JPH0752337A - 静電吸着用部材 - Google Patents

静電吸着用部材

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Publication number
JPH0752337A
JPH0752337A JP5205252A JP20525293A JPH0752337A JP H0752337 A JPH0752337 A JP H0752337A JP 5205252 A JP5205252 A JP 5205252A JP 20525293 A JP20525293 A JP 20525293A JP H0752337 A JPH0752337 A JP H0752337A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
vinylidene fluoride
electrostatic attraction
conductive layer
weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP5205252A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Nomura
泰弘 野村
Naoya Mitsuara
直也 三荒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電が均一で吸着特性に優れ、かつ強靱性を
備えた静電吸着用部材を提供する。 【構成】 フツ化ビニリデン系樹脂65〜95重量%と
アクリル酸エステル系樹脂5〜35重量%とからなる樹
脂組成物100重量部に対し、導電性カーボンブラツク
5〜60重量部を均一に分散させてなる導電層と、フツ
素系樹脂を主体とする絶縁層とを積層してなる静電吸着
用部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性ないし半導電性
の層と絶縁層とを積層した静電吸着用部材であって、帯
電が均一で吸着特性に優れ、かつ強靱性を備えた静電吸
着用部材を提供するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】複写機の紙送りなどの分野
で、帯電させて紙などを吸着する静電吸着用部材が用い
られるが、吸着層として絶縁体を使用する場合には、帯
電が均一でなく吸着力が弱いという問題があった。
【0003】また吸着層に導電層を使用する場合には、
帯電を均一にさせようとすると該導電層は半導電性(例
えば体積固有抵抗で104 〜1010Ω・cm)が要求さ
れるが、従来この抵抗域では抵抗値のばらつきが大きく
短絡、帯電不良などが発生し易かった。また、導電性を
付与するために比較的多量のカーボンブラツクを添加す
ると、特にフイルム状のように薄肉にした場合、該導電
層は非常に脆くなり実用に供し難かった。
【0004】脆さを改良するには、熱可塑性樹脂として
ポリエチレン、ポリプロピレンあるいは各種エラストマ
ーなどの柔軟性樹脂を使用することが考えられるが、こ
れらのものは張力をかけると伸びてしまうため、用途が
限定されるという不都合があった。また、導電層を吸着
層とした場合には、初期の吸着力が強くてもその吸着力
が長時間保持されないという問題もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気抵抗値の
ばらつきが小さく、また折り曲げに対して強く脆さを克
服した強靱な導電層と、絶縁層とを組み合わせることに
より、吸着力が大きくかつ長時間吸着力を保持できると
ともに強靱性を備えた静電吸着用部材を提供するもので
あって、その要旨は、フツ化ビニリデン系樹脂65〜9
5重量%とアクリル酸エステル系樹脂5〜35重量%と
からなる樹脂組成物100重量部に対し、導電性カーボ
ンブラツク5〜60重量部を均一に分散させてなる導電
層と、フツ素系樹脂を主体とする絶縁層とを積層してな
る静電吸着用部材にある。
【0006】以下本発明を詳しく説明する。本発明静電
吸着用部材における導電層の主体となるフツ化ビニリデ
ン系樹脂としては、フツ化ビニリデンの単独重合体、あ
るいはフツ化ビニリデンを50重量%以上、好ましくは
70重量%以上含有する共重合体を挙げることができ、
共重合するコモノマとしては6フツ化プロピレン、4フ
ツ化エチレン、フツ化ビニルなどを用いることができ
る。
【0007】フツ化ビニリデン系樹脂としては、溶融粘
度が230℃、せん断速度100/秒のときに7000
〜27000ポイズの範囲にあるものが適当である。溶
融粘度が上記範囲よりも高いと、フイルム状などの薄肉
に成形することが困難になり、また低すぎると強度的に
脆くなる。
【0008】このフツ化ビニリデン系樹脂に混合するア
クリル酸エステル系樹脂としては、アルキルアクリレー
トまたはアルキルメタクリレートの単独重合体、アルキ
ルアクリレートまたはアルキルメタクリレートを主体と
する共重合体、あるいはこれらの混合樹脂などを挙げる
ことができる。
【0009】共重合体としては例えば、メタクリル酸メ
チルを主体(60重量%以上、好ましくは70重量%以
上)とし、これに炭素数2〜4のアルキルのメタクリル
酸エステル、炭素数1〜8のアルキルのアクリル酸エス
テル、スチレン、アクリロニトリルなどを共重合したも
のがある。特に好適なのは、メチルメタクリレートを主
体とし、ブチルアクリレートを5〜20重量%の範囲で
共重合させた樹脂である。
【0010】フツ化ビニリデン系樹脂とアクリル酸エス
