JPH06306239A - 導電性シート状成形物 - Google Patents

導電性シート状成形物

Info

Publication number
JPH06306239A
JPH06306239A JP10136693A JP10136693A JPH06306239A JP H06306239 A JPH06306239 A JP H06306239A JP 10136693 A JP10136693 A JP 10136693A JP 10136693 A JP10136693 A JP 10136693A JP H06306239 A JPH06306239 A JP H06306239A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
molded article
weight
sheet
carbon black
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10136693A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Kuramoto
啓一 倉本
Yasuhiro Nomura
泰弘 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP10136693A priority Critical patent/JPH06306239A/ja
Publication of JPH06306239A publication Critical patent/JPH06306239A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄肉でも強靭で、電気抵抗値のばらつきが小
さい成形物を提供する。 【構成】 フツ化ビニリデン系樹脂65〜95重量%と
アクリル酸エステル系樹脂5〜35重量%とからなる樹
脂組成物100重量部に対し、導電性カーボンブラツク
5〜60重量部を均一に分散させてなる導電性シート状
成形物。 【効果】 薄くても十分な強度を有し、電気抵抗値のば
らつきが小さいシート状成形物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性ないし半導電性
のシート状成形物に関し、フイルム、シート、チユーブ
などの薄肉でも強靭で、電気抵抗値のばらつきが小さい
成形物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、熱可塑性樹脂に導電性カーボ
ンブラツクなどを添加した組成物は電気伝導性が良好な
ことが知られており、実用的にも多く利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導電性
を得るために比較的多量のカーボンブラツクを添加する
と、特にフイルム状のように薄肉にした場合、非常に脆
くなり実用に供し難かった。脆さを改良するには、熱可
塑性樹脂としてポリエチレン、ポリプロピレンあるいは
各種エラストマなどの柔軟性樹脂を使用することが考え
られるが、これらのものは張力をかけると伸びてしまう
ため、用途が限定されるという不都合がある。
【0004】そこで、適度の引っ張り強度を有し、かつ
強靭性のある導電性材料を探索した結果、熱可塑性樹脂
としてフツ化ビニリデン樹脂が比較的良好であることが
判明した。フツ化ビニリデン樹脂は機械的強度をはじめ
耐熱性、難燃性などにも優れているが、薄肉にした場合
にはそれでもまだ強靭性に関し不満足であると共に、カ
ーボンブラツクを添加したシート状物の電気抵抗値が安
定しないという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気抵抗値の
ばらつきが小さく、また折り曲げに対して強く、脆さを
克服した強靭な導電性シート状成形物を提供するもので
あって、その要旨は、フツ化ビニリデン系樹脂65〜9
5重量%とアクリル酸エステル系樹脂5〜35重量%と
からなる樹脂組成物100重量部に対し、導電性カーボ
ンブラツク5〜60重量部を均一に分散させてなる導電
性シート状成形物にある。
【0006】以下、本発明を詳しく説明する。本発明シ
ート状成形物の主体となるフツ化ビニリデン系樹脂とし
ては、フツ化ビニリデンの単独重合体、あるいはフツ化
ビニリデンを50重量%以上、好ましくは70重量%以
上含有する共重合体を挙げることができ、共重合するコ
モノマとしては、6フツ化プロピレン、4フツ化エチレ
ン、フツ化ビニルなどを用いることができる。
【0007】フツ化ビニリデン系樹脂としては、溶融粘
度が230℃、せん断速度100/secのときに70
00〜27000ポイズの範囲にあるものが適当であ
る。溶融粘度が上記範囲よりも高いと、フイルム状など
の薄肉に成形することが困難になり、また低すぎると強
度的に脆くなる。
【0008】このフツ化ビニリデン系樹脂に混合するア
クリル酸エステル系樹脂としては、アルキルアクリレー
トまたはアルキルメタクリレートの単独重合体、アルキ
ルアクリレートまたはアルキルメタクリレートを主体と
する共重合体、あるいはこれらの混合樹脂などを挙げる
ことができる。
【0009】共重合体としては例えば、メタクリル酸メ
チルを主体(60重量%以上、好ましくは70重量%以
上)とし、これに炭素数2〜4のアルキルのメタクリル
酸エステル、炭素数1〜8のアルキルのアクリル酸エス
テル、スチレン、アクリロニトリルなどを共重合したも
のがある。特に好適なのは、メチルメタクリレートを主
体とし、ブチルアクリレートを5〜20重量%の範囲で
共重合させた樹脂である。
【0010】導電性カーボンブラツクとしては、アセチ
レンブラツク、オイルフアーネスブラツクが導電性付与
効果が大きく好ましい。
【0011】フツ化ビニリデン系樹脂とアクリル酸エス
テル系樹脂の混合比率は、フツ化ビニリデン系樹脂を6
5〜95重量%、好ましくは70〜90重量%、アクリ
ル酸エステル系樹脂を5〜35重量%、好ましくは10
