JPH06312923A - 末梢静脈投与用栄養輸液 - Google Patents

末梢静脈投与用栄養輸液

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JPH06312923A
JPH06312923A JP5127864A JP12786493A JPH06312923A JP H06312923 A JPH06312923 A JP H06312923A JP 5127864 A JP5127864 A JP 5127864A JP 12786493 A JP12786493 A JP 12786493A JP H06312923 A JPH06312923 A JP H06312923A
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fat emulsion
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acid
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Masahiro Kikuchi
雅裕 菊地
Takahiko Okuya
能彦 奥谷
Tadaaki Inoue
忠昭 井上
Ryoichiro Murashima
良一郎 村島
Shunichi Abe
俊一 阿部
Hiroshi Koshiba
博 小柴
Hiroshi Shibata
博 柴田
Shunichiro Ishii
俊一郎 石井
Yoshiyasu Kawabata
好之康 川畑
Kazumasa Yokoyama
和正 横山
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    • A61P3/12Drugs for disorders of the metabolism for electrolyte homeostasis

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定性、保存性が改善された栄養輸液であっ
て、末梢静脈から投与することができる栄養輸液を提供
することを目的とする。 【構成】 本発明の栄養輸液は、糖、アミノ酸、電解質
及び脂肪乳剤を特定の組成で含有するとともに特定のp
H及び滴定酸度を有することからなる。本発明の栄養輸
液は、上記の各成分を含有する輸液であっても、沈殿、
変質などを生ずることがなく、良好な保存性を有し、ま
た特定のpHに調整され、滴定酸度が低くなっているの
で、末梢静脈に投与しても血管痛などの問題が解消され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は末梢静脈投与用栄養輸液
に関する。より詳細には、糖、アミノ酸、電解質及び脂
肪乳剤を含有する高カロリー栄養輸液であって、安定性
に優れるとともに投与時に血管痛などの障害を伴わない
末梢静脈投与用栄養輸液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、患者の生命の維持において、経口
栄養、経管栄養が不可能であったり、あるいは不十分な
状態であったり、又はそれらが可能ではあっても患者の
消化吸収機能が著しく不良であったり、更には食物が消
化管を通過するのが原疾患の悪化につながるような病態
の場合には、栄養補給のために、経静脈的に輸液の投与
が行われている。このような輸液製剤としては、還元糖
等を含有する糖輸液、必須アミノ酸等を含有するアミノ
酸輸液、ミネラル類を含有する電解質輸液、植物油乳剤
等を含有する脂肪乳剤、混合ビタミン剤等が市販されて
おり、これらの輸液製剤を患者の症状等に合わせて使用
時に適宜混合して用いられている。しかし、輸液製剤の
使用時における混合は作業従事者にとって煩雑な操作で
あり、なによりも混合時に菌汚染の問題がある。このよ
うな問題から、上記の各種輸液を事前に混合した輸液製
剤が提案されており、特に患者への栄養補給に必要な成
分である糖、アミノ酸、電解質及び脂肪乳剤を含有する
栄養輸液は、臨床上、極めて有用である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、糖輸
液、アミノ酸輸液、電解質輸液及び脂肪乳剤は安定に存
在し得る条件がそれぞれ異なり、これらを混合すると種
々の問題を生じ、輸液として使用できなくなる。例え
