JPH06312929A - 酪酸クロベタゾン含有水性貼付剤 - Google Patents

酪酸クロベタゾン含有水性貼付剤

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JPH06312929A
JPH06312929A JP12805693A JP12805693A JPH06312929A JP H06312929 A JPH06312929 A JP H06312929A JP 12805693 A JP12805693 A JP 12805693A JP 12805693 A JP12805693 A JP 12805693A JP H06312929 A JPH06312929 A JP H06312929A
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clobetasone butyrate
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skin
water
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JP12805693A
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English (en)
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Yasuhiro Ikeura
康弘 池浦
Seiichiro Tsuru
誠一郎 水流
Yusuke Kubota
祐輔 久保田
Yoichi Nakajima
要一 中島
Taro Yamahata
太郎 山畑
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Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Original Assignee
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は保湿効果に優れ、皮膚刺激性が軽微
で、さらに皮膚への粘着性に優れた各種治療効果の高い
かつ低原価で量産性に優れた酪酸クロベタゾン含有水性
貼付剤の提供を目的とする。 【構成】 本発明の酪酸クロベタゾン含有水性貼付剤
は、水溶性高分子、保湿剤及び水を有する基剤に薬効成
分である酪酸クロベタゾンが0.0005〜1重量%配
合されてなる構成を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は外用の皮膚疾患治療剤を
目的とした貼付剤に関し、更に詳しくは薬効成分として
合成副腎皮質ホルモン剤である酪酸クロベタゾンを含有
した酪酸クロベタゾン含有水性貼付剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、英国のグラクソ社において皮膚疾
患用ステロイド剤として酪酸クロベタゾン、化学名21
−クロロ−9−フルオロ−17−ヒドロキシ−16β−
メチル−1,4−プレグナジエン−3,11,20−ト
リオン 17−ブチレート(21−Chloro−9−
fluoro−17−hydroxy−16β−met
yl−1,4−pregnadiene−3,11,2
0−trione 17−butylate)が開発さ
れた。この酪酸クロベタゾンは、局所抗炎症作用と全身
的作用が大きく分離した安全性の高いコルチコステロイ
ドとして特開昭57−93907号公報に開示されてい
る。その後、種々用途が開発され、現在は難治性あるい
は強力な抗炎症作用を必要とする皮膚疾患よりも、反復
再発しやすいアトピー性皮膚炎(乳幼児湿疹を含む)及
び皮膚萎縮、潮紅等の局所的副作用が発現しやすい顔
面、頸部、脇窩、陰部の湿疹、皮膚炎に有用性が高い軟
膏剤として上市されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記酪
酸クロベタゾンを含有した軟膏剤は塗布した際に皮膚に
残った薬剤が衣服などを汚染するばかりでなく更にその
容量が通常適量であるため投与量に際限性がなく定量投
与が困難であるという問題点を有していた。また、多く
の皮膚疾患はほとんどの場合掻痒感を伴うことから、物
理的な刺激により症状を悪化させるという問題点があっ
た。さらに、薬剤投与後も皮膚疾患部分が露出しており
疾患部位が保護されないために外部からの抗原(外界か
らの皮膚刺激及び感作性物質)による症状の悪化を招く
という問題点も有していた。また、本発明者等はこれら
の問題点を解決すると共に用途開発を目的として貼付剤
の研究を行ったが、貼付剤の基剤として天然ゴム、合成
ゴムあるいはアクリル系等の粘着剤を用いると粘着剤自
体に起因するカブレや、接着力が強いために剥離時に角
質剥離を伴う患部の損傷などの問題点を有していること
がわかった。本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、保湿効果に優れ、皮膚刺激性が軽微で、さらに皮膚
への粘着性に優れた各種治療効果の高いかつ低原価で量
