JPH06313093A - エステル系熱可塑性エラストマーアロイ - Google Patents

エステル系熱可塑性エラストマーアロイ

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JPH06313093A
JPH06313093A JP10309993A JP10309993A JPH06313093A JP H06313093 A JPH06313093 A JP H06313093A JP 10309993 A JP10309993 A JP 10309993A JP 10309993 A JP10309993 A JP 10309993A JP H06313093 A JPH06313093 A JP H06313093A
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JP
Japan
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alloy
thermoplastic elastomer
styrene
ester
tpe
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10309993A
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English (en)
Inventor
Tsugunori Sugiura
嗣典 杉浦
Junji Koizumi
順二 小泉
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アロイ主体であるエステル系熱可塑性エラス
トマーとアロイ複成分であるスチレン系熱可塑性エラス
トマーとの両者の特性を生かした物性を、成形品に得る
ことのできるエステル系熱可塑性エラストマーアロイを
提供すること 【構成】 エステル系熱可塑性エラストマーとアロイ主
成分とし、スチレン系熱可塑性エラストマーをアロイ副
成分とするエステル系熱可塑性アロイ。コンパティビラ
イザー成分として、官能基を導入したスチレン系熱可塑
性エラストマー、及び、ウレタン系熱可塑性エラストマ
ーを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エステル系熱可塑性エ
ラストマーアロイ(エステル系TPEアロイ)に関す
る。特に、手等との接触の機会が多く、ソフト感ととも
に低温・高温特性(強度等)のバランス等が要求される
自動車内装品等に好適な発明である。ここで、上記自動
車内装品としては、ステアリングホイール(以下「ホイ
ール」と略す。)のリング部・パッド部、アーム・ヘッ
ドレスト、シフトレバーノブ、等を挙げることができ
る。
【0002】ここで、本明細書で使用する主たるポリマ
ー・ポリイソシアネート略号及び用語の意味の一覧を下
記する。
【0003】(1) ポリマー略語 EPR…エチレンプロピレンンゴム SBC…スチレン系TPE SBR…スチレンブタジエンゴム TPE…熱可塑性エラストマー TPEE…エステル系TPE TPU…ウレタン系熱可塑性TPE (2) ポリイソシアネート略号 MDI…ジフェニレンメタン−4,4′−ジイソシアネ
ート TDI…トリレンジイソシアネート HMDI…ヘキサメチレンジイソシアネート (3) 用語 アロイ主成分…量的に最大の成分を意味するのではな
く、アロイの基本的物性に寄与する成分を言う。アロイ
副成分に対する語である。
【0004】
【従来の技術】エステル系TPEは、TPE中最高の耐
熱性を有するとともに、高強度、耐摩耗性にも優れてい
るため、上記ホイールのリング部被覆材等として着目さ
れつつある。
【0005】しかし、エステル系TPEは、硬さが高
く、ソフト感(Hs( JIS A) 60 〜70)を製品に要求され
る場合、限界があった。
【0006】他方、スチレン系TPEは、柔軟性に優
れ、低温特性も優れているが、耐熱性に劣り、高温特性
(高温強度)が要求される製品には、不適であった。
【0007】そこで、エステル系TPEに、柔軟性に優
れているスチレン系TPEを混合したポリマーアロイを
使用することが提案されている。(特開平3−225
3、2−107270、1−193352号、特開昭5
4−39457・52−3646・50−82162号
等)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、エステル系T
PEとスチレン系TPEとは、前者が極性材料であり、
後者が非極性材料であるため、相溶性が悪いため、その
ままブレンドしただけでは、両者の特性を生かした物性
の向上は期待し難い。
【0009】そこで、極性材料中に非極性材料を分散さ
せる界面活性剤的作用を奏するコンパティビライザー
(混和剤)を使用することが考えられるが、本発明者ら
が知る限りにおいては、上記物性の向上が達成できる混
和剤を含むエステル系TPEアロイは公知ではない。
【0010】本発明は、上記にかんがみて、アロイ主体
であるエステル系TPEとアロイ副成分であるスチレン
系TPEとの両者の特性を生かした物性を、成形品に得
ることのできるエステル系TPEアロイを提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、鋭意開発に努力をした結果、下記構
成のエステル系TPEアロイに想到した。
【0012】エステル系TPEとアロイ主成分とし、ス
チレン系TPEをアロイ副成分とするエステル系TPE
アロイにおいて、コンパティビライザーとして、官能基
導入スチレン系TPE、及び、ウレタン系ウレタン系T
