JPH06309349A - プログラム制御のプロセッサ - Google Patents

プログラム制御のプロセッサ

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JPH06309349A
JPH06309349A JP5099137A JP9913793A JPH06309349A JP H06309349 A JPH06309349 A JP H06309349A JP 5099137 A JP5099137 A JP 5099137A JP 9913793 A JP9913793 A JP 9913793A JP H06309349 A JPH06309349 A JP H06309349A
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Toshiyuki Araki
敏之 荒木
Kunitoshi Aono
邦年 青野
Toshihide Akiyama
利秀 秋山
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 データの演算性能が向上した高性能のプログ
ラム制御のプロセッサを提供する。 【構成】 通常のデータ(=スカラ)演算や分岐等の処
理を行うスカラ演算ユニット101、構成が同一のn個
のベクトル演算ユニット102、入力ベクトルデータを
各ベクトル演算ユニット102内のベクトルメモリ30
4にブロックベクトルとして分割するベクトル分配器1
03、各ベクトル演算ユニット102内のベクトルメモ
リ404に格納されているブロックベクトルを出力ベク
トルに結合するベクトル結合器104、これらの回路ブ
ロックの動作をプログラムとして格納する命令メモリ1
05、前記命令メモリ105を順次に読みだしていくシ
ーケンサ106、および読みだされた命令を解析して各
回路ブロックに制御信号を出力するデコーダ107を備
え、スカラ演算ユニット101はベクトル演算ユニット
102内のスカラレジスタを参照できるスカラバス入力
を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プログラム制御方式
のプロセッサに関するもので、特に高速演算処理性能を
要するデジタル信号処理分野で利用するデジタル・シグ
ナル・プロセッサ(DSP)のアーキテクチャに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来のプログラム制御方式のプロセッサ
例えばマイクロプロセッサ等の命令セットには、演算、
メモリまたはレジスタの読みだし/書き込み、分岐等の
通常の命令が実装されており、これらの命令を用いたプ
ログラミングを1命令ずつ逐次実行していくことで各種
の処理を実現している。
【0003】しかしながら、高速演算処理性能を要する
デジタル信号処理例えば動画像処理分野においては、従
来からプログラム制御方式のDSPの処理性能の向上が
課題となっている。上記課題の解決策の例として、平成
3年特許願第2105号明細書に記載されている方式が
挙げられる。これは、パイプライン演算器をプロセッサ
の演算資源として実装し、命令セットの中にベクトル演
算命令を実現する方法である。
【0004】しかし、今後はより高解像度の動画像処理
が要求されており、さらなるプロセッサの処理性能の向
上が課題となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
プログラム制御方式のプロセッサは、より高解像度の動
画像処理等において性能不足であり、データの演算性能
の向上が最大の課題である。この発明は上述の課題に鑑
みて、高性能のプログラム制御のプロセッサを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のプログラ
ム制御のプロセッサは、命令メモリ、命令メモリを制御
するシーケンサ、読みだされた命令を解析し処理を制御
するデコーダを備えたプログラム制御のプロセッサであ
って、並列ベクトル命令を含む複数の命令を実装すると
ともに並列ベクトル命令に基づくベクトル演算をパイプ
ライン方式で実行する複数のベクトル演算ユニットと、
演算器とレジスタによって構成されるスカラ演算ユニッ
