JPH0665780A - Ａｌ合金めっき材 - Google Patents
Ａｌ合金めっき材Info
- Publication number
- JPH0665780A JPH0665780A JP22445392A JP22445392A JPH0665780A JP H0665780 A JPH0665780 A JP H0665780A JP 22445392 A JP22445392 A JP 22445392A JP 22445392 A JP22445392 A JP 22445392A JP H0665780 A JPH0665780 A JP H0665780A
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- JP
- Japan
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- plating
- alloy
- alloy plated
- corrosion resistance
- bath
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- Pending
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- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
- Prevention Of Electric Corrosion (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 Al合金めっきの犠牲防食性を改良する。
【構成】 溶融塩電気めっき法によりAl−Mn−Ｘ（Ｘ:
In、Cd、Tl、Ge、As、SbおよびBiから成る群から選ばれ
た少なくとも一種であり、Mn:1〜50重量％、Ｘ:0.1〜20
重量％、Al: 残部) の合金めっき層を設ける。
In、Cd、Tl、Ge、As、SbおよびBiから成る群から選ばれ
た少なくとも一種であり、Mn:1〜50重量％、Ｘ:0.1〜20
重量％、Al: 残部) の合金めっき層を設ける。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、Al合金めっき材、特に
Al合金めっき層を設けた鋼材、チタン材、ステンレス鋼
材、アルミニウム材等の耐食性にすぐれたAl合金めっき
材に関する。
Al合金めっき層を設けた鋼材、チタン材、ステンレス鋼
材、アルミニウム材等の耐食性にすぐれたAl合金めっき
材に関する。
【０００２】
【従来の技術】AlもしくはAl合金めっき金属材は優れた
耐食性、美麗さ、無毒性など、多くの利点を有している
ことは良く知られている。しかし、このAlもしくはAl合
金めっきは、水溶液からの電析が不可能なため、溶融金
属浸漬法、真空蒸着法、有機溶媒浴あるいは溶融塩電解
浴による電気めっき法等によって実施されている。
耐食性、美麗さ、無毒性など、多くの利点を有している
ことは良く知られている。しかし、このAlもしくはAl合
金めっきは、水溶液からの電析が不可能なため、溶融金
属浸漬法、真空蒸着法、有機溶媒浴あるいは溶融塩電解
浴による電気めっき法等によって実施されている。
【０００３】後述するように、このうち現在では主とし
て溶融金属浸漬法が使用されている。しかしながら、こ
の方法ではその対象がほとんどAl単体のめっきであり、
しかも薄めっきが困難であり、かつ処理温度が700 ℃を
超えるため母材との合金層の生成、母材への悪影響とい
った問題がある。
て溶融金属浸漬法が使用されている。しかしながら、こ
の方法ではその対象がほとんどAl単体のめっきであり、
しかも薄めっきが困難であり、かつ処理温度が700 ℃を
超えるため母材との合金層の生成、母材への悪影響とい
った問題がある。
【０００４】そこで近年に至り後者の溶融塩浴によるAl
合金の電気めっき法が着目されている。しかし、この溶
融塩電気めっき法については従来から多くの提案がある
ものの、下記のごとき問題があり、工業的規模での実用
化は未だ実現されていないのが現状である。
合金の電気めっき法が着目されている。しかし、この溶
融塩電気めっき法については従来から多くの提案がある
ものの、下記のごとき問題があり、工業的規模での実用
化は未だ実現されていないのが現状である。