ば、脂肪乳剤は不安定な製剤であり、他の輸液と混合す
ると、油脂粒子の粗大化、相分離(クリーミング)を生
じやすい。特に、電解質輸液に含有されている2価金属
イオンは脂肪乳剤の凝集や粒子の崩壊を起こす。また、
電解質輸液は、電解質バランスを維持するために必要な
成分であるカルシウム及びリン酸を含んでいるが、リン
酸とカルシウムとが反応してリン酸カルシウムを形成
し、濁りや沈殿を生じやすい。この濁りや沈殿生成を防
止するため、電解質輸液は通常低pH(pH5未満)に
調整されている。この電解質輸液とアミノ酸輸液とを混
合すると、アミノ酸の強い緩衝作用によりアミノ酸側に
pHが支配され、輸液を低pHとするには多量の酸剤
(例えば、塩酸、酢酸等)が必要となる。しかし、多量
の酸剤の使用は輸液成分のバランスを崩すので、酸剤の
使用量には制限があり、輸液を低pHにすることができ
ず、電解質輸液とアミノ酸輸液とを混合すると、加熱滅
菌の際、濁りや沈殿を生じやすい。更に、アミノ酸輸液
と糖輸液を混合し、加熱滅菌すると、メイラード反応に
より、著しい着色を生ずることが知られている。上記の
ように、各種輸液を混合すると、沈殿生成、相分離、変
質、着色など種々の問題を生ずるため、糖、アミノ酸、
電解質及び脂肪乳剤を含有する輸液を事前に調製し、保
存することは困難である。そのため、従来は脂肪乳剤、
糖輸液、アミノ酸輸液及び電解質輸液を使用時に混合し
て用いており、糖、アミノ酸、電解質及び脂肪乳剤を含
有し且つ安定に保存できる栄養輸液が切望されている。
【0004】また、完全静脈栄養をあまり施さない施設
では、簡便な末梢静脈からの完全栄養補給が望まれてお
り、また一時的な経口栄養摂取中止患者などに対する短
期間の完全栄養補給を行う場合等においても、末梢静脈
からの栄養補給が好ましい。しかし、従来の末梢静脈投
与用栄養輸液はカロリー量が低いので、この栄養輸液で
完全栄養補給を行うには投与量を増加させる必要がある
が、投与量を増加させると血管痛や静脈炎などの障害が
生ずるので投与量が制限され、患者に十分なカロリーを
補給することができない。そのため、患者が低栄養状態
となり、そのままの状態で推移すると予後不良をもたら
すおそれがある。また、通常の大静脈投与用栄養輸液を
末梢静脈から注入すると、血管痛などの副作用の問題を
生ずるので、事実上、かかる輸液は使用することができ
ない。このような問題から、末梢静脈から投与でき且つ
完全栄養補給可能な高カロリー栄養輸液が切望されてい
る。
【0005】本発明者らは上記事情に鑑み、糖、アミノ
酸、電解質及び脂肪乳剤を含む安定な栄養輸液であり、
末梢静脈から投与可能な栄養輸液を鋭意検討した結果、
上記の各成分を含有する輸液であっても、各成分の性
状、組成、液性等の改善を行うことにより、沈殿生成、
相分離、変質、着色など種々の問題を解消でき、更に末
梢静脈から投与しても障害を生じないことを見出して、
本発明を完成した。即ち、本発明は、糖、アミノ酸、電
解質及び脂肪乳剤を含有する高カロリーの栄養輸液であ
って、安定性及び保存性に優れ、且つ末梢静脈から投与
可能な栄養輸液を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の末梢静脈投与用栄養輸液は、糖、
アミノ酸、電解質及び脂肪乳剤からなり、下記の成分を
含有し、pHが6.3〜7.3であり、滴定酸度が8.
5mEq/l以下であることからなる。 油脂 30 〜 40 g/l 乳化剤 4 〜 6 g/l 糖 60 〜 90 g/l L−イソロイシン 1 〜 3 g/l L−ロイシン 2.5 〜 4.5 g/l L−バリン 1 〜 3 g/l L−リジン 1 〜 3 g/l L−メチオニン 0.5 〜 1.5 g/l L−フェニルアラニン 1 〜 3 g/l L−トレオニン 0.5 〜 2.5 g/l L−トリプトファン 0.1 〜 1 g/l L−アルギニン 1.5 〜 3.5 g/l L−ヒスチジン 0.5 〜 2.5 g/l グリシン 0.5 〜 2.5 g/l L−アラニン 1 〜 3 g/l L−プロリン 0.5 〜 2.5 g/l L−アスパラギン酸 0.1 〜 1 g/l L−セリン 0.1 〜 2 g/l L−チロシン 0.05〜 0.25g/l L−グルタミン酸 0.3 〜 0.6 g/l L−システイン 0.01〜 0.5 g/l ナトリウム 30 〜 40 mEq/l カリウム 15 〜 25 mEq/l カルシウム 1 〜 5 mEq/l マグネシウム 1 〜 5 mEq/l 塩素 25 〜 30 mEq/l リン 5 〜 15 mmol/l 亜鉛 1 〜 10 μmol/l 酢酸 15 〜 35 mEq/l 特に、脂肪乳剤はその平均粒子径が0.17μm以下のもの