〜30重量%とする。フツ化ビニリデン系樹脂が65重
量%未満になるとシート状物が柔軟になって引っ張り強
度が低下するとともに、折り曲げ強度も低下し、また9
5重量%を越えても脆くなって折り曲げ強度が低下する
と共に、電気抵抗値のばらつきが大きくなる。
【0012】導電性カーボンブラツクの添加量は、目的
とする用途に応じ調整することができるが、一般に、樹
脂混合物100重量部に対し、5〜60重量部、特には
8〜50重量部の範囲が好ましい。上記範囲よりも少な
い場合には導電性を示さなくなり、また上記範囲を越え
るとシート状物への成形性が悪くなる。
【0013】カーボンブラツクは凝集しやすいので樹脂
中に均一に分散させるのが難しいが、本発明においては
アクリル酸エステル系樹脂を混合することにより、カー
ボンブラツクの分散を助けて均一化し、電気抵抗値のば
らつきを小さくする作用を有することが判明した。また
このアクリル酸エステル系樹脂は得られるシート状物の
強靭性を増す作用をも有するものである。
【0014】本発明シート状物には、上記組成物以外の
樹脂を少量ブレンドすることもできる。前記樹脂成分と
カーボンブラツクとは、公知の溶融混練法、例えば一軸
または二軸押出機、加熱ロール、バンバリーミキサなど
により混合してペレツト化することができる。そしてそ
のペレツトを通常の押出成形法、カレンダ成形法、プレ
ス成形法などによりフイルム、シートないしチユーブ状
に成形すればよい。実用上はカーボンブラツクの分散性
や生産性の点で押出成形法が好適である。
【0015】ここで本発明の対象となるシート状成形物
とは、厚さが概略1mm以下、特に0.5mm以下のも
のを言う。特に、通常フイルムと称される厚さ50〜2
00μm程度の極薄成形物の場合に本発明の効果が大き
く発揮される。
【0016】本発明シート状成形物は、その耐折強度、
適度の引っ張り強度、均一な導電性を生かして、例えば
複写機の送りベルトとして好適に用いることができる。
即ち、本発明シート状成形物(好適にはシームレスチユ
ーブ)の体積固有抵抗を半導電性領域(104 〜107
Ω・cm)に設定し、帯電させて紙を吸着する静電吸着
型原稿送りベルトなどとして用いることができる。
【0017】本発明シート状物はそれ自体優れた機械的
強度を有しているが、静電吸着型原稿送りベルトなどと
して用いる場合には、その表面に、導電性カーボンブラ
ツクを含まない同種樹脂組成物や他の樹脂の層を形成す
ることもできる。
【0018】
【実施例】以下に示す材料を、後記表1に示す割合に混
合してベント付き二軸押出機でペレツト化し、押出機シ
リンダ温度190〜230℃、Tダイ温度230〜24
0℃で押出成形し、厚さ2mmのシートを作成した。
【0019】フツ化ビニリデン系樹脂 単独重合体(ペンウオルト社「カイナー720」) アクリル酸エステル系樹脂 メチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン
共重合体(モル比90/6/4)(三菱レイヨン社アク
リペツトIR H−70) カーボンブラツク アセチレンブラツク(電気化学工業社「デンカブラツ
ク」)
【0020】得られたシートについて、下記の項目につ
いて評価した。その結果を表1に示す。 1)耐折強度 強靭性の指標として、JIS−P8115に準拠して耐
折強度を測定した。試験片寸法を幅15mm、長さ11
0mmとし、曲率半径0.38mm、荷重1kg、曲げ
速度175回/分の条件でMIT型試験機で破断までの
折り曲げ回数を測定した。評価は、1万回以上破断しな
いときは○、1000〜9999回で破断したものを
△、999回以下で破断したときは×とした。
【0021】2)電気抵抗値およびそのばらつき JIS C−6481により体積固有抵抗(Ω・cm)
を測定し対数値で表示した。ばらつきは、5箇所の体積
固有抵抗を測定して対数値に変換後、最大値と最小値の
差Rで表示した。
【0022】
【表1】
【0023】表1の結果から明らかなように、本発明品
は、フツ化ビニリデン系樹脂単独およびアクリル酸エス
テル系樹脂単独のシートのいずれよりも、耐折強度が非
常に優れていると共に、電気抵抗値のばらつきが小さく
なるという効果をも奏することがわかる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、電気抵抗値のばらつき
が小さく、耐折強度などが優れた導電性シート状物が得
られ、例えば複写機の静電吸着型原稿送りベルトなどと
して好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33:08) 7921−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フツ化ビニリデン系樹脂65〜95重量
    %とアクリル酸エステル系樹脂5〜35重量%とからな
    る樹脂組成物100重量部に対し、導電性カーボンブラ
    ツク5〜60重量部を均一に分散させてなる導電性シー
    ト状成形物。
JP10136693A 1993-04-27 1993-04-27 導電性シート状成形物 Pending JPH06306239A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10136693A JPH06306239A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 導電性シート状成形物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10136693A JPH06306239A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 導電性シート状成形物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06306239A true JPH06306239A (ja) 1994-11-01