産性に優れた酪酸クロベタゾン含有水性貼付剤を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の酪酸クロベタゾン含有水性貼付剤は以下の構
成からなる。請求項1に記載の酪酸クロベタゾン含有水
性貼付剤は、薬効成分として酪酸クロベタゾンを含有す
る構成からなる。請求項2に記載の酪酸クロベタゾン含
有水性貼付剤は、請求項1において、水溶性高分子、保
湿剤及び水を含有する基剤に薬効成分である酪酸クロベ
タゾンが0.0005〜1重量%配合されている構成を
有している。請求項3に記載の酪酸クロベタゾン含有水
性貼付剤は、請求項2において、前記基剤中に前記酪酸
クロベタゾンの溶解剤及び/又は吸収促進剤が含有され
ている構成を有している。ここで、薬効成分である酪酸
クロベタゾンの配合量は、基剤中に0.0005〜1重
量%,好ましくは0.001〜0.5重量%、さらに好
ましくは0.005〜0.1重量%であり、これらの配
合割合は薬効発現性に大きく影響を与える。酢酸クロベ
タゾンの配合量が減少するにつれ薬効が発現し難くなる
傾向があり、0.0005未満では薬効の発現が遅効性
になるので好ましくなく、また、該配合量が増加するに
つれ副作用を併発し易くなる傾向がみられ1重量%を越
えると患者にもよるが副作用を併発する虞れが大きいの
で好ましくない。水溶性高分子は、ゼラチン、カゼイ
ン、プルラン、デキストラン、デキストリン、アルギン
酸ナトリウム、可溶性デンプン、寒天、アラビアガム、
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチル
セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリアクリ
ル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、カルボキシビ
ニルポリマー、ポリビニルエーテル、ポリマレイン酸共
重合体、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、イ
ソブチレン無水マレイン酸共重合体、ポリエチレンイミ
ン等又はこれらの誘導体の1種又は2種以上の混合物が
好適に用いられる。水溶性高分子の配合量は製剤全体の
0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、
より好ましくは1〜15重量%である。1重量%未満で
は粘度が低下する傾向があり、保型性が保ち難く、0.
1重量%未満ではその傾向が著しいので好ましくない。
また、15重量%を越えると粘度が高くなる傾向が認め
られ、練合時や塗工時の作業性を低下させる傾向があ
り、特に30重量%を越えるとその傾向が著しいので好
ましくない。保湿剤としては、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、1,4−ブチレングリコール、イソブチレングリコ
ール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール等又は
これらの誘導体の1種又は2種以上の混合物が用いられ
る。配合量は基剤全量に対し5〜90重量%、好ましく
は10〜70重量%、より好ましくは20〜60重量%
である。20重量%未満では保湿効果が不足する傾向が
認められ特に5重量%未満ではその傾向が著しいので好
ましくない。また、60重量%を越えると水溶性高分子
の溶解性に影響を及ぼし、90重量%を越えるとその傾
向が顕著になるので好ましくない。水は浄水、蒸留水、
精製水が用いられる。その配合量は、10〜90重量
%、好ましくは20〜80重量%であり、水溶性高分子
を溶解させ、増粘性や凝集性、保型性を引き出すために
必要である。水の配合量は20重量%未満では水溶性高
分子の溶解性に悪影響を与え、また保湿性も低下させる
傾向に有り特に10重量%未満ではその傾向は顕著にな
るので好ましくない。また該配合量が80重量%を越え
ると最適な保湿性が維持され難く、かつ凝集力が低下し
膏体の残存等の問題を生じる傾向が認められ、特に90
重量%を越えるとその傾向は顕著になるので好ましくな
い。溶解剤としては、オレイン酸、サリチル酸グリコー
ル、ベンジルアルコール、ミリスチン酸イソプロピル、
クロタミトン、オレイルアルコール、ハッカ油、ユウカ
リ油、リモネン、イソプレゴール、1−メントールのモ
ノグリセリン誘導体である3−1−メントキシプロパン
−1,2−ジオール、又はその他の精油類、あるいは界
面活性剤等が用いられる。吸収促進剤としては、ジイソ
プロピルアジペート、ポリエチレングリコール、ジメチ
ルスルホキシド、ミリスチン酸イソプロピル、スクワラ
ン、スクワレン、馬油、クロタミトン、エイゾン、1−
(2−デシルチオエチル)アザシクロペンタン−2−オ
ン(HPE−101と略す)、1−メントン、1−メン
トール、ハッカ油、ユウカリ油、リモネン、又はその他
の精油、あるいは界面活性剤、さらにはその他の公知の
吸収促進剤が使用される。尚、上記の溶解剤及び/又は
吸収促進剤は単独もしくは組み合わせて配合され、それ
らの配合量は各々0.01〜10重量%、好ましくは
0.05〜5重量%の範囲で使用される。配合量が0.