を用いるのが好ましく、また電解質のリンの供給源とし
て、多価アルコール又は糖のリン酸エステル又はその塩
を用いるのが好ましい。
【0007】上記の構成からなる本発明において、糖と
しては、各種糖類を配合することができるが、還元糖が
好適に用いられる。還元糖としては、例えば、ブドウ
糖、果糖、マルトースなどが挙げられ、これらの還元糖
は2種以上を混合して用いてもよい。更に、これらの還
元糖にソルビトール、キシリトール、グリセリン等を加
えた混合物を用いてもよい。
【0008】アミノ酸としては、従来から生体への栄養
補給を目的とするアミノ酸輸液に含有されている各種ア
ミノ酸(必須アミノ酸、非必須アミノ酸)が挙げられ、
例えば、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−バリ
ン、L−リジン、L−メチオニン、L−フェニルアラニ
ン、L−トレオニン、L−トリプトファン、L−アルギ
ニン、L−ヒスチジン、グリシン、L−アラニン、L−
プロリン、L−アスパラギン酸、L−セリン、L−チロ
シン、L−グルタミン酸、L−システインなどが例示さ
れる。これらのアミノ酸は、必ずしも遊離アミノ酸の形
態で用いられる必要はなく、無機酸塩(例えば、L−リ
ジン塩酸塩等)、有機酸塩(例えば、L−リジン酢酸
塩、L−リジンリンゴ酸塩等)、生体内で加水分解可能
なエステル体(例えば、L−チロシンメチルエステル、
L−メチオニンメチルエステル、L−メチオニンエチル
エステル等)、N−置換体(例えば、N−アセチル−L
−トリプトファン、N−アセチル−L−システイン、N
−アセチル−L−プロリン等)、同種又は異種のアミノ
酸をペプチド結合させたジペプチド類(例えば、L−チ
ロシル−L−チロシン、L−アラニル−L−チロシン、
L−アルギニル−L−チロシン、L−チロシル−L−ア
ルギニン等)などの形態で用いてもよい。
【0009】電解質としては、従来から輸液に用いられ
ている各種水溶性塩が挙げられ、例えば、生体の機能や
体液の電解質バランスを維持する上で必要とされる各種
無機成分(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウム、亜鉛、鉄、銅、マンガン、ヨウ素、
リン等)の水溶性塩(例えば、塩化物、硫酸塩、酢酸
塩、グルコン酸塩、乳酸塩等)が挙げられる。これらの
水溶性塩は、水和物を配合してもよい。
【0010】上記の電解質成分において、リンの供給源
としては、多価アルコール又は糖のリン酸エステル又は
その塩が好適に用いられる。多価アルコールのリン酸エ
ルテルとしては、グリセロリン酸、マンニトール−1−
リン酸、ソルビトール−1−リン酸等が挙げられる。ま
た、糖のリン酸エステルとしてはグルコース−6−リン
酸、フルクトース−6−リン酸、マンノース−6−リン
酸等が挙げられる。これらのリン酸エステルの塩として
は、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が好
適に用いられる。好ましいリン酸エステル塩としては、
グリセロリン酸のナトリウム塩又はカリウム塩が挙げら
れる。
【0011】電解質成分の好ましい態様としては、下記
の化合物が挙げられる。 ナトリウム:塩化ナトリウム、乳酸ナトリウム、酢酸ナ
トリウム、硫酸ナトリウム、グリセロリン酸ナトリウム カリウム:塩化カリウム、グリセロリン酸カリウム、硫
酸カリウム、酢酸カリウム、乳酸カリウム カルシウム:グルコン酸カルシウム、塩化カルシウム、
グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、パントテ
ン酸カルシウム、酢酸カルシウム マグネシウム:硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、
グリセロリン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、乳酸
マグネシウム リン:グリセロリン酸カリウム、グリセロリン酸ナトリ
ウム、グリセロリン酸マグネシウム、グリセロリン酸カ
ルシウム 亜鉛:硫酸亜鉛、塩化亜鉛、グルコン酸亜鉛、乳酸亜
鉛、酢酸亜鉛