【０００５】平滑な電着が困難であるため、めっき面
に凹凸が多く、めっき皮膜は緻密さに欠け、また基体に
達するピンホールも多数存在する。
に凹凸が多く、めっき皮膜は緻密さに欠け、また基体に
達するピンホールも多数存在する。
【０００６】この傾向は特に高電流密度域において著
しく、特に20A/dm2 以上ではデンドライト、パウダー状
の電析となってめっきとしては不良である。高電流密度
化は生産性向上の面から、工業的規模で電気Al合金めっ
きを行うためには不可欠である。
しく、特に20A/dm2 以上ではデンドライト、パウダー状
の電析となってめっきとしては不良である。高電流密度
化は生産性向上の面から、工業的規模で電気Al合金めっ
きを行うためには不可欠である。
【０００７】特に、溶融塩浴による電気Al合金めっきで
は、設備コストが大きくなることから、めっき槽の小型
化が最重要課題であり、高電流密度操業が不可欠であ
る。そのためには20A/dm2 以上、望ましくは50A/dm2 以
上の高電流密度においてもパウダ、デンドライトの発生
しないことが要求される。
は、設備コストが大きくなることから、めっき槽の小型
化が最重要課題であり、高電流密度操業が不可欠であ
る。そのためには20A/dm2 以上、望ましくは50A/dm2 以
上の高電流密度においてもパウダ、デンドライトの発生
しないことが要求される。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来より、
溶融塩めっき法によるAl−Mn、−Pb、−Cr、−Fe、−T
i、−Sn等のAl合金めっきが文献上公知であったが (特
公昭43−18245 号、同38−12821 号、特開昭56−62986
号、特公昭53−1212号、同38−6870号、同46−13803
号、同46−29362 号) 、本発明者らの追試実験結果によ
れば、Al−Fe、−Pb、−Cr、−Ti、−Sn等では電流密度
を高くすると良好なめっき皮膜が形成されなかった。ま
た得られたAl合金めっきについてもその耐食性その他の
特性はAl合金が本来有するような程度をはるかに下回っ
ている。
溶融塩めっき法によるAl−Mn、−Pb、−Cr、−Fe、−T
i、−Sn等のAl合金めっきが文献上公知であったが (特
公昭43−18245 号、同38−12821 号、特開昭56−62986
号、特公昭53−1212号、同38−6870号、同46−13803
号、同46−29362 号) 、本発明者らの追試実験結果によ
れば、Al−Fe、−Pb、−Cr、−Ti、−Sn等では電流密度
を高くすると良好なめっき皮膜が形成されなかった。ま
た得られたAl合金めっきについてもその耐食性その他の
特性はAl合金が本来有するような程度をはるかに下回っ
ている。
【０００９】ところが、Al−Mn系においては、緻密なめ
っきが可能であるという結果が確認され、本発明者等は
これについてさらに高電流密度条件でも良好なめっきと
なる条件を探索した。その結果、高流速を付与 (特開昭
61−213388号) したり、Al−Mn−Ｘ (Ｘ: Pb、Cr、Fe、
Co、Ni、Zn、Sn)(特開昭61−238995号、同61−295391
号、同61−295392号) のような３元系とすることによ
り、より安定したAl合金めっきが得られることを提案し
た。
っきが可能であるという結果が確認され、本発明者等は
これについてさらに高電流密度条件でも良好なめっきと
なる条件を探索した。その結果、高流速を付与 (特開昭
61−213388号) したり、Al−Mn−Ｘ (Ｘ: Pb、Cr、Fe、
Co、Ni、Zn、Sn)(特開昭61−238995号、同61−295391
号、同61−295392号) のような３元系とすることによ
り、より安定したAl合金めっきが得られることを提案し
た。
【００１０】以上のごとく安定して製造されるAl合金め
っき皮膜は優れた耐食性を示すことも確認されたが、使
用形態によっては不都合を生じることが判ってきた。す
なわち、上記Al合金めっき皮膜は保護皮膜としては極め
て優れた性能を有することから皮膜に欠陥を生じない限
り、効果的に母材を保護することができる。
っき皮膜は優れた耐食性を示すことも確認されたが、使
用形態によっては不都合を生じることが判ってきた。す
なわち、上記Al合金めっき皮膜は保護皮膜としては極め
て優れた性能を有することから皮膜に欠陥を生じない限
り、効果的に母材を保護することができる。