05重量%未満では薬効成分の溶解性や吸収促進作用が
低下する傾向が認められ、特に0.01重量%未満では
著しいので好ましくない。また5重量%を越えるにつれ
含水性基材中での層分離等の弊害が生じ易くなる傾向が
若干認められ10重量%を越えるとその傾向が激しくな
るので好ましくない。これら溶解剤及び/又は吸収促進
剤を適宜配合することにより薬物の溶解が促進され、基
剤中への均一な分散や経皮への吸収促進、さらに薬効の
持続作用等を与え、良好な貼付剤を得ることができる。
【0005】さらに、前記必須成分に加え必要に応じ、
架橋剤として多価金属化合物、具体的には水酸化アルミ
ニウム、水酸化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸アル
ミニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミ
ニウムカリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、
ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート等が挙げら
れ、また、他の架橋剤としては分子中に少なくとも2個
以上のエポキシ基を有する化合物、具体的にはエチレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、
ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリ
グリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリ
シジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジル
エーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペン
チルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられ、これら
の架橋剤の1種又は2種以上を好適に適宜配合される。
又、その他の添加剤としては、カオリン,亜鉛華,二酸
化チタン,タルク,ベントナイト,含水ケイ酸アルミニ
ウム等の充填剤や、チモール,メチルパラベン,エチル
パラベン,イソプロピルメチルフェノール等の防腐剤
や、アスコルビン酸,ステアリン酸エステル,ジブチル
ヒドロキシトルエン,ブチルヒドロキシアニソール,没
食子酸エステル,ビタミンE,ビタミンE酢酸エステ
ル,エデト酸二ナトリウム等の抗酸化剤や、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン,P−アミノ安息香
酸エチル,2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール,サリチル酸メンチル,サリチ
ル酸フェニル等の紫外線吸収剤や、ソルビタン脂肪酸エ
ステル,グリセリン脂肪酸エステル,デカグリセリン脂
肪酸エステル,ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル,ポリエチレングリコール脂肪酸エステル,ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル等の乳化剤が挙げられ
る。これらの各種添加剤は、1種又は2種以上を好適に
適宜配合される。本発明の貼付剤の支持体としては、非
伸縮性又は伸縮性の織布、編布、不織布、不織紙等を使
用することができる。又、剥離被覆物は、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、あるいはポリエステルなどのプラ
スチックフィルム及び剥離紙から適宜選択できる。次
に、本発明の酪酸クロベタゾン含有水性貼付剤の製造法
について説明する。まず、(A)酪酸クロベタゾンを必
要に応じ溶解剤に混合し均一なものとする。次に、
(B)水溶性高分子を水と保湿剤に混合分散し、必要に
応じ他の添加剤を加え均一な練合物とする。次いで
(A)を(B)に加え均一に分散させて支持体に直接展
延するか、もしくは一旦プラスチックフィルムあるいは