【0012】脂肪乳剤としては、油脂を乳化剤を用いて
水に分散させて調製された水中油型乳剤が用いられる。
脂肪乳剤の調製は常法に準じて行うことができ、例え
ば、水に油脂及び乳化剤を加えた後、撹拌して粗乳化液
を調製し、次いで粗乳化液を高圧乳化法等の慣用の方法
により乳化することにより行うことができる。上記の油
脂としては食用油であればいずれの油脂も使用でき、例
えば、植物油(例えば、大豆油、綿実油、サフラワー
油、トウモロコシ油、ヤシ油、シソ油、エゴマ油等)、
魚油(例えば、タラ肝油等)、中鎖脂肪酸トリグリセリ
ド[例えば、パナセート(商品名)、ODO(商品名)
等]及び化学合成トリグリセリド類[例えば、2-リノレ
オイル-1,3-ジオクタノイルグリセロール(8L8)、2-リノ
レオイル-1,3-ジデカノイルグリセロール(10L10)等のCh
emically defined triglycerides]から選ばれた1種又
は2種以上の油脂が好適に用いられる。また、乳化剤と
しては医薬製剤に使用される乳化剤であればいずれの乳
化剤も用いることができ、例えば、卵黄リン脂質、水素
添加卵黄リン脂質、大豆リン脂質、水素添加大豆リン脂
質及び非イオン性界面活性剤[例えば、プルロニックF6
8、HCO-60(いずれも商品名)等]から選ばれた1種又
は2種以上の乳化剤が好適に用いられる。特に好ましく
は、油脂として大豆油、乳化剤として卵黄リン脂質を用
いた脂肪乳剤が挙げられる。
【0013】本発明において、脂肪乳剤の平均粒子径は
0.17μm以下に調製するのが好ましい。この粒子径とす
ることにより、従来の脂肪乳剤(平均粒子径0.2〜0.3μ
m)に比べ、安定性が高められ、特に比重の相違に起因
する脂肪乳剤の相分離を効果的に抑制できる。平均粒子
径が0.17μm以下である脂肪乳剤は、脂肪乳剤の調製時
にグリセリン及びブドウ糖から選ばれた1種又は2種を
添加して乳化することにより得ることができる。従来か
ら脂肪乳剤の調製には、水に油脂及び乳化剤を加えた
後、撹拌して粗乳化液を調製し、次いで粗乳化液を高圧
乳化法等により乳化する方法が用いられているが、この
方法では平均粒子径が0.2μm以下の乳剤を容易に得るこ
とは困難である。しかしながら、発明者らはグリセリン
及びブドウ糖に微粒子化を促進する特異的な作用がある
ことを見出しており、上記の製造法によれば平均粒子径
が0.17μm以下である脂肪乳剤を容易に調製することが
できる。
【0014】上記の脂肪乳剤の製法をより具体的に説明
するため、その一例を挙げると、水に油脂及び乳化剤を
加えると共にグリセリン及びブドウ糖から選ばれた1種
又は2種を加えた後、撹拌して粗乳化液を調製し、次い
で粗乳化液を高圧乳化法等の慣用の方法により乳化する
ことにより脂肪乳剤を調製することができる。上記の乳
化を高圧乳化法で行なう場合、例えば、マントンゴーリ
ンホモジナイザー等の乳化機を用い、粗乳化液を20〜70
0Kg/cm2程度の条件下、5〜50回程度通過させることによ
り行われる。なお、この方法において、グリセリン及び
/又はブドウ糖は乳化する際に存在すればよく、例え
ば、油脂と乳化剤とで調製した粗乳化液にグリセリン及
び/又はブドウ糖を添加して乳化を行なってもよい。な
お、得られた乳剤の平均粒子径の測定は、光散乱法など
の慣用の測定法を用いることにより行なうことができ
る。
【0015】上記の製造法において、油脂、乳化剤並び
にグリセリン及び/又はブドウ糖の使用量としては、得
られた脂肪乳剤が、油脂0.1〜30W/V%(以下、特別な明示
のない限り、%はW/V%を示す)程度、好ましくは1〜20%程
度、乳化剤0.01〜10%程度、好ましくは0.05〜5%程度、
グリセリン及び/又はブドウ糖30〜70%程度、好ましく
は40〜60%程度及び適量の水とから構成されるように調
整して使用される。
【0016】本発明の栄養輸液における糖、アミノ酸、
電解質及び脂肪乳剤の種類、配合割合及び濃度は、前記
の組成範囲内であれば、用途、投与する患者の疾患、症
状などに応じて適宜調整することができる。
【0017】本発明の栄養輸液は、精製水(例えば、注
射用水等)に上記の各成分を溶解・分散させることによ
り得られるが、好ましくは、糖輸液、アミノ酸輸液、電
解質輸液及び脂肪乳剤を個別に調製し、加熱滅菌などで
滅菌した後、各成分が所望する濃度となるように、各輸
液の適当量を無菌的に混合することにより得られる。上
記の糖輸液、アミノ酸輸液、電解質輸液は常法に準じて
