JPH06309468A - データ表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ヒストグラム演算処理部を用いてデータを画面
の分解能に圧縮しこれを表示するようにし、ＸＹ表示の
更新速度を高速化する。 【構成】座標データの内から表示ラインに含まれるデー
タを取り出すデータ抽出処理部と、ヒストグラム演算処
理により求められた度数データを２値化して表示ライン
のビット列データとする２値化処理部と、前記表示ライ
ンのビット列データを格納する１ラインビットイメージ
メモリと、この１ラインビットイメージメモリの内容ま
たは前記度数格納メモリの内容を表示器に表示する機能
を有するデータ表示処理部と、このデータ表示処理部か
ら信号を受け所定の表示処理が終了するごとに前記デー
タ抽出処理部に表示ラインを特定する信号を与えるスキ
ャン制御部を具備し、ＸＹ表示のときは、データ抽出、
度数の演算、２値化処理を行って１ラインずつ表示する
ように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ヒストグラム表示とＸ
Ｙ表示の２種類の表示形式を有するデータ表示装置に関
し、特にデータ点数が多いときのＸＹ表示の高速化に関
する改良である。

【０００２】

【従来の技術】従来より、メモリに格納されたＸＹ座標
データを画面上のドットとして表示（ＸＹ表示）した
り、Ｙ座標の値のヒストグラムを表示するデータ表示装
置はよく知られている。図５はこの種のデータ表示装置
の一例を示す構成図である。図において、１はデータ格
納メモリであり、座標（ｘ₁，ｙ₁），（ｘ₂，ｙ₂），
．．．の複数の座標データが格納される。２はＹ座標
の値のヒストグラムを求めるヒストグラム演算処理部、
３はヒストグラム演算処理部２で求めた度数を格納する
度数格納メモリである。４はデータ表示処理部であり、
データ格納メモリ１または度数格納メモリ３のデータを
読み出して表示器（例えばＣＲＴ）５に表示する機能を
有する。

【０００３】このような構成において、ＸＹ表示する場
合にはデータ表示処理部４にデータ格納メモリ１のデー
タを与えてＣＲＴ５に各座標の値をドット表示する。例
えば図６（ａ）のようなＸＹ表示である。他方ヒストグ
ラム表示の場合は、度数格納メモリ３のデータをデータ
表示処理部４に与え、図６（ｂ）に示すようなヒストグ
ラムをＣＲＴ５に表示する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、データ
点数が多くなると、どちらの表示更新も時間がかかる
が、特にＸＹ表示は１座標ずつ表示更新するためデータ
点数に比例して表示更新に時間がかかるという問題があ
った。

【０００５】本発明の目的は、このような点に鑑みて、
ＸＹ表示においてもヒストグラム表示のために装備され
ているヒストグラム演算処理部を用いてデータを画面の
分解能に圧縮しこれを表示するようにして、ＸＹ表示の
更新速度の高速化を可能にしたデータ表示装置を提供す
ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明では、ヒストグラム演算処理を行うため
に、データ格納メモリに記憶された座標データの内から
指定の表示ラインに含まれるデータを取り出すデータ抽
出処理部と、ヒストグラム演算処理により求められた度
数を格納する度数格納メモリと、この度数格納メモリに
格納の度数データを２値化して表示ラインのビット列デ
ータを得る２値化処理部と、前記表示ラインのビット列
データを格納する１ラインビットイメージメモリと、こ
の１ラインビットイメージメモリの内容または前記度数
格納メモリの内容を表示器に表示する機能を有するデー
タ表示処理部と、このデータ表示処理部から信号を受け
所定の表示処理が終了するごとに前記データ抽出処理部
に表示ラインを特定する信号を与えるスキャン制御部を
具備し、ＸＹ表示の際には、１ライン表示ごとに、前記
データ抽出処理部によるデータ抽出、ヒストグラム演
算、２値化処理部による２値化の各処理を経て表示ライ
ンのビット列データを求め、これをデータ表示処理部に
より１ラインずつ表示するようにしたことを特徴とす
る。

【０００７】

【作用】ＸＹ表示においては、まず表示の縦１ラインに
含まれる座標データを抽出し、ヒストグラム演算により
度数を求め、さらにその度数を２値化して縦１ラインの
ビット列データとする。データ表示処理部はこのビット
列データをＣＲＴに１ライン表示する。本発明では上記
動作を１ラインごとに行う。このように本発明は、１点
ずつ表示するのではなく、予め１ラインごとにヒストグ
ラム演算と２値化処理を行って表示ドット列を求めてか
ら表示するため、全体としてＸＹ表示の更新の速度が速
くなる。座標データの点数が多くなればなるほどその効
果は顕著になる。

【０００８】

【実施例】以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。
図１は本発明に係るデータ表示装置の一実施例を示す構
成図である。図において、従来例として示した図５と同
等な部分には同一符号を付してある。

【０００９】１１はデータ抽出処理部であり、データ格
納メモリ１から表示画面上の縦１ラインに含まれるデー
タ（座標データ）を取り出す機能を有する。縦１ライン
のライン番号はスキャン制御部１５から与えられる。メ
モリから抽出したデータはヒストグラム演算処理部２に
送られる。１２は２値化処理部であり、度数格納メモリ
３から読み出したデータ（Ｙ座標の度数）を２値化す
る。すなわち、度数が０の場合を０、度数が１以上の場
合を１とする。１３は２値化処理部１２の出力を格納す
る１ラインビットイメージメモリである。１４はデータ
表示処理部であり、ヒストグラム表示の場合には度数格
納メモリ３からデータを読み出してＣＲＴ５に表示し、
ＸＹ表示の場合にはスキャン制御部１５を制御すると共
に１ラインビットイメージ１３からデータを読み出して
ＣＲＴ５に表示する機能を有する。スキャン制御部１５
は、データ表示が終わるごとに更新される縦ライン番号
をデータ抽出処理部１１に送る。