テル系樹脂の混合比率は、フツ化ビニリデン系樹脂を6
5〜95重量%、好ましくは70〜90重量%、アクリ
ル酸エステル系樹脂を5〜35重量%、好ましくは10
〜30重量%とする。フツ化ビニリデン系樹脂が65重
量%未満になるとフイルム・シート状にした場合に柔軟
になって引張強度が低下するとともに、折り曲げ強度も
低下し、また95重量%を越えても脆くなって折り曲げ
強度が低下すると共に、電気抵抗値のばらつきが大きく
なる。
【0011】上記樹脂組成物に添加する導電性カーボン
ブラツクとしては、アセチレンブラツク、オイルフアー
ネスブラツクなどを用いることができ、その添加量は、
目的とする性能に応じ調整することが可能であるが、一
般に樹脂混合物100重量部に対し5〜60重量部の範
囲が好適であり、上記範囲より少ない場合には導電性を
示さなくなり、また上記範囲を越えるとシート状物など
への成形性が悪くなる。特に静電吸着用としては8〜5
0重量部の範囲とし、体積固有抵抗を104 〜108 Ω
・cmの範囲に設定するのが好ましい。
【0012】一般にカーボンブラツクは凝集しやすいの
で樹脂中に均一に分散させるのが難しいが、本発明にお
いてはアクリル酸エステル系樹脂を混合することによ
り、カーボンブラツクの分散を助けて均一化し、電気抵
抗のばらつきを小さくする作用を有することが判明し
た。またこのアクリル酸エステル系樹脂は得られる導電
層の強靱性を増す作用をも有するものである。
【0013】次に本発明静電吸着用部材における絶縁層
について説明する。静電吸着用部材において電荷を保持
する吸着面は、一般に初期帯電に対する減衰が小さいこ
とが好ましく、体積固有抵抗が1014Ω・cm以上であ
ることが好適であるので、導電層の表面に絶縁層を形成
する。絶縁層は、前記導電層との接着性、特に加熱溶融
接着性が高く、強靭で、さらに好ましくは難燃性の高い
ものが好適であるので、前記導電層の主体樹脂と同系統
のフツ素系樹脂を選定した。絶縁層のフツ素系樹脂とし
ては、前述した導電層に用いるのと同様なフツ化ビニリ
デン系樹脂、あるいは4フツ化エチレン−エチレン共重
合体、3フツ化塩化エチレン単独重合体、3フツ化塩化
エチレン−エチレン共重合体などを挙げることができ
る。
【0014】これらフツ素系樹脂は絶縁層の主体となる
ものであるが、それに前述のアクリル酸エステル系樹脂
を前述した比率に準じて混合して強靭性を増すこともで
きる。ただ、アクリル酸エステル系樹脂を混合すると難
燃性は低下するので、特に難燃性を要求される場合に
は、絶縁層を実質的にフツ素系樹脂のみで構成するのが
好ましい。
【0015】本発明の静電吸着部材は、特に強靭性を必
要とする厚さ概略1mm以下のフイルム・シート・チユ
ーブ状の場合に効果が大きく発揮される。このような薄
肉のものの製造方法を説明すると、前記導電層を形成す
る材料は、前記樹脂成分とカーボンブラツクとを公知の
溶融混練法、例えば一軸または二軸押出機、加熱ロー
ル、バンバリーミキサなどにより混合してペレット化す
るのがよい。
【0016】そして、導電層および絶縁層は共押出成形
法、押出ラミネート成形法などにより積層成形したり、
あるいは押出成形法、カレンダ成形法などにより別個に
成形したフイルム、シートをプレス成形法などにより積
層する。その際、絶縁層がフツ化ビニリデン系樹脂の場
合は、導電層と絶縁層とを直接溶融接着することができ
るが、絶縁層がフツ化ビニリデン系樹脂以外のフツ素系
樹脂の場合は、導電層と絶縁層との間に接着層が必要と
なる場合がある。
【0017】本発明の静電吸着用部材は、良好な吸着特
性、強靭性などを生かして、例えば複写機の原稿送りな
どのベルトとして好適に用いることができる。以下、本
発明の効果を実施例により明らかにする。
【0018】
【実施例】以下に示す材料を、後記表1に示す割合に混
合してベント付き2軸押出機でペレツト化し、押出機シ
リンダ温度190〜230℃、Tダイ温度230〜24
0℃で押出成形し、厚さ50μmの導電層を得た。 フツ化ビニリデン系樹脂 単独重合体(ペンウオルト社「カイナー720」) アクリル酸エステル系樹脂 メチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン
共重合体(モル比90/6/4)(三菱レイヨン社「ア
クリペツトIR H−70」) カーボンブラツク アセチレンブラツク(電気化学工業社「デンカブラツ
ク」)
【0019】そして得られた導電層について、体積固有
抵抗とそのばらつきを評価した。また、前記フツ化ビニ
リデン系樹脂を75μm厚さに押出成形して絶縁層を得
て、これを前記導電層と熱ロール温度140℃でラミネ
ート成形して厚さ125μmの2層シートとし、これに
ついて耐折強度を評価した。これらの結果を表1に示
す。また、表1のNo.3のシートについて、吸着力、
吸着力の保持性および難燃性を評価した。その結果を表
2に示す。また併せて、表2に示す構成のものについて
同じ評価を行った。
【0020】各評価項目の測定方法は次の通り。 1)耐折強度 強靱性の指標として、JIS−P8115に準拠して耐
折強度を測定した。試験片寸法を幅15mm、長さ11
0mmとし、曲率半径0.38mm、荷重1kg、曲げ
速度175回/分の条件でMIT型試験機で破断までの
折り曲げ回数を測定した。評価は1万回以上破断しない
ときは○、1000〜9999回で破断したときは△、
999回以下で破断したときは×とした。
【0021】2)体積固有抵抗およびそのばらつき JIS−C6481により体積固有抵抗(Ω・cm)を
測定し対数値で表示した。ばらつきは、5箇所の体積固