PEを含むことを特徴とする。
【0013】
【手段の詳細な説明】以下、本発明の各手段について説
明をする。なお、組成比率、配合割合は、特に断らない
限り重量単位とする。
【0014】(1) 上記ポリエステル系TPEとしては、
ハードセグメントをポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステルとし、ソフトセグメントを、それぞれ、ポ
リテトラメチレングリコールエーテル(PTMG)、P
TMEGT(PTMGとテレフタル酸との縮合物)等の
ポリエーテルとするポリエステル・ポリエーテル型、
ハードセグメントを上記と同様のポリエステルとし、ソ
フトセグメントをポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエ
ステルとするポリエステル・ポリエステル型、いずれで
も使用可能である。特に、これらの内で、ポリエステル
・ポリエーテル型が、柔軟性及び耐寒性において優れ、
望ましい。
【0015】具体的には、「ハイトレル」(東レ・ディ
ユポン社製)、「ペルプレン」(東洋紡社製)等を使用
可能である。
【0016】(2) 上記スチレン系TPE(SBC)(官
能基導入スチレン系TPEを含む。)としては、SBS
(スチレン−ブタジエン−スチレン)、SIS(スチレ
ン−イソプレン−スチレン)、SEBS(スチレン−エ
チレン/ブチレン−スチレン)、SEPS(スチレン−
エチレン/プロピレン−スチレン)、SEP(スチレン
−エチレン/プロピレン)、水添SBR、SBR、SE
EP(スチレン−エチレン/エチレン/プロピレン)の
いずれでもよい。
【0017】ここで、SBSの水素添加物であるSEB
S、SEPS、水添SBR、SEEP、SEPが、耐候
性において優れ望ましく、また、SEBS、SEPSが
耐熱性、耐摩耗性等において優れさらに望ましい。
【0018】具体的には、SEBS「タフテック」(旭
化成社製)、「クレイトン」(シェルケミカル社製)等
を挙げることができる。
【0019】(3) 上記コンパティビライザイーの第一成
分としての、官能基を導入したスチレン系TPEとは、
主鎖又は側鎖にカルボキシル基(酸無水物基を含
む。)、エポキシ基、アミノ基、等の官能基を導入した
ものである。導入方法は、例えば、カルボキシル基の場
合、スチレン系TPEに不飽和カルボン酸又は無水カル
ボン酸をグラフト共重合させる、又は、スチレン系TP
Eの重合時に同時に、不飽和カルボン酸又は無水カルボ
ン酸を共重合させる。
【0020】ここで、不飽和カルボン酸としては、無水
マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、等及びそれら
の誘導体を挙げることができる。特に、無水カルボン酸
が望ましい。
【0021】不飽和カルボン酸の導入率は、通常、0.
1〜5wt%とする。導入率が低過ぎても、高すぎても、
TPEEとSBCとの混和性に問題が発生する。
【0022】また、コンパティビライザーの第二成分で
ある、ウレタン系TPEとしては、原料である長鎖ポリ
オール対応して分類されるカプロラクトン系、アジ
ペート系、ポリカーボナート系、ポリエーテル系、
のいずれも使用可能である。
【0023】また、もう一つの原料であるイソシアネー
トは、芳香族系(MDI、TDI等)と脂肪族系
(HMDI、水添MDI、水添TDI系等)がありいず
れも使用可能である。これらの内で耐候性に優れた脂肪
族系のものが望ましい。
【0024】具体的には、「パンデックス」(大日本イ
ンキ社製)、「エラストラン」(日本エラストラン社
製)等を挙げることができる。
【0025】そして、上記コンパティビライザーとして
の第一成分と第二成分との混合比は、通常、第一成分/
第二成分=6/4〜4/6(望ましくは、10/9〜9
/10)とする。混合比を略等量に近い範囲とする理由
は、官能基導入SEBSに導入された官能基とTPUの
ウレタン基とが反応して、主成分であるエステル系TP
とスチレン系TPEに対して、実体的なコンパティビラ
イザーとして作用すると推定されるためである。
【0026】(4) 上記エステル系TPEアロイにおい
て、主成分としてのエステル系TPE(TPEE)と副
成分としてのスチレン系TPE(SBC)の割合は、各
成分の種類、成形品に要求される物性により異なるが、
通常、TPEE/SBC=90/10〜30/70、望
ましくは、70/30〜40/60とする。SBCが過
多であると、耐熱性、耐摩耗性および強度に問題が発生
し易く、過少であると、ソフト感が得難くなる。
【0027】そして、コンパティビライザー(官能基導
入スチレン系TPEとTPU)の上記TPEアロイ(主
成分と副成分の合計量)100部に対して、5〜50部
(望ましくは10〜30部)とする。過少であると、コ
ンパテビィライザーの作用、即ち、混和作用を奏し難
く、過多であると、アロイの目的とする物性(ソフト
感)が得難くなる。
【0028】そして、上記構成のエステル系TPEアロ
イは、通常、ドライブレンドした後、二軸押出機等で溶
融混練し、ペレタイザーでペレット化して、射出成形・
押出成形等の成形用材料として、使用する。上記ドライ
ブレンド工程で、適宜、着色剤(顔料・染料)、老化防
止剤(紫外線吸収剤等)、充填剤、離型剤、軟化剤、可
塑剤等を適宜混入させることも可能である。
【0029】
【発明の作用・効果】本発明のエステル系TPEアロイ
は、上記のような構成により、下記のような作用・効果
を奏する。
【0030】後述の実施例で示す如く、アロイ主体であ
るエステル系TPEとアロイ副成分であるスチレン系T
PEとの両者の特性を生かした物性を、成形品に得るこ