紙に展延し、その後使用する支持体に圧着転写して製造
することもできる。尚、前記製造法における各基剤・薬
効成分またはその他の成分を配合する順序は、その一例
を述べたものにすぎず、本発明はこの配合順序に限定さ
れるものではない。
【0006】
【作用】この構成から、本発明の酪酸クロベタゾン含有
水性貼付剤は、 a.薬効成分が親油性なので基剤からの薬物放出性を向
上させることができる。 b.高粘着性基材を有しているので付着性が良く、肘、
膝、頸部等の屈曲部位にも容易に貼付することができ
る。 c.基材が親水性なので皮膚に対する刺激性を少なくす
ることができる。 d.水分を含む貼付剤なので皮膚疾患部への保湿効果を
高めて維持することができ、乾燥性皮膚疾患部の治療を
効果的に行うことができる。 e.また、熱伝導性の高い水を多く含有しているので、
水性基剤による患部の冷却効果を高めかつ自然に冷却す
ることができる。 f.貼付剤に応用したので掻破や抗原から患部等を保護
することができる。 g.酪酸クロベタゾンを含有しているので優れた抗炎症
作用を示すことができる。 h.貼付剤が徐放性の基剤なので薬効の持続時間を長く
することができる。
【0007】
【実施例】
(実施例1)精製水20.69部、ゼラチン5部、ポリ
ビニルアルコール3部、カオリン5部を混合機内に入
れ、約50℃にて溶解し均一な分散液を得る。次にあら
かじめ調整しておいたグリセリン50部、ポリアクリル
酸ナトリウム3部の分散液及び精製水10部、メトキシ
エチレン無水マレイン酸共重合体3部の溶解液を加え、
攪拌混合し均一な練合物を得る。これに酪酸クロベタゾ
ン0.01部、クロタミトン0.3部を入れ混合溶解
し、均一な練合物を得る。これを展延機を用いて500
g/m2 になるように不織布に塗布し、この後ポリプロ
ピレンフィルムにて覆い、所定の大きさに切断し製品と
した。
【0008】(実施例2)精製水48.48部、ゼラチ
ン3部、酸化チタン2部を混合機内に入れ約50℃にて
溶解し、均一な分散液を得る。次に、あらかじめ調整し
ておいたグリセリン20部、ポリエチレングリコール2
0部、ポリアクリル酸ナトリウム3部、ポリアクリル酸
3部の分散液を加え攪拌混合する。これに酪酸クロベタ
ゾン0.02部、ベンジルアルコール0.5部を入れ混
合溶解し、均一な練合物を得る。これを展延機を用いて
500g/m2 になるように不織布に塗布し、この後ポ
リエステルフィルムにて覆い、所定の大きさに切断し製
品とした。
【0009】(実施例3)精製水37.37部、ゼラチ
ン5部、ポリビニルピロリドン3部、亜鉛華5部を混合
機内に入れ、約50℃にて溶解し均一な分散液を得る。
次にあらかじめ調整しておいたプロピレングリコール1
0部、グリセリン30部、ポリアクリル酸ナトリウム4
部、カルボキシメチルセルロース4部の分散液及び硫酸
アルミニウムカリウム1部を加え攪拌混合する。これに
酪酸クロベタゾン0.03部、ハッカ油0.5部、チモ
ール0.1部を入れ、混合溶解し均一な練合物を得る。
これを展延機を用いて500g/m2 になるように不織
布に塗布し、この後ポリエステルフィルムにて覆い、所
定の大きさに切断し製品とした。
【0010】(実施例4)精製水57.96部、ゼラチ
ン2部、ケイ酸アルミニウム1部、ポリビニルアルコー
ル2部を混合機内に入れ、約50℃にて溶解し均一な分
散液を得る。次にあらかじめ調整しておいたグリセリン
20部、ポリアクリル酸ナトリウム6部の分散液及び精
製水10部、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体
2部の溶解液を加え、攪拌混合する。これに、酪酸クロ
ベタゾン0.05部、イソプロピルミリステート1部、
イソプロピルメチルフェノール0.1部を入れ、混合溶
解し均一な練合物を得る。これを展延機を用いて500
g/m2 になるように塗布し、この後ポリエステルフィ
ルムにて覆い、所定の大きさに切断し製品とした。
【0011】(参考例1)実施例1と同様にし酪酸クロ
ベタゾンの添加量を0部とし、薬物を含有しない貼付剤
を得た。
【0012】(試験例1) 皮膚蒼白化試験 実施例1〜4及び参考例1の貼付剤との効力を皮膚蒼白
化試験により比較した。上記貼付剤は、直径15mmの円