Family

ID=14298833

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10136693A Pending JPH06306239A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 導電性シート状成形物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06306239A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996007695A1 (en) * 1994-09-02 1996-03-14 Minnesota Mining And Manufacturing Company Melt-processable electroconductive fluoroplastic
KR100340952B1 (ko) * 1999-07-22 2002-06-20 윤덕용 비닐리덴플루오라이드 계열의 고분자 및 아크릴레이트 계열의고분자를 포함하는 다공성 고분자 전해질 조성물 및 그의 제조방법
EP1505117A1 (en) * 2003-08-01 2005-02-09 Arkema PVDF-based PTC paints and their applications for self-regulated heating systems
JP2005146132A (ja) * 2003-11-17 2005-06-09 Denki Kagaku Kogyo Kk 接着フィルム
EP2108107A2 (en) 2006-11-21 2009-10-14 Arkema Inc. Caustic resistant membrane
JP2015086338A (ja) * 2013-11-01 2015-05-07 大倉工業株式会社 半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法ならびに電子写真用シームレスベルト

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996007695A1 (en) * 1994-09-02 1996-03-14 Minnesota Mining And Manufacturing Company Melt-processable electroconductive fluoroplastic
CN1104459C (zh) * 1994-09-02 2003-04-02 戴尼奥恩有限公司 可熔融加工的导电性氟塑料组合物
KR100340952B1 (ko) * 1999-07-22 2002-06-20 윤덕용 비닐리덴플루오라이드 계열의 고분자 및 아크릴레이트 계열의고분자를 포함하는 다공성 고분자 전해질 조성물 및 그의 제조방법
EP1505117A1 (en) * 2003-08-01 2005-02-09 Arkema PVDF-based PTC paints and their applications for self-regulated heating systems
JP2005054185A (ja) * 2003-08-01 2005-03-03 Arkema Pvdfをベースにしたptcペイントと、その自己調節式暖房システムでの利用
JP2005146132A (ja) * 2003-11-17 2005-06-09 Denki Kagaku Kogyo Kk 接着フィルム
JP4731805B2 (ja) * 2003-11-17 2011-07-27 電気化学工業株式会社 接着フィルム
EP2108107A2 (en) 2006-11-21 2009-10-14 Arkema Inc. Caustic resistant membrane
EP2108107A4 (en) * 2006-11-21 2017-04-05 Arkema Inc. Caustic resistant membrane
JP2015086338A (ja) * 2013-11-01 2015-05-07 大倉工業株式会社 半導電性フッ化ビニリデン系樹脂フィルムの製造方法ならびに電子写真用シームレスベルト

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5214091A (en) Thermoplastic resin composition
JPH06306239A (ja) 導電性シート状成形物
US3396137A (en) Composition comprising an ethylene polymer and an nu-substituted unsaturated carboxylic amide
US4558087A (en) Vinyl chloride resin composition for production of hard articles
JPH11106520A (ja) アンチブロッキング剤マスターバッチおよびそれを用いた二軸延伸ポリプロピレンフィルム
JPH08165395A (ja) 半導電性フッ素樹脂組成物および半導電性フッ素樹脂フィルム
JPH0694525B2 (ja) テトラフルオロエチレン重合体組成物
JPH0752337A (ja) 静電吸着用部材
JPS5950252B2 (ja) 硬質塩化ビニル樹脂組成物
JP2893979B2 (ja) 導電性熱可塑性樹脂組成物
JP3295745B2 (ja) 半導電性樹脂組成物
JP3449501B2 (ja) 導電性樹脂板の製造方法
JP3264789B2 (ja) 導電性樹脂組成物
JPH09324133A (ja) グラフト化カーボンブラック、およびそれを含有する半導電性樹脂組成物
JPH08102216A (ja) 導電性プラスチツクシート
JPH0245654B2 (ja)
JPH0788453B2 (ja) 導電性シ−ト
JP3526094B2 (ja) 半導電性フッ素樹脂組成物
JP3308748B2 (ja) 導電性樹脂組成物
JP2001146524A (ja) ポリオレフィン系樹脂フィルム
JPH07316316A (ja) 優れた静電防止機能表面を持った成型材の製造方法
JPS58191734A (ja) 延伸フイルム
JPH06107890A (ja) 制電性成形体および制電性積層体
JP2002208313A (ja) 導電性樹脂組成物
JPH08199076A (ja) 導電性樹脂組成物