【００１１】しかし、例えばZnめっきのように優先的に
めっき皮膜が溶出して母材の溶出を抑制する効果 (犠牲
防食能) が不十分なため、一旦皮膜に傷が生じてしまっ
た場合や、加工端面では、その防食効果が減じられてし
まう。
めっき皮膜が溶出して母材の溶出を抑制する効果 (犠牲
防食能) が不十分なため、一旦皮膜に傷が生じてしまっ
た場合や、加工端面では、その防食効果が減じられてし
まう。
【００１２】かくして、本発明の目的は、かかる従来技
術の問題点を解決し、Al合金めっき、特に犠牲防食性に
優れたAl合金めっき材を提供することにある。
術の問題点を解決し、Al合金めっき、特に犠牲防食性に
優れたAl合金めっき材を提供することにある。
【００１３】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らはさ
らにこの点について鋭意検討、実験を重ねたところ、次
のような知見を得て本発明を完成した。 Al−Mn−Ｘ (ＸはIn、Cd、Tl、Ge、As、SbおよびBiか
ら成る群から選ばれた少なくとも一種) とすることによ
り、めっき皮膜に犠牲防食性を付与できること。 電析において初期の核生成を容易ならしめるのにMnが
有効であるため、上述のようなAl−Mn−Ｘ系の各種合金
がいずれも高電流密度で安定してめっきできること。 Al−Mn−Ｘ系合金の溶融塩浴めっきを行うことで、Mn
の共存により、従来問題となっていたようなめっき不能
あるいはパウダリングなどの問題は全く解消されるこ
と。
らにこの点について鋭意検討、実験を重ねたところ、次
のような知見を得て本発明を完成した。 Al−Mn−Ｘ (ＸはIn、Cd、Tl、Ge、As、SbおよびBiか
ら成る群から選ばれた少なくとも一種) とすることによ
り、めっき皮膜に犠牲防食性を付与できること。 電析において初期の核生成を容易ならしめるのにMnが
有効であるため、上述のようなAl−Mn−Ｘ系の各種合金
がいずれも高電流密度で安定してめっきできること。 Al−Mn−Ｘ系合金の溶融塩浴めっきを行うことで、Mn
の共存により、従来問題となっていたようなめっき不能
あるいはパウダリングなどの問題は全く解消されるこ
と。
【００１４】ここに、本発明の要旨とするところは、基
体金属の一部または全面に、Al−Mn−Ｘ (ただし、Ｘ
は、In、Cd、Tl、Ge、As、SbおよびBiから成る群から選
ばれた少なくとも一種であり、Mn:1〜50重量％、Ｘ:0.1
〜20重量％、Al: 残部) によって表わされる組成を有す
るAl合金めっきを施したことを特徴とする犠牲防食性に
優れたAl合金めっき金属材である。
体金属の一部または全面に、Al−Mn−Ｘ (ただし、Ｘ
は、In、Cd、Tl、Ge、As、SbおよびBiから成る群から選
ばれた少なくとも一種であり、Mn:1〜50重量％、Ｘ:0.1
〜20重量％、Al: 残部) によって表わされる組成を有す
るAl合金めっきを施したことを特徴とする犠牲防食性に
優れたAl合金めっき金属材である。
【００１５】
【作用】次に、本発明においてめっき合金組成を上述の
ように限定した理由は次の通りである。
ように限定した理由は次の通りである。
【００１６】本発明のめっき金属材のめっき皮膜のMn含
有量を１〜50％と限定したのは、この範囲を外れる領域
ではAl−Mn−Ｘ系の溶融塩浴による電気めっきにおいて
20A/dm2 以上の電流密度でパウダ、デンドライトの生成
を抑えることが困難となるからである。
有量を１〜50％と限定したのは、この範囲を外れる領域
ではAl−Mn−Ｘ系の溶融塩浴による電気めっきにおいて
20A/dm2 以上の電流密度でパウダ、デンドライトの生成
を抑えることが困難となるからである。
【００１７】Ｘ、つまり、In、Cd、Tl、Ge、As、Sbおよ
びBiから成る群から選ばれた少なくとも一種の合計量は
本発明において0.1 〜20重量％に限定されるが、例えば
Ｘが0.1 ％未満ではAl−Mn−Ｘ合金の特色である犠牲防
食効果が小さい。
びBiから成る群から選ばれた少なくとも一種の合計量は
本発明において0.1 〜20重量％に限定されるが、例えば
Ｘが0.1 ％未満ではAl−Mn−Ｘ合金の特色である犠牲防
食効果が小さい。
【００１８】一方、20％を超える範囲ではやはり、20A/
dm2 以上の電流密度でパウダ、デンドライトの生成を抑
えることが困難となるためである。