トと、入力ベクトルデータをベクトル演算ユニット内に
ブロックベクトルとして分割して格納するベクトル分配
器と、ベクトル演算ユニット内に格納されているブロッ
クベクトルを出力ベクトルに結合するベクトル結合器と
を備え、全てのベクトル演算ユニットの演算制御はデコ
ーダにより同一に制御され、デコーダは実行される命令
が並列ベクトル命令以外の場合はスカラ演算ユニットに
より実行し、実行される命令が並列ベクトル命令でその
結果がベクトルの場合はベクトル演算ユニット内に格納
されベクトル結合器により出力し、結果がスカラの場合
はベクトル演算ユニット内の特定のレジスタに格納され
スカラ演算ユニットへの転送を可能にするバスを介して
全てのベクトル演算ユニット内のレジスタの参照を可能
にする機能を持つことを特徴とする。
【0007】請求項2記載のプログラム制御のプロセッ
サは、請求項1において、ブロックベクトルを格納する
記憶装置をダブルバッファ方式で構成し、ベクトル分配
器とベクトル結合器がシーケンサと独立に動作し、入出
力ベクトルの入出力と同時に並列ベクトル演算を実行す
る機能を持つ。請求項3記載のプログラム制御のプロセ
ッサは、請求項1において、並列ベクトル命令は、複数
のベクトル演算ユニットの内の任意のベクトル演算ユニ
ットを動作させるか否かの制御を行う指示子を含み、デ
コーダは、指示子により任意のベクトル演算ユニットの
動作をさせるか否かを制御する機能を持つ。
【0008】
【作用】請求項1のプロセッサによれば、複数のベクト
ル演算ユニット、ベクトル分配器、ベクトル結合器を備
えることにより、複数のベクトル演算を同時並列的に行
うことが可能で、高性能なプログラム制御のプロセッサ
を実現する。請求項2のプロセッサによれば、ベクトル
演算ユニット内のベクトルを格納しておく記憶装置をダ
ブルバッファ方式にし、ベクトル分配器とベクトル結合
器がシーケンサと独立に動作することで、入出力ベクト
ルの入出力と同時に並列ベクトル演算を行うことがで
き、さらに高性能なプログラム制御のプロセッサを実現
する。
【0009】請求項3のプロセッサによれば、n個のベ
クトル演算ユニットを備えたプロセッサにおいて、n分
割より小さいm分割(n>m)でしか並列処理できない
場合、余分なベクトル演算ユニットを動作させないので
消費電力を少なくできる。
【0010】
【実施例】この発明のプロセッサの構成を示す第1の実
施例(請求項1記載のものに対応する)を図1に示す。
このプロセッサは、2系統の画像データ(=入力ベクト
ル)を入力とし、プログラム制御により処理を行い1系
統の画像データ(=出力ベクトル)を出力、またはスカ
ラを出力するものである。
【0011】この第1の実施例のプロセッサの主構成要
素は、通常のデータ(=スカラ)演算例えば加算減算等
の算術演算や分岐等の処理を行うスカラ演算ユニット
(SPU)101、構成が同一のn個のベクトル演算ユ
ニット(VPU)102−1〜102−n、入力ベクト
ルデータを各ベクトル演算ユニット102−1〜102
−n内のベクトルメモリ304にブロックベクトルとし
て分割するベクトル分配器103、各ベクトル演算ユニ
ット102−1〜102−n内のベクトルメモリ404
に格納されているブロックベクトルを出力ベクトルに結
合するベクトル結合器104、これらの回路ブロックの
動作をプログラムとして格納する命令メモリ105、前
記命令メモリを順次に読みだしていくシーケンサ10
6、読みだされた命令を解析して各回路ブロックに制御
信号を出力するデコーダ107である。
【0012】上記スカラ演算ユニット101は、算術論
理演算回路やレジスタなどによって構成されている従来
のプロセッサに、各ベクトル演算ユニットユニット10
2−1〜102−n内のスカラレジスタを参照できるス
カラバス入力を備えている。多くの画像処理、例えば空
間フィルタリング、パターンマッチング、画像圧縮/伸
張等では、n画素×n画素(ブロック)単位で並列処理
できるアプリケーションが多く、またそのブロックに対
する処理の内容は全てのブロックに同様のベクトル演算
の組み合わせであることが多い。上記ベクトル演算と
は、1ブロック内の1画素をベクトルXの1要素Xi と
したベクトル演算である。例えば2ブロックの差Zをも
とめる演算は(数1)、積和zを求める演算は(数
2)、総和zを求める演算は(数3)で表される。(数