調製することができ、また脂肪乳剤は前記の方法にて調
製することができる。かくして調製された各輸液は、ガ
ラス容器やプラスチック(例えば、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化
ビニル等)容器(例えば、バッグ、ボトル等)に充填
し、次いで不活性ガス(例えば、窒素ガス、ヘリウムガ
ス等)で置換し、密封した後、滅菌工程に付すことによ
り滅菌される。滅菌工程は常法に準じて行なうことがで
き、例えば、高圧蒸気滅菌、熱水浸漬滅菌、熱水シャワ
ー滅菌等の加熱滅菌法により行なうことができる。な
お、プラスチック容器を用いる場合には、実質的に酸素
を含まない雰囲気下で滅菌するのが好ましい。
【0018】また、本発明の栄養輸液を調製する他の態
様としては、剥離可能な状態で熱融着された仕切帯部に
より隔離された2つの個室を有する密閉容器を用い、そ
の第1室には脂肪乳剤と糖を含有する輸液を封入し、第
2室にはアミノ酸と電解質を含有する輸液を封入した
後、加熱滅菌し、次いで用時に仕切帯部を剥離させて第
1室と第2室を連通させ、両液を混合することにより、
輸液を調製する方法が挙げられる。より具体的に説明す
ると、図1は上記方法の実施に用いられる容器の概略図
である。同図において、プラスチックフィルムなどの柔
軟性材料からなる容器1は、容器1を構成するフィルム
を熱融着して形成された仕切帯部2で隔離することによ
り、第1室3及び第2室4の2つの個室が形成されてお
り、仕切帯部2は外力(例えば、何れかの個室に押圧を
加える方法;仕切帯部を引き離す方法等)を加えること
により剥離可能に形成されている。第1室3には脂肪乳
剤及び糖を含有する輸液5が収容されており、また第2
室4にはアミノ酸及び電解質を含有する輸液6が収容さ
れているが、仕切帯部2で第1室3及び第2室4は隔離
されているので、第1室3に収容されている輸液5と第
2室4に収容されている輸液6が混合することはない。
また、容器1には、第1室3に輸液5を注入するための
ポート7、及び第2室4に輸液6を注入するためのポー
ト8が設けられている。容器1を構成するプラスチック
材料としては、従来から輸液用容器の材料として用いら
れている各種プラスチック材料、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、
ポリアミド、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体などが例示される。特に、好適には、上記の材料か
らなる積層フィルム又はシートが用いられる。
【0019】次に、図1に示される輸液入り容器1の製
造方法を説明すると、容器1に熱融着により仕切帯部2
を設け、仕切帯部2で隔離された第1室3及び第2室4
の何れかにポートを介して輸液を充填後、ポートを封止
する。その後、容器1を反転し、他室にポートを介して
輸液を充填した後、ポートを封止する。なお、この際、
輸液が充填された各室は、空間部を不活性ガス(例え
ば、窒素ガス等)で置換するのが好ましく、更に好まし
くは各室への輸液の充填を不活性ガス(例えば、窒素ガ
ス等)気流下に行う。次いで、輸液が充填された容器1
を常法に準じて加熱滅菌することにより、輸液入り容器
1を得ることができる。
【0020】図1に示した輸液入り容器は、その使用に
際して、外力を加えて仕切帯部2を剥離させ、開放する
ことにより第1室3及び第2室4に収容されている輸液
を混合する。次いで、混合輸液はポート7からチューブ
(図示せず)を介して無菌的に生体に投与される。この
際、必要に応じて、ポート7又は8から他の薬剤を混入
してもよい。なお、加熱滅菌された輸液入り容器1は、
保存時の変質を防止するため、脱酸素剤、例えば、エー
ジレス(三菱ガス化学社製)とともに酸素非透過性のプ
ラスチック材料からなる外袋に密封収容した二重包装体
としてもよい。外袋による包装は、不活性ガス(例え
ば、窒素ガス等)充填包装、真空包装としてもよい。
【0021】上記の方法において、第1室2に収容され
る脂肪乳剤と糖を含有する輸液の調製は種々の方法によ
り行うことができ、例えば、前記の方法により調製した
脂肪乳剤に糖を添加してもよく、脂肪乳剤の調製時に糖
を予め添加しておいてもよい。脂肪乳剤と糖を含有する
輸液の組成は、第2室3に収容される輸液(即ち、アミ
ノ酸と電解質を含有する輸液)の濃度、第1室2と第2
室3に注入する輸液の容量比などにより適宜調整される