dm2 以上の電流密度でパウダ、デンドライトの生成を抑
えることが困難となるためである。
【００１９】好ましい組合せはMnが18〜30％、Ｘが0.1
〜５％である。
〜５％である。
【００２０】Al合金めっき皮膜の厚みは特に制限されな
いが、一般には１〜10μm 厚さで十分である。
いが、一般には１〜10μm 厚さで十分である。
【００２１】ここに、前記基体金属を構成する金属材は
特に制限されず、鋼材、ステンレス鋼材、チタン材など
である。また、その形状としては、板材、線材、棒材な
ど、いずれの形状でもよい。例えば、チタン棒材や自動
車用高張力鋼板のような薄鋼板にも適用される。
特に制限されず、鋼材、ステンレス鋼材、チタン材など
である。また、その形状としては、板材、線材、棒材な
ど、いずれの形状でもよい。例えば、チタン棒材や自動
車用高張力鋼板のような薄鋼板にも適用される。
【００２２】なお、基体金属の形態は、通常はストリッ
プの形態であるが、特別の場合としてボルト、ナット等
の加工成形品の形態であってもよい。
プの形態であるが、特別の場合としてボルト、ナット等
の加工成形品の形態であってもよい。
【００２３】また、本発明におけるAl合金めっき層、例
えば溶融塩電気めっき皮膜はいわゆる合金めっき法によ
って容易に形成されるものであって、各目的金属イオン
を含有する溶融塩浴から成るめっき浴を調整してその中
で電解めっき処理を行えばよい。通常は溶融塩化物浴を
使うことによって行えばよい。
えば溶融塩電気めっき皮膜はいわゆる合金めっき法によ
って容易に形成されるものであって、各目的金属イオン
を含有する溶融塩浴から成るめっき浴を調整してその中
で電解めっき処理を行えばよい。通常は溶融塩化物浴を
使うことによって行えばよい。
【００２４】その場合、使用する溶融塩浴はAlを電析さ
せるため、AlCl3 −YCl(Ｙ: アルカリ金属) の２成分、
または多成分混合塩無水浴を用い、さらにこれに必要に
応じて有機アミン、フッ化物、臭化物、ヨウ化物、など
を助剤として添加してもよい。
せるため、AlCl3 −YCl(Ｙ: アルカリ金属) の２成分、
または多成分混合塩無水浴を用い、さらにこれに必要に
応じて有機アミン、フッ化物、臭化物、ヨウ化物、など
を助剤として添加してもよい。
【００２５】共析成分であるMnならびにIn、Cd、Tl、G
e、As、SbおよびBiは各塩化物の形態で溶融塩浴に添加
してもよく、あるいはそれらを金属の形態で浴中に添
加、溶解させてもよい。しかし、いずれの形で加える場
合にも、皮膜中に共析させたい量に応じて浴中のMnイオ
ン濃度、Ｘイオン濃度を調整する必要がある。
e、As、SbおよびBiは各塩化物の形態で溶融塩浴に添加
してもよく、あるいはそれらを金属の形態で浴中に添
加、溶解させてもよい。しかし、いずれの形で加える場
合にも、皮膜中に共析させたい量に応じて浴中のMnイオ
ン濃度、Ｘイオン濃度を調整する必要がある。
【００２６】これらの浴中イオン濃度条件は電流密度、
浴組成、浴温度、流動条件によって異なるが、一般にMn
で100 〜700ppm、Ｘで10〜10,000ppm の範囲となる。
浴組成、浴温度、流動条件によって異なるが、一般にMn
で100 〜700ppm、Ｘで10〜10,000ppm の範囲となる。
【００２７】不可避的に不純物イオンが混入し、共析す
る場合もあり、例えばめっき母材となるFeでは数％程度
皮膜中に含有されることもあるが、このような場合も本
発明の範囲とするところである。
る場合もあり、例えばめっき母材となるFeでは数％程度
皮膜中に含有されることもあるが、このような場合も本
発明の範囲とするところである。
【００２８】めっき処理を開始するに当たっては、処理
表面を清浄にしておくことが重要であり、特にチタン
材、ステンレス鋼材などでは表面に酸化物皮膜が安定し
て存在するので、めっき皮膜の密着性向上のため、酸洗
等の前処理を十分に行っておくことが好ましい。
表面を清浄にしておくことが重要であり、特にチタン
材、ステンレス鋼材などでは表面に酸化物皮膜が安定し
て存在するので、めっき皮膜の密着性向上のため、酸洗
等の前処理を十分に行っておくことが好ましい。
【００２９】なお、電着性および耐食性をさらに一層す
ぐれたものとするために予め基体金属表面にNiやZnめっ
き等の下地めっきを行ってもよい。
ぐれたものとするために予め基体金属表面にNiやZnめっ
き等の下地めっきを行ってもよい。