有抵抗を測定して対数値に変換後、最大値と最小値の差
Rで表示した。
【0022】3)吸着力 試験片寸法を幅140mm、長さ120mmとし、綿布
負荷400g、ドラム回転数450回/分の条件で静電
気発生機(宍戸商会製)で1分間摩擦帯電し、試験片に
紙を吸着させ滑り出す瞬間の荷重を測定した。評価は荷
重が200g以上のときは○、50g以上200g未満
のときは△、50g未満のときを×とした。2層品につ
いては、絶縁層側から摩擦帯電を行った。
【0023】4)吸着力の保持性 保持力の指標として帯電減衰率の測定を行った。試験片
寸法を幅35mm、長さ35mmとし、綿布負荷400
g、ドラム回転数450回/分の条件で静電気発生機
(宍戸商会社製)で1分間摩擦帯電させ、帯電直後およ
び10秒経時後の帯電電位を測定した。帯電直後の帯電
電位に対する10秒後の帯電電位の割合を帯電減衰とし
て示した。評価は90%以上のときは○、80%以上9
0%未満のときは△、80%未満のときを×とした。
【0024】5)難燃性 UL94規格に準拠して燃焼性を評価した。試験片寸法
を幅50mm、長さ200mmとし、VTM−0、VT
M−1、VTM−2認定条件の適合評価を行った。
【0025】
【表1】
【表2】
【0026】表1の結果から明らかなように、各試料は
導電層の組成によって耐折強度が異なるが、本発明品
は、フツ化ビニリデン系樹脂単独およびアクリル酸エス
テル系樹脂単独の導電層を有するもののいずれよりも、
耐折強度が非常に優れていると共に、電気抵抗値のばら
つきが小さくなるという効果を奏することがわかる。
【0027】また表2の結果から、本発明品は、導電性
単層シートおよび絶縁性単層シートのいずれよりも、吸
着力およびその保持性が優れていると共に、絶縁層がフ
ツ素系樹脂のみからなるものは、高い難燃性を有すると
いう効果を奏することがわかる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、フツ化ビニリデン系樹
脂65〜95重量%とアクリル酸エステル系樹脂5〜3
5重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対し、導
電性カーボンブラツク5〜60重量部を均一に分散させ
て導電層を形成することにより、電気抵抗値のばらつき
が小さく、また折り曲げに対して強く、脆さを克服した
導電層が得られ、また絶縁層にフツ素樹脂を使用するこ
とによって静電吸着力の保持性が優れ、かつ部材自体を
難燃性にすることも可能であり、各種電子部品、例えば
複写機の静電吸着型のベルトなどとして好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 27/16 LGD //(C08L 27/16 33:04)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フツ化ビニリデン系樹脂65〜95重量
    %とアクリル酸エステル系樹脂5〜35重量%とからな
    る樹脂組成物100重量部に対し、導電性カーボンブラ
    ツク5〜60重量部を均一に分散させてなる導電層と、
    フツ素系樹脂を主体とする絶縁層とを積層してなる静電
    吸着用部材。
JP5205252A 1993-08-19 1993-08-19 静電吸着用部材 Pending JPH0752337A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5205252A JPH0752337A (ja) 1993-08-19 1993-08-19 静電吸着用部材

Applications Claiming Priority (1)

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JP5205252A JPH0752337A (ja) 1993-08-19 1993-08-19 静電吸着用部材

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Publication Number Publication Date
JPH0752337A true JPH0752337A (ja) 1995-02-28

Family

ID=16503914

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5205252A Pending JPH0752337A (ja) 1993-08-19 1993-08-19 静電吸着用部材

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JP (1) JPH0752337A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002273837A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 Gunze Ltd 電気抵抗安定性多層フッ素樹脂フイルムとその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002273837A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 Gunze Ltd 電気抵抗安定性多層フッ素樹脂フイルムとその製造方法

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