が、例えば、油脂0.1〜30%程度、好ましくは1〜20%程
度、より好ましくは2〜10%程度、乳化剤0.01〜10%程
度、好ましくは0.05〜5%程度、より好ましくは0.1〜1%
程度、糖5〜60%程度、好ましくは7〜40%程度、より好ま
しくは10〜30%程度、及び適量の水とからなる輸液が例
示される。
【0022】また、第2室3に収容されるアミノ酸と電
解質を含有する輸液の調製は種々の方法により行うこと
ができ、例えば、注射用水などの精製水に、配合する各
種アミノ酸及び電解質を溶解することにより調製され
る。アミノ酸と電解質を含有する輸液の組成は、第1室
2に収容される輸液(即ち、脂肪乳剤と糖を含有する輸
液)の濃度、第1室2と第2室3に注入する輸液の容量
比などにより適宜調整されるが、例えば、アミノ酸総量
1〜15%程度、好ましくは2〜13%程度、より好ましくは3
〜12%程度、電解質として、ナトリウム80〜120mEq/l程
度、カリウム40〜80mEq/l程度、カルシウム2〜20mEq/l
程度、マグネシウム2〜20mEq/l程度、塩素70〜100mEq/l
程度、リン10〜50mmol/l程度、亜鉛2〜40μmol/l程度、
酢酸40〜120mEq/l程度、並びに適量の水とからなる輸液
が例示される。
【0023】本発明の栄養輸液は、生体に対する刺激を
低減するため、pHが6.3〜7.3に調整されてお
り、好ましくはpH6.5〜7.0程度に調整されてい
る。特に、リンの供給源として、多価アルコール又は糖
のリン酸エステル又はその塩を用いた場合、比較的高い
pHにおいても沈殿生成を効果的に抑制することができ
る。輸液のpH調整に用いられるpH調整剤としては、
生理的に許容できるものであれば特に限定されず、各種
の酸剤を使用できるが、好適には有機酸が用いられる。
有機酸としては、例えば、クエン酸、グルコン酸、乳
酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸等が挙げられ、特
に2価金属イオンに対してキレート力を有する有機酸が
好ましく、好適にはクエン酸が使用される。上記のpH
調整剤は適宜な時期に輸液に添加できるが、好ましく
は、事前に必要量を糖輸液などの各種輸液の1又は2種
以上に添加しておく方法が用いられる。例えば、図1の
輸液入り容器においては、第1室の輸液若しくは第2室
の輸液又はその両方にpH調整剤を添加すればよく、特
に第1室のpHを5.5〜6.5に、第2室のpHを
6.5〜7.5に調整するのが好ましい。
【0024】本発明の栄養輸液は、滴定酸度が8.5m
Eq/l以下、好ましくは2.0mEq/l以下とされ
る。ここで、滴定酸度とは、輸液をpH7.0にするの
に必要な酸又は塩基の量(単位:mEq/l)をいう。
なお、滴定酸度は、輸液を構成する成分の有無、濃度な
どにより、結果として定まるものであり、調整するもの
ではない。本発明においては、滴定酸度が小さくなって
いるので、生体に投与した際に、迅速に血液のpHと平
衡化するので、血管痛などの障害を防止することができ
る。
【0025】なお、本発明の栄養輸液は、滅菌時及び保
存時の着色を防止するために着色防止剤(例えば、チオ
グリセロール、ジチオスレイトール等)を添加してもよ
く、着色防止剤の添加量は、通常、1%程度以下とされ
る。着色防止剤の添加時期は特に限定されないが、好ま
しくは、事前に必要量を糖輸液などの各種輸液の1又は
2種以上に添加しておく方法が用いられる。例えば、図
1の容器においては、第1室の輸液若しくは第2室の輸
液又はその両方に着色防止剤を添加すればよい。更に、
本発明の栄養輸液には、ビタミン類(例えば、ビタミン
A、ビタミンB類、ビタミンC、ビタミンD類、ビタミ
ンE類、ビタミンK類等)などを添加してもよい。ま
た、第1室に収容される輸液には、L−ヒスチジン、ト
リス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等の緩衝剤を添
加してもよく、これらの添加量は、通常、1%程度以下と
される。また、所望により、安定化剤として、亜硫酸水
素ナトリウム等の亜硫酸塩、重亜硫酸塩などを添加する
ことができる。安定化剤の添加量は、通常、0.05%
程度以下とされる。
【0026】かくして得られた本発明の栄養輸液は良好
な保存性を有し、沈殿生成、相分離、変質、着色などを
生ずることなく、長期間保存することができる。本発明
の栄養輸液は、そのままで若しくは水で希釈して、又単