とのできる。即ち、ソフト感を維持したまま、低温・高
温強度を増大させることができる。
【0031】その理由は、官能基導入スチレン系TPE
に導入された官能基とTPUのウレタン基とが反応し
て、主成分であるエステル系TPとスチレン系TPEに
対して、実体的なコンパティビライザーの作用を奏する
すると推定される。
【0032】
【試験例】本発明の効果を確認するために行なった実施
例・参照例・比較例について説明をする。
【0033】A.以下に使用した各ポリマーは、下記の
通りである。
【0034】TPEE…「P−30BU」東洋紡社製
造、ポリエステル・ポリエーテル型、 SBC−1…「セプトン 2063」クラレ社製造、
SEスチレン(水添SIS)型、 SBC−2…「G−1657」シェル社製造、SEB
S(水添SBS)型、 官能基導入SEBS…「FG1901X」シェル社
製、無水マレイン酸付加量:2wt% TPU−1…「TR3080M」大日本インキ化学工
業社製、アジペート型、 TPU−2…「T5000」大日本インキ化学工業社
製、ラクトン型、 官能基導入EPR…「HA204」東燃化学社社製、
エポキシ基2%導入、 EGMA−g−スチレン…「モディパー4100」日
本油脂社製、エチレン・グリシジルメタクリレート共重
合体(EGMA)とスチレンのEGMA/スチレン=7
0/30ブレンド体、EGMA中のグリシジルメタクリ
レート含量:10% B.試験片の調製 (1) 表1・2に示す各配合処方の原料を、ヘンシェルミ
キサーでドライブレンド後、二軸押出機で溶融混練(シ
リンダー温度:200℃)し、ペレット化して射出成形
用材料を得た。なお、表中の配合単位は重量部である。
【0035】(2) 各成形用材料を、射出成形機(インラ
インスクリュー型、型締力:80ton)を使用して、射
出成形(シリンダー温度:200℃)して、試験片(4
cm×11cm×2mmt)を調製した。なお、各試験に対応
して、ダンベル打ち抜きを行い、試験片を得た。
【0036】C.試験方法 各試験片について、下記項目の試験を行なった。
【0037】(1) 硬度…JIS K−6301に準じて
測定。
【0038】(2) 引張強度…JIS K−6301に準
じて、低温(−35℃)・室温(RT)・高温(85
℃)において測定。
【0039】E.試験結果と評価 試験結果を示す表1・2から、下記のことが分かる。
【0040】各施例は、各比較性に比して、低温強度・
高温強度にに優れている、特に、高温雰囲気中での引張
強度保持率(TB (85℃)/TB (RT))に優れて
いる。
【0041】本発明の相溶化処方である実施例1は、従
来例の相溶化処方である比較例1・2・3に比して、高
温雰囲気中での引張強度保持率に優れている。
【0042】また、比較例3・4・5からTPU又は官
能基導入SEBSのみの一成分だけでは、添加効果は小
さい。
【0043】実施例3は、実施例2において官能基導入
SEBSの配合量を増大させた例であり、実施例4・5
は、実施例2において、それぞれ、TPU又はスチレン
系TPEの種類を変更した例である。いずれも良好な、
引張強度保持率を示すことが分かる。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エステル系熱可塑性エラストマーをアロ
    イ主成分とし、スチレン系熱可塑性エラストマーをアロ
    イ副成分とするエステル系熱可塑性エラストマーアロイ
    において、 コンパティビライザーとして、官能基を導入したスチレ
    ン系熱可塑性エラストマー、及び、ウレタン系熱可塑性
    エラストマーを含むことを特徴とするエステル系熱可塑
    性エラストマーアロイ。
JP10309993A 1993-04-28 1993-04-28 エステル系熱可塑性エラストマーアロイ Withdrawn JPH06313093A (ja)

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JP10309993A JPH06313093A (ja) 1993-04-28 1993-04-28 エステル系熱可塑性エラストマーアロイ

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JP10309993A JPH06313093A (ja) 1993-04-28 1993-04-28 エステル系熱可塑性エラストマーアロイ

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JPH06313093A true JPH06313093A (ja) 1994-11-08

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JP10309993A Withdrawn JPH06313093A (ja) 1993-04-28 1993-04-28 エステル系熱可塑性エラストマーアロイ

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JP (1) JPH06313093A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6048613A (en) * 1996-06-03 2000-04-11 Kanebo, Limited Elastic polyurethane yarn and method of manufacturing the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20000704