【００１０】このような構成における動作を次に説明す
る。本願ではヒストグラム表示を行うヒストグラム表示
モードとＸＹ表示を行うＸＹ表示モードがある。 (1) ヒストグラム表示モードにおける信号の流れは図２
に示す通りであり、従来と同様の流れである。すなわ
ち、データ格納メモリ１より読み出した全座標データを
（データ抽出処理部１１を経由することなく）直接ヒス
トグラム演算処理部２に導き、ここで度数演算を行う。
求められた度数は一旦度数格納メモリ３に格納される
が、データ表示処理部１４により読み出されＣＲＴ上５
にヒストグラムとして表示される。

【００１１】(2) ＸＹ表示モードにおける信号の流れを
示せば図３の通りである。表示されるまでの処理手順を
以下に述べる。 データ抽出処理部１１により、データ格納メモリ１内
のデータのうちから、図２に示すようにＣＲＴ表示画面
の縦１ライン（図４（ａ）の斜線部分）に含まれるデー
タのみ抽出する。なお、何番目のラインかはスキャン制
御部１５からの信号によって決まる。初期値は第１番目
のラインが指定される。 抽出されたデータにヒストグラム演算を施し、図４の
（ｂ）に示すようなヒストグラムを得、その度数データ
を度数格納メモリ３に格納する。 度数データを２値格納処理部１２に導き、度数が０の
場合は０、度数が０より大きい場合は１となるような２
値化信号に変換し、図４の（ｃ）に示すように縦１ライ
ンに相当するビット列データを得る（このビット列デー
タはビットイメージとなる）。 ビット列データを一旦１ラインビットイメージメモリ
１３に格納する。 データ表示処理部１４により、１ラインビットイメー
ジメモリ１３の内容を縦１ラインとしてＣＲＴ画面に表
示する。 スキャン制御部１５は、１ラインのビットイメージ表
示が終了するごとにデータ抽出の縦ラインを１つ進ませ
る。 表示画面の全縦ラインがスキャンされるまで、上記〜
を繰り返す。

【００１２】なお、ヒストグラム表示モードとＸＹ表示
モードの違いによって信号伝達経路を切り替えている
が、本発明はそのような経路の切り替えではなくＸＹ表
示モードにおける表示方式に関するものであるため、そ
の切り替え機構について図示および詳細な説明を省略し
てある。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、Ｘ
Ｙ表示においては、座標データを表示ラインごとにヒス
トグラム化すると共にこれを更に２値化するようにし
て、データ圧縮後ＸＹ表示するようにしている。このた
め、全座標データを１ドットずつ表示してゆく従来の表
示方式に比べて、本発明の全体としての表示速度（表示
更新速度）はより速くなる。特に座標データが多くなれ
ばなるほど、その効果は顕著となる。また、ヒストグラ
ム表示を高速にするためにより高速処理のヒストグラム
演算処理部を用いれば、当然ＸＹ表示モードにおけるＸ
Ｙ表示もより高速となる。本発明は、データ点数が多
く、しかも表示画面の分解能とデータの分解能に大きな
差がある場合に特に有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るデータ表示装置の一実施例を示す
構成図である。

【図２】ヒストグラム表示モードにおける信号伝達経路
を示す説明図である。

【図３】ＸＹ表示モードにおける信号伝達経路を示す説
明図である。

【図４】ＸＹ表示の際のデータ処理の様子を説明するた
めの図である。

【図５】従来のデータ表示装置の一例を示す構成図であ
る。

【図６】ＸＹ表示とヒストグラム表示の画面表示例を示
す図である。

【符号の説明】

１ データ格納メモリ ２ ヒストグラム演算処理部 ３ 度数格納メモリ ５ ＣＲＴ １１ データ抽出処理部 １２ ２値化処理部 １３ １ラインビットイメージメモリ １４ データ表示処理部 １５ スキャン制御部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ＸＹ表示とヒストグラム表示が可能なデー
   タ表示装置において、 ヒストグラム演算処理を行うために、データ格納メモリ
   に記憶された座標データの内から指定の表示ラインに含
   まれるデータを取り出すデータ抽出処理部と、 ヒストグラム演算処理により求められた度数を格納する
   度数格納メモリと、 この度数格納メモリに格納の度数データを２値化して表
   示ラインのビット列データを得る２値化処理部と、 前記表示ラインのビット列データを格納する１ラインビ
   ットイメージメモリと、 この１ラインビットイメージメモリの内容または前記度
   数格納メモリの内容を表示器に表示する機能を有するデ
   ータ表示処理部と、 このデータ表示処理部から信号を受け所定の表示処理が
   終了するごとに前記データ抽出処理部に表示ラインを特
   定する信号を与えるスキャン制御部を具備し、ＸＹ表示
   の際には、１ライン表示ごとに、前記データ抽出処理部
   によるデータ抽出、ヒストグラム演算、２値化処理部に
   よる２値化の各処理を経て表示ラインのビット列データ
   を求め、データ表示処理部により１ラインずつ表示する
   ようにしたことを特徴とするデータ表示装置。