%を超えると良好な加工
性、優れた耐食性が得られないからである。
前記した改良目的を十二分に達成せしめるため
にはメツキ中のMn含有量を1〜5wt%とするこ
とが好ましい。
にはメツキ中のMn含有量を1〜5wt%とするこ
とが好ましい。
次に本発明の具体的構成について述べる。
本発明におけるAl合金メツキは、一般に行わ
れる溶融塩電気Alメツキ法に準じたメツキ法で
行うが、溶融塩浴としはAlCl3―×Cl(X:アル
カリ金属塩)の2成分又は多成分混合溶融塩無水
浴を用いる。なおこの浴に類似のものとして有機
アミンやフツ化物、臭化物、アルカリ土類金属塩
等の添加を行つた浴も包合されるものであり、ま
た皮膜中に1wt%未満で他の金属元素を共析させ
た浴についても同様である。
れる溶融塩電気Alメツキ法に準じたメツキ法で
行うが、溶融塩浴としはAlCl3―×Cl(X:アル
カリ金属塩)の2成分又は多成分混合溶融塩無水
浴を用いる。なおこの浴に類似のものとして有機
アミンやフツ化物、臭化物、アルカリ土類金属塩
等の添加を行つた浴も包合されるものであり、ま
た皮膜中に1wt%未満で他の金属元素を共析させ
た浴についても同様である。
溶融塩浴は予め十分に脱水及び有害成分の除去
を行つておく必要がある。
を行つておく必要がある。
共析成分であるMnは、MnCl2等のMn塩であ
つても、Mn金属の溶解であつても、いずれも可
能である。これらのMnイオンはメツキ皮膜中に
共析させたい量に合わせて、浴中で1〜2000ppm
となるように添加する。
つても、Mn金属の溶解であつても、いずれも可
能である。これらのMnイオンはメツキ皮膜中に
共析させたい量に合わせて、浴中で1〜2000ppm
となるように添加する。
メツキ母材は表面を十分に清浄した鋼板を用い
るが、鋼板に既にZnメツキ等の表面処理を施さ
れたものを用い、多層メツキとして差支えない。
るが、鋼板に既にZnメツキ等の表面処理を施さ
れたものを用い、多層メツキとして差支えない。
通電は平滑直流、リツプル直流、交流重畳、パ
ルス直流等いずれも可能である。陽極は不溶性陽
極の場合も、Al又はAl―Mn合金可溶性陽極の場
合も可能である。またメツキ浴は撹拌もしくはポ
ンプ等により流動を与えることが望ましい。
ルス直流等いずれも可能である。陽極は不溶性陽
極の場合も、Al又はAl―Mn合金可溶性陽極の場
合も可能である。またメツキ浴は撹拌もしくはポ
ンプ等により流動を与えることが望ましい。
以下に本発明の実施例を説明す。
メツキ条件
浴組成:AlCl3―NaCl―KCl(AlCl3:62mol%、
NaCl:20mol%、KCl:18mol%) 浴温度:200℃ 添加Mn:MnCl2(メツキ浴中0.1〜6000ppm) 母 材:冷延鋼板(0.8t100mm×70mm) 電流密度:5〜70A/dm2 液流速:0.3m/sec 上記の条件によつて溶融塩電気Al合金メツキ
を施した鋼板の特性試験結果を、添付の図面に基
づいて説明する。
NaCl:20mol%、KCl:18mol%) 浴温度:200℃ 添加Mn:MnCl2(メツキ浴中0.1〜6000ppm) 母 材:冷延鋼板(0.8t100mm×70mm) 電流密度:5〜70A/dm2 液流速:0.3m/sec 上記の条件によつて溶融塩電気Al合金メツキ
を施した鋼板の特性試験結果を、添付の図面に基
づいて説明する。
第1図はメツキ浴中のMn量とメツキ皮膜中の
Mn含有量との関係を示すグラフで、横軸に浴中
のMn濃度を、縦軸に皮膜中のMn含有量を示す。
第1図に明らかなように電流密度の依存性は高
Mn側で見られるが、浴中のMn濃度に対応して
皮膜中のMn含有量が決定され、またどの電流密
度域においても、Mn0〜8wt%では白色平滑(無
光沢)、8〜15wt%では灰色パウダー状、15wt%
以上では光沢皮膜が得られることが解る。
Mn含有量との関係を示すグラフで、横軸に浴中
のMn濃度を、縦軸に皮膜中のMn含有量を示す。
第1図に明らかなように電流密度の依存性は高
Mn側で見られるが、浴中のMn濃度に対応して
皮膜中のMn含有量が決定され、またどの電流密
度域においても、Mn0〜8wt%では白色平滑(無
光沢)、8〜15wt%では灰色パウダー状、15wt%
以上では光沢皮膜が得られることが解る。
第2図は皮膜中のMn含有量と電着効率との関
係を示すグラフで、横軸に皮膜中のMn含有量
を、縦軸に電着効率を示す。皮膜中のMn含有量
が5wt%前後が最も付着効率が良好であり、第1
図と対応するにMn含有量が8〜15wt%の灰色パ
ウダー状部では電着効率が悪化している。また
5wt%前後では電流密度が70A/dm2でも電着効
率は良好であり、皮膜中のMn含有量が1wt%以
下でも電着効率が高いことが明らかである。
係を示すグラフで、横軸に皮膜中のMn含有量
を、縦軸に電着効率を示す。皮膜中のMn含有量
が5wt%前後が最も付着効率が良好であり、第1
図と対応するにMn含有量が8〜15wt%の灰色パ
ウダー状部では電着効率が悪化している。また
5wt%前後では電流密度が70A/dm2でも電着効
率は良好であり、皮膜中のMn含有量が1wt%以
下でも電着効率が高いことが明らかである。
第3図は皮膜中のMn含有量と加工密着性との
関係を示すグラフで、横軸にMn含有量を、縦軸
にt曲げ(メツキ鋼材と同じ厚さの板を挟む枚数
がt)を示し、t曲げ後の粘着テープ剥離試験に
おいて、テープにメツキ皮膜が付着するのをtの
値で評価したもので、皮膜中のMnの含有量が
10wt%前後を境界にして、皮膜の加工性が劣化
することが明瞭に現れている。
関係を示すグラフで、横軸にMn含有量を、縦軸