【００３０】電気めっきにおいて、通電は平滑直流、リ
ップル直流、パルス直流のいずれで行ってもよい。
ップル直流、パルス直流のいずれで行ってもよい。
【００３１】陽極としては、カーボン、タングステンな
どの不溶性のものでも、AlまたはAl基合金といった可溶
性のものでもよい。不溶性陽極を使用する場合は、めっ
き中に浴組成が変動するため、原料塩などを適宜添加し
て浴組成を可及的に一定に保持する必要がある。
どの不溶性のものでも、AlまたはAl基合金といった可溶
性のものでもよい。不溶性陽極を使用する場合は、めっ
き中に浴組成が変動するため、原料塩などを適宜添加し
て浴組成を可及的に一定に保持する必要がある。
【００３２】溶融塩浴は、攪拌、ポンプなどにより被め
っき材に対して0.5m/sec以上の速度で流動させることが
望ましい。溶融塩浴を流動させる代わりに被めっき材を
回転、走行させることによって移動させてもよい。特に
ストリップ材の場合、連続走行させながらめっき処理を
することが望ましい。
っき材に対して0.5m/sec以上の速度で流動させることが
望ましい。溶融塩浴を流動させる代わりに被めっき材を
回転、走行させることによって移動させてもよい。特に
ストリップ材の場合、連続走行させながらめっき処理を
することが望ましい。
【００３３】本発明によれば、めっき電流密度は50A/dm
2 以上とすることが可能であるが、基体金属がボルトな
どの加工成形品である場合は、つき回り性をよくするた
めには低電流密度で時間をかけて処理することが望まし
い。
2 以上とすることが可能であるが、基体金属がボルトな
どの加工成形品である場合は、つき回り性をよくするた
めには低電流密度で時間をかけて処理することが望まし
い。
【００３４】また、溶融塩浴と被めっき材との間に相対
運動が行われない場合、10A/dm2 以上の電流密度でめっ
きにコゲが生じ、めっき不良となることがあるので、注
意を要する。
運動が行われない場合、10A/dm2 以上の電流密度でめっ
きにコゲが生じ、めっき不良となることがあるので、注
意を要する。
【００３５】めっき後に、陽極処理、化学浸漬処理等の
表面酸化処理を行ったり、クロメート処理、化成処理等
を行う場合はさらに本発明の耐食性が向上するが、この
場合も本発明の範囲とするところである。
表面酸化処理を行ったり、クロメート処理、化成処理等
を行う場合はさらに本発明の耐食性が向上するが、この
場合も本発明の範囲とするところである。
【００３６】次に、本発明を実施例によってさらに具体
的にその作用効果を説明するが、これらは単に本発明の
説明のために示すのであって、これにより不当に本発明
が制限されるものではない。
的にその作用効果を説明するが、これらは単に本発明の
説明のために示すのであって、これにより不当に本発明
が制限されるものではない。
【００３７】
【実施例】溶融塩専用のフローセル(SUS316L製) を作成
し、フローチャンネル内に陽極として純度99.8％のAl板
を設置し、被めっき材である基体金属として0.8 mm厚の
冷延鋼板(JIS G3141) を陰極として、表１に示す条件で
次の各種めっき試験および得られためっき鋼板の特性試
験を行った。めっき面積は0.7dm2であった。冷延鋼板は
前処理として、有機溶剤で脱脂後、10％オルトケイ酸ナ
トリウム中で電解脱脂し、さらに10％HCl で酸洗を行っ
た後、100 ％エタノールに浸漬し、温風乾燥を行った。
し、フローチャンネル内に陽極として純度99.8％のAl板
を設置し、被めっき材である基体金属として0.8 mm厚の
冷延鋼板(JIS G3141) を陰極として、表１に示す条件で
次の各種めっき試験および得られためっき鋼板の特性試
験を行った。めっき面積は0.7dm2であった。冷延鋼板は
前処理として、有機溶剤で脱脂後、10％オルトケイ酸ナ
トリウム中で電解脱脂し、さらに10％HCl で酸洗を行っ
た後、100 ％エタノールに浸漬し、温風乾燥を行った。
【００３８】
【表１】 浴組成 : AlCl3 −NaCl−KCl (AlCl3: 62 mol%、NaCl: 20 mol% 、KCl: 18 mol%) 浴温度 : 210 ℃ 添加物 : Mn : MnCl2 (浴中イオン濃度50〜8000ppm) Ｘ : XCln (浴中イオン濃度 5〜10000ppm 合計量) (ｎ: 整数) 浴流速 : 0.6m/sec 通電量 : 1200クーロン/dm2 電流密度 : 30 A/dm2 このような条件下において溶融塩浴中のMnイオン濃度お