1)は結果がベクトルであり、(数2)および(数3)
の結果はスカラである。
【0013】
【数1】
【0014】
【数2】
【0015】
【数3】
【0016】図1に示すプロセッサのベクトル演算ユニ
ット102−1〜102−nは同一構成であり、例えば
ベクトル演算ユニット102−1は、上記のようなベク
トル演算をブロック単位で実行できるベクトル演算器2
00と入出力用のベクトルデータを格納する複数個のベ
クトルメモリ304,404で構成されている。図2に
図1におけるベクトル演算器200の一構成例を示す。
上記ベクトル演算器200は、算術論理演算器,乗算器
などの演算器A201、演算器B202、加算器203
と2つのパイプラインレジスタ204,205と累算結
果を格納するスカラレジスタ206が、複数の選択回路
207,208,209,210,211でパイプライ
ン結合されたものである。
【0017】図1のプロセッサにおけるベクトル演算ユ
ニット102−1〜102−nの動作はすべて同一で、
前記デコーダ107により制御され、ベクトルメモリ3
04に格納されているブロックベクトルに対して同じベ
クトル演算をベクトル演算ユニット102−1〜102
−n内で同時並列的に行い、その演算結果がベクトルな
らベクトルメモリ404に、スカラならスカラレジスタ
206に格納する。また、スカラレジスタ206はスカ
ラバスを介してデータを同時または順次にスカラ演算ユ
ニット101へ転送できる。
【0018】図1におけるベクトル分配器103の一構
成例を図3に示す。このベクトル分配器103は、外部
へのアドレスを発生する外部アドレス発生器301によ
って読みだされたデータはすべてのベクトル演算ユニッ
ト102−1〜102−n内のベクトルメモリ304に
入力され、書き込み制御回路302によってどのベクト
ルメモリ304に書き込むかを制御する。この時の各ベ
クトルメモリ304に出力するアドレスは内部アドレス
発生器303で生成する。このベクトル分配器103
は、上記構成によりプロセッサ外部に格納されている入
力ベクトル例えば画像データを連続的に読みだし、各ベ
クトル演算ユニット102−1〜102−n内のベクト
ルメモリ304に並列処理できる形式の同数の要素を有
したブロックベクトルに分配する。
【0019】図1におけるベクトル結合器104の一構
成例を図4に示す。このベクトル結合器104は、すべ
てのベクトル演算ユニット102−1〜102−n内の
ベクトルメモリ404に格納されているブロックベクト
ルを内部アドレス発生器403の出力するアドレスによ
り各ベクトルメモリ404から同時に読みだし、読みだ
し制御回路402によって前記ベクトルメモリ404の
出力を制御し、外部アドレス発生器401により生成さ
れたアドレスと同時にプロセッサ外部へ順次出力され
る。
【0020】上記ベクトル分配器103とベクトル結合
器104の動作の概念図を図5に示す。入力ベクトルと
してX画素×Y画素の画像データを考える。プロセッサ
がn個のベクトル演算ユニット102−1〜102−n
を備えているとすると、ベクトル分配器103は、画像
データを縦方向にn個に分割して各ベクトル演算ユニッ
ト102−1〜102−n内のベクトルメモリ304に
X画素×Y/n画素のブロックベクトルとして格納す
る。また、ベクトル結合器104は、上記分割の逆で、
各ベクトル演算ユニット102−1〜102−n内のベ
クトルメモリ404にX画素×Y/n画素のブロックベ
クトルを元の画像データの形式のX画素×Y画素の画像
データの出力ベクトルとして格納する。図5で示した分
割/結合の方法は画像データを縦方向に分割している
が、アプリケーションによっては矩形のブロック分割や
画素分割等の方式になる。
【0021】図1のプロセッサには、従来のプロセッサ
の命令に加えて、並列ベクトル命令を実装している。前
記デコーダ107によって解析され実行する命令が並列
ベクトル命令ならベクトル演算ユニット102−1〜1
02−n内で演算を行い、並列ベクトル命令以外ならス
カラ演算ユニット101内で演算を行う。前記デコーダ
107は、読みだされた命令が並列ベクトル命令ならベ
クトル演算ユニット102−1〜102−n全てに同じ
制御信号を出力し同一の演算を実行させ、並列ベクトル
命令以外ならスカラ演算ユニット101に制御信号を出