にt曲げ(メツキ鋼材と同じ厚さの板を挟む枚数
がt)を示し、t曲げ後の粘着テープ剥離試験に
おいて、テープにメツキ皮膜が付着するのをtの
値で評価したもので、皮膜中のMnの含有量が
10wt%前後を境界にして、皮膜の加工性が劣化
することが明瞭に現れている。
第4図は皮膜中のMn含有量とSST赤さび発生
時間との関係を示すグラフで、横軸を皮膜中の
Mn含有量を、縦軸に赤さび発生時間を示す。メ
ツキ皮膜の厚さは2μmとし、犠牲防食能を見る
ためにメツキ面に母材に達するクロスカツト疵を
入れた。皮膜に対するMn添加効果は、0.1wt%
前後から見られ、耐食性は向上するが、その一
方、Mn含有量が10wt%前後から犠牲防食性能が
劣化することがわかる。
時間との関係を示すグラフで、横軸を皮膜中の
Mn含有量を、縦軸に赤さび発生時間を示す。メ
ツキ皮膜の厚さは2μmとし、犠牲防食能を見る
ためにメツキ面に母材に達するクロスカツト疵を
入れた。皮膜に対するMn添加効果は、0.1wt%
前後から見られ、耐食性は向上するが、その一
方、Mn含有量が10wt%前後から犠牲防食性能が
劣化することがわかる。
以上の説明から明らかなように、本発明の溶融
塩電気Al合金メツキを施した鋼板は、メツキ皮
膜の電着効率が極めて良好で延性に富みかつ優れ
た犠牲防食能を有するため、加工性、防食性能共
に優れ、しかも高電流密度てのメツキが可能であ
るため生産性の向上も図るという、優れた効果を
有する。
塩電気Al合金メツキを施した鋼板は、メツキ皮
膜の電着効率が極めて良好で延性に富みかつ優れ
た犠牲防食能を有するため、加工性、防食性能共
に優れ、しかも高電流密度てのメツキが可能であ
るため生産性の向上も図るという、優れた効果を
有する。
図は本発明鋼板の性能試験結果を示し、第1図
はメツキ浴中のMn量とメツキ皮膜中のMn含有
量の関係を示すグラフ、第2図はメツキ皮膜中の
Mn含有量と電着効率との関係を示すグラフ、第
3図はメツキ皮膜中のMn含有量と加工密着性の
関係を示すグラフ、第4図はメツキ皮膜中のMn
含有量とSST赤さび発生時間との関係を示すグ
ラフである。
はメツキ浴中のMn量とメツキ皮膜中のMn含有
量の関係を示すグラフ、第2図はメツキ皮膜中の
Mn含有量と電着効率との関係を示すグラフ、第
3図はメツキ皮膜中のMn含有量と加工密着性の
関係を示すグラフ、第4図はメツキ皮膜中のMn
含有量とSST赤さび発生時間との関係を示すグ
ラフである。
Claims (1)
- 1 メツキ皮膜中に0.1〜9wt%のMnを含有せし
めてなる溶融塩電気アルミニウム合金メツキを施
した鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5262485A JPS61213393A (ja) | 1985-03-15 | 1985-03-15 | 溶融塩電気アルミニウム合金メッキを施した鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5262485A JPS61213393A (ja) | 1985-03-15 | 1985-03-15 | 溶融塩電気アルミニウム合金メッキを施した鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61213393A JPS61213393A (ja) | 1986-09-22 |
JPH0438837B2 true JPH0438837B2 (ja) | 1992-06-25 |
Family
ID=12919962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5262485A Granted JPS61213393A (ja) | 1985-03-15 | 1985-03-15 | 溶融塩電気アルミニウム合金メッキを施した鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61213393A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2662635B2 (ja) * | 1988-04-26 | 1997-10-15 | 日新製鋼株式会社 | 電気アルミニウムめっき浴およびその浴によるめっき方法 |
US20170053723A1 (en) * | 2015-08-20 | 2017-02-23 | Xtalic Corporation | Magnets including an aluminum manganese alloy coating layer and related methods |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61138413A (ja) * | 1984-12-10 | 1986-06-25 | 日立電線株式会社 | 耐海水性複合線 |
-
1985
- 1985-03-15 JP JP5262485A patent/JPS61213393A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61138413A (ja) * | 1984-12-10 | 1986-06-25 | 日立電線株式会社 | 耐海水性複合線 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61213393A (ja) | 1986-09-22 |
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