に打ち抜いて試料とした。これらの試料を健康成人男子
20名の前腕部内側に貼付及び塗布した。適用時間は4
時間とし、試験除去後微温湯に浸したガーゼで被験部位
を清拭し、2時間、4時間及び24時間に皮膚蒼白化を
評価判定した。評価は(数1)の皮膚蒼白化指数により
行った。その結果を(表1)に示した。
【数1】
【表1】 ・判定基準は次の基準を定めて行った。 ++:顕著な蒼白化を認める(3点) +:明らかな蒼白化を認める(2点) ±:わずかに蒼白化を認める(1点) −:全く蒼白化を認めない(0点)
【0013】この(表1)から明らかなように、本実施
例の酪酸クロベタゾン含有水性貼付剤は、顕著な蒼白化
作用を有しその有効性が認められた。
【0014】(試験例2) 皮膚安全性試験 実施例1〜4及び参考例1,日局ワリセンを用い皮膚安
全性試験を実施した。試験は健常成人20名による48
時間のクローズドパッチテストを行い、剥離後1時間及
び24時間の皮膚刺激の状態を観察し、下記基準に従い
評価した。その結果を(表2)に示した。
【表2】 ・判定基準 −:皮膚に変化が認められない。 ±:皮膚に微弱な発赤が認められる。 +:皮膚に明瞭な発赤が認められる。 ++:皮膚に重篤な気触が認められる。
【0015】この(表2)から明らかなように、本発明
の酢酸クロベタゾン含有水性貼付剤は、優れた薬効を有
しながら日局ワセリンと同等以下の極めて弱い皮膚刺激
性を示したに過ぎなかった。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明は、薬物放出性に優
れ、持続効果があり、水性基材に基づく冷却効果や皮膚
疾患部への保湿作用を有し、又、皮膚に対する刺激性も
小さく、さらに、剤型を貼付剤にしたことにより疾患部
位の掻破や抗原からの保護効果を高めることができる。
特に、小児を対象としたアトピー性皮膚炎や局所的副作
用の発現しやすい湿疹に極めて高い薬効を示すことがで
きる低原価で量産性に優れた酪酸クロベタゾン含有水性
貼付剤を実現できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 要一 佐賀県鳥栖市田代大官町408番地 久光製 薬株式会社内 (72)発明者 山畑 太郎 佐賀県鳥栖市田代大官町408番地 久光製 薬株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬効成分として酪酸クロベタゾンが配合
    されていることを特徴とする酪酸クロベタゾン含有水性
    貼付剤。
  2. 【請求項2】 水溶性高分子、保湿剤及び水を含有する
    基剤に薬効成分である前記酪酸クロベタゾンが0.00
    05〜1重量%配合されていることを特徴とする請求項
    1記載の酪酸クロベタゾン含有水性貼付剤。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記基剤中に前記酪
    酸クロベタゾンの溶解剤及び/又は吸収促進剤が含有さ
    れていることを特徴とする酪酸クロベタゾン含有水性貼
    付剤。
JP12805693A 1993-04-30 1993-04-30 酪酸クロベタゾン含有水性貼付剤 Pending JPH06312929A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001091757A1 (fr) * 2000-05-31 2001-12-06 Nichiban Co., Ltd. Preparation streroide du type a absorption percutanee pour usage externe
JP2004149430A (ja) * 2002-10-29 2004-05-27 Kanebo Ltd 衛生用繊維製品およびそれを用いた衛生用品
WO2005102393A1 (ja) * 2004-04-21 2005-11-03 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. 粘着基剤中の吸収促進剤の含有率を高めた外用貼付剤

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