力し演算を実行させる。並列ベクトル命令かどうかは命
令のビットマップにより判断する。例えばビットマップ
の1ビットをその制御ビットとすることで可能である。
【0022】従来のプロセッサにおける画像データの平
均値を求めるプログラムは、図6(a),(b)に例を
示すようなフローになる。従来のプロセッサ1では、同
図(a)のように、データの入力、累算の処理をデータ
数回行って、データ数で除算する。従来のプロセッサ2
では、同図(b)に示すように、ベクトルの入力、累算
を行うベクトル命令を行って、データ数で除算する。
【0023】一方、図1のプロセッサにおけるプログラ
ムは、図7(a),(b)に例を示すようなフローにな
る。なお、同図(b)は2つの画像データの差を求める
フローである。図7(a)におけるプロセッサは、最初
に画像データをベクトルとして各画素を連続的にベクト
ル分配器103によって各ベクトル演算ユニット102
−1〜102−n内のベクトルメモリ304に入力を行
う。この場合、各ベクトル演算ユニット102−1〜1
02−n内のベクトルメモリ304に同じ画素数を格納
する。
【0024】つぎに、各ベクトル演算ユニット102−
1〜102−n内のベクトルメモリ304に分配された
ブロックベクトルをソースとした各ベクトル要素の総和
スカラを演算する並列ベクトル命令を実行する。この時
のベクトル演算は(数3)に示した計算となる。この並
列ベクトル命令が終了するまで次の処理は行われない。
【0025】そして、上記並列ベクトル命令が終了する
と、各ベクトル演算ユニット102−1〜102−n内
のスカラレジスタ206には各ブロックベクトルの要素
の和が格納されているので、スカラ演算ユニット101
を使用して、すべてのブロックベクトルの要素の和を順
次加算していく。最後に、総画素数で除算を行うこと
で、入力した画像データの平均値が計算されたことにな
る。
【0026】図7(b)では、最初に2系統の画像デー
タをベクトルとして各画素を連続的にベクトル分配器1
03によって各ベクトル演算ユニット102−1〜10
2−n内のベクトルメモリ304に入力を行う。この時
の分配の方法は、各ベクトル演算ユニット102−1〜
102−n内のベクトルメモリ304に同じ画素数を格
納する。
【0027】つぎに、各ベクトル演算ユニット102−
1〜102−n内のベクトルメモリ304に分配された
ブロックベクトルを2つのソースとしたブロックベクト
ルの差ベクトル(各要素同士の差)の演算を行い、結果
を各ベクトル演算ユニット102−1〜102−n内の
ベクトルメモリ404へ格納する並列ベクトル命令を実
行する。
【0028】そして、上記並列ベクトル命令が終了する
と、各ベクトル演算ユニット102−1〜102−n内
のベクトルメモリ404には各差ベクトルが格納されて
いるので、ベクトル結合器104を用いて、入力データ
と同様の形式にして、出力を行う。上記2つの例の実行
の処理時間の従来のプロセッサと第1の実施例のプロセ
ッサとの比較を図8のタイミングチャートに示す。図8
から明らかなように、実行時間は短縮され性能が向上し
ている。
【0029】また、この第1の実施例のプロセッサのベ
クトル演算ユニット102−1〜102−n内の出力用
のベクトルメモリ404の出力をベクトル演算器200
に入力しているので、1つの並列ベクトル命令の結果を
次の並列ベクトル命令の入力として用いることが可能で
ある。つまり、並列ベクトル命令と通常の命令を組み合
わせることでより複雑なアプリケーションにも対応可能
である。
【0030】以上説明してきたように、第1の実施例の
プロセッサは、例えば画像処理分野で画像分割方式で並
列処理可能なアプリケーションにおいて、顕著に性能そ
の性能の向上が図れる。この発明のプロセッサの構成を
示す第2の実施例(請求項2記載のものに対応する)を
図9に示す。図9において、ベクトル演算ユニット10
2′−1〜102′−nにおけるブロックベクトルを格
納するベクトルメモリをダブルバッファ方式で構成して
いる点が図1のプロセッサと違う。図9のベクトル分配
器103′、ベクトル結合器104′は図1のそれらと
は動作制御が違っており、起動命令を実行するとシーケ
ンサ106およびデコーダ107とは独立にベクトル転
送が実行可能である。それ以外は図1のプロセッサと同