独で若しくは必要に応じて薬剤等と混合されて患者に経
末梢静脈投与される。本発明の栄養輸液の適用として
は、例えば、内科領域において、短期の栄養補給を目的
として使用され、特に末期癌患者、経口摂取不良患者、
一時的経口摂取中止患者などの栄養補給に有用である。
また、外科領域において、手術前後の栄養補給などにも
有用である。
【0027】
【実施例】以下、実施例及び試験例に基づいて本発明を
より詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定され
るものではない。 実施例1(1)脂肪乳剤及び糖を含有する輸液の調製 大豆油266.7g及び卵黄リン脂質38.4g及び60%ブドウ糖水
溶液1000mlを水に加え、ホモミキサーにより粗乳化した
後、水を加えて全量を1333mlとし、粗乳化液を得た。得
られた粗乳化液を、マントンゴーリンホモジナイザー
(ゴーリン社製、15M-8TA型)により、平均粒子径が0.17
μm以下になるまで乳化して乳剤を得た。得られた乳剤4
03.8mlに2%L-ヒスチジン水溶液8ml及び水を加えて全量
を1600mlとした。得られた輸液の組成を表1に示す。
【0028】
【0029】(2)アミノ酸及び電解質を含有する輸液の調製 約80℃に加温した注射用水に、窒素気流下、表2及び表
3に示されるアミノ酸及び電解質を各濃度となるように
添加し溶解させ、クエン酸を用いてpHを7.0に調整し
た。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】(3)滅菌及び本発明の栄養輸液の調製 図1に示される形状をしたポリエチレン製の容器を用い
た。剥離可能な仕切帯部2を有する容器1の第1室3に
前記(1)で得られた脂肪乳剤及び糖を含有する輸液660ml
を窒素ガスを充填しながらポート7から注入し、注入
後、ポート7を封止した。一方、第2室4には、上記で
得られたアミノ酸及び電解質を含有する輸液340mlを窒
素ガスを充填しながらポート8から注入し、注入後、ポ
ート8を封止した。各輸液を収容した容器1に、高圧蒸
気滅菌(110℃、30分間)を施し、次いで室温まで冷却し
た。滅菌終了後、仕切帯部2を剥離させ、第1室3の輸
液と第2室4の輸液とを十分に混合して、本発明の栄養
輸液を得た。かくして得られた栄養輸液の組成を表4に
示す。
【0033】
【表4】
【0034】(4)本発明の栄養輸液の安定性試験 上記(3)で得られた本発明の栄養輸液を25℃で48時間保
存し、その間の外観、脂肪乳剤の平均粒子径及び濁度の
変化を測定した。その結果を表5に示す。なお、脂肪乳
剤の平均粒子径は光散乱法により、また濁度は620nm(1c
mセル)の吸光度により測定した。
【0035】
【0036】表5に示されるように、外観、粒子径及び
濁度に変化は認められず、本発明の輸液製剤は安定性が
高いことが明らかとなった。
【0037】薬理試験例1 実施例1で得られた輸液について、ウサギを用いた血管
刺激性試験で試験した。試験条件及び試験方法は下記の
通りである。なお、対照として、市販リンゲル液を用い
た。 (1)試験条件 投与経路 右側耳介辺縁部の後耳介静脈内投与 投与速度 1ml/kg/分 投与量 40ml/kg 投与方法 1日1回5日間連続点滴投与 供試数 3匹
【0038】(2)試験方法 投与部位の観察 全例について、初回投与の24時間後、それ以後は投与
前及び解剖前に投与部位の血管及びその周辺組織の状態
を肉眼的及び触診により観察し、血栓及び炎症の状況に
ついて、以下に示す基準に基づいて障害の程度を4段階
で判定した。
【0039】病理組織学的検査 全例について、最終投与の翌日にチオペンタール・ナト
リウム麻酔下で投与部位の写真撮影を行った後、放血致
死させ、耳介を摘出した。耳介は10%中性ホルマリン
緩衝液に固定し、投与部位血管と周辺組織を注射針挿入
到達部位より耳根部側(心臓側)へ約20mmを切り出
した後、常法に従って、ヘマトキシリン・エオシン染色
を施して光顕観察した。刺激性の評価に際しては、観察
領域を静脈、血管周囲組織及び皮膚の3領域に分け、各
々について病理所見を取得した。なお、変化の程度につ
いては軽微(±)、軽度(+)、中等度(++)、強度
(+++)の4段階で判定した。
【0040】上記試験の試験結果は、以下のとおりであ
る。 市販リンゲル液は血栓は認められなかったものの、軽度
の炎症が認められた。一方、本発明輸液は血栓・炎症い
ずれも認められなかった。