よびＸイオン濃度および種類を種々変えてめっき処理を
行い、めっき層厚さ３〜５μm のめっき鋼板を得、その
ときのめっき外観、犠牲防食性を評価した。犠牲防食性
についてはカッターナイフによって母材に達するクロス
カット傷を加え、JIS X2371 に基づく塩水噴霧試験によ
り、面積割合で赤錆が５％発生した時間で評価した。
よびＸイオン濃度および種類を種々変えてめっき処理を
行い、めっき層厚さ３〜５μm のめっき鋼板を得、その
ときのめっき外観、犠牲防食性を評価した。犠牲防食性
についてはカッターナイフによって母材に達するクロス
カット傷を加え、JIS X2371 に基づく塩水噴霧試験によ
り、面積割合で赤錆が５％発生した時間で評価した。
【００３９】結果は表２ないし表10にまとめて示す。
【００４０】なお、以上の結果は基体金属として冷延鋼
板を用いた場合であったが、チタン材、アルミニウム板
およびステンレス鋼板を用いた場合についても、ほゞ同
様の結果が確認された。
板を用いた場合であったが、チタン材、アルミニウム板
およびステンレス鋼板を用いた場合についても、ほゞ同
様の結果が確認された。
【００４１】
【表２】
【００４２】
【表３】
【００４３】
【表４】
【００４４】
【表５】
【００４５】
【表６】
【００４６】
【表７】
【００４７】
【表８】
【００４８】
【表９】
【００４９】
【表１０】
【００５０】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ばめっき外観ばかりでなく耐食性にもすぐれたAl合金め
っき材が得られる。
ばめっき外観ばかりでなく耐食性にもすぐれたAl合金め
っき材が得られる。
Claims (1)
- 【請求項１】 基体金属の一部または全面に以下に示さ
れる組成を有するAl合金めっき層を設けたことを特徴と
する耐食性に優れたAl合金めっき材。 Al−Mn−Ｘ （Ｘは、In、Cd、Tl、Ge、As、SbおよびBiから成る群か
ら選ばれた少なくとも一種であり、Mn:1〜50重量％、
Ｘ:0.1〜20重量％、Al: 残部)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22445392A JPH0665780A (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | Ａｌ合金めっき材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22445392A JPH0665780A (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | Ａｌ合金めっき材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0665780A true JPH0665780A (ja) | 1994-03-08 |
Family
ID=16814016
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22445392A Pending JPH0665780A (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | Ａｌ合金めっき材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0665780A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20200141393A (ko) | 2019-06-10 | 2020-12-18 | 가부시키가이샤 시마세이키 세이사쿠쇼 | 편성포 인하장치 |
-
1992
- 1992-08-24 JP JP22445392A patent/JPH0665780A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20200141393A (ko) | 2019-06-10 | 2020-12-18 | 가부시키가이샤 시마세이키 세이사쿠쇼 | 편성포 인하장치 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010821 |