様である。
【0031】このダブルバッファ方式のベクトルメモリ
は、図10(a)に入力側の構成例を、図10(b)に
出力側の構成例を、それぞれ示すように、ベクトルメモ
リ1001,1002,1003,1004と選択回路
1005,1006,1007,1008,1009,
1010,1011とで構成される。図10(a),
(b)において、各選択回路1005〜1011の制御
により、ある期間において、例えば一方のベクトルメモ
リ1001,1003がベクトル演算器200との間で
ブロックベクトルを転送可能(アクセス権がベクトル演
算器200)であるときは、他方のベクトルメモリ10
02,1004はベクトル分配器103′またはベクト
ル結合器104′との間での転送可能(アクセス権がベ
クトル分配器103′またはベクトル結合器104′)
であるように排他制御される。つまり、その期間が終了
するとアクセス権の交換を行う。このアクセス権の交換
の制御は内部の特定の命令または外部からの同期信号で
すべて同時に行う。
【0032】図9のプロセッサの動作は、入力ベクトル
の入力、ベクトル演算を含む演算処理、出力ベクトルの
出力をパイプライン並列で行う。その動作を図11に示
すタイミング図を用いて説明する。この図11は、前述
の例2で示したような処理結果がベクトルとなる処理を
複数の入力ベクトルに行った場合である。図11より明
らかなように、n番目の入力を処理している期間は、n
+1番目を入力しており、またn−1番目の結果を出力
している。
【0033】つまり図9のプロセッサは、入出力ベクト
ルの外部との転送と演算処理が並列に行われ、図8のプ
ロセッサ1(第1の実施例)の場合の処理時間で(1) と
(2-1),(2-2) とがパイプライン動作し、さらに性能が向
上する。したがって、実時間性の要求される動画像処理
にも対応できる。この発明によるプログラム制御のプロ
セッサの第3の実施例(請求項3記載のものに対応す
る)において用いるデコーダの概念図を図12に示す。
第3の実施例のプロセッサは、図1と同様であるが、デ
コーダの制御が異なる。
【0034】第3の実施例のプロセッサは、並列ベクト
ル命令の命令コードの中に複数実装されているベクトル
演算ユニット102−1〜102−nの内の任意のユニ
ットを動作させる指示子を実装している。例えば、ベク
トル演算ユニットを4個(n=4)備えたプロセッサの
場合、機械語に4ビットの領域を前記指示子として割り
当てる。前記指示子4ビットの各1ビットは、各ベクト
ル演算ユニットの動作をするかしないのかの制御に対応
させ、「1」なら動作し、「0」なら動作しないように
設定する。その例を幾つか(表1)に示す。「○」は、
動作させる場合で「×」は動作させない場合である。
【0035】
【表1】
【0036】図12において、シーケンサ106(図
1)によって読みだされた命令コードの下位4ビットは
上述の指示子で、デコーダ107′はこれらのビットを
そのまま動作イネーブル信号として、各対応するベクト
ル演算ユニット102に演算内容を示す制御信号ととも
に出力する。したがって、各ベクトル演算ユニット10
2は、制御信号の中の前記動作イネーブル信号の状態に
よって、動作するか否かを判断する。動作させないため
の制御の例は、パイプライン演算を司るクロックを禁止
し、何も状態遷移させないことで実現する。
【0037】第3の実施例のプロセッサは、n個のベク
トル演算ユニットに対する制御は同一であるが、アプリ
ケーションによって入力ベクトルをn分割して並列処理
はできないが、n分割より小さいm分割(n>m)で並
列処理できる場合、余分なベクトル演算ユニットを動作
させないので消費電力を少なくできる。
【0038】
【発明の効果】請求項1記載のプロセッサは、複数のベ
クトル演算ユニットとベクトル分配器とベクトル結合器
を備えることで、簡単にデータ分割方式の並列処理が実
現し、処理時間が短縮され、性能が向上する。請求項2
記載のプロセッサは、ベクトル演算ユニット内のベクト
ルメモリをダブルバッファ方式で構成し、シーケンサと
入出力を独立に動作させることで、入出力ベクトルの入
出力と同時に並列ベクトル演算を行うことができ、さら
に性能が向上する。
【0039】請求項3記載のプロセッサは、アプリケー