【0041】 本発明輸液は組織学的検査においても血管刺激性の問題
が解消された輸液であることが判明した。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の栄養輸液は糖、
アミノ酸、電解質及び脂肪乳剤を含有する輸液であり、
これらの各成分を含有するにもかかわらず、沈殿、相分
離、変質、着色などを生ずることがない。また、特定の
pHに調整され、滴定酸度が低くなっているので、末梢
静脈に投与しても血管痛などの問題が解消されている。
従って、本発明によれば、末梢静脈から、糖、アミノ
酸、電解質及び脂肪乳剤を含む高カロリー栄養輸液を投
与することができ、従来の末梢静脈投与用輸液に比べて
多くのカロリーを補給することができ、しかも、糖、ア
ミノ酸、電解質及び脂肪乳剤を用時に混合する操作を必
要としないので、操作が簡便化されると共に混合時の菌
汚染を防止できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の栄養輸液の調製に際して使用される容
器の概略図である。
【符号の説明】
1 容器 2 仕切帯部 3 第1室 4 第2室 5 第1室輸液 6 第2室輸液 7、8 ポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 37/22 8314−4C (72)発明者 村島 良一郎 枚方市招提大谷2丁目25番1号 株式会社 ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 阿部 俊一 枚方市招提大谷2丁目25番1号 株式会社 ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 小柴 博 兵庫県神崎郡福崎町山崎214番地の1 株 式会社ミドリ十字安全性研究所内 (72)発明者 柴田 博 兵庫県神崎郡福崎町山崎214番地の1 株 式会社ミドリ十字安全性研究所内 (72)発明者 石井 俊一郎 兵庫県神崎郡福崎町山崎214番地の1 株 式会社ミドリ十字安全性研究所内 (72)発明者 川畑 好之康 兵庫県神崎郡福崎町山崎214番地の1 株 式会社ミドリ十字安全性研究所内 (72)発明者 横山 和正 枚方市招提大谷2丁目25番1号 株式会社 ミドリ十字中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖、アミノ酸、電解質及び脂肪乳剤
    からなり、下記の成分を含有し、pHが6.3〜7.3
    であり、滴定酸度が8.5mEq/l以下であることを
    特徴とする末梢静脈投与用栄養輸液。 油脂 30 〜 40 g/l 乳化剤 4 〜 6 g/l 糖 60 〜 90 g/l L−イソロイシン 1 〜 3 g/l L−ロイシン 2.5 〜 4.5 g/l L−バリン 1 〜 3 g/l L−リジン 1 〜 3 g/l L−メチオニン 0.5 〜 1.5 g/l L−フェニルアラニン 1 〜 3 g/l L−トレオニン 0.5 〜 2.5 g/l L−トリプトファン 0.1 〜 1 g/l L−アルギニン 1.5 〜 3.5 g/l L−ヒスチジン 0.5 〜 2.5 g/l グリシン 0.5 〜 2.5 g/l L−アラニン 1 〜 3 g/l L−プロリン 0.5 〜 2.5 g/l L−アスパラギン酸 0.1 〜 1 g/l L−セリン 0.1 〜 2 g/l L−チロシン 0.05〜 0.25g/l L−グルタミン酸 0.3 〜 0.6 g/l L−システイン 0.01〜 0.5 g/l ナトリウム 30 〜 40 mEq/l カリウム 15 〜 25 mEq/l カルシウム 1 〜 5 mEq/l マグネシウム 1 〜 5 mEq/l 塩素 25 〜 30 mEq/l リン 5 〜 15 mmol/l 亜鉛 1 〜 10 μmol/l 酢酸 15 〜 35 mEq/l
  2. 【請求項2】 脂肪乳剤の平均粒子径が0.17μm以
    下である請求項1記載の栄養輸液。
  3. 【請求項3】 リンが多価アルコール又は糖のリン
    酸エステル又はその塩として配合されている請求項1又
    は2記載の栄養輸液。
  4. 【請求項4】 クエン酸を用いてpHが調整されて
    いる請求項1から3のいずれかに記載の栄養輸液。
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