ションに依存した並列処理の数により、実装した任意の
ベクトル演算ユニットの動作を禁止でき、余分なベクト
ル演算ユニットを動作させないので、無駄な電力を削減
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるプログラム制御のプロセッサの
第1の実施例のブロック図である。
【図2】図1におけるベクトル演算器の構成例のブロッ
ク図である。
【図3】図1におけるベクトル分配器の構成例のブロッ
ク図である。
【図4】図1におけるベクトル結合器の構成例のブロッ
ク図である。
【図5】図1のプログラム制御のプロセッサにおけるベ
クトル分配/結合の概念図である。
【図6】従来のプログラム制御のプロセッサの動作説明
のためのフロー図である。
【図7】図1のプログラム制御のプロセッサの動作説明
のためのフロー図である。
【図8】従来のプログラム制御のプロセッサと図1のプ
ログラム制御のプロセッサとの処理時間の比較図であ
る。
【図9】この発明によるプログラム制御のプロセッサの
第2の実施例のブロック図である。
【図10】図9のプログラム制御のプロセッサのダブル
バッファ構成のベクトルメモリの構成例のブロック図で
ある。
【図11】図9のプログラム制御のプロセッサの動作説
明のためのタイミング図である。
【図12】この発明によるプログラム制御のプロセッサ
の第3の実施例において用いるデコーダの概念図であ
る。
【符号の説明】
101 スカラ演算ユニット 102 ベクトル演算ユニット 103 ベクトル分配器 104 ベクトル結合器 105 命令メモリ 106 シーケンサ 107 デコーダ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 命令メモリ、命令メモリを制御するシー
    ケンサ、読みだされた命令を解析し処理を制御するデコ
    ーダを備えたプログラム制御のプロセッサであって、 並列ベクトル命令を含む複数の命令を実装するととも
    に、前記並列ベクトル命令に基づくベクトル演算をパイ
    プライン方式で実行する複数のベクトル演算ユニット
    と、 演算器とレジスタによって構成されるスカラ演算ユニッ
    トと、 入力ベクトルデータを前記ベクトル演算ユニット内にブ
    ロックベクトルとして分割して格納するベクトル分配器
    と、 前記ベクトル演算ユニット内に格納されているブロック
    ベクトルを出力ベクトルに結合するベクトル結合器とを
    備え、 全ての前記ベクトル演算ユニットの演算制御は前記デコ
    ーダにより同一に制御され、 前記デコーダは実行される命令が前記並列ベクトル命令
    以外の場合は前記スカラ演算ユニットにより実行し、 前記実行される命令が前記並列ベクトル命令でその結果
    がベクトルの場合は前記ベクトル演算ユニット内に格納
    され前記ベクトル結合器により出力し、前記結果がスカ
    ラの場合は前記ベクトル演算ユニット内の特定のレジス
    タに格納され前記スカラ演算ユニットへの転送を可能に
    するバスを介して全ての前記ベクトル演算ユニット内の
    前記レジスタの参照を可能にする機能を持つことを特徴
    とするプログラム制御のプロセッサ。
  2. 【請求項2】 ベクトル演算ユニットは、ブロックベク
    トルを格納する記憶装置をダブルバッファ方式で構成
    し、ベクトル分配器とベクトル結合器がシーケンサと独
    立に動作し、入出力ベクトルの入出力と同時に並列ベク
    トル演算を実行する機能を持つ請求項1記載のプログラ
    ム制御のプロセッサ。
  3. 【請求項3】 並列ベクトル命令は、複数のベクトル演
    算ユニットの内の任意のベクトル演算ユニットを動作さ
    せるか否かの制御を行う指示子を含み、デコーダは、前
    記指示子により任意のベクトル演算ユニットの動作をさ
    せるか否かを制御する機能を持つ請求項1記載のプログ
    ラム制御のプロセッサ。
JP09913793A 1993-01-22 1993-04-26 プログラム制御のプロセッサ Expired - Fee Related JP3305406B2 (ja)

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